JP3002492U - 建設用構造部材の締結金具 - Google Patents

建設用構造部材の締結金具

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JP3002492U JP1994000676U JP67694U JP3002492U JP 3002492 U JP3002492 U JP 3002492U JP 1994000676 U JP1994000676 U JP 1994000676U JP 67694 U JP67694 U JP 67694U JP 3002492 U JP3002492 U JP 3002492U
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健二 作本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金具本体1の受け部11の開口縁両外側にフ
ランジ部21を突出させ、締結片2の嵌合部21の開口
縁外端に長,短突片22,23を突出させ、長突片22
をフランジ部21の一端部に開閉および摺動可能に係合
させ、締結片2を開いて直交する一方の鉄筋4に受け部
11を嵌め、締結片2を閉じて他方の鉄筋5に嵌合部2
1を嵌め、長,短突片22,23をフランジ部12の両
端部にビス3によって締め付け、受け部11と嵌合部2
1とによって鉄筋4,5の当接している直交部を挾着す
る。 【効果】 鉄筋4,5間に介在する部品がなく、2個の
締結片2が狭い幅であるので軽量であり、鉄筋4,5の
外周側に4本のビス3を配置したので、安定した確実な
固定でき、鉄筋4,5の当接部と反対側から受け部1
1、嵌合部12を嵌めることで、作業性もよい、締結金
具を提供できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、直交する鉄筋、足場用パイプ材などの建設用構造部材の締結金具 に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄筋コンクリートによって各種の構築物を建設する場合に、2本の鉄筋 からなる建設用構造部材の直交部を当接させて固定するには、前記構造部材の直 交部の外周に針金を掛けて、構造部材を締結するのが一般的である。 また、仮設足場を建設する場合には、直交する足場用のパイプ材を締結金具に よって締結しているが、この締結金具は受け金具の一側部に締め付け金具を開閉 可能に枢着した2個の金具本体を有し、これらの金具本体の受け金具を直交させ て背面合わせにボルト、ナットなどによって固定したものが一般的である。そし て、直交するパイプ材の対向部に金具本体に設けた受け金具をそれぞれ嵌めて支 持すると共に、締め付け金具を閉じてこれらの他側部を受け金具に適宜の手段で 着脱可能に締め付けることで、パイプ材を受け金具と締め付け金具とによって締 め付け固定している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前述した針金によって直交する鉄筋などを締結するには多大の労力と 長い時間がかかり作業性がよくない上に、鉄筋などを確実に締結できず、コンク リートの打設による圧力によって鉄筋がずれたり、針金が切れたりすることがあ った。
【0004】 また、仮設足場用の前述した締結金具は、2個の金具本体を有し、これらの受 け金具に締め付け金具を枢着し、前記受け金具を固定しているので、構造が複雑 となり、重くなると共に材料費が高くなって締結金具全体としても高価になる。 さらに直交する足場用のパイプ材を直接当接させて締結できない上に、受け金具 が直交するパイプ材間に位置するので、これらのパイプ材間に隙間ができ、仮設 足場が大型になるという問題点があった。
