JP2001310247A - 回転ワークの研削方法 - Google Patents

回転ワークの研削方法

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JP2001310247A
JP2001310247A JP2000127033A JP2000127033A JP2001310247A JP 2001310247 A JP2001310247 A JP 2001310247A JP 2000127033 A JP2000127033 A JP 2000127033A JP 2000127033 A JP2000127033 A JP 2000127033A JP 2001310247 A JP2001310247 A JP 2001310247A
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grinding
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rotation
grindstone
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JP2000127033A
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Shiro Murai
史朗 村井
Tetsuo Okuyama
哲雄 奥山
Tomoyuki Kawazu
知之 河津
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークを薄く加工した場合にもワークの上面
と下面における残留応力を均一に保ち、ワークに反りが
生じるのを防止できる研削方法を提供する。 【解決手段】 研削加工において、研削作業時間の半分
が経過した以後にワーク24の回転方向を少なくとも1
回、反対方向に変化させることにより、ワーク24の上
面と下面においてほぼ均一な加工歪層を有する様に研削
加工をすることができる。また、研削加工において、所
定の研削代の半分以上を研削した後に、ワーク24の回
転方向を少なくとも1回、反対方向に変化させることに
より、ワーク24の上面と下面においてほぼ均一な加工
歪層を有する様に研削加工をすることができ、ワーク2
4の反りやうねりの発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物であるワ
ークの表面を研削加工する研削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、一般に半導体チップ等に用いら
れるシリコンウエーハは、硬脆材料からなるインゴット
をワイヤソーにより切断し、切断されたウエーハを研削
盤やラップ盤等で所望の厚さに研削して製造される。図
4に示すように、従来からワイヤソーにより切断された
硬脆材料からなるウエーハ等のワーク24の両面を一対
の砥石17,18により研削する両頭研削盤1が知られ
ている。この両頭研削盤1は一対の砥石17,18の対
向する端面である二つの研削面17a,18aを有し、
それぞれの研削面17a,18aはほぼ平行の状態で対
向配置されている。薄板状のワーク24をワーク支持機
構15に支持した状態で上下部砥石17,18の間に配
置し、上下部砥石17,18を回転させながらワーク2
4に向かって両砥石または片方の砥石を送り移動するこ
とによって、それら二つの研削面17a,18aに接触
したワーク24の両面を同時に研削するようになってい
る。
【0003】しかし、上記両頭研削盤1においてはワー
ク支持機構15によってワーク24を浮上した状態に保
持しているため、上部砥石18と下部砥石17の回転方
向を同一方向にした場合、ワーク24に対して、上下部
両砥石17,18の砥石軸を中心として砥石の回転方向
に回転する力が働く。そのため、一般的には、上部砥石
18と下部砥石17の回転方向を逆にして、上部砥石1
8及び下部砥石17の回転により発生する回転力を相殺
して研削を行っている。
【0004】このとき、シリコンウエーハのように薄く
加工することが求められる被加工物の場合には、特に加
工歪層の存在が問題となる。図5に加工歪層の様子を模
式的に示す。加工歪層40とは、加工によって仕上げ面
の表面又は表面からある深さまで、被加工物41の母材
と異なった物質又は性質に変化した層のことをいい、加
工時の熱、圧力、雰囲気などの影響によって、組織、結
晶構造、機械的電気的性質などが変化したものである。
この加工歪層40は製品の最終性能に影響を及ぼす重要
な要因であり、結晶組織の変質や応力分布状態の乱れ等
により、形状寸法の変化を引き起こす残留応力などに影
響を与える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
両頭研削盤による研削方法の場合、ワークの一方の面に
