JP3848568B2 - コンタクトプローブおよびコンタクトプローブの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイス等の被検査物の微細な電極に、コンタクトピンを接触させて回路試験等の電気的なテストを行うための、コンタクトプローブおよびコンタクトプローブの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プローブ装置は、一般に半導体デバイス等の被検査物をテスター等に接続して行われる電気的なテストに用いられる装置であり、被検査物のバンプやパッド等の電極に、コンタクトプローブのコンタクトピンを押圧接触させ、プリント基板を介してテスター等に接続させるものである。
【0003】
コンタクトプローブ10は、たとえば図5に示すように、Ni基合金等からなる複数本のパターン配線11…の上に接着剤層を介してフィルム本体12が被着されて形成されていて、パターン配線11…の先端部はコンタクトピン20とされてフィルム本体12から突出している。また、コンタクトプローブ10は先端部10Aに対して基部10Bが幅広に形成されており、基部10Bにはパターン配線11…の一部分である引き出し配線部11aを露出させる窓部13が形成されている。
【0004】
なお、フィルム本体12はポリイミド等の樹脂フィルム層からなり、あるいはポリイミド等の樹脂フィルム層に銅箔等の金属フィルム層がグラウンドとして積層されたもの等でもよい。
【0005】
このようなコンタクトプローブ10は、図6および図7に示すように、マウンティングベース16やトップクランプ15、ボトムクランプ17等のメカニカルパーツ14に組み込まれてプローブ装置18を構成し、コンタクトピン20…を半導体ICチップ9やLCD等のバンプ9a等の微細な電極端子に接触させることができる。
【0006】
すなわち、図6および図7に示すプローブ装置18において、円板形状をなし中央窓部19Aを有するプリント基板19の上に、トップクランプ15が取り付けられ、またコンタクトプローブ10の先端部10Aを両面テープ等でその下面に取り付けたマウンティングベース16が、トップクランプ15に対してボルト等で固定される。そして、プリント基板19とコンタクトプローブ10の基部10Bとが位置決めピンによって相互に位置決めがなされた状態で、ボトムクランプ17によってコンタクトプローブ10の基部10Bが押さえつけられる。
【0007】
これによって、コンタクトプローブ10の先端部10Aがマウンティングベース16の下面で下方に向けた傾斜状態に保持され、コンタクトプローブ10の基部10Bにおいてパターン配線11…の引き出し配線部11aがボトムクランプ17の弾性体17aにより窓部13を通してプリント基板19の下面の電極19Bに押しつけられて接触状態に保持される。
【0008】
一方、コンタクトピン20を接触させる相手側部材であるICチップのパッドまたはバンプ(被検査物)は、アルミ合金膜や金メッキ等で一定の厚みに形成されていて、その表面は吸着物や酸化皮膜等で覆われている。このパッドまたはバンプ9aにコンタクトピン20をコンタクトさせる際、図8に示すように、コンタクトピン20がバンプ9aに対してたとえば20°前後の傾斜角度で接触した後さらに押圧されて(オーバードライブ)、バンプ9a表面をスクラブすることにより、両者の接触性を高めて、バンプ9aとコンタクトピン20との確実な導通が図られている。
なお、図8は、コンタクトピン20がバンプ9a表面に接触した状態を2点鎖線で示しており、実線はオーバードライブにより撓みながら、先端方向へ移動されてスクラブするコンタクトピン20の状態を示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにオーバードライブをかけることにより、吸着物や酸化物等がバンプの表面とコンタクトピンとの間から取り除かれるので、両者の導通を図ることができる。しかしながら、これによりバンプ表面から分離された吸着物や酸化物等がスクラブをかけたコンタクトピンの先端部分に付着すると、コンタクトピンとバンプとの間の導通を妨げ、この部分の抵抗値が不安定となり、電気テストの信頼性を低下させるという問題が生じる。これに対応するため、コンタクトピンを頻繁にクリーニング(研磨)してピン先の付着物を除去しなければならず、クリーニングによるランタイムの増大やコンタクトピン(コンタクトプローブ)の寿命の低下によるコスト増大が問題となっていた。