JP2001307771A - 非水系二次電池 - Google Patents
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Abstract
的に向上させた非水系二次電池を提供する。 【解決手段】 非水電解液は0.1重量%以上のビニレ
ンカーボネートを電池作製後の最初の充電前の状態で含
み、且つ、電池容器内に二酸化炭素を封入する。
Description
電保存特性とを飛躍的に向上させた非水系二次電池に関
する。
ー,携帯電話に代表される電子機器の急激な普及によ
り、充電により繰り返し使用の可能な非水系二次電池で
あるリチウムイオン二次電池が高いエネルギー密度をセ
ールスポイントとして需要を大きく拡大している。リチ
ウムイオン二次電池は一般的に、リチウムを吸蔵放出可
能な正極と負極、及び非水溶媒に電解質としてリチウム
塩を溶解してなる非水電解液とから構成されており、両
極間をリチウムイオンが移動することによって充放電を
行う機構をとっている。
向上させるために、種々の添加剤を電池内に加えるとい
う試みがこれまでに検討されてきている。例えば、特開
平7−176323号公報には、電解液中に二酸化炭素
を溶存させて、サイクル寿命を向上させる技術が開示さ
れている。しかしながら、二酸化炭素を含有させただけ
では、保存特性、特に放電状態での保存特性が充分では
ないということがわかった。
従来技術の問題点を解決することを目的としたものであ
り、サイクル特性と同時に、優れた放電保存特性を発揮
する非水系二次電池を提供するものである。
に、請求項1の発明は、正極、負極、その両極間に介装
されたセパレーター、非水溶媒と溶質とからなる非水電
解液、及びこれらが収納されている容器で構成される非
水系二次電池において、該非水電解液は0.1重量%以
上のビニレンカーボネートを電池作製後の最初の充電前
の状態で含み、且つ、電池容器内に二酸化炭素を封入し
ていることを特徴とする非水系二次電池、を提供する。
は、例えば、プロピレンカーボネート,エチレンカーボ
ネート等の環状カーボネート、ジエチルカーボネート,
ジメチルカーボネート,エチルメチルカーボネート等の
鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステ
ル、酢酸エチル,プロピオン酸メチル,プロピオン酸エ
チル等の鎖状エステル、テトラヒドロフラン,2−メチ
ルテトラヒドロフラン等の環状エーテル、1,2−ジメ
トキシエタン等の鎖状エーテルが挙げられ、これらが単
独もしくは混合されて用いられる。
えば、 LiBF4,LiPF6,LiClO4,LiAs
F6, LiSbF6,LiI,LiBr,LiCl,L
iAlCl4,LiHF2,LiSCN,CF3SO3L
i,C4F3SO3Li,(CF3SO2)2NLi,(CF
3SO2)3CLi,(C4F9SO2)2NLi等が挙げら
れ、これらが単独もしくは混合されて用いられる。溶質
濃度としては、0.1〜3.0mol/リットルの範囲
で選ばれるが、0.5〜2.0mol/リットルの範囲
が好ましい。
量に対して0.1重量%以上含まれることが好ましい。
0.1重量%未満ではサイクル特性だけでなく、放電保
存特性の向上が充分ではない。さらに好ましいビニレン
カーボネートの含有量は1〜3重量%である。二酸化炭
素CO2の電池容器内への封入方法としては、CO2をバ
ブリングすることにより溶解させた電解液を使用すると
いう方法が挙げられる。また、他の方法としては、封口
前電池缶を入れた箱内をほぼ真空状態にした後電池缶内
に電解液を注液し、その後CO2で箱内を満たし、ある
時間経過後に電池缶を封口するという方法や、封口前電
池缶を入れた箱内をほぼ真空状態にした後CO2で箱内
を満たし、その後電池缶内に電解液を注液し、ある時間
経過後に電池缶を封口するという方法が挙げられる。
ロラクトンを60体積%以上含み、且つ、該溶質は少な
くともテトラフルオロホウ酸リチウムを含む1種以上の
リチウム塩であることを特徴とする請求項1記載の非水
系二次電池、を提供する。γ−ブチロラクトンは高沸点
であるため安全性に優れ、高誘電率,低粘度を兼ね備え
た性質を有し、電解液溶媒として好ましい。本発明の電
池における電解液溶媒全体に占めるγ−ブチロラクトン
の割合は、その下限として好ましくは60体積%以上で
ある。また、γ−ブチロラクトンの割合の上限は100
%である。電解液の溶媒成分においてγ−ブチロラクト
ンの含量が高いことは、この電解液を用いた電池とし
て、高容量,良好なサイクル特性だけでなく低温充放
電,急速充放電などに優れた電池特性を示すため好まし
いものとなる。
(以下、LiBF4とする)単独でも構わないが、Li
BF4に他の溶質が混合された例として、ヘキサフルオ
