JP2001316871A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 液処理方法、及び液処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理液槽に収容された処理液について液面へ向けた第1の流量の流れを形成し、
被処理面を前記処理液の液面に向けた被処理基板を前記処理液に浸漬して前記処理液の液面よりも低い位置で保持し、
前記処理液について前記第1の流量より小さい第2の流量の流れを形成して前記被処理面に液処理を施すこと
を特徴とする液処理方法。
【請求項2】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板を略水平面内で回転させて前記処理液に浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項3】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板を前記処理液の液面方向に揺動させて前記処理液に浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項4】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板を昇降させ前記処理液の液面よりも低い位置に前記被処理基板の被処理面を移動させて浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項5】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記処理液の液面を昇降させ前記処理液の液面よりも低い位置に前記被処理基板の被処理面を移動させて浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項6】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板の被処理面を前記処理液の液面に対して傾けた状態で昇降させて前記処理液に浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項7】
処理液を収容する処理液槽と、
前記処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、
前記保持機構を上下させて被処理基板を前記処理液の液面より高い第1の位置と前記処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、
前記被処理基板の被処理面に向けて流動する処理液の流量を第1の流量とし、前記被処理基板が前記第2の位置となった後に前記第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段と、
を具備することを特徴とする液処理装置。
【請求項8】
前記保持機構は、前記被処理基板を略水平面内で回転させつつ前記被処理基板を保持することを特徴とする請求項7記載の液処理装置。
【請求項9】
前記保持機構は、前記被処理基板を前記処理液の液面方向に揺動させつつ前記被処理基板を保持することを特徴とする請求項7記載の液処理装置。
【請求項10】
前記保持機構は、前記被処理基板を前記処理液の液面に対して傾けつつ前記被処理基板を保持することを特徴とする請求項7記載の液処理装置。
【請求項11】
前記保持機構は、前記被処理基板の被処理面に付着する泡を泡抜きする泡抜き孔を備えていることを特徴とする請求項8記載の液処理装置。
【請求項12】
被処理基板に第1の液処理を施し、かつ、少なくとも金属イオンを含む第1の処理液を収容可能に構成された第1の液処理装置であって、第1の処理液を収容する処理液槽と、前記第1の処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、前記保持機構を上下させて前記被処理基板を前記第1の処理液の液面より高い第1の位置と前記第1の処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、前記被処理基板の被処理面に向けて流動する第1の処理液の流量を第1の流量とし、前記被処理基板が前記第2の位置となった後に前記第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段とを有する第1の液処理装置と、
前記第1の液処理装置により液処理を施された被処理基板に対し、第2の液処理を施す第2の液処理装置と、
前記第1の液処理装置と前記第2の液処理装置との間で被処理基板を搬送可能に、かつ垂直方向に移動可能に構成された第1の搬送手段と、を備え、
前記第1の液処理装置及び前記第2の液処理装置が前記第1の搬送手段の周囲に多段に配設されていることを特徴とする液処理システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理基板の液処理に係り、更に詳細には被処理基板の被処理面に液相で金属層を形成する液処理方法、液処理装置、及び液処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウエハW(以下、単に「ウエハ」という。)等の被処理基板の表面に金属層を形成する処理装置としては、例えば、気相で金属層を形成するスパッタリング処理装置が用いられてきたが、半導体デバイスの集積度の向上に伴い、埋め込み性の問題から液相で金属層を形成するメッキ処理装置を用いることが主流になりつつある。図22は代表的なメッキ処理装置の概略垂直断面図である。
【0003】
図22に示すように、このメッキ処理装置では処理の効率上の問題からウエハWの被メッキ面を下方に向けてウエハWを載置する、いわゆるフェイスダウン方式でウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する。即ち、ウエハホルダ201にウエハWの被メッキ面を下方に向けて載置した後、ウエハホルダ201が下降してメッキ液槽202内のメッキ液の液面にウエハWの被メッキ面を接触させてウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フェイスダウン方式でウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する場合には、ウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させる際にウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間に空気が入り込み、空気の泡がウエハWの被メッキ面に付着して均一なメッキ層を形成することができないという問題がある。また、ウエハWと電極203との間に電界を形成してウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成させる電解メッキ工程をフェイスダウン方式で行う場合には、メッキ液の電気分解により発生する酸素や水素のような泡がウエハWの被メッキ面に付着して均一なメッキ層を形成することができないという問題がある。そのため、メッキ液の液面にウエハWを接触させた状態でメッキ層を形成する工程以前或いは同時にウエハWを回転させて泡抜きする装置が提案されている。
【0005】
しかし、上記のような装置ではメッキ液の液面にウエハWを接触させた状態でウエハWを回転させて、ウエハWをメッキ液槽202内に浸漬する際に形成される泡や電解メッキ工程中に発生する泡を泡抜きしているので泡にかかる圧力が低くウエハWの被メッキ面に付着している泡が十分に泡抜きできないという問題がある。
【0006】
本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものである。即ち、本発明は被処理基板の被処理面を処理液に接触させる際に被処理基板の被処理面と処理液の液面との間に形成される泡を確実に泡抜きすることができる液処理方法、液処理装置及び液処理システムを提供することを目的とする。更に、本発明は被処理基板と液処理槽との間に電界を形成したときに発生する泡を被処理基板の被処理面から確実に泡抜きすることができる液処理方法、液処理装置、及び液処理システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係る液処理方法は、処理液槽に収容された処理液について液面へ向けた第1の流量の流れを形成し、被処理面を処理液の液面に向けた被処理基板を処理液に浸漬して処理液の液面よりも低い位置で保持し、処理液について第1の流量より小さい第2の流量の流れを形成して被処理面に液処理を施すことを特徴とする。この態様に係る液処理方法では、被処理基板の被処理面を処理液に接触させる際に被処理基板の被処理面と処理液の液面との間に形成される泡を処理液槽に収容された処理液の液面よりも低い位置で被処理基板を保持するとともに液処理を施す工程での流量よりも大きい流量で処理液を処理液槽内に供給して泡抜きを行うので、確実に泡抜きすることができる。
【0008】
本発明の第2の態様に係る液処理装置は、処理液を収容する処理液槽と、処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、保持機構を上下させて被処理基板を処理液の液面より高い第1の位置と処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、被処理基板の被処理面に向けて流動する処理液の流量を第1の流量とし、被処理基板が第2の位置となった後に第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段と、を具備することを特徴とする。この態様に係るの液処理装置では、保持機構に保持する被処理基板を昇降させる昇降機構及び被処理基板の被処理面に向けて流動する処理液の流量を調節する流量調節手段を備えているので、被処理基板を処理液の液面より高い第1の位置と前記処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させることができるとともに処理液の流量を調節することができ、確実に泡抜きすることができる。
【0009】
本発明の第3の態様に係る液処理システムは、被処理基板に第1の液処理を施し、かつ、少なくとも金属イオンを含む第1の処理液を収容可能に構成された第1の液処理装置であって、第1の処理液を収容する処理液槽と、第1の処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、保持機構を上下させて被処理基板を第1の処理液の液面より高い第1の位置と第1の処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、被処理基板の被処理面に向けて流動する第1の処理液の流量を第1の流量とし、被処理基板が第2の位置となった後に第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段とを有する第1の液処理装置と、第1の液処理装置により液処理を施された被処理基板に対し、第2の液処理を施す第2の液処理装置と、第1の液処理装置と第2の液処理装置との間で被処理基板を搬送可能に、かつ垂直方向に移動可能に構成された第1の搬送手段と、を備え、第1の液処理装置及び第2の液処理装置が第1の搬送手段の周囲に多段に配設されていることを特徴とする。この態様の液処理システムでは、第1の液処理装置と第2の液処理装置とを多段に配設するので液処理システムにおけるフットプリントを小さくすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一の実施の形態に係るメッキ処理システムについて説明する。図1は本実施の形態に係るメッキ処理システムの斜視図であり、図2は同メッキ処理システムの平面図であり、図3は同メッキ処理システムの正面図であり、図4は同メッキ処理システムの側面図である。図1〜図4に示すように、このメッキ処理システム1はウエハWを出し入れしたり運搬するキャリアステーション2とウエハWに実際に処理を施すプロセスステーション3とから構成されている。
【0011】
キャリアステーション2はウエハWを収容する載置台21と載置台21上に載置されたキャリアカセットCにアクセスしてその中に収容されたウエハWを取り出したり、処理が完了したウエハWを収容したりするサブアーム22とから構成されている。キャリアカセットC内には複数枚、例えば25枚のウエハWを等間隔毎に水平に保った状態で垂直方向に収容されるようになっている。載置台21上には図中X方向に例えば4個のキャリアカセットCが配設されるようになっている。サブアーム22は図2中X方向に配設されたレール上を移動するとともに鉛直方向(Z方向)即ち図2中紙面に垂直な方向に昇降可能かつ水平面内で回転可能な構造を備えている。このサブアーム22は略水平面内で伸縮可能なウエハ保持部23材を備えており、これらのウエハ保持部材23を伸縮させることにより載置台21上に載置されたキャリアカセットCの未処理のウエハWをキャリアカセットCから取り出したり、処理が完了したウエハWをキャリアカセットC内に収納するようになっている。またこのサブアーム22は後述するプロセスステーション3との間でも、処理前後のウエハWを受け渡しするようになっている。
