JP2001155386A - 収縮マザーと収縮ファーザー及びそれらの製造方法 - Google Patents

収縮マザーと収縮ファーザー及びそれらの製造方法

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JP2001155386A
JP2001155386A JP33391299A JP33391299A JP2001155386A JP 2001155386 A JP2001155386 A JP 2001155386A JP 33391299 A JP33391299 A JP 33391299A JP 33391299 A JP33391299 A JP 33391299A JP 2001155386 A JP2001155386 A JP 2001155386A
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JP33391299A
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Masahiko Tsukuda
雅彦 佃
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録媒体原盤露光記録装置(LBR)の光
源の波長を短くしたり、対物レンズのNAを大きくした
りすることなく、高密度な光記録媒体を得る。 【解決手段】 フォトレジスト原盤のベースとして収縮
可能な材料を用い、この上にフォトレジスト層を形成し
LBRを用いて信号ピットに対応する形状にパターニン
グする。その後、フォトレジスト層をマスキングとして
ベース表面をエッチングしてマザースタンパ6を得た
後、収縮させて収縮マザー7を得る。この上に金属メッ
キしてスタンパ9を得る。これを金型として射出成形
し、記録膜などを成膜すれば、高密度な光記録媒体を作
製できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の光
記録媒体の製造に使用されるマザー及びファーザー、お
よびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光記録媒体の製造方法を説明す
る。
【0003】光記録媒体の製造は、はじめにフォトレジ
スト原盤の作製から始まる。原盤のベースとして一般的
には厚さ6mm程度のガラス板が用いられる。ガラス板
表面を研磨、洗浄した後、スピンコーター等によりガラ
ス板上にフォトレジストを塗布する。このフォトレジス
ト膜付きガラス板上に信号ピットを露光記録する。露光
記録には、LBRと呼ばれる光記録媒体原盤露光記録装
置が用いられる。LBRの光源としては一般的に青色レ
ーザーあるいは紫外線レーザー等を用い、レーザビーム
を集光する対物レンズにNA(開口数)が0.9程度の
ものが用いられる。LBRを用いてフォトレジスト膜付
きガラス板にレーザビームを集光し、信号ピットを露光
記録する。これを現像することによってガラス板上のフ
ォトレジスト層に信号ピット形状に対応する凹凸が形成
されたフォトレジスト原盤が作製される。
【0004】次に、光記録媒体の基板の金型となるスタ
ンパと呼ばれる金属板の作製を行う。信号ピット形状が
形成されたフォトレジスト原盤上にNi薄膜をスパッタ
法あるいは無電解メッキ法等で形成する。それを電極と
してNiを約300μm程度メッキを行う。このNi金
属板の裏面を研磨した後、Ni金属板をフォトレジスト
原盤から剥離し、表面に付着したフォトレジストを取り
除くことでファーザースタンパとよばれる金型が作製さ
れる。
【0005】その後、マザリング技術によって、ファー
ザースタンパから同様の形状のスタンパを複製する。マ
ザリングは、次のように行われる。信号ピットが形成さ
れているファーザースタンパ表面をアッシング法等によ
り酸化させた後、ファーザースタンパ表面の信号パター
ンが形成されている面にNiをメッキする。メッキした
Ni金属板をファーザースタンパから剥離することによ
って、マザースタンパと呼ばれる金型が形成される。信
号パターンが形成されているマザースタンパ表面をアッ
シング法等により酸化させた後、マザースタンパ表面に
Niメッキを行い、メッキしたNi板の裏面を研磨した