おいては砥石の回転方向とワークの回転方向が同一にな
り、ワークの他方の面においては砥石の回転方向とワー
クの回転方向が反対になる。図6(a)はワーク24を
上方から見たときの上部砥石18の回転方向とワーク2
4の回転方向を示したものであり、図6(b)はワーク
24を下方から見たときの下部砥石17の回転方向とワ
ーク24の回転方向を示したものである。この場合、図
6(a)に示すようにワーク24の回転方向と上部砥石
18の回転方向が同一になる面の加工は、いわゆるダウ
ンカットになり、ワーク24表面における加工歪層40
の厚さは薄いものとなる。しかし、図6(b)に示すよ
うにワーク24の回転方向と下部砥石17の回転方向が
反対になる面の加工は、いわゆるアップカットになり、
ワーク24表面における加工歪層40の厚さは厚いもの
となる。
【0006】従って、ワーク24の上下面において砥石
の回転方向が異なる場合には、ワーク24の上下面にお
ける加工歪層40の厚さや性質が異なり、加工歪層40
の存在によりワーク24の上下面に発生する応力の大き
さに差が生じる。そして、ワーク24の上下面の応力差
により、薄く加工されたワーク24は反りを生じ、上面
又は下面に凸形状となったり、S字形状となったりする
場合があった。
【0007】本出願に係る発明は、上記のような問題点
を解決するためになされたものであり、その目的とする
ところは、被加工物を薄く加工した場合にも被加工物の
上面と下面における残留応力を極力均一に保ち(上面と
下面の残留応力のバランスをとり)、被加工物に反りが
生じるのを防止できる研削方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本出願に係る第1の発明は、被加工物を支持機構に
より支持しながら回転させ、各々逆方向に回転する砥石
によって前記被加工物の平行な二面を同時に研削する研
削方法であって、前記被加工物の回転方向を、少なくと
も一回、反対方向に変化させることを特徴とする研削方
法である。
【0009】また、本出願に係る第2の発明は、被加工
物を支持機構により支持しながら回転させ、各々逆方向
に回転する砥石によって前記被加工物の平行な二面を同
時に研削する研削方法において、前記被加工物の回転方
向を反対方向に変化させて、前記被加工物を少なくとも
1回転させることにより研削を行うことを特徴とする研
削方法である。
【0010】更に、本出願に係る第3の発明は、被加工
物を支持機構により支持しながら回転させ、各々逆方向
に回転する砥石によって前記被加工物の平行な二面を同
時に研削する研削方法において、前記被加工物を研削し
ている研削作業時間の半分を経過した以後に、少なくと
も一回、前記被加工物の回転方向を反対方向に変化させ
ることを特徴とする研削方法である。
【0011】また、本出願に係る第4の発明は、被加工
物を支持機構により支持しながら回転させ、各々逆方向
に回転する砥石によって前記被加工物の平行な二面を同
時に研削する研削方法において、前記被加工物の所定の
研削代の半分以上を研削した後に、少なくとも一回、前
記被加工物の回転方向を反対方向に変化させることを特
徴とする研削方法である。
【0012】更に、本出願に係る第5の発明は、被加工
物を支持機構により支持しながら回転させ、各々逆方向
に回転する砥石によって前記被加工物の平行な二面を同
時に研削する研削方法において、前記被加工物の回転方
向を反対方向に1回だけ変化させ、前記被加工物を1回
転させて研削を終了することを特徴とする研削方法であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本出願に係る発明の実施の
形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は、両頭研削盤1の概略図である。下
部フレーム11の上に中間フレーム12が固定され、そ
の中間フレーム12の上には上部フレーム13が固定さ
れている。下部フレーム11には下部砥石回転機構14
及びワーク支持機構15が装設され、上部フレーム13
には上部砥石回転機構16が装設されている。
【0015】下部砥石回転機構14は、下部砥石17の
回転中心軸となる下部砥石回転軸14aを備え、下部砥
石回転軸14aの下方延長線には下部砥石17を回転さ
せるための下部砥石駆動モータ30のロータ31が形成
されている。下部砥石回転軸14aの上端には砥石ホル
ダとなるフランジ部14bが設けられており、前記ロー
タ31の回転によりフランジ部14bが高速で回転す
る。また、フランジ部14bには下部砥石17を備えて
おり、その下部砥石17の上面はワーク24を研削する
研削面17aをなしている。下部砥石駆動モータ30の
回転により、下部砥石17の研削面17aが回転する。
【0016】同様に、上部砥石回転機構16は、上部砥
石18の回転中心軸となる上部砥石回転軸16aを備