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、コンタクトピンのクリーニングを頻繁に行う必要なく、安定した電気テストを低コストで行うことを可能にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係るコンタクトプローブは、複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に被着され、これらパターン配線の各先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブにおいて、コンタクトピンは、相手側部材の表面を摺動されるスクラブ用の第1コンタクト部と、この第1コンタクト部によって摺動された後の相手側部材の表面に接触する導通用の第2コンタクト部とを有し、第1コンタクト部と第2コンタクト部とが、コンタクトピンの長手方向に並んで配置され、コンタクトピンの先端部分が階段状に形成され、先端側角部が第1コンタクト部であって、後方側角部が第2コンタクト部であることを特徴としている。この発明によれば、被検査物表面の吸着物や酸化物等は第1コンタクト部のスクラブにより除去されるため、導通用の第2コンタクト部には吸着物や酸化物等が付着しにくく、導通が妨げられにくい。したがって、コンタクトピンを頻繁にクリーニングする必要がないので、電気テストに要するランタイムを短縮するとともに、コンタクトピンの寿命を長くすることができ、安定した電気テストを低コストで行うことが可能となる。また、コンタクトピンの先端部分を階段状とする簡易な構成により第1および第2コンタクト部の形状を実現することができる。したがって、コンタクトピン先端形状を容易に加工でき、頻繁なクリーニングが不要なコンタクトプローブを低コストで製造することができる。
【0012】
請求項2の発明に係るコンタクトプローブは、請求項1のコンタクトプローブにおいて、前記第1コンタクト部は、前記第2コンタクト部のある前記階段状の段とは異なる段にあることを特徴としている。
この発明によれば、コンタクトピンの先端部分を階段状とする簡易な構成により第1および第2コンタクト部の形状を実現することができる。したがって、コンタクトピン先端形状を容易に加工でき、頻繁なクリーニングが不要なコンタクトプローブを低コストで製造することができる。
【0013】
請求項3の発明に係るコンタクトプローブは、請求項1または2のコンタクトプローブにおいて、第1コンタクト部を先端部分に有する第1部材と、第2コンタクト部を先端部分に有する第2部材とが、長手方向に沿うように並置されてコンタクトピンが構成され、第1部材が第2部材よりも硬質材料からなり、第2部材が第1部材よりも高導通性材料からなることを特徴としている。
この発明によれば、スクラブを行う第1コンタクト部が硬質材料からなるので、確実に吸着物や酸化物等を被検査物から除去することができる一方、導通用の第2コンタクト部が導通性のよい材料からなるので、電気テストを安定して確実に行うことが可能となる。
【0014】
請求項4の発明に係るコンタクトプローブは、請求項1乃至請求項3のいずれか1項のコンタクトプローブにおいて、第1コンタクト部がRh、Pd、Ru、PtおよびNiのうちいずれかにより形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、第1コンタクト部が硬質な材料からなるので、確実に吸着物や酸化物を被検査物から除去することができ、安定した電気テストが可能となる。
【0015】
請求項5の発明に係るコンタクトプローブは、請求項1乃至請求項4のいずれか1項のコンタクトプローブにおいて、第2コンタクト部がCuまたはAuのいずれかにより形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、第2コンタクト部が導通性がよい材料からなるので、安定した電気テストが可能となる。
【0016】
請求項6の発明に係るコンタクトプローブの製造方法は、複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に被着され、これらパターン配線の各先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブの製造方法において、相手側部材の表面を摺動されるスクラブ用の第1コンタクト部である先端側角部と、第1コンタクト部によって摺動された後の相手側部材の表面に接触する導通用の第2コンタクト部である後方側角部とが、前記コンタクトピンの長手方向に並んで、前記コンタクトピンの先端部分が階段状に形成されるように、コンタクトピンの先端部分を選択的にエッチングしてそのような階段状に形成することを特徴としている。
