JP2001310968A - ポリエチレン−ポリスチレン系混合樹脂押出発泡体及びその製造方法 - Google Patents
ポリエチレン−ポリスチレン系混合樹脂押出発泡体及びその製造方法Info
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Abstract
ン−ポリスチレン系混合樹脂発泡体の提供 【解決手段】 スチレン含量が40〜80重量%、ポリ
ブタジエンブロックに占める1,2結合型ポリブタジエ
ン含量が30〜80重量%、ポリブタジエンブロックの
二重結合の水素添加率が40%以上である水素添加スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体を、ポリエチレン系
樹脂とポリスチレン系樹脂の合計100重量部に対して
2〜15重量部含有することを特徴とするポリエチレン
−ポリスチレン系混合樹脂押出発泡体。
Description
びその製造方法に関し、更に詳しくは優れた剛性と圧縮
回復性を有するポリエチレン−ポリスチレン系混合樹脂
発泡体及びその製造方法に関するもので、本発明の発泡
体は工業製品等の緩衝包装材、住宅等の断熱材、ビート
板やボディボード等のスポーツ用具芯材、フロート等の
浮き材などに使用される。
合樹脂発泡体を得る方法としては、水素添加スチレン−
ブタジエンブロック共重合体の存在下で、ポリオレフィ
ンーポリスチレン混合樹脂を発泡する方法が知られてい
る(特開昭50−32263号)。
スチレン系樹脂を10〜95重量%含有するポリオレフ
ィンーポリスチレン混合樹脂を、この混合樹脂に対し
0.5〜10重量%の水素化添加スチレンーブタジエン
共重合体の存在下で押出発泡し、発泡体を得るとしてい
る。この方法により得られる発泡体は、ポリスチレン系
樹脂単独の発泡体に比べて耐溶剤性に優れるという利点
を有している。しかしながら、この発泡体においては、
剛性と圧縮回復性を両立させることは難しい。言い換え
れば、ポリスチレン系樹脂の比率が高いと剛性は高くな
るが充分な圧縮回復性は得られず、逆にポリスチレン系
樹脂の比率が低いと圧縮回復性は良くなるが充分な剛性
が得られなくなる。その原因は、ポリエチレン系樹脂と
ポリスチレン系樹脂の相溶化が未だ充分でないことにあ
る。
ブタジエンブロック共重合体においては、そのスチレン
含量を変えることで、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、それぞれへの親和性は調整できるが、ポリ
スチレン系樹脂相とポリオレフィン系樹脂相の界面に効
率よく水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体
を配して相溶化効果を高めることはできない。そのた
め、得られた発泡体はポリエチレン系樹脂の持つ圧縮回
復性とポリスチレン系樹脂の持つ剛性とをバランスよく
併せ持つことができなくなる。また、ポリスチレン系樹
脂はメルトフローレイト(MFR,200℃,5.0k
g荷重)が2.5g/10分以下の流動性に低いものが
用いられ、先述のようなポリスチレン系樹脂とポリオレ
フィン系樹脂の相溶化が充分でない状態で発泡させる
と、ポリエチレン系樹脂の伸長にポリスチレン系樹脂が
追随して伸長することが出来ず、両樹脂界面で破膜が生
じて、得られる発泡体の独立気泡率は低くなり、剛性と
圧縮回復性は低下する。
るためには、発泡時及び圧縮時の気泡膜伸長過程の両方
において、ポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂が
充分に相溶化されていることが必要不可欠である。本発
明では、ポリエチレンーポリスチレン混合樹脂発泡体に
見られる前記の課題を解決し、優れた剛性と圧縮回復性
を有する発泡体とその製造方法を提供することを目的と
する。
造と組成を有する水素添加スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体の存在下で、ポリエチレン系樹脂とポリスチ
レン系樹脂を特定の割合で混合して押出発泡すること
で、上記課題が解決されることを見出し、本発明をなす
に至った。
リスチレン系樹脂、水素添加スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体を含有するポリエチレン−ポリスチレン系
混合樹脂発泡体であって、ポリエチレン系樹脂とポリス
