JP3792580B2 - コンタクトプローブおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ICチップやLCD(液晶表示体)等の被検査物に対して回路導通試験等の電気的なテストを行うためのプローブ装置において、被検査物の微細な電極にコンタクトピンを電気的に接触させるコンタクトプローブおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プローブ装置は、ICチップやLSI等の半導体チップ、またはLCD(液晶表示体)等の各電極パッド(電極)にコンタクトプローブのコンタクトピンを押圧接触させ、プリント基板を介してテスターに接続して電気的な導通テストを行うのに用いられる。
この種のプローブ装置Aは、例えば、図8〜図11に示すように、円板形状をなし中央窓部1aを有するプリント基板1の上に、中央に四角形状の穴2aを有するトップクランプ2を取り付け、また、コンタクトプローブ3の先端部3aを両面テープ等で下面に取り付けたマウティングベース4を、前記穴2aの周りに複数個配置してトップクランプ2にボルト等で固定し、さらに、略額縁形状のボトムクランプ5でコンタクトプローブ3の基部3bをプリント基板1に押さえ付けて位置決め固定する構成とされている。
【0003】
前記コンタクトプローブ3は、図9に示すように、Ni基合等からなる複数本のパターン配線6の上に接着剤層を介してフィルム7が被着され、該フィルム7から突出するパターン配線6の先端部がコンタクトピン6aとされ、また、フィルム7の幅広の基部3bに窓部8が形成され、この窓部8にパターン配線6の引き出し配線部9が設けられた構成となっている。前記フィルム7は、ポリイミド等の樹脂フィルム層7a、あるいはポリイミド等の樹脂フィルム層にCu,Ni等の金属フィルム層7bがグラウンドとして積層されたもの等からなっている(図10参照)。
【0004】
そして、コンタクトプローブ3の先端部3aがマウンテングベース4の下面で下方に向けた傾斜状態に保持され、各コンタクトプローブ3の基部3bにおいて、パターン配線6の引き出し配線部9がボトムクランプ5の弾性体10で、前記窓部8を通してプリント基板1の下面の電極11に押し付けられて接触状態に保持されている。
【0005】
また、前記コンタクトプローブ3は、図11に示すように、ICチップ(被検査物)12の電極パッド12aに対して、コンタクトピン6aが傾斜角度θを例えば20°前後になるように傾斜されると共に、コンタクトピン6aの先端部6bが平面視で円弧状に形成され、かつ該先端部6bの下面が斜めに切り欠かれた接触面6cとされ、検査時に該接触面6cを前記電極パッド12aに接触させるようになっている。
【0006】
前記電極パッド12aはアルミニウム合金や金等で形成されているが、表面が空気中で酸化して薄い酸化膜や吸着物で覆われているために、コンタクトピン6aを電極パッド12aに接触させる際には、接触面6cを電極パッド12aに押し付けながらイ矢方向に動かして、前記接触面6cで前記酸化膜や吸着物の擦り取り(スクラブ)を行い、内部のアルミニウムや金等の金属を露出させて接触面6cでコンタクトピン6aと電極パッド12aとの確実な導通を図るようにしている。
【0007】
ところで、前記ICチップ12の電極パッド12aには、図11に示すように、その縁部にパッシベーションと呼ばれる絶縁膜(保護壁)13が電極パッド12aの表面よりH1だけ高く隆起して設けられて、電極パッド12aの大きさが制限されているものがあるが、前記コンタクトピン6aでは、前記スクラブの長さを大きくすると、角度θで傾斜した状態のコンタクトピン6aが前記絶縁膜13に接触して絶縁膜13を破損するおそれがある。
【0008】
