JP2001315309A - 自動艶出し機及び自動艶出し機における枚葉紙のインライン検品方法 - Google Patents

自動艶出し機及び自動艶出し機における枚葉紙のインライン検品方法

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JP2001315309A
JP2001315309A JP2000135651A JP2000135651A JP2001315309A JP 2001315309 A JP2001315309 A JP 2001315309A JP 2000135651 A JP2000135651 A JP 2000135651A JP 2000135651 A JP2000135651 A JP 2000135651A JP 2001315309 A JP2001315309 A JP 2001315309A
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stocker
conveyor
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JP2000135651A
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Hiroshi Okada
博 岡田
Osamu Ito
修 伊藤
Norio Kubo
則雄 久保
Hiromi Onishi
博美 大西
Masahito Arakawa
雅人 荒川
Kazuo Iwasaki
和夫 岩崎
Ryoichi Takagi
良一 高木
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HOUDEN DENSAN KK
Futec Inc
Original Assignee
HOUDEN DENSAN KK
Futec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排紙側ストッカーに枚葉紙を収容する前に、
枚葉紙の印刷状態の検査と選別とを、インラインで行う
ことができ、作業行程が少なく小スペースである 自動艶
出し機及び自動艶出し機におけるインライン検品方法を
提供する。 【解決手段】 艶出し液を塗布された枚葉紙pを積み重
ねて収容し、一枚ずつ送り出す給紙側ストッカー1と、
枚葉紙pを積み重ねて収容する排紙側ストッカー 2と、
給紙側ストッカー1から供給された枚葉紙pの艶出しを
行う艶出し部3と艶出し部3によって艶出しされた枚葉
紙pの印刷状態を検査する検査部4と、検査部4によっ
て検知された枚葉紙pのうち印刷が良好な枚葉紙pのみ
を排紙側ストッカー2に供給する選別部5とからなる。
枚葉紙pの印刷状態の検査と選別とをインラインで行う
ことができ、作業工数を少なくでき、自動艶出し機だけ
で印刷状態の検査もできるので、小スペースな印刷ライ
ンを構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動艶出し機及び
自動艶出し機における枚葉紙のインライン検品方法に関
する。さらに詳しくは、医薬品や化粧品、食料品等の包
装紙として使用される枚葉艶出し紙の艶出しを自動で行
う自動艶出し機及び自動艶出し機における枚葉紙のイン
ライン検品方法に関する。
【0002】本明細書において「枚葉紙p」とは、巻取
紙に対する概念で、所定の寸法形状に断裁された紙やフ
ィルムをいい、厚さにはとくに制限がなく薄いものも厚
いものも含まれる。なお、紙の場合、厚いものには板紙
や段ボール紙などがあり、さらに立体に組立てると箱状
になる折り畳まれた板紙や袋紙、段ボール紙等も、ここ
にいう枚葉紙pに含まれる。
【0003】
【従来の技術】図13は、従来の自動艶出し機の概略側
面図である。同図に示すように、従来の自動艶出し機
は、給紙側ストッカー100 、排紙側ストッカー110 およ
び艶出し部120 から構成されている。給紙側ストッカー
100 には、表面に艶出し液を塗布された枚葉紙pが積み
重ねて収容されており、上から順に、一枚ずつ艶出し部
120 に供給される。艶出し部120 に供給された枚葉紙p
は、艶出し部120 によって艶出しされる。艶出しされた
枚葉紙pは、搬出コンベア130 の上に置かれ、搬出コン
ベア130 によって、排紙側ストッカー110 まで搬送され
る。搬送された枚葉紙pは、排紙側ストッカー110 の内
部に積み重ねて収容される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、艶出し部12
0 によって艶出しされた枚葉紙pは、すべて、排紙側ス
トッカー110 に積み重ねて収容される。このため、排紙
側ストッカー110 に収容された枚葉紙pには、印刷が良
好な枚葉紙pと印刷不良がある枚葉紙pとが混在してい
る。したがって、艶出し工程が終わった後に、排紙側の
ストッカー110 に積み重ねて収容されている枚葉紙p
を、公知の印刷欠陥検査装置まで搬送し、オフラインで
検査・選別することが必要となり、作業工数が多くな
る。また、枚葉紙pを製品として出荷するには、自動艶
出し機に加えて、前記印刷欠陥検査装置も必要となるた
め、作業スペースを小さくすることができない。
【0005】本発明は上記の事情に鑑み、排紙側ストッ
カーに枚葉紙を収容する前に、枚葉紙の印刷状態の検査
と選別とを、インラインで行うことができ、作業行程が
少なく小スペースである自動艶出し機及び自動艶出し機
におけるインライン検品方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の自動艶出し機
は、艶出し液を塗布された枚葉紙を積み重ねて収容し、
一枚ずつ送り出す給紙側ストッカーと、前記枚葉紙を積
み重ねて収容する排紙側ストッカーと、前記給紙側スト
ッカーから供給された前記枚葉紙の艶出しを行う艶出し
部と該艶出し部によって艶出しされた前記枚葉紙の印刷
状態を検査する検査部と、該検査部によって検知された
前記枚葉紙のうち印刷が良好な前記枚葉紙のみを前記排
紙側ストッカーに供給する選別部とからなることを特徴
とする。請求項2の自動艶出し機は、請求項1記載の発
明において、前記検査部が、前記艶出し部から供給され
た前記枚葉紙が載せられ、前記枚葉紙を前記選別部に搬
送する検査用コンベアと、該検査用コンベヤ上に載せら
れた前記枚葉紙を位置決めする位置決め装置と、前記検
査用コンベアによって、前記枚葉紙が前記選別部に搬送
される前に、前記位置決め装置によって位置決めされた
前記枚葉紙の印刷の良否を判別する印刷欠陥検査器とか
らなることを特徴とする。請求項3の自動艶出し機は、
請求項1または2記載の発明において、前記印刷欠陥検
査器が、前記検査用コンベアと、前記選別部との間に設
けられたことを特徴とする。請求項4の自動艶出し機
は、請求項1,2または3記載の発明において、前記選
別部が、前記枚葉紙を、前記検査部から前記排紙側スト
ッカーに搬送する搬出コンベアと、前記印刷欠陥検査器
からの検出信号を受け開閉し、印刷が不良な前記枚葉紙
を欠陥紙ストッカーへ排出する選別ゲートとからなるこ
とを特徴とする。請求項5の自動艶出し機における枚葉
紙のインライン検品方法は、(1) 艶出し液を塗布された
枚葉紙が、給紙側ストッカーにより一枚ずつ送り出す給
紙行程と、(2) 前記給紙側ストッカーから送り出された
前記枚葉紙を、艶出し部によって艶出しする艶出し工程
と、(3) 前記艶出し部によって艶出しされた前記枚葉紙
の印刷状態を、検査部により検査する検査工程と、(4)
該検査部により検知された前記枚葉紙のうち、印刷が良
好な前記枚葉紙のみを選別部によって排紙側ストッカー
に送る選別行程と、(5) 選別部から送られた印刷が良好
な枚葉紙を排紙側ストッカーに収容する収容工程とから
なることを特徴とする。請求項6の自動艶出し機におけ
る枚葉紙のインライン検品方法は、請求項5記載の発明
において、(3-1) 前記検査部において、前記艶出し部か
ら供給された前記枚葉紙を、検査用コンベアによって、
前記選別部に搬送し、(3-2) 前記検査用コンベアが前記
枚葉紙を搬送する間に、前記枚葉紙を位置決め装置によ
って位置決めし、(3-3) 位置決めされた前記枚葉紙の印
刷の良否を印刷欠陥検査器によって判別することを特徴
とする。