チレン系樹脂の組成比は70:30〜40:60の重量
比であること、水素添加スチレン−ブタジエンブロック
共重合体の含有量はポリエチレン系樹脂とポリスチレン
系樹脂の合計100重量部に対して2〜15重量部であ
ること、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合
体はスチレン含量が40〜80重量%であり、共重合体
中ののポリブタジエンブロックに占める1,2結合型ポ
リブタジエン含量は30〜80重量%であり、ポリブタ
ジエンブロックの二重結合の水素添加率が40%以上で
あることを特徴とするポリエチレン−ポリスチレン系混
合樹脂押出発泡体、及びセルサイズが1.5mm以下で
あることを特徴とする前記ポリエチレン−ポリスチレン
系混合樹脂押出発泡体である。
リスチレン系樹脂を70:30〜40:60の重量比で
混合し、さらに、スチレン含有量が40〜80重量%で
あり、ポリブタジエンブロックに占めるの1,2結合型
ポリブタジエン含量が30〜80重量%であり、ポリブ
タジエンブロックの二重結合の水素添加率が40%以上
である水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体
を、ポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂の合計1
00重量部に対して2〜15重量部の割合で添加して得
られる混合樹脂を、発泡剤とともに加圧下で溶融混練し
た後、得られた発泡性溶融混合物を大気圧域に押し出し
て発泡させることを特徴とするポリエチレン−ポリスチ
レン系混合樹脂発泡体の製造方法である。
明する。本発明におけるポリエチレン系樹脂とは、好ま
しくは高、中及び低圧法ポリエチレンの単独重合体であ
り、酢酸ビニル、メタアクリレート、アクリレート、プ
ロピレン等のエチレンと共重合し得る単量体との共重合
体も含まれる。なお本発明で用いるポリエチレン系樹脂
のメルトインデックス(MI,190℃,2.16kg
荷重)は、好ましくは0.05〜20g/10分、より
好ましくは0.2〜10g/10分である。メルトイン
デックスが0.05g/10分未満であると、押出機の
負荷が高くなり吐出量が落ち、生産効率が悪くなる。ま
た20g/10分を超えると、押出機内の粘度が低下し
てダイ内発泡が生じ良好な発泡体が得られなくなる。
好ましくはスチレンの単独共重合体であり、α―メチル
スチレン、アクリロニトリル、ブタジエン、メチルメタ
アクリレート等のスチレンと共重合し得る単量体との共
重合体も含まれる。なお本発明で用いるポリスチレン系
樹脂のメルトフローレイト(MFR,200℃,5.0
kg荷重)は、好ましくは3.0〜20g/10分、よ
り好ましくは5.0〜10g/10分である。また、こ
のポリスチレン系樹脂のメルトフローレイトの値は先述
のポリエチレン系樹脂のメルトインデックスの値以上で
あることが好ましい。ポリエチレン系樹脂のメルトイン
デックスの値より小さなメルトフローレイトの値を持つ
ポリスチレン系樹脂を用いると、その流動性の違いか
ら、両樹脂の混練効率が低下するばかりでなく、発泡の
際の気泡膜伸長過程においても、ポリエチレン系樹脂の
伸長にポリスチレン系樹脂が追随できずに破膜し、得ら
れる発泡体の独立気泡率が低下する。
エンブロック共重合体のスチレン含量は、40〜80重
量%、好ましくは45〜80重量%、より好ましくは5
5〜75重量%である。スチレン含量が40重量%未満
では、水素化されたスチレン−ブタジエンブロック共重
合体とポリスチレン系樹脂との親和性が不足してポリス
チレン系樹脂とポリエチレン系樹脂相の界面に存在する
水素化されたスチレン−ブタジエンブロック共重合体量
が不充分となり、相溶化効果に欠ける。一方、80重量
%を超えると、ポリスチレン系樹脂との親和性が過剰と
なり、水素化されたスチレン−ブタジエンブロック共重
合体はポリスチレン系樹脂相に取り込まれてしまうた
め、やはり相溶化効果が不充分になる。
重合体のポリブタジエンブロックに占めるの1,2結合
型ポリブタジエン含量は、30〜80重量%、好ましく
は40〜80重量%、さらに好ましくは55〜70重量
%である。1,2結合型ポリブタジエン含量が30重量
%未満では、水素添加後のポリブタジエンブロックとポ
リエチレン系樹脂との親和性が不足し、相溶化効果が不
充分になる。一方、80重量%を超えると、ポリエチレ
