JP2001311306A - セパレータ固定金具 - Google Patents

セパレータ固定金具

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JP2001311306A
JP2001311306A JP2000255270A JP2000255270A JP2001311306A JP 2001311306 A JP2001311306 A JP 2001311306A JP 2000255270 A JP2000255270 A JP 2000255270A JP 2000255270 A JP2000255270 A JP 2000255270A JP 2001311306 A JP2001311306 A JP 2001311306A
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reinforcing bar
screw hole
fixing
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Masayoshi Omura
政儀 大村
Koichi Matsui
幸一 松井
Satoshi Sueki
智 末木
Akishige Ikeda
明繁 池田
Hiroyuki Nojima
弘幸 能島
Kuninobu Tanaka
邦信 田中
Kunio Yamada
晋男 山田
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Okabe Co Ltd
Aisawa Construction Ltd
Original Assignee
Okabe Co Ltd
Aisawa Construction Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で容易にセパレータと並行配置の
異形鉄筋に対しセパレータを十分強固に固定可能なセパ
レータ固定金具を提供する。 【解決手段】 セパレータが直接または間接的に螺合す
る本体2と、該セパレータと平行な異形鉄筋7に該本体
を固定保持する固定部材(ボルト部材3)とからなり、
前記本体は前記異形鉄筋の略半周の側面を囲む凹部5を
有し、前記固定部材は該凹部と反対側から前記異形鉄筋
7を囲むように曲げ形成されたボルト部材3からなり、
前記凹部の内周面に沿って、前記異形鉄筋の節が納まる
溝6または突起を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物のコンクリ
ート型枠を固定保持するためのセパレータ固定金具に関
し、特にセパレータと平行な鉄筋に対しセパレータを固
定するセパレータ固定金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート造の構造物のコンクリ
ートを打設する場合、対向する型枠同士が複数本のセパ
レータにより連結固定される。構造物によっては、型枠
間隔が広く型枠間をセパレータで結合することが不適当
な場合や対向する側に型枠がない場合がある。このよう
な場合、セパレータの一端部を型枠に固定するととも
に、他端部を型枠内に配設された通常異形丸鋼からなる
鉄筋に固定して型枠を保持している。この場合、各種長
さのセパレータを固定するためには、セパレータに平行
(型枠面に垂直)な鉄筋に対しセパレータを固定するこ
とが望ましい。
【0003】このようなセパレータに平行な異形鉄筋に
対しセパレータを固定する固定金具の構造が、特許第
2939760号、特開平10−280683号公報
および実開平4−13753号公報等に開示されてい
る。
【0004】の公報記載のセパレータ固定具は、本体
金具と、この本体金具を鉄筋に締結固定するネジ棒と、
セパレータが螺着された補助金具とからなり、異形鉄筋
の軸に直角な補助金具のシャフトに対しネジ棒により異
形鉄筋を挟むように押し当てて締結し固定保持する構造
である。
【0005】の公報記載のセパレータ固定構造は、U
型の鋼鈑を異形鉄筋に被せ、U型の両片に設けた孔にク
サビを打ち込んで鉄筋に固定するものである。
【0006】の公報記載のセパレータ固定構造は、半
丸状に曲げ加工した2つの半丸鉄板同士を合わせて鉄筋
を挟み鉄板同士をボルトで固定したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の公報記載の構造では、本体金具と補助金具の2つに分
割してあるので、セパレータに引張荷重が作用した場合
には連結状態を維持できるが、圧縮荷重が作用すると補