【0005】 この考案は前述した問題点を解決して、作業性がよく、また、鉄筋、パイプ材 などの建設用構造部材の当接して直交する部分を安定した状態で確実に固定でき 、さらに軽量で安価な建設用構造部材の締結金具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案に係る建設用構造部材の締結金具は、鉄筋、パイプ材などの2 本の建設用構造部材の当接して直交する部分を固定する締結金具であって、U字 状断面の開口から一方の前記構造部材の一部が突出して嵌まる受け部を有し、こ の受け部の開口縁両外側に屈曲して突出するフランジ部をそれぞれ形成し、これ らのフランジ部の一端部両側に前記受け部と反対側に屈曲して相対向する突起受 け片を突出させ、これらの突起受け片に突起受け片突出方向に長い長孔を対向さ せてそれぞれ形成した金具本体と、U字状断面の開口から他方の前記構造部材の 一部が突出して嵌まる嵌合部を有し、この嵌合部の開口縁一端および他端外側に 屈曲して突出す、長突片および短突片を形成し、前記長突片の先端部両外側に係 合突起を突出させ、金具本体のフランジ部に前記嵌合部の開口および長,短突片 を対向可能に配置し、前記係合突起を金具本体に設けた前記突起受け部の長孔に 開閉および摺動可能に係合させた2個の締結片と、他方の前記構造部材の外側か ら、前記締結片の長,短突片を金具本体のフランジ部の両端部にそれぞれ締め付 けるねじ部材とを備えたものである。
【0007】 請求項2の考案に係る建設用構造部材の締結金具は、鉄筋、パイプ材などの2 本の建設用構造部材の当接して直交する部分を固定する締結金具であって、U字 状断面の開口から一方の前記構造部材の一部が突出して嵌まる受け部を有し、こ の受け部の開口縁両外側に屈曲して突出するフランジ部をそれぞれ形成し、これ らのフランジ部の一端部両側に前記受け部と反対側に屈曲して相対向する突起受 け片を突出させ、これらの突起受け片に突起受け片突出方向に長い長孔を対向さ せてそれぞれ形成した金具本体と、U字状断面の開口から他方の前記構造部材の 一部が突出して嵌まる嵌合部を有し、この嵌合部の開口縁一端および他端外側に 屈曲して突出す、長突片および短突片を形成し、前記長突片の先端部両外側に係 合突起を突出させ、金具本体のフランジ部に前記嵌合部の開口および長,短突片 を対向可能に配置し、前記係合突起を金具本体に設けた前記突起受け部の長孔に 開閉および摺動可能に係合させた2個の締結片と、他方の前記構造部材の外側か ら、前記締結片の長,短突片を金具本体のフランジ部の両端部にそれぞれ締め付 けるねじ部材とを備え、金具本体の受け部に複数の抜き孔を形成し、金具本体の フランジ部の両端部に前記受け部側に突出する筒状の周壁が突出した締め付け孔 をそれぞれ形成し、これらの締め付け孔にめねじを設けると共に、前記締結片の 長,短突片にそれぞれ設けためねじ孔に、前記締め付け孔に締め付ける前記ねじ 部材のねじ部を中間部まで螺挿させたものである。
【0008】
【作用】
請求項1の考案は、2個の締結片が開いた状態で、2本の建設用構造部材が当 接して直交する部分の当接部と反対側から一方の前記構造部材に金具本体の受け 部を嵌め、前記締結片を、係合突起を軸として金具本体のフランジ部に設けた突 起受け片に対し、回動させて閉じ、他方の前記構造部材に締結片の嵌合部を嵌め 、締結片の長,短突片を前記フランジ部の両端部にそれぞれ対向させ、ビスなど からなる4本のねじ部材によって、長,短突片をフランジ部の両端部に締め付け ることで、前記構造部材をこれらが当接した状態で、前記受け部と嵌合部とによ って挾着、固定するものである。
【0009】 従って、直交する一方の前記構造部材と他方の構造部材とに、これらの当接部 と反対側から金具本体の受け部と締結片の嵌合部とをそれぞれ嵌める操作を行え ばよく、両構造部材の間に介在させる部品がないので、構造部材の直交部を短時 間で容易に固定することができ、作業性がよい。
【0010】 また、一方の構造部材の両外側で2個の締結片によって他方の構造部材を一方 の構造部材を介して1個の金具本体に押し付け、金具本体の両側フランジ部の両 端部に2個の締結片の長,短突片を4本のねじ部材で締め付けており、これらの ねじ部材は両構造部材の直交部の外周側に位置しているので、構造部材をバラン スよく、安定した状態で確実に固定できる。