【0012】
プロセスステーション3は図1〜図4に示すように直方体又は立方体の箱型の外観を備えており、その周囲全体は耐食性の材料、例えば樹脂や表面を樹脂でコーティングした金属板などでできたハウジング31で覆われている。プロセスステーション3の内部は図1〜図4に示すように略立方形或いは直方形の箱型の構成となっており、内部には処理空間Sが形成されている。処理空間Sは図1及び図4に示すように直方体型の処理室であり、処理空間Sの底部には底板33が取り付けられている。処理空間Sには、複数の処理ユニット、例えば4基のメッキ処理ユニットM1〜M4が例えば処理空間S内の、次に説明するメインアーム35の周囲にそれぞれ配設されている。
【0013】
図1及び図2に示すように底板33のほぼ中央にはウエハWを搬送するためのメインアーム35が配設されている。このメインアーム35は昇降可能かつ略水平面内で回転可能になっており、更に略水平面内で伸縮可能な上下二本のウエハ保持部材36を備えており、これらのウエハ保持部材36を伸縮させることによりメインアーム35の周囲に配設された処理ユニットに対して処理前後のウエハWを出し入れできるようになっている。またメインアーム35は垂直方向に移動して上段側の処理ユニットへもアクセス可能に構成されており、下段側の処理ユニットから上段側の処理ユニットへウエハWを搬送したり、その逆に上段側の処理ユニットから下段側の処理ユニットへウエハWを搬送するようになっている。更にこのメインアーム35は保持したウエハWを上下反転させる機構を備えており、一の処理ユニットから他の処理ユニットへウエハWを搬送する間にウエハWを上下反転できる構造を備えている。なお、このウエハWを反転する機能はメインアーム35に必須の機能ではない。
【0014】
上段側には他の処理ユニット、例えば洗浄処理ユニット100が例えば2基キャリアステーションに近い側、即ち前記メッキ処理ユニットM1、M2の上側にそれぞれ配設されている。また、例えばアニーリング処理ユニットが例えば2基キャリアステーションに遠い側、即ち前記メッキ処理メッキユニットM3〜M4の上側にぞれぞれ配設されている。
【0015】
プロセスステーション3のハウジング31のうち、キャリアステーション2に対面する位置に配設されたハウジング31aには、図3に示すように3つの開閉可能な開口部G1〜G3が配設されている。これらのうちG1は下段側に配設されたメッキ処理ユニットM1とM2との間に配設された中継載置台37の位置に対応する開口部であり、キャリアカセットCからサブアーム22が取り出した未処理のウエハWをプロセスステーション3内に搬入する際に用いられる。搬入の際には開口部G1が開かれ、未処理ウエハWを保持したサブアーム22が処理空間S内にウエハ保持部材23を伸長させて中継載置台37上にウエハWを置く。この中継載置台37にメインアーム35がウエハ保持部材36を伸長させて中継載置台37上に載置されたウエハWを保持してメッキ処理ユニットM1〜M4などの処理ユニット内まで運ぶ。残りの開口部G2及びG3は処理空間Sのキャリアステーション2に近い側に配設された洗浄処理ユニット100に対応する位置に配設されており、これらの開口部G2、G3を介してサブアーム22が処理空間S内の上段側に配設された洗浄処理ユニット100に直接ウエハ保持部材23を伸長させて処理が完了したウエハWを受け取ることができるようになっている。
【0016】
また、処理空間S内には図4中上から下向きのエアフローが形成されており、システム外から供給された清浄なエアが処理空間Sの上部から供給され、洗浄処理ユニット100、メッキ処理ユニットM1〜M4に向けて流下し、処理空間Sの底部から排気されてシステム外に排出されるようになっている。このように処理空間S内を上から下に清浄な空気を流すことにより、下段側のメッキ処理ユニットM1〜M4から上段側の洗浄ユニット100の方には空気が流れないようになっている。そのため、常に洗浄処理ユニット側は洗浄な雰囲気に保たれている。更に、メッキ処理ユニットM1〜M4や洗浄処理ユニット100等の各処理ユニット内はシステムの処理空間Sよりも陰圧に維持されており、空気の流れは処理空間S側から各処理ユニット内に向って流れ、各処理ユニットからシステム外に排気される。そのため、処理ユニット側から処理空間S側に汚れが拡散するのが防止される。
【0017】
次に、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1について説明する。図5は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1の一部拡大図を含んだ模式的な垂直断面図であり、図6は同メッキ処理ユニットM1の概略平面図である。図5及び図6に示すように、このメッキ処理ユニットM1では、ユニット全体が密閉構造のハウジング41で覆われている。このハウジング41も樹脂等の耐食性の材料で構成されている。ハウジング41の内部は上下2段、即ち下段に位置する第1の処理部Aと上段に位置する第2の処理部Bとに分かれた構造になっている。
【0018】
第1の処理部Aの内部にはメッキ液槽42が配設されている。このメッキ液槽42は内槽42aと内槽42aの外側に内槽42aと同心的に配設された外槽42bの2重槽から構成されている。メッキ液で内槽42aを満たしたときに後述するメッキ位置(V)にあるウエハWの被メッキ面がメッキ液の液面よりも低くなるように内槽42aが固定されている。内槽42aは有底の略円筒形に形成されており、内槽42aの開口面は略水平に維持されている。内槽42aの内部には内槽42aの底面側から上面に向けてメッキ液を噴出させる噴出管43が内槽42aの底面の略中心から内槽42aの深さ方向略中間付近まで突出している。
【0019】
噴出管43の周囲には例えば複数の銅球を集めて形成された略円盤状のアノードとしての電極44が内槽42aと同心的に配設されており、電極44としての銅球を例えば硫酸銅を含んだメッキ液中に溶解させることによりメッキ液中の銅イオンの減少を防止している。また、この電極44には導線が外槽42bの外部にある図示しない電源まで延設されており、この電源を投入することにより電極44と後述するドライバ61に設けられた凸形コンタクト64を介してウエハWとの間に電界を形成するようになっている。噴出管43の端部外周と内槽42aとの間には内槽42aを上下に仕切り分ける隔膜45が電極44の上方に設けられており、隔膜45で仕切られた内槽42aの上側(以下「内槽の上側」という。)には噴出管43からメッキ液が供給され、隔膜45で仕切られた内槽42aの下側(以下「内槽の下側」という。)には後述する循環配管46からメッキ液が供給されるようになっている。また、この隔膜45はイオンを透過するが、電極44としての銅球を溶解させたときに生じる不純物及びウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する工程中に発生する例えば酸素及び水素のような泡を透過させないように構成されている。
【0020】
また、内槽42aの底面の中心から偏心した位置には循環配管46,47が設けられており、この循環配管46,47の間には図示しないポンプが配設されている。このポンプを作動させて内槽42aの下側にメッキ液を循環させるようになっている。外槽42bは、内槽42aと同様に有底の略円筒形に形成されており、外槽42bの開口面は略水平に維持されている。外槽42bの底部には排出口が2箇所設けられており、この排出口には配管48が接続されている。この配管48と噴出管43との間にはポンプ49が配設されており、このポンプ49を作動させて内槽42aからオーバーフローして外槽42bに溜められたメッキ液を再び内槽42aの上側に供給するようになっている。
【0021】
また、ポンプ49には図示しない制御装置が接続されている。この制御装置にはポンプ49の作動を制御するプログラムが入力されており、ポンプ49の作動を制御することにより噴出管43からウエハWの被メッキ面に向けて噴出されるメッキ液の流量を調節するようになっている。ここで、メッキ層を形成する工程でのメッキ液の流量は予め実験等で把握したメッキ層を形成するのに適した流量に設定され、泡抜きする工程でのメッキ液の流量はメッキ液の噴出によりウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間に形成された泡をウエハWの中心から外周縁に向けて移動させるためにメッキ層を形成する工程での流量よりも大きい流量に設定されている。
【0022】
また、配管48にはメッキ液を収容したタンク50がポンプ51とバルブ52を介して接続されており、ポンプ51を作動させるとともにバルブ52を開くことによりタンク50内のメッキ液を内42a槽に供給するようになっている。第2の処理部BにはウエハWを保持する保持機構としてのドライバ61がメッキ液槽42の中心の真上に配設されている。またドライバ61はウエハWを保持する保持部62と、この保持部62ごとウエハWを略水平面内で回転させるモータ63とから構成されている。保持部62は1枚のウエハWを略水平に収容可能な有底の略円筒形に形成されている。
【0023】
図5中の一部拡大図に示すように保持部62底面の内側上には例えば128等分された位置にウエハWに電圧を印加するための凸形コンタクト64が配設されている。この凸形コンタクト64は図示しない電源と導線を介し電気的に接触している。凸形コンタクト64上にはウエハWの被メッキ面に例えばスパッタリングにより予め銅の薄膜を形成したウエハWを載置するので、凸形コンタクト64に印加された電圧がウエハWの被メッキ面にも印加される。また、保持部62の底面内側にはシール部材65が同心的に設けられており、ウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面より低い位置にある後述するメッキ位置(V)で保持する際にメッキ液が保持部62内に浸入するのを防止している。
【0024】
さらに、保持部62には図示しない押圧機構が備えられており、保持部62にウエハWを載置するとウエハWのメッキ層を形成しない面に対して押圧するので後述するメッキ位置(V)までウエハWを下降させてもウエハWの被メッキ面以外の部分にメッキ液が接触するのを防止している。モータ63は樹脂等の耐食性の材料で形成されたカバー66で覆われており、後述するメッキ位置(V)でウエハWを保持する際にメッキ液及び蒸発したミスト、飛散したミストがモータ63内に浸入するのを防止している。また、モータ63の外側容器にはドライバ61を支持する支持梁67が取り付けられている。支持梁67の端はハウジング41の内壁に対してガイドレール68を介して昇降可能に取り付けられている。支持梁67は更に上下方向に伸縮自在なシリンダ69を介してハウジング41に取り付けられており、このシリンダ69を駆動させることにより支持梁67に支持されたドライバ61がガイドレール68に沿って上下動してウエハWを昇降させるようになっている。
【0025】
具体的には図5に示すように、ドライバ61の保持部62に載置されたウエハWは、搬送のための搬送位置(I)と、ウエハWのメッキ形成面を洗浄処理するための洗浄位置(II)と、凸形コンタクト64を洗浄処理するための洗浄位置(II)より少し高い位置(III)と、後述するスピンドライを行うためのスピンドライ位置(IV)と、メッキを行なうためのメッキ位置(V)とのメッキ液槽42の中心軸上にある主に5つの異なる高さの位置との間で昇降する。また、搬送位置(I)、洗浄位置(II)及び洗浄位置(II)より少し高い位置(III)はメッキ液槽42の内槽42a内にメッキ液を一杯にしたときのメッキ液の液面より高い位置にあり、スピンドライ位置(IV)はメッキ液の液面と同じ高さにあり、メッキ位置(V)はメッキ液の液面より低い位置にある。ここで、例えばメッキ液の液面より高い搬送位置(I)を第1の位置とし、メッキ液の液面より低いメッキ位置(V)を第2の位置とする。
【0026】
また、メッキ位置(V)はメッキ液の液面より低く泡が良く抜ける位置にあり、具体的には例えばメッキ液の液面から約1.0mm〜20mmの深さdにあることが好ましい。ここで、好ましい深さdの範囲を上記範囲としたのは、この範囲を上回るとメッキ液の噴出管43の流速に影響され、メッキ液に流れる電流の値である電流濃度が不均一になるという問題があり、またこの範囲を下回ると内槽42aの開口部付近のメッキ液の流速に影響され均一にウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成することができないという問題があるからである。