この発明によれば、スクラブ用および導通用のコンタクト部を構成するコンタクトピンの先端部分の形状を、たとえばマスキング等の技術を利用して選択的にエッチングすることにより、容易に形成することができるので、安定した電気テストが可能なコンタクトプローブを、容易かつ低コストで製造することができる。
【0017】
請求項7の発明に係るコンタクトプローブの製造方法は、請求項6のコンタクトプローブの製造方法において、それぞれエッチング性の異なる第1部材と第2部材とを2層状に並置してコンタクトピンを構成して、第2部材のみをエッチングすることにより、コンタクトピンの先端部分を階段状に形成することを特徴としている。
この発明によれば、コンタクトピンをエッチング性の異なる材質により2層状に形成するので、より容易に階段状の形状を形成することができ、安定した電気テストが可能なコンタクトプローブを、より容易かつ低コストで製造することができる。
【0018】
請求項8の発明に係るコンタクトプローブの製造方法は、複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に被着され、これらパターン配線の各先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブの製造方法において、相手側部材の表面を摺動されるスクラブ用の第1コンタクト部である先端側角部と、第1コンタクト部によって摺動された後の相手側部材の表面に接触する導通用の第2コンタクト部である後方側角部とが、コンタクトピンの長手方向に並んで、前記コンタクトピンの先端部分が階段状に形成されるように、コンタクトピンの先端部分を研磨してそのような階段状に形成することを特徴としている。
この発明によれば、コンタクトピンの先端部分を研磨して階段状に形成することにより、先端側の角部と後方側の角部をそれぞれスクラブ用、導通用とすることができ、安定した電気テストが可能なコンタクトプローブを、容易かつ低コストで製造することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図1および図2を参照して説明する。なお、上述した従来技術と同一または同様の部分には、同一の符号を用いて説明する。
図1は、本実施形態によるコンタクトプローブ30の先端部分近傍を示す図である。このコンタクトプローブ30は、複数のパターン配線31がフィルム本体12の表面上に被着されていて、これらパターン配線31の各先端部がコンタクトピン33とされている。
【0020】
フィルム本体12は、ポリイミド等の樹脂フィルム層12AにCuからなる金属フィルム層12Bが積層された構成のものであって、樹脂フィルム層12Aの表面にフォトリソ・メッキ法等によって形成されたパターン配線31が被着される一方、金属フィルム層12Bの表面にはばね板32が被着されている。このばね板32は、たとえばJIS G 4801に規定されるSUP材等のようなばね鋼よりなる薄板(たとえば約200μmの厚さ)で構成され、フィルム本体12の裏面側に位置する金属フィルム層12Bに、液状もしくはシート上の接着剤によって被着されている。
【0021】
コンタクトピン33には、バンプ(相手側部材)9aの表面を摺動するスクラブ用の第1コンタクト部33aと、バンプ9aの表面に接触する導通用の第2コンタクト部33bとが、コンタクトピン33の長手方向に並んで配置されている。コンタクトピン33の先端部分は階段状に形成されていて、この階段形状の先端側角部が第1コンタクト部33a、後方側角部が第2コンタクト部33bとされている。この第1コンタクト部33aと第2コンタクト部33bとは、コンタクトプローブ30が傾斜して保持されていることにより、バンプ9a表面に初め第1コンタクト部33aのみが接触し、第2コンタクト部33bは当初は接触しないように構成されている。
【0022】
このコンタクトピン33の先端部は、第1コンタクト部33aをその先端角部に有する第1部材31Aと、第2コンタクト部33bをその先端角部に有する第2部材31Bとを重ねた構成となっている。この第1部材31Aは第2部材31Bよりも硬質材料(たとえばRh、Pd、Ru、Pt、Ni等)で形成され、第2部材31Bは第1部材31Aよりも高導通性材料(たとえばCu、Au等)で形成されている。本実施形態では、第1部材31AはNi、第2部材31BはCuで形成されている。
【0023】
