JP2001319915A5 - - Google Patents

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JP2001319915A5
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板に第1の液処理を施し、かつ、少なくとも金属イオンを含む第1の処理液を収容可能に構成された第1の液処理装置と、
前記第1の液処理装置により液処理を施された被処理基板に対し、第2の液処理を施す第2の液処理装置と、
多段に配置された前記第1の液処理装置及び前記第2の液処理装置に隣接し、かつアクセス可能に配設された第1の搬送手段と、
少なくとも前記第2の液処理装置にアクセス可能に構成された第2の搬送手段と、を備え、
前記第2の液処理装置により液処理が施された被処理基板は、前記第2の搬送手段によってのみ前記第2の液処理装置外へ搬出されることを特徴とする液処理システム。
【請求項2】
前記第1の液処理は、前記被処理基板のメッキ処理であり、前記第2の液処理は、前記第1の液処理装置によりメッキ処理された被処理基板に対する洗浄処理であることを特徴とする請求項1記載の液処理システム。
【請求項3】
前記第1の液処理装置で液処理された後の前記被処理基板に加熱処理を施す加熱装置を更に具備することを特徴とする請求項1又は2記載の液処理システム。
【請求項4】
前記第1の搬送手段は、前記第1の液処理装置から前記被処理基板を搬出して前記第2の液処理装置に搬入することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液処理システム。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか1項に記載の液処理システムであって、前記第1の液処理装置が、前記第2の液処理装置の下側に配設されていることを特徴とする液処理システム。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか1項に記載の液処理システムであって、前記第1の搬送手段が、前記第1の液処理装置から搬出された前記被処理基板を上下反転させて前記第2の液処理装置へ搬入する反転機能を更に具備することを特徴とする液処理システム。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか1項に記載の液処理システムであって、前記第1の液処理装置で液処理される前又は後に、前記被処理基板に第3の液処理を施す第3の液処理装置を更に具備することを特徴とする液処理システム。
【請求項8】
前記加熱装置は、前記第1の液処理装置の上側に配設されたことを特徴とする請求項3記載の液処理システム。
【請求項9】
請求項1ないし8の何れか1項に記載の液処理システムにおいて、前記システム内を、システム外の圧力より低い圧力にするための排気手段を更に具備することを特徴とする液処理システム。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の液処理システムであって、前記液処理システム内の温度を制御する温度制御手段を更に具備することを特徴とする液処理システム。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の液処理システムであって、前記第1の液処理装置内に、清浄化された気体を供給する気体供給手段を更に具備することを特徴とする液処理システム。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか1項に記載の液処理システムであって、前記第1の液処理装置が、その内部雰囲気を略気密な状態に維持可能に構成された箱体を有していることを特徴とする液処理システム。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれか1項に記載の液処理システムであって、前記第1の液処理装置が、前記第1の液処理装置を収容した空間内の温度を制御する温度制御手段を具備することを特徴とする液処理システム。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の液処理システムであって、前記第1の液処理装置、及び、前記第2の液処理装置が、それぞれ独立した着脱可能なユニットを形成していることを特徴とする液処理システム。
【請求項15】
前記第1の搬送手段は、前記第1の液処理装置及び前記第3の液処理装置のいずれか一方から前記被処理基板を搬出し、いずれか他方に搬入することを特徴とする請求項7に記載の液処理システム。
【請求項16】
前記第1の液処理及び前記第3の液処理は、メッキ処理であることを特徴とする請求項7記載の液処理システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体ウエハ等の被処理基板の液処理に係り、更に詳細には複数の液処理装置を用いる液処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体ウエハ等の被処理基板の表面に金属層を形成する方法として、スパッタリング方法などの気相で行なう方法やメッキ方法などの液相で行なう液処理方法が知られているが、より高い解像度が得られる点で液層で行なうメッキ方法が多用されている。メッキ方法により金属層を形成する場合、メッキ液を収容したメッキ液槽を用意してこの中に被処理基板を浸漬してメッキ処理を行なうため、メッキ液槽が必須となる。
【0003】
ところで、半導体ウエハ上に形成する半導体素子の構造が複雑化するのに伴い、組成の異なる複数のメッキ液を用いるようになってきており、使用するメッキ液槽の数が増大している。また、半導体の製造コストを低減化するには一度に多数のウエハWを処理する必要があるため、メッキ液槽の数が必然的に増大する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多数のメッキ液槽を並べるには広い面積の作業空間を必要とするため、装置の占有面積が増大し、製造コストの増大を招くという問題がある。また、解放された処理室にメッキ液槽を配設すると、メッキ液槽からメッキ液を含んだミストが拡散し、処理室全体を汚染してメッキ層の品質が低下するという問題がある。更に、大きな処理室に多数のメッキ液槽を配設すると個々のメッキ液槽の状態を管理することが困難となり、得られる金属層の品質が低下するという問題がある。また、組成の異なるメッキ液槽を隣接配置すると、一のメッキ液槽から他のメッキ液槽にメッキ液が混入する虞れがあるため、狭い面積で異なる種類のメッキ液槽を配設できないという問題がある。
【0005】