助金具が回転して連結が外れるおそれがある。また、加
工の手間がかかり、部品点数も多くなりコストも高くな
る。また、この構造では、鉄筋に対しシャフト側面の1
点で圧接し反対側からボルトで押圧して固定力を得てい
るため、固定力が弱く、大きな引張荷重が作用すると異
形鉄筋の節を乗り越えて本体金具が補助金具とともに滑
って移動してしまう。
【0008】の公報記載の構造では、クサビで鉄筋を
締め付ける構造となっているので、セパレータに引張力
が作用した場合、クサビの幅が狭く鉄筋の節と節の間に
納まっていれば、クサビが鉄筋の節に当ってずれは少な
いが、金物に曲げ力が作用してセパレータの変形が大き
くなり、型枠に撓みが生じて躯体精度が悪くなる。ま
た、直線状のクサビが円環状の鉄筋の節に対し一点で係
止してずれを止めているため、係止力が弱く、大きな引
張力が作用すると、クサビが鉄筋の節を乗り越えて位置
ずれしてしまう。
【0009】の公報記載の構造では、曲げ加工した板
材で鉄筋のある長さ部分を挟む構造であるため、節との
引っ掛りがなく、大きな引張力が作用した場合滑り易
い。
【0010】以上のように上記従来のセパレータ固定構
造では、固定強度が十分でなく、セパレータ自体が持つ
引張破断強度に達する前にセパレータが外れてしまい、
十分な強度で信頼性の高い型枠を形成することができな
かった。
【0011】本発明は上記従来技術を考慮してなされた
ものであって、簡単な構成で容易にセパレータと並行配
置の異形鉄筋に対しセパレータを十分強固に固定可能な
セパレータ固定金具の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、セパレータが接続される本体と、該セ
パレータと平行な異形鉄筋に該本体を固定保持する固定
部材とからなり、前記本体は前記異形鉄筋の略半周の側
面を囲む凹部を有し、前記固定部材は該凹部と反対側か
ら前記異形鉄筋を囲むように曲げ形成されたボルト部材
からなり、前記凹部に沿って、前記異形鉄筋の節に係止
する係止部を突出させて設けたことを特徴とするセパレ
ータ固定金具を提供する。
【0013】この構成によれば、本体凹部の内周縁が異
形鉄筋のほぼ半周面に沿ってその節に係止するため、十
分な固定保持力が得られるとともに曲げ形成した簡単な
構造のボルト部材により鉄筋を囲んで容易に締結するこ
とができ、従来構造に比べ十分に固定強度を高め信頼性
の高い型枠を形成することができる。なお、セパレータ
と本体との接続方法としては、セパレータを本体に対し
直接螺合させる方法、本体の外側からナット等を螺合さ
せて係止する方法、あるいは本体に対し溶接する方法等
がある。
【0014】好ましい構成例では、前記凹部の内周面に
沿って、前記異形鉄筋の節が納まる溝を形成したことを
特徴としている。
【0015】この構成によれば、異形鉄筋の半円周を囲
む凹部の内周面に鉄筋の節の形状に対応する溝が形成さ
れ、この溝内に節が収まるため、節を挟んでその両側に
溝の縁部が突出して配置され、セパレータが引っ張られ
たときに、溝の一方の縁部が節に当って位置ずれを防止
するとともに、反対側の縁部が鉄筋の側面に当接してセ
パレータの引張力による回転モーメントに対抗する抗力
を生じ、本体がモーメントにより傾くことを防止する。
これにより、強い引張力が作用したときに本体凹部が節
を乗り越えて位置ずれすることを防止し、セパレータの
引張破断強度に達するまで確実にセパレータを鉄筋に固
定保持することができる。
【0016】さらに好ましい構成例では、前記凹部に沿
って、異形鉄筋の縦方向の節が挿通する切欠きを設けた
ことを特徴としている。
【0017】この構成によれば、例えば異形鉄筋の直径
となる対向する両側面に縦方向の節が形成されている場
合、この縦方向の節に合わせて切欠きを配置することに
より切欠きの位置に対応して鉄筋の軸周りに固定金具の
位置を変えることができ、セパレータの配筋位置やボル
トの締結に都合のよい位置に固定金具を配置することが
でき、セパレータ取付け作業性が向上する。
【0018】さらに好ましい構成例では、セパレータが
挿通する通し孔を前記本体に設け、前記通し孔の片側ま
たは両側からナットにより前記セパレータを該本体に固
定することを特徴としている。
【0019】この構成によれば、セパレータは本体に対
し直接螺合せずに、その外径より大きい内径の通し孔内
を挿通し、この通し孔の片側または両側からナットによ
り固定される。このため、セパレータと本体との相互位
置合わせを行う場合、セパレータを回転させることなく
単にスライドさせて位置決めし、その後ナットで固定す
ることができ、取付調整が容易で且つ迅速にでき、作業