【0007】請求項1の自動艶出し機によれば、給紙側
ストッカーから一枚ずつ送り出された枚葉紙は、艶出し
部で艶出しされた後に、検査部によって印刷の良否を検
査される。検査部によって検知された印刷欠陥品は、選
別部において除去され、良品のみが排紙側ストッカーに
積み重ねて収容される。したがって、枚葉紙の印刷状態
の検査と選別とをインラインで行うことができ、作業工
数を少なくできる。さらに、自動艶出し機だけで印刷状
態の検査もできるので、特別な印刷欠陥検査装置を設け
る必要がなく、小スペースな印刷ラインを構成できる。
請求項2の自動艶出し機によれば、前記艶出し部におい
て艶出しされた前記枚葉紙が、検査用コンベアによっ
て、前記選別部に運ばれる間に、位置決め装置によっ
て、一定の位置を通過するように位置決めされ、位置決
めされた状態で、印刷欠陥検査器によって、印刷の良否
が判断される。よって、常に、一定の位置を通る枚葉紙
を、印刷欠陥検査器によって検査するので、印刷のパタ
ーン認識が正確に行え、検査精度が向上する。請求項3
の自動艶出し機によれば、印刷欠陥検査器の取り付け位
置が、検査用コンベアおよび位置決め装置と重ならない
ので、印刷欠陥検査器の配設が容易に行える。請求項4
の自動艶出し機によれば、枚葉紙を、搬出コンベアによ
って排紙側ストッカーに搬送する途中で、印刷が不良な
枚葉紙を、選別ゲートを開くだけで、搬出コンベアから
除去することができるので、枚葉紙の選別をインライン
で行うことができ、作業工数を少なくでき、装置の構成
を簡単にできる。請求項5の自動艶出し機におけるの枚
葉紙インライン検品方法によれば、給紙側ストッカーか
ら一枚ずつ排出された枚葉紙は、艶出し部で艶出しされ
た直後に、検査部によって印刷の良否を検査される。検
査部によって検知された印刷欠陥品は、選別部によって
除去され、良品のみが排紙側ストッカーに積み重ねて収
容される。したがって、枚葉紙の印刷状態の検査と選別
をインラインで行うことができ、作業工数が少なくでき
る。請求項6の自動艶出し機における枚葉紙のインライ
ン検品方法によれば、前記艶出し部において艶出しされ
た前記枚葉紙が、検査用コンベアによって、前記選別部
に運ばれる間に、位置決め装置によって、一定の位置を
通過するように位置決めされ、位置決めされた状態で、
印刷欠陥検査器によって印刷の良否が判別される。よっ
て、常に、一定の位置を通る枚葉紙を、印刷欠陥検査器
によって、検査するので、印刷のパターン認識が正確に
行えるので、検査精度が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、発明の実施形態を図面に
基づき説明する。図1は、本実施形態の自動艶出し機の
概略側面図である。同図に示すように、本実施形態の自
動艶出し機は、給紙側ストッカー1と、排紙側ストッカ
ー2と、艶出し部3と、検査部4と、選別部5とから基
本構成されている。
【0009】図1において、図中左側の符号1は給紙側
ストッカーで、台板1aの上に印刷された枚葉紙pが、印
刷面を上向きにして積み重ねられている(枚葉紙の積層
体を符号Pで表わし、1枚1枚の枚葉紙を符号pで表わ
す)。積み重ねられた枚葉紙pが、上面から1枚ずつ取
り出されていくにしたがって、台板1aが上昇するように
なっている。図中右側の符号2は排紙側ストッカーで、
台板2aの上に艶出しされた枚葉紙pが1枚ずつ貯えら
れ、積み重ねられた枚葉紙pの枚数にしたがって、台板
2aが降下するようになっている。
【0010】前記給紙側ストッカー1と前記排紙側スト
ッカー2との間には、艶出し部3と、検査部4と、選別
部5とがその順に配置されている。
【0011】まず、艶出し部3について説明する。艶出
し部3は、加熱ローラ3a、従動ローラ3b、エンドレスベ
ルト3c、加圧ローラ3dおよびエアー用ノズル3fから基本
的に構成されている。加熱ローラ3aは、中空の円筒であ
り、材質は、例えば、ステンレス等の熱伝導の良い素材
である。加熱ローラ3aの中空部分には、ダクト等によっ
て加熱用の蒸気が供給されている。このため、運転時に
おいて、加熱ローラ3aは、加熱用の蒸気によって加熱さ
れ、高温になっている。また、加熱ローラ3aは、図示し
ないモータ等によって駆動される。なお、加熱ローラ3a
を加熱する方法は、蒸気による方法でなくてもよく、ロ
ーラに埋め込んだ電気ヒータ等、種々の方法を採択しう
る。
【0012】加熱ローラ3aに対して、排紙側ストッカー
2側には、従動ローラ3bが加熱ローラ3aと平行に設けら
れている。加熱ローラ3aと従動ローラ3bとの間には、エ
ンドレスベルト3cが巻き掛けられている。エンドレスベ
ルト3cは、ステンレス製のベルトであり、その表面が鏡
面状に仕上げされたものである。加熱ローラ3aの下方に
は、加圧ローラ3dが加熱ローラ3aと平行で、エンドレス
ベルト3cを挟むように設けられている。従動ローラ3bの
後方には、エアー用ノズル3fが設けられている。この3f
は、エンドレスベルト3cに貼り付いた枚葉紙Pの先端に
エアーを吹き付け剥離させ、後述する検査用コンベア1
0上に落す役割をしている。
【0013】給紙側ストッカー1より供給された枚葉紙
pを、エンドレスベルト3cと加圧ローラ3dとの間に取り
込み、加圧ローラ3dによって枚葉紙pをエンドレスベル
ト3cに押し付ける。前述したように、加熱ローラ3aが高
温になっているので、熱伝導によってエンドレスベルト
3cも加熱され、高温になっている。したがって、エンド
レスベルト3cに押し付けられた枚葉紙pはエンドレスベ
ルト3cによって加熱されることになる。枚葉紙pには、
加熱されると艶の出る液が塗布されているので、枚葉紙
pは、加熱されることによって艶出しされるのである。
【0014】枚葉紙pに塗布されている艶出し液は、加
熱されると粘着性を示すものである。このため、エンド
レスベルト3cに押し付けられ加熱された枚葉紙pは、艶
出し液の粘着性によって、エンドレスベルト3cの表面に
貼り付くことになり、その状態で従動ローラ3bまで搬送
される。従動ローラ3bまで搬送された枚葉紙pは、エア
ー用ノズル3fから吹出すエアーにより、エンドレスベル
ト3cからはがされ、検査部4の検査用コンベヤ10上に落
とされる。
【0015】つぎに検査部4を説明する。図2は本実施
形態の自動艶出し機における検査部4の検査用コンベヤ
10と位置決め装置の平面図、図3は同側面図である。検
査部4は、検査用コンベヤ10と、印刷欠陥検査器11と、
位置決め装置とから構成されている。
【0016】まず、検査部4の検査用コンベア10を説明
する。図2において、符号FLは左右のフレームであり、
この間に検査用コンベヤ10が配置されている。図2およ
び図3に示すように、検査用コンベヤ10は、駆動ロール
10a と従動ロール10b と、それらに巻き掛けられた複数
枚の送りベルト10c とからなり、テンションロール10d
で適度な張力が与えられるようになっている。前記送り
ベルト10c は、枚葉紙pを確実に送ることができれば、
どのような送りベルトでもよく、例えば材質的にはスチ
ールベルト、樹脂ベルト、布ベルト、ゴムベルトなど種
々のものを用いることができる。
【0017】つぎに、検査部4の位置決め装置を説明す
る。図4は、位置決め装置の概略説明図である。図2〜
図4に示すように、位置決め装置は、一対の位置決めガ
イド17,17、複数の支柱18、複数の蝶番19および複
数のコマユニット20から構成されている。検査用コンベ
ヤ10の両側には、枚葉紙pの一端を位置決めするための
一対の位置決めガイド17,17が検査用コンベヤ10と平行
に、左右一対のフレームFL,FL上にそれぞれ配設されて
いる。各位置決めガイド17は、断面視L字状のガイド板
であり、その内面には、例えばクロムメッキによる鏡明
加工や、テフロン(登録商標)やジニラコン等の樹脂の
コーティングがされている。
【0018】前記左右一対の位置決めガイド17,17の上
端には、複数の蝶番19の一端が取り付けられている。
各蝶番19の他端には、水平に支柱18が取り付けられ
ている。そして、左右両端の検査用コンベヤ10の上部に
おいて、前記支柱18には、コマユニット20がそれぞれ
軸支されている。
【0019】図5はコマユニット20の断面図、図6はコ
マユニット20の正面図、図7はコマユニット20のコマケ
