JP2001311746A - コンタクトプローブ及びプローブ装置 - Google Patents

コンタクトプローブ及びプローブ装置

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JP2001311746A
JP2001311746A JP2000131783A JP2000131783A JP2001311746A JP 2001311746 A JP2001311746 A JP 2001311746A JP 2000131783 A JP2000131783 A JP 2000131783A JP 2000131783 A JP2000131783 A JP 2000131783A JP 2001311746 A JP2001311746 A JP 2001311746A
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JP2000131783A
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Inventor
Tatsuo Sugiyama
達雄 杉山
Atsushi Matsuda
厚 松田
Mitsuyoshi Ueki
光芳 植木
Hideaki Yoshida
秀昭 吉田
Tsuneo Iizuka
恒夫 飯塚
Isao Kumatahara
功 熊田原
Saburo Tokuyama
三郎 徳山
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Fujitsu Ltd
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクラブ時の削り屑によるショートの発生や
スクラブ痕が深い傷になるのをを防ぐ。 【解決手段】 コンタクトプローブのフィルムから突出
するコンタクトピン32aの先端に側面42の先端を斜
めに切除した傾斜面43を形成する。傾斜面43は上面
40と平行で対向する下面41の半円状円弧の稜線部を
切除して側面42に延びるよう、上面40に直交する線
に5〜80°の範囲で傾斜させる。傾斜面43と下面4
1とが交差する直線状の交差稜線44でICチップ18
のバンプ18aにコンタクトしてスクラブをかける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス等
の被検査物の微細な電極にコンタクトピンを接触させて
回路試験等の電気的なテストを行うためのコンタクトプ
ローブ及びプローブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プローブ装置は、半導体デバイ
ス等のバンプやパッド等の電極にコンタクトプローブの
コンタクトピンを押圧接触させ、プリント基板を介して
テスター等に接続して行う電気的なテストに用いられ
る。コンタクトプローブ1は、例えば図10に示すよう
にNi基合金等からなる複数本のパターン配線2…の上
に接着剤層を介してフィルム3が被着され、フィルム3
から突出するパターン配線2…の先端部はコンタクトピ
ン2a…とされている。またフィルム3の幅広の基部1
bには窓部4が形成され、この窓部4にはパタ−ン配線
2…の引き出し配線部5…が設けられている。尚、フィ
ルム3はポリイミド等の樹脂フィルム層からなり、或い
はポリイミド等の樹脂フィルム層に銅箔Cu等の金属フ
ィルム層がグラウンドとして積層されたもの等でもよ
い。
【0003】このようなコンタクトプローブ1は図11
及び図12に示すようにマウンティングベースやトップ
クランプやボトムクランプ等のメカニカルパーツ7に組
み込まれてプローブ装置8とされ、コンタクトピン2a
…を半導体ICチップやLCD等のバンプ等の微細な電
極端子に接触させることになる。即ち、図11及び図1
2に示すプローブ装置8において、円板形状をなし中央
窓部10aを有するプリント基板10の上に、例えばト
ップクランプ11を取り付け、またコンタクトプローブ
1の先端部1aを両面テープ等でその下面に取り付けた
マウンティングベース12を、トップクランプ11にボ
ルト等で固定する。そしてボトムクランプ14でコンタ
クトプローブ1の基部1bを押さえつける。その際、プ
リント基板10とコンタクトプローブ1の基部1bは位
