JP2001307386A - スタンパ製造方法及び光記録媒体製造方法 - Google Patents

スタンパ製造方法及び光記録媒体製造方法

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JP2001307386A
JP2001307386A JP2000123386A JP2000123386A JP2001307386A JP 2001307386 A JP2001307386 A JP 2001307386A JP 2000123386 A JP2000123386 A JP 2000123386A JP 2000123386 A JP2000123386 A JP 2000123386A JP 2001307386 A JP2001307386 A JP 2001307386A
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Japan
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photoresist layer
substrate
negative photoresist
stamper
reversal
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JP2000123386A
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English (en)
Inventor
Takayuki Asukata
孝幸 飛鳥田
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Nippon Columbia Co Ltd
Original Assignee
Nippon Columbia Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング工程においてマスクパターンの形状
を容易に制御することができ、良好な形状のピットを備
えたスタンパ及び光記録媒体を得ることができるスタン
パ製造方法及び光記録媒体製造方法を提供する。 【解決手段】 基板にネガ型フォトレジスト層を形成す
る工程と、ネガ型フォトレジスト層を露光する工程と、
ネガ型フォトレジスト層の露光部の現像液に対する溶解
性を低下させるリバーサルベイク工程と、ネガ型フォト
レジスト層を現像する工程と、現像後のネガ型フォトレ
ジスト層をマスクパターンとして前記基板をエッチング
する工程と、基板からフォトレジスト層を除去する工程
とを備え、リバーサルベイク工程は、基板側及びネガ型
フォトレジスト層側の両側に配置された熱源から放射さ
れる熱によりネガ型フォトレジスト層をリバーサルベイ
クする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオ情報及
びビデオ情報等を記録した光記録媒体の製造方法及びス
タンパ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のスタンパの製造工程を説
明する図である。図中、401はガラス原盤、402は
密着層、403はフォトレジスト層、404は露光部、
405はレジストパターン、406は導電膜、407は
電鋳層、408はスタンパである。
【0003】図4(a)に示す工程では、ガラス原盤4
01と後述するフォトレジスト層403との密着力を高
めるために、ガラス原盤401上にヘキサメチルジシラ
ザン(以下、HMDSという。)又はシラン系カップリ
ング剤を塗布して単分子膜の密着層402を形成し、続
いて密着層402上にフォトレジスト層403を形成す
る。
【0004】図4(b)に示す工程では、フォトレジス
ト層403が形成されたガラス原盤401を図示しない
カッティングマシンのターンテーブルに取付け、記録情
報に従って変調されたレーザ光を照射しフォトレジスト
層403を露光し、露光部404を形成する。図4
(c)に示す工程では、現像液によりフォトレジスト層
403を現像する。露光部404のフォトレジスト層が
除去され、ガラス原盤401上にレジストパターン40
5が形成される。
【0005】図4(d)に示す工程では、ガラス原盤4
01をスパッタリング装置に設置し、スパッタリングに
より、レジストパターン405の表面にニッケル、クロ