ース22の分解斜視図である。図5〜図7において、符号
21はコマであり、厚さの厚い円板体であって、軸等は設
けられていない。符号22はコマケースであり、胴部の下
方部分は前記コマ21が入る長方体状の空洞であるコマ収
納部23が形成されている。また、コマケース22の下端は
蓋24が取付けられている。この蓋24には開口25が形成さ
れており、この開口25の前後方向の長さは前記コマ21の
直径より小さく、幅はコマ21の幅よりやや大きくなって
いる。このため、コマ21は蓋24の開口25から完全には抜
け出ないが、下方部分の1/3〜1/4程度が下方に出
て、後述するように枚葉紙pの表面と接触するようにな
っている。なお、コマケース22の上端部には雌ネジ孔26
が形成されている。
【0020】前記コマ21は、金属製、樹脂製など種々の
材料で作成でき、枚葉紙pの紙質等に最もマッチした材
料を選択すればよい。また、コマ21の外周にゴムその他
の摩擦係数の高い材質の外装帯、例えばベルトを巻き付
けてもよい。この場合、表面が平滑で摩擦係数が低い枚
葉紙pに対しても幅寄せを効果的に行うことができる。
【0021】符号27は取付ブロックを示しており、取付
ブロック27には、一端部においてボルト挿通孔31が上下
に形成され、他端部においてバー挿通孔32が横方向に形
成されている。前記ボルト挿通孔31には調整ボルト33が
挿入され、この調整ボルト33の下端側雄ネジ部33a は前
記コマケース22の雌ネジ孔26に螺合され、上端側雄ネジ
部33b にはナット34が螺合されている。このため、ナッ
ト34を締め付けると、コマケース22が取付ブロック27に
しっかりと固定され、ナット34を緩めると締め付けが緩
んでコマケース22の前後方向、ひいてはコマ21の向きを
自在に調整することができる。
【0022】前記バー挿通孔32には、2本の締付ボルト
35が互いに直交する向きからねじ込まれている。よっ
て、図4に示す支柱18を取付ブロック27のバー挿通孔
32に挿入し、任意の位置で締付ボルト35を締付けると、
コマユニット20の取付位置を自由に選択して取付けるこ
とができる。また、コマユニット20の垂直面内での仰角
も自由に設定することができる。
【0023】上記のコマユニット20は、前記支柱18に
取付けられた使用状態で、コマ21が、枚葉紙pの表面に
接触し、かつコマケース22のコマ収納部23の上端部と接
触しない状態に保たれる。すなわち、枚葉紙pに対しコ
マ20が、その自重で載っており、かつ枚葉紙pの移動に
伴って回転する状態に保持されるよう取付状態が調整さ
れる。また、コマユニット20のコマ21を枚葉紙pに接触
させたくないときには、蝶番19をたたむことによっ
て、枚葉紙pからコマ21を浮かすことができるようにな
っている(図4参照)。
【0024】つぎに、上記位置決め装置の位置決め作用
を説明する。図8はコマユニット20の幅寄せ位置決め作
用の説明図である。まず、一方(図では左側)へPを幅
寄せするときには、図示しないが、他方(図では右側)
の複数のコマユニット20は、蝶番19をたたむことによ
って、上方へ持ち上げて、他方のコマユニット20が、
一方のコマユニット20の幅寄せを妨げないようにして
いる。図8に示すように、検査用コンベヤ10の給紙側
(図では下側)から枚葉紙pを供給すると、枚葉紙pは
送りベルト10c によって前方(図では上方)へ送られ、
コマ21の下側へ進んでいく(矢印Fa参照)。コマ21は、
コマケース22内で回転自在であるから、その前後方向に
はコマ21が回転することによって抵抗は最小であり、そ
の前後方向に交差する向きには抵抗が発生する。そし
て、コマ21は、送りベルト10c の送り方向に平行ではな
く、前側ガイド17に近付くように傾斜して取付けられて
いるので、枚葉紙pがコマ21の下に入ると、矢印Fb方
向、すなわちガイド17の方向に幅寄せされながら、送り
ベルト10c で前進させられる。このようにして斜め前方
に進み、枚葉紙pの一端側がガイド17に当ると、その位
置を保持したまま前方に紙送りされる(矢印Fc参照)。
【0025】また、コマ21はコマケース22内で昇降自在
であり、取付ブロック27の仰角を調整すると、枚葉紙p
の表面にコマ21が自重で載っている状態にできる。した
がって、コマ21の大きさ、重量を最適に選択することに
より、枚葉紙pを押し付け過ぎることがないので、薄い
枚葉紙pでも自然にかつ確実に幅寄せでき、また厚い枚
葉紙pに対しても必要十分な押し付け力を与えて確実に
幅寄せすることができる。さらに、コマ21の材質や、そ
の外周にゴム等の外装帯を巻付けることにより、平滑度
が高かったり、滑り性のある枚葉紙p等に対しても正確
な位置決めが可能となる。なお、位置決め装置は、上記
のごとき構成に限らず、種々の位置決め装置や位置決め
方法を採択しうる。
【0026】再び図1に基づき印刷欠陥検査器11を説明
する。図1に示すように、検査用コンベヤ10と選別部5
との間には、公知の印刷欠陥検査器11が設置されてい
る。この印刷欠陥検査器11は、検査用コンベア10の送り
ベルト10c よりも上方に配設されたものである。印刷欠
陥検査器11は、例えば、底部または上部にCCD カメラ等
の画像撮影装置を設けたものである。この画像撮影装置
によって、印刷欠陥検査器11の下方を通過する枚葉紙p
の表面を撮影し、撮影された画像を、パターン認識法等
を用いて光学的処理することにより印刷の良否を判別す
ることができるのである。なお、印刷欠陥検査器11は、
検査用コンベア10と選別部5との間で、送りベルト10c
よりも下方に配設してもよい。この場合、枚葉紙pの裏
面の印刷状態を検査することができる。また、検査用コ
ンベア10と選別部5の間において、枚葉紙pが通過する
位置を挟むように、上方と下方に、印刷欠陥検査器11を
それぞれ配設してもよい。この場合、枚葉紙pの表面お
よび裏面の印刷状態を同時に検査できるので、作業工数
を減らすことができる。
【0027】図1に示すように、検査用コンベア10の駆
動ロール10a の上部には、噛込みローラ10f が設けられ
ており、搬出コンベア6の第二コンベア6F上部には、
噛込みロール6eが設けられている。このため、検査用コ
ンベア10と搬出コンベア6との間の枚葉紙pの通過を、
噛込みローラ10f と噛込みローラ10e とによって確実に
行わせているので、印刷欠陥検査器11によって、枚葉紙
pの印刷状態の検査を正確に行うことができる。
【0028】上記のような構成でも、印刷欠陥検査器11
による枚葉紙pの印刷状態の検査は正確に行えるが、本
実施形態では、印刷欠陥検査器11の下方に、以下に示す
ような吸着機構を設け、枚葉紙pの浮き上がりを防止
し、さらに、印刷検査の正確性を高めている。
【0029】図9は検査部4における吸着機構まわりの
実施形態の側面図、図10は同吸着機構まわりの拡大図、
図11は図10の吸着機構の部分平面図および部分側面図で
ある。図9に示すように、検査用コンベヤ10と次の第一
コンベア6Fとの間の上方に印刷欠陥検査器11が設置さ
れ、その下方にバキュームボックス50が設置されてい
る。バキュームボックス50は図11に拡大図示するよう
に、2本のバキュームブレード53a 、53b の間に細長い
吸込口54を形成し、吸込口54に連通するボックス55に負
圧源を接続するパイプ56を接続したものである。バキュ
ームブレード53a ,53b の上面は送りベルト10c および
平ベルト6cと同レベルであり、かつバキュームブレード
53a の入側とバキュームブレード53b の出側は枚葉紙p
が引っかからないように丸み53e が付けられている。さ
らに、バキュームブレード53a 、53bは低摩擦製のも
の、例えば、シリコン樹脂あるいはテフロン樹脂製が好
ましい。また、送りベルト10c とバキュームブレード53
a の間、および(または)バキュームブレード53b と平
ベルト6cの間に、さらにバキュームブレード53a 、53b
間に枚葉紙pの先端が落ち込まないように、図12に示す
ように、吸込口54の長手方向の所々にバキュームブレー
ド53a 、53b と同レベルの案内板57が設けられている。
【0030】したがって、上記の実施形態では、検査用
コンベヤ10と搬出コンベア6の第一コンベア6Fとの間の
枚葉紙pの通過を噛込みローラ10f と噛込みロール6eと
によって確実に行わせ、かつバキュームボックス50によ
