JP2022077385A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させる。【解決手段】本開示の一態様による基板処理装置は、処理槽と、外槽と、第1のガス供給部と、第2のガス供給部と、を備える。処理槽は、基板を処理液に浸漬する。外槽は、処理槽の周囲を囲み、処理槽からオーバーフローする処理液を受ける。第1のガス供給部は、処理槽内に貯留される処理液に不活性ガスを供給する。第2のガス供給部は、外槽の内側に配置される開口部から外槽内に不活性ガスを供給する。【選択図】図2

Description

開示の実施形態は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来、酸素が溶解したアルカリ性の処理液を基板に供給し、エッチング処理を行う技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2019-12802号公報
本開示は、基板に形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる技術を提供する。
本開示の一態様による基板処理装置は、処理槽と、外槽と、第1のガス供給部と、第2のガス供給部と、を備える。処理槽は、基板を処理液に浸漬する。外槽は、前記処理槽の周囲を囲み、前記処理槽からオーバーフローする処理液を受ける。第1のガス供給部は、前記処理槽内に貯留される処理液に不活性ガスを供給する。第2のガス供給部は、前記外槽の内側に配置される開口部から前記外槽内に不活性ガスを供給する。
本開示によれば、基板に形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る基板処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 図2は、実施形態に係るエッチング処理装置の構成を示す概略ブロック図である。 図3は、実施形態に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す平面図である。 図4は、実施形態に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す拡大断面図である。 図5は、実施形態の変形例1に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す平面図である。 図6は、実施形態の変形例1に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す拡大断面図である。 図7は、実施形態の変形例2に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す平面図である。 図8は、実施形態の変形例2に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す拡大断面図である。 図9は、実施形態の変形例1、2および参考例における処理槽への不活性ガス供給量とエッチング液の酸素濃度との関係を示す図である。 図10は、実施形態の変形例2に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の別の一例を示す平面図である。 図11は、実施形態の変形例3に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す平面図である。 図12は、実施形態の変形例3に係るエッチング処理槽におけるガスノズルの配置の一例を示す拡大断面図である。 図13は、実施形態の変形例4に係るエッチング処理槽におけるフロート板の配置の一例を示す平面図である。 図14は、実施形態の変形例4に係るエッチング処理槽におけるフロート板の配置の一例を示す拡大断面図である。 図15は、実施形態の変形例5に係るエッチング処理装置の構成を示す概略ブロック図である。 図16は、実施形態に係る基板処理における各部の動作の一例を示すタイミングチャートである。 図17は、実施形態に係る酸素濃度測定部の構成を示す概略ブロック図である。 図18は、実施形態に係る基板処理における各部の動作の別の一例を示すタイミングチャートである。 図19は、実施形態に係る基板処理における各部の動作の別の一例を示すタイミングチャートである。 図20は、実施形態に係る基板処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板処理装置および基板処理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
従来、酸素が溶解したアルカリ性の処理液を基板に供給し、エッチング処理を行う技術が知られている。しかしながら、上記の従来技術では、かかるアルカリ性の処理液の酸素濃度が低減されていない場合、基板に形成されたホールの開口部側におけるエッチング量と、ホールの底部側におけるエッチング量との差が大きくなる場合があった。
そこで、上述の問題点を克服し、基板に形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる技術の実現が期待されている。
<基板処理システムの構成>
まず、実施形態に係る基板処理システム1の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る基板処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。基板処理システム1は、基板処理装置の一例である。
図1に示すように、実施形態に係る基板処理システム1は、キャリア搬入出部2と、ロット形成部3と、ロット載置部4と、ロット搬送部5と、ロット処理部6と、制御部7とを備える。
キャリア搬入出部2は、キャリアステージ20と、キャリア搬送機構21と、キャリアストック22、23と、キャリア載置台24とを備える。
キャリアステージ20は、外部から搬送された複数のキャリア9を載置する。キャリア9は、複数(たとえば、25枚)のウェハWを水平姿勢で上下に並べて収容する容器である。キャリア搬送機構21は、キャリアステージ20、キャリアストック22、23およびキャリア載置台24の間でキャリア9の搬送を行う。
キャリア載置台24に載置されたキャリア9からは、処理される前の複数のウェハWが後述する基板搬送機構30によりロット処理部6に搬出される。また、キャリア載置台24に載置されたキャリア9には、処理された複数のウェハWが基板搬送機構30によりロット処理部6から搬入される。
ロット形成部3は、基板搬送機構30を有し、ロットを形成する。ロットは、1または複数のキャリア9に収容されたウェハWを組合せて同時に処理される複数(たとえば、50枚)のウェハWで構成される。1つのロットを形成する複数のウェハWは、互いの板面を対向させた状態で一定の間隔をあけて配列される。
基板搬送機構30は、キャリア載置台24に載置されたキャリア9とロット載置部4との間で複数のウェハWを搬送する。
ロット載置部4は、ロット搬送台40を有し、ロット搬送部5によってロット形成部3とロット処理部6との間で搬送されるロットを一時的に載置(待機)する。ロット搬送台40は、ロット形成部3で形成された処理される前のロットを載置する搬入側載置台41と、ロット処理部6で処理されたロットを載置する搬出側載置台42とを有する。搬入側載置台41および搬出側載置台42には、1ロット分の複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで載置される。
ロット搬送部5は、ロット搬送機構50を有し、ロット載置部4とロット処理部6との間やロット処理部6の内部でロットの搬送を行う。ロット搬送機構50は、レール51と、移動体52と、基板保持体53とを有する。
レール51は、ロット載置部4およびロット処理部6に渡って、X軸方向に沿って配置される。移動体52は、複数のウェハWを保持しながらレール51に沿って移動可能に構成される。基板保持体53は、移動体52に配置され、起立姿勢で前後に並んだ複数のウェハWを保持する。
ロット処理部6は、1ロット分の複数のウェハWに対し、エッチング処理や洗浄処理、乾燥処理などを一括で行う。ロット処理部6には、2台のエッチング処理装置60と、洗浄処理装置70と、洗浄処理装置80と、乾燥処理装置90とが、レール51に沿って並んで配置される。
エッチング処理装置60は、1ロット分の複数のウェハWに対してエッチング処理を一括で行う。洗浄処理装置70は、1ロット分の複数のウェハWに対して洗浄処理を一括で行う。洗浄処理装置80は、基板保持体53の洗浄処理を行う。乾燥処理装置90は、1ロット分の複数のウェハWに対して乾燥処理を一括で行う。なお、エッチング処理装置60、洗浄処理装置70、洗浄処理装置80および乾燥処理装置90の台数は、図1の例に限られない。
エッチング処理装置60は、エッチング処理用のエッチング処理槽61と、リンス処理用のリンス処理槽62と、基板昇降機構63、64とを備える。
エッチング処理槽61は、起立姿勢で配列された1ロット分のウェハWを収容可能であり、エッチング処理用の薬液(以下、「エッチング液」とも呼称する。)が貯留される。エッチング処理槽61の詳細については後述する。
リンス処理槽62には、リンス処理用の処理液(脱イオン水等)が貯留される。基板昇降機構63、64には、ロットを形成する複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで保持される。