ム等の導電膜406を形成する。図4(e)に示す工程
では、導電膜406が形成されたガラス原盤401を電
鋳槽の陰極に設置し、ニッケル電鋳を行い、ガラス原盤
401の導電膜406上に電鋳層407を形成する。
【0006】図4(f)に示す工程では、ガラス原盤4
01からレジストパターン405が転写された電鋳層4
07を剥離する。図4(g)に示す工程では、電鋳層4
07に付着したレジストパターン405を酸素アッシン
グ等により除去し、電鋳層407を所望の形状に加工
し、電鋳層407の裏面を鏡面研磨することによりスタ
ンパ408を得る。スタンパ408を射出成形機の金型
に取付け、樹脂基板を成形することによりレプリカ基板
が得られる。
【0007】ところで、光記録媒体製造工程に対する要
求の一つに、光記録媒体製造工程の時間短縮がある。現
在、光記録媒体製造工程の時間短縮の最大の妨げとなっ
ているのは、図4の(e)に示すスタンパ製造工程にお
ける電鋳工程である。一般的に、コンパクトディスクの
製造プロセスにおいて電鋳工程には、約2時間の時間が
費やされている。
【0008】上述した問題点を解決するために、特開昭
59−224320号公報、特開平3−150738号
公報及び特開平5−62254号公報に電鋳工程を含ま
ない光記録媒体製造工程が開示されている。図5は、従
来の電鋳工程を含まない光ディスク製造工程におけるス
タンパの製造工程を説明する図である。図中、501は
基板、502はネガ型フォトレジスト層、503は露光
部、504はマスクパターン、505はピット、506
はスタンパである。
【0009】図5(a)に示す工程では、ニッケル、シ
リコン等からなる基板501上にネガ型フォトレジスト
層502を形成する。図4の製造工程で用いたHMDS
やシランカップリング剤は、ガラス原盤とフォトレジス
ト層との密着力を高めるためのものであり、金属基板と
フォトレジスト層との密着力を高める作用はないため用
いない。ネガ型フォトレジストを用いるのは、後述する
エッチング工程後の基板501の凹凸パターンを、図4
に示した凹凸パターンと同じにするためである。
【0010】図5(b)に示す工程では、ネガ型フォト
レジスト層502が形成された基板501を図示しない
カッティングマシンのターンテーブルに取付け、記録情
報に従って変調されたレーザ光を照射しネガ型フォトレ
ジスト層502を露光し、露光部503を形成する。
【0011】図5(c)に示す工程では、露光部503
の現像液に対する溶解性を低下させるために、循環式オ
ーブンやホットプレートによりネガ型フォトレジスト層
502のリバーサルベイク(加熱処理)を行う。ネガ型
フォトレジストは、露光された部分の感光剤が分解して
酸となる。ネガ型フォトレジストが加熱されるとこの酸
が触媒となり、ネガ型フォトレジストの組成物であるノ
ボラック樹脂は架橋反応を起こし、現像液に対する溶解
性が著しく低い組成物に変化する。すなわち、ネガ型フ
ォトレジスト層502をリバーサルベイクすると、露光
部503の現像液に対する溶解性が低下する。
【0012】図5(d)に示す工程では、現像液により
リバーサルベイクを施したネガ型フォトレジスト層50
2を現像する。露光部503以外の部分のネガ型フォト
レジスト層502が除去され、基板501上にマスクパ
ターン504が形成される。
【0013】図5(e)に示す工程では、基板501上
に形成されたマスクパターン504を用いてエッチング
を行う。基板501に所定の深さのピット505が得ら
れたら、エッチングを終了する。図4(e)に示した電
鋳工程が約2時間かかるのに対し、本工程におけるエッ
チング時間は10分間から30分間で終了する。
【0014】図5(f)及び(g)に示す工程では、基
板501に付着したマスクパターン504を酸素アッシ
ング等により除去し、基板501を所望の形状に加工す
ることによりスタンパ506を得る。
【0015】図6は、ネガ型フォトレジストを用いた場
合のリバーサルベイク方法とエッチングにより得られる
スタンパのピット形状との関係を示す図である。図中、
図5で示した箇所と同様の箇所には同じ符号を付し、説
明を省略する。601は循環式オーブン、602は熱
源、603はホットプレートである。
【0016】図6(a)に示すように、リバーサルベイ
ク工程において循環式オーブン601を用いた場合は、
基板501は両側から均等に熱せられるため、ネガ型フ
ォトレジスト層502全体に熱が均等に行き渡る。ネガ
