JP2001317050A - ソイルセメント合成杭の造成方法 - Google Patents
ソイルセメント合成杭の造成方法Info
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Abstract
揮させるために、ソイルセメント柱体の中に荷重を伝達
させることができる芯材を設ける必要があった。 【解決手段】複数のらせん羽根4を有する鋼管を、ソイ
ルセメント柱体2の中に挿入することにより、ソイルセ
メント柱体2と鋼管を一体化させ、荷重の伝達を滑らか
にした。
Description
の基礎杭に関し、特に、ソイルセメント柱体の中にらせ
ん状羽根を有する鋼管杭を挿入してなるソイルセメント
合成杭の造成方法に関するものである。
ルセメント柱体の中に、補強部材として鋼管等を挿入
し、杭とする工法がある。このような工法の代表的な例
としては、特開昭60-238515号公報に開示された技術
(第1公知例)や、特許第2731806号の技術(第2公知
例)がある。
填しながら杭埋設孔を掘削し、杭埋設孔の下端部を拡大
掘削した後、少なくとも下端部にらせん翼を設けた基礎
杭を回転させながら貫入させるものである。
ミルク等の固化材を攪拌して削孔内を所定深度までソイ
ルセメント化し、削孔底部を、そこまで注入した固化材
よりも固化後の圧縮強度が大きくなる固化材で充満さ
せ、掘削・攪拌ロッドを引き上げて、内周面の下部に固
化材との付着力を向上させるための突起を有し且つ少な
くとも1枚のらせん翼が下端部に設けられている鋼管を
ソイルセメント化した削孔内に挿入するものである。
では、底部を拡大させた掘削孔に土質固化ミルクを充填
して、下端部にらせん翼を有する基礎杭を回転させなが
ら貫入させるので、拡大掘削するための機構を備える必
要があり、通常の地盤改良工法と比較した場合に攪拌混
合装置の構造が複雑になるという問題がある。
載されているように、らせん翼の径は掘削孔の径と略同
一であり、鋼管杭の周囲に設けた土質固化ミルクがらせ
ん翼により分断されるため、らせん翼を境界として該ら
せん翼よりも上方の土質固化ミルクと下方の土質固化ミ
ルクとが夫々独立して挙動し、鋼管との一体性が確保で
きずに支持力を充分に発揮できない虞がある。
ト化された地盤内に挿入する鋼管として、内周面の下部
に付着力を向上させるための突起を有する特別な鋼管を
用いる必要があり、簡単に実施できないという問題があ
る。
ント合成杭の造成方法は、最下端部にらせん状羽根を有
し、少なくとも杭頭部近傍に1枚のらせん状羽根を有
し、これらのらせん状羽根を含めて中間部に複数枚のら
せん状羽根を有するらせん状羽根付鋼管杭を、地盤中に
造成されるソイルセメント柱体に挿入して形成すること
を特徴とするものである。
に於いて、らせん状羽根付鋼管杭本体の直径をdとし、
らせん状羽根の直径をDとし、ソイルセメント柱体の直
径をDcとしたとき、前記らせん状羽根の直径Dの範囲
が鋼管杭本体の直径dの1.5倍乃至3.0倍であり、
ソイルセメント柱体の直径Dcの範囲がらせん状羽根の
直径Dの1.2倍乃至2.5倍であることを特徴とする
ものである。
付鋼管杭本体の中空部にセメントミルク又はモルタル或
いはコンクリートを充填することを特徴とするものであ
る。
根付鋼管杭の杭頭部外周のソイルセメント柱体中に補強
鉄筋籠を有することを特徴とするものである。
根付鋼管杭の杭頭部近傍のらせん状羽根の間に、補強鉄
筋籠を軸方向に配置したことを特徴とするものである。
状羽根付鋼管杭の杭頭部近傍のソイルセメント柱体の直