エッチング処理装置60は、ロット搬送部5で搬送されたロットを基板昇降機構63で保持し、エッチング処理槽61のエッチング液に浸漬させてエッチング処理を行う。
エッチング処理槽61においてエッチング処理されたロットは、ロット搬送部5によってリンス処理槽62に搬送される。そして、エッチング処理装置60は、搬送されたロットを基板昇降機構64にて保持し、リンス処理槽62のリンス液に浸漬させることによってリンス処理を行う。リンス処理槽62においてリンス処理されたロットは、ロット搬送部5で洗浄処理装置70の洗浄処理槽71に搬送される。
洗浄処理装置70は、洗浄用の洗浄処理槽71と、リンス処理用のリンス処理槽72と、基板昇降機構73、74とを備える。洗浄用の洗浄処理槽71には、洗浄用の薬液(以下、「洗浄薬液」とも呼称する)が貯留される。洗浄薬液は、たとえば、SC-1(アンモニア、過酸化水素および水の混合液)などである。
リンス処理用のリンス処理槽72には、リンス処理用の処理液(脱イオン水等)が貯留される。基板昇降機構73、74には、1ロット分の複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで保持される。
洗浄処理装置70は、ロット搬送部5で搬送されたロットを基板昇降機構73にて保持し、洗浄処理槽71の洗浄液に浸漬させることによって洗浄処理を行う。
洗浄処理槽71において洗浄処理されたロットは、ロット搬送部5によってリンス処理槽72に搬送される。そして、洗浄処理装置70は、搬送されたロットを基板昇降機構74にて保持し、リンス処理槽72のリンス液に浸漬させることによってリンス処理を行う。リンス処理槽72においてリンス処理されたロットは、ロット搬送部5で乾燥処理装置90の乾燥処理槽91に搬送される。
乾燥処理装置90は、乾燥処理槽91と、基板昇降機構92とを有する。乾燥処理槽91には、乾燥処理用の処理ガスが供給される。基板昇降機構92には、1ロット分の複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで保持される。
乾燥処理装置90は、ロット搬送部5で搬送されたロットを基板昇降機構92で保持し、乾燥処理槽91内に供給される乾燥処理用の処理ガスを用いて乾燥処理を行う。乾燥処理槽91で乾燥処理されたロットは、ロット搬送部5でロット載置部4に搬送される。
洗浄処理装置80は、ロット搬送機構50の基板保持体53に洗浄用の処理液を供給し、さらに乾燥ガスを供給することで、基板保持体53の洗浄処理を行う。
制御部7は、基板処理システム1の各部(キャリア搬入出部2、ロット形成部3、ロット載置部4、ロット搬送部5、ロット処理部6など)の動作を制御する。制御部7は、スイッチや各種センサなどからの信号に基づいて、基板処理システム1の各部の動作を制御する。
制御部7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。制御部7は、図示しない記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
制御部7は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体8を有する。記憶媒体8には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御する上記プログラムが格納される。プログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体8に記憶されていたものであって、他の記憶媒体から制御部7の記憶媒体8にインストールされたものであってもよい。
コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体8としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
<エッチング処理装置の構成>
次に、ウェハWのエッチング処理を実施するエッチング処理装置60の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、実施形態に係るエッチング処理装置60の構成を示す概略ブロック図である。
エッチング処理装置60は、エッチング液供給部100と、基板処理部110とを備える。エッチング液供給部100は、エッチング液Lを基板処理部110に供給する。エッチング液Lは、処理液の一例である。
実施形態に係るエッチング液Lは、たとえば、TMAH(TetraMethylAmmonium Hydroxide:水酸化テトラメチルアンモニウム)、コリン水溶液、KOH(水酸化カリウム)水溶液、およびアンモニア水のうち少なくとも1つを含む。このように、実施形態に係るエッチング液Lは、アルカリ性のエッチング液である。
エッチング液供給部100は、エッチング液供給源101と、エッチング液供給路102と、流量調整器103とを有する。
エッチング液供給路102は、エッチング液供給源101とエッチング処理槽61の外槽112とを接続し、エッチング液供給源101から外槽112内にエッチング液Lを供給する。
流量調整器103は、エッチング液供給路102に配置され、外槽112内に供給されるエッチング液Lの流量を調整する。流量調整器103は、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
基板処理部110は、エッチング液供給部100から供給されたエッチング液LにウェハWを浸漬して、かかるウェハWにエッチング処理を施す。ウェハWは、基板の一例である。
基板処理部110は、エッチング処理槽61と、基板昇降機構63と、循環路120と、第1のガス供給部130と、第2のガス供給部140とを備える。エッチング処理槽61は、処理槽111と、外槽112と、蓋体113とを有する。
処理槽111は、エッチング液L中にウェハWを浸漬させるための槽であり、浸漬用のエッチング液Lを収容する。処理槽111は、上部に開口部111aを有し、エッチング液Lが開口部111a付近まで貯留される。
処理槽111では、基板昇降機構63を用いて複数のウェハWがエッチング液Lに浸漬され、ウェハWにエッチング処理が行われる。かかる基板昇降機構63は、昇降可能に構成され、複数のウェハWを垂直姿勢で前後に並べて保持する。
外槽112は、処理槽111の周囲を囲むように処理槽111の外側に配置され、処理槽111の開口部111aから流出するエッチング液Lを受ける。図2に示すように、外槽112内のエッチング液Lの液位は、処理槽111内のエッチング液Lの液位よりも低く維持される。
蓋体113は、処理槽111の開口部111aを開閉する。すなわち、蓋体113は、処理槽111の開口部111aを覆う閉鎖位置と、開口部111aを開放する開放位置との間で移動することができる。
制御部7(図1参照)は、蓋体113を閉鎖位置に配置することにより、処理槽111のエッチング液Lに雰囲気中の酸素が溶け込むことを抑制することができる。また、制御部7は、蓋体113を開放位置に配置することにより、ウェハWを処理槽111内に搬入および搬出することができる。
なお、図2の例では、2枚の蓋体113で開口部111aを開閉するように構成される例について示しているが、蓋体113の構成はかかる例に限られず、たとえば、1枚の蓋体113で開口部111aが開閉するように構成されてもよい。
外槽112と処理槽111とは、循環路120によって接続される。循環路120の一端は外槽112の底部に接続され、循環路120の他端は処理槽111内に位置する処理液供給ノズル124に接続される。
循環路120には、外槽112側から順に、ポンプ121と、ヒータ122と、フィルタ123とが配置される。ポンプ121は、外槽112から循環路120を経て処理槽111内に送られるエッチング液Lの循環流を形成する。
また、エッチング液Lは、処理槽111の開口部111aからオーバーフローすることで、再び外槽112へと流出する。このようにして、基板処理部110内にエッチング液Lの循環流が形成される。すなわち、かかる循環流は、外槽112、循環路120および処理槽111において形成される。
ヒータ122は、循環路120を循環するエッチング液Lの温度を調整する。フィルタ123は、循環路120を循環するエッチング液Lを濾過する。
第1のガス供給部130は、処理槽111内に貯留されるエッチング液L中に不活性ガス(たとえば、窒素ガスやアルゴンガスなど)を供給する。たとえば、第1のガス供給部130は、処理槽111内に貯留されるエッチング液L中に不活性ガスの気泡を吐出する。
第1のガス供給部130は、不活性ガス供給源131と、不活性ガス供給路132と、流量調整器133と、ガスノズル134とを有する。
不活性ガス供給路132は、不活性ガス供給源131とガスノズル134とを接続し、不活性ガス供給源131からガスノズル134に不活性ガス(たとえば、窒素ガスやアルゴンガスなど)を供給する。
流量調整器133は、不活性ガス供給路132に配置され、ガスノズル134へ供給される不活性ガスの供給量を調整する。流量調整器133は、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
ガスノズル134は、たとえば、処理槽111内においてウェハWおよび処理液供給ノズル124の下方に配置される。ガスノズル134は、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lに不活性ガスの気泡を吐出する。