る吸引によって枚葉紙pの浮き上りが防止されるので、
正確な印刷検査が可能となる。
【0031】図12は検査部4の吸着機構まわり他の実施
例を示している。この実施形態では、送りベルト10c と
同レベルで搬送用ガイド52を置き、その下面に公知のバ
キュームボックス51を設けたものである。
【0032】再び図1に基づき、選別部5について説明
する。選別部5は、搬出コンベア6と選別ゲート7とか
ら構成されている。搬出コンベア6は、公知のコンベア
である第一コンベア6Fと第二コンベア6Sとからな
り、両者の間には、選別ゲート7が設けられている。選
別ゲート7は、印刷欠陥検査器11からの信号を受けて開
閉し、印刷不良品のみを落下させるものである。したが
って、印刷欠陥検査器11で検査され、第一コンベア6F
に送られた枚葉紙pは、第一コンベア6Fによって選別
ゲート7まで搬送される。もし、枚葉紙pの印刷が正常
でない場合には、選別ゲート7が開き、枚葉紙pは落下
し、選別ゲート7の下方に設けられた欠陥紙ストッカー
2bに収容される。また、枚葉紙pの印刷が正常であれ
ば、選別ゲート7は閉じたままであり、枚葉紙pは、第
一コンベア6Fから、選別ゲート7の上を通って第二コ
ンベア6Sに送られ、第二コンベア6Sによって排紙側
ストッカー2へ送られる。
【0033】なお、枚葉紙pを選別し、印刷が正常でな
い枚葉紙pを除去する方法は、上記の方法に限られな
い。
【0034】つぎに、本実施形態の自動艶出し機の作用
と効果を説明する。艶出し液を塗布された枚葉紙pは、
給紙側ストッカー1に積み重ねて収容されている。給紙
側ストッカー1に収容された枚葉紙pは、上から一枚ず
つ艶出し部3へ送り出される。
【0035】給紙側ストッカー1から送り出された枚葉
紙pは、艶出し部3のエンドレスベルト3cと加圧ローラ
3dとの間に取り込まれ、同時に、加圧ローラ3dによって
エンドレスベルト3cに押し付けられる。エンドレスベル
ト3cは、加熱された加熱ローラ3aからの熱伝導によっ
て、加熱され高温になっている。このため、エンドレス
ベルト3cに押し付けられた枚葉紙pは加熱されることに
なり、枚葉紙pに塗布された艶出し液も加熱される。し
たがって枚葉紙pは、艶出し部3によって艶出しされる
のである。
【0036】加熱された艶出し液は粘着性を持つので、
枚葉紙pは、艶出し液によって、エンドレスベルト3cに
貼り付き、その状態で、エンドレスベルト3cによって従
動ローラ3bまで運ばれる。
【0037】従動ローラ3bまで運ばれた枚葉紙pは、エ
アー用ノズル3fより吹き出されるエアーによって、艶出
し部3よりはがされる。エンドレスベルト3cからはがさ
れた枚葉紙pは、検査用コンベア10の送りベルト10c 上
に落下し、送りベルト10c によって搬送される。
【0038】送りベルト10c によって搬送される間に、
枚葉紙pは、送りベルト10c の上部に設けられた位置決
め装置のコマユニット20によって、検査用コンベア10の
左側に寄せられ、位置決めガイド17に一側端を押し付け
られた状態で送りベルト10c上を搬送される。つまり、
枚葉紙pは位置決めガイド17に沿って、一定の位置を通
るように位置決めされたまま搬送されるのである。
【0039】送りベルト10c によって搬送された枚葉紙
pは、位置決めされた状態で、送り送りベルト10c と噛
込みローラ10f との間を通って印刷欠陥検査器11の下方
に送られる。枚葉紙pは印刷欠陥検査器11の下方までく
ると、バキュームボックス50による吸引によって浮き上
りが防止され、その状態で、枚葉紙pは印刷欠陥検査器
11によって、その印刷状態の良否を判別される。
【0040】したがって、本実施形態の自動艶出し機に
よれば、枚葉紙pを位置決め装置によって位置決めし、
その状態で枚葉紙pの印刷状態を印刷欠陥検査器11によ
り検査するので、枚葉紙pの印刷の良否の判別が正確に
行える。
【0041】印刷欠陥検査器11によって印刷状態を検査
された枚葉紙pは、検査用コンベア10から搬出コンベア
6の第一コンベア6Fへ渡される。そして枚葉紙pが第
一コンベア6F上を搬送されている間に、印刷欠陥検査
器11から選別ゲート7へ前記枚葉紙pの検知信号が送信
される。
【0042】枚葉紙pが良品の場合には、選別ゲート7
は閉じたままである。このため、良品である枚葉紙p
は、第二コンベア6S上を通って、排紙側ストッカー2
へと送られ、排紙側ストッカー2に収容される。
【0043】一方、枚葉紙pが正常でない場合は、選別
ゲート7が開く。このため、不良品である枚葉紙pは、
第一コンベア6Fと第二コンベア6Sとの間に落下し、
欠陥紙ストッカー2bへ収容される。
【0044】したがって、本実施形態の自動艶出し機に
よれば、艶出しした後で、印刷が不良な枚葉紙pは、枚
葉紙pが排紙側ストッカー2に収容される前に、除去さ
れる。つまり、枚葉紙pの印刷状態の検査と選別をイン
ラインで行えるので、作業工数を少なくできる。また、
自動艶出し機だけで印刷状態の検査もできるので、特別
な印刷欠陥検査装置を設ける必要がなく、少スペースな
印刷ラインを構成できる。
【0045】
【発明の効果】請求項1の自動艶出し機によれば、枚葉
紙の印刷状態の検査と選別とをインラインで行うことが
でき、作業工数を少なくでき、小スペースな印刷ライン
を構成できる。請求項2の自動艶出し機によれば、常
に、一定の位置を通る枚葉紙を、印刷欠陥検査器によっ
て検査するので、印刷のパターン認識が正確に行え、検
査精度が向上する。請求項3の自動艶出し機によれば、
印刷欠陥検査器の配設が容易に行える。請求項4の自動
艶出し機によれば、枚葉紙を、搬出コンベアによって排
紙側ストッカーに搬送する途中で、印刷が不良な枚葉紙
を、選別ゲートを開くだけで、搬出コンベアから除去す
ることができるので、枚葉紙の選別をインラインで行う
ことができ、作業工数を少なくでき、装置の構成を簡単
にできる。。請求項5の自動艶出し機におけるインライ
ン検品方法によれば、枚葉紙の印刷状態の検査と選別を
インラインで行うことができ、作業工数が少なくでき
る。請求項6の自動艶出し機におけるインライン検品方
法によれば、常に、一定の位置を通る枚葉紙を、印刷欠
陥検査器によって、検査するので、印刷のパターン認識
が正確に行えるので、検査精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の自動艶出し機の概略側面図であ
る。
【図2】本実施形態の自動艶出し機における検査部4の
検査用コンベヤ10と位置決め装置の平面図である。
【図3】本実施形態の自動艶出し機における検査部4の
検査用コンベヤ10と位置決め装置の側面図である。
【図4】位置決め装置の概略説明図である。
【図5】位置決め装置のコマユニット20の断面図であ
る。
【図6】位置決め装置のコマユニット20の正面図であ
る。
【図7】位置決め装置のコマユニット20のコマケース22
の分解斜視図である。
【図8】 位置決め装置の幅寄せ位置決め作用の説明図
である。
【図9】検査部4における吸着機構まわりの他の実施形
態の説明図である。
【図10】図10の吸着機構(案内板57を除いた状態)の
拡大側面図である。
【図11】図11の吸着機構の部分平面図および部分側面
図である。
【図12】検査部4における吸着機構まわりの他の実施
形態の説明図である。
【図13】従来の自動艶出し機の概略側面図である。
【符号の説明】
1 給紙側ストッカー 2 排紙側ストッカー 3 艶出し部 4 検査部 5 選別部 10 検査用コンベヤ 11 印刷欠陥検査器 p 枚葉紙
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月18日(2000.5.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 自動艶出し機及び自動艶出し機におけ
る枚葉紙のインライン検品方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動艶出し機及び
自動艶出し機における枚葉紙のインライン検品方法に関
する。さらに詳しくは、医薬品や化粧品、食料品等の包
装紙として使用される枚葉艶出し紙の艶出しを自動で行
う自動艶出し機及び自動艶出し機における枚葉紙のイン
ライン検品方法に関する。