型フォトレジスト層502の露光部は、均一に架橋反応
を起こす。したがって、図6(b)に示すように、ネガ
型フォトレジスト層502の現像後、基板501に形成
されるマスクパターン504はエッジの立った矩形とな
る。エッチングはマスクパターンの形状にほぼ依存して
進行するため、基板501に形成されるピット505は
矩形となる。スタンパ(基板501)に形成されたピッ
ト505が矩形に近い形状であると、射出成形時にレプ
リカ基板へピットが正確に転写されなかったり、スタン
パからレプリカ基板を剥離する時に欠陥が多く発生す
る。
【0017】図6(c)に示すように、リバーサルベイ
クにおいてホットプレート603を用い、基板501側
からネガ型フォトレジスト層502を熱処理した場合、
ネガ型フォトレジスト層502の露光部の架橋反応は、
基板501側が表面側よりも進行が早い。したがって、
図6(d)に示すように、ネガ型フォトレジスト層の5
02現像後、基板501に形成されるマスクパターン5
04は上底が下底よりも短い台形となる。このマスクパ
ターン504を用いて基板501のエッチングを行う
と、ネガ型フォトレジスト層502がない部分(ランド
部)の中央付近はエッチングが早く進み、ランド部のエ
ッジ部分は、ネガ型フォトレジスト層502の底面の膜
厚が薄い部分からエッチングが進む(ネガ型フォトレジ
スト層502は膜厚が薄い部分からエッチングされて除
去され、その後、基板501がエッチングされる。)た
め、ピット505はエッジ部分がだれた形状となる。
【0018】図6(f)に示すように、リバーサルベイ
クにおいてホットプレート603を用い、ネガ型フォト
レジスト層502側から熱処理した場合、ネガ型フォト
レジスト層502の露光部の架橋反応は、表面側が基板
501側よりも進行が早い。したがって、図6(g)に
示すように、ネガ型フォトレジスト層502の現像後、
基板501に形成されるマスクパターン504は下底が
上底よりも短い台形となる。このマスクパターン504
を用いて基板501のエッチングを行うと、ネガ型フォ
トレジスト層502がない部分(ランド部)の中央付近
はエッチングが早く進み、ランド部のエッジ部分は、図
6(d)と同様に、ネガ型フォトレジスト層502の底
面の膜厚が薄い部分からエッチングが進む(ネガ型フォ
トレジスト層502は膜厚が薄い部分からエッチングさ
れて除去され、その後、基板501がエッチングされ
る。)ため、ピット505はエッジ部分がだれた形状と
なる。また、現像後、基板501上に残存したレジスト
パターン504は、下底が上底よりも短い台形となるの
で、衝撃等により転倒しやすい。また、レジストパター
ン504と基板501との接触面積が小さいため、レジ
ストパターン504が剥離しやすい。
【0019】このように、従来の製造方法においては、
リバーサルベイク工程におけるネガ型フォトレジスト層
502の熱処理が、レジストパターン504の形状に大
きな影響を与える。
【0020】図7は、「エッジ角度α」を示す図であ
る。図7に示すように、「エッジ角度α」は、ネガ型フ
ォトレジスト層502の露光部503であるマスクパタ
ーン504の底面と側面とがなす角度αを示す。経験
上、マスクパターン504の形状は、エッジ角度αが4
0〜70°のとき、エッチング工程により得られたスタ
ンパ或いは当該スタンパを使用して得られた光ディスク
におけるピット形状が良好となる。
【0021】したがって、スタンパ及び光ディスクに形
成されるピット形状を良好なものとするために、ネガ型
フォトレジスト層の露光部であるマスクパターンの形状
(エッジ角度α)を制御できることが望ましい。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ネガ型フォトレジストを用い、エッチングにより基板に
直接ピットを形成してスタンパを製造する方法及び当該
スタンパを用いて光ディスクを製造する方法において、
マスクパターンの形状に影響を与えるリバーサルベイク
工程において、ネガ型フォトレジスト層をリバーサルベ
イクする際に、マスクパターンの形状(エッジ角度α)
を制御することが困難であった。
【0023】本発明は、ネガ型フォトレジストを用い、
エッチングにより基板に直接ピットを形成するスタンパ
製造方法及び当該スタンパを用いて光記録媒体を製造す
る光記録媒体製造方法において、マスクパターンの形状
を容易に制御することができ、良好な形状のピットを備