実施形態に係るエッチング処理装置60は、ガスノズル134から不活性ガスの気泡を吐出することにより、処理槽111内に並んで位置する複数のウェハWの間の隙間に速い流れのエッチング液Lを供給することができる。したがって、実施形態によれば、複数のウェハWを効率よくかつ均等にエッチング処理することができる。
第2のガス供給部140は、外槽112内に不活性ガス(たとえば、窒素ガスやアルゴンガスなど)を供給する。たとえば、第2のガス供給部140は、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの上方に不活性ガスを供給する。
第2のガス供給部140は、不活性ガス供給源141と、不活性ガス供給路142と、流量調整器143と、ガスノズル144とを有する。
不活性ガス供給路142は、不活性ガス供給源141とガスノズル144とを接続し、不活性ガス供給源141からガスノズル144に不活性ガス(たとえば、窒素ガスやアルゴンガスなど)を供給する。
流量調整器143は、不活性ガス供給路142に配置され、ガスノズル144へ供給される不活性ガスの供給量を調整する。流量調整器143は、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。ガスノズル144は、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの上方に配置される。
<ガスノズルの構成>
つづいて、実施形態に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の詳細な構成について、図3および図4を参照しながら説明する。図3は、実施形態に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す平面図である。
また、図4は、実施形態に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す拡大断面図である。なお、図4は、図3に示すA-A線の矢視断面図に相当する図である。
図4に示すように、実施形態に係るエッチング処理槽61において、ガスノズル144は、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの上方に配置される。また、図3に示すように、ガスノズル144は、外槽112の内壁面112aに沿って水平方向に延在する。
そして、図4に示すように、ガスノズル144は、鉛直下方から外槽112の内壁面112a側に傾斜する向きに不活性ガスを吐出する複数の開口部145を有する。このように、実施形態に係る第2のガス供給部140(図2参照)は、外槽112の内側に配置される開口部145から外槽112内に不活性ガスを供給する。
これにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面が不活性ガスで満たされることから、外槽112内のエッチング液Lに雰囲気中の酸素が溶け込むことを抑制することができるため、外槽112のエッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。
そして、実施形態では、外槽112のエッチング液Lの酸素濃度を低減させることにより、循環路120(図2参照)を介して外槽112と接続される処理槽111のエッチング液Lの酸素濃度も低減させることができる。
ここで、実施形態では、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度を低減させることにより、ウェハW(図2参照)に形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。そのメカニズムについて以下に説明する。
アルカリ性のエッチング液Lを用いてエッチング処理を行った場合には、かかるエッチング液Lに含まれる酸素がウェハWに吸着され、酸化膜が形成されることが知られている。
そして、ウェハWに形成されるホールでは、底部側よりも開口部側のほうがエッチング液Lの酸素濃度が高くなることから、底部側よりも開口部側のほうが酸素吸着が多くなるため、底部側よりも開口部側のほうが形成される酸化膜が厚くなる。
そのため、エッチング液Lに含まれる酸素が多い場合、ウェハWのホールの開口部側におけるエッチング量と、ウェハWのホールの底部側におけるエッチング量との差が大きくなる。
これに対し、実施形態に係る基板処理では、酸素濃度が低減されたエッチング液Lによってエッチングが行われる。そのため、実施形態では、ウェハWのホールの開口部側における酸素吸着が抑制される。
これにより、ウェハWのホールの開口部側におけるエッチング量と、ウェハWのホールの底部側におけるエッチング量との差を小さくすることができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、実施形態では、第2のガス供給部140が、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの上方に不活性ガスを供給するとよい。これにより、エッチング液Lに対する酸素の供給路の1つであるエッチング液Lの気液界面から酸素が溶け込むことを抑制することができることから、エッチング液Lの酸素濃度を効率よく低減させることができる。
したがって、実施形態によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、実施形態では、外槽112の内壁面112aに沿って水平方向に延在するガスノズル144を用いて外槽112内に不活性ガスを供給するとよい。これにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面全体に不活性ガスを供給することができることから、エッチング液Lの酸素濃度を効率よく低減させることができる。
したがって、実施形態によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、実施形態では、ガスノズル144に形成された複数の開口部145が、鉛直下方から外槽112の内壁面112a側に傾斜する向きに不活性ガスを吐出するとよい。このように、ガスノズル144から下方に向けて不活性ガスを吐出することにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面に向けて不活性ガスを供給することができる。
さらに、実施形態では、外槽112の内壁面112a側に向けて不活性ガスを吐出することにより、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することを抑制することができる。
したがって、実施形態によれば、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することによる不具合を抑制することができる。
実施形態において、ガスノズル144に形成される開口部145の直径は、たとえば1~2(mm)程度であり、開口部145の数は、たとえば10~30(個)程度である。また、ガスノズル144の材質は、PTFE(polytetrafluoroethylene)や石英などの耐薬品性の高い材料である。
また、実施形態において、ガスノズル144からの不活性ガスの供給量は、たとえば、1辺あたり50~200(L/min)程度である。
また、実施形態では、図4に示すように、ガスノズル144が、外槽112の内壁面112aと処理槽111の外壁面111bとの中間よりも、外槽112の内壁面112a側に開口部145が位置するように配置されるとよい。
これにより、開口部145と処理槽111とを離間させることができることから、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することをさらに抑制することができる。
したがって、実施形態によれば、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することによる不具合をさらに抑制することができる。
また、実施形態では、第1のガス供給部130(図2参照)が、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの中に不活性ガスを供給するとよい。このように、エッチング液Lの中に不活性ガスを供給してエッチング液Lに溶け込ませることにより、エッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。
したがって、実施形態によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、実施形態では、エッチング処理槽61に蓋体113を設けることにより、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの気液界面から雰囲気中の酸素がエッチング液Lに溶け込むことを抑制することができる。