え、上部砥石回転軸16aの上方延長線には上部砥石1
8を回転させるための上部砥石駆動モータ32のロータ
33が形成されている。上部砥石回転軸16aの下端に
は砥石ホルダとなるフランジ部16bが設けられてお
り、前記ロータ33の回転によりフランジ部16bが高
速で回転する。また、フランジ部16bには上部砥石1
8を備えており、その上部砥石18の下面は研削面18
aをなしている。従って、上部砥石駆動モータ32の回
転により、上部砥石18の研削面18aが回転する構造
になっている。また、下部砥石駆動モータ30及び上部
砥石駆動モータ32はそれぞれ、下部砥石回転昇降制御
部102、上部砥石回転昇降制御部103に接続されて
おり、それら制御部からの制御信号によりその回転速度
が制御される。そして、前記下部砥石回転軸14aの中
心線が上部砥石回転軸16a線の延長線上に配置される
とともに、下部砥石17の研削面17aが上部砥石18
の研削面18aとほぼ平行に対向配置されている。
【0017】上部フレーム13には昇降用サーボモータ
19を設けており、その昇降用サーボモータ19は上部
砥石回転昇降制御部103に接続されている。また、下
部フレーム11には昇降用サーボモータ20を設けてお
り、その昇降用サーボモータ20は下部砥石回転昇降制
御部102に接続されている。上部砥石回転機構16
は、上部フレーム13に上部砥石回転軸16a線方向へ
昇降可能に支持されており、図示しないボールねじ送り
機構により昇降用サーボモータ19の回転に従って上下
動を行う。また、下部砥石回転機構14は、下部フレー
ム11に下部砥石回転軸14a線方向へ昇降可能に支持
されており、図示しないボールねじ送り機構により昇降
用サーボモータ20の回転に従って上下動を行う。
【0018】そして、上部砥石回転昇降制御部103及
び下部砥石回転昇降制御部102はそれぞれ、昇降用サ
ーボモータ19,20の回転を制御する部位であり、上
下部砥石18,17の上下方向の送り移動量を制御す
る。また、上部砥石回転昇降制御部103及び下部砥石
回転昇降制御部102はそれぞれ、上部砥石駆動モータ
32,下部砥石駆動モータ30の回転速度を制御して、
上下部砥石18,17の回転速度を所望の回転速度に調
整する。
【0019】次に前記ワーク支持機構15について説明
すると、図1に示すようにワーク支持機構15は上下部
砥石回転機構16,14間において、下部フレーム11
に配設されている。図2はワーク支持機構15を上方か
ら見た状態を示した図であり、ワーク支持機構15は主
に、支持台52、移動枠53、ガイドレール54及び移
動用モータ55よりなる。図2に示すように支持台52
上には、移動枠53が一対のガイドレール54を介して
左右に移動可能に支持されている。移動用モータ55は
支持台52上に配設されており、このモータ軸に連結さ
れたボールねじ56が移動枠53に固定されたボールナ
ット56aにねじ込まれて移動枠53が移動する構造に
なっている。移動用モータ55は図1に示す移動用モー
タ制御部104に接続されており、移動用モータ制御部
104を介して制御装置101により回転が制御され
る。
【0020】図2に示すように、円環状の回転板57は
移動枠53内に配置され、移動枠53に回転自在に支持
される3個のガイドローラ58を介して回転可能に支持
されている。図3は、移動枠53の断面を模式的に表し
た図である。図3に示すように、回転板57は円環状の
肉厚の外周枠57aにワーク支持板60を備えたもので
あり、外周枠57aの下部外周にはギヤ59が形成され
ている。ワーク支持板60はワーク24より薄く形成さ
れ、外周枠57aの下面にその重力で撓んで変形しない
ように、図示しないテンション機構を介して水平に張設
されている。ワーク支持板60の中央には被加工物であ
るワーク24を着脱可能にセットするためのセット孔6
0aが形成されており、このセット孔60aはワーク2
4が遊嵌する直径を有する。セット孔60aの下には図
示しないエア噴出孔が設けられており、ワーク24がセ
ット孔60aにセットされた際には、エアを噴出してセ
ット孔60a内にワーク24が浮上した状態を保つ。こ
のとき、ワーク24の下面の研削抵抗が研削面17aに
おいて均一になるように、ワーク24は下部砥石17の
研削面17aと平行に保持される。
【0021】回転板駆動モータ61は移動枠53上に配
設され、そのモータ軸には回転板57のギヤ59に噛合
するギヤ62が固定されている。そして、この回転板駆
動モータ61の回転により、ギヤ62及びギヤ59を介
して回転板57が回転する。回転板駆動モータ61は図
1に示す回転モータ制御部105に接続されており、回
転モータ制御部105を介して制御装置101により回
転が制御される。回転板駆動モータ61は、順方向及び
逆方向に回転することができ、制御装置101の制御信
号により順方向または逆方向に回転する。従って、制御
装置101に予めプログラムしておくことにより、一定