そこで、前記絶縁膜13を破損することなく、前記ICチップ12の電極パッド12aに電気的に良好な接触を行わせるために、図12に示すように、コンタクトピン6a1の先端部6b1に、前記電極パッド12aに接触する側の面を凸曲面状とし、幅W、突出量Hをそれぞれ10〜20μmとした突起部14を設け、コンタクトピン6a1の突起部14より基端部側の部分(コンタクトピン6a1の下面)が、前記絶縁膜13から離間されてそれとの接触を回避する凹部15として形成されたものも提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11に示す従来のコンタクトピン6aは、先端部の接触面6cが電極パッド12aから離れる際、電極パッド12aを引っ掻く動作をするために、スクラブによって擦り取られた前記酸化膜や吸着物等の異物Gが、コンタクトピン6aの接触面6cの後方(コンタクトピン6aの基端側)に掻き取られて付着して溜まりやすく、接触動作を続けていくと、前記異物Gの量が増えて、コンタクトピン6aと電極パッド12aの間が導電できなくなるおそれがある。
また、図12に示すコンタクトピン6a1も、程度の差はあるが、図11に示すコンタクトピン6aと同様に異物Gが突起部6eの後方部に付着する状態が起こり、次のスクラブ時に異物ごと電極パッド12aに接触するので、接触抵抗が大きくなる原因となると共に、異物Gが突起部14に強固に付着することとなり、容易に除去できなくなる問題がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、コンタクトピンの被検査物に対するスクラブによって生じる異物がコンタクトピンの先端部に付着することなく、コンタクトピンと被検査物との導電状態を良好に保持することできるコンタクトプローブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係るコンタクトプローブは、フィルムが被着された複数のパターン配線の各先端側がコンタクトピンとされ、該コンタクトピンに被検査物の電極に接触する突起部が設けられたコンタクトプローブにおいて、前記突起部は、コンタクトピンの先端部における被検査物に対面する側の面に突出され、かつコンタクトピンの先端側が球面状部とされ基端側が断崖壁面状部とされた四半球状に形成されていることを特徴とする。
【0012】
このコンタクトプローブでは、被検査物に対してコンタクトピンを接触させてスクラブを行う際に、被検査物の縁部等の周囲に絶縁膜等の障害物があっても、コンタクトピンは、その先端面に固着して形成した四半球状の突起部の頂部が被検査物に接触し、自体の基部側が被検査物から十分に離れた状態となるので、前記障害物に接触してそれを破損するといった事態を起こすことなく、スクラブ量を十分大きく確保して被検査物の酸化膜等の剥離を良好に行う。しかも、コンタクトピンのスクラブ時に、被検査物の表面にスクラブにより異物が生じても、それらを突起部の断崖壁面状部で後方、側方に追いやる効果が発揮され、自体に前記異物が付着することがなく、コンタクトピンと被検査物との間の導電性が良好に保たれる。
【0013】
請求項2に係るコンタクトプローブは、請求項1に記載のコンタクトプローブにおいて、突起部がバンプめっきによって形成され、該バンプめっきの一部の切除により断崖壁面状部が形成されていることを特徴とする。
このコンタクトプローブでは、コンタクトピンの先端部のバンプめっきの切除によりコンタクトピンの基端側の部分に断崖壁面状部を有する四半球状の突起部が的確、容易に形成される。
【0014】
請求項3に係るコンタクトプローブは、請求項1に記載のコンタクトプローブの製造方法において、コンタクトピンの先端部にバンプめっきをした後に、該バンプめっきのコンタクトピンの基端部側における一部を機械的に切除して四半球状の突起部を形成することを特徴とする。
このコンタクトプローブの製造方法では、コンタクトピンの先端部に十分な長さにわたってバンプめっきをした後に、被検査物の保護壁との接触を避けるに必要なコンタクトピンの基端部側の部分が切除されるので、バンプめっきの不良率が低減されて、気泡のない密度の均質な四半球状の突起部がコンタクトピンの先端部に形成され、被検査物に対し良好な導電性を有して接触できるコンタクトピンが容易に形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るコンタクトプローブおよびその製造方法について、図1〜図7を参照して説明する。
図1において、20は本発明の実施の形態に係るコンタクトプローブである。このコンタクトプローブ20は、パターン配線6のコンタクトピン21の構成以外は、図8〜図12に示す従来のコンタクトプローブ3とほぼ同一とされているので、従来技術と同一または同様の構成部分には同一の符号を付して示し、それらの詳細説明は省略する。