したがって、実施形態によれば、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度をさらに低減させることができることから、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、実施形態では、循環路120(図2参照)のポンプ121(図2参照)を駆動させる駆動用のガスを、空気などではなく不活性ガス(たとえば、窒素ガスやアルゴンガスなど)にするとよい。これにより、ポンプ121内の配管を通じて、駆動用のガスに含まれる酸素がエッチング液Lに溶け込むことを抑制することができる。
<変形例1>
つづいて、実施形態に係る基板処理システム1の各種変形例について、図5~図15を参照しながら説明する。図5は、実施形態の変形例1に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す平面図であり、図6は、実施形態の変形例1に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す拡大断面図である。
なお、以下の各種変形例では、実施形態と同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
変形例1に係るエッチング処理槽61は、ガスノズル144の形状および配置が上述の実施形態と異なる。具体的には、変形例1では、第2のガス供給部140(図2参照)が、平面視で矩形状である外槽112のすべての角部に位置する複数(図5では4つ)のガスノズル144を有する。
かかるガスノズル144は、図6に示すように、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの上方に配置される。また、ガスノズル144には、一対の開口部145が設けられる。かかる一対の開口部145は、図5に示すように、隣接する外槽112の両方の角部に向けて不活性ガスを吐出する。
このような構成により、変形例1では、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面に不活性ガスを供給することができることから、エッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。したがって、変形例1によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
変形例1において、ガスノズル144に形成される開口部145の直径は、たとえば4~8(mm)程度である。また、変形例1において、ガスノズル144からの不活性ガスの供給量は、たとえば、1つのガスノズル144あたり50~200(L/min)程度である。
また、変形例1では、隣接する角部同士から吐出される不活性ガスが、外槽112の上部でぶつかるように不活性ガスを供給することにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面全体に不活性ガスを供給することができる。
したがって、変形例1によれば、エッチング液Lの酸素濃度を効率よく低減させることができることから、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、変形例1では、ガスノズル144の開口部145が、平面視でやや外向き(すなわち、外槽112の内壁面112a側に傾斜した向き)に不活性ガスを吐出するとよい。これにより、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することを抑制することができる。
したがって、変形例1によれば、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することによる不具合を抑制することができる。
<変形例2>
図7は、実施形態の変形例2に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す平面図であり、図8は、実施形態の変形例2に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す拡大断面図である。
変形例2に係るエッチング処理槽61は、変形例1と同様に、第2のガス供給部140(図2参照)が、平面視で矩形状である外槽112のすべての角部に位置する複数(図7では4つ)のガスノズル144を有する。
かかるガスノズル144は、図8に示すように、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの上方に配置される。また、ガスノズル144には、1つの開口部145が設けられる。
かかる1つの開口部145は、図7に示すように、隣接する外槽112の一方の角部に向けて、かつ隣接する角部同士から吐出される不活性ガスが外槽112の上部でぶつからないように、不活性ガスを吐出する。これにより、変形例2では、外槽112の上部で不活性ガスの一方向流が形成される。
このような構成により、変形例2では、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面に不活性ガスを供給することができることから、エッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。したがって、変形例2によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、変形例2では、外槽112の上部で不活性ガスの一方向流が形成されるように、複数のガスノズル144から不活性ガスを吐出する。これにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面全体に不活性ガスを供給することができる。
したがって、変形例2によれば、エッチング液Lの酸素濃度を効率よく低減させることができることから、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、変形例2では、ガスノズル144の開口部145が、平面視でやや外向き(すなわち、外槽112の内壁面112a側に傾斜した向き)に不活性ガスを吐出するとよい。これにより、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することを抑制することができる。
したがって、変形例2によれば、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することによる不具合を抑制することができる。
図9は、実施形態の変形例1、2および参考例における処理槽111への不活性ガス供給量とエッチング液Lの酸素濃度との関係を示す図である。なお、図9の例における参考例とは、エッチング処理槽61に第2のガス供給部140が設けられない場合の例である。
図9に示すように、第1のガス供給部130から処理槽111内に不活性ガスがいずれも同じ量X1だけ供給される場合において、第2のガス供給部140が設けられない参考例よりも、変形例1、2のほうがエッチング液Lの酸素濃度が低減していることがわかる。
すなわち、変形例1および変形例2では、エッチング処理槽61に第2のガス供給部140が設けられることにより、エッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。
なお、変形例2におけるガスノズル144の配置は、図8の例に限られない。図10は、実施形態の変形例2に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の別の一例を示す平面図である。
図10に示すように、変形例2では、ブロック状のガスノズル144を外槽112の外壁面112bに配置して、外槽112を貫通するように形成される開口部145を介して外槽112内に不活性ガスを供給してもよい。
このような構成によっても、図8の例と同様に、外槽112の上部に不活性ガスの一方向流を形成することができることから、エッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。したがって、変形例2によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
<変形例3>
図11は、実施形態の変形例3に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す平面図であり、図12は、実施形態の変形例3に係るエッチング処理槽61におけるガスノズル144の配置の一例を示す拡大断面図である。なお、図12は、図11に示すB-B線の矢視断面図に相当する図である。
図12に示すように、変形例3に係るエッチング処理槽61において、ガスノズル144は、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの内部に配置される。また、図11に示すように、ガスノズル144は、外槽112の内壁面112aに沿って水平方向に延在する。
そして、図12に示すように、ガスノズル144は、鉛直下方から外槽112の内壁面112a側に傾斜する向きに不活性ガスを吐出する複数の開口部145を有する。かかる複数の開口部145は、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの中に不活性ガスを供給する。
このように、エッチング液Lの中に不活性ガスを供給してエッチング液Lに溶け込ませることにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。
