JP2001319895A - 液処理方法 - Google Patents

液処理方法

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JP2001319895A
JP2001319895A JP2000174443A JP2000174443A JP2001319895A JP 2001319895 A JP2001319895 A JP 2001319895A JP 2000174443 A JP2000174443 A JP 2000174443A JP 2000174443 A JP2000174443 A JP 2000174443A JP 2001319895 A JP2001319895 A JP 2001319895A
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plating
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thickness
forming
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Yoshinori Kato
善規 加藤
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理基板の中心部での電圧降下を防ぎ、被
処理基板の被処理面に均一に液処理を施せる液処理方法
を提供する。 【解決手段】 PVD装置等でウエハWの被メッキ面上
に外周縁部78の厚さより中心部79の厚さが大きいシ
ード層80を形成する。このシード層80が形成された
ウエハWの被メッキ面にメッキ層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する利用分野】本発明は、半導体ウエハ等の
被処理基板の液処理に係り、更に詳細には被処理基板の
被処理面に液相で金属層を形成する液処理方法に関す
る。
【従来の技術】従来より、半導体ウエハW(以下、単に
「ウエハ」という。)等の被処理基板の表面に金属層を
形成する処理装置としては、例えば、気相で金属層を形
成する物理的気相成長処理装置(PVD装置)が用いら
れてきたが、半導体デバイスの集積度の向上に伴い、埋
め込み性の問題から液相で金属層を形成するメッキ処理
装置を用いることが主流になりつつある。図14は代表
的なメッキ処理装置の概略垂直断面図であり、図15は
同メッキ処理装置のウエハホルダに載置されるウエハW
の模式的な垂直断面図である。図14に示すように、ウ
エハWを保持したウエハホルダ201をメッキ液を収容
したメッキ液槽202に下降させウエハWの被メッキ面
にメッキ液液面を接液させる。その後、電極203とウ
エハWとの間に電界を形成してウエハWの被メッキ面に
メッキ層を形成する。このウエハホルダ201に保持さ
れているウエハWの被メッキ面には、電極203との間
に電界を形成するために予め銅の薄膜、いわゆるシード
層204が形成されている。このシード層204は、図
15に示すように通常ウエハWの被メッキ面に均一に形
成されている。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シード
層204が均一に形成されているウエハWの被メッキ面
にメッキ層を形成した場合、ウエハWの被メッキ面に均
一にメッキ層が形成されないという問題がある。この問
題が生じる原因の一つには、上記ウエハホルダ201内
にある通電部材によりウエハWの外周縁部205のシー
ド層204に通電してウエハWの被メッキ面にメッキ層
を形成しているためにウエハWの中心部206の電圧が
シード層204の抵抗で外周縁部205より低くなる、
いわゆる電圧降下が起こるためと考えられる。本発明は
上記従来の問題を解決するためになされたものである。
即ち、本発明は被処理基板の中心部での電圧降下を防
ぎ、被処理基板の被処理面に均一に液処理を施せる液処
理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決しようとする手段】請求項1の液処理方法
は、被処理基板の被処理面に外周縁部の厚さより中心部
の厚さが大きいシード層を形成する工程と、前記被処理
基板の被処理面に形成されたシード層上に液処理を施す