時間経過後に回転板駆動モータ61の回転を逆転させる
ことも可能である。
【0022】図2に示すように、インゴットから切り出
された未研削のウエーハであるワーク24の結晶方位の
基準となるノッチやオリフラ(オリエンテーションフラ
ット)等の切欠部24aに係合するように、ワーク支持
板60のセット孔60aには内周側へ向かって突出する
係合突起60bが設けてある。このワーク24の切欠部
24aの形状は本実施の形態のようなV溝状のノッチ、
またはワーク24の外周の円弧を切るオリフラを縁とし
た形状であり、前記係合突起60bはワーク24の切欠
部24aをほぼ補完する形状としてある。なお、ワーク
24の切欠部24aは結晶方位を知るための位置以外に
ワーク24を駆動するためにワーク24に別に設けても
よい。
【0023】切欠部24aを有するワーク24を研削加
工するときには、ワーク24をセット孔60aに嵌め込
むとともに、この切欠部24aをセット孔60aに設け
てある係合突起60bに嵌め込み、移動用モータ55の
回転により移動枠53を砥石17,18間の加工位置に
搬送して下部砥石17の研削面17a上に配置する。こ
のときワーク24はセット孔60a内に浮上した状態で
保持され、回転板57が回転することによりワーク支持
板60も回転し、係合突起60bを介してワーク24も
浮上状態で一緒に回転する。そして、上下部両砥石1
7,18を回転させ、上部砥石18をワーク24に向か
って送り移動することにより、ワーク24が回転した状
態でその上下両面に砥石の研削面17a,18aが回転
しながら接触し、ワーク24の上下両面を同時に研削す
る。回転板駆動モータ61は、制御装置101からの制
御信号により回転モータ制御部105を介してワーク2
4の回転方向及び回転速度を制御する。
【0024】本実施の形態では、制御装置101に各種
の数値を以下のようにプログラム設定している。すなわ
ち、粗研削時において、砥石の番手は300〜800番
に設定し、好ましくは600〜700番に設定してい
る。また、上下部砥石17,18の周速は800〜30
00m/minに設定し、好ましくは1000〜150
0m/minに設定している。更に、ワーク24に対す
る上部砥石18の送り移動量は50〜200μm/mi
nに設定し、好ましくは50〜100μm/minに設
定している。また、ワークの回転速度は5〜30rpm
に設定し、好ましくは10〜25rpmに設定してい
る。
【0025】仕上げ研削時において、砥石の番手は15
00〜3000番に設定され、好ましくは1800〜2
200番に設定されている。また、上下部砥石17,1
8の周速は800〜3000m/minに設定し、好ま
しくは1000〜1500m/minに設定している。
更に、ワーク24に対する上部砥石18の送り移動量は
3〜20μm/minに設定し、好ましくは10〜15
μm/minに設定している。また、ワークの回転速度
は1〜10rpmに設定し、好ましくは2〜5rpmに
設定している。
【0026】次に、このように構成された両頭研削盤1
の動作について説明する。
【0027】図1に示すように,この両頭研削盤1に被
加工物であるワーク24を搬入搬出する場合には、制御
装置101からの指令により移動用モータ制御部104
が移動用モータ55を制御する。移動用モータ55及び
ボールねじ56のねじ送りにより、移動枠53を上下部
砥石17,18間の位置から退避させ、ワーク搬入搬出
位置に移動した状態にする。そして、図2に示すよう
に、ワーク支持板60のセット孔60a内にワーク24
を挿入セットし、そのワーク24の切欠部24aが係合
突起60bに係合する。このワーク24のセット状態に
おいて、エア噴出孔からワーク24の下面にエアーを噴
出し、セット孔60a内においてワーク24を浮上した
状態に保持する。
【0028】その後、図1に示すように制御装置101
からの指令により移動用モータ制御部104が移動用モ
ータ55を制御し、移動用モータ55及びボールねじ5
6のねじ送りにより、移動枠53をワーク搬入搬出位置
から上下部砥石17,18間の加工位置に搬送する。こ
のときワーク24はエア噴出孔から噴出したエアによ
り、浮上した状態のまま搬送される。同時に、制御装置
101からの命令により回転モータ制御部105は回転
板駆動モータ61を回転させ、回転板57は回転板駆動
モータ61の回転によりギヤ62,59を介して回転さ
せられてワーク24も回転する(図3参照)。そして、
この加工位置では、制御装置101からの指令により下
部砥石回転昇降制御部102が下部砥石回転機構14及
び昇降用サーボモータ20を制御して、下部砥石17を
ワーク24の回転方向と反対方向へ回転させた状態で下
部砥石回転機構14を上昇させる。下部砥石17がワー
ク24の下部被研削面まで回転しながら上昇することに
より、ワーク24が下部砥石17上に配置される。次
に、制御装置101からの指令により上部砥石回転昇降