これにより、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度も低減させることができることから、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、変形例3では、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの中に不活性ガスを供給することにより、浮かんだ不活性ガスがエッチング液Lの気液界面に到達するため、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面にも不活性ガスを供給することができる。
これにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面が不活性ガスで満たされることから、エッチング液Lの酸素濃度を効率よく低減させることができる。したがって、変形例3によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
変形例3において、ガスノズル144に形成される開口部145の直径は、たとえば0.1(mm)程度であり、開口部145の数は、たとえば10~30(個)程度である。また、変形例3において、ガスノズル144からの不活性ガスの供給量は、たとえば、1辺あたり1~10(L/min)程度である。
また、変形例3では、外槽112の内壁面112aに沿って水平方向に延在するガスノズル144を用いて外槽112内に不活性ガスを供給するとよい。これにより、外槽112内に貯留されるエッチング液L全体に不活性ガスを供給することができることから、エッチング液Lの酸素濃度を効率よく低減させることができる。
したがって、変形例3によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、実施形態では、ガスノズル144に形成された複数の開口部145が、鉛直下方から外槽112の内壁面112a側に傾斜する向きに不活性ガスを吐出するとよい。このように、ガスノズル144から下方に向けて不活性ガスを吐出することにより、エッチング液Lがガスノズル144の内部に逆流することを抑制することができる。
<変形例4>
図13は、実施形態の変形例4に係るエッチング処理槽61におけるフロート板150の配置の一例を示す平面図であり、図14は、実施形態の変形例4に係るエッチング処理槽61におけるフロート板150の配置の一例を示す拡大断面図である。なお、図14は、図13に示すC-C線の矢視断面図に相当する図である。
図13および図14に示すように、変形例4では、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの上部を覆うフロート板150が設けられる。かかるフロート板150は、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの液面に応じて浮き沈みするため、エッチング液Lにおける気液界面の面積を常に小さくする機能を有する。
これにより、エッチング液Lに対する酸素の供給路の1つであるエッチング液Lの気液界面から酸素が溶け込むことを抑制することができることから、エッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。
したがって、変形例4によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
フロート板150としては、たとえば、PTFEや石英などの耐薬品性の高い材料で構成され、内部が中空になった板などを用いることができる。また、フロート板150としては、たとえば、比重の軽い材料の表面がPTFEや石英でコーティングされた板などを用いてもよい。
<変形例5>
図15は、実施形態の変形例5に係るエッチング処理装置60の構成を示す概略ブロック図である。図15に示すように、変形例5では、処理槽111および外槽112の上部を覆う隔壁114が設けられる点が上述の実施形態と異なる。
かかる隔壁114は、処理槽111および外槽112の上部を覆うことにより、処理槽111および外槽112と外部とを互いに隔離する。そして、第2のガス供給部140は、かかる隔壁114の内部空間Sに不活性ガスを供給する。
これにより、外槽112内に貯留されるエッチング液Lの気液界面全体を不活性ガスで満たすことができることから、エッチング液Lの酸素濃度を低減させることができる。したがって、変形例5によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、変形例5では、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの気液界面全体を不活性ガスで満たすことができることから、エッチング液Lの酸素濃度をさらに低減させることができる。したがって、変形例5によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
<基板処理の具体例>
つづいて、実施形態に係る基板処理の具体例について、図16~図19を参照しながら説明する。図16は、実施形態に係る基板処理における各部の動作の一例を示すタイミングチャートである。
なお、図16に示すタイミングチャートでは、第1のガス供給部130と、第2のガス供給部140と、ポンプ121と、酸素濃度測定部160と、かかる酸素濃度測定部160で測定されるエッチング液Lの酸素濃度との動きについて示している。
ここで、酸素濃度測定部160の概要について、図17を用いて説明する。図17は、実施形態に係る酸素濃度測定部160の構成を示す概略ブロック図である。
図17に示すように、実施形態に係る酸素濃度測定部160は、循環路161と、酸素濃度センサ162と、アスピレータ163と、不活性ガス供給源164と、不活性ガス供給路165と、流量調整器166とを有する。
循環路161は、処理槽111と外槽112との間を接続する。循環路161の一端は、処理槽111の液面よりやや下方に接続され、循環路161の他端は外槽112の液面より上方に接続される。
循環路161には、処理槽111側から順に、酸素濃度センサ162と、アスピレータ163とが配置される。不活性ガス供給路165は、不活性ガス供給源164とアスピレータ163とを接続し、不活性ガス供給源164からアスピレータ163に不活性ガス(たとえば、窒素ガスやアルゴンガスなど)を供給する。
流量調整器166は、不活性ガス供給路165に配置され、アスピレータ163へ供給される不活性ガスの供給量を調整する。流量調整器166は、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
酸素濃度測定部160は、不活性ガスをアスピレータ163に供給してかかるアスピレータ163を動作させることにより、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの一部を循環路161で抜き取る。
そして、酸素濃度測定部160は、処理槽111から抜き取ったエッチング液Lの酸素濃度を酸素濃度センサ162で測定する。これにより、酸素濃度測定部160は、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度を測定することができる。
実施形態では、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの開口部111a側からエッチング液Lを抜き取るとよい。これにより、底部側に比べて気液界面に近いことから、酸素濃度が上がりやすい開口部111a側のエッチング液Lの酸素濃度を測定することができる。
また、実施形態では、不活性ガス供給源164から供給される不活性ガス(たとえば、窒素ガスやアルゴンガスなど)を用いて、アスピレータ163を動作させるとよい。これにより、これにより、アスピレータ163を通じて、駆動用のガスに含まれる酸素がエッチング液Lに溶け込むことを抑制することができる。
なお、実施形態において、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの一部を抜き取る吸引手段はアスピレータ163に限られず、その他の吸引手段が用いられてもよい。
図16の説明に戻る。図16の例では、液交換処理と、温調処理と、待機処理と、準備処理と、エッチング処理と、待機処理とが順に実施される。まず、制御部7(図1参照)は、時間T0からエッチング液供給部100などを動作させて、エッチング処理槽61内のエッチング液Lを交換する液交換処理を開始する。
なお、かかる時間T0の時点では、第1のガス供給部130、第2のガス供給部140、ポンプ121および酸素濃度測定部160はいずれも動作していない(OFF状態である)。また、時間T0からエッチング処理槽61に供給されるエッチング液Lの酸素濃度は、比較的高い濃度(たとえば、濃度C3)である。
次に、液交換処理が終了した時間T1から、制御部7は、ポンプ121を動作させて(ON状態にして)、循環路120に循環流を形成する。そして、制御部7は、循環路120のヒータ122を動作させることにより、交換されたエッチング液Lの温度を調整する温調処理を開始する。
次に、エッチング液Lの温度が所与の温度まで上昇し、温調処理が終了した時間T2から、制御部7は、待機処理を開始する。かかる待機処理とは、エッチング処理槽61に対して1つのロットのエッチング処理が予約されるまでの間、待機する処理である。