本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものである。即ち本発明は、面積効率が高く、製品としての半導体装置の製造コストを低減できる液処理システム、及び液処理システムを提供することを目的とする。また本発明は、液処理システムや各液処理装置の雰囲気を個別に制御できる液処理システム及び液処理方法を提供することを目的とする。更に本発明は、保守管理を容易に行なうことのできる液処理システム及び液処理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、異なる種類の処理液を使う液処理装置を高密度に配置、高効率の処理が可能な液処理システム、及び液処理システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係る液処理システムは、被処理基板に第1の液処理を施し、かつ、少なくとも金属イオンを含む第1の処理液を収容可能に構成された第1の液処理装置と、第1の液処理装置により液処理を施された被処理基板に対し、第2の液処理を施す第2の液処理装置と、多段に配置された第1の液処理装置及び第2の液処理装置に隣接し、かつアクセス可能に配設された第1の搬送手段と、少なくとも第2の液処理装置にアクセス可能に構成された第2の搬送手段と、を備え、第2の液処理装置により液処理が施された被処理基板は、第2の搬送手段によってのみ第2の液処理装置外へ搬出されることを特徴とする。請求項1の液処理システムでは、前記第1の液処理装置と前記第2の液処理装置とを多段に配設したので、液処理システムにおけるフットプリントを小さく抑えることができる。また、第2の液処理装置により液処理が施された被処理基板は第2の搬送手段によってのみ第2の液処理装置外へ搬出される構成を採用しているので、第2の液処理装置での処理が完了した被処理基板に前記第1の搬送手段が触れて被処理基板が汚れることが防止される。
【0007】
本発明の第2の態様に係る液処理システムは、第1の液処理は、被処理基板のメッキ処理であり、第2の液処理は、第1の液処理装置によりメッキ処理された被処理基板に対する洗浄処理であることを特徴とする。
【0008】
本発明の第3の態様に係る液処理システムは、第1の液処理装置で液処理された後の被処理基板に加熱処理を施す加熱装置を更に具備することを特徴とする。第3の態様に係る液処理システムでは、第1の液処理装置で液処理された後の被処理基板に加熱処理を施す加熱装置を更に具備しているので、例えば被処理基板上に形成した銅メッキ層を改質するアニーリング処理などの加熱処理を施すことができる。同じく第4の態様に係る液処理システムは、第1の搬送手段は、第1の液処理装置から被処理基板を搬出して第2の液処理装置に搬入することを特徴とする。
【0009】
本発明の第5の態様に係る液処理システムは、第1の液処理装置が、前記第2の液処理装置の下側に配設されていることを特徴とする。
【0010】
第5の態様に係る液処理システムでは、第1の液処理装置が第2の液処理装置の下側に配設されているので、例えば、第1の液処理装置としてメッキ処理装置を配設し、第2の液処理装置として洗浄装置を配設することにより、第2の液処理装置側が第1の液処理装置の雰囲気により汚染されることが防止される。
【0011】
本発明の第6の態様に係る液処理システムは、第1の搬送手段が、第1の液処理装置から搬出された被処理基板を上下反転させて第2の液処理装置へ搬入する反転機能を更に具備することを特徴とする。第6の態様に係る液処理システムでは、第1の搬送手段が、被処理基板を反転させる機能を具備しているので、第1の液処理装置から第2の液処理装置へと速やかに被処理基板を搬送することができる。
【0012】
本発明の第7の態様に係る液処理システムは、第1の液処理装置で液処理される前又は後に、被処理基板に第3の液処理を施す第3の液処理装置を更に具備することを特徴とする。第7の態様に係る液処理システムでは、第3の液処理を施す第3の液処理装置を更に具備しているので、第1の液処理装置や第2の液処理装置の他に、種類の異なる第3の液処理を施すことが出来る。
【0013】
本発明の第8の態様に係る液処理システムは、加熱装置が、第1の液処理装置の上側に配設されたことを特徴とする。
【0014】
本発明の第9の態様に係る液処理システムは、システム内をシステム外の圧力より低い圧力にするための排気手段を更に具備することを特徴とする。第9の態様に係る液処理システムでは、システム内をシステム外の圧力より低い圧力にするための排気手段を更に具備しているので、液処理システム内から液処理システム外へ汚染された空気が流れ出ることが防がれ、システム外へ汚染が拡散するのを防止することができる。
【0015】
本発明の第10の態様に係る液処理システムは、液処理システム内の温度を制御する温度制御手段を更に具備することを特徴とする。第10の態様に係る液処理システムでは、液処理システム内の温度を制御する温度制御手段を更に具備しているので、システム内の温度上昇を抑えることができ、それにより処理液のミストの発生を防止することができる。
【0016】
本発明の第11の態様に係る液処理システムは、第1の液処理装置内に、清浄化された気体を供給する第2の気体供給手段を更に具備することを特徴とする。第11の態様に係る液処理システムでは、第1の液処理装置内に、清浄化された気体を供給する第2の気体供給手段を更に具備しているので、第1の液処理装置内を常に清浄な雰囲気に保つことが出来る。
【0017】
本発明の第12の態様に係る液処理システムは、第1の液処理装置が、その内部雰囲気を略気密な状態に維持可能に構成された箱体を有していることを特徴とする。第12の態様に係る液処理システムでは、第1の液処理装置が、その内部雰囲気を略気密な状態に維持可能に構成された箱体を有しているので、第1の液処理装置の外部雰囲気を汚染することが防止できる。
【0018】
本発明の第13の態様に係る液処理システムは、第1の液処理装置が、第1の液処理装置を収容した空間内の温度を制御する温度制御手段を具備することを特徴とする。第13の態様に係る液処理システムでは、第1の液処理装置が、第1の液処理装置を収容した空間内の温度を制御する温度制御手段を具備しているので、ミストの発生を防止することができる。
【0019】
本発明の第14の態様に係る液処理システムは、第1の液処理装置、及び、第2の液処理装置が、それぞれ独立した着脱可能なユニットを形成していることを特徴とする。第14の態様に係る液処理システムでは、第1の液処理装置、及び、第2の液処理装置が、液処理システムに対して着脱可能に配設されているので、保守管理がし易く、保守管理の効率が向上する。また、第1の液処理装置、及び、第2の液処理装置がそれぞれ独立したユニットを形成しているので、一つのユニットの処理能力が低下して取り替える必要が生じたときにも他のユニットで処理を進めることができる。
【0020】