【0027】
第1の処理部Aと第2の処理部Bとの間には洗浄ノズル70及びその下側に配設された排気口71を内蔵したセパレータ72が配設されている。このセパレータ72の中央には、ドライバ61に保持されたウエハWが第1の処理部Aと第2の処理部Bとの間を行き来できるように貫通孔が設けられている。また、第1の処理部Aと第2の処理部Bとの境界にあたる部分のハウジングにはウエハWをメッキ処理ユニットM1内に搬出入するゲートバルブ73が設けられている。このゲートバルブ73を閉じるとメッキ処理ユニットM1内はその外側の処理空間Sとは隔絶された空間となるので、メッキ処理ユニットM1から外側の処理空間S内への汚れの拡散が防止される。また、メッキ処理ユニットM1〜M2はそれぞれ別個独立に運転することができ、処理システムに対してそれぞれが着脱可能に構成されている。そのため、一つのメッキ処理ユニットを代替使用することができ、保守管理が容易に行える。
【0028】
次にウエハWの被メッキ面にメッキを施すメッキ処理システムについて説明する。図7は本実施の形態に係るメッキ処理システム全体のフローを示すフローチャートである。図7に示すように、電源を投入してこのメッキ処理システムを立ち上げ、ウエハWを1ロット、例えば25枚収容したキャリアカセットCを図示しない搬送ロボットにより載置台21に載置する。キャリアカセットCが載置されると、サブアーム22がキャリアカセットCの前まで移動し、載置台21上に載置されたキャリアカセットC内にウエハ保持部材23を差し込ませキャリアカセットCから未処理のウエハWを取り出す。さらにサブアーム22が回転するとともにウエハWを保持したウエハ保持部材23が伸長して、開口部G1を介し第1の処理室内にある中継載置台37上にウエハWを一旦載置する。
【0029】
中継載置台37上にウエハWが載置されると、メインアーム35のウエハ保持部材36が伸長して中継載置台37の未処理のウエハWを受け取る。未処理のウエハWを受け取った後メインアーム35がウエハWの上下を反転させるとともに回転して、ウエハ保持部材36が伸長して例えばメッキ処理ユニットM1内にウエハWを搬入する(ステップ1)。
【0030】
以下、メッキ処理ユニットM1のメッキ処理(ステップ2)のフローについて図8及び図9〜図13に沿って説明する。図8は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図9〜図12は本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図であり、図13は本実施の形態に係るメッキ処理工程のタイミングチャートである。中継載置台37からウエハWを受け取ったメインアーム35がウエハWの上下を反転させてメッキ処理ユニットM1にアクセスする。即ちメッキ処理ユニットM1の側壁に設けられたゲートバルブ73が開かれて、未処理のウエハWを保持したままウエハ保持部材36が伸長して図9(a)に示すようにウエハWを搬送位置(I)に保持する位置に待機しているドライバ61の保持部62にウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に向けて略水平に載置する(ステップ2(1a))。
【0031】
ウエハWが保持部62に載置されると保持部62に備えられた図示しない押圧機構によりウエハWのメッキ層を形成しない面に対して押圧する。また、ウエハ保持部材36がドライバ61の保持部62にウエハWを引き渡した後、ウエハ保持部材36が縮退してゲートバルブ73を閉じる。なお、このときメッキ液槽42の内槽42a内にはメッキ液を一杯にさせておく。ゲートバルブ73を閉じた後、ドライバ61がシリンダ69の駆動で下降して図9(b)に示すようにウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させる(ステップ2(2a))。
【0032】
ここで、ウエハWの被メッキ面がメッキ液の液面に接触する際にウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間には空気が入り込んでしまうので被メッキ面に均一なメッキ層を形成するには被メッキ面に付着した空気の泡を泡抜きする必要がある。そこで、さらにドライバ61がシリンダ69の駆動で図9(c)に示すように下降してウエハWをメッキ液の液面より低いメッキ位置(V)に位置させるとともに制御装置がポンプ49の作動を制御して流量q1のメッキ液が噴出管43から供給されてウエハWの被メッキ面に形成された泡を泡抜きする(ステップ2(3a))。
【0033】
また、この流量q1はウエハWの被メッキ面に付着した泡を確実に泡抜きできる流量であり、具体的には例えば約5.0〜30 l/minであるのが好ましい。ここで、好ましいq1の範囲を上記範囲としたのは、この範囲を上回ると十分に泡抜きすることができなるので泡抜きに時間が掛かるという問題が生じるからであり、一方この範囲を下回ると電流濃度が不均一になるという問題が生じるからである。十分に泡抜きが行われた後、図9(d)に示すように制御装置がポンプ49の作動を制御して流量q1より小さい流量q2のメッキ液が噴出管43から供給されるとともに電極44と凸形コンタクト64に接触しているウエハWとの間に電圧が印加されてウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(4a))。
【0034】
また、この流量q2はウエハWの被メッキ面に均一にメッキ層を形成することができる流量であり、具体的には例えば約1.0〜10 l/minであるのが好ましい。ここで、好ましいq2の範囲を上記範囲としたのは、この範囲を上回ると面内均一性が低下するという問題が生じるからであり、一方この範囲を下回ると再現性及び安定性が低下するという問題が生じるからである。流量q2でメッキ液を供給するとともに電圧を印加してウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、図10(a)に示すように電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5a))。即ち、噴出管43から供給されるメッキ液の流量は、図13に示すように泡抜き開始時期t1から泡抜き終了時期t2まではq1であり、メッキ層形成開始時期t3からメッキ形成終了時期t4まではq2である。
【0035】
続いてポンプ51の作動及びバルブ52の開放で所定量のメッキ液をタンク50に戻し、図10(b)に示すようにメッキ位置(V)がメッキ液の液面より高くなるようにメッキ液槽42のメッキ液の液面を低下させる(ステップ2(6a))。
【0036】
この状態で保持部62がモータ63の駆動で図10(c)に示すように略水平面内で回転してスピンドライを行いウエハWのメッキ形成面に付着している余分なメッキ液を取り除く(ステップ2(7a))。
【0037】
十分にスピンドライを行った後、ドライバ61がシリンダ69の駆動で図11(a)に示すようにウエハWを洗浄位置(II)に上昇させる(ステップ2(8a))。
【0038】
この位置で保持部62がモータ63の駆動で図11(a)に示すように略水平面内で回転するとともにセパレータ72に内蔵されている洗浄ノズル70から純水をウエハWのメッキ層形成面に向けて噴射させて、ウエハWのメッキ層形成面を洗浄する(ステップ2(9a))。
【0039】
ウエハWのメッキ層形成面の洗浄が終了した後、ドライバ61をその位置に維持したままウエハWの押圧を停止して例えばウエハWを昇降させる図示しないチャックによりウエハWを洗浄位置(II)より少し高い位置(III)に上昇させる。この状態で保持部62のみがモータ63の駆動で図11(b)に示すように回転するとともにセパレータ73に内蔵された洗浄ノズル70から純水が保持部61の凸形コンタクト64に向けて噴射して凸形コンタクト64を洗浄する(ステップ2(10a))。
【0040】
凸形コンタクト64の洗浄が終了した後、図示しないチャックによりウエハWを洗浄位置(II)に下降させて保持部62に載置する。この状態でドライバ61がシリンダ69の駆動で図11(c)に示すようにウエハWをメッキ位置(V)まで下降させる(ステップ2(11a))。
【0041】
更に保持部62がモータ63の駆動で図11(d)に示すようにウエハWとともに回転してスピンドライを行い、洗浄された凸形コンタクト64に付着されている水分を取り除く(ステップ2(12a))。
【0042】
その後、ドライバ61がシリンダ69の駆動で図12(a)に示すようにウエハWを搬送位置(I)まで上昇させる(ステップ2(13a))。
【0043】
この状態でゲートバルブ73を開きメインアーム35のウエハ保持部材36が伸長して保持部62に保持されたウエハWを受け取り、図12(b)に示すようにメッキ処理ユニットM1での処理が完了したウエハWが搬出される(ステップ2(14a))。
【0044】
メッキ処理ユニットM1での処理が完了した後、ウエハ保持部材36に保持されたウエハWは必要に応じて組成の異なるメッキ液が収容された他のメッキ処理ユニットM2〜M4に搬送されて、メッキ処理が行われる。同様にして次々に組成の異なるメッキ液が収容されたメッキ処理ユニットM2〜M4にウエハWが搬送されて、メッキ処理が行われる。一連のメッキ処理が終了した後、メインアーム35のウエハWを保持したウエハ保持部材36が上昇して洗浄処理ユニット100内にウエハWを搬送し、洗浄処理が行われる(ステップ3)。
【0045】
洗浄処理ユニット100による洗浄処理が完了したら、後続の処理、例えば、アニーリング処理を行なう。このアニーリング処理はいわゆる熱盤であるサセプタ125上にウエハWを所定時間載置して行う(ステップ4)。
【0046】
アニーリングが完了すると、再びサブアーム22がプロセスステーション3の前まで移動するとともに開口部G2又はG3の高さまで上昇するとともに再びメインアーム35が処理後のウエハWを受け取り、中継載置台37を経由して、或いは洗浄ユニット100内を経由してメインアーム35からサブアーム22へウエハWが引き渡される(ステップ5)。その後、ウエハWを保持したサブアーム22は、キャリアカセットCの高さまで下降するとともにキャリアカセットCの前に移動してウエハ保持部材23を伸長させて処理済のウエハWをキャリアカセットC内に収容する。
【0047】
このように、本実施の形態のメッキ処理ユニットM1では、メッキ液槽42内に収容されたメッキ液の液面より低いメッキ位置(V)までウエハWを下降させるとともにメッキ層を形成する工程での流量q2より大きい流量q1でメッキ液を供給して泡抜きする工程を行うので、ウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間に生ずる空気の泡を確実に泡抜きすることができる。即ち、メッキ液槽42の内に収容されたメッキ液の液面より低い位置にあるメッキ位置(V)までウエハWを下降させるので、メッキ液の液面で泡抜きするよりも泡にかかる圧力が高くなり泡が上昇し易くなる。
【0048】
また、メッキ層形成時の流量q2より大きい流量q1でメッキ液を中心に向けて供給するので、ウエハWの中心から外周縁に向かうメッキ液の流れが速くなり、この流れに沿って泡がウエハWの中心から半径方向外側に向かって押し流される。従って、ウエハWをメッキ液の液面より低い位置に位置させることとメッキ液の流量を大きくすることの相乗効果によりウエハWの被メッキ面から泡を確実に除去することができる。また、保持部62に備えられた図示しない押圧機構によりウエハWの被メッキ面のみメッキ液に接触させて泡抜きする工程及びメッキ層を形成する工程を行うので、被メッキ面以外の部分にメッキ液が接触することがない。また、ドライバ61を昇降させているのでウエハWをメッキ液の液面よりも低いメッキ位置(V)に移動させることができる。更に、メッキ処理ユニットM1〜M4と洗浄処理ユニット100を多段に配設するのでメッキ処理システムにおけるフットプリントを小さく抑えることができる。
【0049】
(第2の実施の形態)以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下本実施の形態以降の実施の形態のうち先行する実施の形態と重複する内容については説明を省略する。本実施の形態ではウエハWを略水平面内で回転させながら泡抜きする工程及びメッキ層を形成する工程を行う構成とした。即ち、本実施の形態のメッキ処理ユニットM1はドライバ61のモータ63を駆動させることによりウエハWが載置される保持部62を略水平面内で回転するように構成されている。
【0050】