径を、その他の部分の直径よりも拡大したことを特徴と
するものである。
根付鋼管杭のソイルセメント柱体への貫入速度をVp
(m/分)、らせん状羽根付鋼管杭のねじり込み時の回
転数をRp(回/分)、らせん状羽根のらせんピッチを
tp(m)としたとき、Vpの値をRp×tpの値に概
略等しくすることを特徴とするものである。
の好ましい実施形態について説明する。
の概要を示す地盤の断面図であり、機械式深層混合処理
工法によりソイルセメント柱体を造成する例である。先
ず、同図(a)に示すように、地盤1に於ける目的の位
置にソイルセメント柱体造成装置5を設置し、機械式深
層混合処理工法によってソイルセメント柱体2を造成す
る。同図(b)に示すように、ソイルセメント柱体2を
造成した後であって、硬化前に位置出しを行い、同図
(c)に示すように、所定位置に複数のらせん状羽根4
を設けたらせん状羽根付鋼管杭(以下、単に「鋼管杭」
という)3を回転させつつソイルセメント柱体2にねじ
り込み貫入させる。鋼管杭3をソイルセメント柱体2に
貫入させて両者を一体化することによって、同図(d)
に示すようなソイルセメント合成杭が造成される。
メント或いはセメントを主成分とした固化材と水を混練
して作成したスラリーを地盤中に注入しながら、掘削翼
と攪拌翼を備えた攪拌混合装置により、地盤とスラリー
を機械的に攪拌混合してソイルセメント柱体を造成する
地盤改良工法のことをいうものである。
ている場合と、開端の場合があり、何れを採用しても良
い。鋼管杭3は、最下端部の外周にらせん状羽根4が設
けられている。また杭頭部3bの近傍の外周にもらせん
状羽根4が設けられており、これらのらせん状羽根4を
含んで、中間部に複数のらせん状羽根4が設けられてい
る。従って、鋼管杭3には少なくとも2枚のらせん状羽
根4が設けられることとなる。
杭頭部3bの近傍以外に2枚のらせん状羽根4が設けら
れており、全体では4枚のらせん状羽根4が設けられて
いる。
しない掘削爪を装着することが可能であり、この掘削爪
を装着することによって、ソイルセメント柱体2に対す
る貫入が容易になる。
が、必ずしも単体での使用に限定するものではなく、長
手方向に連続させて溶接或いはネジ込み等の手段によっ
て複数本を接続した継杭として用いても良い。
部が底板3aによって閉塞されている閉端杭の場合は、
鋼管杭3がソイルセメント柱体2に貫入するのに従って
貫入した体積分のソイルセメントが加圧され、ソイルセ
メントの強度を増加させることが可能である。一方、鋼
管杭3が大径になった場合には、鋼管杭3の下端部を開
端とすることで、ソイルセメント柱体2への貫入を容易
にすることが可能となる。
方法の他の例を示すものである。同図(a)に示すよう
に、長手方向に所定の間隔を持って複数の攪拌部材15を
設けると共に先端部に掘削ビット16を設けた中空状の掘
削ロッド17によって地盤1の掘削を開始し、同図(b)
に示すように、所定の掘削深さになるまで掘削する。そ
の後、セメントミルクと掘削土を攪拌混合し、同図
(c)に示すように掘削ロッド17を引き抜くことで、同
図(d)のソイルセメント柱体2が造成される。
柱体2に対し位置出しを行い、同図(e)に示すよう
に、鋼管杭3を回転させつつソイルセメント柱体2にね
じり込み貫入させることによって、同図(f)に示すよ
うなソイルセメント合成杭が造成される。
イルセメント柱体2と鋼管杭3との関係を説明する図で
ある。ソイルセメント柱体2と鋼管杭3との一体性や、
鉛直荷重の分散性を効率的にするためには、図に示すよ
うに、鋼管杭3の本体の直径をdとし、らせん状羽根4