後剥離し、内外径打ち抜き加工を行うと、光記録媒体基
板の金型となるNiスタンパが作製される。同様の方法
を繰り返すことでマザースタンパから同じ形状のNiス
タンパを数枚作製することが可能となる。
【0006】こうして作製されたスタンパを金型とし
て、射出成形等の方法で、光記録媒体の基板を形成す
る。基板の材料としてはポリカーボネート等が用いられ
る。この信号パターンが写し取られた基板上に記録膜あ
るいは反射膜等を形成することによって、光記録媒体が
完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の光記録媒体の製
造方法では、記録密度を大きくするためには、LBRの
光源であるレーザの波長を短くする、あるいは対物レン
ズのNAを大きくするなどの手段を用いて、フォトレジ
スト膜付きガラス板上に集光するレーザビームのスポッ
ト径を絞り込まなければならない。
【0008】しかし、レーザの波長を短くすることには
限界があり、また光源の波長が短くなるとLBR内で使
用している光学素子に入力されるエネルギー(光の波長
に反比例する)が大きくなることから、光学素子の寿命
も短くなり、コストがかかるなどの課題があった。ま
た、対物レンズのNAを従来使用されている0.9以上
にすることは非常に困難である。
【0009】本発明は、従来の課題に鑑み、現在LBR
で一般的に使用している波長の光源及び対物レンズを用
い、より高密度な光記録媒体の提供が可能なマザー及び
ファーザーを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下の構成とする。
【0011】本発明に係る収縮マザーは、収縮可能な材
料板上に信号ピットに対応する凹凸形状が形成されたこ
とを特徴とする。かかる構成によれば、現在LBRで一
般的に使用している波長の光源及び対物レンズを用いて
より高密度な光記録媒体を得ることができる。
【0012】上記の構成において、前記収縮可能な材料
は、熱収縮材料であってもよい。あるいは、乾燥収縮材
料であってもよい。
【0013】また、上記の構成において、前記凹凸形状
の深さが5nm以上250nm以下であることが好まし
い。かかる構成によれば、好ましいピット深さを有する
光記録媒体が得られる。
【0014】本発明の第1の構成に係る収縮マザーの製
造方法は、収縮可能な材料板上に所定パターンにフォト
レジスト層を形成し、前記フォトレジスト層をマスキン
グとして前記収縮可能な材料をエッチングし、前記フォ
トレジスト層を除去した後、前記収縮可能な材料を収縮
させることを特徴とする。即ち、フォトレジスト原盤の
ベースとして収縮可能な材料を用い、その上に形成した
フォトレジスト層を露光記録して信号ピットに対応する
パターンを形成する。次いで、これをマスキングとして
収縮可能な材料をエッチングすることによりマザースタ
ンパを得て、これを収縮させて収縮マザーとする。この
収縮マザーからスタンパを製作し、更に光記録媒体を製
造する。従って、現在LBRで一般的に使用している波
長の光源及び対物レンズを用いてもその後収縮させるこ
とにより、より高密度な凹凸パターンが形成された収縮
マザーを得ることができる。その結果、簡単な方法で高
密度の光記録媒体を製造できる。
【0015】上記第1の収縮マザーの製造方法におい
て、前記収縮可能な材料を5nm以上250nm以下の
深さにエッチングすることが好ましい。かかる構成によ
れば、好ましいピット深さを有する光記録媒体が得られ
る。
【0016】本発明の第2の構成に係る収縮マザーの製
造方法は、スタンパ上に形成された凹凸形状に収縮可能
な材料を密着後剥離して収縮可能な材料に前記凹凸形状
を転写した後、前記収縮可能な材料を収縮させることを
特徴とする。即ち、収縮可能な材料でスタンパ上の凹凸
形状を写し取った後、収縮させて収縮マザーとする。こ
の収縮マザーからスタンパを製作し、更に光記録媒体を
製造する。従って、現在LBRで一般的に使用している
波長の光源及び対物レンズを用いてもその後収縮させる
ことにより、より高密度な凹凸パターンが形成された収
縮マザーを得ることができる。その結果、簡単な方法で
高密度の光記録媒体を製造できる。
【0017】上記第1及び第2の収縮マザーの製造方法
において、収縮可能な材料を10%以上、更に30%以