えたスタンパ及び光記録媒体を得ることができるスタン
パ製造方法及び光記録媒体製造方法を提供することを目
的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本願の請求項1記載の発明は、スタンパ製造方法にお
いて、基板の一方の面にネガ型フォトレジスト層を形成
するレジスト形成工程と、前記ネガ型フォトレジスト層
を記録情報に応じて露光する露光工程と、露光された前
記ネガ型フォトレジスト層の露光部の現像液に対する溶
解性を低下させるリバーサルベイクを行うリバーサルベ
イク工程と、リバーサルベイクされた前記ネガ型フォト
レジスト層を現像する現像工程と、現像された前記ネガ
型フォトレジスト層をマスクパターンとして前記基板を
エッチングするエッチング工程と、エッチングされた前
記基板から前記フォトレジスト層を除去する洗浄工程と
を備え、前記リバーサルベイク工程は、前記基板側及び
前記ネガ型フォトレジスト層側の両側に配置された熱源
から放射される熱により前記ネガ型フォトレジスト層を
リバーサルベイクすることを特徴とする。
【0025】本願の請求項2記載の発明は、記録情報が
凹凸のピット列として記録されたスタンパを作製するス
タンパ作製工程と、前記スタンパから前記ピット列を転
写したレプリカ基板を作製する工程と、前記レプリカ基
板の前記ピット列が転写された面上に反射膜を形成する
工程とを備えた光記録媒体製造方法において、前記スタ
ンパ作製工程は、基板の一方の面にネガ型フォトレジス
ト層を形成するレジスト形成工程と、前記ネガ型フォト
レジスト層を記録情報に応じて露光する露光工程と、露
光された前記ネガ型フォトレジスト層の露光部の現像液
に対する溶解性を低下させるリバーサルベイクを行うリ
バーサルベイク工程と、リバーサルベイクされた前記ネ
ガ型フォトレジスト層を現像する現像工程と、現像され
た前記ネガ型フォトレジスト層をマスクパターンとして
前記基板をエッチングするエッチング工程と、エッチン
グされた前記基板から前記フォトレジスト層を除去する
洗浄工程とを備え、前記リバーサルベイク工程は、前記
基板側及び前記ネガ型フォトレジスト層側の両側に配置
された熱源から放射される熱により前記ネガ型フォトレ
ジスト層をリバーサルベイクすることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について具体的に説明する。図1は、本発明の
光記録媒体製造方法を用いた製造工程の一実施例を説明
する図である。図2は、本発明の光記録媒体製造方法を
用いた製造工程のカッティング工程及びスタンパ製造工
程の一実施例を説明する図である。図2中、201はニ
ッケル基板、202はネガ型フォトレジスト層、203
は露光部、204はマスクパターン、205はピット、
206はスタンパ、207はレジスト側ホットプレー
ト、208は基板側ホットプレートである。
【0027】まず、図1(a)は、プリマスタリング工
程である。この工程では、スタジオ等で録音された楽曲
データに対し、リードイン、リードアウト、インデック
ス及びアドレス等の情報が付加されて、光ディスクやマ
スターテープ等に記録される。
【0028】図1(b)のカッティング工程及び図1
(c)のスタンパ製造工程については、図2を用いて具
体的に説明する。図2(a)に示す工程では、片面が表
面粗さRmax0.02μmに鏡面研磨され、厚さが約
0.3mmのニッケル基板201上にネガ型フォトレジ
スト層202をスピンコート法により形成する。ニッケ
ル基板201は、後述する射出成形工程においてスタン
パとして用いるため、成形装置の金型とのマッチング及
び成形特性を考慮して約0.3mmの厚さとした。ニッ
ケル基板201が約0.3mmより厚くなると金型との
マッチングが悪くなり、成形する樹脂への熱の伝わり方
が不均一になるため、ピットを均一な形状で成形できな
い。また、射出成形中は、ニッケル基板201の温度が
70〜200℃の範囲で変化するため、基板厚が厚いと
歪みによるクラックが発生しやすくなる。ニッケル基板
201の厚さが約0.3mmより薄いと機械的な強度を
保つことができなくなる。
【0029】基板材料としては、ニッケルの他に、銅、
アルミニウム、シリコン等を用いることができる。基板
材料として、従来の光記録媒体のスタンパとして用いら
れているニッケルを用いれば、従来の光記録媒体の製造