【0011】 さらに、締結金具の要部を構成する金具本体と締結片とは、鋼板のプレス加工 品でよく、容易に加工でき、締結片が2個あっても、これらが幅の狭いものであ り、2本の構造部材が直交する部分の間に介在させる部品がない上に、ねじ部材 は通常のビスやボルトでよいこともあって、従来の締結金具に比べ、構造が簡単 で材料も少なくてすむ。 なお、仮設足場を構築する場合には、直交するパイプ材間に隙間ができないの で、構築した足場が小型となり、その設置スペースを小さくできる。
【0012】 請求項2の考案は、前述した請求項1の考案による作用に加えて、金具本体の フランジ部の両端部に筒状の周壁を突出させた締め付け孔を設け、これらにめね じを設けたので、金具本体を構成する鋼板の厚さを薄くでき、この場合に、ナッ トを用いなくとも、ねじ部材のねじ部がねじ嵌合する長さを十分に確保でき、フ ランジ部に対し締結片の長,短突片を、緩む恐れなく確実に締め付けることがで きる。
【0013】 また、締結片の長,短突片にそれぞれめねじ孔を設け、これらにねじ部材のね じ部を中間部まで螺挿させたので、この状態で締結金具を保管し、使用現場に運 ぶことにより、ねじ部材の運び忘れがなく、使用時にねじ部材の締め付けが容易 であると共に、締め付け長さを短くでき、締結片の締め付け作業が能率よくでき る。
【0014】 さらに、金具本体の受け部に複数の抜き孔を形成したので、これらがないもの に比べて、より軽量にできる。なお、鉄筋の直交部を締結した場合には、打設し たコンクリートが、抜き孔に充填されると共に、抜き孔から受け部に容易に入る ことで、締結金具と鉄筋との間に隙間が生じることなく、これらの間にコンクリ ートを充填してコンクリートに締結金具と鉄筋とを埋め込むことができ、鉄筋コ ンクリート構築物の強度を低下させることがない。
【0015】
【実施例】
以下、この考案の一実施例につき図を参照して説明する。 この実施例に係る建設用構造部材の締結金具は、図1ないし図3の各図に示す ように、1個の金具本体1と2個の締結片2と、4本のビス3(ねじ部材)とか らなり、金具本体1および締結片2は、ともに鋼板のプレス加工品によって構成 されている。
【0016】 金具本体1は、一方の大径鉄筋4が嵌まる横断面U字状の受け部11の開口縁 両側に、外側に直角に屈曲して突出するフランジ部12が同一平面上に形成され 、これらのフランジ部12の一端部が受け部11から突出し、突出部12aの両 側縁には受け部11と反対側にフランジ部12から直角に屈曲して起立する突起 受け片13が形成され、これらの受け片13には図4にも示すように、突出方向 に長いほぼ長方形の長孔13aがそれぞれ形成され、長孔13aと受け片13の 端辺とを結ぶ切り離し部13bが各受け片13にそれぞれ設けられている。
【0017】 また、受け部11には4個の2等辺三角形状の抜き孔11aが設けられ、フラ ンジ部12の長手方向中間部にはこれらの幅方向に切欠部12bが設けられて、 金具本体1の重量の軽減が図られている。さらに、フランジ部12の一端部近く と、他端部とに周壁12cを受け部11側に筒状に突出させた締め付け孔12d がそれぞれ形成され、各締め付け孔12dの内周面にはめねじがそれぞれ形成さ れている。
【0018】 さらに、金具本体1には、受け部11の両端近く、および受け部11の湾曲部 とフランジ部12とが連続する部分には、金具本体1外周側に膨出する円弧状の 補強用突条14および、これらと離間させて設けた補強用突起15がそれぞれ形 成されている。
【0019】 前記締結片2は、他方の小径鉄筋5が嵌まる横断面U字状の嵌合部21の開口 縁一端と他端とに、長突片22と短突片23とがそれぞれ外側に直角に屈曲し同 一平面上に突出して形成され、長突片22の先端部両側方に係合突起22aがそ れぞれ突出され、長突片22と短突片23とに、締結具2の金具本体1への装着 状態で、これのフランジ部12に形成した締め付け孔12dと対向するめねじ孔 22bとめねじ孔23aとがそれぞれ形成されている。なお、長突片22に形成 しためねじ孔22bは係合突起22aより嵌合部側に配設されている。