上、特に50%以上収縮させることが好ましい。収縮の
程度を大きくすることにより、形成される凹凸形状をよ
り高密度化でき、最終的に得られる光記録媒体の記録密
度を向上させることができる。
【0018】次に、本発明の収縮ファーザーは、収縮可
能な材料板上に信号ピットに対応する凹凸形状が形成さ
れたことを特徴とする。かかる構成によれば、現在LB
Rで一般的に使用している波長の光源及び対物レンズを
用いてより高密度な光記録媒体を得ることができる。
【0019】上記の構成において、前記収縮可能な材料
は、熱収縮材料であってもよい。あるいは、乾燥収縮材
料であってもよい。
【0020】また、上記の構成において、前記凹凸形状
の深さが5nm以上250nm以下であることが好まし
い。かかる構成によれば、好ましいピット深さを有する
光記録媒体が得られる。
【0021】本発明の収縮ファーザーの製造方法は、フ
ォトレジスト層を露光現像して凹凸形状を形成し、収縮
可能な材料を前記凹凸形状に密着して収縮可能な材料に
前記凹凸形状を転写し、前記収縮可能な材料から前記フ
ォトレジスト層を除去後、前記収縮可能な材料を収縮さ
せることを特徴とする。かかる構成によれば、現在LB
Rで一般的に使用している波長の光源及び対物レンズを
用いてもその後収縮させることにより、より高密度な凹
凸パターンが形成された収縮ファーザーを得ることがで
きる。その結果、簡単な方法で高密度の光記録媒体を製
造できる。
【0022】上記の収縮ファーザーの製造方法におい
て、収縮可能な材料を10%以上、更に30%以上、特
に50%以上収縮させることが好ましい。収縮の程度を
大きくすることにより、形成される凹凸形状をより高密
度化でき、最終的に得られる光記録媒体の記録密度を向
上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0024】(実施の形態1)図1,図2に本発明の実
施の形態1の収縮マザー及びそれを用いた光記録媒体の
製造方法の一例を示す。
【0025】まず、延伸されたポリ塩化ビニル製の薄板
1上に、スピンコーターを用いてフォトレジスト2を塗
布する(図1(A))。このフォトレジスト膜付きポリ
塩化ビニル薄板上に351nmのAr+レーザを光源と
し、集光用対物レンズ3のNAが0.9であるLBR
(光記録媒体原盤露光記録装置)を用いて、信号ピット
を露光記録する(図1(B))。露光記録した後、現像
を行うことによって、フォトレジスト層が所定形状にパ
ターニングされて、ポリ塩化ビニル製の薄板1上にフォ
トレジストによる信号ピット形状4が凹凸状に形成され
たフォトレジスト原盤が作製される(図1(C))。こ
のフォトレジスト層による信号ピット4をマスキングと
して、エッチングを行う。こうして信号ピットが彫り込
まれたポリ塩化ビニル製の薄板5を得る(図1
(D))。ポリ塩化ビニル製の薄板5表面に付着してい
るフォトレジスト層4を除去し、ポリ塩化ビニル製マザ
ースタンパ6が完成する(図2(E))。このマザース
タンパに熱を加えることで熱収縮させる。収縮後のポリ
塩化ビニル製マザースタンパ7を収縮マザーとよぶ(図
2(F))。露光記録時の信号ピット長が0.3μm、
ピット深さが10nmのとき、加熱時間5秒で、加熱温
度を100度から150度まで変化させたときの収縮マ
ザー7のピット長を電子顕微鏡で、またピット深さをA
FMで測定した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】なお、ここでは、熱収縮する材料として、
ポリ塩化ビニルを使用したが、その他の熱収縮する材料
あるいは乾燥収縮する材料に置き換えることは可能であ
る。
【0028】こうしてできた収縮マザー7の信号ピット
が形成されている面にスパッタ法によりNi薄膜をスパ
ッタする。このNi薄膜を電極として、Niメッキを行
う。メッキしたNi金属板8の裏面を研磨した後(図2
(G))、Ni金属板8を収縮マザー7から剥離するこ
とで、Ni金属でできたファーザースタンパ9が完成す
る。
【0029】ファーザースタンパ9を内外径打ち抜き加
工し、これを金型として射出成形することによって、ポ
リカーボネート製の光記録媒体基板が作製できる。
【0030】また、このようにファーザースタンパ9を
成形に使用しても良いが、マザリング技術を使用すれ
