JP2001303134A - クランクシャフトの高周波焼戻方法及び装置 - Google Patents

クランクシャフトの高周波焼戻方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波誘導加熱コイルにてクランクシャフト
のジャーナル部やピン部などの焼入部分の全てを一括し
て(1工程で)焼戻処理するようにしたクランクシャフ
トの高周波焼戻方法及びその高周波焼戻装置を提供す
る。 【解決手段】 焼入部以外の非焼入部分も含めたクラン
クシャフト1の全体を高周波誘導加熱コイル12で取り
囲まれた領域内に配置して、高周波誘導加熱コイル12
に通電することによりクランクシャフト1を所要の焼戻
温度にまで高周波誘導加熱する加熱工程(加熱ステーシ
ョン21)と、加熱工程の後に、クランクシャフト1に
おける熱伝導によりクランクシャフト1の全体を放冷し
て均熱化を図る均熱化工程(均熱化ステーション22,
23)と、焼戻工程の後に続く研磨加工を常温で行なう
ために、クランクシャフト1に冷却液を噴射してクラン
クシャフト1を冷却する冷却工程(冷却ステーション2
4)とを順次に施行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクシャフト
の高周波焼入されたジャーナル部やピン部等を一括して
高周波焼戻する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、クランクシャフトの一例である
4気筒中型クランクシャフト1の構造を示している。こ
の4気筒中型クランクシャフト1は、同一の軸線(クラ
ンクシャフト1の回転軸線)Xに沿って配置された5つ
のジャーナル部1J〜5Jと、これらのジャーナル部1
J〜5Jにそれぞれ一体に設けられた8つのカウンター
ウェイトCW1〜CW8と、互いに隣接して対向配置さ
れたカウンターウェイトCW1とCW2、CW3とCW
4、CW5とCW6、CW7とCW8との間にそれぞれ
架設され、かつ、前記ジャーナル部1J〜5Jの軸線か
ら偏倚した位置にそれぞれ配設された4つのピン部1P
〜4Pと、一端側のジャーナル部1Jに同軸状に一体成
形された軸部S1,S2と、他端側のジャーナル部5J
に同軸状に一体成形されたフランジ部Fとから構成され
ている。
【0003】上述のピン部1P〜4Pのうち、回転軸線
X方向において互いに隣り合うピン部1Pと2Pとは位
相が互いに180゜ずれた位置に配置されると共に、回
転軸線X方向において互いに隣り合うピン部3Pと4P
とは位相が互いに180゜ずれた位置に配置され、左右
両端のピン部1Pと4Pとは位相が互いに同じ位置に配
置されると共に、回転軸線X方向において互いに隣り合
うピン部2Pと3Pとは位相が互いに同じ位置に配置さ
れている。また、図4に示すように、クランクシャフト
1の両端のフランジ部F及び軸部S1,S2の軸線はジ
ャーナル部1J〜5Jの回転軸線Xの延長線上に一致さ
れており、従ってクランクシャフト1は直線状の回転軸
線Xを中心に回転駆動されるように構成されている。な
お、図4において、Yは互いに同相位置に配置されたピ
ン部1P及び4Pの直線状の軸線、Zは互いに同相位置
に配置されたピン部2P,3Pの直線状の軸線である。
【0004】このようなクランクシャフト1にあって
は、通常、ジャーナル部1J〜5Jの円筒状外周面に焼
入処理を施すと共に、これとは別の工程でピン部1P〜
4Pにも焼入処理を施こすようにしている。なお、ピン
部1P〜4Pの焼入処理の仕方としては大別して2通
り、すなわち、フラット焼入とフィレットR焼入との2
通りの仕方がある。ここで、ピン部1P〜4Pについて
の2通りの焼入処理の仕方について簡単に述べると、次
の如くである。
【0005】まず、ピン部1P〜4Pは、各々、円筒状
外周面αを有する円柱部Aと、この円柱部Aに続くR部
(角部若しくは隅部)Bと、このR部Bに続いて形成さ
れかつクランクシャフト1の軸線Xに対して直角に延び
るように形成されたフィレット部Cとから構成されてい
る(図5参照)。かくして、ピン部1P〜4Pの円柱部
Aの円筒状外周面αのみを焼入処理する焼入の仕方をフ
ラット焼入と称し、前記円筒状外周面α,R部Bの湾状
面β及びフィレット部Cの側面γをそれぞれ含む連続し
た面部分(図5において多数の点で示した部分)の全て
を焼入処理する焼入の仕方をフィレットR焼入と称して
いる。
【0006】図5は、フィレットR焼入を行った場合の
焼入硬化層パターンの一例を示すものであって(図5で
はピン部1P及びジャーナル部1J,5Jの焼入硬化層
パターンのみ図示)、この場合には、ジャーナル部5
J,5Jの円筒状外周部δ及びピン部1P〜4Pの円筒
状外周部αだけでなく、この円筒状外周部αからコーナ
ーのR部Bの湾曲面βを介してこれに連続する直角方向
のフィレット部Cの側面γにまで連続する領域に焼入硬
化層6が形成される。一方、左右両端のジャーナル部1
J,5Jについては、図5に示す如く、円柱部Dの円筒
状外周部δ、及び、ジャーナル部1J,5Jにそれぞれ
隣接するフィレット部Cの側面εにフィレットR焼入を
施して焼入硬化層パターン7を形成するのが一般的であ
る(但し、その他のジャーナル部2J〜4Jについては
焼入処理を施さない)。なお、図5に示す如く互いに異
なる焼入硬化層パターン6,7を高周波焼入により形成
するに当たっては、それぞれ専用の別個の高周波誘導加
熱コイルを用いて所要の焼入温度に加熱して急冷するこ
とにより所望の焼入硬化層パターン6,7を形成するよ
うにしている。
【0007】このようにして焼入処理が施されたクラン
クシャフト1は、通常、靱性の向上や内部歪の除去など
の目的で焼戻処理が施される。ところで、従来において
は、クランクシャフト1の焼戻を行なうに当たっては、
加熱手段として電気炉が一般的に用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焼入処