前記コンタクトプローブ20の複数本のパターン配線6は、その上面に従来と同様に接着層を介して、ポリイミド等の樹脂フィルム層7a、あるいはポリイミド等の樹脂フィルム層にCu,Ni等の金属フィルム層7bがグラウンドとして積層されたものからなるフィルム7が被着され、該フィルム7から突出する先端部がコンタクトピン21とされている。
【0016】
前記コンタクトピン21は、横断面が矩形状に形成されると共に、先端面21aが平面視で外側に凸の円弧状に形成されており、先端側のICチップ(被検査物)の電極パッド12aに対面する側の面(下面)21bに、導電性材料からなる四半球状の突起部21cが固着して形成され、該突起部21cより基端部側の前記面21bが電極パッド12aの絶縁膜(保護壁)13との接触を回避する面21kとなっている。
【0017】
前記突起部21cは、例えば、図4(a)に示すように、およそ50μmの厚みDを有するNi基合金製のコンタクトピン21に、その先端側から約100μmの長さS1にわたって、導電性材料としてNiを使用して高さH2が10〜20μmのバンプめっきMを施した後、図4(b)に示すように、前記コンタクトピン21の先端から約10〜20μmの長さS2の部分を残して、それよりも基端側にある前記バンプめっきMをダイサーTでコンタクトピン21から機械的に切除して形成する。
【0018】
前記コンタクトピン21のバンプめっきMは、例えば、図5、図6に示すように、フレックス製造工程で、フィルム7の樹脂フィルム層7aに厚く付着させた接着剤22にコンタクトピン21の上面側(図6で下面側)をめり込ませ、下面側(図6で上面側)の一部を接着剤22から露出させるようにしてフィルム7にコンタクトピン21を被着しておき、コンタクトプローブ3の最終工程で、コンタクトピン21の先端側を除いた部分にマスキングテープ(絶縁フィルム)23を接着し、しかる後に、前記接着剤22とマスキングテープ23とから露出されたコンタクトピン21の下面側の先部分にバンプめっき処理を行うことによって形成する(図6(a)参照)。
【0019】
前記マスキングテープ23と接着剤22によって各コンタクトピン21の両側面21d,21dにバンプめっきMが固着されることなく、各コンタクトピン21の先端部のみの下面側に突起部21cを構成するための突起物が確実に形成される。
前記めっき処理後に、コンタクトピン21の先端部より基端側に位置させたフィルム7の金属フィルム層7bの先端よりも先端側にある樹脂フィルム層7aと接着剤22の部分および前記マスキングテープ23を除去する後処理(図6(b)参照)及び前記ダイサーTによるバンプめっきMの切除を行う。
前記バンプめっきMの切除に際して、コンタクトピン21の電極パッド12aに対向する側の面(下面)21bに面一となるように切除して面21kとして形成してもよいが、前記面21bも一緒に僅少量切り込むように切除すると、ダイサーTによる切り込み量の制御を厳しくしなくてもよいので、加工が簡単に行える。
【0020】
上記のようにしてコンタクトピン21の先端側にバンプめっきMにより固着して形成された突起部21cは、コンタクトピン21の先端面21aと側面21d,21d(図3参照)にやや張り出すと共に、被検査物に対向する側の面21bに高く盛り上がり、コンタクトピン21の先端側における部分が頂部21eを有する球面状部21fとされ、コンタクトピン21の基端側における部分がダイサーTで機械的に切除された断崖壁面状部21gとされて、全体として四半球状に形成されている。そして、コンタクトピン21の突起部21cより基端部側の部分は、前記電極パッド12aの絶縁膜(保護壁)13との接触を回避する面21kとして、前記断崖壁面状部21gの基部に連続して形成されている。
前記バンプめっきMの側面21d,21dへの張り出し部分は、必要に応じてレーザー加工等により切除してもよい。
【0021】