制御部103が上部砥石回転機構16及び昇降用サーボ
モータ19を制御して、上部砥石18をワーク24の回
転方向と同一方向へ回転させた状態で上部砥石回転機構
16を下降させることにより、上部砥石18がワーク2
4の上部被研削面まで回転しながら下降する。このと
き、両頭研削盤1の上部から見た場合、上部砥石18の
回転方向と下部砥石17の回転方向はワーク24を挟ん
で反対方向である。そして、上部砥石18を切込むこと
により、上下部両砥石17,18の回転とワーク24の
回転に基づいて、それらの研削面17a,18aにより
ワーク24の上下両面に研削加工が施される。
【0029】一般に、上部砥石18と下部砥石17の直
径はウエーハ状のワーク24の直径よりも小さいので、
ワーク24の上下面を均等に研削するために、回転板5
7が回転をする。このとき、ワーク24はワーク支持板
60の中央に形成されたセット孔60a内に浮上した状
態で保持されているが、ワーク24の切欠部24aが係
合突起60bに係合しているため、ワーク24が回転板
57の回転に追従できずに空回りをするということはな
い。すなわち、自転をしている上下部砥石17,18
が、ワーク24の上下面に相対的に円を描くように回る
ことによって、ワーク24は全面に亘って平坦に研削さ
れる。
【0030】上記の研削加工中においては、図6(a)
に示すようにワーク24の上面においては、上部砥石1
8の回転方向とワーク24の回転方向が同一であるため
所謂ダウンカットの状態になるが、図6(b)に示すよ
うにワーク24の下面においては、下部砥石17の回転
方向とワーク24の回転方向が反対方向であるため所謂
アップカットの状態になる。このように、ワーク24の
上面及び下面における加工方法が異なるため、ワーク2
4の上面と下面に形成される加工歪層40の厚さや性質
が異なるものとなる。このワーク24の上下面における
加工歪層40の違いは、ワーク24に反りやうねりを起
こさせる残留応力を発生させる原因となっている。従っ
て、上記のようなワーク24の上面と下面における加工
歪層40のばらつきを抑え、残留応力の発生を減少させ
ることにより、ワーク24の反りやうねりを減少させる
ことができる。
【0031】そのため本発明の第一の実施の形態は、ワ
ーク24の研削作業時間の半分が過ぎてから、ワーク2
4の回転方向を反対方向に変化させ、ワーク24の上面
と下面における加工方法を入れ替えるものである。な
お、この研削作業時間とは、実際に砥石がワークを研削
加工している時間をいう。
【0032】例えば、ワーク24の研削加工にかかる研
削作業時間が、10分間である場合を例に説明する。上
述のようにワーク24の上面をダウンカット、下面をア
ップカットの状態で研削し、10分間の半分である5分
間を経過した後に、制御装置101からの指令により上
下部砥石回転昇降制御部103,102が昇降用サーボ
モータ19,20を制御し、上下部砥石回転機構16,
14をワーク24から離して上下部砥石18,17を一
旦逃がすようにする。次に、制御装置101からの指令
により、回転モータ制御部105が回転板駆動モータ6
1をそれまでと反対の方向に回転させる。回転板駆動モ
ータ61の回転方向が反対方向に変化することにより、
ギヤ59,62を介して回転板57の回転方向が変化
し、セット孔60aにセットされているワーク24の回
転方向も反対方向に変化する。制御装置101からの指
令により上下部砥石回転昇降制御部103,102が昇
降用サーボモータ19,20を制御し、一旦逃した上下
部砥石回転機構16,14をワーク24に近づけて上下
部砥石18,17によりワーク24の研削を行う。図7
(a)はワーク24を上方から見たときの上部砥石18
の回転方向とワーク24の回転方向を示したものであ
り、図7(b)はワーク24を下方から見たときの下部
砥石17の回転方向とワーク24の回転方向を示したも
のである。このとき、ワーク24の上面側は、図7
(a)に示すようにワーク24と上部砥石18の回転方
向が逆になり、所謂アップカットの状態になる。一方、
ワーク24の下面側は、図7(b)に示すようにワーク
24と下部砥石17の回転方向が同一方向となり、所謂
ダウンカットの状態になる。
【0033】すなわちワーク24の上面は、始めはダウ
ンカットにより研削され、後にアップカットにより研削
されることになる。また、ワーク24の下面は、始めは
アップカットにより研削され、後にダウンカットにより
研削されることになる。このように、ワーク24の上面
と下面が、アップカット状態及びダウンカット状態の両
方の状態で研削されるため、上面と下面における加工歪
層40が同様な厚さ,性質を有するものとなる。この場
合には、研削作業開始時と研削作業終了時のワーク24
の回転方向は反対方向になっている。
【0034】但し、一般的にワーク24の上下面の加工
歪層40は、最終的にアップカットの状態で研削作業が
終了したのか、またはダウンカットの状態で研削作業が