本発明の第15の態様に係る液処理システムは、第1の搬送手段が、第1の液処理装置及び第3の液処理装置のいずれか一方から被処理基板を搬出し、いずれか他方に搬入することを特徴とする。
【0021】
本発明の第16の態様に係る液処理システムは、第1の液処理及び第3の液処理が、メッキ処理であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態)以下、本発明の第一の実施の形態に係る銅メッキ用のメッキ処理システムについて説明する。図1は本実施形態に係るメッキ処理システムの斜視図であり、図2は同メッキ処理システムの平面図であり、図3は同メッキ処理システムの正面図であり、図4は同メッキ処理システムの側面図である。
【0023】
図1〜図4に示したように、このメッキ処理システム1はウエハWを出し入れしたり運搬するキャリアステーション2とウエハWに実際に処理を施すプロセスステーション3とから構成されている。キャリアステーション2はウエハWを収容する載置台21と載置台21上に載置されたキャリアカセットCにアクセスしてその中に収容されたウエハWを取り出したり、処理が完了したウエハWを収容したりする第2の搬送手段としてのサブアーム22とから構成されている。キャリアカセットC内には複数枚、例えば25枚のウエハWを等間隔毎に水平に保った状態で垂直方向に収容されるようになっている。
【0024】
載置台21上には図中X方向に例えば4個のキャリアカセットCが配設されている。サブアーム22は図中X方向に配設されたレール上を移動するとともに鉛直方向(Z方向)即ち図中紙面に垂直な方向に昇降可能かつ水平面内で回転可能な構造を備えており、載置台21上に載置されたキャリアカセットC内にアクセスして未処理のウエハWをキャリアカセットCから取り出したり、処理が完了したウエハWをキャリアカセットC内に収納するようになっている。またこのサブアーム22は後述するプロセスステーション3との間でも、処理前後のウエハWを受け渡しするようになっている。
【0025】
プロセスステーション3は図1〜図4に示すように直方体又は立方体の箱型の外観を備えており、その周囲全体は耐腐食性の材料、例えば樹脂や表面を樹脂でコーティングした金属板などでできたハウジング31で覆われている。プロセスステーション3の内部は図1及び図4に示すように略立方形或いは直方形の箱型の構成となっており、内部には処理空間Sが形成されている。
【0026】
処理空間Sは図1及び図4に示したように直方体型の処理室であり、処理空間Sの底部には底板33が取り付けられている。処理空間Sには、複数の処理ユニット、例えば4基のメッキ処理ユニットM1〜M4が例えば処理空間室S内の、次に説明するメインアーム35の周囲にそれぞれ配設されている。
【0027】
図1及び図2に示すように底板33のほぼ中央にはウエハを搬送するための第1の搬送手段としてのメインアーム35が配設されている。このメインアーム35は昇降可能かつ水平面内で回転可能になっており、更に略水平面内で伸縮可能な上下二本のウエハ保持部材を備えており、これらのウエハ保持部材を伸縮させることによりメインアーム35の周囲に配設された処理ユニットに対して処理前後のウエハWを出し入れできるようになっている。またメインアーム35は垂直方向に移動して上側の処理ユニットへも出入りできるようになっており、下段側の処理ユニットから上段側の処理ユニットへウエハWを運んだり、その逆に上側の処理ユニットから下段側の処理ユニットへウエハWを運ぶこともできるようになっている。更にこのメインアーム35は保持したウエハWを上下反転させる機能を備えており、一の処理ユニットから他の処理ユニットへウエハWを搬送する間にウエハWを上下反転できる構造を備えている。なおこのウエハWを反転できる機能はメインアーム35に必須の機能ではない。
【0028】
上段側には他の処理ユニット、例えば第2の液処理装置としての洗浄処理ユニット(SRD)70が例えば2基キャリアステーションに近い側、即ち前記メッキ処理ユニットM1,M2の上側にそれぞれ配設されている。このように複数の処理ユニットが上下方向に多段配置されているので、液処理システムの面積効率を向上させることが出来る。
【0029】
プロセスステーション3のハウジング31のうち、キャリアステーション2に対面する位置に配設されたハウジング31aには、図3に示すように3つの開閉可能な開口部G1〜G3が配設されている。これらのうちG1は下段側に配設されたメッキ処理ユニットM1とM2との間に配設された中継載置台36の位置に対応する開口部であり、キャリアカセットCからサブアーム22が取り出した未処理のウエハWをプロセスステーション3内に搬入する際に用いられる。搬入の際には開口部G1が開かれ、未処理ウエハWを保持したサブアーム22が処理空間S内にウエハ保持部材を伸ばしてアクセスし、中継載置台36上にウエハWを置く。この中継載置台36にメインアーム35がアクセスし、中継載置台36上に載置されたウエハWを保持してメッキ処理ユニットM1〜M4などの処理ユニット内まで運ぶ。残りの開口部G2及びG3は処理空間Sのキャリアステーション2に近い側に配設されたSRDに対応する位置に配設されており、これらの開口部G2、G3を介してサブアームが処理空間S内にアクセスし、上段側に配設されたSRDに直接アクセスして処理が完了したウエハWを受け取ることができるようになっている。そのためSRDで洗浄されたウエハWが汚れたメインアームに触れて汚染されることが防止される。
【0030】
また、処理空間S内には図4中上から下向きのエアフローが形成されており、システム外から供給された清浄なエアが処理空間Sの上部から供給され、洗浄処理ユニット、メッキ処理ユニットM1〜M4に向けて流下し、処理空間Sの底部から排気されてシステム外に排出されるようになっている。このように処理空間S内を上から下に清浄な空気を流すことにより、下段側のメッキ処理ユニットM1〜M4から上段側の洗浄装置の方には空気が流れないようになっている。そのため、常に洗浄処理ユニット側は清浄な雰囲気に保たれている。
【0031】
更に、メッキ処理ユニットM1〜M4や洗浄処理ユニット等の各処理ユニット内はシステムの処理空間Sよりも陰圧に維持されており、空気の流れは処理空間S側から各処理ユニット内に向って流れ、各処理ユニットからシステム外に排気される。そのため、処理ユニット側から処理空間S側に汚れが拡散するのが防止される。
【0032】
図5はメッキ処理ユニットM1の垂直断面図である。図5に示すように、このメッキ処理ユニットM1では、ユニット全体が密閉構造のハウジング41で覆われている。このハウジング41も樹脂等の耐腐食性の材料で構成されている。ハウジング41の内側は概ね上下二段に分かれた構造になっており、排気路を内蔵したセパレータ42により、セパレータ42の上側に位置する第1の処理部Aと、セパレータ42の下側に位置する第2の処理部Bとに仕切り分けられている。そのため、第2の処理部B側から上側の第1の処理部A側に汚れが拡散するのが防止される。