置決めピンによって相互の位置決めがなされる。これに
よって、コンタクトプローブ1の先端部1aがマウンテ
ィングベース12の下面で下方に向けた傾斜状態に保持
され、コンタクトプローブ1の基部1bにおいてパター
ン配線2…の引き出し配線部5…がボトムクランプ14
の弾性体15で窓部4を通してプリント基板10の下面
の電極16に押しつけられて接触状態に保持されること
になる。
【0004】ところで、上述のコンタクトプローブ1の
各コンタクトピン2a…を含む各パターン配線2…はマ
スク露光技術を用いてフォトリソ・めっき法によって製
作されており、そのためにコンタクトピン2aの先端部
20は図13に示されるように略半円板状に形成され
る。ここで、コンタクトピン2aの先端部20はフィル
ム3に被着される先端半円状の上面21とこの上面21
に対向して略平行な先端半円状の下面22と側面23と
で構成されている。またICチップ18のパッドまたは
バンプ18aは例えば図14に示すようにアルミ合金膜
や金めっき等で一定の厚みに形成されており、特に金バ
ンプの場合にはめっき成長の関係からコンタクトピン2
aとの接触面18bには略長円状の凹部25が形成され
ている場合が多い。そしてオーバードライブ時にこの凹
部25にコンタクトピン2aの下面22の半円状の先端
が入り込んで押圧しつつ凹部25の長円方向にスクラブ
(吸着物等の擦り取り)をかけることになる。
【0005】ICチップ18のバンプ18aにコンタク
トピン2aをコンタクトさせる際、例えばバンプ18a
を水平に配置したとして、バンプ18aに対するコンタ
クトピン2aの傾斜角度θを例えば20°前後に設定す
るようになっている。他方、金めっきなどで形成される
バンプ18aの表面は吸着物等で覆われているために、
オーバードライブをかけて図14に示すようにバンプ1
8aの表面を押圧して先端部20の略半円状の下面22
でスクラブし、内部の金などの金属を露出させてコンタ
クトピン2aの下面22との確実な導通を図る必要があ
る。またアルミ合金からなるパッド18a等の場合には
表面がフラットであり、はんだバンプ等の場合では球状
の表面であるが、同様にスクラブをかけて表面の酸化膜
や吸着物等を擦り取り、確実に導通させる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そのため、金バンプな
どの場合、スクラブをかけた際にコンタクトピン2aの
下面22は側面23と交差する略円弧状稜線部22aが
バンプの接触面18bの凹部25に入り込んで擦るため
に略円弧状稜線部22aの周縁部で凹部25の縁部25
aを擦り取るために、バンプ18aの接触面18bのア
ルミニウム合金や金等の金属屑が削り屑kとして吸着物
等と共に削り取られてひげ状となって図14及び図15
に示すように円弧状周縁部22aの接線方向外側に成長
することになる。この場合、円弧状稜線部22aは鋭利
であるために削り屑量が多く比較的軟質のバンプ18a
表面のスクラブ痕が深い傷になって外観不良となり、後
工程で接合不良などの原因になる。しかも先端部20が
円弧状稜線部22aと共に半円状をなすために削り屑k
は両サイドに船の航行時の波状に成長して隣のバンプや
その削り屑kに接触してショートするおそれが生じる。
そして削り屑kがICチップ18のバンプ18a間等に
残るとショートやリーク等を起こし製品不良の原因にな
るという問題も生じる。また削り屑kにコンタクトピン
2aの先端部20が乗り上げることでバンプ18aに点
接触することになると電気テスト時の接触抵抗が大きく
なるという問題も生じる。このようなスクラブ痕や削り
屑の問題は金バンプに限らず、アルミ合金からなるパッ
ドやはんだバンプ等各種の電極にも存在する。
【0007】本発明は、このような実情に鑑みて、被検
査物に対するコンタクト時に生成する削り屑によるショ
ート等を起こさないようにしたコンタクトプローブ及び
プローブ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンタクト
プローブは、フィルムが被着された複数のパターン配線
の各先端がフィルムから突出してコンタクトピンとされ
ているコンタクトプローブにおいて、コンタクトピンの
先端部に被検査物へ接触する側の一面を切除してこの一
面と鈍角をなす傾斜面を形成し、この傾斜面と一面との