工程とを具備することを特徴とする。請求項1の液処理
装置では、被処理基板の被処理面に外周縁部の厚さより
中心部の厚さが大きいシード層を形成するので被処理基
板の中心部での電圧降下を防ぐことができ、均一に被処
理基板の被処理面に液処理を施すことができる。請求項
2の液処理方法は、請求項1記載の液処理方法であっ
て、前記シード層を形成する工程は、前記被処理基板の
外周縁部から中心部に向うにつれて厚さの大きいシード
層を形成する工程であることを特徴とする。請求項2の
液処理方法では、被処理基板の外周縁部から中心部に向
うにつれて厚さの大きいシード層を形成するので、被処
理基板の被処理面の外周縁部と中心部との間のシード層
においても電圧降下を防ぐことができ、より均一に被処
理基板の被処理面に液処理を施すことができる。請求項
3の液処理方法は、請求項1又は2記載の液処理方法で
あって、前記シード層を形成する工程は、前記外周縁部
の厚さに対する前記中心部の厚さが1.2〜2.0倍で
あるシード層を形成する工程であることを特徴とする。
請求項3の液処理方法では、外周縁部の厚さに対する中
心部の厚さが1.2〜2.0倍であるシード層を形成す
るので、確実に被処理基板の中心部での電圧降下を防ぐ
ことができ、より均一に被処理基板の被処理面に液処理
を施すことができる。請求項4の液処理方法は、請求項
1〜3のいずれか1項に記載の液処理方法であって、前
記シード層を形成する工程は、前記外周縁部の厚さが
0.01〜0.15μmであるシード層を形成する工程
であることを特徴とする液処理方法。請求項4の液処理
方法では、外周縁部の厚さが0.01〜0.15μmで
あるシード層を形成するので、より確実に被処理基板の
中心部での電圧降下を防ぐことができ、より均一に被処
理基板の被処理面に液処理を施すことができる。請求項
5の液処理方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載
の液処理方法であって、前記シード層を形成する工程
は、前記シード層を物理的気相成長法或いは化学的気相
成長法で形成する工程であることを特徴とする。請求項
5の液処理方法では、物理的気相成長法或いは化学的気
相成長法でシード層を形成するので確実に被処理基板の
被処理面に外周縁部の厚さより中心部の厚さが大きいシ
ード層を形成することができる。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
メッキ処理システムについて説明する。図1は本実施の
形態に係るメッキ処理システムの斜視図であり、図2は
同メッキ処理システムの平面図であり、図3は同メッキ
処理システムの正面図であり、図4は同メッキ処理シス
テムの側面図である。図1〜図4に示すように、このメ
ッキ処理システム1はウエハWを出し入れしたり運搬す
るキャリアステーション2とウエハWに実際に処理を施
すプロセスステーション3とから構成されている。キャ
リアステーション2はウエハWを収容する載置台21と
載置台21上に載置されたキャリアカセットCにアクセ
スしてその中に収容されたウエハWを取り出したり、処
理が完了したウエハWを収容したりするサブアーム22
とから構成されている。キャリアカセットC内には複数
枚、例えば25枚のウエハWを等間隔毎に水平に保った
状態で垂直方向に収容されるようになっている。載置台
21上には図中X方向に例えば4個のキャリアカセット
Cが配設されるようになっている。サブアーム22は図
2中X方向に配設されたレール上を移動するとともに鉛
直方向(Z方向)即ち図2中紙面に垂直な方向に昇降可
能かつ水平面内で回転可能な構造を備えている。このサ
ブアーム22は略水平面内で伸縮可能なウエハ保持部2
3材を備えており、これらのウエハ保持部材23を伸縮
させることにより載置台21上に載置されたキャリアカ
セットCの未処理のウエハWをキャリアカセットCから
取り出したり、処理が完了したウエハWをキャリアカセ
ットC内に収納するようになっている。またこのサブア
ーム22は後述するプロセスステーション3との間で
も、処理前後のウエハWを受け渡しするようになってい
る。プロセスステーション3は図1〜図4に示すように
直方体又は立方体の箱型の外観を備えており、その周囲
全体は耐食性の材料、例えば樹脂や表面を樹脂でコーテ