理後のクランクシャフト1を電気炉により所要温度に加
熱して冷却するような従来の焼戻方法では、均一で安定
した焼戻品質が得られるものの、比較的長い加熱時間を
要するため加熱の間に、高周波焼入によって得られた圧
縮残留応力が低減されてしまい、ひいては疲労強度が大
幅に低下してしまう不具合がある。しかも、電気炉によ
る加熱は間接加熱であり、発熱体からの輻射熱ないしは
雰囲気からの熱伝導により被焼戻体であるクランクシャ
フトを加熱するようにしているため、昇温させるのに時
間がかかり、焼戻の処理効率が悪いという問題点があ
る。因みに、焼戻処理すべきクランクシャフトの大きさ
や質量にもよるが、一般的には、0.5〜1.5時間程
度の加熱時間が必要であり、さらに、均熱、温度保持に
1〜1.5時間を要し、総合した焼戻時間は1.5〜3
時間にも及ぶため、このことが高周波焼戻装置をクラン
クシャフトの焼入加工ラインに組み込むに当たっての大
きな障害となっているのが実状である。
【0009】そこで、上述のような電気炉を用いた焼戻
方法に代わるものとして、高周波誘導加熱コイルにて加
熱を行なうようにした高周波焼戻方法が提案されてい
る。この高周波焼戻方法の場合には、半開放鞍型の高周
波誘導加熱コイルを、焼戻対象であるクランクシャフト
1のジャーナル部1J,5Jやピン部1P〜4Pの被加
熱部上に載置状態でセットし、クランクシャフト1を軸
線Xを中心に回転させながら個々に誘導加熱して焼戻処
理を行なうようにしている。さらに具体的に述べると、
まず図5に示す如くクランクシャフト1のジャーナル部
1J,5J或いはピン部1P〜4Pの上方位置に半開放
鞍型の追従式の高周波誘導加熱コイル(いわゆるフラッ
ト加熱コイル)を載置し、クランクシャフト1を軸線X
を中心に回転させながら、ジャーナル部1J,5Jを同
時に高周波誘導加熱し、続いてピン1P〜4Pを同時に
高周波誘導加熱し、その後に冷却処理を施すことにより
焼戻を行なうようにしている。
【0010】ところが、上述の如き従来の高周波焼戻方
法では、フィレットR焼入されたジャーナル部1J,5
J及びピン部1P〜4Pの円柱部Aの円筒状周面αのみ
をフラット加熱コイルにより加熱するようにしているの
で、円柱部Aに続くR部Bとフィレット部Cは、円柱部
Aからの熱伝導のみにより加熱が行われることとなる。
そのため、円柱部Aの加熱温度とR部B及びフィレット
部Cの加熱温度との間に比較的大きな温度差が生じ、こ
れらの各部において比較的大きな温度のばらつきが生じ
るおそれがある。このような温度差並びに温度のばらつ
きが顕著に発生すると、焼戻品質が悪くなり、規格外れ
の製品(不良品)を生じ易くなるという不具合がある。
【0011】さらに、従来の高周波焼戻方法を施行する
ためには、ジャーナル部加熱用の高周波誘導加熱コイ
ル、並びに、ピン部加熱用の高周波誘導加熱コイルの2
種類の加熱コイルを用意する必要があり、設備価格が高
価となるという問題点がある。また、ジャーナル部1
J,5J及びピン部1P〜4Pの焼戻処理を別個の高周
波誘導加熱コイルを用いてそれぞれ別々の焼戻処理工程
(2工程)で行なう必要があるため、2工程の焼戻処理
を行なうのに手間を要し、処理能率が悪いという問題点
もある。
【0012】要するに、従来における電気炉による焼戻
方法では、焼戻処理に要する時間が長く、設備を焼戻処
理加工ラインに組み込むに当たっての大きな障害とな
り、また従来における高周波誘導加熱による焼戻方法で
は、焼戻品質と設備価格に難点があるのが実状である。
【0013】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たものであって、高周波誘導加熱コイルにてクランクシ
ャフトのジャーナル部やピン部などの焼入部分の全てを
一括して(1工程で)焼戻処理することにより、高周波
焼入による利点の1つである圧縮残留応力の保持を確保
しつつ、均一で安定した優れた焼戻品質を得ることがで
き、かつ、設備費が安価で済むようにしたクランクシャ
フトの高周波焼戻方法及びその高周波焼戻装置を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、クランクシャフトの主要部を構成す
るジャーナル部やピン部などを高周波焼入した後に、高
周波焼入した焼入部分を焼戻すための方法において、
(A) 前記焼入部分のみならず非焼入部分も含めた前
記クランクシャフトの全体を高周波誘導加熱コイルで取
り囲まれた領域内に配置して、前記高周波誘導加熱コイ
ルに通電することにより前記クランクシャフトを所要の
焼戻温度にまで高周波誘導加熱する加熱工程と、(B)
前記加熱工程の後に、前記クランクシャフトにおける
熱伝導により前記クランクシャフトの全体を放冷して均
熱化を図る均熱化工程と、(C) 焼戻工程の後に続く
研磨加工を常温で行なうために、前記クランクシャフト
に冷却液を噴射して前記クランクシャフトを冷却する冷
却工程と、を順次に施行するようにしている。また、本
発明では、前記(A)〜(C)に記載の工程の後に、
(D) 前記冷却工程において前記クランクシャフトに
付着した冷却液を前記クランクシャフトから除去するエ
アブロー工程、をさらに施行するようにしている。ま
た、本発明では、前記加熱工程,均熱化工程,冷却工程
及びエアブロー工程の各工程を、前記クランクシャフト
を間欠的に水平移動させながら順次に連続して行なうよ
うにしている。また、本発明では、高周波焼入が施され
たクランクシャフトのジャーナル部やピン部などを焼戻
すための装置において、(a) 被焼戻体である前記ク
ランクシャフトの全体を高周波誘導加熱コイルにより所
要の焼戻温度にまで高周波誘導加熱する加熱ステーショ
ンと、(b) 高周波誘導加熱された前記クランクシャ
フトを前記クランクシャフト自体の熱伝導によりその全
体を放冷して均熱化を図る均熱化ステーションと、
(c) 焼戻工程の後に続く研磨加工を常温で行なうた
めに、前記クランクシャフトに冷却液を噴射して前記ク
ランクシャフトを冷却する冷却ステーションと、をそれ