終了したのかによって大きく左右される。そのため、研
削作業時間の半分を経過する以前にワーク24の回転方
向を反対方向に変化させた場合には、ワーク24の上下
面の加工歪層40は反転後の加工方法に支配され、ワー
ク24の上面と下面の加工歪層40の厚さや性質を均一
にすることはできない。従って、ワーク24の回転方向
を変化させるタイミングは、研削作業時間の半分を経過
した以後に行うようにする。
【0035】ワーク24の回転方向を反対方向に変化さ
せるタイミングは、更に望ましくは、研削作業の終了間
際に行うのが効果的である。例えば、研削作業時間が1
0分間である場合には、最後の1〜2分間程度のタイミ
ングで回転方向を変化させれば良い。このように、ワー
ク24を反転させる前に上面と下面に発生した加工歪層
40が、ワーク24を反転させた後に総て研削されきっ
てしまわないタイミングで、回転方向を変化させるよう
にする。
【0036】ワーク24の回転方向を変化させた後に、
ワーク24を回転させる数は1回転で良い。その場合に
は、研削終了間際にワーク24の回転方向を研削開始時
の回転方向から反対方向へ変化させて、反転した状態で
ワーク24を1回転させて研削を終了する。また、ワー
ク24の回転方向を変化させた後にワーク24を回転さ
せる数は、もちろん2回転以上であってもよい。この場
合は、研削作業時間の半分を経過した以後に、ワーク2
4の回転方向を研削開始時の回転方向から反対方向へ変
化させて、反転した状態でワーク24を2回転以上回転
させて研削を終了する。
【0037】また、研削加工が粗加工工程と仕上加工工
程の二段階を経る場合には、仕上加工工程の半分を経過
した以後にワーク24を反転させることにより、ワーク
24の上面と下面の加工歪層40を均一に(上面と下面
のバランスをとる)することができる。もちろん、粗加
工工程と仕上加工工程のそれぞれにおいて、各工程の半
分を経過した以後にワーク24を反転させることによ
り、ワーク24の上面と下面の加工歪層40を均一にす
ることができるのは言うまでもない。更に、粗加工工程
におけるワーク24の回転方向と、仕上加工工程のワー
ク24の回転方向を変えることによっても効果がみられ
る。
【0038】ワーク24を反転させるタイミングは、制
御装置101に予めプログラムにより設定しているが、
手動切り替えによって回転板駆動モータ61を反転させ
ても良い。
【0039】また、ワーク24の回転方向を反対方向に
変化させるのは、研削加工において少なくとも1回行え
ば良く、もちろん2回以上であってもよい。ワーク24
の回転方向を2回以上変化させる場合は、ワーク24の
回転方向を研削開始時の回転方向から反対方向へ変化さ
せて、反転した状態でワーク24を1回〜数回回転さ
せ、また、ワーク24の回転方向を変化させて元の回転
方向に戻して研削を行う。その場合にも、研削作業時間
の半分を経過した以後に1回は、ワーク24の回転方向
を変化させるようにするのが望ましい。
【0040】そして、所定の切込み位置まで上部砥石1
8を切込み移動させ、ワーク24が所望の厚みになるま
で研削された後、上下部砥石17,18を退避位置まで
戻し、ワーク24をワーク搬入搬出位置まで搬送する。
ワーク搬入搬出位置で研削加工後のワーク24を取り出
し、ワーク24を次工程へ搬送する。
【0041】次に、本発明の第二の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、研削作業中にワーク24の
回転方向を反対方向に変化させる点については第一の実
施の形態と同様であるが、ワーク24の回転方向を変化
させるタイミングを研削作業時間によって管理するので
はなく、砥石の研削代(しろ)で管理している。研削代
とは、研削加工を施すワークの加工前の表面である被研
削面と、研削加工後の表面である仕上げ面との距離をい
う。本発明では、研削加工前の被研削面から研削加工後
の仕上げ面まで、粗研削、仕上研削を通じて削り取られ
るべき総距離を「所定の研削代」という。
【0042】すなわち、ワーク24を所望の厚さまで切
込んで研削加工を行う場合、研削すべき所定の研削代の
半分以上を研削した後に、制御装置101からの指令に
より上下部砥石回転昇降制御部103,102が昇降用
サーボモータ19,20を制御し、上下部砥石回転機構
16,14をワーク24から離して上下部砥石18,1
7を一旦逃がすようにする。次に、制御装置101から
の指令により回転モータ制御部105が回転板駆動モー
タ61を反対方向に回転させ、上下部砥石18,17を
戻して研削を行う。この場合も、上記第一の実施の形態
と同様に、ワーク24の上面と下面が、アップカット状
態及びダウンカット状態の両方の状態で研削されるた
め、上面と下面における加工歪層40が同様な厚さや性
質を有するものとなる。また、ワーク24の回転方向を
反対方向に変化させるタイミングは、所定の研削代の半