工程における射出成形条件と同じ条件で射出成形を行う
ことができる。
【0030】ネガ型フォトレジスト層202の膜厚は、
後述するエッチング処理の条件(ネガ型フォトレジスト
層202及びニッケル基板201のエッチングレート
と、エッチング処理により形成するピットの深さ)によ
り決定する。
【0031】ネガ型フォトレジスト層202が形成され
たニッケル基板201は、クリーンオーブン内におい
て、90℃の温度で30分間プリベイクされ、ネガ型フ
ォトレジスト層202内に残存している溶媒が除去され
る。
【0032】図2(b)に示す工程では、ネガ型フォト
レジスト層202が形成されたニッケル基板201を図
示しないカッティングマシンのターンテーブルに取付
け、記録情報に従って変調されたレーザ光を照射しネガ
型フォトレジスト層202を露光する。以上、図2
(a)及び(b)迄の工程が、図1(b)のカッティン
グ工程にあたる。
【0033】図2(c)に示す工程では、個々に温度制
御された基板側ホットプレート208とレジスト側ホッ
トプレート207の2つのホットプレートにより、露光
が終わったニッケル基板201のリバーサルベイクを行
い、ネガ型フォトレジスト層202の露光部203をア
ルカリ不溶性にする。
【0034】図2(d)に示す工程では、ニッケル基板
201を現像装置に取り付け、有機アルカリ現像液を用
いてスピン現像を行い、ネガ型フォトレジスト層202
を現像する。その後、有機アルカリ現像液の塗布を停止
し、スピン乾燥を行う。ネガ型フォトレジスト層204
が現像され、ニッケル基板201上にマスクパターン2
04が形成される。
【0035】図2(e)及び(f)に示す工程では、ニ
ッケル基板201上に形成されたマスクパターン204
を用いてエッチング(反応性イオンエッチング又はイオ
ンミリング)を行う。ニッケル基板201に所定の深さ
のピット205が得られたら、エッチングを終了する。
【0036】図2(g)に示す工程では、ニッケル基板
201に付着したレジストパターン204をアセトン洗
浄及び酸素アッシング等により除去し、ニッケル基板2
01を所望の形状に加工することによりスタンパ206
を得る。以上、図2(c)〜(g)迄の工程が、図1
(c)のスタンパ製造工程にあたる。
【0037】次に、図1(d)に示す射出成形工程で
は、スタンパ206を射出成形機の金型に取り付け、ポ
リカーボネート等の樹脂を成形し、レプリカ基板を得
る。図1(e)に示す反射膜、保護膜形成工程では、レ
プリカ基板をスパッタリング装置に取り付け、スパッタ
リング法により、レプリカ基板のピットが転写されてい
る面にアルミニウム、金等の反射膜を50〜100nm
の厚さに形成する。反射膜が形成されたレプリカ基板を
スピンコート装置に取り付け、スピンコート法により紫
外線硬化樹脂等の保護膜を反射膜上に形成する。
【0038】図3は、本発明の一実施例である光記録媒
体製造方法におけるリバーサルベイク工程における基板
側ホットプレート及びレジスト側ホットプレートの温度
とマスクパターンの形状(エッジ角度α)の関係を説明
する図である。基板側ホットプレート208の温度を1
10℃とし、レジスト側ホットプレート207の温度を
50〜110℃の範囲で変化させた。リバーサルベイク
時間は5分間とした。ニッケル基板201として厚さ
0.3mmのものを用い、ネガ型フォトレジストの膜厚
は200nmとした。現像はスピン現像を行い、現像時
間は25秒間とした。また、エッチングは、イオンミリ
ング装置を用いて行い、エッチング条件は、アルゴン圧
約3×10-2Pa、ビーム電圧約400V、ビーム電流
約800mAとし、ニッケル基板201に深さ0.12
μmのピットを形成した(エッチング速度は約13.5
nm/分)。上記条件の下で得られたマスクパターン2
04のエッジ角度αは、原子間力顕微鏡において測定し
た。
【0039】図3に示すように、レジスト側ホットプレ
ート207の温度が低くなるに連れ、マスクパターン2
04のエッジ角度αは小さくなる。レジスト側ホットプ
レート207の温度が50〜65℃の範囲としたとき、
マスクパターン204のエッジ角度αは40〜70°の
範囲となった。このように、本実施例によれば、レジス
ト側ホットプレート207と基板側ホットプレート20
8の温度をそれぞれ制御することにより、マスクパター
ン204のエッジ角度αを任意の角度に制御することが