性が向上する。
【0020】別の好ましい構成例では、セパレータが挿
通する第1のネジ孔を前記本体に設け、前記第1のネジ
孔は、その内径がセパレータの外径より大きく、且つピ
ッチがセパレータと同じであり、前記第1のネジ孔にほ
ぼ直交する第2のネジ孔を設け、この第2のネジ孔に螺
入するボルトの一部が前記第1のネジ孔内に突出して該
第1のネジ孔内のセパレータを押圧して該第1のネジ孔
のネジに係合させることを特徴としている。
【0021】この構成によれば、第1のネジ孔の内径が
セパレータの外径より大きいため、セパレータは回転す
ることなくそのまま第1のネジ孔内部を挿通して位置調
整することができる。位置決めされたら、第2のネジ孔
にボルトを螺入させる。このボルトの一部が第1のネジ
孔内部に露出してその外周面が第1のネジ孔内部に突出
してセパレータを押圧する。これにより、セパレータは
第1のネジ孔の一方の内面側(ボルトと反対側)に押さ
れ、ピッチが等しいめねじ(第1のネジ孔)とおねじ
(セパレータ)が噛合って、セパレータは本体に対し固
定保持される。
【0022】好ましい構成例では、前記第2のネジ孔
は、セパレータと同径でかつ同ピッチであることを特徴
としている。
【0023】この構成によれば、第2のネジ孔にセパレ
ータを螺合させて取付けることにより、鉄筋と直交する
方向にセパレータを装着することができる。なお、この
ような鉄筋と直交するセパレータを取付けるための第2
のネジ孔に相当するネジ孔を前述のナットを用いたセパ
レータ固定金具に形成することも可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態に
係るセパレータ固定金具の構成図であり、(A)は正面
図、(B)は下面図である。また、図2及び図3は、そ
れぞれその本体および固定ボルト単品を示し、図2
(A)(B)はそれぞれ本体の正面図および下面図であ
り、図3(A)(B)はそれぞれ固定ボルトの上面図お
よび正面図である。
【0025】固定金具1は、本体2とボルト部材3とを
連結したものである。本体2は、ほぼその中央部にセパ
レータ(図示しない)が螺合するネジ孔4を有し、その
下部にほぼ半円状の凹部5が形成される。凹部5の内周
面には、その半円の円周方向に溝6が形成される。この
溝6は、この固定金具1を取付ける異形鉄筋7の節(図
示しない)に対応した形状を有し、この節が溝6内に収
まる。セパレータ(図示しない)はこの異形鉄筋7と同
じ方向(図1(A)の図面に垂直方向)に配設される。
本体2の両端部には、ルーズ孔8が形成され、ボルト部
材3の両端部が挿通する。
【0026】ボルト部材3は、V字状(またはU字状)
に曲げ形成された丸鋼材の両端にネジ部3aを形成した
ものである。本体2の凹部5が異形鉄筋7のほぼ半周を
囲んで装着され、その反対側からボルト部材3が異形鉄
筋7を囲んでネジ部3aが本体2のルーズ孔8内に挿入
され上側からナット9で締結される。これにより、固定
金具1が異形鉄筋7に固定保持される。この場合、凹部
5は異形鉄筋7の径に対応した半径を有するように形成
されるが、この半径以下の径の鉄筋に対してもその節が
ほぼ溝6内全体にわたってに収まる程度の径であれば適
用することができる。
【0027】図4は、上記実施形態の固定金具1の作用
説明図である。前述の本体2の凹部5の内周面に形成さ
れた溝6内に異形鉄筋7の節7aが納まる。この溝6
は、異形鉄筋7のほぼ半周に沿って節7aの形状に対応
して形成され、その半周長さ分の節7aの両側を、溝6
を構成する両縁部(突出部)6a,6bが挟んで装着さ
れる。
【0028】本体2に螺着されたセパレータ10に引張
力Fが作用すると、溝6の一方の縁部6aが鉄筋の節7
aの側面に当接して位置ずれが防止される。このとき、
溝6の縁部6aは鉄筋7のほぼ半周に沿って十分な長さ
にわたって節7aに当接するため、大きな係止力が得ら
れる。さらに本実施形態では、溝6の他方の縁部6b
が、異形鉄筋7の側面7bに当接するため、引張力Fの
側面7bからの距離aに対応した回転モーメントに対抗
する抗力Cが発生し、回転モーメントにより本体2が傾
くことを防止する。これにより、強い引張力Fが作用し
ても、本体2が傾いて節7aを乗り越えて位置ずれする
ことはなく、セパレータ10の引張破断強度に達するま
でセパレータを固定保持することが可能になる。
【0029】なお、本体2は、金属ブロックの切削等に
よる機械加工により形成してもよいし、又は鋳物あるい
は鍛造により形成してもよい。また、本体の凹部に沿っ
てその内周側に複数の突起を形成し、この突起が節に係