ィングした金属板などでできたハウジング31で覆われ
ている。プロセスステーション3の内部は図1〜図4に
示すように略立方形或いは直方形の箱型の構成となって
おり、内部には処理空間Sが形成されている。処理空間
Sは図1及び図4に示すように直方体型の処理室であ
り、処理空間Sの底部には底板33が取り付けられてい
る。処理空間Sには、複数の処理ユニット、例えば4基
のメッキ処理ユニットM1〜M4が例えば処理空間S内
の、次に説明するメインアーム35の周囲にそれぞれ配
設されている。図1及び図2に示すように底板33のほ
ぼ中央にはウエハWを搬送するためのメインアーム35
が配設されている。このメインアーム35は昇降可能か
つ略水平面内で回転可能になっており、更に略水平面内
で伸縮可能な上下二本のウエハ保持部材36を備えてお
り、これらのウエハ保持部材36を伸縮させることによ
りメインアーム35の周囲に配設された処理ユニットに
対して処理前後のウエハWを出し入れできるようになっ
ている。またメインアーム35は垂直方向に移動して上
段側の処理ユニットへもアクセス可能に構成されてお
り、下段側の処理ユニットから上段側の処理ユニットへ
ウエハWを搬送したり、その逆に上段側の処理ユニット
から下段側の処理ユニットへウエハWを搬送するように
なっている。更にこのメインアーム35は保持したウエ
ハWを上下反転させる機構を備えており、一の処理ユニ
ットから他の処理ユニットへウエハWを搬送する間にウ
エハWを上下反転できる構造を備えている。なお、この
ウエハWを反転する機能はメインアーム35に必須の機
能ではない。上段側には他の処理ユニット、例えば洗浄
処理ユニット100が例えば2基キャリアステーション
に近い側、即ち前記メッキ処理ユニットM1、M2の上
側にそれぞれ配設されている。また、例えばアニーリン
グ処理ユニットが例えば2基キャリアステーションに遠
い側、即ち前記メッキ処理メッキユニットM3〜M4の
上側にぞれぞれ配設されている。プロセスステーション
3のハウジング31のうち、キャリアステーション2に
対面する位置に配設されたハウジング31aには、図3
に示すように3つの開閉可能な開口部G1〜G3が配設
されている。これらのうちG1は下段側に配設されたメ
ッキ処理ユニットM1とM2との間に配設された中継載
置台37の位置に対応する開口部であり、キャリアカセ
ットCからサブアーム22が取り出した未処理のウエハ
Wをプロセスステーション3内に搬入する際に用いられ
る。搬入の際には開口部G1が開かれ、未処理ウエハW
を保持したサブアーム22が処理空間S内にウエハ保持
部材23を伸長させて中継載置台37上にウエハWを置
く。この中継載置台37にメインアーム35がウエハ保
持部材36を伸長させて中継載置台37上に載置された
ウエハWを保持してメッキ処理ユニットM1〜M4など
の処理ユニット内まで運ぶ。残りの開口部G2及びG3
は処理空間Sのキャリアステーション2に近い側に配設
された洗浄処理ユニット100に対応する位置に配設さ
れており、これらの開口部G2、G3を介してサブアー
ム22が処理空間S内の上段側に配設された洗浄処理ユ
ニット100に直接ウエハ保持部材23を伸長させて処
理が完了したウエハWを受け取ることができるようにな
っている。また、処理空間S内には図4中上から下向き
のエアフローが形成されており、システム外から供給さ
れた清浄なエアが処理空間Sの上部から供給され、洗浄
処理ユニット100、メッキ処理ユニットM1〜M4に
向けて流下し、処理空間Sの底部から排気されてシステ
ム外に排出されるようになっている。このように処理空
間S内を上から下に清浄な空気を流すことにより、下段
側のメッキ処理ユニットM1〜M4から上段側の洗浄ユ
ニット100の方には空気が流れないようになってい
る。そのため、常に洗浄処理ユニット側は洗浄な雰囲気
に保たれている。更に、メッキ処理ユニットM1〜M4
や洗浄処理ユニット100等の各処理ユニット内はシス
テムの処理空間Sよりも陰圧に維持されており、空気の
流れは処理空間S側から各処理ユニット内に向って流
れ、各処理ユニットからシステム外に排気される。その
ため、処理ユニット側から処理空間S側に汚れが拡散す
るのが防止される。次に、本実施の形態に係るメッキ処
理ユニットM1について説明する。図5は本実施の形態