分を研削した以降に行うようにする。すなわち、ワーク
24を反転させる前に上面と下面に発生した加工歪層4
0が、ワーク24を反転させた後に総て研削されきって
しまわないタイミングで、ワーク24の回転方向を変化
させるようにする。
【0043】更に望ましくは、研削作業の終了間際に行
うのが効果的である。例えば、所定の研削代が1μmで
ある場合には、最後の0.1μm程度を反転させて研削
すれば良い。また、ワーク24を反転させる前にワーク
24に形成された加工歪層40の半分程度が、反転後に
研削されるタイミングでワーク24の回転方向を反転さ
せるのが望ましい。
【0044】ワーク24の回転方向を変化させた後に、
ワーク24を回転させる数は1回転でも良い。その場合
には、研削終了間際にワーク24の回転方向を研削開始
時の回転方向から反対方向へ変化させて、反転した状態
でワーク24を1回転させて研削を終了する。また、ワ
ーク24の回転方向を変化させた後にワーク24を回転
させる数は、もちろん2回転以上であってもよい。この
場合は、所定の研削代の半分以上を研削した後に、ワー
ク24の回転方向を研削開始時の回転方向から反対方向
へ変化させて、反転した状態でワーク24を2回転以上
回転させて研削を終了する。
【0045】本実施の形態においても、ワーク24の回
転方向を反対方向に変化させるのは、研削加工において
少なくとも1回行えば良く、もちろん2回以上であって
もよい。ワーク24の回転方向を2回以上変化させる場
合は、ワーク24の回転方向を研削開始時の回転方向か
ら反対方向へ変化させて、反転した状態でワーク24を
1回〜数回回転させ、その後、ワーク24の回転方向を
変化させて元の回転方向に戻して研削を行う。その場合
にも、所定の研削代の半分以上を研削した後に、1回は
ワーク24の回転方向を変化させるようにする。
【0046】そして、所定の切込み位置まで上部砥石1
8を切込み移動させ、ワーク24が所望の厚みになるま
で研削された後、上下部砥石17,18を退避位置まで
戻し、ワーク24をワーク搬入搬出位置まで搬送する。
ワーク搬入搬出位置で研削加工後のワーク24を取り出
し、次工程へ搬送する。
【0047】なお、上記第一の実施の形態及び第二の実
施の形態においては、ワーク24の回転方向は、上部砥
石18の回転と同一方向に回転させた後に逆方向に変化
させているが、上部砥石18の回転と逆方向に回転させ
た後に同一方向に変化させてもよい。また、砥石18,
17を上下に有する縦型の両頭研削盤1を例に説明した
が、本発明は縦型の両頭研削盤1に限られるものではな
く、砥石を左右に有してワークを左右から研削する横型
の両頭研削盤についても適用できることは言うまでもな
い。
【0048】すなわち、第一の実施の形態は、ワーク2
4をワーク支持機構15により支持しながら回転させ、
各々逆方向に回転する砥石17,18によって前記ワー
ク24の二面を同時に研削する研削方法において、前記
ワーク24を研削している研削作業時間の半分を経過し
た以後に少なくとも一回、前記ワーク24の回転方向を
反対方向に変化させることを特徴とする研削方法であ
る。また、ワーク24をワーク支持機構15により支持
しながら回転させ、各々逆方向に回転する砥石17,1
8によって前記ワーク24の二面を同時に研削する研削
方法において、前記ワーク24の回転方向を少なくとも
一回、反対方向に変化させることにより、研削作業開始
時と研削作業終了時のワーク24の回転方向が反対方向
になっていることを特徴とする研削方法である。
【0049】また、第二の実施の形態は、ワーク24を
ワーク支持機構15により支持しながら回転させ、各々
逆方向に回転する砥石17,18の少なくとも一方を前
記ワーク24に切込むことにより、前記ワーク24の二
面を同時に研削する研削方法において、所定の研削代の
半分以上を研削した後に少なくとも一回、前記ワーク2
4の回転方向を反対方向に変化させることを特徴とする
研削方法である。
【0050】上記のように第一の実施の形態は、研削加
工において、研削作業時間の半分が経過した以後にワー
クの回転方向を少なくとも1回変化させることにより、
ワークの上下面においてほぼ均一な加工歪層を有する様
に研削加工をすることができ、ワークの反りやうねりの
発生を防止することができる。
【0051】また、第二の実施の形態は、研削加工にお
いて、砥石の所定の研削代の半分以上を研削した以降
に、ワークの回転方向を少なくとも1回変化させること
により、ワークの上下面においてほぼ均一な加工歪層を
有する様に研削加工をすることができ、ワークの反りや
うねりの発生を防止することができる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、研削加工において、ワークの
回転方向を少なくとも1回、反対方向に変化させること
により、ワークの上面と下面においてほぼ均一な(上面
と下面のバランスがとれた)加工歪層を有する様に研削