【0020】 また、締結片2は、係合突起22aを除く全体の幅が金具本体1のフランジ部 12両端部の幅より幾分狭く形成され、さらに嵌合部21の湾曲部には外周側に 膨出する補強用突条24が円弧状に形成されている。
【0021】 そして、金具本体1のフランジ部12の突出部12aに設けた突起受け片13 の切り離し部13bから締結片2の長突片22に設けた係合突起22aを突起受 け片13の長孔13a内に入れて、突起受け片13を突出端側からフランジ部1 2側に叩いて、突起受け片13の先端側部を塑性変形させ、切り離し部13bを 潰ぶし、係合突起22aを突起受け片13の長孔13aに対し、これらの長手方 向への摺動および回動可能に係合させることで、金具本体1の両側フランジ部1 2にそれぞれ締結片2を装着してある(図4参照)。
【0022】 締結片2の長,短突片22,23に設けためねじ孔22b,23aには、前記 ビス3が頭部31を外側にしてねじ部32を中間部まで螺挿してある。 なお、金具本体1のフランジ部12に設けた4つの締め付け孔12dの中心は 、大径鉄筋4と小径鉄筋5との直交部の中心から互いに等しい距離に配置されて いる。
【0023】 次に、この実施例に係る締結金具の使用について説明する。 前述したように、1個の金具本体1に2個の締結片2を装着し、これらの締結 片2の長,短突片22,23にビス3をねじ部32の中間部まで螺挿した状態で 使用現場まで運ぶ。 使用現場では、橋脚などの鉄筋構造体の垂直部用の大径鉄筋4と、水平部用の 小径鉄筋5とを当接させた直交部に、まず、図1,図2の鎖線に示すように、2 個の締結片2を用いた状態で、金具本体1の受け部11を大径鉄筋4に小径鉄筋 5との当接部と反対側から嵌める。
【0024】 続いて、用いた状態の締結片2を図1の矢印a方向に係合突起22aを中心と してそれぞれ回動させて閉じ、嵌合部21を小径鉄筋5に大径鉄筋4との当接部 と反対側から嵌める。この状態で、大径鉄筋4は金具本体1の受け部11から小 径鉄筋5は2個の締結片2の嵌合部21からそれぞれ突出して、両鉄筋4,5が 当接している。
【0025】 次に、2個の締結片2の長,短突片22,23のめねじ孔22b,23aに嵌 挿してあるビス3のねじ部32を、金具本体1のフランジ部12に設けた対向す る締め付け孔12dにそれぞれ締め付けることで、図1,図2の実線に示すよう に、締結片2の嵌合部21によって小径鉄筋5と大径鉄筋4とを大径鉄筋4が嵌 まっている金具本体1の受け部11に押し付け、前記嵌合部21と受け部11と によって両鉄筋4,5の直交部を挟着、固定する。この際、締結片2の長,短突 片22,23は金具本体1のフランジ部12に対し平行に締め付けることが好ま しく、各ビス3は頭部31が長,短突片22,23の外側面に当接するまで締め 付ける。 なお、各ビス3は、ねじ部32の頭部31に近い部分をねじのない丸棒状とし て、締結片2のめねじ孔に対し遊挿されるようにすることが好ましい。
【0026】 以上のようにして、大径鉄筋4と小径鉄筋5との直交部を、全部または必要箇 所を締結金具によってそれぞれ固定して、橋脚などの鉄筋構造体を組み立て、組 み立てた構造体を所要位置に立設し、コンクリートを打設することで、締結金具 をコンクリート内に埋め込んで、橋脚などを構築する。
【0027】 前記実施例に係る締結金具は、橋脚に限られることなく、高速道路などの路面 構成用、河川などの護岸壁など、2本の鉄筋を直交させた直交部を固定する、鉄 筋コンクリート用の鉄筋構造体に広く適用できる。
【0028】 また、この実施例に係る締結金具は、直交する鉄筋の径に応じて、金具本体の 受け部と締結片の嵌合部との大きさ、金具本体と締結片とを構成する鋼板の厚さ を適宜変更でき、直交する鉄筋の径が等しいものにも適用できる。
【0029】 この実施例に係る締結金具は、直交する鉄筋4,5に、これらの当接部と反対 側から金具本体1の受け部11、締結片2の嵌合部21にそれぞれ嵌める操作を 行なえばよく、前記鉄筋4,5間に介在する部品がないので、締結片2が2個と なり、ビス3が4本になっても、作業が容易にできる。