ン系樹脂との親和性が過剰となり、水素化されたスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体はポリエチレン系樹脂
相に取り込まれてしまうため、相溶化効果が不充分にな
る。
重合体は、ポリブタジエンブロックのポリブタジエンの
二重結合の水素添加率が40%以上、好ましくは70%
以上である。水素添加率が40%未満では、水素添加さ
れたポリブタジエンブロックのポリエチレン系樹脂との
親和性が低下するために、ポリスチレン系樹脂に水素添
加ブロック共重合体が取り込まれ、相溶化効果が不充分
となる。
重合体の構造は、例えば、ポリスチレンブロックXとポ
リブタジエンブロックYからなるX−Y−X構造である
トリブロック構造を有する。この場合、ポリスチレンブ
ロックXの分子量は5000〜50000、ポリブタジ
エンブロックYの分子量は10000〜70000が好
ましい。ポリスチレンブロックが5000以下である
と、ポリスチレンブロックXのポリスチレン系樹脂との
親和性が低下し、ポリブタジエンブロックYの分子量が
10000以下であると、水素添加されたポリブタジエ
ンブロックYのポリエチレン系樹脂との親和性が低下し
て相溶化効果が充分に発現されなくなる。また、ポリス
チレンブロックXの分子量が50000以上か、ポリブ
タジエンブロックYの分子量が70000以上である
と、水素添加化スチレン−ブタジエンブロック共重合体
の分子量が過大となるために溶融粘度が上昇し、ポリエ
チレン−ポリスチレン系混合樹脂中での分散が不充分と
なり、相溶化効果が低下する。
共重合体のメルトフローレイト(MFR,230℃,
2.16kg荷重)は、好ましくは0.1〜50g/1
0分、より好ましくは0.5〜20g/10分、さらに
好ましくは、1〜10g/10分である。メルトフロー
レイトが0.1g/10分であると、溶融粘度が高すぎ
て充分な相溶化効果が得られず、50g/10分を超え
るとポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂の界面の
補強効果が得られなくなる。
チレン系樹脂とポリスチレン系樹脂の組成比は70:3
0〜40:60の重量比である。ポリエチレン系樹脂の
重量比が70%を超えると充分な剛性が得られず、逆に
40%未満では充分な圧縮回復性が得られない。剛性を
高める場合は、ポリスチレン系樹脂の組成比を多くし、
圧縮回復性を重視する場合にはポリエチレン系樹脂の比
率を増やす調整が可能であるが、剛性と圧縮回復性のバ
ランスから好ましいポリエチレン系樹脂とポリスチレン
系樹脂の組成比は60:40〜50:50の重量比であ
る。
重合体の含有量は、ポリエチレン系樹脂とポリスチレン
系樹脂の合計100重量部に対して、2〜15重量部で
あり、好ましくは3〜12重量部、より好ましくは5〜
10重量部である。2重量部未満では、相溶化効果が不
充分となる。また、15重量部を超えると押出機内の粘
度が低下してダイ内発泡が生じ良好な発泡体が得られな
くなる。たとえ発泡体が得られたとしても、充分な剛性
が得られず、また経済的でない。
重合体の製造方法は特に限定されるものではなく、公知
の方法が採用される。例えば、特公昭36−19286
号公報に記載されている有機リチウム触媒を用いたリビ
ングアニオン重合を用いて、不活性溶媒中でポリスチレ
ンブロックXとポリブタジエンブロックYとからなるX
−Y−X構造であるトリブロック共重合体を製造するこ
とが出来る。本発明で得られる発泡体のセルサイズは、
好ましくは1.5mm以下、より好ましくは0.3〜
1.3mm、さらに好ましくは0.5〜1.0mmであ
る。セルサイズが1.5mm以下であると、発泡速度が
速いことから気泡膜の樹脂配向が強くなり、圧縮時にポ
リスチレン系樹脂相の塑性変形が抑えられやすく、発泡
体の圧縮回復性が良くなる。
率は、好ましくは85〜100%、より好ましくは90
〜100%である。独立気泡率が85%以上であると、
圧縮時に気泡内からガスが抜けにくいため圧縮回復性や
クリープ特性の低下が少なく、水が発泡体内へ入りにく
いため浮力の低下も少ない。さらに、本発明で得られる
発泡体の密度は、好ましくは0.01〜0.05g/c
m3 、より好ましくは0.02〜0.04g/cm3 で
ある。密度が0.01〜0.05g/cm3 であると、
剛性と圧縮回復性のバランスが得られやすい。
ば、上記混合樹脂を発泡剤とともに加圧下で溶融混練し
た後、適正な発泡温度まで冷却して得られた発泡性溶融