以下、メッキ処理ユニットM1内でのメッキ処理のフローについて図14及び図15に沿って説明する。図14は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1で行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図15(a)及び(b)は本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。第1の実施の形態と同様にメッキ処理ユニットM1内に未処理のウエハWが搬送され、シリンダ69の駆動で保持部62に載置されたウエハWがメッキ位置(V)にまで下降する(ステップ2(1b)〜ステップ2(3b))。
【0051】
ウエハWがメッキ位置(V)まで下降した後、モータ63の駆動で図15(a)に示すようにウエハWを保持した保持部62が略水平面内で回転して泡抜きする(ステップ2(4b))。
【0052】
十分に泡抜きした後、ウエハWをメッキ位置に保持したまま図15(b)に示すように保持部62が略水平面内で回転するとともにウエハWと電極44との間に電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(5b)〜ステップ2(6b))。
【0053】
ウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、保持部62の回転及び電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5b))。
【0054】
その後、第1の実施の形態と同様に所定の処理が行われ、処理済みのウエハWがメッキ処理ユニットM1から搬出される(ステップ2(6b)〜ステップ2(14b))。
【0055】
このように、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1では、ウエハWを略水平面内で回転させながら泡抜きする工程及びメッキ層を形成する工程を行うので泡がウエハWの外周縁に沿って移動し易くなり、より効率的に泡抜きすることができる。
【0056】
(第3の実施の形態)以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態ではウエハWをメッキ液の液面方向に揺動させながら泡抜きする工程を行う構成とした。即ち、保持部62は図示しない揺動機能を備えており、この揺動機能の作動で保持部62に保持されたウエハWがメッキ液の液面方向に揺動するように構成されている。
【0057】
以下、メッキ処理ユニットM1内でのメッキ処理のフローについて図16及び図17に沿って説明する。図16は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1で行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図17(a)及び(b)は本実施の形態に係るメッキ処理工程の模式的に示した垂直断面図である。第1の実施の形態と同様にメッキ処理ユニットM1内に未処理のウエハWが搬送され、シリンダ69の駆動で保持部62に載置されたウエハWがメッキ位置(V)にまで下降する(ステップ2(1c)〜ステップ2(2c))。
【0058】
ウエハWがメッキ位置(V)まで下降しながら、保持部62に備えられた図示しない揺動機能の作動で図17(a)に示すようにウエハWを保持した保持部62がメッキ液の液面方向に揺動して泡抜きする(ステップ2(3c))。
【0059】
十分に泡抜きした後、保持部62の揺動を停止してウエハWをメッキ位置(V)に維持して図17(b)に示すようにウエハWを略水平に保持した状態で電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(4c))。
【0060】
ウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5c))。
【0061】
その後、第1の実施の形態と同様に所定の処理が行われ、処理済みのウエハWがメッキ処理ユニットM1から搬出される(ステップ2(6c)〜ステップ2(14c))。
【0062】
このように、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1では、ウエハWをメッキ液の液面方向に向けて揺動させながら泡抜きする工程を行うので泡がウエハWの中心から外周縁に向かって移動し易くなり、より効率的に泡抜きすることができる。
【0063】
(第4の実施の形態)以下、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態ではメッキ液の液面に対して傾けた状態でウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させて泡抜きする工程を行う構成とした。即ち、保持部62は図示しないウエハ傾斜機能を備えており、このウエハ傾斜機構の作動で保持部62に保持されたウエハWの被メッキ面がメッキ液の液面に対して傾くように構成されている。
【0064】
以下、メッキ処理ユニットM1内でのメッキ処理のフローについて図18及び図19に沿って説明する。図18は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1で行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図19(a)〜(c)は本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。第1の実施の形態と同様にメッキ処理ユニットM1内に未処理のウエハWが搬送される(ステップ2(1d))。
【0065】
ウエハWが保持部62に載置すると、略水平に保持されていた保持部62が保持部62に備えられた図示しないウエハ傾斜機能の作動でメッキ液の液面に対して傾く。その状態のままドライバ61がシリンダ69の駆動で下降して図19(a)に示すようにウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させる(ステップ2(2d))。
【0066】
このウエハWを傾けた状態で、さらにドライバ61がシリンダ69の駆動で図24(b)に示すようにウエハWをメッキ位置(V)まで下降させて泡抜きする(ステップ2(3d))。
【0067】
十分に泡抜きした後、ウエハWをメッキ位置(V)に保持し、図19(c)に示すように保持部62を略水平に保持した状態で電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(4d))。
【0068】
ウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5d))。
【0069】
その後、第1の実施の形態と同様に所定の処理が行われ、処理済みのウエハWがメッキ処理ユニットM1から搬出される(ステップ2(6d)〜ステップ2(14d))。
【0070】
このように、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1では、ウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に対して傾けた状態で昇降させているので、メッキ液の液面にウエハWの被メッキを接触させた際にウエハWの被メッキ面に泡が形成され難くなるとともに泡が形成された場合でも泡が泡自身の浮力によりウエハWの中心から外周縁に向かって移動し、より効率的に泡抜きすることができるという特有の効果が得られる。
【0071】
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施の形態では、ウエハWと内槽42aの内部にある電極44との間に電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成しているが、電極44を設けないで、即ち電圧を印加しないで例えば硫酸銅を溶解した強塩基性の還元作用を有するメッキ液の液面にウエハWの被メッキ面を接触させて還元析出反応によりウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成することも可能である。また、上記実施の形態では、ウエハWの片面のみメッキ層を形成しているが、ウエハWの両面にメッキ層を形成してもよい。
【0072】
また、上記実施の形態では、保持部62に備えられた図示しない押圧機構によりウエハWの被メッキ面以外の部分にメッキ液の接触を防止しているが、保持部62の概略垂直断面図である図20に示すように被メッキ面以外の部分を完全にシールしてメッキ液の接触を防止してもよい。また、上記実施の形態では、シリンダ69によりドライバ61を昇降させているがウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面よりも低いメッキ位置(V)に移動させることができればメッキ液槽42を昇降又はメッキ液を増減させてもよい。また、上記実施の形態では、メッキ処理ユニットを下段に配設した構造としたが、液相で処理を施す処理ユニットであれば、メッキ処理ユニット以外の処理ユニットの使用してもよい。
【0073】
また、上記実施の形態では、メッキ処理ユニットM1がドライバ61を1基配設しているが、メッキ処理ユニットM1の概略斜視図である図21に示すようにドライバ61を複数基配設することも可能である。ドライバ61を複数基配設することにより一度に複数枚のウエハWを処理することができる。また、上記実施の形態では、被処理基板としてウエハWを使用しているが液晶用のLCDガラス基板を使用することも可能である。さらに、上記第2の実施の形態では、泡抜きする工程とメッキ層を形成する工程の両方でウエハWを回転させているが、どちらかの工程だけでウエハWを回転させてもよい。また、上記実施の形態では、ウエハWの回転、揺動、及び傾斜をそれぞれ単独で行っているが、例えば回転と揺動を同時に行ってもよい。またウエハW傾斜させた後回転又は揺動させてもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上、詳説したように、本発明によれば、被処理基板の被処理面を処理液に接触させる際に被処理基板の被処理面と処理液の液面との間に形成される泡を処理液槽に収容された処理液の液面よりも低い位置で被処理基板を保持するとともに液処理を施す工程での流量よりも大きい流量で処理液を処理液槽内に供給して泡抜きするので、確実に泡抜きすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの平面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの正面図である。
【図4】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの側面図である。
【図5】第1の実施の形態に係るメッキ処理ユニットの一部拡大図を含んだ模式的な垂直断面図である。
【図6】第1の実施の形態に係るメッキ処理ユニットの概略平面図である。
【図7】第1の実施の形態に係るメッキ処理システム全体のフローを示したフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図10】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図11】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図12】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図13】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程のタイミングチャートである。
【図14】第2の実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートである。
【図15】第2の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図16】第3の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図17】第3の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図18】第4の実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートである。
【図19】第4の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図20】保持部の変形例を示した概略平面図である。
【図21】保持部の変形例を示した概略側面図である。
【図22】従来のメッキ処理装置の概略垂直断面図である。
【符号の説明】
W…ウエハ(被処理基板)、S…処理空間、M1〜M4…メッキ処理ユニット(第1の液処理装置)、35…メインアーム(第1の搬送手段)、42…メッキ液槽、43…噴出管、44…電極、49…ポンプ、61…ドライバ、62…保持部、63…モータ、64…凸形コンタクト、69…シリンダ、81、82…泡抜き孔、100…洗浄処理ユニット(第2の液処理装置)。