に係るメッキ処理ユニットM1の模式的な垂直断面図で
あり、図6は同メッキ処理ユニットM1の概略平面図で
ある。図5及び図6に示すように、このメッキ処理ユニ
ットM1では、ユニット全体が密閉構造のハウジング4
1で覆われている。このハウジング41も樹脂等の耐食
性の材料で構成されている。ハウジング41の内部は上
下2段、即ち下段に位置する第1の処理部Aと上段に位
置する第2の処理部Bとに分かれた構造になっている。
第1の処理部Aと第2の処理部Bとの間には洗浄ノズル
70及びその下側に配設された排気口71を内蔵したセ
パレータ72が配設されている。このセパレータ72の
中央には、ドライバ61に保持されたウエハWが第1の
処理部Aと第2の処理部Bとの間を行き来できるように
貫通孔が設けられている。また、第1の処理部Aと第2
の処理部Bとの境界にあたる部分のハウジングにはウエ
ハWをメッキ処理ユニットM1内に搬出入するゲートバ
ルブ73が設けられている。このゲートバルブ73を閉
じるとメッキ処理ユニットM1内はその外側の処理空間
Sとは隔絶された空間となるので、メッキ処理ユニット
M1から外側の処理空間S内への汚れの拡散が防止され
る。また、メッキ処理ユニットM1〜M2はそれぞれ別
個独立に運転することができ、処理システムに対してそ
れぞれが着脱可能に構成されている。そのため、一つの
メッキ処理ユニットを代替使用することができ、保守管
理が容易に行える。次にウエハWの被メッキ面にメッキ
を施すメッキ処理システムについて説明する。第1の処
理部Aの内部にはメッキ液槽42が配設されている。こ
のメッキ液槽42は内槽42aと内槽42aの外側に内
槽42aと同心的に配設された外槽42bの2重槽から
構成されている。メッキ液で内槽42aを満たしたとき
に後述するメッキ位置(V)にあるウエハWの被メッキ
面がメッキ液の液面よりも低くなるように内槽42aが
固定されている。内槽42aは有底の略円筒形に形成さ
れており、内槽42aの開口面は略水平に維持されてい
る。内槽42aの内部には内槽42aの底面側から上面
に向けてメッキ液を噴出させる噴出管43が内槽42a
の底面の略中心から内槽42aの深さ方向略中間付近ま
で突出している。噴出管43の周囲には例えば複数の銅
球を集めて形成された略円盤状のアノードとしての電極
44が内槽42aと同心的に配設されており、電極44
としての銅球を例えば硫酸銅を含んだメッキ液中に溶解
させることによりメッキ液中の銅イオンの減少を防止し
ている。また、この電極44には導線が外槽42bの外
部にある図示しない電源まで延設されており、この電源
を投入することにより電極44と後述するドライバ61
に設けられた凸形コンタクト64を介してウエハWとの
間に電界を形成するようになっている。噴出管43の端
部外周と内槽42aとの間には内槽42aを上下に仕切
り分ける隔膜45が電極44の上方に設けられており、
隔膜45で仕切られた内槽42aの上側(以下「内槽の
上側」という。)には噴出管43からメッキ液が供給さ
れ、隔膜45で仕切られた内槽42aの下側(以下「内
槽の下側」という。)には後述する循環配管46からメ
ッキ液が供給されるようになっている。また、この隔膜
45はイオンを透過するが、電極44としての銅球を溶
解させたときに生じる不純物及びウエハWの被メッキ面
にメッキ層を形成する工程中に発生する例えば酸素及び
水素のような泡を透過させないように構成されている。
また、内槽42aの底面の中心から偏心した位置には循
環配管46,47が設けられており、この循環配管4
6,47の間には図示しないポンプが配設されている。
このポンプを作動させて内槽42aの下側にメッキ液を
循環させるようになっている。外槽42bは、内槽42
aと同様に有底の略円筒形に形成されており、外槽42
bの開口面は略水平に維持されている。外槽42bの底
部には排出口が2箇所設けられており、この排出口には
配管48が接続されている。この配管48と噴出管43
との間にはポンプ49が配設されており、このポンプ4
9を作動させて内槽42aからオーバーフローして外槽
42bに溜められたメッキ液を再び内槽42aの上側に
供給するようになっている。また、配管48にはメッキ
液を収容したタンク50がポンプ51とバルブ52を介
して接続されており、ポンプ51を作動させるとともに
バルブ52を開くことによりタンク50内のメッキ液を