ぞれ具備するようにしている。また、本発明では、前記
(a)〜(c)のステーションに加えて、(d) 前記
冷却工程において前記クランクシャフトの表面に付着し
た冷却液を前記クランクシャフトの表面から除去するエ
アブローステーション、をさらに備えるようにしてい
る。また、本発明では、前記加熱ステーション,均熱化
ステーション,冷却ステーション及びエアブローステー
ションにおける各処理工程を、前記クランクシャフトを
間欠的に水平移動させながら連続して行なうために、
(a) 前記クランクシャフトを載置状態で支持する支
持機構と、(b) 前記クランクシャフトを前記支持機
構にて支持した状態の下で前記クランクシャフトを水平
方向に移動させる水平移動機構と、(c) 前記水平移
動機構にて移動されてくる前記クランクシャフトを高周
波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルを有する加
熱機構と、(d) 前記加熱機構にて高周波誘導加熱さ
れた前記クランクシャフトのジャーナル部やピン部など
の加熱処理部を、前記クランクシャフトの熱伝導により
放冷して均熱化を図る均熱化機構と、(e) 前記均熱
化機構から移送される前記クランクシャフトの均熱化さ
れた加熱処理部を噴射冷却液にて常温まで冷却する噴射
冷却機構と、(f) 前記噴射冷却機構から移送される
前記クランクシャフトにエアブローを付与するエアブロ
ー機構と、から成る焼戻システムを備えるようにしてい
る。また、本発明では、前記加熱ステーションに配設さ
れる前記クランクシャフトの支持機構は、(a) 前記
クランクシャフトを前記加熱ステーション内の高周波誘
導加熱コイルにて取り囲んだ位置であってかつ前記高周
波誘導加熱コイルと同軸状に配置された状態で支持する
際に、前記クランクシャフトの軸線方向の両端部に当接
されるセラミックス系耐熱材料から成る一対の支持器
と、(b) 前記一対の支持器が先端部にそれぞれ取付
けられ、かつ、前記高周波誘導加熱コイルの軸線の延長
方向に沿って延びるように配設された一対の非磁性金属
製のクランクシャフト支持用シャフトと、をそれぞれ備
えるようにしている。また、本発明では、前記クランク
シャフトの水平移動機構は、(a) 前記均熱化ステー
ション、冷却ステーション及びエアブローステーション
の配設間隔に対応する所定間隔をもって配設された支持
器と、(b) 前記クランクシャフトを上下方向及び前
後方向に移動することにより前記クランクシャフトを前
記加熱ステーション,均熱化ステーション,冷却ステー
ション及びエアブローステーションに順次に搬送するた
めのクランクシャフト搬送機構と、をそれぞれ備えるよ
うにしている。また、本発明では、前記加熱ステーショ
ンに配設される前記加熱機構は、導線を螺旋状に巻回し
た高周波誘導加熱コイルから成り、前記クランクシャフ
トの一端側のフランジ部に対応するコイル部分の巻線間
隔を相対的に密となるように巻回している。また、本発
明では、加熱休止時には前記高周波誘導加熱コイルを予
め後退した待機位置に配置させ、前記セラミックス系耐
熱材料から成る一対の支持器にて前記クランクシャフト
を支持して高周波誘導加熱を開始するのに先立って、前
記高周波誘導加熱コイルを前記待機位置から所定の加熱
位置まで前進させ、高周波誘導加熱の終了後に前記待機
位置まで後退させるための加熱コイル水平移動機構を備
えるようにしている。また、本発明では、前記冷却ステ
ーションに配設される前記噴射冷却機構は、(a) 前
記支持器にて支持された前記クランクシャフトより所定
の距離をもって配設され、前記クランクシャフトの全長
及び全幅に相応する矩形をなし、クランクシャフトに対
向する面に多数の冷却液噴射孔を設けた噴射冷却環と、
(b) 前記噴射冷却環に接続された冷却水導入管及び
給水ポンプと、(c) 冷却開始時に前記噴射冷却環を
前記クランクシャフトに対して所定の距離となる位置ま
で降下させ、冷却終了後に所定の待機位置まで上昇させ
る移動機構と、をそれぞれ備えるようにしている。ま
た、本発明では、前記エアブローステーションに設けら
れる前記エアブロー機構は、(a) 前記支持器にて支
持されたクランクシャフトに対して所定の距離をもって
配設され、前記クランクシャフトの寸法及び形状に応じ
た複数本のエアノズルと、(b) 前記エアノズルに接
続されたエア導入管と、(c) エアブロー開始時に前
記エアノズルを前記クランクシャフトに対して所定の距
離となる位置まで降下させ、エアブロー終了後に所定の
待機位置まで移動させる移動機構と、(d) エアブロ
ー時に前記エアノズルを前後及び左右に揺動させるため
の揺動装置と、をそれぞれ備えるようにしている。ま
た、本発明では、前記セラミックス系耐熱材料から成る
一対の支持器のうちの一方の支持器であって、かつ、前
記クランクシャフトの一端側のフランジ部を支持する支
持器に隣接して配置されると共に、磁束密度を局部的に
高める磁性材料から成りかつ前記クランクシャフトのフ
ランジ部側の部分の加熱温度を制御するように機能する
誘導補助部材を、前記高周波誘導加熱コイルのフランジ
部側の端部の近傍箇所に配設している。また、本発明で
は、前記誘導補助部材は、内部に通水路を設けた磁性材
料より成る円盤形状の調整部材であるようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図1〜図5を参照して説明する。なお、図1〜図4に
おいて、図5と同様の部分には同一の符号を付して重複
する説明を省略する。
【0016】図1は本発明の一実施形態に係るクランク
シャフトの高周波焼戻方法を施行する高周波焼戻装置1
0を示すものであって、本装置10は、高周波焼入装置
11によって図5に示す如くフィレットR焼入されたク
ランクシャフト1のジャーナル1J,5J及びピン1P
〜4Pを1つの高周波誘導加熱コイル12を用いて焼戻
処理を行うためのものである。
【0017】図1に示す熱処理機構13は、クランクシ