ここで、図16の例では、かかる待機処理において、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140はいずれも動作しないままである。これにより、図16に示すように、待機処理におけるエッチング液Lの酸素濃度は高い濃度(たとえば、濃度C3)のままとなる。
次に、エッチング処理槽61に対して1つのロットのエッチング処理が予約された時間T3から、制御部7は、準備処理を開始する。具体的には、制御部7は、時間T3から第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を動作させて(ON状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を開始する。
これにより、図16に示すように、時間T3からエッチング液Lの酸素濃度が徐々に低くなる。また、制御部7は、時間T3から酸素濃度測定部160を動作させて(ON状態にして)、エッチング液Lの酸素濃度の測定を開始する。
次に、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度が所与の第1の閾値C1よりも低くなった時間T4から、制御部7は、予約されたロットのエッチング処理を開始する。なお、第1の閾値C1は、たとえば、0.1ppm程度である。
かかるエッチング処理において、制御部7は、まず、時間T4で第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を停止して(OFF状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止する。
そして、制御部7は、予約されたロットを処理槽111内に搬入する。このように、不活性ガスの供給を停止してからロットを処理槽111内に搬入することにより、ロットの搬入時に不活性ガスの気泡によってウェハWが動くことを抑制することができる。
次に、制御部7は、ロットの搬入が完了した時間T5から、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を動作させて(ON状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を再開する。
これにより、実施形態では、エッチング液Lの酸素濃度が第1の閾値C1よりも低いままの状態で、ウェハWのエッチング処理を実施することができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
次に、制御部7は、時間T5から所与の処理時間が経過した時間T6で、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を停止して(OFF状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止する。
そして、制御部7は、エッチング処理されたロットを処理槽111から搬出する。このように、不活性ガスの供給を停止してからロットを処理槽111から搬出することにより、ロットの搬出時に不活性ガスの気泡によってウェハWが動くことを抑制することができる。
次に、制御部7は、ロットの搬出が完了した時間T7で酸素濃度測定部160を停止して(OFF状態にして)、待機処理に戻る。なお、図16の例では、かかる待機処理において、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140はいずれも動作しない。これにより、図16に示すように、時間T6以降はエッチング液Lの酸素濃度が徐々に高くなる。
ここまで説明した図16の例では、待機処理において第1のガス供給部130および第2のガス供給部140をいずれも動作させないことにより、不活性ガスの使用量を削減することができる。
図18は、実施形態に係る基板処理における各部の動作の別の一例を示すタイミングチャートである。
図18の例では、液交換処理と、温調処理と、待機処理と、準備処理と、エッチング処理と、待機処理とが順に実施される。まず、制御部7(図1参照)は、時間T10からエッチング液供給部100などを動作させて、エッチング処理槽61内のエッチング液Lを交換する液交換処理を開始する。
なお、かかる時間T10の時点では、第1のガス供給部130、第2のガス供給部140、ポンプ121および酸素濃度測定部160はいずれも動作していない(OFF状態である)。また、時間T10からエッチング処理槽61に供給されるエッチング液Lの酸素濃度は、比較的高い濃度(たとえば、濃度C3)である。
次に、液交換処理が終了した時間T11から、制御部7は、ポンプ121を動作させて(ON状態にして)、循環路120に循環流を形成する。そして、制御部7は、循環路120のヒータ122を動作させることにより、交換されたエッチング液Lの温度を調整する温調処理を開始する。
次に、エッチング液Lの温度が所与の温度まで上昇し、温調処理が終了した時間T12から、制御部7は、待機処理を開始する。
ここで、図18の例では、かかる待機処理において、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を動作させる。具体的には、制御部7は、時間T12から第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を維持状態に変更し、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を開始する。
なお、かかる維持状態とは、エッチング液Lの酸素濃度が指定された値(ここでは、所与の第2の閾値C2)よりも低い濃度で維持されるように、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140からの不活性ガスの供給量を適宜切り替える状態のことである。
これにより、図18に示すように、時間T12からエッチング液Lの酸素濃度が徐々に低くなる。また、制御部7は、時間T12から酸素濃度測定部160を動作させて(ON状態にして)、エッチング液Lの酸素濃度の測定を開始する。
そして、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度が第2の閾値C2より低くなった時間T13以降も、制御部7は、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を維持状態に保つ。
これにより、待機処理において、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度を、第2の閾値C2よりも低い濃度に維持することができる。なお、第2の閾値C2は、上述した第1の閾値C1よりも高い値であり、たとえば、0.2ppm程度である。
次に、エッチング処理槽61に対して1つのロットのエッチング処理が予約された時間T14から、制御部7は、準備処理を開始する。具体的には、制御部7は、時間T14から第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を全開に動作させて(全開状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を全開にする。これにより、図18に示すように、エッチング液Lの酸素濃度が徐々に低くなる。
次に、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度が第1の閾値C1よりも低くなった時間T15から、制御部7は、予約されたロットのエッチング処理を開始する。
かかるエッチング処理において、制御部7は、まず、時間T15で第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を停止して(OFF状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止する。そして、制御部7は、予約されたロットを処理槽111内に搬入する。
次に、制御部7は、ロットの搬入が完了した時間T16から、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を全開に動作させて(全開状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を再開する。
次に、制御部7は、時間T16から所与の処理時間が経過した時間T17で、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を停止して(OFF状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止する。そして、制御部7は、エッチング処理されたロットを処理槽111から搬出する。
次に、制御部7は、ロットの搬出が完了した時間T18から、待機処理に戻る。なお、図18の例では、かかる待機処理において、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を維持状態で動作させる。これにより、図18に示すように、時間T18以降はエッチング液Lの酸素濃度が第2の閾値C2よりも低い値で維持される。
ここまで説明した図18の例では、待機処理においてエッチング液Lの酸素濃度が第2の閾値C2よりも低い値で維持されることにより、ロットが予約された後に実施される準備処理の時間を短くすることができる。