交差領域が被検査物への接触部とされてなることを特徴
とする。被検査物に対してコンタクトピンを接触させて
スクラブをかける際に被検査物の接触面に凹部などがあ
っても、凹部等に押圧接触されるコンタクトピン先端部
には先端曲線部が設けられておらず、交差領域で被検査
物の接触面を擦り取るために削り屑はスクラブ方向前方
に成長して押し出されることになり、スクラブ方向に交
差する方向に延びて隣の被検査物で生成される削り屑等
と接触することがなく電気的テスト時のショートを防止
できてコンタクトピンと噛み込みを生じることも抑制で
きる。そして交差領域で削られた被検査物の表面に深い
傷ができることを抑制できる。
【0009】また、一面に対向する二面に直交する線に
対する傾斜面の傾斜角は5°〜80°の範囲に設定され
ていてもよい。コンタクトピン先端部の一面の半円部分
が傾斜面で切除されているためにスクラブ時に被検査物
の接触面を削り取る部分が円弧状になることがなくしか
も傾斜面は被検査物の接触面に接触せずスムーズにスク
ラブでき、削り屑をスクラブ方向前方に成長させること
ができる。また、交差領域は傾斜面と一面が交差する稜
線で形成されていてもよい。交差領域の稜線でスクラブ
することで被検査物の削り屑の成長方向を制御できる。
交差領域は好ましくは略直線状とされ、そのためには傾
斜面と一面が互いに平面で形成されていればよい。
【0010】また交差領域は傾斜面と一面との間に形成
された略平面であってもよい。スクラブが面接触する略
四角形等の平面による交差領域で行われれば、削り屑の
成長方向を制御できる上にスクラブ時に摺動しやすくて
接触圧力が小さくなり、被検査物表面のスクラブ痕が浅
く形成されるために被検査物の外観の見栄えがよい。し
かも面接触することで電気的テストの際の接触抵抗が小
さくて済む。尚、交差領域におけるコンタクトピン長手
方向の長さLは、コンタクトピンの長手方向に直交する
方向の幅をWとして、0<L≦2Wに設定するとよい。
Lが2Wを越えると、所定の範囲にスクラブ痕を付けよ
うとする場合にスクラブ時にパッドサイズを越えないよ
うにコンタクトさせるには十分なスクラブをかけられな
くなる。またコンタクトピンの一面は二面と平行をなし
ていてもよいし、或いは二面と平行な対向面に対して微
小角度を以て傾斜するように対向面の先端部を切除して
形成されてもよい。
【0011】本発明に係るプローブ装置は、フィルム上
に形成されたパターン配線の先端部がフィルムから突出
してコンタクトピンとされてなるコンタクトプローブ
が、メカニカルパーツに装着され、コンタクトピンは被
検査物に対して傾斜して当接させられるプローブ装置に
おいて、コンタクトプローブは請求項1乃至3のいずれ
か記載のコンタクトプローブであり、コンタクトピンの
傾斜面は被検査物の接触面に対して所定の範囲で傾斜配
置されていることを特徴とする。被検査物に対して所定
角度で傾斜状態のコンタクトピンを接触させてスクラブ
をかける際に、コンタクトピンの先端部に傾斜面が設け
られていることで被検査物の接触面をスクラブさせれば
円弧状稜線部が先端にないために削り屑をスクラブ方向
に交差する方向に成長させることもなくスクラブ痕が小
さくて済み摺動がスムーズである。
【0012】またコンタクトピンの一面は被検査物の接
触面に対して5°〜35°の範囲で傾斜して配設されて
いてもよい。ここで5°より小さいとスクラブをかけて
被検査物の接触面を削ることが困難であり、35°より
大きいと傾斜面が接触面を擦過し易くなり交差領域によ
るスクラブがスムーズに行えなくなる。また側面先端の
被検査物に対する傾斜角は55°〜85°の範囲に設定
することが好ましい。ここで、55°より小さいと傾斜
面が接触面を擦過し易くなり交差領域によるスクラブが
スムーズに行えなくなり、85°より大きいとスクラブ
をかけて被検査物の接触面を削ることが困難になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図6により説明するが、上述の従来技術と同一また
は同様の部分には同一の符号を用いて説明する。図1は
実施の形態によるコンタクトプローブの先端部分の斜視
図、図2は図1に示すコンタクトプローブの全体のA−
A線中央縦断面図、図3はコンタクトピンを示すもので
(a)は側面図、(b)は下面図、図4はプローブ装置