【発明の名称】 液処理方法、及び液処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理液槽に収容された処理液について液面へ向けた第1の流量の流れを形成し、
被処理面を前記処理液の液面に向けた被処理基板を前記処理液に浸漬して前記処理液の液面よりも低い位置で保持し、
前記処理液について前記第1の流量より小さい第2の流量の流れを形成して前記被処理面に液処理を施すこと
を特徴とする液処理方法。
【請求項2】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板を略水平面内で回転させて前記処理液に浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項3】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板を前記処理液の液面方向に揺動させて前記処理液に浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項4】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板を昇降させ前記処理液の液面よりも低い位置に前記被処理基板の被処理面を移動させて浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項5】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記処理液の液面を昇降させ前記処理液の液面よりも低い位置に前記被処理基板の被処理面を移動させて浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項6】
前記被処理基板の前記処理液への浸漬は、前記被処理基板の被処理面を前記処理液の液面に対して傾けた状態で昇降させて前記処理液に浸漬するものであることを特徴とする請求項1記載の液処理方法。
【請求項7】
処理液を収容する処理液槽と、
前記処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、
前記保持機構を上下させて被処理基板を前記処理液の液面より高い第1の位置と前記処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、
前記被処理基板の被処理面に向けて流動する処理液の流量を第1の流量とし、前記被処理基板が前記第2の位置となった後に前記第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段と、
を具備することを特徴とする液処理装置。
【請求項8】
前記保持機構は、前記被処理基板を略水平面内で回転させつつ前記被処理基板を保持することを特徴とする請求項7記載の液処理装置。
【請求項9】
前記保持機構は、前記被処理基板を前記処理液の液面方向に揺動させつつ前記被処理基板を保持することを特徴とする請求項7記載の液処理装置。
【請求項10】
前記保持機構は、前記被処理基板を前記処理液の液面に対して傾けつつ前記被処理基板を保持することを特徴とする請求項7記載の液処理装置。
【請求項11】
前記保持機構は、前記被処理基板の被処理面に付着する泡を泡抜きする泡抜き孔を備えていることを特徴とする請求項8記載の液処理装置。
【請求項12】
被処理基板に第1の液処理を施し、かつ、少なくとも金属イオンを含む第1の処理液を収容可能に構成された第1の液処理装置であって、第1の処理液を収容する処理液槽と、前記第1の処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、前記保持機構を上下させて前記被処理基板を前記第1の処理液の液面より高い第1の位置と前記第1の処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、前記被処理基板の被処理面に向けて流動する第1の処理液の流量を第1の流量とし、前記被処理基板が前記第2の位置となった後に前記第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段とを有する第1の液処理装置と、
前記第1の液処理装置により液処理を施された被処理基板に対し、第2の液処理を施す第2の液処理装置と、
前記第1の液処理装置と前記第2の液処理装置との間で被処理基板を搬送可能に、かつ垂直方向に移動可能に構成された第1の搬送手段と、を備え、
前記第1の液処理装置及び前記第2の液処理装置が前記第1の搬送手段の周囲に多段に配設されていることを特徴とする液処理システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理基板の液処理に係り、更に詳細には被処理基板の被処理面に液相で金属層を形成する液処理方法、液処理装置、及び液処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウエハW(以下、単に「ウエハ」という。)等の被処理基板の表面に金属層を形成する処理装置としては、例えば、気相で金属層を形成するスパッタリング処理装置が用いられてきたが、半導体デバイスの集積度の向上に伴い、埋め込み性の問題から液相で金属層を形成するメッキ処理装置を用いることが主流になりつつある。図22は代表的なメッキ処理装置の概略垂直断面図である。
【0003】
図22に示すように、このメッキ処理装置では処理の効率上の問題からウエハWの被メッキ面を下方に向けてウエハWを載置する、いわゆるフェイスダウン方式でウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する。即ち、ウエハホルダ201にウエハWの被メッキ面を下方に向けて載置した後、ウエハホルダ201が下降してメッキ液槽202内のメッキ液の液面にウエハWの被メッキ面を接触させてウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フェイスダウン方式でウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する場合には、ウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させる際にウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間に空気が入り込み、空気の泡がウエハWの被メッキ面に付着して均一なメッキ層を形成することができないという問題がある。また、ウエハWと電極203との間に電界を形成してウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成させる電解メッキ工程をフェイスダウン方式で行う場合には、メッキ液の電気分解により発生する酸素や水素のような泡がウエハWの被メッキ面に付着して均一なメッキ層を形成することができないという問題がある。そのため、メッキ液の液面にウエハWを接触させた状態でメッキ層を形成する工程以前或いは同時にウエハWを回転させて泡抜きする装置が提案されている。
【0005】
しかし、上記のような装置ではメッキ液の液面にウエハWを接触させた状態でウエハWを回転させて、ウエハWをメッキ液槽202内に浸漬する際に形成される泡や電解メッキ工程中に発生する泡を泡抜きしているので泡にかかる圧力が低くウエハWの被メッキ面に付着している泡が十分に泡抜きできないという問題がある。
【0006】
本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものである。即ち、本発明は被処理基板の被処理面を処理液に接触させる際に被処理基板の被処理面と処理液の液面との間に形成される泡を確実に泡抜きすることができる液処理方法、液処理装置及び液処理システムを提供することを目的とする。更に、本発明は被処理基板と液処理槽との間に電界を形成したときに発生する泡を被処理基板の被処理面から確実に泡抜きすることができる液処理方法、液処理装置、及び液処理システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係る液処理方法は、処理液槽に収容された処理液について液面へ向けた第1の流量の流れを形成し、被処理面を処理液の液面に向けた被処理基板を処理液に浸漬して処理液の液面よりも低い位置で保持し、処理液について第1の流量より小さい第2の流量の流れを形成して被処理面に液処理を施すことを特徴とする。この態様に係る液処理方法では、被処理基板の被処理面を処理液に接触させる際に被処理基板の被処理面と処理液の液面との間に形成される泡を処理液槽に収容された処理液の液面よりも低い位置で被処理基板を保持するとともに液処理を施す工程での流量よりも大きい流量で処理液を処理液槽内に供給して泡抜きを行うので、確実に泡抜きすることができる。
【0008】
本発明の第2の態様に係る液処理装置は、処理液を収容する処理液槽と、処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、保持機構を上下させて被処理基板を処理液の液面より高い第1の位置と処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、被処理基板の被処理面に向けて流動する処理液の流量を第1の流量とし、被処理基板が第2の位置となった後に第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段と、を具備することを特徴とする。この態様に係るの液処理装置では、保持機構に保持する被処理基板を昇降させる昇降機構及び被処理基板の被処理面に向けて流動する処理液の流量を調節する流量調節手段を備えているので、被処理基板を処理液の液面より高い第1の位置と前記処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させることができるとともに処理液の流量を調節することができ、確実に泡抜きすることができる。
【0009】
本発明の第3の態様に係る液処理システムは、被処理基板に第1の液処理を施し、かつ、少なくとも金属イオンを含む第1の処理液を収容可能に構成された第1の液処理装置であって、第1の処理液を収容する処理液槽と、第1の処理液の液面上側に配設され被処理基板を略水平に保持する保持機構と、保持機構を上下させて被処理基板を第1の処理液の液面より高い第1の位置と第1の処理液の液面より低い第2の位置との間で昇降させる昇降機構と、被処理基板の被処理面に向けて流動する第1の処理液の流量を第1の流量とし、被処理基板が第2の位置となった後に第1の流量より小さい第2の流量に調節する流量調節手段とを有する第1の液処理装置と、第1の液処理装置により液処理を施された被処理基板に対し、第2の液処理を施す第2の液処理装置と、第1の液処理装置と第2の液処理装置との間で被処理基板を搬送可能に、かつ垂直方向に移動可能に構成された第1の搬送手段と、を備え、第1の液処理装置及び第2の液処理装置が第1の搬送手段の周囲に多段に配設されていることを特徴とする。この態様の液処理システムでは、第1の液処理装置と第2の液処理装置とを多段に配設するので液処理システムにおけるフットプリントを小さくすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一の実施の形態に係るメッキ処理システムについて説明する。図1は本実施の形態に係るメッキ処理システムの斜視図であり、図2は同メッキ処理システムの平面図であり、図3は同メッキ処理システムの正面図であり、図4は同メッキ処理システムの側面図である。図1〜図4に示すように、このメッキ処理システム1はウエハWを出し入れしたり運搬するキャリアステーション2とウエハWに実際に処理を施すプロセスステーション3とから構成されている。
【0011】
キャリアステーション2はウエハWを収容する載置台21と載置台21上に載置されたキャリアカセットCにアクセスしてその中に収容されたウエハWを取り出したり、処理が完了したウエハWを収容したりするサブアーム22とから構成されている。キャリアカセットC内には複数枚、例えば25枚のウエハWを等間隔毎に水平に保った状態で垂直方向に収容されるようになっている。載置台21上には図中X方向に例えば4個のキャリアカセットCが配設されるようになっている。サブアーム22は図2中X方向に配設されたレール上を移動するとともに鉛直方向(Z方向)即ち図2中紙面に垂直な方向に昇降可能かつ水平面内で回転可能な構造を備えている。このサブアーム22は略水平面内で伸縮可能なウエハ保持部23材を備えており、これらのウエハ保持部材23を伸縮させることにより載置台21上に載置されたキャリアカセットCの未処理のウエハWをキャリアカセットCから取り出したり、処理が完了したウエハWをキャリアカセットC内に収納するようになっている。またこのサブアーム22は後述するプロセスステーション3との間でも、処理前後のウエハWを受け渡しするようになっている。