ば、同様の形状を持ったファーザースタンパを複数枚作
製することが可能である。マザリングは、次のようにし
て行われる。ファーザースタンパ9の信号パターンが形
成されている表面をアッシングすることによって酸化さ
せ、Ni表面に酸化膜を形成する。酸化膜が形成された
Ni表面に再びNiメッキを行い、剥離する。剥離した
Ni板をマザースタンパとして、表面アッシングおよび
Niメッキ、剥離を行うことによって、ファーザースタ
ンパ9と同一形状のファーザースタンパが作製できる。
同様の方法を繰り返すことによって、同一形状のファー
ザースタンパが複数枚作製できる。こうして作製された
ファーザースタンパを使用して、射出成形を行い、光記
録媒体基板が作製される。
【0031】この光記録媒体基板に記録膜あるいは反射
膜等を成膜すれば、光記録媒体が完成する。
【0032】(実施の形態2)図3,図4に本発明の実
施の形態2の収縮マザー及びそれを用いた光記録媒体の
製造方法の一例を示す。
【0033】まず、ガラス原盤10を研磨、洗浄したの
ち、スピンコーターを用いてフォトレジスト11をガラ
ス板10上に塗布する(図3(A))。このフォトレジ
スト膜付きガラス板上に波長351nmのAr+レーザ
を光源とし、集光用対物レンズ12のNAが0.9であ
るLBR(光記録媒体原盤露光記録装置)を用いて、信
号ピットを露光記録する(図3(B))。露光記録した
のち、現像を行うことによって、フォトレジスト層が所
定形状にパターニングされて、ガラス板10上にフォト
レジストによる信号ピット形状13が凹凸状に形成され
たフォトレジスト原盤が作製される(図3(C))。こ
のフォトレジスト原盤の表面にスパッタ法によってNi
薄膜を形成した後、これを電極としてNiメッキを行
い、フォトレジスト原盤上にNi金属板14を形成する
(図3(D))。メッキしたNi板14をフォトレジス
ト原盤から剥離した後、信号ピットが形成されているN
i板表面に付着しているフォトレジストを取り除き、N
i金属でできたスタンパ15を得る(図3(E))。こ
のようにして作製されたファーザースタンパ15表面に
延伸されたポリ塩化ビニル薄板16を押しつけ、ファー
ザースタンパ15表面の形状を写し取る(図4
(F))。その後、ポリ塩化ビニル薄板16をファーザ
ースタンパ15から剥離して、ポリ塩化ビニル製マザー
スタンパ17が完成する(図4(G))。このポリ塩化
ビニル製マザースタンパ17に熱を加え、熱収縮させる
(図4(G))。この熱収縮されたマザースタンパ18
を収縮マザーとよぶ。ポリ塩化ビニル薄板は150度、
5秒間の加熱により、約60%の熱収縮が生じるため、
フォトレジスト膜上に形成されたピット長0.3μmの
信号ピットは収縮後、ピット長約0.19μmの信号ピ
ットとなる。このようにして作製された収縮マザー18
の信号ピットが形成されている面にスパッタ法によって
Ni薄膜を形成した後、これを電極としてNiメッキを
行う。メッキしたNi金属板19の裏面を研磨した後
(図4(I))、Ni金属板19を収縮マザー18から
剥離することで、ファーザースタンパ20が作製される
(図4(J))。
【0034】ファーザースタンパ20を内外径打ち抜き
加工し、これを金型として射出成形することによって、
ポリカーボネート製の光記録媒体基板が作製できる。
【0035】また、ファーザースタンパ20を成形に使
用しても良いが、マザリング技術を使用すれば、同様の
形状を持ったファーザースタンパを複数枚作製すること
が可能である。マザリングは、次のようにして行われ
る。ファーザースタンパ20の信号パターンが形成され
ている表面をアッシングすることによって酸化させ、N
i表面に酸化膜を形成する。酸化膜が形成されたNi表
面に再びNiメッキを行い、剥離する。剥離したNi板
をマザースタンパとして、表面アッシングおよびNiメ
ッキ、剥離を行うことによって、ファーザースタンパ2
0と同一形状のファーザースタンパが作製できる。同様
の方法を繰り返すことによって、同一形状のファーザー
スタンパが複数枚作製できる。こうして作製されたファ
ーザースタンパを使用して、射出成形を行い、光記録媒
体基板が作製される。
【0036】この光記録媒体基板に記録膜あるいは反射
膜等を成膜すれば、光記録媒体が完成する。
【0037】また、ここでは、収縮マザー18から1枚