の直径をDとし、ソイルセメント柱体2の直径をDcと
したとき、らせん状羽根4の直径Dは鋼管杭3の直径d
の1.5倍〜3.0倍の範囲に設定されている。
dの1.5倍未満の場合、荷重は鋼管杭3かららせん状
羽根4を介してソイルセメント柱体2に分散されるが、
その効果は小さい。特に、らせん状羽根4とソイルセメ
ント柱体2との付着面積が少なくなるため、鋼管杭3と
ソイルセメント柱体2の一体効果が減少することにな
る。
直径dの3.0倍を超えてしまうと、らせん状羽根4に
発生する曲げ応力が大きくなり、この大きな曲げ応力を
鋼管杭3の本体に伝達させるために、らせん状羽根4の
厚さを厚くする必要が生じる。更に、らせん状羽根4と
鋼管杭3の本体との溶接部分の性能を確保するために、
充分な溶接を行なうことが必要となり高価になる。
性や鉛直荷重の分散性を更に効率的にするために、ソイ
ルセメント柱体2の直径Dcは、らせん状羽根4の直径
Dの1.2倍〜2.5倍の範囲に設定されている。
状羽根4の直径Dの1.2倍未満に設定した場合、ソイ
ルセメント柱体2の周面積が小さくなり、地盤1との摩
擦力が小さくなるため、ソイルセメント合成杭の支持力
が減少する方向となる。またソイルセメント柱体2の直
径Dcをらせん状羽根4の直径Dの2.5倍を超えて設
定した場合、不必要に広い範囲の地盤1を改良すること
になり、効果は上記範囲のものと変わらずに材料を多く
使うという不経済な結果となる。
された中空部には、セメントミルクやモルタル或いはコ
ンクリート等の中から選択された充填物6が充填されて
いる。このように、鋼管杭3の内部に充填物6を充填す
ることで、鋼管杭3の有効断面積を大きくすると共に断
面形状の変形を防止することが可能である。この結果、
ソイルセメント合成杭が負担し得る鉛直荷重や水平荷重
を大きくすることが可能となる。
て閉塞されており、該鋼管杭3をソイルセメント柱体2
に貫入させても鋼管杭3の内部にソイルセメントが入り
込むことがない。このため、鋼管杭3の内部は完全に空
洞状態にあり、良質なセメントミルク、モルタル、コン
クリートを充填することが可能である。
aによって閉塞されている構造が好ましい。鋼管杭3の
下端部が開端の場合でも杭下端からソイルセメントが鋼
管杭3の内部全長にわたって上昇するとは限らない。こ
のような場合に、鋼管杭3の中空部にセメントミルクや
モルタル或いはコンクリート等を充填することにより、
杭下端部が閉塞された杭の場合と同様に良質な充填物と
することが可能である。従って、本発明は先端が開放さ
れた杭にも適用することが可能である。
なるフーチングである。
頭部に於いて最も大きな鉛直荷重が作用する。このた
め、鋼管杭3の杭頭部3bの近傍にらせん状羽根4を有
していると、らせん状羽根4の押さえ効果により該らせ
ん状羽根4の下方のソイルセメント柱体2が圧縮され、
鉛直荷重に対して鋼管杭3のみならず、ソイルセメント
柱体2と共に抵抗することが可能となる。更に、水平荷
重に対しても、らせん状羽根4の押さえ効果と、ソイル
セメント柱体2による拘束効果とにより水平剛性を高め
ることが可能となる。
3bの近傍にらせん状羽根4を設けた場合と、同図
(b)に示すように鋼管杭3の杭頭部3bの近傍にらせ
ん状羽根4を設けていない場合について比較する。ここ
で、杭頭部3bの近傍とは、鋼管杭3が接続されている
フーチング7、或いは布基礎の底面からおおよそソイル
セメント柱体2の直径Dcと等しい範囲内をいうものと
する。
部3bの近傍にらせん状羽根4を設けた場合では、この