止して滑りを防止するように構成してもよい。あるいは
凹部の半円状縁部の側面全体が節に当接して滑りを防止
するように構成してもよい。
【0030】凹部5の縁部に縦方向の節(図示しない)
を挿通させるための1つ又は複数の切欠き(図示しな
い)を形成してもよい。これにより、鉄筋の円周方向に
竹節状の節とともに対向する直径位置の縦方向にも2本
の節が形成されている異形鉄筋に装着するときに、この
縦方向の節に合わせて切欠きを配置することにより切欠
きの位置に対応して鉄筋の軸周りに固定金具の位置を変
えることができ、セパレータの配筋位置やボルトの締結
に都合のよい位置に固定金具を配置することができ、セ
パレータ取付け作業性が向上する。
【0031】本体2に、鉄筋と直角方向にセパレータを
取付けられるように、例えば図2の一点鎖線で示す位置
にセパレータが螺合するネジ孔Sを形成してもよい。こ
れにより、型枠に平行な鉄筋に対してもセパレータを固
定することができる。
【0032】図5は本発明の別の実施の形態を示し、
(A)は上面図、(B)は正面図である。この実施形態
のセパレータ固定金具11は、本体12に対し、ボルト
部材13の一端部がピン14を介して回転可能に連結さ
れたものである。ボルト部材13の他端部にはネジ部1
3aが形成され、ナット9により本体12に締結され
る。ナット9を緩めた状態で、本体12の側面に形成さ
れたスリット12aを通してボルト部材13をピン14
廻りに矢印Aのように回動させることができる。ボルト
部材13を開いて本体12の凹部5に鉄筋を装着し、ボ
ルト部材13を閉じてナット9で締め付け固定部材11
を鉄筋7に締結し固定保持する。
【0033】この実施形態によれば、本体とボルト部材
とナットをばらばらにすることなく保管や持ち運びがで
き、ナット9をネジ部材13に付けたまま固定金具11
の着脱操作ができるので、固定しにくい場所でも、スパ
ナが回転できるスペースがあれば、片手で鉄筋とセパレ
ータの接続ができ、作業性が向上する。
【0034】図6は本発明のさらに別の実施の形態を示
し、(A)は上面図、(B)は正面図である。この実施
形態のセパレータ固定金具21は、本体22をほぼL字
状に形成し、これに対応してボルト部材23もほぼL字
状に形成したものである。ボルト部材23の一端部に頭
部23bを形成し、この頭部23b側のボルト部材23
をL字本体22の端部に形成したテーパ状の貫通孔22
bに挿通してボルト部材23を矢印Bのように回動可能
に且つ貫通孔22bから引抜き可能に連結する。ボルト
部材23の他端部には図5の例と同様にネジ部23aが
形成され、本体22に設けたスリット22aを挿通す
る。ナット9を緩めてボルト部材23を開いた状態で鉄
筋7にこの固定金具21を取付け、ボルト部材23を閉
じてナット9を締め付けて固定金具21を鉄筋7に固定
保持する。この実施形態によれば、ナット9の緩め量が
少ない状態でボルト部材13を回動させることができ、
したがって、図5の例に比べ、ネジ部23aの長さを短
くすることができる。なお、ボルト部材23の頭部23
bを図5の例と同様にピン構造としてもよい。
【0035】図7は本発明のさらに別の実施の形態を示
し、(A)は上面図、(B)は正面図である。この実施
形態のセパレータ固定金具31は、前述の図1の例と同
様の形状の本体32に対し、一端にネジ部33aが形成
され、他端に頭部33bが形成されたV字状(又はU字
状)のボルト部材33を1個のナット9で締結したもの
である。本体32の両端の側面にはスリット32aが形
成され、ボルト部材33の着脱操作を容易にしている。
【0036】図8は、本発明のさらに別の実施の形態の
組立図であり、図9(A)〜(D)はその本体単品の上
面図、正面図、底面図および側面図である。この実施形
態のセパレータ固定金具41は、L型の本体42とこれ
に対向するL型のボルト部材43を組合せたものであ
る。L型本体42の一方の端部にルーズ孔42aが形成
され、他方の端部に凹溝42bが形成される。ネジ部材
42は、その1端部にネジ部43aが形成され、他端部
に頭部43bが形成される。ネジ部43aはルーズ孔4
2aに挿入され、頭部43bは凹溝42bに嵌入する。
鉄筋7は、本体42に形成された凹部5とこれに対向す
るネジ部材43の間に挟持されナット9で締め付けられ
る。
【0037】この実施形態を使用する場合には、まずナ
ット9を弛め頭部43bを本体42から離れる方向に回
して凹部5を開放した状態にする(図8の43’の状
態)。この状態でこの固定金具41を鉄筋7に被せてボ
ルト部材43を矢印Cのように回して43”で示す状態