に装着されたコンタクトプローブのコンタクトピンのバ
ンプに対する傾斜状態を示す部分側面図、図5は実施の
形態によるコンタクトピンをICチップのバンプにコン
タクトさせた状態を示す斜視図、図6は図5と同様な状
態を示す平面図である。図1乃至図4に示す実施の形態
によるコンタクトプローブ30は、図10に示すコンタ
クトプローブ1とほぼ同一構成とされ、図1及び図2に
示すようにNi基合金等からなる複数本のパターン配線
32…の上に図示しない接着剤層を介してフィルム3が
被着され、フィルム3から突出するパターン配線32…
の先端部はコンタクトピン32a…とされている。また
フィルム3の幅広の基部(図2参照)には窓部4が形成
され、この窓部4にはパタ−ン配線32…の引き出し配
線部34…が設けられている。
【0014】そして、フィルム3はパターン配線32…
が被着されたポリイミド等の樹脂フィルム層36にC
u,Ni等の金属フィルム層37が例えばグラウンドと
して積層されて構成されているが、樹脂フィルム層36
だけで構成されていてもよい。各コンタクトピン32a
は、その長手方向に直交する断面が例えば略四角形状と
され、その先端はフィルム3が被着される面である上面
40(二面)と、上面40に対向して略平行をなすと共
にバンプ18aに接触させられ得る下面41(一面)
と、上下面40,41間に設けられていて上下面40,
41に直交する側面42とで構成されている。各コンタ
クトピン32aの先端部33はめっきによる形成時には
略半円板状とされていて、側面42の先端42aは略円
柱周面形状の略半円(半径Rとする)の凸曲面とされ、
上面40の先端40aは半径Rの半円状に形成されてい
る。そして下面41の先端は下面41の半円状をなす部
分41aを含めて側面42の先端部42aの途中にかけ
て研磨によって斜めにカットされて側面42の先端42
aに対して角度eをなす略平面状の傾斜面43とされて
いる。
【0015】そして下面41と傾斜面43との交差稜線
44がコンタクトピン32aの長手方向に略直交する直
線をなし、下面41において交差稜線44は図3で一点
鎖線で示す半径Rの半円部分を傾斜面43を以て全体に
切除できるように仮想の半円の直径2Rをなす境界線4
6より長さmだけ基端側に位置している。尚、m≧0で
あればよい。交差稜線44は必ずしも直線である必要は
ないが、直線または直線に近い線であることが好まし
い。少なくとも交差稜線44の両端でバンプ18aの凹
部25の両端44a,44aまたはその近辺がコンタク
トピン32aの長手方向に略直交させる方向、または図
3(b)で一点鎖線で示すように両端縁に向かうに従っ
て先端側へ向かうように内側に角度をもたせた傾斜形状
をなしていればよく、これによってスクラブ時にバンプ
18a表面を削り取る際に、削り屑がスクラブ方向に交
差する外側方向に成長するのを防止することができる。
また側面42の先端42aに対する傾斜角eは半径Rの
半円の大きさに規制されるが、更に10°〜80°の範
囲に設定されている。
【0016】尚、このようなコンタクトプローブ30を
製作するには、マスク露光技術を用いてフォトリソ・め
っき法等によって図10に示すようなコンタクトプロー
ブ30を製作する。その後にコンタクトプローブ30を
メカニカルパーツ7に装着してフィルム3の先端部を下
方に傾斜させ、フィルム3から突出するコンタクトピン
32a…の下面41…の先端を研磨板(図示せず)に対
して斜めに研磨する。このとき側面42の先端42aを
研磨板に対して角度eだけ傾斜させた状態で研磨すれば
略平面状の傾斜面43を形成できる。尚、コンタクトピ
ン32aの下面41に傾斜面43を形成する方法とし
て、研磨による方法の他にレーザー光によって形成して
もよいし、或いは化学研磨によって形成してもよく、適
宜の方法を採用できる。
【0017】本実施の形態によるコンタクトプローブ3
0は上述のように構成されており、次にその作用を説明
する。実施の形態によるコンタクトプローブ30を、図
11及び図12に示すものと同様にメカニカルパーツ7
に装着し、パターン配線32…の配線引き出し部34…
がボトムクランプ14によってプリント基板10の電極
16に押圧されて通電させられている。各コンタクトピ
ン32aは図4に示すようにICチップ18の各バンプ