のスタンパ20を作製したが、収縮マザー18を用いて
マザリングを行い、複数枚のファーザースタンパを作製
することも可能である。
【0038】(実施の形態3)図5,図6に本発明の実
施の形態3の収縮ファーザー及びそれを用いた光記録媒
体の製造方法の一例を示す。
【0039】まず、ガラス原盤22を研磨、洗浄したの
ち、スピンコーターを用いてフォトレジスト21をガラ
ス板22上に塗布する(図5(A))。このフォトレジ
スト膜付きガラス板上に波長351nmのAr+レーザ
を光源とし、集光用対物レンズ23のNAが0.9であ
るLBR(光記録媒体原盤露光記録装置)を用いて、信
号ピットを露光記録する(図5(B))。露光記録した
のち、現像を行うことによって、フォトレジスト層が所
定形状にパターニングされて、ガラス板22上にフォト
レジストによる信号ピット形状24が凹凸状に形成され
たフォトレジスト原盤が作製される(図5(C))。こ
のフォトレジスト原盤の信号ピットが形成された面に、
延伸されたポリ塩化ビニル薄板25を押しつけ、信号ピ
ット形状24を写し取る(図5(D))。ポリ塩化ビニ
ル薄板25をフォトレジスト原盤から剥離し、表面に付
着したフォトレジストを除去することで、ポリ塩化ビニ
ル製のファーザースタンパ26が作製できる(図5
(E))。このファーザースタンパ26に熱を加えるこ
とによって、熱収縮を生じさせる(図6(F))。収縮
後のファーザースタンパ27を収縮ファーザーと呼ぶ。
ポリ塩化ビニル薄板は150度、5秒間の加熱により、
約60%の熱収縮が生じるため、フォトレジスト膜上に
形成されたピット長0.3μmの信号ピットは収縮後、
ピット長約0.19μmの信号ピットとなる。このよう
にして作製された収縮ファーザー27の信号ピットが形
成されている面にスパッタ法によってNi薄膜を形成し
た後、これを電極としてNiメッキを行う。メッキした
Ni金属板28の裏面を研磨した後(図6(G))、N
i金属板28を収縮ファーザー27から剥離すること
で、マザースタンパ29が作製される(図6(H))。
マザースタンパ29の信号パターンが形成されている表
面をアッシングすることによって酸化させ、Ni表面に
酸化膜を形成する。酸化膜が形成されたNi表面に再び
Niメッキを行い、Ni金属板30を形成する(図6
(I))。その後、マザースタンパ29を剥離すること
で、ファーザースタンパ31が作製される(図6
(J))。マザースタンパ29から同様の方法でファー
ザースタンパ31が複数枚作製できる。このスタンパ3
1を金型として射出成形を行い、ポリカーボネート製の
光記録媒体基板が形成される。この光記録媒体基板の信
号ピットが形成されている面に、記録膜および反射膜を
スパッタ法によって形成することで、光記録媒体が実現
できる。
【0040】上記に示した実施の形態1〜3では、収縮
可能な材料としてポリ塩化ビニルを用いたが、これ以外
の熱収縮可能な材料や乾燥収縮可能な材料を用いること
ができる。熱収縮可能な材料としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリスチレン、架橋ポリエチレン
等があり、これらの中ではポリ塩化ビニルが好ましい。
また、乾燥収縮可能な材料としては高吸水性高分子材料
があり、フィルム状ポリアクリル酸塩系材料等が好まし
い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な方法で、現在L
BRで一般的に使用している波長の光源及び対物レンズ
を用いて高密度の光記録媒体を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の収縮マザー及び光記録
媒体の製造方法を工程順に示した模式的断面図
【図2】本発明の実施の形態1の収縮マザー及び光記録
媒体の製造方法を工程順に示した模式的断面図
【図3】本発明の実施の形態2の収縮マザー及び光記録
媒体の製造方法を工程順に示した模式的断面図
【図4】本発明の実施の形態2の収縮マザー及び光記録
媒体の製造方法を工程順に示した模式的断面図
【図5】本発明の実施の形態3の収縮ファーザー及び光
記録媒体の製造方法を工程順に示した模式的断面図
【図6】本発明の実施の形態3の収縮ファーザー及び光
記録媒体の製造方法を工程順に示した模式的断面図