混合物を矩形ダイから大気圧域に押し出して発泡させる
方法によって製造される。本発明における発泡剤として
は、脂肪族炭化水素やハロゲン化炭化水素あるいは分子
中に水素原子を1以上有するフロンガスを単独または混
合して用いることができる。また、これらの発泡剤の添
加量を調節することで、得られる発泡体の密度を任意に
制御することができる。脂肪族単価水素の具体例として
は、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、
ノルマルペンタン、イソペンタン等が挙げられ、ハロゲ
ン化炭化水素としては、モノクロロエタン、ジクロロメ
タン等が挙げられる。また、分子中に水素原子を1以上
有するフロンガスとしては、1―クロロ−1,1―ジフ
ルオロエタン、1,1,2,2−テトラフルオロエタ
ン、1,1−ジフルオロエタン等が挙げられる。例え
ば、発泡剤として1―クロロ−1,1―ジフルオロエタ
ンを使用する場合、その添加量は混合樹脂100重量部
に対して3〜30重量部である。
用されている気泡核形成剤を用いてもよい。この気泡核
形成剤としては、例えば、タルクのような無機物質、あ
るいは押出機内の温度で分解して分解ガスを発生するよ
うな化学発泡剤、または該温度で反応して炭酸ガスを発
生する酸とアルカリの混合物のようなものである。これ
らの気泡核形成剤を使用することで得られる発泡体のセ
ルサイズの大きさを任意に制御することができる。例え
ば、発泡剤として1―クロロ−1,1―ジフルオロエタ
ンを用いる場合、気泡核形成剤タルクの添加量は、混合
樹脂100重量部に対して0.02〜0.5重量部であ
る。
混合樹脂に対し収縮防止剤、帯電防止剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、着色剤等も添加することもできる。
施例を示すが、本発明の内容をこれらの実施例に限定す
るものではない。実施例に示された値は次の方法により
測定したものである。なお、実施例中、部及び%は特に
断りのない限り、重量基準である。また、各種測定は、
下記の方法に拠った。
ック共重合体のスチレン含量:679cm―1のフェニ
ル基の吸収を基に、赤外分析法により測定した。 (2)水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体
のポリブタジエンブロックに占める1,2結合型ブタジ
エン含量:赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出
した。 (3)重量平均分子量:THFを溶媒に用い、40℃に
おけるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)を用いて測定した。 (4)セルサイズ:発泡体の中央部から試験片をカット
し、カット面に発泡体の押出方向、押出方向と直行する
方向、厚み方向に一定長さLの直を引き、その直線に接
している気泡の数を数えて次式で計算する。各方向n=
10の平均値を求め、さらに3方向の平均値を算出し
た。 セルサイズ(mm)=1.626×L(mm)/気泡数
に記載されているエアーピクノメーター法(東京サイエ
ンス(株)製、空気比較式比重計1000型使用)によ
り測定し、n=5の平均で算出した。 (6)剛性:JIS K7221に準拠して、試験速度
10mm/分、試験片寸法150mm(長さ)×75m
m(幅)×20mm(厚み)、支点間距離100mm
で、押出方向の曲げ弾性率を測定し、n=5の平均を算
出して指標とした。 (7)圧縮回復性:約40mm角の試験片を試験速度1
0mm/分で全厚の25%で圧縮した後、同速度で圧縮
を取り除き、応力が0となった厚みBと元の厚みAか
ら、次式によって25%圧縮直後残留歪み率を算出し、
指標とした。 25%圧縮直後残留歪み率(%)=(A―B)/A×1
00
cm3 、MI=2.9g/10分の低密度ポリエチレン
樹脂、密度1.05g/cm3 、MFR=7.0g/1
0分のポリスチレン樹脂、及び表1に示す先述の公知の
方法を用いて合成したX−Y−Xトリブロック構造を有
する水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体
を、表2、表3に示した割合で混合し、150mmのバ
レル内径を有するスクリュー型押出機の供給域に1時間
当たり800kgの速度で、この混合樹脂100重量部
に対し表2、表3に示す割合の気泡核形成剤(タルク)