【0033】
セパレータ42の中央には貫通孔65が設けられており、この貫通孔65を介して後述するドライバ48に保持されたウエハWが第1の処理部Aと第2の処理部Bとの間を行き来できるようになっている。処理部Aと処理部Bとの境界にあたる部分のハウジングには開口部とこの開口部を開閉するゲートバルブ66が設けられている。このゲートバルブ66を閉じるとメッキ処理ユニットM1内はその外側の処理空間Sとは隔絶された空間となるので、メッキ処理ユニットM1から外側の処理空間S内への汚れの拡散が防止される。
【0034】
またメッキ処理ユニットM1〜M4はそれぞれ別個独立に運転することができ、処理システムに対してそれぞれが着脱可能に構成されている。そのため、一つのメッキ処理ユニットについての保守管理時など運転できない場合には、他のメッキ処理ユニットを代替使用することができ、保守管理が容易に行なえる。
【0035】
第1の処理部AにはウエハWを略水平に保持して回転させる基板保持機構としてのドライバ48が配設されている。このドライバ48はウエハWを保持する保持部49と、この保持部49ごとウエハWを略水平面内で回転させるモータ50とから構成されており、モータ50の外套容器にはドライバ48を支持する支持梁51が取りつけられている。支持梁51の端はハウジング41の内壁に対してガイドレール52を介して昇降可能に取り付けられている。支持梁51は更にシリンダ53を介してハウジング41に取りつけられており、このシリンダ53及びモータ50を駆動することによりドライバ48の位置を上下できるようになっている。
【0036】
具体的には図5に示したように、ドライバ48の位置はウエハWを搬出入するための搬送位置(I)と、ウエハW下面側の被処理面を洗浄する洗浄位置(II)後述するスピンドライを行なうためのスピンドライ位置(III)、及びウエハWをメッキ液に浸漬した状態でメッキを行なうメッキ位置(IV)の主に4つの異なる高さの間で上下動させる。なお、ドライバ48の内部にはウエハWだけを昇降させる昇降機構(図示省略)が配設されており、この昇降機構を作動させることにより、ドライバ48の高さを変えずにウエハWの高さだけをドライバ48内部で変えることができる。この昇降機構はウエハW下面外周縁部で接触して電圧を印加するカソードコンタクト(図示省略)と呼ばれる接点とウエハWとを接離させるときに作動させるものであり、例えばカソードコンタクトを洗浄する際にウエハWを上昇させて接点表面を露出させ、ノズルから噴射された水により洗浄しやすくする。
【0037】
第2の処理部Bには例えば硫酸銅などの、銅メッキ用のメッキ液を収容するメッキバス54が配設されている。メッキバス54は二重構造になっており、内槽54aの外側に外槽54bが略同軸的に配設されている。メッキバス54は前述したドライバ48の真下に配設されており、メッキ液で内槽54aを満たしたときにメッキ液の液面がメッキ位置(IV)で停止させたドライバ48に保持されたウエハWよりもメッキ液液面の方が高くなる高さに内槽54aが固定されている。
【0038】
内槽54aの内部にはメッキ液を底部側から上面に向けて噴出させる噴出管55が内槽54aの底部略中心から内槽54aの深さ方向略中間付近まで伸びており、噴出管55の周囲には電解メッキ処理時にアノードとして機能する電極56が配設されている。
【0039】
噴出管55の端部外周と内槽54aとの間には隔膜57が配設されており、電解メッキ時に電極56から混入する異物がメッキ液液面に浮上してメッキの障害になるのを防止している。内槽54a底部の中心から偏心した位置にはメッキ液を循環させるための循環配管58,59が配設されており、図示しないポンプによりメッキ液を循環させ、循環配管59で吸い込んだメッキ液を循環配管58から供給するようになっている。
【0040】
外槽54bは内槽54aの外壁面との間にメッキ液の流れる流路62を形成している。更に外槽54bの底部には流路62に流れ込んだメッキ液を内槽54a内に戻すための配管61が接続されている。この配管61は前記噴出管55とポンプ60を介して繋がっており、このポンプ60を作動させることにより内槽54aから溢れ出して流路62、配管61に流れ込んだメッキ液を再び内槽54a内に戻すと共にウエハW下面側の被処理面に向けて噴出できるようになっている。
【0041】
第1の処理部Aにはクリーンルームのように清浄な空気の流れを循環させる機構が配設されている。即ち、ハウジング41の最上部には第1の処理部Aに向けて空気を下向きに流すための空気吹出口43が配設されており、この空気吹出口43には空気を供給するための空気供給配管44が接続されている。空気供給配管44の空気移動方法上流側は前記セパレータ42内の最上部側に埋設された空気路45と繋がっている。セパレータ42の上面には空気を取り込むための空気取込口46が形成されており、第1の処理部Aを流下してきた空気を取り込むようになっている。また空気供給配管44の途中には空気を移動させるためのファン(図示省略)やコンプレッサ47が配設されており、空気取込口46で取り込んだ空気を空気供給配管44を経由して空気吹出口43に送る。空気吹出口43には空気中の埃や塵などを除去するためのフィルタ47が配設されており、空気吹出口43からセパレータ42の空気取り込み口46に向けて第1の処理部A内を下向きに流れる清浄な空気のダウンフローを形成している。このように内部で空気を清浄化し、この清浄化された空気を図中下向きに流すことで処理部A内を清浄な雰囲気に保っている。
【0042】
一方、セパレータ42の下方には第2の処理部が形成されている。この第2の処理部Bは前記第1の処理部Aとは別個独立に形成された空間であり、第1の処理部Aを流れる空気が第2の処理部Bに流れ込んだり、第2の処理部Bの空気が第1の処理部Aに流れ込むことはない。このように処理部B側から処理部A側に空気が流れないようにすることで処理部A内を清浄雰囲気に保っている。
【0043】
セパレータ42の下側には排気口64が配設されている。この排気口64は図示しない排気系に繋がれており、第2の処理部Bの空気中に飛散したメッキ液の微粒子等をこの排気口64で吸い込んで排気とともにメッキ処理システム外へ排出する。このように処理部Bの空気中に含まれる微粒子をメッキ処理システム外へ排出することによりメッキ処理ユニット内やメッキ処理システム内を清浄な雰囲気に維持している。
【0044】