にする。続いてボルト部材43を矢印Dのように持ち上
げて鉄筋7を挟みナット9を締付ける。
【0038】この実施形態によれば、ボルト部材43に
螺合するナット9を回転して締め付けるだけで、このセ
パレータ固定金具41を鉄筋7に固定できるので作業性
がよい。この場合、ボルト部材43は、頭部43bが一
体の頭付きボルト部材であるため、本体42とボルト部
材43とナット9がばらばらにならず、固定しにくい場
所であっても、スパナが回転できるスペースがあれば片
手で鉄筋とセパレータの接続が可能になり作業性が高ま
るとともに、部品としての取扱性がよく保管や管理もし
やすい。
【0039】なお、上記実施形態において、セパレータ
を本体42に対し螺合させることなく、例えば図9
(A)(B)の一点鎖線で示す位置あるいはその他適当
な位置に溶接することによりセパレータと本体とを接続
してもよい(他の実施形態についても同様)。
【0040】上記各実施形態の固定金具を用いてコンク
リート型枠が以下のように組立てられる。まず、コンク
リート打設部に組立てられた鉄筋に対し上記本発明の固
定金具1,11,21,31または41を取付ける。こ
の固定金具のネジ孔4にセパレータの一端部を螺着す
る。その他の緊結材で必要部を結合し、セパレータの他
端部を堰板(型枠材)の孔に挿通させて堰板および端太
材を組立てて型枠を形成する。この型枠内部にコンクリ
ートを充填し、コンクリートが硬化したら堰板や端太材
等を解体して構造物を構築する。
【0041】図10は本発明のさらに別の実施形態の構
成図であり、図11はその使用状態のG−G矢視図であ
る。この実施形態に係るセパレータ固定金具51は、前
述の図8の実施形態のセパレータ取付用のネジ孔4を変
えたものである。すなわち、このセパレータ固定金具5
1は、その本体42にセパレータ挿通用の通し孔52が
形成される。この通し孔52の内径はセパレータ53の
外径より大きく、単なる通し孔であってネジは形成され
ない。したがって、この通し孔52に挿入されたセパレ
ータ53は、孔内を自由にスライドさせて位置決めする
ことができる。位置決めされたら、図11に示すよう
に、通し孔52の両側からナット54でセパレータ53
を本体42に固定する。なお、ナット54は、引張りに
対向する側(図では左側)のみに装着してもよい。ナッ
ト54を両側に設ければセパレータ53の押し側と引き
側に対し固定保持力が確実に作用し、セパレータ保持の
信頼性が高まる。
【0042】このような構成により、例えばフォームタ
イ(登録商標)からなるセパレータと本体との相互位置
合わせを行う場合、セパレータを回転させてネジに沿っ
て移動させることなく単にスライドさせて位置決めした
後ナットで固定することができる。したがって、固定金
具がセパレータと共回りして取り付けられない状態にな
ることもなく、取付調整が容易で且つ迅速にでき、作業
性が向上する。その他の構成および作用効果は前述の図
8の実施形態と同様である。
【0043】図12はさらに別の実施形態を示す。
(A)は正面図、(B)はそのH−H矢視図である。こ
の実施形態に係るセパレータ固定金具56は、前記図1
1の実施形態の本体42に、通し孔52と直交する方向
(平面視で軸同士が直交する方向)にセパレータ取付用
のネジ孔55を形成したものである。これにより鉄筋7
と直交する方向にセパレータ53を取付けることができ
る。
【0044】図13は本発明のさらに別の実施形態の構
成図であり、図14はその使用状態のI−I矢視図であ
る。この実施形態に係るセパレータ固定金具59は、そ
の本体42にセパレータ挿通用の第1のネジ孔60およ
びこれと直交する方向から第2のネジ孔57を形成した
ものである。第1のネジ孔60(めねじ)は、その内径
がセパレータ53(おねじ)の外径より大きく且つピッ
チがセパレータのピッチと等しい。セパレータ53は、
この第1のネジ孔60内をネジの回転移動によることな
く自由に挿通させて移動できる。第2のネジ孔57には
止めボルト58が螺着される。第1のネジ孔60の下部
と第2のネジ孔57の上部が部分的に交差し、第2のネ
ジ孔57に螺入した止めボルト58の上側が局部的に第
1のネジ孔60内に突出する。これにより、止めボルト
58が第1のネジ孔60内のセパレータ53を上方に押
圧し、その上側のネジ部を第1のネジ孔60のネジに噛
合わせてセパレータ53を固定保持する。
【0045】このような構成により、セパレータと本体
との相互位置合わせを行う場合、前述の図10の実施形
態と同様に、セパレータを回転させてネジに沿って移動
させることなく単に第1のネジ孔60内を挿通させて位