ャフト1のジャーナル部1J,5J及びピン1P〜4P
をフィレットR焼入する高周波焼入装置11と、この高
周波焼入装置11においてフィレットR焼入されたジャ
ーナル部1J,5J及びピン部1P〜4Pを一括して焼
戻処理を行なう焼戻装置10とから構成されている。そ
して、クランクシャフト1が高周波焼入装置11の左端
の投入口から投入されると、それ以後は搬送装置14に
よって焼入装置11及び焼戻装置10内の各ステーショ
ンを順次に経由して間欠的に水平移動されながら右端の
出口OUTに自動的に排出されるようになっている。た
だし、焼入装置11内の搬送装置14は図示を省略して
ある。
【0018】上述の焼戻装置10は、被焼戻体(ワー
ク)であるクランクシャフト1の全体を高周波誘導加熱
コイル12により所要の焼戻温度にまで高周波誘導加熱
(昇温加熱)する加熱ステーション21と、高周波誘導
加熱されたクランクシャフト1をクランクシャフト1自
体の熱伝導によりその全体(焼入部及び被焼入部)を放
冷して均熱化を図る均熱化ステーション22,23と、
焼戻工程の後に続く研磨加工を常温で行なうためにクラ
ンクシャフト1に冷却液を噴射してクランクシャフト1
を冷却する冷却ステーション24と、冷却工程において
付着した冷却液をクランクシャフト1から除去するエア
ブローステーション25とをそれぞれ具備しており、ク
ランクシャフト1は上述の搬送装置14により水平方向
に沿って各ステーション21〜25を順次に経由して間
欠的に自動搬送されるように構成されている。
【0019】加熱ステーション21には、クランクシャ
フト1の昇温加熱を行なうための高周波誘導加熱コイル
12を内部に収容した炉体30等の設備が備えられてい
る。この炉体30は、図1及び図2に示すように、電源
整合部33の下部に取り付けられている。なお、本実施
形態で用いられる図3の高周波誘導加熱コイル12は、
クランクシャフト1のフランジ部Fに対応するコイル部
分の巻線間隔を相対的に密となるように導線を螺旋状に
巻回した単層多巻線から成る略円形状ソレノイドタイプ
のコイルであって、高周波誘導加熱コイル12の両端子
34a,34bは、高周波電流(電源)を供給する電源
整合部33の下部に配設された端子(図示せず)に接続
されている。また、加熱ステーション21にクランクシ
ャフト1が搬送されると、電源整合部33がシリンダ3
5によって付勢されてガイドレール36上に沿って移動
され、これに伴って炉体30が図2において破線で示さ
れた待機位置Mから実線で示された加熱位置Nに水平移
動されるように構成されている。なお、加熱終了後は、
再び待機位置Mに戻されるようになっている。
【0020】また、均熱化ステーション22,23に
は、クランクシャフト支持器63,64のみがそれぞれ
備えられており、冷却ステーション24には、加熱した
クランクシャフト1の全体を水等の冷却液にて冷却する
ための噴射冷却環41等の設備が備えられている(図1
参照)。
【0021】また、エアブローステーション25には、
冷却後においてクランクシャフト1に付着している冷却
液の粒(水滴等)を除去するエアノズル42等の設備が
備えられている(図1参照)。
【0022】クランクシャフト1を搬送・支持する機構
(搬送装置14)は、図1に示すように、高周波焼戻装
置10の左端のクランクシャフト投入側の位置から右端
の排出側まで延びるように敷設された一連の移動ビーム
50と、この移動ビーム50と高周波焼入装置11との
間に固定配置された固定ビーム60とを有している。。
これらの両ビーム50,60は、共に、クランクシャフ
ト搬送方向に沿って互いに平行に敷設された各一対のビ
ーム部材からそれぞれ構成されており、移動ビーム50
が内側に、固定ビーム60が外側に、それぞれ配置され
ている。また、両ビーム50,60には共に一対のビー
ム部材の互いに対向する位置に一対の支持器がクランク
シャフト搬送方向に沿って各ステーション21〜25の
隣接間隔に対応した間隔をおいて取り付けられている。
すなわち、クランクシャフト1を搬送する移動ビーム5
0上には、クランクシャフト投入側から排出側までの間
にV字ブロックから成る6対の支持器51〜56が固定
配置され、クランクシャフト1を載置・支持する固定ビ
ーム60上には、同じくクランクシャフト投入側から排
出側までの間にV字ブロックから成る7対の支持器61
〜67が固定配置されている。
【0023】移動ビーム50上の支持器51〜56及び
固定ビーム60上の支持器61〜67(但し、62を除
く)は、金属製のものである。また、加熱ステーション
21に配置される支持器62は、セラミックス系耐熱材
料から成るものである。移動ビーム50の支持器51〜
56は、全て、クランクシャフト1のジャーナル部2J
及び4Jを支持し、加熱ステーション21内に配置され
た固定ビーム60の支持器62がクランクシャフト1の
フランジ部F及び軸部S1を支持し、その他の固定ビー
ム60の支持器61,63〜67はクランクシャフト1
のジャーナル部1J及び5Jを支持するようになってい
る。
【0024】さらに、図2に示すように、加熱ステーシ
ョン21内に固定配置される一対のセラミックス製の支
持器62は、互いに同一の軸線上に沿って対向配置され
るように固定ビーム60に水平状に取付けられた非磁性
金属製の一対のクランクシャフト支持用シャフト68,
69の先端に固定されており、一方のシャフト68の先
端には、内部に通水路を設けた磁性材料より成る円盤形
状の誘導補助部材(誘導調整部材)38がフランジ部F
の側のクランクシャフト部分の加熱を補助するために配
設されている。なお、この誘導補助部材38の通水路に
は、図外の冷却設備から冷却液が供給されるようになっ
ている。そして、他方のシャフト69には、待機位置M
にある高周波誘導加熱コイル12が同軸状にその周囲を
取り囲んだ状態で配置されるようになっている。かくし
て、これら一対のクランクシャフト支持用シャフト6
8,69は、高周波誘導加熱コイル12の軸線の延長方