【符号の説明】
1 ポリ塩化ビニル薄板(収縮可能な材料板) 2,11,21 フォトレジスト層 3,12,23 レーザービーム集光用対物レンズ 4,13,24 信号ピット形状が形成されたフォトレ
ジスト層 5 エッチングされたポリ塩化ビニル薄板 6,17 ポリ塩化ビニル製マザースタンパ 7,18 収縮後のポリ塩化ビニル製マザースタンパ
(収縮マザー) 8,19 収縮マザー上にメッキされたNi金属板 9,20 Ni金属でできたファーザースタンパ 10,22 ガラス原盤 14 フォトレジスト原盤上にメッキされたNi金属板 15 Ni金属でできたスタンパ 16 スタンパ形状を写し取ったポリ塩化ビニル薄板 25 フォトレジスト原盤上に形成されたピット形状を
写し取ったポリ塩化ビニル薄板 26 ポリ塩化ビニル製ファーザースタンパ 27 収縮後のポリ塩化ビニル製ファーザースタンパ
(収縮ファーザー) 28 収縮ファーザー上にメッキされたNi金属板 29 Ni金属でできたマザースタンパ 30 マザースタンパ上にメッキされたNi金属板 31 Ni金属でできたファーザースタンパ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収縮可能な材料板上に凹凸形状が形成さ
    れた光記録媒体製作用の収縮マザー。
  2. 【請求項2】 前記収縮可能な材料が熱収縮材料である
    請求項1に記載の収縮マザー。
  3. 【請求項3】 前記収縮可能な材料が乾燥収縮材料であ
    る請求項1に記載の収縮マザー。
  4. 【請求項4】 前記凹凸形状の深さが5nm以上250
    nm以下である請求項1に記載の収縮マザー。
  5. 【請求項5】 収縮可能な材料板上に所定パターンにフ
    ォトレジスト層を形成し、前記フォトレジスト層をマス
    キングとして前記収縮可能な材料をエッチングし、前記
    フォトレジスト層を除去した後、前記収縮可能な材料を
    収縮させることを特徴とする収縮マザーの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記収縮可能な材料を5nm以上250
    nm以下の深さにエッチングする請求項5に記載の収縮
    マザーの製造方法。
  7. 【請求項7】 スタンパ上に形成された凹凸形状に収縮
    可能な材料を密着後剥離して前記収縮可能な材料に前記
    凹凸形状を転写した後、前記収縮可能な材料を収縮させ
    ることを特徴とする収縮マザーの製造方法。
  8. 【請求項8】 収縮可能な材料を10%以上収縮させる
    請求項5又は7に記載の収縮マザーの製造方法。
  9. 【請求項9】 収縮可能な材料板上に凹凸形状が形成さ
    れた光記録媒体製作用の収縮ファーザー。
  10. 【請求項10】 前記収縮可能な材料が熱収縮材料であ
    る請求項9に記載の収縮ファーザー。
  11. 【請求項11】 前記収縮可能な材料が乾燥収縮材料で
    ある請求項9に記載の収縮ファーザー。
  12. 【請求項12】 前記凹凸形状の深さが5nm以上25
    0nm以下である請求項9に記載の収縮ファーザー。
  13. 【請求項13】 フォトレジスト層を露光現像して凹凸
    形状を形成し、収縮可能な材料を前記凹凸形状に密着し
    て前記収縮可能な材料に前記凹凸形状を転写し、前記収
    縮可能な材料から前記フォトレジスト層を除去後、前記
    収縮可能な材料を収縮させることを特徴とする収縮ファ
    ーザーの製造方法。
  14. 【請求項14】 収縮可能な材料を10%以上収縮させ
    る請求項13に記載の収縮ファーザーの製造方法。
JP33391299A 1999-11-25 1999-11-25 収縮マザーと収縮ファーザー及びそれらの製造方法 Pending JP2001155386A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008100419A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 微細構造作製方法及び装置

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