コンタクトピン33の先端部の形状は、たとえばコンタクトピン33がバンプ9aに対して傾斜角α=30°で配置されている場合、図2(a)に示す長手方向の距離a=20μm、厚さ方向の距離b=5μmと設定されていると、最初にバンプ9aに接触した第1コンタクト部33aがオーバードライブにより20μm以上スクラブし、コンタクトピン33が約5μm以上撓むと、第2コンタクト部33bは第1コンタクト部33aが接触した部分に接触することとなる。
【0024】
つぎに、上述したコンタクトピン33の製造方法について説明する。
図3に、コンタクトピン33の先端部分を選択的にエッチングして階段状に形成する製造方法を説明する模式図を示す。この製造方法は、フィルム本体12上に形成した、たとえばNiからなるパターン配線31のコンタクトピン33間に樹脂などを埋めて表面のみを露出させ、先端部を除く表面に、マスキングMを施し、このマスキングM上からパターン配線31をたとえば過酸化水素水を主成分とする溶解液等のエッチング液に浸すことにより、パターン配線31の先端部を部分的にエッチングし、第1コンタクト部33aおよび第2コンタクト部33bを有する階段状に形成するものである。なお、コンタクトピン33の先端部を階段状に形成後、不要であれば樹脂は除去する。
この方法では、マスキングMの形状およびエッチング時間を適宜調整することによりエッチング量を調整できるので、パターン配線31のバンプ9aに対する接触角度等の諸条件に応じて、パターン配線31先端部分の階段形状を随意に形成することができる。
【0025】
図4は、エッチング性の相違を利用して、コンタクトピン33の先端部分を階段状に形成する製造方法を説明する模式図である。この製造方法は、コンタクトピン33を、それぞれエッチング性の異なる(エッチング速度などが異なる)第1部材31A(たとえばNi)と第2部材31B(たとえばCu)とを2層状に並置して構成し、第2部材31Bのエッチングに適しかつ第1部材31Aをエッチングしにくいエッチング液(たとえばアンモニア)中にコンタクトピン33の先端部分を浸漬することにより、第2部材31Bをエッチングして、コンタクトピン33の先端部分を第1コンタクト部33aおよび第2コンタクト部33bを有する階段状に形成するものである。なお、図4に示すように必要に応じて第2部材31B表面にマスキングMを施してもよい。
【0026】
この方法では、たとえば第1部材31Aの材質をNi、第2部材31Bの材質をCuとして、エッチング液にアンモニアを用いることにより、第2部材31Bのみがエッチングされるため、任意の階段形状を形成することができる。したがって、図3に示す方法のようにエッチング時間を厳密に調整する必要がなく、任意の先端部形状をより容易に形成することができる。
【0027】
また、コンタクトピン33の先端部を、回転薄肉砥石(いわゆるダイサー)等の工具を用いて、機械的に研削あるいは切削し、階段状に形成することもできる。
【0028】
以上のように構成されたコンタクトピン33を有する本実施形態のコンタクトプローブ30の、電気テスト時の挙動について説明する。
まず、バンプ9aがコンタクトプローブ30に対して接近し、下方に向き傾斜して保持されているコンタクトピン33の第1コンタクト部33aが、図2(a)に示すようにバンプ9aの表面に接触する。第1コンタクト部33aがバンプ9a表面に接触した後、さらにバンプ9aとコンタクトプローブ30とを接近させるように移動させ(オーバードライブ)、コンタクトピン33はバンプ9a表面に押圧されてバンプ9a表面を摺動(スクラブ)する。これにより、硬質な材料であるNiにより形成された第1コンタクト部33aが、吸着物や酸化物等の導通阻害物Dを擦り取り、バンプ9a表面から除去された導通阻害物Dは第1コンタクト部33aに付着する。
【0029】
さらにオーバードライブをかけられたコンタクトプローブ30がバンプ9a表面に押しつけられると、コンタクトピン33(またはコンタクトプローブ30)が図2(b)の矢印に示すように撓むことにより、第2コンタクト部33bがバンプ9a表面に接触する。これにより、導通性の良いCuにより形成された第2コンタクト部33bが、第1コンタクト部33aによって導通阻害物Dを除去されたバンプ9a表面に接触してバンプ9aと導通し、電気テストが可能となる。
【0030】
すなわち、本発明のコンタクトプローブ30では、導通阻害物Dの除去を第1コンタクト部33aにて行い、導通を第2コンタクト部33bにて行うので、導通阻害物Dはバンプ9a表面から除去されると第1コンタクト部33aに付着しやすく、第2コンタクト部33bには付着しにくいので、導通を妨げられにくく、ピン先を頻繁にクリーニングしなくても安定して電気テストを行うことができる。