ロリン酸リチウム(以下、LiPF6とする)が50モ
ル%以下の量含まれる、という場合が挙げられる。
電から60日以内に、3.9〜4.2Vのある電圧値で
1日〜3週間の期間放置しておくことを特徴とする請求
項1または2記載の非水系二次電池、を提供する。
時に、ある一定電流値で3.9〜4.2Vのある電圧値
まで充電し、さらにその電圧値を保持したまま電流値が
0〜10mAの範囲になるまで充電を続けた後電流を停
止し、その状態で1日〜3週間の期間放置しておく、と
いう方法が好ましい例として挙げられる。特に、電池作
成後の最初の充電から30日以内に、1週間〜2週間の
期間放置しておくことが好ましい。
電時に行なっても構わない。例えば、前記のように充電
を行った後に、ある一定電流値で3.0V〜3.9Vの
ある電圧値に達するまで放電して電流を停止し、その後
再び前記のように充電を行った後に放置する、という方
法がある。このときの充電雰囲気および放置雰囲気の温
度は20〜60℃であることが好ましい。
解液を使用したリチウムイオン二次電池について以下に
説明する。リチウムイオン二次電池に用いられる正極活
物質としては、リチウムをイオン状態で収蔵・放出可能
なLixMI (1-y)MII yO2(0<x≦1.1,0≦y≦
1,MI及びMIIはCr,Mn,Fe,Co,Niから
選ばれる少なくとも一種の元素)、LixMn(2-y)My
O4(0<x≦1.1,0≦y≦1,MはLi,Al,
Cr,Fe,Co,Ni,Gaから選ばれる少なくとも
一種の元素)等のリチウム複合金属酸化物が挙げられ
る。
活物質としては、リチウムをイオン状態で収蔵・放出可
能な、コークス、グラファイト、非晶質カーボン等の炭
素質材料、Si,Ge,Sn,Pb,Al,In,Zn
等の元素を含むアモルファス金属酸化物及びアモルファ
ス合金等が挙げられる。上記電極活物質をバインダーお
よび溶媒と混合してスラリー化し、集電体上に塗布後乾
燥させて電極としている。バインダーの例としては、ラ
テックス(例えば、スチレン−ブタジエン共重合体ラテ
ックス,メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラ
テックス,アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテ
ックス)、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチ
ルセルロースのナトリウム塩及びアンモニウム塩)、フ
ッ素ゴム(例えば、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロ
プロピレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体)や
フッ素樹脂(例えば、ポリフッ化ビニリデン,ポリテト
ラフルオロエチレン,フッ化ビニリデンとヘキサフルオ
ロプロピレンの共重合体,フッ化ビニリデンとクロロト
リフルオロエチレンの共重合体)などが挙げられる。溶
媒の例としては、酢酸エチル、2−エトキシエタノール
(エチレングリコールモノエチルエーテル)、N−メチ
ルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、
テトラヒドロフラン(THF)、水等が挙げられる。集
電体の例としては、正極においては、Al,Ti,ステ
ンレススチール等の10〜50μm程度の厚みの金属製
箔あるいはメッシュ等が用いられるが、特にAl製の金
属製箔あるいはメッシュ等を用いることが好ましい。負
極においては、Cu,Ni,ステンレススチール等の1
0〜50μm程度の厚みの金属製箔あるいはメッシュ等
が用いられるが、特にCu製の金属製箔あるいはメッシ
ュ等を用いることが好ましい。
レーターとしては、ポリエチレンおよびポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂製微多孔膜が挙げられる。加
えて、セパレーターは電極上に固定されたバインダーを
含む絶縁性物質粒子の集合体層であってもよい。絶縁性
物質粒子としては、以下に示すような無機物であっても
よいし、有機物であってもよい。無機物としては、例え
ば、Li2O,BeO,B2O3,Na2O,MgO,Al
2O3,SiO2,P2O5,K2O,CaO,TiO2,C
r2O3,Fe2O3,ZnO,ZrO2,BaO等の酸化
物、一般的にアルミノケイ酸塩に代表されるゼオライト
と呼ばれる結晶物質、BN,AlN,Si3N4,Ba3
N2等の窒化物、炭化ケイ素(SiC)、MgCO3,C
aCO3等の炭酸塩、CaSO4,BaSO4等の硫酸
塩、磁器の一種であるジルコン(ZrO2・SiO2)、