【0002】本明細書において「枚葉紙p」とは、巻取
紙に対する概念で、所定の寸法形状に断裁された紙やフ
ィルムをいい、厚さにはとくに制限がなく薄いものも厚
いものも含まれる。なお、紙の場合、厚いものには板紙
や段ボール紙などがあり、さらに立体に組立てると箱状
になる折り畳まれた板紙や袋紙、段ボール紙等も、ここ
にいう枚葉紙pに含まれる。
【0003】
【従来の技術】図13は、従来の自動艶出し機の概略側
面図である。同図に示すように、従来の自動艶出し機
は、給紙側ストッカー100 、排紙側ストッカー110 およ
び艶出し部120 から構成されている。給紙側ストッカー
100 には、表面に艶出し液を塗布された枚葉紙pが積み
重ねて収容されており、上から順に、一枚ずつ艶出し部
120 に供給される。艶出し部120 に供給された枚葉紙p
は、艶出し部120 によって艶出しされる。艶出しされた
枚葉紙pは、搬出コンベア130 の上に置かれ、搬出コン
ベア130 によって、排紙側ストッカー110 まで搬送され
る。搬送された枚葉紙pは、排紙側ストッカー110 の内
部に積み重ねて収容される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、艶出し部12
0 によって艶出しされた枚葉紙pは、すべて、排紙側ス
トッカー110 に積み重ねて収容される。このため、排紙
側ストッカー110 に収容された枚葉紙pには、印刷が良
好な枚葉紙pと印刷不良がある枚葉紙pとが混在してい
る。したがって、艶出し工程が終わった後に、排紙側の
ストッカー110 に積み重ねて収容されている枚葉紙p
を、公知の印刷欠陥検査装置まで搬送し、オフラインで
検査・選別することが必要となり、作業工数が多くな
る。また、枚葉紙pを製品として出荷するには、自動艶
出し機に加えて、前記印刷欠陥検査装置も必要となるた
め、作業スペースを小さくすることができない。
【0005】本発明は上記の事情に鑑み、排紙側ストッ
カーに枚葉紙を収容する前に、枚葉紙の印刷状態の検査
と選別とを、インラインで行うことができ、作業行程が
少なく小スペースである自動艶出し機及び自動艶出し機
におけるインライン検品方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の自動艶出し機
は、艶出し液を塗布された枚葉紙を積み重ねて収容し、
一枚ずつ送り出す給紙側ストッカーと、前記枚葉紙を積
み重ねて収容する排紙側ストッカーと、前記給紙側スト
ッカーから供給された前記枚葉紙の艶出しを行う艶出し
部と該艶出し部によって艶出しされた前記枚葉紙の印刷
状態を検査する検査部と、該検査部によって検知された
前記枚葉紙のうち印刷が良好な前記枚葉紙のみを前記排
紙側ストッカーに供給する選別部とからなることを特徴
とする。請求項2の自動艶出し機は、請求項1記載の発
明において、前記検査部が、前記艶出し部から供給され
た前記枚葉紙が載せられ、前記枚葉紙を前記選別部に搬
送する検査用コンベアと、該検査用コンベヤ上に載せら
れた前記枚葉紙を位置決めする位置決め装置と、前記検
査用コンベアによって、前記枚葉紙が前記選別部に搬送
される前に、前記位置決め装置によって位置決めされた
前記枚葉紙の印刷の良否を判別する印刷欠陥検査器とか
らなることを特徴とする。請求項3の自動艶出し機は、
請求項1または2記載の発明において、前記印刷欠陥検
査器が、前記検査用コンベアと、前記選別部との間に設
けられたことを特徴とする。請求項4の自動艶出し機
は、請求項1,2または3記載の発明において、前記選
別部が、前記枚葉紙を、前記検査部から前記排紙側スト
ッカーに搬送する搬出コンベアと、前記印刷欠陥検査器
からの検出信号を受け開閉し、印刷が不良な前記枚葉紙
を欠陥紙ストッカーへ排出する選別ゲートとからなるこ
とを特徴とする。請求項5の自動艶出し機における枚葉
紙のインライン検品方法は、(1) 艶出し液を塗布された
枚葉紙、給紙側ストッカーにより一枚ずつ送り出す給
紙行程と、(2) 前記給紙側ストッカーから送り出された
前記枚葉紙を、艶出し部によって艶出しする艶出し工程
と、(3) 前記艶出し部によって艶出しされた前記枚葉紙
の印刷状態を、検査部により検査する検査工程と、(4)
該検査部により検知された前記枚葉紙のうち、印刷が良
好な前記枚葉紙のみを選別部によって排紙側ストッカー
に送る選別行程と、(5) 選別部から送られた印刷が良好
な枚葉紙を排紙側ストッカーに収容する収容工程とから
なることを特徴とする。請求項6の自動艶出し機におけ
る枚葉紙のインライン検品方法は、請求項5記載の発明
において、(3-1) 前記検査部において、前記艶出し部か
ら供給された前記枚葉紙を、検査用コンベアによって、
前記選別部に搬送し、(3-2) 前記検査用コンベアが前記
枚葉紙を搬送する間に、前記枚葉紙を位置決め装置によ
って位置決めし、(3-3) 位置決めされた前記枚葉紙の印
刷の良否を印刷欠陥検査器によって判別することを特徴
とする。
【0007】請求項1の自動艶出し機によれば、給紙側
ストッカーから一枚ずつ送り出された枚葉紙は、艶出し
部で艶出しされた後に、検査部によって印刷の良否を検
査される。検査部によって検知された印刷欠陥品は、選
別部において除去され、良品のみが排紙側ストッカーに
積み重ねて収容される。したがって、枚葉紙の印刷状態
の検査と選別とをインラインで行うことができ、作業工
数を少なくできる。さらに、自動艶出し機だけで印刷状
態の検査もできるので、特別な印刷欠陥検査装置を設け
る必要がなく、小スペースな印刷ラインを構成できる。
請求項2の自動艶出し機によれば、前記艶出し部におい
て艶出しされた前記枚葉紙が、検査用コンベアによっ
て、前記選別部に運ばれる間に、位置決め装置によっ
て、一定の位置を通過するように位置決めされ、位置決
めされた状態で、印刷欠陥検査器によって、印刷の良否
が判断される。よって、常に、一定の位置を通る枚葉紙
を、印刷欠陥検査器によって検査するので、印刷のパタ
ーン認識が正確に行え、検査精度が向上する。請求項3
の自動艶出し機によれば、印刷欠陥検査器の取り付け位
置が、検査用コンベアおよび位置決め装置と重ならない
ので、印刷欠陥検査器の配設が容易に行える。請求項4
の自動艶出し機によれば、枚葉紙を、搬出コンベアによ
って排紙側ストッカーに搬送する途中で、印刷が不良な
枚葉紙を、選別ゲートを開くだけで、搬出コンベアから
除去することができるので、枚葉紙の選別をインライン
で行うことができ、作業工数を少なくでき、装置の構成
を簡単にできる。請求項5の自動艶出し機におけるの枚
葉紙インライン検品方法によれば、給紙側ストッカーか
ら一枚ずつ排出された枚葉紙は、艶出し部で艶出しされ
た直後に、検査部によって印刷の良否を検査される。検
査部によって検知された印刷欠陥品は、選別部によって
除去され、良品のみが排紙側ストッカーに積み重ねて収
容される。したがって、枚葉紙の印刷状態の検査と選別
をインラインで行うことができ、作業工数が少なくでき
る。請求項6の自動艶出し機における枚葉紙のインライ
ン検品方法によれば、前記艶出し部において艶出しされ
た前記枚葉紙が、検査用コンベアによって、前記選別部
に運ばれる間に、位置決め装置によって、一定の位置を
通過するように位置決めされ、位置決めされた状態で、
印刷欠陥検査器によって印刷の良否が判別される。よっ
て、常に、一定の位置を通る枚葉紙を、印刷欠陥検査器
によって、検査するので、印刷のパターン認識が正確に
行えるので、検査精度が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、発明の実施形態を図面に
基づき説明する。図1は、本実施形態の自動艶出し機の
概略側面図である。同図に示すように、本実施形態の自
動艶出し機は、給紙側ストッカー1と、排紙側ストッカ
ー2と、艶出し部3と、検査部4と、選別部5とから基
本構成されている。
【0009】図1において、図中左側の符号1は給紙側
ストッカーで、台板1aの上に印刷された枚葉紙pが、印
刷面を上向きにして積み重ねられている(枚葉紙の積層
体を符号Pで表わし、1枚1枚の枚葉紙を符号pで表わ
す)。積み重ねられた枚葉紙pが、上面から1枚ずつ取
り出されていくにしたがって、台板1aが上昇するように
なっている。図中右側の符号2は排紙側ストッカーで、
台板2aの上に艶出しされた枚葉紙pが1枚ずつ貯えら