向に沿って延びるように同軸状に配設されている。
【0025】また、上述の移動ビーム50は、搬送装置
14により、作動前の低い位置から上昇・前進・下降・
後退の4行程を1サイクルとする循環経路に沿って移動
されるように構成されている。しかして、固定ビーム6
0の支持器61〜67上に載置されているクランクシャ
フト1が移動ビーム50の上昇移動に伴って支持器51
〜56で受け取られて前進移動され、その後の移動ビー
ム50の下降移動に伴って固定ビーム60の支持器61
〜67上に戻すことにより、クランクシャフト搬送方向
の下流側に沿って1ステップずつ搬送されるようになっ
ている。そして、1ステップの搬送後に移動ビーム50
が後退移動されて当初の待機位置に復帰されるようにな
っている。移動ビーム50の上昇及び下降,前進及び後
退の動作は、何れも、図外のシリンダにより駆動される
搬送装置14の昇降機構の作動アーム71、前後移動装
置の作動アーム72の先端が描く円弧上の動きを、上下
方向と前後方向の直線運動に変換することにより行なわ
れる(図1参照)。なお、図1に示す移動ビーム50
は、移動ビーム50の支持器51〜56の先端が固定ビ
ーム60の支持器61〜67の先端とほぼ同じ高さにあ
る状態を示している。
【0026】クランクシャフト1の位相は、クランクシ
ャフト1の投入時から排出時まで、クランクシャフト1
の軸線Xに対し、ピン部1P,4Pの軸線Yが最上位置
(上死点位置)に配置されると共に、ピン部2P及び3
Pの軸線Zが最下位置(下死点)に配置されるように設
定されている。
【0027】次に、上述の高周波焼戻装置10を使用し
てクランクシャフト1の焼戻処理を行なう方法について
述べると、以下の通りである。まず、前工程において高
周波焼入装置11により所定の焼入処理を施されたクラ
ンクシャフト1が高周波焼戻装置10の左側に矢印で示
す投入口に投入され、クランクシャフト1のジャーナル
部1J,5Jが固定ビーム60の支持器61上に載置さ
れて支持されると、その直後に移動ビーム50が上昇移
動される。これに伴い、固定ビーム60の支持器61に
て支持されたクランクシャフト1のジャーナル部2J,
4Jが移動ビーム50上の支持器51にて受け取られて
クランクシャフト1が前記支持器51にて支持され、こ
の状態の下で移動ビーム50が固定ビーム60の支持器
61,62間の1スパン長さに相当する距離だけ前進さ
れてから下降される。この際に、加熱ステーション21
内に固定配置されかつ固定ビーム60に取付けられたシ
ャフト68,69(図2参照)の先端のセラミックス製
の支持器62上にクランクシャフト1のフランジ部F及
び軸部S1が載置されて前記支持器62に受け渡され
る。
【0028】そして、移動ビーム50はさらに下降移動
された後に、後退移動されて1サイクルの移動動作を終
了し、次のサイクルに備えて待機位置に配置される。一
方、固定ビーム60の支持器61上には、前工程の高周
波焼入装置11から引き続いて投入される次のクランク
シャフト1が載置される。
【0029】上述のようにしてクランクシャフト1が加
熱ステーション21に搬送されて前記支持器62上に載
置されると、高周波誘導加熱コイル12を収容した炉体
30が図2に破線で示す待機位置Mから、実線で示す加
熱位置Nまで水平移動される。この際、炉体30に保持
されている高周波誘導加熱コイル12の軸線が水平状の
シャフト69の軸線にほぼ沿って移動され、前記支持器
62にて支持されているクランクシャフト1が高周波誘
導加熱コイル12の開口部32を相対的に通過して高周
波誘導加熱コイル12にて完全に取り囲まれた位置すな
わち加熱位置Nに配置される(図2参照)。そして、こ
れに同期して、高周波誘導加熱コイル12に図外の高周
波電源から電源整合部33を介して所要の高周波電流が
供給され、これによりクランクシャフト1は焼入部のみ
ならず非焼入部分も含めた全体が一括して高周波誘導加
熱(昇温加熱)される。
【0030】なお、本実施形態で用いられる高周波誘導
加熱コイル12は、既述の如くクランクシャフト1のフ
ランジ部Fの側の巻線間隔を相対的に密にしているの
で、クランクシャフト1のうちで相対的に熱容量の大き
な部分であるフランジ部Fの側の部分がその他の部分よ
りも大きな加熱エネルギにて誘導加熱される。また、水
平状のシャフト68の先端に取付けられた誘導補助部材
38の存在により、フランジ部Fの側のクランクシャフ
ト部分の誘導加熱が補助(調整)される。その結果、ク
ランクシャフト1はその全体が均一に昇温加熱されるこ
ととなる。そして、所定の時間加熱の後に、炉体30が
高周波誘導加熱コイル12と一緒に待機位置Mに戻さ
れ、クランクシャフト1が搬送装置14により次工程の
均熱化ステーション22,23に搬送される。
【0031】均熱化ステーション22及び23において
は、クランクシャフト1は固定ビーム60の支持器63
及び64上に載置されて支持されている間に所定の焼戻
温度に放冷され、均熱化される。そして、所定の時間に
わたり均熱化された後に、クランクシャフト1は搬送装
置14により冷却ステーション24に搬送される。
【0032】冷却ステーション24においては、固定ビ
ーム60の一対の支持器65上にクランクシャフト1が
載置されると、複数の噴射冷却環41がシリンダ43に
て上方から下方に向けて下降移動されてクランクシャフ
ト1の全長及び全幅に対応配置され、これらの噴射冷却
環41に設けられた多数の冷却液噴射孔(図示せず)か
らクランクシャフト1に向けて冷却液(例えば、冷却
水)が噴射される。これにより、クランクシャフト1は
冷却されて焼戻される。そして、冷却終了後に、噴射冷
却環41は当初の待機位置に戻されると共に、クランク
シャフト1は搬送装置14によりエアブローステーショ
ン25に搬送される。
【0033】エアブローステーション25においては、
固定ビーム60の支持器66上にクランクシャフト1が
載置されると、クランクシャフト1の寸法、形状に応じ
た複数本のエアノズル42が、前記噴射冷却環41と一