【0031】
なお、前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。第1および第2コンタクト部は、図示のものでは階段形状により形成したが、コンタクトプローブのオーバードライブによって順次被検査物に接触できるような形状であれば、階段状に限らずたとえば先端部に形成した第1コンタクト部の後端側に第2コンタクト部として突起物を形成するような構成であってもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係るコンタクトプローブによれば、被検査物表面の吸着物や酸化物等を第1コンタクト部のスクラブにより除去し、導通用の第2コンタクト部は吸着物や酸化物が除去された表面に接触するので、被検査物から除去されてコンタクトピン先端部分に付着した吸着物や酸化物等が第2コンタクト部に付着しにくく、導通が妨げられにくい。
したがって、コンタクトピンを頻繁にクリーニングする必要がないので、電気テストに要するランタイムを短縮するとともに、コンタクトピンの寿命を長くすることができ、安定した電気テストを低コストで行うことが可能となる。そして、コンタクトピンの先端部分を階段状とする簡易な構成により第1および第2コンタクト部の形状を実現することができる。したがって、コンタクトピンの先端部形状を容易に加工できるので、頻繁なクリーニングの不要なコンタクトプローブを低コストで製造することができる。
【0033】
請求項2の発明に係るコンタクトプローブによれば、前記第1コンタクト部を前記第2コンタクト部のある前記階段状の段とは異なる段とする簡易な構成により第1および第2コンタクト部の形状を実現することができる。したがって、コンタクトピンの先端部形状を容易に加工できるので、頻繁なクリーニングの不要なコンタクトプローブを低コストで製造することができる。
【0034】
請求項3の発明に係るコンタクトプローブによれば、スクラブを行う第1コンタクト部が硬質材料からなるので、確実に吸着物や酸化物等の導通阻害物を被検査物から除去することができる一方、導通用の第2コンタクト部が導通性のよい材料からなるので、電気テストを安定して確実に行うことが可能となる。
【0035】
請求項4の発明に係るコンタクトプローブによれば、第1コンタクト部が硬質な材料からなるので、確実に吸着物や酸化物等の導通阻害物を被検査物から除去することができ、安定した電気テストが可能となる。
【0036】
請求項5の発明に係るコンタクトプローブによれば、第2コンタクト部が導通性がよい材料からなるので、安定した電気テストが可能となる。
【0037】
請求項6の発明に係るコンタクトプローブの製造方法によれば、スクラブ用および導通用のコンタクト部を構成するコンタクトピンの先端部分の形状を、マスキング等の技術を利用して選択的にエッチングすることにより、容易に形成することができるので、頻繁なクリーニングが不要で安定した電気テストが可能なコンタクトプローブを、容易かつ低コストで製造することができる。
【0038】
請求項7の発明に係るコンタクトプローブの製造方法によれば、コンタクトピンをエッチング性の異なる材質により2層状に形成するので、より容易に階段状の形状を形成することができ、頻繁なクリーニングが不要で安定した電気テストが可能なコンタクトプローブを、より容易かつ低コストで製造することができる。
【0039】
請求項8の発明に係るコンタクトプローブの製造方法によれば、コンタクトピンの先端部分を研削あるいは切削して階段状に形成することにより、先端側の角部と後方側の角部をそれぞれスクラブ用、導通用とすることができ、頻繁なクリーニングが不要で安定した電気テストが可能なコンタクトプローブを、容易かつ低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態によるコンタクトプローブの要部を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態によるコンタクトプローブの、被検査物に対するコンタクトピンの動作を示し、第1コンタクト部が被検査物に接触しスクラブをかける状態(a)、コンタクトプローブがオーバードライブをかけられて第2コンタクト部が被検査物に接触した状態(b)を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態によるコンタクトプローブの製造方法を示す模式図である。