らせん状羽根4の押さえ効果によって鉛直荷重が滑らか
に分散されてソイルセメント柱体2と鋼管杭3が一体と
なって挙動することが可能である。
管杭3の杭頭部3bの近傍にらせん状羽根4を設けてい
ない場合では、杭頭部3aと該杭頭部3aから見て一番
目のらせん状羽根4との間の付着力が切れ、該らせん状
羽根4直上のソイルセメント柱体2に輪切り状のきれつ
8が生じ、この間の摩擦力が低下することがある。
例に係るソイルセメント合成杭にあっては、鋼管杭3の
杭頭部3bの近傍及び最下端部に夫々らせん状羽根4を
設けると共に、両者の間にも複数のらせん状羽根4を設
けているため、荷重が各らせん状羽根4から分散し、全
体の鉛直支持荷重を大きくすることが可能である。
端部に設けたらせん状羽根4の間に於けるらせん状羽根
4の設置間隔は特に限定するものではなく、1m〜3m
程度で適宜設定することが可能である。らせん状羽根4
の設置間隔を1mよりも短くしても摩擦力は増加せず、
かえってらせん状羽根4を多く設置することにより高価
になる。一方、らせん状羽根4の設置間隔を3mよりも
長くすると、らせん状羽根4個々の部分でソイルセメン
ト柱体2の圧縮破壊が生じ、支持力を大きくとることが
できない。
杭3の杭頭部3bの周囲に鉄筋籠9を配置してソイルセ
メント柱体2と一体化させることで、杭頭部3bの付近
を補強することが可能である。
の軸方向に対し平行に配置された複数の軸方向鉄筋(縦
筋)9aと、鋼管杭3の周方向に配置され縦筋9aを接
続するらせん筋9bとによって構成され、縦筋9aとら
せん筋9bとの交点は溶接等の手段により接続されてい
る。
おき、ソイルセメント柱体2に鋼管杭3を貫入させた
後、鉄筋籠9をソイルセメント柱体2に挿入し、或いは
鋼管杭3を貫入させるのに先立って鉄筋籠9をソイルセ
メント柱体2に挿入することで、挿入された鉄筋籠9に
よって鋼管杭3の杭頭部3bの付近を補強することが可
能である。
り、必ずしも鉄筋籠9を単体として取り扱う必要はな
く、予め鋼管杭3を一体化させて構成しても良い。
傍に設けたらせん状羽根4とこのらせん状羽根4に隣接
したらせん状羽根4とに縦筋9aを差し渡すと共に、こ
れらのらせん状羽根4に溶接等の手段で固着させたもの
である。また図8は、らせん状羽根4に縦筋9aを貫通
させる孔を形成し、この孔に縦筋9aを貫通させると共
に溶接等の手段で固着させたものである。また図9は、
縦筋9aを取り付けるらせん状羽根4(4a)の直径
を、縦筋9aを取り付けることのないらせん状羽根4
(4b)の直径よりも大きく設定し、直径の大きいらせ
ん状羽根4aに縦筋9aを取り付けたものである。この
場合、鉄筋籠9による補強効果をより大きなものとする
ことが可能である。
けるソイルセメント柱体2の直径をそれ以外の部分(鋼
管杭3の中間部分から先端部にかけての部分及びより下
側の部分)の直径よりも大きくしたものである。このよ
うに、杭頭部3bの近傍のソイルセメント柱体2の直径
を他の部分の直径よりも大きく形成することによって、
水平荷重に対する抵抗力を大きくすることが可能であ
る。
メント柱体2に貫入させる際の方法について図11により
説明する。
速度をVp(m/分)、鋼管杭3のねじり込み時の回転
数をRp(回/分)、らせん状羽根4のらせんピッチを
tp(m)としたとき、鋼管杭3をソイルセメント柱体
2に貫入させる方法としては鋼管杭3が1回転する間に
概略らせん状羽根4のピッチ分だけ貫入させる方法、即
ち、鋼管杭3のソイルセメント柱体2への貫入速度Vp
を概略(Rp×tp)とすることが望ましい。ここでい