セパレータ42のうち、ドライバ48が出入りする貫通口65の内壁下部には複数の洗浄ノズル162,162,…が配設されており、洗浄位置で停止したウエハWの下面に向けて例えば純水を噴出して洗浄するようになっている。なお、この貫通口65の部分に水平方向のエアカーテンを形成することも可能である。例えば、セパレータ42の一方から清浄な空気を平面状に吹き出す一方、吹出口の反対側に吸気口を設けてメッキバス54の上部を通過してきた空気を吸引しシステム外へ排気する方法などが挙げられる。このように処理部Aと処理部Bとの境界にエアカーテンを形成することにより、メッキバス54からのメッキ液を含んだミストが処理部A側に拡散するのを防止することができる。
【0045】
また、このメッキ処理ユニットM1内には温度調節装置や湿度調節装置を配設することも可能である。その場合にはメッキ処理ユニットM1内を所定の温度や湿度を維持するように制御されるので、メッキ液などのミストの発生を防止することができ、メッキ処理ユニットM1内の空気が汚染されるのを防止している。
【0046】
図6及び図7は本実施形態に係る洗浄処理ユニット(SRD)70の構造を模式的に示した垂直断面図である。この洗浄処理ユニット70では略直方体の箱型ハウジング71内に固定カップ72が配設され、この固定カップ72の内側に回転カップ73とリフタ74とが配設された構造を備えている。ハウジング71には前記メインアーム35に面する開口部75と前記サブアーム22側に面する開口部77とが配設されており、それぞれの開口部75、77を開閉するためのゲートバルブ76、78がそれぞれ配設されている。これらのゲートバルブを閉じることにより洗浄処理ユニット70は処理空間Sから遮断され、洗浄処理ユニット70内部からその外側の処理空間Sに汚れた空気が拡散しないようになっている。
【0047】
また、この洗浄処理ユニット70内には圧力をその外側よりも陰圧に保つ圧力制御装置や、温度や湿度を制御する装置などを配設してもよい。内部の圧力を処理空間Sより陰圧に保つことにより、洗浄処理ユニット70からその外側に汚染が拡散するのが防止される。また、温度や湿度を制御することにより汚染源を含んだミストの発生が防止される。
【0048】
回転カップ73はウエハWを保持して回転するようになっており、保持されたウエハWの上下各面に洗浄液を供給することでウエハWを洗浄する。回転カップ73の側壁は図6の小円中に示したようにチャック部材92が傾くようになっており、回転カップ73静止時には小円Aに示したように先端部92aがウエハW外周縁から離間してウエハWを着脱可能に載置し、回転カップ73の回転時には、小円Bに示したように遠心力で先端部92aがウエハWの外周縁を半径方向内向きに押圧してしっかりと固定する。
【0049】
また回転カップ73の上方にはエッジリムーバ101が回転カップ73の回転軸100を中心とする円の半径方向に水平移動するようになっており、エッジリムーバ101に挟持されたウエハWの外周縁部を洗浄する。即ち、図7に示したように、ウエハWの外周縁を洗浄する際には、リフタ74で持ち上げたウエハWにエッジリムーバ101,101,…が近接してウエハW外周縁を挟み込み、内側に配設された配管103からフッ酸化水を供給する一方、別の配管104で吸引することによりウエハW外周縁を洗浄する。
【0050】
図8および図9は、本実施形態に係るアニーリングユニットの構成を示す平面図および断面図である。なお、図8では、図解のために水平遮蔽板112を省略してある。このアニーリングユニットの処理室110は両側壁111と水平遮蔽板112とで形成され、処理室110の正面側(メインアーム35側)および背面側はそれぞれ開口部110A,110Bとなっている。遮蔽板112の中心部には円形の開口113が形成され、この開口113内には円盤状のサセプタ120が設けられる。
【0051】
サセプタ120には例えば3つの貫通孔121が設けられ、各貫通孔121内には支持ピン122が遊嵌状態で挿通されており、ウエハWのローディング・アンローディング時には各支持ピン122がサセプタ120の表面より上に突出または上昇してメインアーム35の保持部材35aとの間でウエハWの受け渡しを行うようになっている。サセプタ120の外周囲には、円周方向にたとえば2°間隔で多数の通気孔124を形成したリング状の帯板からなるシャッタ126が設けられている。このシャッタ126は、通常はサセプタ120より下の位置に退避しているが、アニーリングなどの熱処理時には図9に示すようにサセプタ120の上面よりも高い位置まで上昇して、サセプタ120とカバー体128との間にリング状の側壁を形成し、図示しない気体供給系より送り込まれるダウンフローの空気や窒素ガス等の不活性ガスを通気孔124より周方向で均等に流入させるようになっている。
【0052】
カバー体128の中心部には熱処理時にウエハW表面から発生するガスを排出するための排気口128aが設けられ、この排気口128aに排気管130が接続されている。この排気管130は、装置正面側(メインアーム35側)のダクト(図示省略)に通じている。遮蔽板112の下には、遮蔽板112、両側壁111および底板114によって機械室115が形成されており、室内にはサセプタ支持板116、シャッタアーム117、支持ピンアーム118、シャッタアーム昇降駆動用シリンダ119、支持ピンアーム昇降駆動用シリンダ125が設けられている。
【0053】
図8に示すように、ウエハWの外周縁部が載るべきサセプタ120の表面位置に複数個たとえば4個のウエハW案内支持突起部131が設けられている。サセプタ120内部にはニクロム線等の電熱ヒータ(図示省略)が設けられており、この電熱ヒータを加熱することによりサセプタ120を所定温度に維持するようになっている。
【0054】
図10はメッキ処理システム全体のフローを示すフローチャートである。図10に示すように、電源を投入してこのメッキ処理システムを立ち上げ、載置台21上に未処理のウエハWが1ロット、例えば25枚収容されたキャリアカセットCを図示しない搬送用ロボットを使って載置すると、サブアーム22は未処理ウエハWがセットされたことを認識してキャリアカセットCの前まで移動し、ウエハ保持部22aをキャリアカセットC内に差し込んで中に収容されている未処理のウエハWを取り出し、このウエハWをプロセスステーション内にある中継載置台36上に一旦載置する。なお、載置台21の近傍にアライメント調整装置(図示省略)を配設し、このアライメント調整装置でウエハWの向き(アライメント)を調整してからサブアーム22や中継載置台36上にウエハWが搬送されるようにしてもよい。
【0055】
中継載置台36上に未処理ウエハWが載置されると、メインアーム35がウエハWの載置を認識して作動を開始し、中継載置台36のところまでアクセスして未処理ウエハWを受け取る。未処理ウエハWを受け取ったメインアーム35は今度は処理空間Sの下段側に配設されたメッキ処理ユニット、例えばメッキ処理ユニットM1にアクセスしてこのメッキ処理ユニットM1内へ未処理のウエハWを搬入する。
【0056】