できる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ネガ型フォトレジスト
を用い、エッチングにより基板に直接ピットを形成する
スタンパ製造方法及び当該スタンパを用いて光記録媒体
を製造する光記録媒体製造方法において、マスクパター
ンの形状を容易に制御することができ、良好な形状のピ
ットを備えたスタンパ及び光記録媒体を得ることができ
るスタンパ製造方法及び光記録媒体製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体製造方法を用いた製造工程
の一実施例を説明する図。
【図2】本発明の光記録媒体製造方法を用いた製造工程
のカッティング工程及びスタンパ製造工程の一実施例を
説明する図。
【図3】本発明の一実施例である光記録媒体製造方法に
おけるリバーサルベイク工程における基板側ホットプレ
ート及びレジスト側ホットプレートの温度とマスクパタ
ーンの形状(エッジ角度α)の関係を説明する図。
【図4】従来のスタンパの製造工程を説明する図。
【図5】従来の電鋳工程を含まない光ディスク製造工程
におけるスタンパの製造工程を説明する図。
【図6】ネガ型フォトレジストを用いた場合のリバーサ
ルベイク方法とエッチングにより得られるスタンパのピ
ット形状との関係を示す図。
【図7】「エッジ角度α」を示す図。
【符号の説明】
201 ニッケル基板 202 ネガ型フォトレジスト層 203 露光部 204 マスクパターン 205 ピット 206 スタンパ 207 レジスト側ホットプレート 208 基板側ホットプレート 401 ガラス原盤 402 密着層 403 フォトレジスト層 404 露光部 405 レジストパターン 406 導電膜 407 電鋳層 408 スタンパ 501 基板 502 ネガ型フォトレジスト 503 露光部 504 マスクパターン 505 ピット 506 スタンパ 601 循環式オーブン 602 熱源 603 ホットプレート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の一方の面にネガ型フォトレジスト層
    を形成するレジスト形成工程と、 前記ネガ型フォトレジスト層を記録情報に応じて露光す
    る露光工程と、 露光された前記ネガ型フォトレジスト層の露光部の現像
    液に対する溶解性を低下させるリバーサルベイクを行う
    リバーサルベイク工程と、 リバーサルベイクされた前記ネガ型フォトレジスト層を
    現像する現像工程と、 現像された前記ネガ型フォトレジスト層をマスクパター
    ンとして前記基板をエッチングするエッチング工程と、 エッチングされた前記基板から前記フォトレジスト層を
    除去する洗浄工程とを備え、 前記リバーサルベイク工程は、前記基板側及び前記ネガ
    型フォトレジスト層側の両側に配置された熱源から放射
    される熱により前記ネガ型フォトレジスト層をリバーサ
    ルベイクすることを特徴とするスタンパ製造方法。
  2. 【請求項2】記録情報が凹凸のピット列として記録され
    たスタンパを作製するスタンパ作製工程と、 前記スタンパから前記ピット列を転写したレプリカ基板
    を作製する工程と、 前記レプリカ基板の前記ピット列が転写された面上に反
    射膜を形成する工程とを備えた光記録媒体製造方法にお
    いて、 前記スタンパ作製工程は、 基板の一方の面にネガ型フォトレジスト層を形成するレ
    ジスト形成工程と、 前記ネガ型フォトレジスト層を記録情報に応じて露光す
    る露光工程と、 露光された前記ネガ型フォトレジスト層の露光部の現像
    液に対する溶解性を低下させるリバーサルベイクを行う
    リバーサルベイク工程と、 リバーサルベイクされた前記ネガ型フォトレジスト層を
    現像する現像工程と、 現像された前記ネガ型フォトレジスト層をマスクパター
    ンとして前記基板をエッチングするエッチング工程と、
    エッチングされた前記基板から前記フォトレジスト層を
    除去する洗浄工程とを備え、前記リバーサルベイク工程
    は、前記基板側及び前記ネガ型フォトレジスト層側の両
    側に配置された熱源から放射される熱により前記ネガ型
    フォトレジスト層をリバーサルベイクすることを特徴と
    する光記録媒体製造方法。
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