う概略とは、±10%程度の範囲を見込んでおけば良い。
鋼管杭3の貫入速度を前記の如く設定することで、鋼管
杭3とソイルセメント柱体2との一体性を確保すること
が可能である。
場合に於いては、らせん状羽根4の効果により鋼管杭3
を回転させるだけで、鋼管杭3が抵抗なくソイルセメン
ト柱体2の中に貫入する。しかし、速く貫入させるとソ
イルセメントを下に押し込むため、抵抗が強くなって貫
入しにくくなる。また遅く貫入させると、ソイルセメン
トを上方へ排出する現象が生じる。これら何れの場合
も、良い施工状態とはいえない。
せる場合、ソイルセメント柱体2を造成した際に用いた
ソイルセメント柱体造成装置5の駆動装置11を用いる場
合と、このソイルセメント柱体造成装置5の駆動装置11
とは異なる専用の施工機械を用いる場合とがある。
動装置11によって、鋼管杭3をソイルセメント柱体2に
貫入させる手順を示すものである。ここで、ソイルセメ
ント柱体造成装置5は、オーガモータ11aと、該オーガ
モータ11aの回転を伝達する回転軸11bとからなる駆動
装置11と、回転軸11bに接続した攪拌混合装置12とによ
って構成されている。
に、駆動装置11に攪拌混合装置12を接続して地盤1にソ
イルセメント柱体2を造成した後、同図(c)に示すよ
うに、駆動装置11から攪拌混合装置12を取り外すと共
に、該駆動装置11に鋼管杭3を回転圧入させる治具13を
取り付け、更に、同図(d)に示すように、治具13に鋼
管杭3を取り付ける。次いで、同図(e),(f)に示
すように、駆動装置11を駆動して鋼管杭3をソイルセメ
ント柱体2に貫入させ、その後、鋼管杭3から治具13を
切り離すことで、地盤1にソイルセメント合成杭を造成
することが可能である。
ってソイルセメント柱体2を造成した後、該ソイルセメ
ント柱体造成装置5の駆動装置11とは異なる駆動装置を
用いて鋼管杭3をソイルセメント柱体2に貫入させる場
合の手順を示すものである。
セメント柱体造成装置5によって地盤1にソイルセメン
ト柱体2を造成した後、ソイルセメント柱体造成装置5
を撤去し、同図(c)に示すように、駆動装置としての
オーガモータ14に治具13を取り付けてソイルセメント柱
体2に対向させて設置する。その後、同図(d)〜
(f)に示すように、鋼管杭3を治具13に取り付けると
共にオーガモータ14を駆動して鋼管杭3をソイルセメン
ト柱体2に貫入させ、更に、治具13を鋼管杭3から切り
離すことで、地盤1にソイルセメント合成杭を造成する
ことが可能である。
ソイルセメント柱体2を造成する際に用いるソイルセメ
ント柱体造成装置5は、オーガモータ11aと該オーガモ
ータ11aの回転力を伝達する回転軸11bとからなる駆動
装置11を有し、前記回転軸11bに攪拌混合装置12を接続
して構成されている。
り説明する。同図(a)に示すように、ソイルセメント
柱体の造成に用いる攪拌混合装置12は、掘削翼12aと、
攪拌翼12bと、攪拌軸12cとを有して構成されており、
該攪拌軸12cが駆動装置11の回転軸11bに接続されてい
る。従って、掘削翼12aを地盤1に圧接させてオーガモ
ータ11aを駆動することで地盤1を掘削することが可能
であり、且つ掘削した地盤1にセメント或いはセメント
を主成分とする固化材と水を混練したスラリーを注入し
て地盤とスラリーを機械的に攪拌混合してソイルセメン
ト柱体2を造成することが可能である。
a,攪拌翼12b,攪拌軸12cに加えて、同図(b),
(c)に示すように、掘削径よりも大きい径を持った供
回り防止翼12dを装着することが好ましく、このような