通常、コンタクトピン21に突起部21cのような突起物を形成する場合、図7(a)に示すように、コンタクトピン21の先端部の突起物を形成しようとする部分を除いてレジスト層25でマスキングを行い、該マスキングの開口部25aにめっき26を行ったり、図7(b)に示すように、予め形成したバンプ状突起物27を形成し、これにコンタクトピン21を接着剤28で固着させる方法がある。しかし、前者では微小な突起物用のマスキングの開口部25aを、また、後者では微小なバンプ状突起物27を、それぞれコンタクトピン21の先端の所定位置に高精度に位置決めしなければならず、製造が難しい問題がある。
【0022】
これに対して、前記バンプめっきMによるコンタクトピン21への突起部21cの形成方法によれば、前記のようにバンプめっきMを形成した後にその基端側の部分を切除する加工を行うので、バンプめっきMは比較的広い範囲に形成してもよく、その形成位置の精度をそれほど正確にする必要がないので、製造が容易であり、バンプめっきの不良率を低減できる利点がある。
【0023】
次に、前記構成のコンタクトプローブ20の作用について説明する。
このコンタクトプローブ20は、図9〜図12に示すコンタクトプローブ3と同様に、図8に示すコンタクトプローブ装置Aに装着し、コンタクトプローブ20の各コンタクトピン21がICチップ(被検査物)12の各電極パッド12aの表面に対して角度θで傾斜した状態に配置される。
この時、各コンタクトピン21は、図2に示すように、下面21bがICチップ12の手前側の絶縁膜13の角部13aに近接した非接触の位置(一点鎖線)で前記ICチップ12の電極パッド12aの表面に対面する状態となる。
【0024】
前記状態からコンタクトピン21に対して電極パッド12aをイ矢方向に相対移動させて、コンタクトピン21の突起部21cの頂部21eを電極パッド12aの表面に押圧接触させながらスクラブを行うと、突起部21cの頂部21eで電極パッド12aの表面のアルミ酸化膜や吸着物を剥離させて、ICチップ12とコンタクトピン21との間の導電接触が可能となる。
前記スクラブはコンタクトピン21の先端面21aの上端21hがICチップ12の他方の絶縁膜13の角部13bに接触する直前の位置(二点鎖線)に至る範囲内で行うことができる。
【0025】
前記スクラブによって擦り取られた前記酸化膜や吸着物等の異物Gは、コンタクトピン21における突起部21cの断崖壁面状部21gによって、後方(コンタクトピン6aの基端側)の側方に追いやられてスクラブ面から排出される。これにより、コンタクトピン自体に前記異物が付着することがなく、コンタクトピン21と電極パッド12aとの間の導電接触が良好に維持されると共に、コンタクトピン21と電極パッド12aとの接触抵抗が過大にならずに常に安定に維持されてスクラブが円滑に行われる。
【0026】
前記実施の形態のコンタクトプローブ20によれば、ICチップ(被検査物)12に対してコンタクトピン21を接触させてスクラブを行う際に、ICチップ12の縁部等の周囲に絶縁膜13等の障害物があっても、コンタクトピン21は、その先端の下面21bに固着して形成した四半球状の突起部21cの頂部21eがICチップ12の電極パッド12aに接触し、自体の基部側における下面21b(21k)がICチップ12と対向して、該ICチップ12から十分に離れた状態となるので、前記障害物に接触してそれを破損することなく、スクラブ量を十分大きく確保してICチップ12の電極パッド12aのアルミ酸化膜等の剥離が良好に行われる。
【0027】
また、コンタクトピン21の下面21bに先端側が球面状部21fとされ基端側が断崖壁面状部21gとされた四半球状の突起部21が形成されているので、コンタクトピン21のスクラブ時に、突起部21cの頂部21eがICチップ12の電極パッド12aに接触することとなり、該電極パッド12aの表面にスクラブによりアルミ酸化膜等の異物Gが生じても、その異物Gを前記突起部21cの断崖壁面状部21gが後方、側方に追いやる効果を発揮するため、コンタクトピン自体に前記異物Gが付着するのを防止することができる。
【0028】
したがって、従来のコンタクトピン6a,6a1のように、スクラブ時、接触動作を続けることによって異物Gがコンタクトピンに付着、増加してコンタクトピンと電極パッド12との間の導電接触ができなくなったり、接触抵抗が過大になったりすることがなく、コンタクトピン21と電極パッド12aとの間の導電性を良好に維持することができると共に、コンタクトピン21と電極パッド12aとの接触抵抗を常に安定に維持してスクラブを円滑に行うことができる。