【0012】
プロセスステーション3は図1〜図4に示すように直方体又は立方体の箱型の外観を備えており、その周囲全体は耐食性の材料、例えば樹脂や表面を樹脂でコーティングした金属板などでできたハウジング31で覆われている。プロセスステーション3の内部は図1〜図4に示すように略立方形或いは直方形の箱型の構成となっており、内部には処理空間Sが形成されている。処理空間Sは図1及び図4に示すように直方体型の処理室であり、処理空間Sの底部には底板33が取り付けられている。処理空間Sには、複数の処理ユニット、例えば4基のメッキ処理ユニットM1〜M4が例えば処理空間S内の、次に説明するメインアーム35の周囲にそれぞれ配設されている。
【0013】
図1及び図2に示すように底板33のほぼ中央にはウエハWを搬送するためのメインアーム35が配設されている。このメインアーム35は昇降可能かつ略水平面内で回転可能になっており、更に略水平面内で伸縮可能な上下二本のウエハ保持部材36を備えており、これらのウエハ保持部材36を伸縮させることによりメインアーム35の周囲に配設された処理ユニットに対して処理前後のウエハWを出し入れできるようになっている。またメインアーム35は垂直方向に移動して上段側の処理ユニットへもアクセス可能に構成されており、下段側の処理ユニットから上段側の処理ユニットへウエハWを搬送したり、その逆に上段側の処理ユニットから下段側の処理ユニットへウエハWを搬送するようになっている。更にこのメインアーム35は保持したウエハWを上下反転させる機構を備えており、一の処理ユニットから他の処理ユニットへウエハWを搬送する間にウエハWを上下反転できる構造を備えている。なお、このウエハWを反転する機能はメインアーム35に必須の機能ではない。
【0014】
上段側には他の処理ユニット、例えば洗浄処理ユニット100が例えば2基キャリアステーションに近い側、即ち前記メッキ処理ユニットM1、M2の上側にそれぞれ配設されている。また、例えばアニーリング処理ユニットが例えば2基キャリアステーションに遠い側、即ち前記メッキ処理メッキユニットM3〜M4の上側にぞれぞれ配設されている。
【0015】
プロセスステーション3のハウジング31のうち、キャリアステーション2に対面する位置に配設されたハウジング31aには、図3に示すように3つの開閉可能な開口部G1〜G3が配設されている。これらのうちG1は下段側に配設されたメッキ処理ユニットM1とM2との間に配設された中継載置台37の位置に対応する開口部であり、キャリアカセットCからサブアーム22が取り出した未処理のウエハWをプロセスステーション3内に搬入する際に用いられる。搬入の際には開口部G1が開かれ、未処理ウエハWを保持したサブアーム22が処理空間S内にウエハ保持部材23を伸長させて中継載置台37上にウエハWを置く。この中継載置台37にメインアーム35がウエハ保持部材36を伸長させて中継載置台37上に載置されたウエハWを保持してメッキ処理ユニットM1〜M4などの処理ユニット内まで運ぶ。残りの開口部G2及びG3は処理空間Sのキャリアステーション2に近い側に配設された洗浄処理ユニット100に対応する位置に配設されており、これらの開口部G2、G3を介してサブアーム22が処理空間S内の上段側に配設された洗浄処理ユニット100に直接ウエハ保持部材23を伸長させて処理が完了したウエハWを受け取ることができるようになっている。
【0016】
また、処理空間S内には図4中上から下向きのエアフローが形成されており、システム外から供給された清浄なエアが処理空間Sの上部から供給され、洗浄処理ユニット100、メッキ処理ユニットM1〜M4に向けて流下し、処理空間Sの底部から排気されてシステム外に排出されるようになっている。このように処理空間S内を上から下に清浄な空気を流すことにより、下段側のメッキ処理ユニットM1〜M4から上段側の洗浄ユニット100の方には空気が流れないようになっている。そのため、常に洗浄処理ユニット側は洗浄な雰囲気に保たれている。更に、メッキ処理ユニットM1〜M4や洗浄処理ユニット100等の各処理ユニット内はシステムの処理空間Sよりも陰圧に維持されており、空気の流れは処理空間S側から各処理ユニット内に向って流れ、各処理ユニットからシステム外に排気される。そのため、処理ユニット側から処理空間S側に汚れが拡散するのが防止される。
【0017】
次に、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1について説明する。図5は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1の一部拡大図を含んだ模式的な垂直断面図であり、図6は同メッキ処理ユニットM1の概略平面図である。図5及び図6に示すように、このメッキ処理ユニットM1では、ユニット全体が密閉構造のハウジング41で覆われている。このハウジング41も樹脂等の耐食性の材料で構成されている。ハウジング41の内部は上下2段、即ち下段に位置する第1の処理部Aと上段に位置する第2の処理部Bとに分かれた構造になっている。
【0018】
第1の処理部Aの内部にはメッキ液槽42が配設されている。このメッキ液槽42は内槽42aと内槽42aの外側に内槽42aと同心的に配設された外槽42bの2重槽から構成されている。メッキ液で内槽42aを満たしたときに後述するメッキ位置(V)にあるウエハWの被メッキ面がメッキ液の液面よりも低くなるように内槽42aが固定されている。内槽42aは有底の略円筒形に形成されており、内槽42aの開口面は略水平に維持されている。内槽42aの内部には内槽42aの底面側から上面に向けてメッキ液を噴出させる噴出管43が内槽42aの底面の略中心から内槽42aの深さ方向略中間付近まで突出している。
【0019】
噴出管43の周囲には例えば複数の銅球を集めて形成された略円盤状のアノードとしての電極44が内槽42aと同心的に配設されており、電極44としての銅球を例えば硫酸銅を含んだメッキ液中に溶解させることによりメッキ液中の銅イオンの減少を防止している。また、この電極44には導線が外槽42bの外部にある図示しない電源まで延設されており、この電源を投入することにより電極44と後述するドライバ61に設けられた凸形コンタクト64を介してウエハWとの間に電界を形成するようになっている。噴出管43の端部外周と内槽42aとの間には内槽42aを上下に仕切り分ける隔膜45が電極44の上方に設けられており、隔膜45で仕切られた内槽42aの上側(以下「内槽の上側」という。)には噴出管43からメッキ液が供給され、隔膜45で仕切られた内槽42aの下側(以下「内槽の下側」という。)には後述する循環配管46からメッキ液が供給されるようになっている。また、この隔膜45はイオンを透過するが、電極44としての銅球を溶解させたときに生じる不純物及びウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する工程中に発生する例えば酸素及び水素のような泡を透過させないように構成されている。
【0020】
また、内槽42aの底面の中心から偏心した位置には循環配管46,47が設けられており、この循環配管46,47の間には図示しないポンプが配設されている。このポンプを作動させて内槽42aの下側にメッキ液を循環させるようになっている。外槽42bは、内槽42aと同様に有底の略円筒形に形成されており、外槽42bの開口面は略水平に維持されている。外槽42bの底部には排出口が2箇所設けられており、この排出口には配管48が接続されている。この配管48と噴出管43との間にはポンプ49が配設されており、このポンプ49を作動させて内槽42aからオーバーフローして外槽42bに溜められたメッキ液を再び内槽42aの上側に供給するようになっている。
【0021】
また、ポンプ49には図示しない制御装置が接続されている。この制御装置にはポンプ49の作動を制御するプログラムが入力されており、ポンプ49の作動を制御することにより噴出管43からウエハWの被メッキ面に向けて噴出されるメッキ液の流量を調節するようになっている。ここで、メッキ層を形成する工程でのメッキ液の流量は予め実験等で把握したメッキ層を形成するのに適した流量に設定され、泡抜きする工程でのメッキ液の流量はメッキ液の噴出によりウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間に形成された泡をウエハWの中心から外周縁に向けて移動させるためにメッキ層を形成する工程での流量よりも大きい流量に設定されている。
【0022】
また、配管48にはメッキ液を収容したタンク50がポンプ51とバルブ52を介して接続されており、ポンプ51を作動させるとともにバルブ52を開くことによりタンク50内のメッキ液を内42a槽に供給するようになっている。第2の処理部BにはウエハWを保持する保持機構としてのドライバ61がメッキ液槽42の中心の真上に配設されている。またドライバ61はウエハWを保持する保持部62と、この保持部62ごとウエハWを略水平面内で回転させるモータ63とから構成されている。保持部62は1枚のウエハWを略水平に収容可能な有底の略円筒形に形成されている。
【0023】
図5中の一部拡大図に示すように保持部62底面の内側上には例えば128等分された位置にウエハWに電圧を印加するための凸形コンタクト64が配設されている。この凸形コンタクト64は図示しない電源と導線を介し電気的に接触している。凸形コンタクト64上にはウエハWの被メッキ面に例えばスパッタリングにより予め銅の薄膜を形成したウエハWを載置するので、凸形コンタクト64に印加された電圧がウエハWの被メッキ面にも印加される。また、保持部62の底面内側にはシール部材65が同心的に設けられており、ウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面より低い位置にある後述するメッキ位置(V)で保持する際にメッキ液が保持部62内に浸入するのを防止している。
【0024】
さらに、保持部62には図示しない押圧機構が備えられており、保持部62にウエハWを載置するとウエハWのメッキ層を形成しない面に対して押圧するので後述するメッキ位置(V)までウエハWを下降させてもウエハWの被メッキ面以外の部分にメッキ液が接触するのを防止している。モータ63は樹脂等の耐食性の材料で形成されたカバー66で覆われており、後述するメッキ位置(V)でウエハWを保持する際にメッキ液及び蒸発したミスト、飛散したミストがモータ63内に浸入するのを防止している。また、モータ63の外側容器にはドライバ61を支持する支持梁67が取り付けられている。支持梁67の端はハウジング41の内壁に対してガイドレール68を介して昇降可能に取り付けられている。支持梁67は更に上下方向に伸縮自在なシリンダ69を介してハウジング41に取り付けられており、このシリンダ69を駆動させることにより支持梁67に支持されたドライバ61がガイドレール68に沿って上下動してウエハWを昇降させるようになっている。
【0025】
具体的には図5に示すように、ドライバ61の保持部62に載置されたウエハWは、搬送のための搬送位置(I)と、ウエハWのメッキ形成面を洗浄処理するための洗浄位置(II)と、凸形コンタクト64を洗浄処理するための洗浄位置(II)より少し高い位置(III)と、後述するスピンドライを行うためのスピンドライ位置(IV)と、メッキを行なうためのメッキ位置(V)とのメッキ液槽42の中心軸上にある主に5つの異なる高さの位置との間で昇降する。また、搬送位置(I)、洗浄位置(II)及び洗浄位置(II)より少し高い位置(III)はメッキ液槽42の内槽42a内にメッキ液を一杯にしたときのメッキ液の液面より高い位置にあり、スピンドライ位置(IV)はメッキ液の液面と同じ高さにあり、メッキ位置(V)はメッキ液の液面より低い位置にある。ここで、例えばメッキ液の液面より高い搬送位置(I)を第1の位置とし、メッキ液の液面より低いメッキ位置(V)を第2の位置とする。
【0026】
また、メッキ位置(V)はメッキ液の液面より低く泡が良く抜ける位置にあり、具体的には例えばメッキ液の液面から約1.0mm〜20mmの深さdにあることが好ましい。ここで、好ましい深さdの範囲を上記範囲としたのは、この範囲を上回るとメッキ液の噴出管43の流速に影響され、メッキ液に流れる電流の値である電流濃度が不均一になるという問題があり、またこの範囲を下回ると内槽42aの開口部付近のメッキ液の流速に影響され均一にウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成することができないという問題があるからである。
【0027】