供回り防止翼12dを装着することによって、攪拌混合装
置12によって合理的に地盤とスラリーを攪拌混合するこ
とが可能である。また攪拌混合装置12としては、攪拌軸
12cを正転,逆転させる正逆転機構を備えることが好ま
しい。
成する他の方法(図2に示す方法)を実施する際に用い
る装置について図2により説明する。掘削ロッド17は中
空のパイプ状に形成されており、外周面の長手方向に所
定の間隔を持って複数の攪拌部材15が取り付けられてい
る。また掘削ロッド17の先端部には地盤を掘削する掘削
ビット16が設けられている。
宜掘削水を吐出しつつ、同図(b)に示すように所定の
深さまで掘削し、次いで、同図(c)に示すように掘削
ロッド17の中空部からセメントミルクを吐出しつつ掘削
ロッド17を回転させると共に上下動させることで、攪拌
部材15によって既に掘削された地盤と吐出されたセメン
トミルクを攪拌混合し、これにより、掘削孔内をソイル
セメントとする。従って、同図(d)は掘削孔の全長に
わたってソイルセメント化されることで造成されたソイ
ルセメント柱体2を示している。
成したソイルセメント合成杭を水平載荷試験した結果得
られた水平荷重に対する水平変位量を示すものである。
図に於いて、20はソイルセメント柱体2に最下端部及び
杭頭部近傍3bと該杭頭部近傍3bを含む複数の位置に
らせん状羽根4を設けた鋼管杭3を貫入させて構成した
ソイルセメント合成杭の水平荷重に対する水平変位量を
示し、21は鋼管杭3の杭頭部3bに鉄筋籠9を配置して
補強したソイルセメント合成杭の水平荷重に対する水平
変位量を示すものである。また、22は鋼管杭3のみの水
平荷重に対する水平変位量を示すものである。
メント合成杭では、鉄筋籠9がなくとも充分に水平耐力
を向上させることが可能であり、鉄筋籠9を配置するこ
とによって更に水平耐力を向上させることが可能であ
る。
成したソイルセメント合成杭を鉛直載荷試験した結果得
られた鉛直荷重に対する杭頭の鉛直変位量を示すもので
ある。図に於いて、23はソイルセメント柱体2に最下端
部及び杭頭部近傍3bと該杭頭部近傍3bを含む複数の
位置にらせん状羽根4を設けた鋼管杭3を貫入させて構
成したソイルセメント合成杭の鉛直荷重に対する杭頭の
鉛直変位量を示すものである。また、24は鋼管杭3のみ
の鉛直荷重に対する杭頭の鉛直変位量を示すものであ
る。
ソイルセメント合成杭では、鋼管杭3のみの場合に比べ
て鉛直支持力を大きくとることが可能である。
ソイルセメント合成杭の造成方法では、ソイルセメント
柱体と鋼管杭とが一体化し、らせん状羽根から滑らかに
荷重が伝達されるため、地盤との間で大きな摩擦力を発
揮することが出来る。特に、鋼管杭の杭頭部の近傍にら
せん状羽根を設けることにより、前記杭頭部の近傍に設
けたらせん状羽根に隣接したらせん状羽根の直上のソイ
ルセメント柱体に輪切り状のきれつが生じることがな
い。
杭は、下端部が底板によって閉塞されている場合には、
該鋼管杭がソイルセメント柱体に貫入した体積分、ソイ
ルセメントを加圧し、これにより、ソイルセメントの強
度を向上させることが出来る。
部を開端とすることにより、ソイルセメント柱体への貫
入を容易に行なうことが出来る。
メントミルク,モルタル,コンクリートを選択的に充填
することで、鉛直耐力のみならず、水平耐力も向上させ
ることが出来る。
で、水平力が作用したときにソイルセメントが拘束され
て鋼管杭と一体化し、水平耐力を向上させることが出来
る。
直径を、それ以外の部分の直径よりも大きく形成するこ
とによって、水平荷重に対する抵抗力を大きくすること