内42a槽に供給するようになっている。第2の処理部
BにはウエハWを保持する保持機構としてのドライバ6
1がメッキ液槽42の中心の真上に配設されている。ま
たドライバ61はウエハWを保持する保持部62と、こ
の保持部62ごとウエハWを略水平面内で回転させるモ
ータ63とから構成されている。モータ63は樹脂等の
耐食性の材料で形成されたカバー66で覆われており、
後述するメッキ位置(V)でウエハWを保持する際にメ
ッキ液がモータ63内に浸入するのを防止している。ま
た、モータ63の外側容器にはドライバ61を支持する
支持梁67が取り付けられている。支持梁67の端はハ
ウジング41の内壁に対してガイドレール68を介して
昇降可能に取り付けられている。支持梁67は更に上下
方向に伸縮自在なシリンダ69を介してハウジング41
に取り付けられており、このシリンダ69を駆動させる
ことにより支持梁67に支持されたドライバ61がガイ
ドレール68に沿って上下動してウエハWを昇降させる
ようになっている。具体的には図5に示すように、ドラ
イバ61の保持部62に載置されたウエハWは、搬送の
ための搬送位置(I)と、ウエハWのメッキ形成面を洗
浄処理するための洗浄位置(II)と、凸形コンタクト
64を洗浄処理するための洗浄位置(II)より少し高
い位置(III)と、後述するスピンドライを行うため
のスピンドライ位置(IV)と、メッキを行なうための
メッキ位置(V)とのメッキ液槽42の中心軸上にある
主に5つの異なる高さの位置との間で昇降する。また、
搬送位置(I)、洗浄位置(II)及び洗浄位置(I
I)より少し高い位置(III)はメッキ液槽42の内
槽42a内にメッキ液を一杯にしたときのメッキ液の液
面より高い位置にあり、スピンドライ位置(IV)及び
メッキ位置(V)はメッキ液の液面より低い位置にあ
る。保持部62は1枚のウエハWを略水平に収容可能な
有底の略円筒形に形成されている。図5中の一部拡大図
に示すように保持部62底面の内側上には例えば128
等分された位置にウエハWに電圧を印加するための凸形
コンタクト64が配設されている。この凸形コンタクト
64は図示しない電源と導線を介し電気的に接触してい
る。凸形コンタクト64上にはウエハWの被メッキ面に
後述するシード層80が形成されたウエハWを載置する
ので、凸形コンタクト64に印加された電圧がウエハW
の被メッキ面にも印加される。また、保持部62の底面
内側にはシール部材65が同心的に設けられており、ウ
エハWの被メッキ面をメッキ液の液面より低い位置にあ
る後述するメッキ位置(V)で保持する際にメッキ液及
び蒸発したミスト、飛散したミストが保持部62内に浸
入するのを防止している。さらに、保持部62には図示
しない押圧機構が備えられており、保持部62にウエハ
Wを載置するとウエハWのメッキ層を形成しない面に対
して押圧するので後述するメッキ位置(V)までウエハ
Wを下降させてもウエハWの被メッキ面以外の部分にメ
ッキ液が接触するのを防止している。次に保持部62に
載置されるウエハWについて説明する。図7は本実施の
形態に係る保持部62に載置されるウエハWの一部拡大
図を含んだ垂直断面図である。図7に示すように本実施
の形態に係る保持部62に載置されるウエハWには、例
えば図示しないPVD装置によりウエハWの被メッキ面
に外周縁部78の厚さより中心部79の厚さが大きいシ
ード層80が形成されている。シード層80とは電極4
4との間で電界を形成するための金属の膜であり、具体
的には例えば銅の膜である。このPVD装置でシード層
を形成することにより確実にウエハWの被メッキ面に外
周縁部78の厚さより中心部79の厚さが大きいシード
層80を形成することができる。また、このシード層8
0はウエハWの外周縁部78から中心部79に向うにつ
れて厚さが同心的に大きくなっている。中心部79のシ
ード層80の厚さは具体的には例えば外周縁部78のシ
ード層の厚さに対して1.2〜2.0倍の厚さである。
また、好ましくは外周縁部78のシード層80の厚さが
例えば0.01〜0.15μmであり、中心部79のシ
ード層80の厚さがこの外周縁部78のシード層80の
厚さに対して1.2〜2.0倍の厚さである。具体的に
は例えば外周縁部78のシード層80の厚さが0.1μ
mである場合には、中心部79のシード層の厚さは0.