置決めでき、その後、止めボルト58により固定するこ
とができる。したがって、取付調整が容易で且つ迅速に
でき、作業性が向上する。
【0046】この場合、第2のネジ孔57の位置は、第
1のネジ孔60より内側(鉄筋側)に設け、止めボルト
58がセパレータ53を内側から外側に向けて押圧して
外側のネジ同士を噛合わせることが望ましい。これは、
セパレータ53が引張られたときに、モーメントの作用
によりセパレータは孔の外側方向(図の例では上側)に
押付けられる力を受けるため、外側のネジ同士を噛合わ
せておくことにより、このネジ同士の噛合いがさらに強
固になり抜け防止が図られるからである。
【0047】図15はさらに別の実施形態を示す。
(A)は正面図、(B)はその使用状態のJ−J矢視図
である。この実施形態は、前述の図13の実施形態に係
るセパレータ固定金具59の別の使用例を示すものであ
る。この図15の使用例では、第2のネジ孔57をセパ
レータ53と同径として、この第2のネジ孔57にセパ
レータ53を螺着させる。これにより、鉄筋7とこれに
直交する方向のセパレータ53とを結合することができ
る。この場合、セパレータ53が螺入する第2のネジ孔
57は、図示したように、L型に屈曲したボルト部材4
3の頭部側に平行に設けることが望ましい。これによ
り、セパレータ53が引張られて本体42にモーメント
が作用したとき、そのモーメントは、本体42をボルト
部材43の頭部43b側に押付ける方向に作用し、鉄筋
7を固定保持する締付け力が高められる。
【0048】図16は本発明のさらに別の実施形態を示
す。(A)は正面図、(B)はその本体部分のK−K矢
視図である。この実施形態のセパレータ固定金具61の
本体42は、異形鉄筋を保持する内面(凹部)63に、
前述の溝部6(図1、図2、図9等参照)に代えて、鉄
筋の節に係止する突起62を設けたものである。セパレ
ータに引張り力が作用したとき、この突起62が鉄筋の
節に当って横ずれが防止される。このような突起62の
形状は、図の例に限らず、棒状、円形、楕円形、その他
各種異形鉄筋の節間に入る形状とすることができる。そ
の他の構成および作用効果は前述の各実施形態と同様で
ある。なお、前記各実施形態において、溝部6に代えて
このような突起62を設けることができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、本体
凹部の内周縁が異形鉄筋のほぼ半周面に沿ってその節に
係止するため、十分な固定保持力が得られ、曲げ形成し
た簡単な構造のボルト部材により鉄筋を囲んで締結する
ことができ、取付け作業性が向上するとともに従来構造
に比べ十分に固定強度を高め信頼性の高い型枠を形成し
て設計通りの所定の構造物を構築することができる。
【0050】また、前記凹部の内周面に沿って、前記異
形鉄筋の節が納まる溝を形成した構成とすれば、異形鉄
筋の半円周を囲む凹部の内周面に鉄筋の節の形状に対応
する溝が形成され、この溝内に節が収まるため、節を挟
んでその両側に溝の縁部が配置され、セパレータが引っ
張られたときに、溝の一方の縁部が節に当って位置ずれ
を防止するとともに、反対側の縁部が鉄筋の側面に当接
してセパレータの引張力による回転モーメントに対抗す
る抗力を生じ、本体がモーメントにより傾くことを防止
する。これにより、セパレータに強い引張力が作用した
ときに本体凹部が節を乗り越えて位置ずれすることを防
止し、セパレータの引張破断強度に達するまで確実にセ
パレータを鉄筋に固定保持することができる。
【0051】また、セパレータを取付ける孔をセパレー
タの外径より大きくしてセパレータを自由に挿通可能と
しておく構成とすれば、セパレータを回転させることな
く位置調整できるため、固定金具がセパレータと共回り
して取付けられない状態になることもなく、容易に且つ
迅速にセパレータを取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るセパレータ固定金
具の構成説明図。
【図2】 図1の固定金具の本体単品の形状説明図。
【図3】 図1の固定金具のボルト部材単品の形状説明
図。
【図4】 図1の固定金具の作用説明図。
【図5】 本発明の別の実施の形態の構成説明図。
【図6】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図7】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図8】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図9】 図8の実施形態の本体の構成説明図。