以下、メッキ処理ユニットM1内での処理のフローについては図11及び図13〜図24に沿って説明する。図11はメッキ処理ユニットM1内で行なわれるメッキ処理のフローを図示したフローチャートであり、図12〜図23はメッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【0057】
中継載置台36から未処理のウエハWを受け取ったメインアーム35はメッキ処理ユニットM1にアクセスする。即ち、メッキ処理ユニットM1ではゲートバルブ66が開かれ、未処理ウエハWを保持したままメインアーム35が第1の処理部Aに進入して図12に示すように前記搬送位置(I)で待機しているドライバ48に未処理のウエハWを引き渡す(ステップ2(1))。なお、このときメッキバス54は一杯になるまでメッキ液で満たしておく。このときメッキ処理ユニットM1内は処理空間Sよりも陰圧に維持されているので、ゲートバルブ66が開かれても空気は処理空間S側からメッキ処理ユニットM1内に向って流れ、メッキ処理ユニットM1からメッキ液を含んだミストが処理空間S側に流れ出て汚染が拡散されることはない。
【0058】
未処理のウエハWをドライバ48の保持部49にセットし終えたら、ゲートバルブ66を閉じ、シリンダ53を駆動して図13に示すようにドライバ48をメッキ位置(IV)まで下降させる(ステップ2(2))。この下降操作により保持部49に保持されたウエハW下面側の被処理面はメッキバス54内のメッキ液液面と接触するが、この液面と接触する際に空気の泡がウエハW表面に形成され易い。
【0059】
空気の泡がウエハW表面に付着したままでメッキ処理を行なうとウエハW表面に形成されるメッキ層が不均一になるので、図14に示したように、ウエハWをメッキ液液面に接触させた状態でドライバ48のモータ50を作動させてウエハWを略水平面内で回転させることによりウエハW表面の泡抜きを行なう(ステップ2(3))。
【0060】
泡抜きを十分行なったら同じ高さを維持しながらモータ50の回転速度を下げ、ウエハWとメッキバス54内のアノード56との間に電圧を印加してメッキを開始する(ステップ2(4))。
【0061】
所定時間経過して十分な厚さのメッキ層がウエハW上に形成されたら、電圧の印加を停止してメッキ層の形成を停止し、バルブV1を開くと共に汲み出しポンプ67を作動させてメッキ液をタンク68内に戻し、図15に示すようにメッキバス54内の液面を下降させる(ステップ2(5))。
【0062】
ホルダを上昇させてウエハWをスピンドライ位置(III)まで移動させる。この状態でモータ50を作動させてウエハWを水平面内で回転させ、スピンドライを実行する(ステップ2(6))。
【0063】
スピンドライによりメッキ液がウエハWから大方取り除かれたら、図16に示すように、ドライバ48を前記した洗浄位置(II)まで上昇させる(ステップ2(7))。
【0064】
次に図17に示すように、この状態でモータ50を駆動してウエハWを回転させながらノズル162,162,…から純水をウエハW下面に向けて噴出してウエハW下面を洗浄する(ステップ2(8))。
【0065】
ウエハW下面の洗浄が終了したら、図18に示すように、ドライバ48の高さはそのまま保ち、図示しない昇降機構によりドライバ48内のウエハWだけを僅かに上昇させてノズル162,162から噴出する純水がちょうどウエハW下面と保持部との接点であり、電気的に接続するカソードコンタクト(図示省略)に当たる高さまで上昇させる。この状態でノズル162,162,…から純水を噴出させて前記カソードコンタクト表面を洗浄する(ステップ2(9))。
【0066】
カソードコンタクトの洗浄が完了したら図19に示すように再びウエハWが電気接点と当接する高さまで下降させ(図20、ステップ2(10))、図21に示すようにモータ50を作動させてスピンドライを行なって水分を取り除く(ステップ2(11))。
【0067】
スピンドライが完了したら、図22に示すようにドライバ48を搬送位置(I)まで上昇させ(ステップ2(12))、図23に示したように、この位置で維持しながらゲートバルブ66を開いてメインアーム35を進入させ、メッキ処理ユニットM1での処理が完了したウエハWを搬出する(ステップ2(13))。前記泡抜き時やメッキ時、メッキ液にウエハWを接離させるとき、或いはスピンドライ時、洗浄時等にメッキ液がメッキバス54外に飛散するが、このメッキバス54の配設された処理部B内の空気は処理時間中常に排気されているので、メッキバス54から飛散したメッキ液は空気とともに排気され、処理部B内にメッキ液のミストが充満したり、処理部Bから処理部Aや処理空間S側にメッキ液を含んだミストが拡散することはない。
【0068】
なお、上記最後のスピンドライではウエハWを完全に乾燥させず、幾分水分が残る程度で止めておき、メッキ処理ユニットM1からの搬出時もウエハW表面が幾分水分で濡れた状態で搬送する。こうすることによりウエハWが乾燥してウエハW表面にパーティクルが発生するのが防止される。
【0069】
メッキ処理ユニットM1でのメッキ処理工程が完了したら、後続の処理を行なう処理ユニットへウエハWを搬送する。例えば前記メッキ処理ユニットM1とは組成の異なるメッキ液を用いる他のメッキ処理ユニットM2〜M4で更に別のメッキ処理を行なう場合には当該メッキ処理ユニットM2〜M4内へ搬入して前記と同様にして追加の後続のメッキ処理を行なう。
【0070】
メッキ処理ユニットM1から後続の他の処理ユニット、例えばメッキ処理ユニットM2〜M4や、第2の処理装置としての洗浄処理ユニット等へ搬送する間に、必要に応じてウエハWをメインアーム35で保持したまま上下反転させる。例えばメッキ処理ユニットM1でウエハWの下面側にメッキ層を形成した後、洗浄処理ユニットでメッキ層を形成した面を上側にして洗浄する場合等である。このようにウエハWの搬送時にメインアーム35上でウエハWを上下反転できるので、処理の工程に無駄がなく、速やかにウエハWの搬送と上下反転とを同時に行なうことができる。
【0071】
一連のメッキ処理工程が完了したら、最後のメッキ処理ユニットM1〜M4内へメインアーム35がアクセスしてメッキ処理の完了したウエハWを取り出す。しかる後にメインアーム35はウエハWを保持したままその保持部35aを処理空間Sの上部へ移動させ、メッキ処理ユニットM1〜M4の上段側に配設されている洗浄処理ユニット70内に搬入する。
【0072】
このとき、処理空間S内には図中上方から下方に向けてクリーンエアが流下するダウンフローが形成されているので、下段側のメッキ処理ユニットM1〜M4の方から上段側の洗浄処理ユニット70側へ空気が流れることはない。そのため、処理空間S内の洗浄処理ユニット70近傍の雰囲気は常にメッキ処理ユニットM1〜M4近傍の雰囲気より清浄に保たれる。
【0073】
以下、第2の処理装置としての洗浄処理ユニット70内で行なう洗浄処理について説明する。図24は洗浄処理ユニット70内で行なう洗浄処理のフローを示したフローチャート(フローチャート3)である。