12〜0.2μmである。このように、シード層80を
ウエハWの被メッキ面に外周縁部78の厚さより中心部
79の厚さを大きくするように形成することによりウエ
ハWの被メッキ面に均一にメッキ層を形成することがで
きる。即ち、シード層80をウエハWの被メッキ面に外
周縁部78の厚さより中心部79の厚さを大きくするよ
うに形成することにより、中心部79のシード層80の
抵抗を小さくすることができる。従って、外周縁部78
のシード層80と中心部79のシード層80との間で電
圧の変動がなくなるので、ウエハWの中心部79での電
圧降下を防ぐことができ、ウエハWの被メッキ面に均一
にメッキ層を形成することができる。また、シード層8
0の厚さを外周縁部78から中心部79に向うにつれて
大きくすることで、ウエハWの被メッキ面の外周縁部7
8と中心部79との間のシード層においても電圧降下を
防ぐことができ、より均一にウエハWの被メッキ面にメ
ッキ層を形成することができる。また、このウエハWに
は図7中の一部拡大図に示すように配線の形成或いは層
間接続のための溝81及び孔が形成されており、その内
部にもシード層80が埋め込まれている。この溝81及
び孔に埋め込まれているシード層80の厚さは外周縁部
78では0.02μmであり、中心部79では0.03
μmである。この溝81及び孔にシード層80を埋め込
むことにより、この溝81及び孔にもメッキ層が形成さ
れるので配線の形成或いは層間の接続が可能になる。図
8は本実施の形態に係るメッキ処理システム全体のフロ
ーを示すフローチャートである。図8に示すように、例
えば図示しない搬送ロボットにより気相成長法を利用し
た装置である図示しないPVD装置にウエハWを搬送す
る。PVD装置内でウエハWを所定の位置に位置させた
後、例えばアルゴンガスをPVD装置内に導入するとと
もに銅製のターゲットと電極との間に電圧を印加する。
ターゲットと電極との間に電圧が印加されるとアルゴン
ガスがプラズマイオン化しターゲットに衝突して、ター
ゲットの銅が叩き出される。この叩き出された銅がウエ
ハWの被メッキ面に付着することによりウエハWの被メ
ッキ面にシード層が形成される。ここで、外周縁部78
の厚さより中心部79の厚さが大きいシード層80を形
成するには、例えばアルゴンガスの中心部79のガス密
度を外周縁部78より大きくする。することも可能であ
る(ステップ1)。その後、外周縁部の厚さより中心部
の厚さが大きいシード層80を形成したウエハWを1ロ
ット、例えば25枚収容したキャリアカセットCを図示
しない搬送ロボットにより載置台21に載置する。キャ
リアカセットCが載置されると、サブアーム22がキャ
リアカセットCの前まで移動し、載置台21上に載置さ
れたキャリアカセットC内にウエハ保持部材23を差し
込ませキャリアカセットCから未処理のウエハWを取り
出す。さらにサブアーム22が回転するとともにウエハ
Wを保持したウエハ保持部材23が伸長して、開口部G
1を介し中継載置台37上にウエハWを一旦載置する
(ステップ2)。中継載置台37上にウエハWが載置さ
れると、メインアーム35のウエハ保持部材36が伸長
して中継載置台37の未処理のウエハWを受け取る。未
処理のウエハWを受け取った後メインアーム35がウエ
ハWの上下を反転させるとともに回転して、ウエハ保持
部材36が伸長して例えばメッキ処理ユニットM1内に
ウエハWを搬入する。以下、メッキ処理ユニットM1の
メッキ処理(ステップ3)のフローについて図9及び図
10〜図13に沿って説明する。図9は本実施の形態に
係るメッキ処理ユニットで行われるメッキ処理のフロー
を示したフローチャートであり、図10〜図13は本実
施の形態に係るメッキ処理工程を模式的に示した垂直断
面図である。中継載置台37からウエハWを受け取った
メインアーム35がウエハWの上下を反転させてメッキ
処理ユニットM1にアクセスする。即ちメッキ処理ユニ
ットM1の側壁に設けられたゲートバルブ73が開かれ
て、未処理のウエハWを保持したままウエハ保持部材3
6が伸長して図10(a)に示すようにウエハWを搬送
位置(I)に保持する位置に待機しているドライバ61
の保持部62にウエハWの被メッキ面を例えば硫酸銅含
んだメッキ液液面に向けて略水平に載置する(ステップ
3(1))。ウエハWが保持部62に載置されると保持
部62に備えられた図示しない押圧機構によりウエハW
の裏面に対して押圧する。この押圧によりメッキ液のウ
エハWの裏面へ回り込みを防止することができる。ま
た、ウエハ保持部材36がドライバ61の保持部62に
ウエハWを引き渡した後、ウエハ保持部材36が縮退し
てゲートバルブ73を閉じる。なお、このときメッキ液
槽42の内槽42a内にはメッキ液を一杯にさせてお
く。ゲートバルブ73を閉じた後、ドライバ61がシリ