れ、積み重ねられた枚葉紙pの枚数にしたがって、台板
2aが降下するようになっている。
【0010】前記給紙側ストッカー1と前記排紙側スト
ッカー2との間には、艶出し部3と、検査部4と、選別
部5とがその順に配置されている。
【0011】まず、艶出し部3について説明する。艶出
し部3は、加熱ローラ3a、従動ローラ3b、エンドレスベ
ルト3c、加圧ローラ3dおよびエアー用ノズル3fから基本
的に構成されている。加熱ローラ3aは、中空の円筒であ
り、材質は、例えば、ステンレス等の熱伝導の良い素材
である。加熱ローラ3aの中空部分には、ダクト等によっ
て加熱用の蒸気が供給されている。このため、運転時に
おいて、加熱ローラ3aは、加熱用の蒸気によって加熱さ
れ、高温になっている。また、加熱ローラ3aは、図示し
ないモータ等によって駆動される。なお、加熱ローラ3a
を加熱する方法は、蒸気による方法でなくてもよく、ロ
ーラに埋め込んだ電気ヒータ等、種々の方法を採択しう
る。
【0012】加熱ローラ3aに対して、排紙側ストッカー
2側には、従動ローラ3bが加熱ローラ3aと平行に設けら
れている。加熱ローラ3aと従動ローラ3bとの間には、エ
ンドレスベルト3cが巻き掛けられている。エンドレスベ
ルト3cは、ステンレス製のベルトであり、その表面が鏡
面状に仕上げされたものである。加熱ローラ3aの下方に
は、加圧ローラ3dが加熱ローラ3aと平行で、エンドレス
ベルト3cを挟むように設けられている。従動ローラ3bの
後方には、エアー用ノズル3fが設けられている。この3f
は、エンドレスベルト3cに貼り付いた枚葉紙Pの先端に
エアーを吹き付け剥離させ、後述する検査用コンベア1
0上に落す役割をしている。
【0013】給紙側ストッカー1より供給された枚葉紙
pを、エンドレスベルト3cと加圧ローラ3dとの間に取り
込み、加圧ローラ3dによって枚葉紙pをエンドレスベル
ト3cに押し付ける。前述したように、加熱ローラ3aが高
温になっているので、熱伝導によってエンドレスベルト
3cも加熱され、高温になっている。したがって、エンド
レスベルト3cに押し付けられた枚葉紙pはエンドレスベ
ルト3cによって加熱されることになる。枚葉紙pには、
加熱されると艶の出る液が塗布されているので、枚葉紙
pは、加熱されることによって艶出しされるのである。
【0014】枚葉紙pに塗布されている艶出し液は、加
熱されると粘着性を示すものである。このため、エンド
レスベルト3cに押し付けられ加熱された枚葉紙pは、艶
出し液の粘着性によって、エンドレスベルト3cの表面に
貼り付くことになり、その状態で従動ローラ3bまで搬送
される。従動ローラ3bまで搬送された枚葉紙pは、エア
ー用ノズル3fから吹出すエアーにより、エンドレスベル
ト3cからはがされ、検査部4の検査用コンベヤ10上に落
とされる。
【0015】つぎに検査部4を説明する。図2は本実施
形態の自動艶出し機における検査部4の検査用コンベヤ
10と位置決め装置の平面図、図3は同側面図である。検
査部4は、検査用コンベヤ10と、印刷欠陥検査器11と、
位置決め装置とから構成されている。
【0016】まず、検査部4の検査用コンベア10を説明
する。図2において、符号FLは左右のフレームであり、
この間に検査用コンベヤ10が配置されている。図2およ
び図3に示すように、検査用コンベヤ10は、駆動ロール
10a と従動ロール10b と、それらに巻き掛けられた複数
枚の送りベルト10c とからなり、テンションロール10d
で適度な張力が与えられるようになっている。前記送り
ベルト10c は、枚葉紙pを確実に送ることができれば、
どのような送りベルトでもよく、例えば材質的にはスチ
ールベルト、樹脂ベルト、布ベルト、ゴムベルトなど種
々のものを用いることができる。
【0017】つぎに、検査部4の位置決め装置を説明す
る。図4は、位置決め装置の概略説明図である。図2〜
図4に示すように、位置決め装置は、一対の位置決めガ
イド17,17、複数の支柱18、複数の蝶番19および複
数のコマユニット20から構成されている。検査用コンベ
ヤ10の両側には、枚葉紙pの一端を位置決めするための
一対の位置決めガイド17,17が検査用コンベヤ10と平行
に、左右一対のフレームFL,FL上にそれぞれ配設されて
いる。各位置決めガイド17は、断面視L字状のガイド板
であり、その内面には、例えばクロムメッキによる鏡明
加工や、テフロンやジニラコン等の樹脂のコーティング
がされている。
【0018】前記左右一対の位置決めガイド17,17の上
端には、複数の蝶番19の一端が取り付けられている。
各蝶番19の他端には、水平に支柱18が取り付けられ
ている。そして、左右両端の検査用コンベヤ10の上部に
おいて、前記支柱18には、コマユニット20がそれぞれ
軸支されている。
【0019】図5はコマユニット20の断面図、図6はコ
マユニット20の正面図、図7はコマユニット20のコマケ
ース22の分解斜視図である。図5〜図7において、符号
21はコマであり、厚さの厚い円板体であって、軸等は設
けられていない。符号22はコマケースであり、胴部の下
方部分は前記コマ21が入る長方体状の空洞であるコマ収
納部23が形成されている。また、コマケース22の下端は
蓋24が取付けられている。この蓋24には開口25が形成さ
れており、この開口25の前後方向の長さは前記コマ21の
直径より小さく、幅はコマ21の幅よりやや大きくなって
いる。このため、コマ21は蓋24の開口25から完全には抜
け出ないが、下方部分の1/3〜1/4程度が下方に出
て、後述するように枚葉紙pの表面と接触するようにな
っている。なお、コマケース22の上端部には雌ネジ孔26
が形成されている。
【0020】前記コマ21は、金属製、樹脂製など種々の
材料で作成でき、枚葉紙pの紙質等に最もマッチした材
料を選択すればよい。また、コマ21の外周にゴムその他
の摩擦係数の高い材質の外装帯、例えばベルトを巻き付
けてもよい。この場合、表面が平滑で摩擦係数が低い枚
葉紙pに対しても幅寄せを効果的に行うことができる。
【0021】符号27は取付ブロックを示しており、取付
ブロック27には、一端部においてボルト挿通孔31が上下
に形成され、他端部においてバー挿通孔32が横方向に形
成されている。前記ボルト挿通孔31には調整ボルト33が
挿入され、この調整ボルト33の下端側雄ネジ部33a は前
記コマケース22の雌ネジ孔26に螺合され、上端側雄ネジ
部33b にはナット34が螺合されている。このため、ナッ
ト34を締め付けると、コマケース22が取付ブロック27に
しっかりと固定され、ナット34を緩めると締め付けが緩
んでコマケース22の前後方向、ひいてはコマ21の向きを
自在に調整することができる。
【0022】前記バー挿通孔32には、2本の締付ボルト
35が互いに直交する向きからねじ込まれている。よっ
て、図4に示す支柱18を取付ブロック27のバー挿通孔
32に挿入し、任意の位置で締付ボルト35を締付けると、
コマユニット20の取付位置を自由に選択して取付けるこ
とができる。また、コマユニット20の垂直面内での仰角
も自由に設定することができる。
【0023】上記のコマユニット20は、前記支柱18に
取付けられた使用状態で、コマ21が、枚葉紙pの表面に
接触し、かつコマケース22のコマ収納部23の上端部と接
触しない状態に保たれる。すなわち、枚葉紙pに対しコ
マ20が、その自重で載っており、かつ枚葉紙pの移動に
伴って回転する状態に保持されるよう取付状態が調整さ
れる。また、コマユニット20のコマ21を枚葉紙pに接触
させたくないときには、蝶番19をたたむことによっ
て、枚葉紙pからコマ21を浮かすことができるようにな
っている(図4参照)。
【0024】つぎに、上記位置決め装置の位置決め作用
を説明する。図8はコマユニット20の幅寄せ位置決め作
用の説明図である。まず、一方(図では左側)へ枚葉紙
を幅寄せするときには、図示しないが、他方(図では
右側)の複数のコマユニット20は、蝶番19をたたむこ
とによって、上方へ持ち上げて、他方のコマユニット2
0が、一方のコマユニット20の幅寄せを妨げないよう
にしている。図8に示すように、検査用コンベヤ10の給
紙側(図では下側)から枚葉紙pを供給すると、枚葉紙
pは送りベルト10c によって前方(図では上方)へ送ら