ムライト(3Al2O3・2SiO2)、ステアタイト
(MgO・SiO2)、フォルステライト(2MgO・
SiO2)、コージェライト(2MgO・2Al2O3・
5SiO2)等が挙げられる。
ピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エステル、ポリテトラフルオロエチ
レン及びポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ケイ
素樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリエチレンオキサイド及びポリプロ
ピレンオキサイド等のポリエーテル樹脂、エポキシ樹
脂、アセタール樹脂、AS樹脂、ABS樹脂等の樹脂粒
子が挙げられる。以上の絶縁性物質粒子のうち、無機物
粒子が好ましく、特に酸化物粒子が好ましい。
としては、絶縁性物質粒子とバインダーとを溶媒に分散
し、これを絶縁性物質粒子集合体層を形成する面に塗布
した後、溶媒を蒸発させる方法がある。この場合に使用
可能なバインダーとしては、ラテックス(例えば、スチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックス,メチルメタクリ
レート−ブタジエン共重合体ラテックス,アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体ラテックス)、セルロース誘
導体(例えば、カルボキシメチルセルロースのナトリウ
ム塩及びアンモニウム塩)、フッ素ゴム(例えば、フッ
化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフル
オロエチレンとの共重合体)やフッ素樹脂(例えば、ポ
リフッ化ビニリデン,ポリテトラフルオロエチレン,フ
ッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合
体,フッ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレンの
共重合体)などが挙げられる。これらのうち、フッ素ゴ
ムやフッ素樹脂等のフッ素系バインダーが好ましい。溶
媒としては、酢酸エチル、2−エトキシエタノール(エ
チレングリコールモノエチルエーテル)、N−メチルピ
ロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、テ
トラヒドロフラン(THF)、水等が挙げられる。
量は、体積比で絶縁性物質粒子の1/500〜3/5と
なるようにすることが好ましく、より好ましくは1/5
00〜1/2、さらに好ましくは1/500〜1/5で
ある。以下に本発明の実施形態について実施例を挙げて
さらに説明する。
る。 [正極] 活物質としてリチウムコバルト複合酸化物L
iCoO2を100重量部、導電剤としてリン片状グラ
ファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.5重量
部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVD
F)3.5重量部をN−メチルピロリドン(NMP)中
に分散させてスラリーを調製する。このスラリーを正極
集電体としての厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に
ダイコーターで塗布し、130℃で3分間乾燥後、ロー
ルプレス機で圧縮成形する。このとき、正極の活物質目
付量は250g/m2,活物質かさ密度は3.00g/
cm3になるようにする。これを幅40mmに切断して
帯状にする。
たメソフェーズピッチカーボンファーバー(MCF)9
0重量部とリン片状グラファイト10重量部、バインダ
ーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩
1.4重量部とスチレン−ブタジエン共重合体ラテック
ス1.8重量部を精製水中に分散させてスラリーを調製
する。このスラリーを負極集電体としての厚さ12μm
銅箔の両面にダイコーターで塗布し、120℃で3分間
乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形する。このとき、負
極の活物質目付量は106g/m2,活物質かさ密度は
1.35g/cm3になるようにする。これを幅42m
mに切断して帯状にする。
チレンカーボネートが80:20の体積比で混合されて
いる溶媒に、溶質としてLiBF4を濃度1.5mol
/リットルとなるように溶解させ、さらにビニレンカー
ボネートを2.0重量%添加することにより調製する。
そして、この電解液中に100ml当り1リットル/分