とともに供給した。押出機のバレル温度を190〜21
0℃に調節し、押出機の先端に取り付けた発泡剤注入口
から表2、表3に示す発泡剤を圧入し、該溶融樹脂組成
物と混合して発泡性溶融混合物とした。該発泡性溶融混
合物を押出機の出口に取り付けた冷却装置で108℃ま
で冷却した後、約3.4mmの平均厚みと約215mm
幅の開口部形状を有するオリフィスプレートより常温、
常圧の雰囲気中に連続的に押し出して発泡させ、発泡体
の引き取り速度を調節しながら成形して、表2に示すよ
うな密度と厚みの板状発泡体を得た。
独立気泡率、曲げ弾性率、25%圧縮直後残留歪み率を
評価した。その結果を表2、表3に示す。
泡体は、高い独立気泡率を有するとともに、優れた剛性
と圧縮回復性を兼ね備えていることが判る。一方、比較
例1で水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体
を添加しない場合は、得られる発泡体の独立気泡率は低
く、発泡剤の逸散も速くなるために気泡内の内圧が低下
して剛性や圧縮回復性が悪化している。比較例2〜4で
は、それぞれ、スチレン含量が40重量%未満、ポリブ
タジエンブロックに占める1,2結合型ポリブタジエン
含量が30重量%未満、ポリブタジエンブロックの二重
結合の水素添加率が40%未満である水素添加スチレン
−ブタジエンブロック共重合体IV、V、VIを用いて
いるため、低密度ポリエチレン樹脂とポリスチレン樹脂
の相溶化効果が充分に発揮されず、得られる発泡体の独
立気泡率、剛性、圧縮回復性が劣る。比較例5、6では
低密度ポリエチレン、ポリスチレンの組成が本発明の範
囲外であるために、水素添加スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体を添加しても剛性と圧縮回復性の両立が難
しい。
とポリスチレン系樹脂の混合樹脂から成り、高い独立気
泡率を有するとともに、優れた剛性と圧縮回復性を兼ね
備えた発泡体である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体を
含有するポリエチレン−ポリスチレン系混合樹脂発泡体
であって、ポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂の
組成比は70:30〜40:60の重量比であること、
水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体の含有
量はポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂の合計1
00重量部に対して2〜15重量部であること、水素添
加スチレン−ブタジエンブロック共重合体はスチレン含
量が40〜80重量%であり、共重合体中のポリブタジ
エンブロックに占める1,2結合型ポリブタジエン含量
が30〜80重量%であり、ポリブタジエンブロックの
二重結合の水素添加率が40%以上であることを特徴と
するポリエチレン−ポリスチレン系混合樹脂押出発泡
体。 - 【請求項2】 セルサイズが1.5mm以下であること
を特徴とする請求項1記載のポリエチレン−ポリスチレ
ン系混合樹脂押出発泡体。 - 【請求項3】 ポリエチレン系樹脂とポリスチレン系樹
脂を70:30〜40:60の重量比で混合し、さら
に、スチレン含有量が40〜80重量%であり、ポリブ
タジエンブロックに占めるの1,2結合型ポリブタジエ
ン含量が30〜80重量%であり、ポリブタジエンブロ
ックの二重結合の水素添加率が40%以上である水素添
加スチレン−ブタジエンブロック共重合体を、ポリエチ
レン系樹脂とポリスチレン系樹脂の合計100重量部に
対して2〜15重量部の割合で添加して得られる混合樹
脂を、発泡剤とともに加圧下で溶融混練した後、得られ
た発泡性溶融混合物を大気圧域に押し出して発泡させる
ことを特徴とするポリエチレン−ポリスチレン系混合樹
脂発泡体の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2000130939A JP2001310968A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | ポリエチレン−ポリスチレン系混合樹脂押出発泡体及びその製造方法 |
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