体の駆動機構によりクランクシャフト1に対して所定の
距離まで降下移動され、図外のエアコンプレッサからエ
ア導入管を経由してエアノズル42から圧縮エアがクラ
ンクシャフト1に向けて噴出される。なお、この際、図
外の揺動機構によりエアノズル42は前後左右に揺動さ
れる。これにより、前工程の冷却ステーション24にお
いてクランクシャフト1の表面に付着して残存している
冷却液(例えば、水滴)がクランクシャフト1の表面か
ら吹き払われて除去される。そして、エアブロー終了後
に、エアノズル42は当初の待機位置に戻されると共
に、クランクシャフト1は搬送装置14により排出側の
固定ビーム60の支持器67上に搬送される。
【0034】以上の如き一連の操作により焼戻処理の全
工程を終了し、以降は、次の後続工程に引き継がれる。
連続稼動下においては、移動ビーム50の動作が1サイ
クルする毎に新しいクランクシャフト1が連続的に投入
され、加工されたクランクシャフト1が例えば42秒の
サイクルタイムで、連続的に排出される。
【0035】ここで、高周波焼戻装置10の作動条件の
一具体例について述べると、以下の通りである。具体例 (1) クランクシャフトの材質 鋼種 : S48CL (2) 高周波誘導加熱コイル 周波数 : 約2kHz 電力 : 40kW (3) 高周波誘導加熱 時間 : 28秒 (4) 均熱化 時間 : 約90秒 均熱化温度 : 約200℃ (5) 冷却 冷却液温度 : 35℃以下 ワーク温度 : 40℃以下
【0036】高周波焼戻装置10を用いて上述の如き条
件の下でクランクシャフト1の焼戻処理を行なったとこ
ろ、焼入硬度がHv800である場合に、焼戻処理後の
硬度は、硬度仕様がHv513〜830であるのに対し
て焼戻硬度はHv650〜700であった。
【0037】以上、本発明の一実施形態について述べた
が、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、本発明は、図5に示す如き形状のク
ランクシャフト1に限らず、各種形状のクランクシャフ
トの焼戻処理に適用可能である。
【0038】
【発明の効果】以上の如く本発明に係るクランクシャフ
トの高周波焼戻方法及び装置によれば、焼入処理が施さ
れたクランクシャフトのジャーナル部やピン部等の焼戻
処理を、クランクシャフトの全体を取り囲む高周波誘導
加熱コイルを使用してその全体を一括して(1工程で)
均一温度に高周波誘導加熱を行なうことにより達成する
ようにしているので、高周波焼入によって得られる圧縮
残留応力を保持しつつ、均一で安定した優れた焼戻品質
を、構成が簡素で安価な設備にて得ることができる。
【0039】すなわち、従来のように加熱炉を用いてク
ランクシャフトの加熱を行なう場合と、本発明のように
高周波誘導加熱コイルを用いてクランクシャフトの加熱
を行なう場合とを比較すると、クランクシャフトの加熱
到達温度は共に約200℃と同じであるが、電気炉によ
る加熱時間は例えば1.5〜3.0(加熱0.5時間、
均熱1〜1.5時間)に対して高周波誘導加熱コイルに
よる加熱時間は例えば約2分(加熱28秒、均熱90
秒)であり、これら両者の間には大きな時間差がある。
このように、電気炉による加熱時間は可成り長いので、
加熱期間中に疲労強度に関係する残留応力が大幅に低下
されてしまうこととなるが、高周波誘導加熱コイルを用
いるようにした本発明の方法及び装置によれば、加熱時
間が極めて短くて済むので、残留応力の低下を極めて少
なく抑えることができて充分な残留応力を保持すること
が可能である。
【0040】さらに、高周波誘導加熱コイルを用いた従
来の焼戻方法では、焼入処理されたクランクシャフト部
分のみを局部加熱するようにしているので、クランクシ
ャフトに局部的な歪みを生じてクランクシャフトの全体
としての曲りを生じ易いのに対し、本発明では焼入処理
されたクランクシャフトの全体を1つの高周波誘導加熱
コイルで取り囲まれた位置に配置して高周波誘導による
全体加熱(焼入部のみならず非焼入部をも含めた一括加
熱)を行うようにしているので、クランクシャフトの全
体を少ない温度差にて均一に加熱することができて歪み
や曲りの発生を抑制することができる。従って、本発明
によれば、高周波誘導加熱による短時間の加熱処理によ
り圧縮残留応力の低下を少なく抑えることとができると
いう高周波誘導加熱の効果と、電気炉を用いた場合と同
様にクランクシャフトの均一加熱を行なうことができて
歪みや曲りを少なく抑えることができるという電気炉加
熱と同様の効果とをそれぞれ得ることができる。
【0041】また、従来において高周波誘導加熱コイル
にてクランクシャフトの全体加熱を行なっていないの
は、クランクシャフトの形状が複雑でしかも各部におけ
る熱容量がそれぞれ異なるために均一加熱することが極
めて難しいという事情があるからである。そこで、この
ような不具合を克服するために、本発明では、高周波誘
導加熱コイルのうちクランクシャフトの一端側のフラン
ジ部に対応するコイル部分の巻線間隔を相対的に密に設
定したり、或いは、クランクシャフトのフランジ部側の
部分の加熱温度を制御するように機能する誘導補助部材
(磁束密度を局部的に高める磁性材料)を配設するよう
にしているため、1つの高周波誘導加熱コイルにてクラ
ンクシャフトの全体を均一に加熱することが可能であ
る。
【0042】従って、本発明によれば、高周波誘導加熱
コイルにてクランクシャフトのジャーナル部やピン部な
どの焼入部分の全てを一括して焼戻処理することによ
り、高周波焼入による利点の1つである圧縮残留応力の
保持を確保しつつ、均一で安定した優れた焼戻品質を得
ることができ、かつ、設備費が安価で済むようにした実
用的なクランクシャフトの高周波焼戻方法及びその高周
波焼戻装置を提供することができる。
【0043】さらに、本発明においては、焼戻工程の後
に続く研磨加工を常温で行なうためにクランクシャフト
に冷却液を噴射してクランクシャフトを常温にまで冷却