の流量でCO2をバブリングして溶解させる。次に、電
池作製方法について説明する。
m、幅44mmのポリエチレン製微多孔膜セパレーター
を、帯状負極,セパレーター,帯状正極,セパレーター
の順に重ね、正極が負極からはみ出さないように、負極
がセパレーターからはみ出さないようにして、渦巻状に
複数回捲回することで電極板積層体を作製する。この電
極板積層体を平板状にプレス後、アルミニウム製容器に
収納し、アルミニウム製リードを正極集電体から導出し
て電池蓋に、ニッケル製リードを負極集電体から導出し
て電池蓋の負極端子に溶接する。さらにこの容器内に前
記した非水電解液を注入し封口する。こうして作製され
るリチウムイオン二次電池は、縦6.3mm,横30m
m,高さ48mmの大きさで、公称放電容量は620m
Ahである。電池内の活物質量は、正極:約4.9g
(=約0.05mol)、負極:約2.3gである。
で評価した。25℃雰囲気下、310mA(0.5C)
の電流値で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2
Vを保持するようにして電流値を310mAから絞り始
めるという方法で、合計6時間電池作製後の最初の充電
を行った。充電終了直前の電流値はほぼ0の値となって
いた。そして、25℃雰囲気下で2週間放置した。その
後、25℃雰囲気下、620mAの電流値で電池電圧
4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するように
して電流値を620mAから絞り始めるという方法で、
合計3時間充電を行い、そして620mAの電流値で電
池電圧3.0Vまで放電するというサイクルを500回
繰り返した。
Vまで放電した後に65℃の恒温槽中にて保存を行い、
開回路電圧の変化を調べた。
重量%添加する、ということ以外は実施例1と同様にし
た。
重量%添加する、ということ以外は実施例1と同様にし
た。
重量%添加する、ということ以外は実施例1と同様にし
た。
重量%添加する、ということ以外は実施例1と同様にし
た。
重量%添加する、ということ以外は実施例1と同様にし
た。
ない、ということ以外は実施例1と同様にした。
こと以外は実施例1と同様にした。
ない、及び電解液中にCO2を溶解させない、というこ
と以外は実施例1と同様にした。上記評価の結果を表1
に示す。
2を封入することにより、放電保存特性とサイクル特性
両方の向上が見られる。
4.1Vとする、ということ以外は実施例1と同様にす
る。
4.0Vとする、ということ以外は実施例1と同様にす
る。
3.9Vとする、ということ以外は実施例1と同様にす
る。
4.3Vとする、ということ以外は実施例1と同様にす
る。
3.8Vとする、ということ以外は実施例1と同様にす
る。上記評価の結果を表2に示す。
3.9V〜4.2Vの時、500サイクル終了時の放電
容量保持率に優れるということがわかる。
1日とする、ということ以外は実施例1と同様にする。
1週間とする、ということ以外は実施例1と同様にす
る。
3週間とする、ということ以外は実施例1と同様にす
る。
けない、ということ以外は実施例1と同様にする。
0日とする、ということ以外は実施例1と同様にする。
上記評価の結果を表3に示す。
日〜3週間としたとき、500サイクル終了時の放電容
量保持率に優れるということがわかる。
存特性とを同時に飛躍的に向上させた非水系二次電池が
作製できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 正極、負極、その両極間に介装されたセ
パレーター、非水溶媒と溶質とからなる非水電解液、及
びこれらが収納されている容器で構成される非水系二次
電池において、該非水電解液は0.1重量%以上のビニ
レンカーボネートを電池作製後の最初の充電前の状態で
含み、且つ、電池容器内に二酸化炭素を封入しているこ
とを特徴とする非水系二次電池。 - 【請求項2】 該非水溶媒はγ−ブチロラクトンを60
体積%以上含み、且つ、該溶質は少なくともテトラフル
オロホウ酸リチウムを含む1種以上のリチウム塩である
ことを特徴とする請求項1記載の非水系二次電池。 - 【請求項3】 電池作成後の最初の充電から60日以内
に、3.9〜4.2Vのある電圧値で1日〜3週間の期
間放置しておくことを特徴とする請求項1または2記載
の非水系二次電池。
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JP2000121288A JP2001307771A (ja) | 2000-04-21 | 2000-04-21 | 非水系二次電池 |
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