第1の処理部Aと第2の処理部Bとの間には洗浄ノズル70及びその下側に配設された排気口71を内蔵したセパレータ72が配設されている。このセパレータ72の中央には、ドライバ61に保持されたウエハWが第1の処理部Aと第2の処理部Bとの間を行き来できるように貫通孔が設けられている。また、第1の処理部Aと第2の処理部Bとの境界にあたる部分のハウジングにはウエハWをメッキ処理ユニットM1内に搬出入するゲートバルブ73が設けられている。このゲートバルブ73を閉じるとメッキ処理ユニットM1内はその外側の処理空間Sとは隔絶された空間となるので、メッキ処理ユニットM1から外側の処理空間S内への汚れの拡散が防止される。また、メッキ処理ユニットM1〜M2はそれぞれ別個独立に運転することができ、処理システムに対してそれぞれが着脱可能に構成されている。そのため、一つのメッキ処理ユニットを代替使用することができ、保守管理が容易に行える。
【0028】
次にウエハWの被メッキ面にメッキを施すメッキ処理システムについて説明する。図7は本実施の形態に係るメッキ処理システム全体のフローを示すフローチャートである。図7に示すように、電源を投入してこのメッキ処理システムを立ち上げ、ウエハWを1ロット、例えば25枚収容したキャリアカセットCを図示しない搬送ロボットにより載置台21に載置する。キャリアカセットCが載置されると、サブアーム22がキャリアカセットCの前まで移動し、載置台21上に載置されたキャリアカセットC内にウエハ保持部材23を差し込ませキャリアカセットCから未処理のウエハWを取り出す。さらにサブアーム22が回転するとともにウエハWを保持したウエハ保持部材23が伸長して、開口部G1を介し第1の処理室内にある中継載置台37上にウエハWを一旦載置する。
【0029】
中継載置台37上にウエハWが載置されると、メインアーム35のウエハ保持部材36が伸長して中継載置台37の未処理のウエハWを受け取る。未処理のウエハWを受け取った後メインアーム35がウエハWの上下を反転させるとともに回転して、ウエハ保持部材36が伸長して例えばメッキ処理ユニットM1内にウエハWを搬入する(ステップ1)。
【0030】
以下、メッキ処理ユニットM1のメッキ処理(ステップ2)のフローについて図8及び図9〜図13に沿って説明する。図8は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図9〜図12は本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図であり、図13は本実施の形態に係るメッキ処理工程のタイミングチャートである。中継載置台37からウエハWを受け取ったメインアーム35がウエハWの上下を反転させてメッキ処理ユニットM1にアクセスする。即ちメッキ処理ユニットM1の側壁に設けられたゲートバルブ73が開かれて、未処理のウエハWを保持したままウエハ保持部材36が伸長して図9(a)に示すようにウエハWを搬送位置(I)に保持する位置に待機しているドライバ61の保持部62にウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に向けて略水平に載置する(ステップ2(1a))。
【0031】
ウエハWが保持部62に載置されると保持部62に備えられた図示しない押圧機構によりウエハWのメッキ層を形成しない面に対して押圧する。また、ウエハ保持部材36がドライバ61の保持部62にウエハWを引き渡した後、ウエハ保持部材36が縮退してゲートバルブ73を閉じる。なお、このときメッキ液槽42の内槽42a内にはメッキ液を一杯にさせておく。ゲートバルブ73を閉じた後、ドライバ61がシリンダ69の駆動で下降して図9(b)に示すようにウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させる(ステップ2(2a))。
【0032】
ここで、ウエハWの被メッキ面がメッキ液の液面に接触する際にウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間には空気が入り込んでしまうので被メッキ面に均一なメッキ層を形成するには被メッキ面に付着した空気の泡を泡抜きする必要がある。そこで、さらにドライバ61がシリンダ69の駆動で図9(c)に示すように下降してウエハWをメッキ液の液面より低いメッキ位置(V)に位置させるとともに制御装置がポンプ49の作動を制御して流量q1のメッキ液が噴出管43から供給されてウエハWの被メッキ面に形成された泡を泡抜きする(ステップ2(3a))。
【0033】
また、この流量q1はウエハWの被メッキ面に付着した泡を確実に泡抜きできる流量であり、具体的には例えば約5.0〜30 l/minであるのが好ましい。ここで、好ましいq1の範囲を上記範囲としたのは、この範囲を上回ると十分に泡抜きすることができなるので泡抜きに時間が掛かるという問題が生じるからであり、一方この範囲を下回ると電流濃度が不均一になるという問題が生じるからである。十分に泡抜きが行われた後、図9(d)に示すように制御装置がポンプ49の作動を制御して流量q1より小さい流量q2のメッキ液が噴出管43から供給されるとともに電極44と凸形コンタクト64に接触しているウエハWとの間に電圧が印加されてウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(4a))。
【0034】
また、この流量q2はウエハWの被メッキ面に均一にメッキ層を形成することができる流量であり、具体的には例えば約1.0〜10 l/minであるのが好ましい。ここで、好ましいq2の範囲を上記範囲としたのは、この範囲を上回ると面内均一性が低下するという問題が生じるからであり、一方この範囲を下回ると再現性及び安定性が低下するという問題が生じるからである。流量q2でメッキ液を供給するとともに電圧を印加してウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、図10(a)に示すように電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5a))。即ち、噴出管43から供給されるメッキ液の流量は、図13に示すように泡抜き開始時期t1から泡抜き終了時期t2まではq1であり、メッキ層形成開始時期t3からメッキ形成終了時期t4まではq2である。
【0035】
続いてポンプ51の作動及びバルブ52の開放で所定量のメッキ液をタンク50に戻し、図10(b)に示すようにメッキ位置(V)がメッキ液の液面より高くなるようにメッキ液槽42のメッキ液の液面を低下させる(ステップ2(6a))。
【0036】
この状態で保持部62がモータ63の駆動で図10(c)に示すように略水平面内で回転してスピンドライを行いウエハWのメッキ形成面に付着している余分なメッキ液を取り除く(ステップ2(7a))。
【0037】
十分にスピンドライを行った後、ドライバ61がシリンダ69の駆動で図11(a)に示すようにウエハWを洗浄位置(II)に上昇させる(ステップ2(8a))。
【0038】
この位置で保持部62がモータ63の駆動で図11(a)に示すように略水平面内で回転するとともにセパレータ72に内蔵されている洗浄ノズル70から純水をウエハWのメッキ層形成面に向けて噴射させて、ウエハWのメッキ層形成面を洗浄する(ステップ2(9a))。
【0039】
ウエハWのメッキ層形成面の洗浄が終了した後、ドライバ61をその位置に維持したままウエハWの押圧を停止して例えばウエハWを昇降させる図示しないチャックによりウエハWを洗浄位置(II)より少し高い位置(III)に上昇させる。この状態で保持部62のみがモータ63の駆動で図11(b)に示すように回転するとともにセパレータ73に内蔵された洗浄ノズル70から純水が保持部61の凸形コンタクト64に向けて噴射して凸形コンタクト64を洗浄する(ステップ2(10a))。
【0040】
凸形コンタクト64の洗浄が終了した後、図示しないチャックによりウエハWを洗浄位置(II)に下降させて保持部62に載置する。この状態でドライバ61がシリンダ69の駆動で図11(c)に示すようにウエハWをメッキ位置(V)まで下降させる(ステップ2(11a))。
【0041】
更に保持部62がモータ63の駆動で図11(d)に示すようにウエハWとともに回転してスピンドライを行い、洗浄された凸形コンタクト64に付着されている水分を取り除く(ステップ2(12a))。
【0042】
その後、ドライバ61がシリンダ69の駆動で図12(a)に示すようにウエハWを搬送位置(I)まで上昇させる(ステップ2(13a))。
【0043】
この状態でゲートバルブ73を開きメインアーム35のウエハ保持部材36が伸長して保持部62に保持されたウエハWを受け取り、図12(b)に示すようにメッキ処理ユニットM1での処理が完了したウエハWが搬出される(ステップ2(14a))。
【0044】
メッキ処理ユニットM1での処理が完了した後、ウエハ保持部材36に保持されたウエハWは必要に応じて組成の異なるメッキ液が収容された他のメッキ処理ユニットM2〜M4に搬送されて、メッキ処理が行われる。同様にして次々に組成の異なるメッキ液が収容されたメッキ処理ユニットM2〜M4にウエハWが搬送されて、メッキ処理が行われる。一連のメッキ処理が終了した後、メインアーム35のウエハWを保持したウエハ保持部材36が上昇して洗浄処理ユニット100内にウエハWを搬送し、洗浄処理が行われる(ステップ3)。
【0045】
洗浄処理ユニット100による洗浄処理が完了したら、後続の処理、例えば、アニーリング処理を行なう。このアニーリング処理はいわゆる熱盤であるサセプタ125上にウエハWを所定時間載置して行う(ステップ4)。
【0046】
アニーリングが完了すると、再びサブアーム22がプロセスステーション3の前まで移動するとともに開口部G2又はG3の高さまで上昇するとともに再びメインアーム35が処理後のウエハWを受け取り、中継載置台37を経由して、或いは洗浄ユニット100内を経由してメインアーム35からサブアーム22へウエハWが引き渡される(ステップ5)。その後、ウエハWを保持したサブアーム22は、キャリアカセットCの高さまで下降するとともにキャリアカセットCの前に移動してウエハ保持部材23を伸長させて処理済のウエハWをキャリアカセットC内に収容する。
【0047】
このように、本実施の形態のメッキ処理ユニットM1では、メッキ液槽42内に収容されたメッキ液の液面より低いメッキ位置(V)までウエハWを下降させるとともにメッキ層を形成する工程での流量q2より大きい流量q1でメッキ液を供給して泡抜きする工程を行うので、ウエハWの被メッキ面とメッキ液の液面との間に生ずる空気の泡を確実に泡抜きすることができる。即ち、メッキ液槽42の内に収容されたメッキ液の液面より低い位置にあるメッキ位置(V)までウエハWを下降させるので、メッキ液の液面で泡抜きするよりも泡にかかる圧力が高くなり泡が上昇し易くなる。
【0048】
また、メッキ層形成時の流量q2より大きい流量q1でメッキ液を中心に向けて供給するので、ウエハWの中心から外周縁に向かうメッキ液の流れが速くなり、この流れに沿って泡がウエハWの中心から半径方向外側に向かって押し流される。従って、ウエハWをメッキ液の液面より低い位置に位置させることとメッキ液の流量を大きくすることの相乗効果によりウエハWの被メッキ面から泡を確実に除去することができる。また、保持部62に備えられた図示しない押圧機構によりウエハWの被メッキ面のみメッキ液に接触させて泡抜きする工程及びメッキ層を形成する工程を行うので、被メッキ面以外の部分にメッキ液が接触することがない。また、ドライバ61を昇降させているのでウエハWをメッキ液の液面よりも低いメッキ位置(V)に移動させることができる。更に、メッキ処理ユニットM1〜M4と洗浄処理ユニット100を多段に配設するのでメッキ処理システムにおけるフットプリントを小さく抑えることができる。
【0049】
(第2の実施の形態)以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下本実施の形態以降の実施の形態のうち先行する実施の形態と重複する内容については説明を省略する。本実施の形態ではウエハWを略水平面内で回転させながら泡抜きする工程及びメッキ層を形成する工程を行う構成とした。即ち、本実施の形態のメッキ処理ユニットM1はドライバ61のモータ63を駆動させることによりウエハWが載置される保持部62を略水平面内で回転するように構成されている。
【0050】
以下、メッキ処理ユニットM1内でのメッキ処理のフローについて図14及び図15に沿って説明する。図14は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1で行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図15(a)及び(b)は本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。第1の実施の形態と同様にメッキ処理ユニットM1内に未処理のウエハWが搬送され、シリンダ69の駆動で保持部62に載置されたウエハWがメッキ位置(V)にまで下降する(ステップ2(1b)〜ステップ2(3b))。