18a表面である接触面18bに対してコンタクト角度
θを以て傾斜配置されることになる。ここで角度θは5
°〜35°の範囲に設定するものとし、好ましくはθ=
20°にする。角度θが5°より小さいとスクラブをか
けてバンプ18aの接触面18bを削ることが困難であ
り、35°より大きいと傾斜面43が接触面18bを擦
過し易くなり交差領域によるスクラブがスムーズに行え
なくなる。また側面42の先端42aはバンプ18aの
接触面18bに対する傾斜角βを55°〜85°の範囲
に設定することが好ましい。ここで、βが55°より小
さいと傾斜面が接触面を擦過し易くなり交差領域による
スクラブがスムーズに行えなくなり、85°より大きい
とスクラブをかけて被検査物の接触面を削ることが困難
になる。
【0018】そして電気的テスト時に、図5に示すよう
に各コンタクトピン32aは先端33の交差稜線44が
被検査物であるICチップ18の各バンプ18aの接触
面18b上に設けられた凹部25内上の手前側に位置す
るようにする。この状態から、オーバードライブをかけ
てコンタクトピン32aに対してバンプ18aを相対移
動させて、交差稜線44をバンプ18aの接触面18b
に押圧させると交差稜線44が凹部25内に落ち込んで
線接触する。そして矢印S方向にスクラブをかければ、
傾斜面43でバンプ18a表面の酸化膜や被着物を剥離
させることができる。この時、コンタクトピン32aは
線状の交差稜線44でバンプ18aの凹部25表面の金
属等を削り取りつつ摺動し、生成された削り屑kは図5
及び図6に示すように交差稜線44に略直交するスクラ
ブ方向前方に成長して押し出される。交差稜線44の両
端44a,44aが凹部25の縁部25aに接触しても
削り屑をスクラブ方向前方に押し出すことができる。
【0019】そのため削り屑kが隣接するバンプ18a
方向に延びることがないので隣の削り屑kや隣のバンプ
18a等に接触したりしてショートすることがない。従
来のコンタクトピン32aのように円弧状の稜線部で削
り取るものでないから凹部25の縁部25aが削れて跡
にバリが残るような現象は生じない。しかもコンタクト
ピン32aの先端の傾斜面43は下面41から側面42
にかけて切除して形成されているから、凹部25内に若
干入り込んでもバンプ18aの凹部25に接触すること
がなくスムーズにスクラブができる。またバンプ18a
の接触面18bに残るスクラブ痕は交差稜線44がスク
ラブ方向に略直交する方向に延びているから浅い針跡と
なり外観上の見栄えを損なうことがない。尚、凹部25
の幅がコンタクトピン32aの幅Wより小さければ交差
稜線44は凹部25の周囲の接触面18b上に両端44
a,44aが線接触することになるが、この場合でも削
り屑kの成長方向は同一であり、同様にスクラブをスム
ーズに行えて針跡が浅く見栄えを損なわない。
【0020】上述のように本実施の形態によれば、スク
ラブ時の削り屑kがスクラブ方向に延びて隣接するバン
プ18a方向に延びることがないので隣の削り屑kや隣
のバンプ18a等に接触したりショートすることがなく
スムーズにスクラブできる。また針跡にバリが残ること
もなくスクラブ痕は浅く外観上の見栄えを損なうことが
ない。
【0021】次に本発明の第二の実施の形態を図7及び
図8により説明するが、第一の実施の形態と同一部分に
は同一の符号を用いて説明する。図7は第二の実施の形
態によるコンタクトピンの下面方向から見た斜視図、図
8はバンプに接触した状態の第二の実施の形態によるコ
ンタクトピンを示す側面図である。図7及び図8におい
て、本実施の形態による各コンタクトピン50aの先端
33において、上面40に対向する下面41とこの下面
41から側面42の先端部42aにかけて斜めに切除し
て形成された傾斜面43との交差稜線を略四角形平面状
に切除した交差平面52が形成されている。交差平面5
2は下面41に対して微小角度γだけ傾斜して形成され
ており、この角度γは例えば角度θにほぼ等しい大きさ
とされている。そのため下面41に対する角度γは5°
〜35°の範囲、好ましくはγ=20°とされている。
また傾斜面43に対して交差平面52のなす角度φは例
えば角度αにほぼ等しい大きさとされ、5°〜45°の
範囲に設定されている。尚、交差平面52についてコン
タクトピン50aの長手方向の長さLは、コンタクトピ