そのうえ、前記突起部21cの頂部21eが摩耗しても、その電極パッド12aの表面との接触面積が極端に増加することがないので、スクラブ時のコンタクトピン21の移動範囲が狭められることがなく、所要のスクラブ量を確保することができる。
【0029】
また、前記実施の形態のコンタクトプローブの製造方法によれば、コンタクトピン21の電極パッド12aに対面する側の面(下面21b)に、コンタクトピン21の先端部から基端側に向う比較的長い範囲にわたってバンプ状めっきMを施した後に、その先端部側の一部を残して基端部側の部分を切除して、四半球状の突起部21cを形成するようにしたので、バンプめっきの不良率が低減できて、気泡のない密度の均質な四半球状の突起部21cをコンタクトピン21の先端部に容易に形成することができ、これにより、ICチップ12に対し良好な導電性を有して接触できるコンタクトピン21を形成することができる。
【0030】
なお、前記実施の形態のコンタクトプローブ20においては、コンタクトピン21の先端部に突起部21cの形成用突起物をバンプめっき処理により形成したので、そのバンプ状突起物によって突起部21cを容易に四半球状にして形成することができて好ましいが、本発明はこれに限らず、その他のめっき処理によって突起物21cの形成用突起物を形成することもできる。
【0031】
また、前記実施の形態のコンタクトプローブ20においては、突起部21cの導電性材料としてNiを使用したが、これに限らず、Rh、Pd、Au、Ag、Pt等の金属、もしくはこれらの金属の合金を使用することができる。Rh、Pdは耐食性が大であり、硬度も高いので、コンタクトピン21に固着する耐久性に優れた四半球状の突起部21cとして好適に使用し得る。
【0032】
また、前記実施の形態のコンタクトプローブ20においては、コンタクトピン21の電極パッド12aに対面する側の面(下面21b)に形成されたバンプめっきMの一部の切除によって、四半球状の突起部21cの断崖壁面状部が形成されているが、これに限らず、コンタクトピン21の先端の所定位置に所定大きさのバンプめっきを施して形状が整った四半球状の突起部を形成するようにしてもよい。この場合には、バンプ状めっきの一部を切除する加工を省略することができるので、製作工数を低減することができる。
【0033】
また、前記実施の形態のコンタクトプローブ20においては、前記コンタクトピン21の突起部21cの断崖壁面状部21gを、コンタクトピン21の下面21bに対して略垂直状に形成したが、これに限らず、突起部21cのコンタクトピン21の下面21bに結合される基部側を幅広にし、頂部21e側を狭く傾斜した側面視で略台形状に形成してもよい。このようにすると、幅が微小な突起部21cの強度が増して基部から折れるおそれがない。
【0034】
また、前記実施の形態のコンタクトプローブ20においては、フィルム7に被着された複数のパターン配線6のフィルム7から突出した先端部をコンタクトピン21としたコンタクトプローブ3に適用したが、本発明はこれに限らず、図6に2点鎖線で示すように、複数のパターン配線6にコンタクトピンの先端部まで突出させてフィルム7(7a,7b)を被着させた形式のコンタクトプローブにも適用することができる。
【0035】
さらに、前記コンタクトプローブ3のように、フィルム7に被着された複数のパターン配線6のフィルム7から突出した先端部をコンタクトピンとしたものにおいて、前記フィルム7の裏面に、バネ鋼(例えばJIS G 4801に規定されるSUP材等)よりなる薄板で構成されたバネ層を、コンタクトピンの裏面と対向する位置まで突出させて被着し、前記バネ層とコンタクトピンの裏面との間に位置する空間に緩衝材層を介在させた構成のコンタクトプローブにも本発明を適用することができる。前記緩衝材層は、バネ層とコンタクトピンの裏面との間で収縮可能な弾性体層としてのシリコンゴム中に、窒化ケイ素、窒化アルミ等からなる非弾性体層としてのセラミックスを埋設して構成されている。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係るコンタクトプローブによれば、コンタクトピンの先端部に先端側が球面状部とされ基端側が断崖壁面状部とされた四半球状の突起部が形成されているので、コンタクトピンのスクラブ時に、被検査物の表面にスクラブにより異物が生じても、それらを前記突起部の断崖壁面状部が後方、側方に追いやる効果を発揮するため、コンタクトピン自体に前記異物が付着することがなく、コンタクトピンと被検査物との間の導電性を良好に維持することができると共に、コンタクトピンと被検査物との接触抵抗を常に安定に維持してスクラブを円滑に行わせることができる。