【0051】
ウエハWがメッキ位置(V)まで下降した後、モータ63の駆動で図15(a)に示すようにウエハWを保持した保持部62が略水平面内で回転して泡抜きする(ステップ2(4b))。
【0052】
十分に泡抜きした後、ウエハWをメッキ位置に保持したまま図15(b)に示すように保持部62が略水平面内で回転するとともにウエハWと電極44との間に電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(5b)〜ステップ2(6b))。
【0053】
ウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、保持部62の回転及び電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5b))。
【0054】
その後、第1の実施の形態と同様に所定の処理が行われ、処理済みのウエハWがメッキ処理ユニットM1から搬出される(ステップ2(6b)〜ステップ2(14b))。
【0055】
このように、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1では、ウエハWを略水平面内で回転させながら泡抜きする工程及びメッキ層を形成する工程を行うので泡がウエハWの外周縁に沿って移動し易くなり、より効率的に泡抜きすることができる。
【0056】
(第3の実施の形態)以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態ではウエハWをメッキ液の液面方向に揺動させながら泡抜きする工程を行う構成とした。即ち、保持部62は図示しない揺動機能を備えており、この揺動機能の作動で保持部62に保持されたウエハWがメッキ液の液面方向に揺動するように構成されている。
【0057】
以下、メッキ処理ユニットM1内でのメッキ処理のフローについて図16及び図17に沿って説明する。図16は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1で行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図17(a)及び(b)は本実施の形態に係るメッキ処理工程の模式的に示した垂直断面図である。第1の実施の形態と同様にメッキ処理ユニットM1内に未処理のウエハWが搬送され、シリンダ69の駆動で保持部62に載置されたウエハWがメッキ位置(V)にまで下降する(ステップ2(1c)〜ステップ2(2c))。
【0058】
ウエハWがメッキ位置(V)まで下降しながら、保持部62に備えられた図示しない揺動機能の作動で図17(a)に示すようにウエハWを保持した保持部62がメッキ液の液面方向に揺動して泡抜きする(ステップ2(3c))。
【0059】
十分に泡抜きした後、保持部62の揺動を停止してウエハWをメッキ位置(V)に維持して図17(b)に示すようにウエハWを略水平に保持した状態で電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(4c))。
【0060】
ウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5c))。
【0061】
その後、第1の実施の形態と同様に所定の処理が行われ、処理済みのウエハWがメッキ処理ユニットM1から搬出される(ステップ2(6c)〜ステップ2(14c))。
【0062】
このように、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1では、ウエハWをメッキ液の液面方向に向けて揺動させながら泡抜きする工程を行うので泡がウエハWの中心から外周縁に向かって移動し易くなり、より効率的に泡抜きすることができる。
【0063】
(第4の実施の形態)以下、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態ではメッキ液の液面に対して傾けた状態でウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させて泡抜きする工程を行う構成とした。即ち、保持部62は図示しないウエハ傾斜機能を備えており、このウエハ傾斜機構の作動で保持部62に保持されたウエハWの被メッキ面がメッキ液の液面に対して傾くように構成されている。
【0064】
以下、メッキ処理ユニットM1内でのメッキ処理のフローについて図18及び図19に沿って説明する。図18は本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1で行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートであり、図19(a)〜(c)は本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。第1の実施の形態と同様にメッキ処理ユニットM1内に未処理のウエハWが搬送される(ステップ2(1d))。
【0065】
ウエハWが保持部62に載置すると、略水平に保持されていた保持部62が保持部62に備えられた図示しないウエハ傾斜機能の作動でメッキ液の液面に対して傾く。その状態のままドライバ61がシリンダ69の駆動で下降して図19(a)に示すようにウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に接触させる(ステップ2(2d))。
【0066】
このウエハWを傾けた状態で、さらにドライバ61がシリンダ69の駆動で図24(b)に示すようにウエハWをメッキ位置(V)まで下降させて泡抜きする(ステップ2(3d))。
【0067】
十分に泡抜きした後、ウエハWをメッキ位置(V)に保持し、図19(c)に示すように保持部62を略水平に保持した状態で電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層の形成を開始する(ステップ2(4d))。
【0068】
ウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層を形成した後、電圧の印加を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ2(5d))。
【0069】
その後、第1の実施の形態と同様に所定の処理が行われ、処理済みのウエハWがメッキ処理ユニットM1から搬出される(ステップ2(6d)〜ステップ2(14d))。
【0070】
このように、本実施の形態に係るメッキ処理ユニットM1では、ウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面に対して傾けた状態で昇降させているので、メッキ液の液面にウエハWの被メッキを接触させた際にウエハWの被メッキ面に泡が形成され難くなるとともに泡が形成された場合でも泡が泡自身の浮力によりウエハWの中心から外周縁に向かって移動し、より効率的に泡抜きすることができるという特有の効果が得られる。
【0071】
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施の形態では、ウエハWと内槽42aの内部にある電極44との間に電圧を印加してウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成しているが、電極44を設けないで、即ち電圧を印加しないで例えば硫酸銅を溶解した強塩基性の還元作用を有するメッキ液の液面にウエハWの被メッキ面を接触させて還元析出反応によりウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成することも可能である。また、上記実施の形態では、ウエハWの片面のみメッキ層を形成しているが、ウエハWの両面にメッキ層を形成してもよい。
【0072】
また、上記実施の形態では、保持部62に備えられた図示しない押圧機構によりウエハWの被メッキ面以外の部分にメッキ液の接触を防止しているが、保持部62の概略垂直断面図である図20に示すように被メッキ面以外の部分を完全にシールしてメッキ液の接触を防止してもよい。また、上記実施の形態では、シリンダ69によりドライバ61を昇降させているがウエハWの被メッキ面をメッキ液の液面よりも低いメッキ位置(V)に移動させることができればメッキ液槽42を昇降又はメッキ液を増減させてもよい。また、上記実施の形態では、メッキ処理ユニットを下段に配設した構造としたが、液相で処理を施す処理ユニットであれば、メッキ処理ユニット以外の処理ユニットの使用してもよい。
【0073】
また、上記実施の形態では、メッキ処理ユニットM1がドライバ61を1基配設しているが、メッキ処理ユニットM1の概略斜視図である図21に示すようにドライバ61を複数基配設することも可能である。ドライバ61を複数基配設することにより一度に複数枚のウエハWを処理することができる。また、上記実施の形態では、被処理基板としてウエハWを使用しているが液晶用のLCDガラス基板を使用することも可能である。さらに、上記第2の実施の形態では、泡抜きする工程とメッキ層を形成する工程の両方でウエハWを回転させているが、どちらかの工程だけでウエハWを回転させてもよい。また、上記実施の形態では、ウエハWの回転、揺動、及び傾斜をそれぞれ単独で行っているが、例えば回転と揺動を同時に行ってもよい。またウエハW傾斜させた後回転又は揺動させてもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上、詳説したように、本発明によれば、被処理基板の被処理面を処理液に接触させる際に被処理基板の被処理面と処理液の液面との間に形成される泡を処理液槽に収容された処理液の液面よりも低い位置で被処理基板を保持するとともに液処理を施す工程での流量よりも大きい流量で処理液を処理液槽内に供給して泡抜きするので、確実に泡抜きすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの平面図である。
【図3】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの正面図である。
【図4】第1の実施の形態に係るメッキ処理システムの側面図である。
【図5】第1の実施の形態に係るメッキ処理ユニットの一部拡大図を含んだ模式的な垂直断面図である。
【図6】第1の実施の形態に係るメッキ処理ユニットの概略平面図である。
【図7】第1の実施の形態に係るメッキ処理システム全体のフローを示したフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図10】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図11】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図12】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図13】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程のタイミングチャートである。
【図14】第2の実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートである。
【図15】第2の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図16】第3の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図17】第3の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図18】第4の実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフローを示したフローチャートである。
【図19】第4の実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断面図である。
【図20】保持部の変形例を示した概略平面図である。
【図21】保持部の変形例を示した概略側面図である。
【図22】従来のメッキ処理装置の概略垂直断面図である。
【符号の説明】
W…ウエハ(被処理基板)、S…処理空間、M1〜M4…メッキ処理ユニット(第1の液処理装置)、35…メインアーム(第1の搬送手段)、42…メッキ液槽、43…噴出管、44…電極、49…ポンプ、61…ドライバ、62…保持部、63…モータ、64…凸形コンタクト、69…シリンダ、81、82…泡抜き孔、100…洗浄処理ユニット(第2の液処理装置)。
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