ンダ69の駆動でウエハWをメッキ位置(V)に下降さ
せる(ステップ3(2))。メッキ位置(V)までウエ
ハWを下降させた後、図10(c)に示すように電極4
4と凸形コンタクト64との間に電圧が印加され、ウエ
ハWの被メッキ面に例えば銅のメッキ層82の形成が開
始される(ステップ3(3))。ここで、ウエハWの被
メッキ面には外周縁部78の厚さより中心部79の厚さ
が大きいシード層80が形成されているのでウエハWの
外周縁部78のシード層80と中心部79のシード層8
0との間で電圧の変動がない。従って、ウエハWの中心
部79のシード層80での電圧降下を防ぐことができ、
均一にウエハWの被メッキ面にメッキ層を施すことがで
きる。ウエハWの被メッキ面に十分な厚さのメッキ層8
2を形成した後、図10(d)に示すように電圧の印加
を停止してメッキ層の形成を終了する(ステップ3
(4))。続いてポンプ51の作動及びバルブ52の開
放で所定量のメッキ液をタンク50に戻し、図11
(a)に示すようにメッキ液槽42内のメッキ液液面を
低下させる(ステップ3(5))。メッキ液液面を低下
させた後、ドライバ61がシリンダ69の駆動で図11
(b)に示すようにウエハWをスピンドライ(IV)に
上昇させる(ステップ3(6))。この状態で保持部6
2がモータ63の駆動で図11(c)に示すように略水
平面内で回転してスピンドライを行いウエハWのメッキ
形成面に付着している余分なメッキ液を取り除く(ステ
ップ3(7))。十分にスピンドライを行った後、ドラ
イバ61がシリンダ69の駆動で図11(d)に示すよ
うにウエハWを洗浄位置(II)に上昇させる(ステッ
プ3(8))。この位置で保持部62がモータ63の駆
動で図12(a)に示すように略水平面内で回転すると
ともにセパレータ72に内蔵されている洗浄ノズル70
から純水をウエハWのメッキ層形成面に向けて噴射させ
て、ウエハWのメッキ層形成面を洗浄する(ステップ3
(9))。ウエハWのメッキ層形成面の洗浄が終了した
後、ドライバ61をその位置に維持したままウエハWの
押圧を停止して例えばウエハWを昇降させる図示しない
真空チャックによりウエハWを洗浄位置(II)より少
し高い位置(III)に上昇させる。この状態で保持部
62のみがモータ63の駆動で図12(b)に示すよう
に回転するとともにセパレータ73に内蔵された洗浄ノ
ズル70から純水が保持部61の凸形コンタクト64に
向けて噴射して凸形コンタクト64を洗浄する(ステッ
プ3(10))。凸形コンタクト64の洗浄が終了した
後、図示しない真空チャックによりウエハWを洗浄位置
(II)に下降させて保持部62に載置する。この状態
でドライバ61がシリンダ69の駆動で図12(c)に
示すようにウエハWをスピンドライ位置(IV)まで下
降させる(ステップ3(11))。ウエハWをスピンド
ライ位置(IV)まで下降させた後、図12(d)に示
すようにウエハWを回転させてスピンドライを行い、洗
浄された凸形コンタクト64に付着されている水分を取
り除く(ステップ3(12))。その後、ドライバ61
がシリンダ69の駆動で図13(a)に示すようにウエ
ハWを搬送位置(I)まで上昇させる(ステップ3(1
3))。この状態でゲートバルブ73を開きメインアー
ム35のウエハ保持部材36が伸長して保持部62に保
持されたウエハWを受け取り、図13(b)に示すよう
にメッキ処理ユニットM1での処理が完了したウエハW
が搬出される(ステップ3(14))。メッキ処理ユニ
ットM1での処理が完了した後、ウエハ保持部材36に
保持されたウエハWは必要に応じて組成の異なるメッキ
液が収容された他のメッキ処理ユニットM2〜M4に搬
送されて、メッキ処理が行われる。同様にして次々に組
成の異なるメッキ液が収容されたメッキ処理ユニットM
2〜M4にウエハWが搬送されて、メッキ処理が行われ
る。一連のメッキ処理が終了した後、メインアーム35
のウエハWを保持したウエハ保持部材36が上昇して洗
浄処理ユニット100内にウエハWを搬送し、洗浄処理
が行われる(ステップ4)。洗浄処理ユニット100に
よる洗浄処理が完了したら、後続の処理、例えば、アニ
ーリング処理を行なう(ステップ5)。アニーリングが
完了すると、再びサブアーム22がプロセスステーショ
ン3の前まで移動するとともに開口部G2又はG3の高
さまで上昇するとともに再びメインアーム35が処理後
のウエハWを受け取り、中継載置台37を経由して、或
いは洗浄ユニット100内を経由してメインアーム35
からサブアーム22へウエハWが引き渡される(ステッ
プ6)。その後、ウエハWを保持したサブアーム22
は、キャリアカセットCの高さまで下降するとともにキ
ャリアカセットCの前に移動してウエハ保持部材23を
伸長させて処理済のウエハWをキャリアカセットC内に