が出来る。
入速度をVp(m/分)、鋼管杭の捩じり込み時の回転
数をRp(回/分)、らせん状羽根のらせんピッチをt
p(m)としたとき、Vpの値をRp×tpの値に概略
等しくすることにより、鋼管杭を滑らかにソイルセメン
ト柱体中に貫入させ、一体化させることが出来る。
す地盤の断面図である。
示す地盤の断面図である。
柱体2と鋼管杭3との関係を説明する図である。
いはコンクリートを充填した状態を説明する図である。
用を説明する図である
ある。
部分よりも大きくした例を示す図である。
貫入速度と回転数の関係を説明する図である。
管杭を貫入させる手順を説明する図である。
装置によって鋼管杭を嵌入させる手順を説明する図であ
る。
直径 1 地盤 2 ソイルセメント柱体 3 鋼管杭 3a 底板 3b 杭頭部 4,4a,4b らせん状羽根 5 ソイルセメント柱体造
成装置 6 充填物 7 フーチング 8 きれつ 9 鉄筋籠 9a 軸方向鉄筋(縦筋) 9b らせん筋 11 駆動装置 11a オーガモータ 11b 回転軸 12 攪拌混合装置 12a 掘削翼 12b 攪拌翼 12c 攪拌軸 12d 共回り防止翼 13 治具 14 オーガモータ 15 攪拌部材 16 掘削ビット 17 掘削ロッド
Claims (7)
- 【請求項1】 最下端部にらせん状羽根を有し、少なく
とも杭頭部近傍に1枚のらせん状羽根を有し、これらの
らせん状羽根を含めて中間部に複数枚のらせん状羽根を
有するらせん状羽根付鋼管杭を、地盤中に造成されるソ
イルセメント柱体に挿入して形成することを特徴とする
ソイルセメント合成杭の造成方法。 - 【請求項2】 らせん状羽根付鋼管杭本体の直径をdと
し、らせん状羽根の直径をDとし、ソイルセメント柱体
の直径をDcとしたとき、前記らせん状羽根の直径Dの
範囲がらせん状羽根付鋼管杭本体の直径dの1.5倍乃
至3.0倍であり、ソイルセメント柱体の直径Dcの範
囲がらせん状羽根の直径Dの1.2倍乃至2.5倍であ
ることを特徴とする請求項1に記載したソイルセメント
合成杭の造成方法。 - 【請求項3】 らせん状羽根付鋼管杭本体の中空部にセ
メントミルク又はモルタル或いはコンクリートを充填す
ることを特徴とする請求項1又は2に記載したソイルセ
メント合成杭の造成方法。 - 【請求項4】 らせん状羽根付鋼管杭の杭頭部外周のソ
イルセメント中に補強鉄筋籠を有することを特徴とする
請求項1乃至3の何れかに記載したソイルセメント合成
杭の造成方法。 - 【請求項5】 らせん状羽根付鋼管杭の杭頭部近傍のら
せん状羽根の間に、補強鉄筋を軸方向に配置したことを
特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載したソイルセ
メント合成杭の造成方法。 - 【請求項6】 らせん状羽根付鋼管杭の杭頭部近傍のソ
イルセメント柱体の直径を、その他の部分の直径よりも
拡大したことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記
載したソイルセメント合成杭の造成方法。 - 【請求項7】 らせん状羽根付鋼管杭のソイルセメント
柱体への貫入速度をVp(m/分)、らせん状羽根付鋼
管杭のねじり込み時の回転数をRp(回/分)、らせん
状羽根のらせんピッチをtp(m)としたとき、Vpの
値をRp×tpの値に概略等しくすることを特徴とする
請求項1乃至6の何れかに記載したソイルセメント合成
杭の造成方法。
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