図19は、実施形態に係る基板処理における各部の動作の別の一例を示すタイミングチャートである。
図19の例では、液交換処理と、温調処理と、待機処理と、エッチング処理と、待機処理とが順に実施される。まず、制御部7(図1参照)は、時間T20からエッチング液供給部100などを動作させて、エッチング処理槽61内のエッチング液Lを交換する液交換処理を開始する。
なお、かかる時間T20の時点では、第1のガス供給部130、第2のガス供給部140、ポンプ121および酸素濃度測定部160はいずれも動作していない(OFF状態である)。また、時間T20からエッチング処理槽61に供給されるエッチング液Lの酸素濃度は、比較的高い濃度(たとえば、濃度C3)である。
次に、液交換処理が終了した時間T21から、制御部7は、ポンプ121を動作させて(ON状態にして)、循環路120に循環流を形成する。そして、制御部7は、循環路120のヒータ122を動作させることにより、交換されたエッチング液Lの温度を調整する温調処理を開始する。
次に、エッチング液Lの温度が所与の温度まで上昇し、温調処理が終了した時間T22から、制御部7は、待機処理を開始する。
ここで、図19の例では、かかる待機処理において、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を動作させる。具体的には、制御部7は、時間T22から第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を動作させて(ON状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を開始する。
これにより、図19に示すように、時間T22からエッチング液Lの酸素濃度が徐々に低くなる。また、制御部7は、時間T22から酸素濃度測定部160を動作させて(ON状態にして)、エッチング液Lの酸素濃度の測定を開始する。
そして、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度が第1の閾値C1より低くなった時間T23以降も、制御部7は、エッチング液Lへの不活性ガスの供給を継続する。これにより、待機処理において、処理槽111内に貯留されるエッチング液Lの酸素濃度を、第1の閾値C1よりも低い濃度に維持することができる。
次に、エッチング処理槽61に対して1つのロットのエッチング処理が予約された時間T24から、制御部7は、予約されたロットのエッチング処理を開始する。
かかるエッチング処理において、制御部7は、まず、時間T24で第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を停止して(OFF状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止する。そして、制御部7は、予約されたロットを処理槽111内に搬入する。
次に、制御部7は、ロットの搬入が完了した時間T25から、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を動作させて(ON状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を再開する。
次に、制御部7は、時間T25から所与の処理時間が経過した時間T26で、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を停止して(OFF状態にして)、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止する。そして、制御部7は、エッチング処理されたロットを処理槽111から搬出する。
次に、制御部7は、ロットの搬出が完了した時間T27から、待機処理に戻る。なお、図19の例では、かかる待機処理において、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140のON状態で維持する。これにより、図19に示すように、時間T27以降もエッチング液Lの酸素濃度が第1の閾値C1よりも低い値で維持される。
ここまで説明した図19の例では、待機処理においてエッチング液Lの酸素濃度が第1の閾値C1よりも低い値で維持されることにより、準備処理を行うことなくロットが予約された直後からエッチング処理を実施することができる。
実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、処理槽111と、外槽112と、第1のガス供給部130と、第2のガス供給部140と、を備える。処理槽111は、基板(ウェハW)を処理液(エッチング液L)に浸漬する。外槽112は、処理槽111の周囲を囲み、処理槽111からオーバーフローする処理液(エッチング液L)を受ける。第1のガス供給部130は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)に不活性ガスを供給する。第2のガス供給部140は、外槽112の内側に配置される開口部145から外槽112内に不活性ガスを供給する。これにより、処理液(エッチング液L)の酸素濃度を低くすることができ、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、第1のガス供給部130は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)の中に不活性ガスを供給する。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、第2のガス供給部140は、外槽112内に貯留される処理液(エッチング液L)の中に不活性ガスを供給する。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、第2のガス供給部140は、外槽112内に貯留される処理液(エッチング液L)の上方に不活性ガスを供給する。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、第2のガス供給部140は、外槽112の内壁面112aに沿って水平方向に延在するガスノズル144を有する。また、ガスノズル144は、鉛直下方から外槽112の内壁面112a側に傾斜する向きに不活性ガスを吐出する複数の開口部145を有する。これにより、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することによる不具合を抑制することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、ガスノズル144は、外槽112の内壁面112aと処理槽111の外壁面111bとの中間よりも外槽112の内壁面112a側に開口部145が位置するように配置される。これにより、処理槽111から流出する処理液とガスノズル144から吐出される不活性ガスとが干渉することによる不具合をさらに抑制することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、第2のガス供給部140は、平面視で矩形状である外槽112のすべての角部に位置し、それぞれ開口部145が設けられる複数のガスノズル144を有する。また、開口部145は、隣接する角部に向けて不活性ガスを吐出する。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、複数の開口部145は、供給される不活性ガスが矩形状の外槽112内に沿った一方向流となるように配置される。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性をさらに向上させることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、蓋体113と、フロート板150と、をさらに備える。蓋体113は、処理槽111の上部を覆い、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)に接液する。フロート板150は、外槽112内に貯留される処理液(エッチング液L)の上部を覆う。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、各部を制御する制御部7をさらに備える。また、制御部7は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)に基板(ウェハW)を浸漬させる処理を行う前に、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140から不活性ガスを供給する。そして、制御部7は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)の酸素濃度が所与の第1の閾値C1よりも小さくなった場合に、基板(ウェハW)を処理液(エッチング液L)に浸漬する。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部7は、基板(ウェハW)が処理液(エッチング液L)に浸漬されていない場合に、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140からの不活性ガスの供給量を減少させる。そして、制御部7は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)の酸素濃度を第1の閾値C1よりも大きい所与の第2の閾値C2よりも小さくする。これにより、ロットが予約された後に実施される準備処理の時間を短くすることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ162をさらに備える。また、制御部7は、酸素濃度センサ162で測定される処理液(エッチング液L)の酸素濃度に基づいて、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140からの不活性ガスの供給量を制御する。これにより、酸素濃度が所望の第1の閾値C1よりも小さいエッチング液LでウェハWをエッチング処理することができる。