するようにしているので、次のような利点がある。すな
わち、焼戻工程の後には研磨工程があるが、研磨すべき
部分は焼入されているためこの部分の硬度がく、研磨に
よる局部加熱が激しく発生し、場合によっては研磨割れ
(クラック)が生じるおそれがあるが、本発明のように
焼戻温度の約200℃から常温(例えば、40℃以下)
に冷却しているので、研磨作業を容易にしかも研磨割れ
等を生じることなく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るクランクシャフトの
高周波焼戻方法を施行する高周波焼戻装置の構成を示す
側面図である。
【図2】上述の高周波焼戻装置における加熱ステーショ
ンの側面図である。
【図3】加熱ステーションに配置される高周波誘導加熱
コイルを示すものであって、図3(A)は高周波誘導加
熱コイルの正面図、図3(B)は高周波誘導加熱コイル
の側面図である。
【図4】被焼戻体であるクランクシャフトの側面図であ
る。
【図5】クランクシャフトに形成された焼入硬化層パタ
ーンを示す説明図である。
【符号の説明】
1 クランクシャフト 1P〜4P ピン部 1J〜5J ジャーナル部 10 高周波焼戻装置 11 高周波焼入装置 12 高周波誘導加熱コイル 13 熱処理機構 14 搬送装置 21 加熱ステーション 22,23 均熱化ステーション 24 冷却ステーション 25 エアブローステーション 30 炉体 38 誘導補助部材 41 冷却水噴射冷却環 42 エアノズル 50 移動ビーム 51〜56 支持器 60 固定ビーム 61〜67 支持器 68,69 クランクシャフト支持用シャフト CW1〜CW8 カウンターウエイト F フランジ部 M 待機位置 N 加熱位置 S1,S2 軸部 X クランクシャフトの回転軸線 Y ピン部1P,4Pの軸線 Z ピン部2P,3Pの軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J033 AA02 AB03 AC01 BA01 BB02 CD02 4K042 AA16 BA09 BA13 DA02 DB01 DF01 EA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトの主要部を構成するジ
    ャーナル部やピン部などを高周波焼入した後に、高周波
    焼入した焼入部分を焼戻すための方法において、(A)
    前記焼入部分のみならず非焼入部分も含めた前記クラ
    ンクシャフトの全体を高周波誘導加熱コイルで取り囲ま
    れた領域内に配置して、前記高周波誘導加熱コイルに通
    電することにより前記クランクシャフトを所要の焼戻温
    度にまで高周波誘導加熱する加熱工程と、(B) 前記
    加熱工程の後に、前記クランクシャフトにおける熱伝導
    により前記クランクシャフトの全体を放冷して均熱化を
    図る均熱化工程と、(C) 焼戻工程の後に続く研磨加
    工を常温で行なうために、前記クランクシャフトに冷却
    液を噴射して前記クランクシャフトを冷却する冷却工程
    と、を順次に施行することを特徴とするクランクシャフ
    トの高周波焼戻方法。
  2. 【請求項2】 前記(A)〜(C)に記載の工程の後
    に、(D) 前記冷却工程において前記クランクシャフ
    トに付着した冷却液を前記クランクシャフトから除去す
    るエアブロー工程、をさらに施行することを特徴とする
    請求項1に記載のクランクシャフトの高周波焼戻方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱工程,均熱化工程,冷却工程及
    びエアブロー工程の各工程を、前記クランクシャフトを
    間欠的に水平移動させながら順次に連続して行なうよう
    にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のクラン
    クシャフトの高周波焼戻方法。
  4. 【請求項4】 高周波焼入が施されたクランクシャフト
    のジャーナル部やピン部などを焼戻すための装置におい
    て、(a) 被焼戻体である前記クランクシャフトの全
    体を高周波誘導加熱コイルにより所要の焼戻温度にまで
    高周波誘導加熱する加熱ステーションと、(b) 高周
    波誘導加熱された前記クランクシャフトを前記クランク
    シャフト自体の熱伝導によりその全体を放冷して均熱化
    を図る均熱化ステーションと、(c) 焼戻工程の後に
    続く研磨加工を常温で行なうために、前記クランクシャ
    フトに冷却液を噴射して前記クランクシャフトを冷却す
    る冷却ステーションと、をそれぞれ具備することを特徴
    とするクランクシャフトの高周波焼戻装置。
  5. 【請求項5】 前記(a)〜(c)のステーションに加
    えて、(d) 前記冷却工程において前記クランクシャ
    フトの表面に付着した冷却液を前記クランクシャフトの
    表面から除去するエアブローステーション、をさらに備
    えることを特徴とする請求項4に記載のクランクシャフ
    トの高周波焼戻装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱ステーション,均熱化ステーシ
    ョン,冷却ステーション及びエアブローステーションに
    おける各処理工程を、前記クランクシャフトを間欠的に
    水平移動させながら連続して行なうために、(a) 前
    記クランクシャフトを載置状態で支持する支持機構と、
    (b) 前記クランクシャフトを前記支持機構にて支持
    した状態の下で前記クランクシャフトを水平方向に移動
    させる水平移動機構と、(c) 前記水平移動機構にて
    移動されてくる前記クランクシャフトを高周波誘導加熱
    するための高周波誘導加熱コイルを有する加熱機構と