【0037】
請求項2に係るコンタクトプローブによれば、コンタクトピンの先端部のバンプめっきの切除によりコンタクトピンの基端側の部分に断崖壁面状部を有する四半球状の突起部を的確、容易に形成することができ、実施が容易である。
【0038】
請求項3に係るコンタクトプローブの製造方法によれば、コンタクトピンの先端部に十分な長さにわたってバンプめっきを施した後に、被検査物の保護壁との接触を避けるに必要なコンタクトピンの基端部側の部分を切除することができるので、バンプめっきの不良率を低減できて、気泡のない密度の均質な四半球状の突起部をコンタクトピンの先端部に形成することができ、被検査物に対し良好な導電性を有して接触できるコンタクトピンを容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係るコンタクトプローブの先端部分の斜視図である。
【図2】 図1に示すコンタクトピンをICチップの電極パッドに接触させてスクラブを行う状態の側面図である。
【図3】 図2のX−X断面図である。
【図4】 コンタクトピンにバンプ状の突起物を固着して形成する方法の一例を示す側面図である。
【図5】 バンプめっきの製造工程の一例を示す平面図である。
【図6】 図5のX−X断面図である。
【図7】 コンタクトピンに突起部を形成する方法の一例を示す説明図である。
【図8】 コンタクトプローブ装置を示す縦断面図である。
【図9】 コンタクトプローブ装置における従来のコンタクトプローブの平面図である。
【図10】 図9のY−Y断面拡大図である。
【図11】 図10に示すコンタクトピンをICチップの電極パッドに接触させてスクラブを行う状態の側面図(図8のZ部拡大図)である。
【図12】 従来の他のコンタクトプローブにおけるコンタクトピンをICチップの電極パッドに接触させてスクラブを行う状態の側面図である。
【符号の説明】
3,20 コンタクトプローブ
6 パターン配線
7 フィルム
12 ICチップ(被検査物)
12a 電極パッド
13 絶縁膜(保護壁)
21 コンタクトピン
21a 先端面
21b 下面
21c 突起部
21e 頂部
21f 球面状部
21g 断崖壁面状部
21k 面
M バンプめっき

Claims (3)

  1. フィルムが被着された複数のパターン配線の各先端側がコンタクトピンとされ、該コンタクトピンに被検査物の電極に接触する突起部が設けられたコンタクトプローブにおいて、
    前記突起部は、コンタクトピンの先端部における被検査物に対面する側の面に突出され、かつコンタクトピンの先端側が球面状部とされ基端側が断崖壁面状部とされた四半球状に形成されていることを特徴とするコンタクトプローブ。
  2. 前記突起部がバンプめっきによって形成され、該バンプめっきの一部の切除により前記断崖壁面状部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
  3. 請求項1に記載のコンタクトプローブの製造方法において、コンタクトピンの先端部にバンプめっきをした後に、該バンプめっきのコンタクトピンの基端部側における一部を機械的に切除して四半球状の前記突起部を形成することを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。
JP2002022218A 2002-01-30 2002-01-30 コンタクトプローブおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3792580B2 (ja)

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