<基板処理の詳細>
つづいて、図20を参照しながら、実施形態に係る基板処理システム1が実行する基板処理の詳細について説明する。図20は、実施形態に係る基板処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、制御部7は、上述した液交換処理および温調処理を実施することなどにより、処理槽111および外槽112内にエッチング液Lを準備する(ステップS101)。そして、制御部7は、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を制御することにより、処理槽111および外槽112のエッチング液Lに不活性ガスを供給する(ステップS102)。
次に、制御部7は、処理槽111内におけるエッチング液Lの酸素濃度が第1の閾値C1よりも小さくなったか否かを判定する(ステップS103)。そして、酸素濃度が第1の閾値C1よりも小さくなっていない場合(ステップS103,No)、制御部7は、ステップS102の処理を継続する。
一方で、酸素濃度が第1の閾値C1よりも小さくなった場合(ステップS103,Yes)、制御部7は、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止して(ステップS104)、ウェハWを処理槽111内に搬入する(ステップS105)。
次に、制御部7は、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140を制御することにより、処理槽111および外槽112のエッチング液Lに不活性ガスを供給する(ステップS106)。そして、制御部7は、ウェハWをエッチング液Lに浸漬して(ステップS107)、かかるウェハWにエッチング処理を施す。
次に、制御部7は、所与の処理時間が経過したか否かを判定する(ステップS108)。そして、所定の処理時間が経過していない場合(ステップS108,No)、制御部7は、ステップS107の処理を継続する。
一方で、所与の処理時間が経過している場合(ステップS108,Yes)、制御部7は、処理槽111および外槽112への不活性ガスの供給を停止して(ステップS109)、ウェハWを処理槽111から搬出する(ステップS110)。これにより、一連の基板処理が完了する。
実施形態に係る基板処理方法は、上述の基板処理装置(基板処理システム1)において、不活性ガスを供給する工程(ステップS102)と、基板(ウェハW)を処理液(エッチング液L)に浸漬する工程(ステップS107)と、を含む。不活性ガスを供給する工程(ステップS102)は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)に基板(ウェハW)を浸漬させる処理(ステップS107)を行う前に、第1のガス供給部130および第2のガス供給部140から不活性ガスを供給する。基板(ウェハW)を処理液(エッチング液L)に浸漬する工程(ステップS107)は、処理槽111内に貯留される処理液(エッチング液L)の酸素濃度が所与の第1の閾値C1よりも小さくなった場合に、基板(ウェハW)を処理液(エッチング液L)に浸漬する。これにより、ウェハWに形成されたホールの深さ方向におけるエッチング量の均一性を向上させる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 基板処理システム(基板処理装置の一例)
7 制御部
61 エッチング処理槽
110 基板処理部
111 処理槽
111a 開口部
111b 外壁面
112 外槽
112a 内壁面
113 蓋体
114 隔壁
130 第1のガス供給部
140 第2のガス供給部
144 ガスノズル
145 開口部
150 フロート板
162 酸素濃度センサ
C1 第1の閾値
C2 第2の閾値
W ウェハ(基板の一例)
L エッチング液(処理液の一例)

Claims (13)

  1. 基板を処理液に浸漬する処理槽と、
    前記処理槽の周囲を囲み、前記処理槽からオーバーフローする処理液を受ける外槽と、
    前記処理槽内に貯留される処理液に不活性ガスを供給する第1のガス供給部と、
    前記外槽の内側に配置される開口部から前記外槽内に不活性ガスを供給する第2のガス供給部と、
    を備える基板処理装置。
  2. 前記第1のガス供給部は、前記処理槽内に貯留される処理液の中に不活性ガスを供給する
    請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記第2のガス供給部は、前記外槽内に貯留される処理液の中に不活性ガスを供給する
    請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記第2のガス供給部は、前記外槽内に貯留される処理液の上方に不活性ガスを供給する
    請求項1または2に記載の基板処理装置。
  5. 前記第2のガス供給部は、前記外槽の内壁面に沿って水平方向に延在するガスノズルを有し、
    前記ガスノズルは、鉛直下方から前記外槽の内壁面側に傾斜する向きに不活性ガスを吐出する複数の前記開口部を有する
    請求項4に記載の基板処理装置。
  6. 前記ガスノズルは、前記外槽の内壁面と前記処理槽の外壁面との中間よりも前記外槽の内壁面側に前記開口部が位置するように配置される
    請求項5に記載の基板処理装置。
  7. 前記第2のガス供給部は、平面視で矩形状である前記外槽のすべての角部に位置し、それぞれ前記開口部が設けられる複数のガスノズルを有し、
    前記開口部は、隣接する前記角部に向けて不活性ガスを吐出する
    請求項4に記載の基板処理装置。
  8. 複数の前記開口部は、供給される不活性ガスが矩形状の前記外槽に沿った一方向流となるように配置される
    請求項7に記載の基板処理装置。
  9. 前記処理槽の上部を覆い、前記処理槽内に貯留される処理液に接液する蓋体と、
    前記外槽内に貯留される処理液の上部を覆うフロート板と、
    をさらに備える
    請求項1~8のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  10. 各部を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記処理槽内に貯留される処理液に前記基板を浸漬させる処理を行う前に、前記第1のガス供給部および前記第2のガス供給部から不活性ガスを供給し、
    前記処理槽内に貯留される処理液の酸素濃度が所与の第1の閾値よりも小さくなった場合に、前記基板を処理液に浸漬する
    請求項1~9のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  11. 前記制御部は、前記基板が処理液に浸漬されていない場合に、前記第1のガス供給部および前記第2のガス供給部からの不活性ガスの供給量を減少させて、前記処理槽内に貯留される処理液の酸素濃度を前記第1の閾値よりも大きい所与の第2の閾値よりも小さくする
    請求項10に記載の基板処理装置。
  12. 前記処理槽内に貯留される処理液の酸素濃度を測定する酸素濃度センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記酸素濃度センサで測定される処理液の酸素濃度に基づいて、前記第1のガス供給部および前記第2のガス供給部からの不活性ガスの供給量を制御する
    請求項10または11に記載の基板処理装置。
  13. 基板を処理液に浸漬する処理槽と、前記処理槽の周囲を囲み、前記処理槽からオーバーフローする処理液を受ける外槽と、前記処理槽内に貯留される処理液に不活性ガスを供給する第1のガス供給部と、前記外槽の内側に配置される開口部から前記外槽内に不活性ガスを供給する第2のガス供給部と、を備える基板処理装置において、
    前記処理槽内に貯留される処理液に前記基板を浸漬させる処理を行う前に、前記第1のガス供給部および前記第2のガス供給部から不活性ガスを供給する工程と、
    前記処理槽内に貯留される処理液の酸素濃度が所与の第1の閾値よりも小さくなった場合に、前記基板を処理液に浸漬する工程と、
    を含む基板処理方法。
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WO2023228774A1 (ja) * 2022-05-27 2023-11-30 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置および基板処理方法

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