【図4】 本発明の他の実施形態によるコンタクトプローブの製造方法を示す模式図である。
【図5】 一般的なコンタクトプローブを示す平面図である。
【図6】 コンタクトプローブが組み込まれるプローブ装置を示す分解斜視図である。
【図7】 図6に示すプローブ装置の要部を示す断面図である。
【図8】 従来のコンタクトピンをICチップのバンプにコンタクトさせてスクラブをかけた状態を示す図である。
【符号の説明】
12 フィルム本体
30 コンタクトプローブ
31 パターン配線
31A 第1部材
31B 第2部材
33 コンタクトピン
33a 第1コンタクト部
33b 第2コンタクト部
Claims (8)
- 複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に被着され、これらパターン配線の各先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブにおいて、
前記コンタクトピンは、相手側部材の表面を摺動されるスクラブ用の第1コンタクト部と、該第1コンタクト部によって摺動された後の相手側部材の表面に接触する導通用の第2コンタクト部とを有し、
前記第1コンタクト部と第2コンタクト部とが、前記コンタクトピンの長手方向に並んで配置され、
前記コンタクトピンの先端部分が階段状に形成され、先端側角部が前記第1コンタクト部であって、後方側角部が前記第2コンタクト部であることを特徴とするコンタクトプローブ。 - 前記第1コンタクト部は、前記第2コンタクト部のある前記階段状の段とは異なる段にあることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
- 前記第1コンタクト部を先端部分に有する第1部材と、前記第2コンタクト部を先端部分に有する第2部材とが、長手方向に沿うように並置されて前記コンタクトピンが構成され、
前記第1部材が前記第2部材よりも硬質材料からなり、前記第2部材が前記第1部材よりも高導通性材料からなることを特徴とする請求項1または2記載のコンタクトプローブ。 - 前記第1コンタクト部がRh、Pd、Ru、PtおよびNiのうちいずれかにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコンタクトプローブ。
- 前記第2コンタクト部がCuまたはAuのいずれかにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のコンタクトプローブ。
- 複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に被着され、これらパターン配線の各先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブの製造方法において、
相手側部材の表面を摺動されるスクラブ用の第1コンタクト部である先端側角部と、前記第1コンタクト部によって摺動された後の相手側部材の表面に接触する導通用の第2コンタクト部である後方側角部とが、前記コンタクトピンの長手方向に並んで、前記コンタクトピンの先端部分が階段状に形成されるように、前記コンタクトピンの先端部分を選択的にエッチングして前記階段状に形成することを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。 - それぞれエッチング性が異なる第1部材と第2部材とを2層状に並置して前記コンタクトピンを構成し、
前記第2部材のみをエッチングすることにより、前記コンタクトピンの先端部分を前記階段状に形成することを特徴とする請求項6に記載のコンタクトプローブの製造方法。 - 複数のパターン配線がフィルム本体の表面上に被着され、これらパターン配線の各先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブの製造方法において、
相手側部材の表面を摺動されるスクラブ用の第1コンタクト部である先端側角部と、前記第1コンタクト部によって摺動された後の相手側部材の表面に接触する導通用の第2コンタクト部である後方側角部とが、前記コンタクトピンの長手方向に並んで、前記コンタクトピンの先端部分が階段状に形成されるように、前記コンタクトピンの先端部分を研削あるいは切削して前記階段状に形成することを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。
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