れ、コマ21の下側へ進んでいく(矢印Fa参照)。コマ21
は、コマケース22内で回転自在であるから、その前後方
向にはコマ21が回転することによって抵抗は最小であ
り、その前後方向に交差する向きには抵抗が発生する。
そして、コマ21は、送りベルト10c の送り方向に平行で
はなく、前側ガイド17に近付くように傾斜して取付けら
れているので、枚葉紙pがコマ21の下に入ると、矢印Fb
方向、すなわちガイド17の方向に幅寄せされながら、送
りベルト10c で前進させられる。このようにして斜め前
方に進み、枚葉紙pの一端側がガイド17に当ると、その
位置を保持したまま前方に紙送りされる(矢印Fc参
照)。
【0025】また、コマ21はコマケース22内で昇降自在
であり、取付ブロック27の仰角を調整すると、枚葉紙p
の表面にコマ21が自重で載っている状態にできる。した
がって、コマ21の大きさ、重量を最適に選択することに
より、枚葉紙pを押し付け過ぎることがないので、薄い
枚葉紙pでも自然にかつ確実に幅寄せでき、また厚い枚
葉紙pに対しても必要十分な押し付け力を与えて確実に
幅寄せすることができる。さらに、コマ21の材質や、そ
の外周にゴム等の外装帯を巻付けることにより、平滑度
が高かったり、滑り性のある枚葉紙p等に対しても正確
な位置決めが可能となる。なお、位置決め装置は、上記
のごとき構成に限らず、種々の位置決め装置や位置決め
方法を採択しうる。
【0026】再び図1に基づき印刷欠陥検査器11を説明
する。図1に示すように、検査用コンベヤ10と選別部5
との間には、公知の印刷欠陥検査器11が設置されてい
る。この印刷欠陥検査器11は、検査用コンベア10の送り
ベルト10c よりも上方に配設されたものである。印刷欠
陥検査器11は、例えば、底部または上部にCCD カメラ等
の画像撮影装置を設けたものである。この画像撮影装置
によって、印刷欠陥検査器11の下方を通過する枚葉紙p
の表面を撮影し、撮影された画像を、パターン認識法等
を用いて光学的処理することにより印刷の良否を判別す
ることができるのである。なお、印刷欠陥検査器11は、
検査用コンベア10と選別部5との間で、送りベルト10c
よりも下方に配設してもよい。この場合、枚葉紙pの裏
面の印刷状態を検査することができる。また、検査用コ
ンベア10と選別部5の間において、枚葉紙pが通過する
位置を挟むように、上方と下方に、印刷欠陥検査器11を
それぞれ配設してもよい。この場合、枚葉紙pの表面お
よび裏面の印刷状態を同時に検査できるので、作業工数
を減らすことができる。
【0027】図1に示すように、検査用コンベア10の駆
動ロール10a の上部には、噛込みローラ10f が設けられ
ており、搬出コンベア6の第コンベア6F上部には、
噛込みロール6eが設けられている。このため、検査用コ
ンベア10と搬出コンベア6との間の枚葉紙pの通過を、
噛込みローラ10f と噛込みローラ10e とによって確実に
行わせているので、印刷欠陥検査器11によって、枚葉紙
pの印刷状態の検査を正確に行うことができる。
【0028】上記のような構成でも、印刷欠陥検査器11
による枚葉紙pの印刷状態の検査は正確に行えるが、本
実施形態では、印刷欠陥検査器11の下方に、以下に示す
ような吸着機構を設け、枚葉紙pの浮き上がりを防止
し、さらに、印刷検査の正確性を高めている。
【0029】図9は検査部4における吸着機構まわりの
他の実施形態の側面図、図10は同吸着機構まわりの拡大
図、図11は図10の吸着機構の部分平面図および部分側面
図である。図9に示すように、検査用コンベヤ10と次の
第一コンベア6Fとの間の上方に印刷欠陥検査器11が設
置され、その下方にバキュームボックス50が設置されて
いる。バキュームボックス50は図10に拡大図示するよう
に、2本のバキュームブレード53a 、53b の間に細長い
吸込口54を形成し、吸込口54に連通するボックス55に負
圧源を接続するパイプ56を接続したものである。バキュ
ームブレード53a ,53b の上面は送りベルト10c および
平ベルト6cと同レベルであり、かつバキュームブレード
53a の入側とバキュームブレード53b の出側は枚葉紙p
が引っかからないように丸み53e が付けられている。さ
らに、バキュームブレード53a 、53bは低摩擦製のも
の、例えば、シリコン樹脂あるいはテフロン樹脂製が好
ましい。また、送りベルト10c とバキュームブレード53
a の間、および(または)バキュームブレード53b と平
ベルト6cの間に、さらにバキュームブレード53a 、53b
間に枚葉紙pの先端が落ち込まないように、図11に示す
ように、吸込口54の長手方向の所々にバキュームブレー
ド53a 、53b と同レベルの案内板57が設けられている。
【0030】したがって、上記の実施形態では、検査用
コンベヤ10と搬出コンベア6の第一コンベア6Fとの間の
枚葉紙pの通過を噛込みローラ10f と噛込みロール6eと
によって確実に行わせ、かつバキュームボックス50によ
る吸引によって枚葉紙pの浮き上りが防止されるので、
正確な印刷検査が可能となる。
【0031】図12は検査部4の吸着機構まわり他の実施
例を示している。この実施形態では、送りベルト10c と
同レベルで搬送用ガイド52を置き、その下面に公知のバ
キュームボックス51を設けたものである。
【0032】再び図1に基づき、選別部5について説明
する。選別部5は、搬出コンベア6と選別ゲート7とか
ら構成されている。搬出コンベア6は、公知のコンベア
である第一コンベア6Fと第二コンベア6Sとからな
り、両者の間には、選別ゲート7が設けられている。選
別ゲート7は、印刷欠陥検査器11からの信号を受けて開
閉し、印刷不良品のみを落下させるものである。したが
って、印刷欠陥検査器11で検査され、第一コンベア6F
に送られた枚葉紙pは、第一コンベア6Fによって選別
ゲート7まで搬送される。もし、枚葉紙pの印刷が正常
でない場合には、選別ゲート7が開き、枚葉紙pは落下
し、選別ゲート7の下方に設けられた欠陥紙ストッカー
2bに収容される。また、枚葉紙pの印刷が正常であれ
ば、選別ゲート7は閉じたままであり、枚葉紙pは、第
一コンベア6Fから、選別ゲート7の上を通って第二コ
ンベア6Sに送られ、第二コンベア6Sによって排紙側
ストッカー2へ送られる。
【0033】なお、枚葉紙pを選別し、印刷が正常でな
い枚葉紙pを除去する方法は、上記の方法に限られな
い。
【0034】つぎに、本実施形態の自動艶出し機の作用
と効果を説明する。艶出し液を塗布された枚葉紙pは、
給紙側ストッカー1に積み重ねて収容されている。給紙
側ストッカー1に収容された枚葉紙pは、上から一枚ず
つ艶出し部3へ送り出される。
【0035】給紙側ストッカー1から送り出された枚葉
紙pは、艶出し部3のエンドレスベルト3cと加圧ローラ
3dとの間に取り込まれ、同時に、加圧ローラ3dによって
エンドレスベルト3cに押し付けられる。エンドレスベル
ト3cは、加熱された加熱ローラ3aからの熱伝導によっ
て、加熱され高温になっている。このため、エンドレス
ベルト3cに押し付けられた枚葉紙pは加熱されることに
なり、枚葉紙pに塗布された艶出し液も加熱される。し
たがって枚葉紙pは、艶出し部3によって艶出しされる
のである。
【0036】加熱された艶出し液は粘着性を持つので、
枚葉紙pは、艶出し液によって、エンドレスベルト3cに
貼り付き、その状態で、エンドレスベルト3cによって従
動ローラ3bまで運ばれる。
【0037】従動ローラ3bまで運ばれた枚葉紙pは、エ
アー用ノズル3fより吹き出されるエアーによって、艶出
し部3よりはがされる。エンドレスベルト3cからはがさ
れた枚葉紙pは、検査用コンベア10の送りベルト10c 上
に落下し、送りベルト10c によって搬送される。
【0038】送りベルト10c によって搬送される間に、
枚葉紙pは、送りベルト10c の上部に設けられた位置決
め装置のコマユニット20によって、検査用コンベア10の
左側に寄せられ、位置決めガイド17に一側端を押し付け
られた状態で送りベルト10c上を搬送される。つまり、
枚葉紙pは位置決めガイド17に沿って、一定の位置を通
るように位置決めされたまま搬送されるのである。
【0039】送りベルト10c によって搬送された枚葉紙
pは、位置決めされた状態で、送り送りベルト10c と噛