ン50aの長手方向に直交する方向の幅をWとして、0
<L≦2Wの範囲に設定する。長さLが2Wより大きい
とスクラブ量が減少してバンプ18aの酸化膜や付着物
などの除去による十分なコンタクトをとれなくなる。
【0022】本実施の形態によるコンタクトプローブ5
0をプローブ装置8に装着してコンタクトピン50a…
をバンプ18aの接触面18bに対して角度θ傾斜した
状態でオーバードライブをかけてスクラブすると、コン
タクトピン50aは交差平面52でICチップ18の接
触面18bに面接触してスクラブすることになる。面接
触してスクラブすることで交差平面52の単位面積当た
りの接触圧力が小さいために削り屑kが一層薄くなる上
に成長方向を第一の実施の形態と同様に設定できてスク
ラブ痕(針跡)が一層小さくなる。そのためにスクラブ
によってバンプ形状が崩されることがなく外観上の見栄
えをよく保ててICチップ18の組立への影響が少な
い。またスクラブ後のバンプ18aにバリ等が発生する
ことを抑制できる。
【0023】次に図9は本発明によるコンタクトピンの
変形例を示すものであり、例えば第一の実施の形態に示
すコンタクトピン32aによれば、先端33において上
面40に対向して平行となる下面41(対向面)の先端
側で、微小角度δを以て切除して例えば平面状の第二下
面41A(一面)を形成している。そして第二下面41
Aと傾斜面43とが交差する領域に略直線状の交差稜線
44を形成する。この構成によれば、コンタクトピン3
2a…の傾斜角θを一層大きな角度に設定して上述の第
一の実施の形態と同様なスクラブのための先端部33を
確保することができる。尚、このような第二下面41A
は第二の実施の形態によるコンタクトピン50a…に設
けても良く、この場合には傾斜面43と第二下面41A
の交差領域に交差平面52が形成されることになる。
【0024】尚、上述の実施の形態では、傾斜面43を
側面42の先端42a途中位置で交差させて形成した
が、これに代えて下面41から上面40まで延びて形成
してもよく、この場合には側面42の先端42aは全て
除去できる。また、交差稜線44と交差平面52は交差
領域を構成するが、交差領域の一例をなす交差稜線44
は必ずしも直線状ある必要はなく、交差平面52も長方
形状である必要はなく適宜形状を採用できる。また第二
下面41Aを形成しない場合の下面41と第二下面41
Aは一面を構成する。
【0025】
【発明の効果】上述のように本発明に係るコンタクトプ
ローブは、コンタクトピンの先端に被検査物へ接触する
側の一面を切除してこの一面と鈍角をなす傾斜面を形成
し、この傾斜面と一面との交差領域が被検査物への接触
部とされてなるので、スクラブをかける際に被検査物の
接触面に凹部などがあっても交差領域で擦り取られる削
り屑はスクラブ方向前方に成長することになり、スクラ
ブ方向に交差する方向に延びて隣の被検査物やその削り
屑等と接触することがなく、コンタクトピンと噛み込み
を生じることもなく、交差領域で削られた被検査物の表
面に深い傷ができることを抑制できる。
【0026】また、交差領域は傾斜面と一面が交差する
稜線で形成されているから、スクラブ時に被検査物の削
り屑の成長方向を制御できる。また交差領域は傾斜面と
一面との間に形成された略平面であるから、交差領域の
接触圧力が小さくスクラブ時に面接触して滑りやすくな
り、被検査物表面のスクラブ痕が浅く形成されるために
被検査物の外観の見栄えがよい。しかも面接触すること
で電気的テストの際の接触抵抗が小さくて済む。
【0027】本発明に係るプローブ装置は、コンタクト
プローブが請求項1乃至3のいずれか記載のコンタクト
プローブであり、コンタクトピンの傾斜面は被検査物の
接触面に対して所定の範囲で傾斜配置されているから、
被検査物の接触面をスクラブさせればコンタクトピンの
先端に傾斜面が設けられていることで摺動し易く削り屑
をスクラブ方向に交差する方向に成長させることもなく
スクラブ痕が小さくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態によるコンタクト
プローブの先端部分の斜視図である。
【図2】 図1に示すコンタクトプローブ全体のA−A
線中央縦断面図である。
【図3】 実施の形態によるコンタクトプローブのコン
タクトピンを示すもので、(a)は側面図、(b)は下