収容して一連のメッキ処理工程が終了する。なお、本発
明は上記実施の形態の記載内容に限定されるものではな
く、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施
の形態では、シード層80をPVD法を用いて形成して
いるが、例えば真空蒸着法或いは化学気相成長法(CV
D法)を用いて形成してもよい。ここで、CVD法で外
周縁部78の厚さより中心部79の厚さが大きいシード
層80を形成するには、中心部79の温度を外周縁部7
8より高くしてシード層80を形成することも可能であ
る。このCVD法でシード層を形成することにより確実
にウエハWの被メッキ面に外周縁部78の厚さより中心
部79の厚さが大きいシード層80を形成することがで
きる。また、上記第1及び第2の実施の形態では、被処
理基板としてウエハWを使用しているが液晶用のLCD
ガラス基板を使用することも可能である。
【発明の効果】以上、詳説したように、本発明では、被
処理基板の被処理面に外周縁部の厚さより中心部の厚さ
が大きいシード層を形成するので被処理基板の中心部で
の電圧降下を防ぐことができ、均一に被処理基板の被処
理面に液処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るメッキ処理システムの斜視
図である。
【図2】本実施の形態に係るメッキ処理システムの平面
図である。
【図3】本実施の形態に係るメッキ処理システムの正面
図である。
【図4】本実施の形態に係るメッキ処理システムの側面
図である。
【図5】本実施の形態に係るメッキ処理ユニットの一部
拡大図を含んだ模式的な垂直断面図である。
【図6】本実施の形態に係るメッキ処理ユニットの概略
平面図である。
【図7】本実施の形態の保持部に載置されるウエハWの
一部拡大図を含んだ垂直断面図である。
【図8】本実施の形態に係るメッキ処理システム全体の
フローを示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係るメッキ処理ユニットで行わ
れるメッキ処理のフローを示したフローチャートであ
る。
【図10】本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的
に示した垂直断面図である。
【図11】第1の実施の形態に係るメッキ処理工程を模
式的に示した垂直断面図である。
【図12】本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的
に示した垂直断面図である。
【図13】本実施の形態に係るメッキ処理工程を模式的
に示した垂直断面図である。
【図14】従来のメッキ処理装置の概略垂直断面図であ
る。
【図15】従来のメッキ処理装置のウエハホルダに載置
されるウエハWの模式的な垂直断面図である。
【符号の説明】
W…ウエハ M1〜M4…メッキ処理ユニット 78…外周縁部 79…中心部 80…シード層 81…溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理基板の被処理面に外周縁部の厚さ
    より中心部の厚さが大きいシード層を形成する工程と、 前記被処理基板の被処理面に形成されたシード層上に液
    処理を施す工程とを具備することを特徴とする液処理方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液処理方法であって、 前記シード層を形成する工程は、前記被処理基板の外周
    縁部から中心部に向うにつれて厚さの大きいシード層を
    形成する工程であることを特徴とする液処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の液処理方法であっ
    て、 前記シード層を形成する工程は、前記外周縁部の厚さに
    対する前記中心部の厚さが1.2〜2.0倍であるシー
    ド層を形成する工程であることを特徴とする液処理方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液
    処理方法であって、 前記シード層を形成する工程は、前記外周縁部の厚さが
    0.01〜0.15μmであるシード層を形成する工程
    であることを特徴とする液処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液
    処理方法であって、 前記シード層を形成する工程は、前記シード層を物理的
    気相成長法或いは化学的気相成長法で形成する工程であ
    ることを特徴とする液処理方法。
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