【0030】 鉄筋4,5の外周側に4本のビス3を鉄筋4,5の直交部の中心から等しい距 離に配置すると共に、鉄筋4の両外側に2個の締結片2が位置しているので、こ れらの2つの嵌合部21と金具本体1の1つの受け部11とで、鉄筋4,5の直 交部をバランスよく挾着できるとともに、締結片2の長,短突片22,23と金 具本体1の両側フランジ部12との間に隙間ができていることもあって、4本の ビス3によって、鉄筋4,5が当接しているこれらの直交部を安定した状態に確 実に固定できる。従って、鉄筋構造体の組み立て後に、コンクリートを打設した 際に、鉄筋の直交部の締結が緩んで鉄筋がずれることがなくなる。
【0031】 さらに、締結金具の金具本体1と締結片2とは鋼板のプレス加工品でよく、容 易に加工でき、締結片が2個あっても、これらの幅が狭く、鉄筋4,5間に介在 させる部品がなく、ビス3は通常のものでよいので、構造が簡単で、材料も少な くてすみ、軽量で安価にできる。
【0032】 そして、金具本体1のフランジ部12の両端部に筒状の周壁12cを突出させ た締め付け孔12dを設け、これらにめねじを設けたので、金具本体1を構成す る鋼板の厚さを薄くでき、ナットを用いなくても、締結片2の長,短突片22, 23に通したビス3のねじ部32が締め付け孔12dにねじ嵌合する長さを十分 に確保でき、ビス3によって、フランジ部12の両端部に締結片2の長,短突片 22,23を緩む恐れなく確実に締め付けることができる。
【0033】 この実施例に係る締結金具は、締結片2の長,短突片22,23にそれぞれね じ孔22b,23aを設け、これらにビス3のねじ部32を中間部まで螺挿させ たので、この状態で締結金具を保管し、使用現場に運ぶことで、ビスの運び忘れ をなくすことができると共に、締結金具の使用時にビス3の締め付け長さを短く でき、締結片2の締め付け作業が容易に能率よくできる。
【0034】 また、金具本体1の受け部11に複数の抜き孔11aを形成したので、鉄筋4 ,5の直交部を締結し、コンクリートを打設すると、コンクリートは、抜き孔1 1aに充填されると共に、抜き孔11aから受け部11内に容易に入ることで、 締結金具と鉄筋4,5との間に空隙が生じることなく、これらの間にコンクリー トを充填して、コンクリートに鉄筋4,5と締結金具とを埋め込むことができ、 強度が大きい鉄筋コンクリートの構築物を得ることができる。 金具本体1の受け部11に抜き孔11aを設けたことで、金具本体1をより軽 量化できる。
【0035】 なお、締結金具の軽量化には、フランジ部12の中間に切欠部12bを設ける ことが好ましく、また、金具本体1は補強用突条14、補強用突起15を設けて あり、締結片2も補強用突条24を設けてあるので、金具本体1および締結片2 の板厚を薄くすることが可能となり、これらによっても締結金具の軽量化を図る ことが好ましい。
【0036】 この考案において、ねじ部材はビスの代わりにボルトを用いてもよい。またね じ部材は、ボルトとナットとによって構成し、金具本体のフランジ部の両端部お よび締結片の長,短突片には前記ボルトのねじ部が挿通する貫通孔を形成しても よいが、前述した実施例の締め付け孔、めねじ孔にすることが好ましい。
【0037】 この考案において、金具本体の受け部と締結片の嵌合部との形状、大きさを同 様にすることで、仮設足場用のパイプ材の直交部の締結など、パイプ材を直交さ せて組み立てる各種構築物にも、前述した実施例の場合と同様にでき、この場合 に、直交する2本のパイプ材が当接しているので、仮設足場などの構築物を小型 化し、設置スペースを小さくできる。なお、パイプ材を分解するには、ビスなど のねじ部材を金具本体の締め付け孔から抜き出し、締結時と反対の順序で締結片 、金具本体をパイプ材から外せばよい。