    (d) 前記加熱機構にて高周波誘導加熱された前記ク
    ランクシャフトのジャーナル部やピン部などの加熱処理
    部を、前記クランクシャフトの熱伝導により放冷して均
    熱化を図る均熱化機構と、(e) 前記均熱化機構から
    移送される前記クランクシャフトの均熱化された加熱処
    理部を噴射冷却液にて常温まで冷却する噴射冷却機構
    と、(f) 前記噴射冷却機構から移送される前記クラ
    ンクシャフトにエアブローを付与するエアブロー機構
    と、から成る焼戻システムを備えたことを特徴とする請
    求項4又は5に記載のクランクシャフトの高周波焼戻装
    置。
  7. 【請求項7】 前記加熱ステーションに配設される前記
    クランクシャフトの支持機構は、(a) 前記クランク
    シャフトを前記加熱ステーション内の高周波誘導加熱コ
    イルにて取り囲んだ状態であってかつ前記高周波誘導加
    熱コイルと同軸状に配置された状態で支持する際に、前
    記クランクシャフトの軸線方向の両端部に当接されるセ
    ラミックス系耐熱材料から成る一対の支持器と、(b)
    前記一対の支持器が先端部にそれぞれ取付けられ、か
    つ、前記高周波誘導加熱コイルの軸線の延長方向に沿っ
    て延びるように配設された一対の非磁性金属製のクラン
    クシャフト支持用シャフトと、をそれぞれ備えることを
    特徴とする請求項6に記載のクランクシャフトの高周波
    焼戻装置。
  8. 【請求項8】 前記クランクシャフトの水平移動機構
    は、(a) 前記均熱化ステーション、冷却ステーショ
    ン及びエアブローステーションの配設間隔に対応する所
    定間隔をもって配設された支持器と、(b) 前記クラ
    ンクシャフトを上下方向及び前後方向に移動することに
    より前記クランクシャフトを前記加熱ステーション,均
    熱化ステーション,冷却ステーション及びエアブロース
    テーションに順次に搬送するためのクランクシャフト搬
    送機構と、をそれぞれ備えることを特徴とする請求項6
    又は7に記載のクランクシャフトの高周波焼戻装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱ステーションに配設される前記
    加熱機構は、導線を螺旋状に巻回した高周波誘導加熱コ
    イルから成り、前記クランクシャフトの一端側のフラン
    ジ部に対応するコイル部分の巻線間隔を相対的に密とな
    るように巻回したことを特徴とする請求項6乃至8の何
    れか1項に記載のクランクシャフトの高周波焼戻装置。
  10. 【請求項10】 加熱休止時には前記高周波誘導加熱コ
    イルを予め後退した待機位置に配置させ、前記セラミッ
    クス系耐熱材料から成る一対の支持器にて前記クランク
    シャフトを支持して高周波誘導加熱を開始するのに先立
    って、前記高周波誘導加熱コイルを前記待機位置から所
    定の加熱位置まで前進させ、高周波誘導加熱の終了後に
    前記待機位置まで後退させるための加熱コイル水平移動
    機構を備えることを特徴とする請求項4乃至9の何れか
    1項に記載のクランクシャフト高周波焼戻装置。
  11. 【請求項11】 前記冷却ステーションに配設される前
    記噴射冷却機構は、(a) 前記支持器にて支持された
    前記クランクシャフトより所定の距離をもって配設さ
    れ、前記クランクシャフトの全長及び全幅に相応する矩
    形をなし、クランクシャフトに対向する面に多数の冷却
    液噴射孔を設けた噴射冷却環と、(b) 前記噴射冷却
    環に接続された冷却水導入管及び給水ポンプと、(c)
    冷却開始時に前記噴射冷却環を前記クランクシャフト
    に対して所定の距離となる位置まで降下させ、冷却終了
    後に所定の待機位置まで上昇させる移動機構と、をそれ
    ぞれ備えることを特徴とする請求項6乃至10の何れか
    1項に記載のクランクシャフトの高周波焼戻装置。
  12. 【請求項12】 前記エアブローステーションに設けら
    れる前記エアブロー機構は、(a) 前記支持器にて支
    持されたクランクシャフトに対して所定の距離をもって
    配設され、前記クランクシャフトの寸法及び形状に応じ
    た複数本のエアノズルと、(b) 前記エアノズルに接
    続されたエア導入管と、(c) エアブロー開始時に前
    記エアノズルを前記クランクシャフトに対して所定の距
    離となる位置まで降下させ、エアブロー終了後に所定の
    待機位置まで移動させる移動機構と、(d) エアブロ
    ー時に前記エアノズルを前後及び左右に揺動させるため
    の揺動装置と、をそれぞれ備えていることを特徴とする
    請求項6乃至11の何れか1項に記載のクランクシャフ
    トの高周波焼戻装置。
  13. 【請求項13】 前記セラミックス系耐熱材料から成る
    一対の支持器のうちの一方の支持器であって、かつ、前
    記クランクシャフトの一端側のフランジ部を支持する支
    持器に隣接して配置されると共に、磁束密度を局部的に
    高める磁性材料から成りかつ前記クランクシャフトのフ
    ランジ部側の部分の加熱温度を制御するように機能する
    誘導補助部材を、前記高周波誘導加熱コイルのフランジ
    部側の端部の近傍箇所に配設したことを特徴とする請求
    項6乃至12の何れか1項に記載のクランクシャフトの
    高周波焼戻装置。
  14. 【請求項14】 前記誘導補助部材は、内部に通水路を
    設けた磁性材料より成る円盤形状の調整部材であること
    を特徴とする請求項13に記載のクランクシャフトの高
    周波焼戻装置。
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