【0074】
メッキ処理が完了したウエハWを保持したメインアーム35の保持部35aが洗浄処理ユニット70のメインアーム35に近い方のゲートバルブ76に接近すると、ゲートバルブ76が開かれ、ハウジング71の開口部75が現れる。この開口部75を介してメインアーム35が洗浄処理ユニット70内に進入し、ウエハWをリフタ74のリフト板93の真上の位置まで進む。この状態でリフタ74が作動してリフト板93が上昇すると、メインアーム35の保持部35aからウエハWをリフト板93が受け取る(ステップ3(1))。この状態でメインアーム35が保持部35aを引き込むと、メインアーム35から洗浄処理ユニット70へのウエハWの搬入が完了する。ウエハWの搬入の際、ゲートバルブ76が開かれるが、洗浄処理ユニット70内はその外側の処理空間Sよりも陰圧に保たれているので、洗浄処理ユニット70内から処理空間S側に空気が流れ出て処理空間S側に汚れが拡散することはない。
【0075】
メインアーム35が洗浄処理ユニット70外へ退去すると、リフト板93が更に上昇して前記エッジリムーバ101の上側部材103と下側部材104との間の高さにウエハWを維持する(ステップ3(2))。
【0076】
この状態でエッジリムーバ101がウエハWの半径方向に移動してウエハWの中心に接近する(ステップ3(3))。
【0077】
エッジリムーバ101がウエハWの外周縁部を挟み込む位置まで近接したら、エッジリムーバ101は停止し、下側部材104に斜め方向外側に向けて埋設された配管から洗浄液を噴出すると同時に上側部材103に埋設された配管で吸引する。この状態でリフタ74を回転するとウエハWの端縁部のみに洗浄液が供給されて、いわゆるエッジ洗浄が行なわれる(ステップ3(4))。このエッジ洗浄の様子を模式的に描いた垂直断面図が図7である。
【0078】
エッジ洗浄が完了したら一旦リフタ74の回転を止め、エッジリムーバ101をウエハWの半径方向外側に移動させてウエハWから離間させる(ステップ3(5))。
【0079】
次にリフタ74を最下部まで下降させ、回転カップ73の中に収容する(ステップ3(6))。
【0080】
このリフタ74を下降させる際にリフタ74上に載置されたウエハWは回転カップ73の上部開口部91先端の段差部に係止して保持される(ステップ3(7))。但し、前述したように、回転カップ73の側壁部分に複数配置されたチャック部材92は、回転カップ前の状態では図6の小円Aに示したように、略鉛直状態に保たれているので、ウエハWの外周縁を押圧するような動きはしていない。そのため、回転カップ73上に保持されたウエハWは端に載置されているのみあり、リフタ74により鉛直方向上向きの力が作用すれば容易に持ち上げられる状態である。
【0081】
次にウエハWごと回転カップを回転させながらウエハW上部に配設されたシャワーノズル(図示省略)から純水を供給してウエハW上面を純水洗浄する(ステップ3(8))。このとき、回転カップ73の回転によりチャック部材92は図6の小円Bに示したように上部が内側に傾くので、このチャック部材92先端によりウエハWは半径方向内向きの押圧力を受けるため、ウエハWは回転カップ73にしっかりと固定される。
【0082】
ウエハW上面の純水洗浄が完了したら、シャワーノズルからの水噴射を停止し、しかる後にリフタ74内に洗浄液を供給する。この洗浄液はリフタ74の内部を通り、リフト板93上面の貫通孔93a,93a,…を通ってウエハWの下面側に供給され、この洗浄液によりウエハW下面側の薬液洗浄が行なわれる(ステップ3(9))。
【0083】
ウエハW下面の薬液洗浄が完了したら、リフタ74への洗浄液の供給を停止し、この状態で回転カップ73を高速回転させて洗浄液や水分を除去する、いわゆるスピンドライを行なう(ステップ3(10))。
【0084】
スピンドライが完了したら、回転カップ73の回転を停止し、リフタ74を上昇させて洗浄の完了したウエハWを搬送位置まで持ち上げる(ステップ3(11))。
【0085】
ここで、上記洗浄作業で洗浄処理ユニット70内では洗浄水や洗浄液が飛散するが、洗浄処理ユニット70内は常にシステム外へ排気されているので、飛散した洗浄水や洗浄液は空気とともにシステム外へ排出され、洗浄処理ユニット70内が飛散した洗浄水や洗浄液のミストで充満することはなく、これらのミストが洗浄処理ユニット70の外側の処理空間Sに拡散することも防止される。
【0086】
この状態でハウジング71のメインアーム35側のゲートバルブ76を開ける。ゲートバルブ76を開けて開口部75が現れた後、メインアーム35を洗浄処理ユニット70内に進入させ、メインアーム35の保持部35aをウエハWを持ち上げたリフト板93の下側まで伸長させる。しかる後にリフタ74を下降させるとウエハWがリフト板93からメインアーム35側に引き渡される。次いでウエハWを保持したままのメインアーム35を洗浄処理ユニット70から退去させることによりウエハWの搬出が行なわれる(ステップ3(12))。
【0087】
洗浄処理ユニット70による洗浄処理が完了したら、後続の処理、例えば第3の処理としてのアニーリング処理を行なう。このアニーリング処理はいわゆる熱盤上にウエハWを所定時間載置することにより行う。現実には図8及び図9に示したような、第3の処理装置としての熱処理ユニットのサセプタ120上に所定時間ウエハWを載置することにより行なう。即ち、ウエハWを載置する際にはサセプタ120の真上にウエハWを保持したメインアーム35の保持部35aを伸長させた状態でリフトピン122を上昇させることによりメインアーム35側から熱処理ユニット側へ受け渡し、熱処理側からメインアーム35側へウエハWを引き渡すには前記の逆の手順で受け渡しを行なう。
【0088】
アニーリングが完了したら、再びメインアーム35が処理後のウエハWを受け取り、中継載置部36を経由して、或いは洗浄処理ユニット70内を経由してメインアーム35からサブアーム22へ引き渡される。サブアーム22に引き渡された処理後のウエハWは前記と逆の径路を通ってキャリアカセットC内に収容され、一連の処理が完了する。
【0089】
以上説明したように、本実施形態に係るメッキ処理ユニットでは、プロセスステーションを多段に配設し、処理空間の垂直方向に複数の処理ユニットを配設したので、小さい占有面積で様々な処理を行なうことが可能となり、面積効率の高いメッキ処理システムを提供することができる。また、処理空間Sにおいて各メッキ処理ユニットM1〜M4を閉じたハウジング41内に収容し、それぞれ独立したエアフローにて隔絶された雰囲気に保たれているので、各メッキ処理ユニット間で処理雰囲気が互いに干渉することがない。そのため、狭い処理室内に多数のメッキ処理ユニットを配設できるのでシステムの面積効率を高くすることができる。
【0090】