【0038】 この考案において、金具本体のフランジ部に設けた突起受け片には切り離し部 を設けることなく、長孔のみを設け、一方の突起受け片のみを屈曲させた状態で 、締結片の長突片に設け一方の係合突起を屈曲させた突起受け片に係合させ、こ の状態で他方の突起受け片を屈曲させる途中で、この受け片の長孔に前記長突片 の他方の係合突起を係合させた後、他方の突起受け片を一方の突起受け片と対向 するように屈曲させるなど適宜の手段によって、係合突起を突起受け片に係合さ せてもよい。
【0039】
【考案の効果】
請求項1の考案に係る建設用構造部材の締結金具は、金具本体の受け部の開口 縁両外側にフランジ部を突出させ、2個の嵌合部の開口縁一端と他端とに長突片 と短突片とを突出させ、前記長突片を前記フランジ部の一端部に開閉および摺動 可能に係合させたので、2個の締結片が開いた状態で、直交する鉄筋などの一方 の建設用構造部材に金具本体の受け部を嵌め、前記締結片を閉じて、これらの嵌 合部を他方の建設用構造部材に嵌め、長,短突片をフランジ部にねじ部材によっ て締め付けることで、前記両構造部材の当接している直交部を前記受け部と嵌合 部とによって挟着、固定するものである。
【0040】 従って、直交する一方の前記構造部材と他方の構造部材とに、これらの当接部 と反対側から金具本体の受け部と締結片の嵌合部とをそれぞれ嵌める操作を行え ばよく、両構造部材の間に介在させる部品がないので、構造部材の直交部を短時 間で容易に固定することができ、作業性がよい。
【0041】 また、一方の構造部材の両外側で2個の締結片によって他方の構造部材を一方 の構造部材を介して1個の金具本体に押し付け、金具本体の両側フランジ部の両 端部に2個の締結片の長,短突片を4本のねじ部材で締め付けており、これらの ねじ部材は両構造部材の直交部の外周側に位置しているので、構造部材をバラン スよく、安定した状態で確実に固定できる。
【0042】 なお、前述のように鉄筋の直交部を固定して鉄筋を組み立てた構造体を用いて 、コンクリートを打設した場合には、その圧力によって鉄筋や締結金具がずれた り、締結金具が破損したりすることがない。
【0043】 さらに、締結金具の要部を構成する金具本体と締結片とは、鋼板のプレス加工 品でよく、容易に加工でき、締結片が2個あっても、これらが幅の狭いものであ り、2本の構造部材が直交する部分の間に介在させる部品がない上に、ねじ部材 は通常のビスやボルトでよいこともあって、従来の締結金具に比べ、構造が簡単 で材料も少なくてすみ、軽量で安価な締結金具を提供できる。 なお、仮設足場を構築する場合には、直交するパイプ材間に隙間ができないの で、構築した足場が小型となり、その設置スペースを小さくできる。
【0044】 請求項2の考案は、前述した請求項1の考案による効果に加えて、金具本体の フランジ部の両端部に筒状の周壁を突出させた締め付け孔を設け、これらにめね じを設けたので、金具本体を構成する鋼板の厚さを薄くでき、この場合に、ナッ トを用いなくとも、ねじ部材のねじ部がねじ嵌合する長さを十分に確保でき、フ ランジ部に対し締結片の長,短突片を、緩む恐れなく確実に締め付けることがで きる。
【0045】 また、締結片の長,短突片にそれぞれめねじ孔を設け、これらにねじ部材のね じ部を中間部まで螺挿させたので、この状態で締結金具を保管し、使用現場に運 ぶことにより、ねじ部材の運び忘れがなく、使用時にねじ部材の締め付けが容易 であると共に、締め付け長さを短くでき、締結片の締め付け作業が能率よくでき る。
【0046】 さらに、金具本体の受け部に複数の抜き孔を形成したので、これらがないもの に比べて、より軽量にできる。なお、鉄筋の直交部を締結した場合には、打設し たコンクリートが、抜き孔に充填されると共に、抜き孔から受け部に容易に入る ことで、締結金具と鉄筋との間に隙間が生じることなく、これらの間にコンクリ ートを充填してコンクリートに締結金具と鉄筋とを埋め込むことができ、鉄筋コ ンクリート構築物の強度を低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係る建設用構造部材の締
結金具を示した使用状態の側面図
【図2】図1に示した締結金具の使用状態の背面図
【図3】図1に示した締結金具の分解斜視図
【図4】締結片の金具本体に対する取り付け動作説明図