【図10】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図11】 図10の実施形態の取付け状態のG−G矢
視図。
【図12】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図13】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図14】 図13の実施形態の取付け状態のI−I矢
視図。
【図15】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図16】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【符号の説明】
1,11,21,31,41:固定金具、2,12,2
2,32,42:本体、12a,22a,32a:スリ
ット、22b:貫通孔、3,13,23,33,43:
ボルト部材、3a,13a,23a,33a,43a:
ネジ部、23b,33b,43b:頭部、4:ネジ孔、
5:凹部、6:溝、6a,6b:溝の縁部、7:鉄筋、
7a:節、7b:鉄筋の側面、8:ルーズ孔、9:ナッ
ト、10:セパレータ、14:ピン、42a:ルーズ
孔、42b:凹溝、51:固定金具、52:通し孔、5
3:セパレータ、54:ナット、55:ネジ孔、56:
固定金具、57:第2のネジ孔、58:止めボルト、5
9:固定金具、60:第1のネジ孔、61:固定金具。
フロントページの続き (72)発明者 末木 智 新潟県新潟市山二ツ1−18−1 (72)発明者 池田 明繁 徳島県板野郡板野町大寺字岡山路8−270 (72)発明者 能島 弘幸 岡山県岡山市赤田202−7 (72)発明者 田中 邦信 岡山県岡山市厚生町2−12−20 (72)発明者 山田 晋男 埼玉県幸手市北1−12−22 Fターム(参考) 2E177 KB04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セパレータが接続される本体と、該セパレ
    ータと平行な異形鉄筋に該本体を固定保持する固定部材
    とからなり、前記本体は前記異形鉄筋の略半周の側面を
    囲む凹部を有し、前記固定部材は該凹部と反対側から前
    記異形鉄筋を囲むように曲げ形成されたボルト部材から
    なり、前記凹部に沿って、前記異形鉄筋の節に係止する
    係止部を突出させて設けたことを特徴とするセパレータ
    固定金具。
  2. 【請求項2】前記凹部の内周面に沿って、前記異形鉄筋
    の節が納まる溝を形成したことを特徴とする請求項1に
    記載のセパレータ固定金具。
  3. 【請求項3】前記凹部に沿って、異形鉄筋の縦方向の節
    が挿通する切欠きを設けたことを特徴とする請求項2に
    記載のセパレータ固定金具。
  4. 【請求項4】セパレータが挿通する通し孔を前記本体に
    設け、前記通し孔の片側または両側からナットにより前
    記セパレータを該本体に固定することを特徴とする請求
    項1、2または3に記載のセパレータ固定金具。
  5. 【請求項5】セパレータが挿通する第1のネジ孔を前記
    本体に設け、前記第1のネジ孔は、その内径がセパレー
    タの外径より大きく、且つピッチがセパレータと同じで
    あり、前記第1のネジ孔にほぼ直交する第2のネジ孔を
    設け、この第2のネジ孔に螺入するボルトの一部が前記
    第1のネジ孔内に突出して該第1のネジ孔内のセパレー
    タを押圧して該第1のネジ孔のネジに係合させることを
    特徴とする請求項1、2または3に記載のセパレータ固
    定金具。
  6. 【請求項6】前記第2のネジ孔は、セパレータと同径で
    かつ同ピッチであることを特徴とする請求項5に記載の
    セパレータ固定金具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009156016A (ja) * 2007-12-06 2009-07-16 Takagi Seiko Corp コンクリート型枠用根止め金具
JP2017002666A (ja) * 2015-06-15 2017-01-05 株式会社三先 桟木固定具
JP2017043991A (ja) * 2015-08-27 2017-03-02 有限会社わたなべ 天端レベル管理具

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