加工をすることができ、ワークの反りやうねりの発生を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の研削盤の一実施の形態を示す正面図
である。
【図2】ワーク支持機構を拡大して示す平面図である。
【図3】ワーク支持機構の正面方向の縦断面を模式的に
示した縦断面図である。
【図4】従来の研削盤の一実施の形態を示す正面図であ
る。
【図5】被加工物表面に形成された加工歪層を示す概念
図である。
【図6】(a)(b)は上部砥石とワークの回転との関
係及び下部砥石とワークの回転との関係を示す概念図で
ある。
【図7】(a)(b)はワークを逆転させた場合の、上
部砥石とワークの回転との関係及び下部砥石とワークの
回転との関係を示す概念図である。
【符号の説明】
1…両頭研削盤 11…下部フレーム 12…中間フレーム 13…上部フレーム 14…下部砥石回転機構 14a…下部砥石回転軸 1
4b…フランジ部 15…ワーク支持機構 16…上部砥石回転機構 16a…上部砥石回転軸 1
6b…フランジ部 17…下部砥石 17a…研削面 18…上部砥石 18a…研削面 19,20…昇降用サーボモータ 24…ワーク 30…下部砥石駆動モータ 31…ロータ 32…上部砥石駆動モータ 33…ロータ 40…加工歪層 41…被加工物 52…支持台 53…移動枠 54…ガイドレール 55…移動用モータ 56…ボールねじ 56a…ボールナット 57…回転板 57a…外周枠 58…ガイドローラ 59…ギヤ 60…ワーク支持板 60a…セット孔 60b…係合
突起 61…回転板駆動モータ 62…ギヤ 101…制御装置 102…下部砥石回転昇降制御部 103…上部砥石回転昇降制御部 104…移動用モータ制御部 105…回転モータ制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河津 知之 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 Fターム(参考) 3C043 BC06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を支持機構により支持しながら
    回転させ、各々逆方向に回転する砥石によって前記被加
    工物の平行な二面を同時に研削する研削方法であって、 前記被加工物の回転方向を、少なくとも一回、反対方向
    に変化させることを特徴とする研削方法。
  2. 【請求項2】 被加工物を支持機構により支持しながら
    回転させ、各々逆方向に回転する砥石によって前記被加
    工物の平行な二面を同時に研削する研削方法において、 前記被加工物の回転方向を反対方向に変化させて、前記
    被加工物を少なくとも1回転させることにより研削を行
    うことを特徴とする研削方法。
  3. 【請求項3】 被加工物を支持機構により支持しながら
    回転させ、各々逆方向に回転する砥石によって前記被加
    工物の平行な二面を同時に研削する研削方法において、 前記被加工物を研削している研削作業時間の半分を経過
    した以後に、少なくとも一回、前記被加工物の回転方向
    を反対方向に変化させることを特徴とする研削方法。
  4. 【請求項4】 被加工物を支持機構により支持しながら
    回転させ、各々逆方向に回転する砥石によって前記被加
    工物の平行な二面を同時に研削する研削方法において、 前記被加工物の所定の研削代の半分以上を研削した後
    に、少なくとも一回、前記被加工物の回転方向を反対方
    向に変化させることを特徴とする研削方法。
  5. 【請求項5】 被加工物を支持機構により支持しなが
    ら回転させ、各々逆方向に回転する砥石によって前記被
    加工物の平行な二面を同時に研削する研削方法におい
    て、 前記被加工物の回転方向を反対方向に1回だけ変化さ
    せ、前記被加工物を1回転させて研削を終了することを
    特徴とする研削方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315090A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Disco Abrasive Syst Ltd 研磨装置
JP2007210045A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Kobe Steel Ltd 高速両頭研磨方法およびその両頭研磨装置
JP2017071040A (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社Sumco キャリアリング、研削装置および研削方法

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