【符号の説明】
1 金具本体 11 受け部 11a 抜き孔 12 フランジ部 12b 切欠部 12c 周壁 12d 締め付け孔 13 突起受け片 13a 長孔 14 補強用突条 15 補強用突起 2 締結片 21 嵌合部 22 長突片 22a 係合突起 22b めねじ孔 23 短突片 23a めねじ孔 24 補強用突条 3 ビス(ねじ部材) 31 頭部 32 ねじ部 4 鉄筋(建設用構造部材) 5 鉄筋(建設用構造部材)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋、パイプ材などの2本の建設用構造
    部材の当接して直交する部分を固定する締結金具であっ
    て、 U字状断面の開口から一方の前記構造部材の一部が突出
    して嵌まる受け部を有し、この受け部の開口縁両外側に
    屈曲して突出するフランジ部をそれぞれ形成し、これら
    のフランジ部の一端部両側に前記受け部と反対側に屈曲
    して相対向する突起受け片を突出させ、これらの突起受
    け片に突起受け片突出方向に長い長孔を対向させてそれ
    ぞれ形成した金具本体と、 U字状断面の開口から他方の前記構造部材の一部が突出
    して嵌まる嵌合部を有し、この嵌合部の開口縁一端およ
    び他端外側に屈曲して突出す、長突片および短突片を形
    成し、前記長突片の先端部両外側に係合突起を突出さ
    せ、金具本体のフランジ部に前記嵌合部の開口および
    長,短突片を対向可能に配置し、前記係合突起を金具本
    体に設けた前記突起受け部の長孔に開閉および摺動可能
    に係合させた2個の締結片と、 他方の前記構造部材の外側から、前記締結片の長,短突
    片を金具本体のフランジ部の両端部にそれぞれ締め付け
    るねじ部材とを備えたことを特徴とする建設用構造部材
    の締結金具。
  2. 【請求項2】 鉄筋、パイプ材などの2本の建設用構造
    部材の当接して直交する部分を固定する締結金具であっ
    て、 U字状断面の開口から一方の前記構造部材の一部が突出
    して嵌まる受け部を有し、この受け部の開口縁両外側に
    屈曲して突出するフランジ部をそれぞれ形成し、これら
    のフランジ部の一端部両側に前記受け部と反対側に屈曲
    して相対向する突起受け片を突出させ、これらの突起受
    け片に突起受け片突出方向に長い長孔を対向させてそれ
    ぞれ形成した金具本体と、 U字状断面の開口から他方の前記構造部材の一部が突出
    して嵌まる嵌合部を有し、この嵌合部の開口縁一端およ
    び他端外側に屈曲して突出す、長突片および短突片を形
    成し、前記長突片の先端部両外側に係合突起を突出さ
    せ、金具本体のフランジ部に前記嵌合部の開口および
    長,短突片を対向可能に配置し、前記係合突起を金具本
    体に設けた前記突起受け部の長孔に開閉および摺動可能
    に係合させた2個の締結片と、 他方の前記構造部材の外側から、前記締結片の長,短突
    片を金具本体のフランジ部の両端部にそれぞれ締め付け
    るねじ部材とを備え、 金具本体の受け部に複数の抜き孔を形成し、金具本体の
    フランジ部の両端部に前記受け部側に突出する筒状の周
    壁が突出した締め付け孔をそれぞれ形成し、これらの締
    め付け孔にめねじを設けると共に、前記締結片の長,短
    突片にそれぞれ設けためねじ孔に、前記締め付け孔に締
    め付ける前記ねじ部材のねじ部を中間部まで螺挿させた
    ことを特徴とする建設用構造部材の締結金具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014181514A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Zen Giken Kk 鉄筋交差部締結金具

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