込みローラ10f との間を通って印刷欠陥検査器11の下方
に送られる。枚葉紙pは印刷欠陥検査器11の下方までく
ると、バキュームボックス50による吸引によって浮き上
りが防止され、その状態で、枚葉紙pは印刷欠陥検査器
11によって、その印刷状態の良否を判別される。
【0040】したがって、本実施形態の自動艶出し機に
よれば、枚葉紙pを位置決め装置によって位置決めし、
その状態で枚葉紙pの印刷状態を印刷欠陥検査器11によ
り検査するので、枚葉紙pの印刷の良否の判別が正確に
行える。
【0041】印刷欠陥検査器11によって印刷状態を検査
された枚葉紙pは、検査用コンベア10から搬出コンベア
6の第一コンベア6Fへ渡される。そして枚葉紙pが第
一コンベア6F上を搬送されている間に、印刷欠陥検査
器11から選別ゲート7へ前記枚葉紙pの検知信号が送信
される。
【0042】枚葉紙pが良品の場合には、選別ゲート7
は閉じたままである。このため、良品である枚葉紙p
は、第二コンベア6S上を通って、排紙側ストッカー2
へと送られ、排紙側ストッカー2に収容される。
【0043】一方、枚葉紙pが正常でない場合は、選別
ゲート7が開く。このため、不良品である枚葉紙pは、
第一コンベア6Fと第二コンベア6Sとの間に落下し、
欠陥紙ストッカー2bへ収容される。
【0044】したがって、本実施形態の自動艶出し機に
よれば、艶出しした後で、印刷が不良な枚葉紙pは、枚
葉紙pが排紙側ストッカー2に収容される前に、除去さ
れる。つまり、枚葉紙pの印刷状態の検査と選別をイン
ラインで行えるので、作業工数を少なくできる。また、
自動艶出し機だけで印刷状態の検査もできるので、特別
な印刷欠陥検査装置を設ける必要がなく、少スペースな
印刷ラインを構成できる。
【0045】
【発明の効果】請求項1の自動艶出し機によれば、枚葉
紙の印刷状態の検査と選別とをインラインで行うことが
でき、作業工数を少なくでき、小スペースな印刷ライン
を構成できる。請求項2の自動艶出し機によれば、常
に、一定の位置を通る枚葉紙を、印刷欠陥検査器によっ
て検査するので、印刷のパターン認識が正確に行え、検
査精度が向上する。請求項3の自動艶出し機によれば、
印刷欠陥検査器の配設が容易に行える。請求項4の自動
艶出し機によれば、枚葉紙を、搬出コンベアによって排
紙側ストッカーに搬送する途中で、印刷が不良な枚葉紙
を、選別ゲートを開くだけで、搬出コンベアから除去す
ることができるので、枚葉紙の選別をインラインで行う
ことができ、作業工数を少なくでき、装置の構成を簡単
にできる。。請求項5の自動艶出し機におけるインライ
ン検品方法によれば、枚葉紙の印刷状態の検査と選別を
インラインで行うことができ、作業工数が少なくでき
る。請求項6の自動艶出し機におけるインライン検品方
法によれば、常に、一定の位置を通る枚葉紙を、印刷欠
陥検査器によって、検査するので、印刷のパターン認識
が正確に行えるので、検査精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の自動艶出し機の概略側面図であ
る。
【図2】本実施形態の自動艶出し機における検査部4の
検査用コンベヤ10と位置決め装置の平面図である。
【図3】本実施形態の自動艶出し機における検査部4の
検査用コンベヤ10と位置決め装置の側面図である。
【図4】位置決め装置の概略説明図である。
【図5】位置決め装置のコマユニット20の断面図であ
る。
【図6】位置決め装置のコマユニット20の正面図であ
る。
【図7】位置決め装置のコマユニット20のコマケース22
の分解斜視図である。
【図8】 位置決め装置の幅寄せ位置決め作用の説明図
である。
【図9】検査部4における吸着機構まわりの他の実施形
態の説明図である。
【図10】図の吸着機構(案内板57を除いた状態)の
拡大側面図である。
【図11】図10の吸着機構の部分平面図および部分側面
図である。
【図12】検査部4における吸着機構まわりの他の実施
形態の説明図である。
【図13】従来の自動艶出し機の概略側面図である。
【符号の説明】 1 給紙側ストッカー 2 排紙側ストッカー 3 艶出し部 4 検査部 5 選別部 10 検査用コンベヤ 11 印刷欠陥検査器 p 枚葉紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 修 香川県三豊郡財田町財田上1335番地17 宝 田電産株式会社内 (72)発明者 久保 則雄 香川県三豊郡財田町財田上1335番地17 宝 田電産株式会社内 (72)発明者 大西 博美 香川県三豊郡財田町財田上1335番地17 宝 田電産株式会社内 (72)発明者 荒川 雅人 香川県三豊郡財田町財田上1335番地17 宝 田電産株式会社内 (72)発明者 岩崎 和夫 香川県三豊郡財田町財田上1335番地17 宝 田電産株式会社内 (72)発明者 高木 良一 香川県高松市下田井町549 Fターム(参考) 2C020 AA01 AA14 2C250 EA36 EB39

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】艶出し液を塗布された枚葉紙を積み重ねて
    収容し、一枚ずつ送り出す給紙側ストッカーと、前記枚
    葉紙を積み重ねて収容する排紙側ストッカーと、前記給
    紙側ストッカーから供給された前記枚葉紙の艶出しを行
    う艶出し部と該艶出し部によって艶出しされた前記枚葉
    紙の印刷状態を検査する検査部と、該検査部によって検
    知された前記枚葉紙のうち印刷が良好な前記枚葉紙のみ
    を前記排紙側ストッカーに供給する選別部とからなるこ
    とを特徴とする自動艶出し機。
  2. 【請求項2】前記検査部が、前記艶出し部から供給され
    た前記枚葉紙が載せられ、前記枚葉紙を前記選別部に搬
    送する検査用コンベアと、該検査用コンベヤ上に載せら
    れた前記枚葉紙を位置決めする位置決め装置と、前記検
    査用コンベアによって、前記枚葉紙が前記選別部に搬送
    される前に、前記位置決め装置によって位置決めされた
    前記枚葉紙の印刷の良否を判別する印刷欠陥検査器とか
    らなることを特徴とする請求項1記載の自動艶出し機。
  3. 【請求項3】前記印刷欠陥検査器が、前記検査用コンベ
    アと、前記選別部との間に設けられたことを特徴とする
    請求項1または2記載の自動艶出し機。
  4. 【請求項4】前記選別部が、前記枚葉紙を、前記検査部
    から前記排紙側ストッカーに搬送する搬出コンベアと、
    前記印刷欠陥検査器からの検出信号を受け開閉し、印刷
    が不良な前記枚葉紙を欠陥紙ストッカーへ排出する選別
    ゲートとからなることを特徴とする請求項1,2または
    3記載の自動艶出し機。
  5. 【請求項5】(1) 艶出し液を塗布された枚葉紙が、給紙
    側ストッカーにより一枚ずつ送り出す給紙行程と、(2)
    前記給紙側ストッカーから送り出された前記枚葉紙を、
    艶出し部によって艶出しする艶出し工程と、(3) 前記艶
    出し部によって艶出しされた前記枚葉紙の印刷状態を、
    検査部により検査する検査工程と、(4) 該検査部により
    検知された前記枚葉紙のうち、印刷が良好な前記枚葉紙
    のみを選別部によって排紙側ストッカーに送る選別行程
    と、(5) 選別部から送られた印刷が良好な枚葉紙を排紙
    側ストッカーに収容する収容工程とからなることを特徴
    とする自動艶出し機における枚葉紙のインライン検品方
    法。
  6. 【請求項6】(3-1) 前記検査部において、前記艶出し部
    から供給された前記枚葉紙を、検査用コンベアによっ
    て、前記選別部に搬送し、(3-2) 前記検査用コンベアが
    前記枚葉紙を搬送する間に、前記枚葉紙を位置決め装置
    によって位置決めし、(3-3) 位置決めされた前記枚葉紙
    の印刷の良否を印刷欠陥検査器によって判別することを
    特徴とする請求項5記載の自動艶出し機における枚葉紙
    のインライン検品方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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