また、各メッキ処理ユニット間が隔絶された雰囲気に保たれるので、組成の異なるメッキ液を収容したメッキバスを使用するメッキ処理ユニットを隣接配置することができるため、様々なメッキ処理を狭い空間で行うことができる。更に、各メッキ処理ユニット内では、ユニット内を上下二つの処理部に大きく分け、メッキバスが配設される第2の処理部Bは下側に配設し、その上側の第一の処理部Aには搬送用の開口部を設け、クリーンなエアフローを循環させることにより処理部Aは清浄な雰囲気に保ち、この清浄な雰囲気でウエハWの搬出入をするようにした。一方、メッキ液の飛散し易い環境はセパレータ42の下側の第2の処理部Bに閉じ込め、第1の処理部Aとは別個のエアフローを循環させる構成としたので、第1の処理部Aから第2の処理部Bに汚れた粒子などが混入する虞れがない。
【0091】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば上記実施形態ではウエハWの一面にのみメッキ処理を施す構成としたが、複数の異なる液処理槽を配設しておき、反転させながら処理し、ウエハWの表面と裏面とで異なる処理を施すようにすることもできる。また、上記第1の処理部Aには微粒子を除去するフィルタを配設しただけの構造としたが、更に酸、有機物、アルカリイオンを除去するケミカルフィルタを配設したり又は併設したものであってもよい。
【0092】
更に、上記各処理ユニットの搬出入口付近には更に窒素ガス等によるエアカーテンを形成してもよい。また、第1の処理室Aや第2の処理室B内を循環させるエアフローのエアは温度や湿度を制御したエアフローであってもよい。更に、上記メインアーム35は搬送途中でウエハWの上下面を反転させる機能を備えたものであってもよい。また、上記実施形態では、処理空間Sの上段側には第2の処理装置としての洗浄処理ユニットの他に第3の処理装置としてのアニーリングユニットを配設した場合について説明したが、アニーリングユニット以外の処理ユニット、例えばメッキ処理前のウエハWの表面処理を行なう前処理ユニットやメッキ処理後のウエハWを処理する後処理ユニットを第3の処理装置として配設してもよい。
【0093】
更に、上記実施形態ではウエハWを例にして説明したが、本発明はLCD用ガラス基板用のメッキ処理システムとしても適用できる。また、上記実施形態ではメッキ処理ユニットを下段側に配設した構造としたが、液相での処理を施す処理ユニットであれば、メッキ処理ユニット以外の処理ユニットも使用できることはいうまでもない。
【0094】
(第2の実施形態)以下、本発明の第2の実施形態に係るメッキ処理システムについて説明する。なお、本実施形態に係るメッキ処理システムのうち、前記第1の実施形態と重複する内容については説明を省略する。本実施形態に係るメッキ処理システムでは、処理空間の上段側には洗浄処理ユニット70のみが配設された構造とし、洗浄処理が完了したウエハWの搬出は、サブアーム22が直接洗浄処理ユニット70内にアクセスしてウエハWを搬出する構成とした。
【0095】
このような構成にすることにより、洗浄処理が完了して清浄になった処理後のウエハWを再び汚れ易い処理空間Sの下段側を経由することなくサブアーム22へと引き渡されるので、搬出の際に処理後のウエハWに汚れが付着する心配がない、という特有の効果が得られる。
【0096】
【発明の効果】本発明の液処理システムでは、前記第1の液処理装置と前記第2の液処理装置とを多段に配設したので、面積効率が向上し、半導体製造設備内での液処理装置の占有面積が小さくなり、半導体の製造コストを低減化することができる。また、システム内や液処理ユニット内の雰囲気を制御することにより液処理雰囲気の汚染が防止でき、不良率の低下により半導体製品の歩留まりが向上する。更に、保守管理が容易であるため、保守点検時における装置の停止時間を可及的に短縮化でき、スループットが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るメッキ処理システムの斜視図である。
【図2】本発明に係るメッキ処理システムの平面図である。
【図3】本発明に係るメッキ処理システムの正面図である。
【図4】本発明に係るメッキ処理システムの正面図である。
【図5】本発明に係るメッキ処理ユニットの垂直断面図である。
【図6】本発明に係る洗浄処理ユニット(SRD)の垂直断面図である。
【図7】本発明に係る洗浄処理ユニット(SRD)の垂直断面図である。
【図8】本発明に係るアニーリングユニットの平面図である。
【図9】本発明に係るアニーリングユニットの垂直断面図である。
【図10】本発明に係るメッキ処理システム全体のフローを示すフローチャートである。
【図11】メッキ処理ユニット内で行なわれるメッキ処理のフローを示したフローチャートである。
【図12】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図13】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図14】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図15】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図16】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図17】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図18】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図19】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図20】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図21】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図22】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図23】メッキ処理の各工程を模式的に示した図である。
【図24】洗浄処理ユニット内で行なう洗浄処理のフローを示したフローチャートである。
【符号の説明】
W…ウエハ(被処理基板)、
S…処理空間、
M1〜M4…メッキ処理ユニット(第1の液処理装置)、
70…洗浄処理ユニット(第2の液処理装置)、
35…メインアーム(第1の搬送手段)、
22…サブアーム(第2の搬送手段)、
21…載置台、
G2,G3…ゲートバルブ、
73…回転カップ、
92…チャック部材、
74…リフタ、
101…エッジリムーバ、
47…フィルタ。
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