面方向から見た図である。
【図4】 図3に示すコンタクトピンをICチップのバ
ンプにコンタクトさせた状態の側面図である。
【図5】 第一の実施の形態によるコンタクトピンをI
Cチップのバンプにコンタクトさせてスクラブをかけた
状態の斜視図である。
【図6】 バンプに対してコンタクトピンでスクラブを
かけた状態の部分平面図である。
【図7】 第二の実施の形態によるコンタクトプローブ
のコンタクトピンについて下面方向から見た斜視図であ
る。
【図8】 図7に示すコンタクトピンをバンプにコンタ
クトさせた状態の側面図である。
【図9】 第一の実施の形態によるコンタクトピンの変
形例を示す側面図である。
【図10】 従来のコンタクトプローブの平面図であ
る。
【図11】 プローブ装置の分解斜視図である。
【図12】 図11に示すプローブ装置の要部縦断面図
である。
【図13】 図10に示すコンタクトプローブのコンタ
クトピンを下面側から見た斜視図である。
【図14】 従来のコンタクトピンをICチップのバン
プにコンタクトさせてスクラブをかけた状態の斜視図で
ある。
【図15】 図14に示すコンタクトピンによるバンプ
のスクラブ状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 コンタクトプローブ 3 フィルム 18 ICチップ 18a バンプ(被検査物) 18b 接触面 32 配線パターン 32a コンタクトピン 33 先端部 40 上面(二面) 41 下面(一面、対向面) 41A 第二下面(一面) 43 傾斜面 44 交差稜線(交差領域) 52 交差平面(交差領域)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 厚 兵庫県三田市テクノパーク十二番地の六 三菱マテリアル株式会社三田工場内 (72)発明者 植木 光芳 兵庫県三田市テクノパーク十二番地の六 三菱マテリアル株式会社三田工場内 (72)発明者 吉田 秀昭 兵庫県三田市テクノパーク十二番地の六 三菱マテリアル株式会社三田工場内 (72)発明者 飯塚 恒夫 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 熊田原 功 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 徳山 三郎 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2G011 AA04 AA15 AB06 AC21 AC31 AD01 AE03 AF06 4M106 BA01 DD01 DD03 DD04 DD13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムが被着された複数のパターン配
    線の各先端が前記フィルムから突出してコンタクトピン
    とされているコンタクトプローブにおいて、 前記コンタクトピンの先端部に被検査物へ接触する側の
    一面を切除してこの一面と鈍角をなす傾斜面を形成し、
    該傾斜面と前記一面との交差領域が被検査物への接触部
    とされてなることを特徴とするコンタクトプローブ。
  2. 【請求項2】 前記交差領域は傾斜面と一面が交差する
    稜線で形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    コンタクトプローブ。
  3. 【請求項3】 前記交差領域は傾斜面と一面との間に形
    成された略平面であることを特徴とする請求項1記載の
    コンタクトプローブ。
  4. 【請求項4】 フィルム上に形成されたパターン配線の
    先端部がフィルムから突出してコンタクトピンとされて
    なるコンタクトプローブが、メカニカルパーツに装着さ
    れ、前記コンタクトピンは被検査物に対して傾斜して当
    接させられるプローブ装置において、 前記コンタクトプローブは請求項1乃至3のいずれか記
    載のコンタクトプローブであり、前記コンタクトピンの
    傾斜面は被検査物の接触面に対して所定の範囲で傾斜配
    置されていることを特徴とするプローブ装置。
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