JP3895000B2 - 浸炭焼入焼戻方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、オンライン機械加工製造システムの一工程として浸炭処理を組み入れることを可能にした浸炭焼入焼戻方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浸炭焼入装置として、大量生産に対応するためにトレイプッシャー型あるいはローラーハース型の連続式ガス浸炭焼入炉が用いられてきた。いずれの型の連続式ガス浸炭焼入炉も機械加工工場とは離れたいわゆる熱処理工場で機械加工工程とオフラインで通常24時間連続操業されている。また、その生産方式は、トレイに被処理物を多数個段取りするバッチ方式で熱処理する形態となっている。
【0003】
ところで、このような従来の連続式ガス浸炭焼入炉の工程は図10に示すようなものであった。
【0004】
すなわち、機械加工場で被処理物の切削加工を行って、オフラインで離れた場所にある熱処理工場に輸送される。熱処理工場に被処理物が到着してから、トレイに治具でセットする段取り工程を行う。トレイにセットされた被処理物は洗浄した後、連続式ガス浸炭焼入炉に挿入し浸炭焼入の工程を行う。浸炭焼き入れされたトレイ上の被処理物は、焼入油を洗い落とすために洗浄装置に挿入される。浸炭焼入後に洗浄されたトレイ上の被処理物は、焼戻炉に挿入され、焼き戻し工程を行う。一連の熱処理工程が終了した被処理物は、セットされたトレイから取り出し解体する。解体された被処理物は、オフラインで離れた場所にある機械加工場に輸送される。機械加工場で、被処理物の研削加工が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記に示したような従来の連続式ガス浸炭焼入炉での図10のような工程では、以下のような問題点がある。
【0006】
(イ)機械加工場と熱処理場が離れているために、被処理物を輸送する輸送装置及ぴ輸送要員が必要であり、被処理物を所定の間ストックしておく必要がある
【0007】
(ロ)炉に被処理物を装入するために、トレイに治具で被処理物をセットする段取り工程が必要であり、熱処理工程終了時に、トレイにセットされた被処理物を取り出す解体工程が必要である。
【0008】
(ハ)被処理物の昇温や降温に時間を要し熱処理のリードタイムが長く、被処理物の炉への挿入から抽出までに時間がかかる。
【0009】
(ニ)炉の立ち上げの際、炉内雰囲気調整のためのシーズニングに長時問を要する。
【0010】
(ホ)バッチ処理のため、個々の被処理物の熱処理品質にばらつきが生ずる。
【0011】
本発明は、上記間題点を解決するためになされたものであり、オンライン機械加工製造システムの一工程として浸炭処理を組み入れることを可能にすると共に、個々の熱処理品質にばらつきのない高品質の処理が可能な浸炭焼入焼戻方法及び浸炭焼入焼戻装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、
請求項1の発明は、
被処理物を浸炭温度にする予熱工程と、予熱後に浸炭温度で被処理物を浸炭する浸炭工程と、浸炭後に被処理物を焼き入れする焼入工程と、焼入後に被処理物を焼き戻しする焼戻工程とを含む工程を有する浸炭焼入焼戻方法であって、
前記被処理物は物品の機械加工製造ライン上で供給されるものであり、前記浸炭焼入焼戻方法における各工程は前記機械加工製造ラインで供給される被処理物の供給速度にあわせて前記機械加工製造ラインの流れを実質的に止めることなく行われるようにしたことを特徴とする浸炭焼入焼戻方法である。
【0013】
請求項2の発明は、
被処理物を浸炭温度にする予熱工程と、予熱後に浸炭温度で被処理物を浸炭する浸炭工程と、浸炭後に被処理物を焼き入れする焼入工程と、焼入後に被処理物を焼き戻しする焼戻工程とを含む工程を有する浸炭焼入焼戻方法であって、
前記被処理物は物品の機械加工製造ライン上で供給されるものであり、前記浸炭焼入焼戻方法における各工程は、それぞれの工程を行うための処理手段をそれぞれの工程を行うために必要な時間に応じて前記機械加工製造ラインの流れを実質的に止めることなく行うために必要な数だけ設けて必要に応じて1又は2以上の被処理物を処理単位にしてまとめて各処理手段に順次振り分けて供給して行うようにしたものであることを特徴とする請求項1に記載の浸炭焼入焼戻方法である。
【0014】
請求項3の発明は、
前記予熱工程を行う予熱処理手段と前記浸炭工程を行う浸炭処理手段とを分離して別個に構成し、
前記予熱処理手段は、高周波誘導加熱法を用いる構成にすることによって予熱処理時間を前記機械加工製造ラインで供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔よりも十分に短くしてその用いる数を1つとすると共に、
前記浸炭処理手段は、前記浸炭工程の時間をX、前記機械加工製造ラインで供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記浸炭工程を行う浸炭処理手段の数をZとそれぞれしたときに、Z≧X/Yを満たすように浸炭処理手段を設けることによって、予熱処理手段を各浸炭処理手段毎に設けることなく、前記機械加工製造ラインの流れを実質的に止めることのない処理が行なえるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の浸炭焼入焼戻方法である。
【0015】
請求項4に記載の発明は、
前記浸炭工程を行う浸炭処理手段を、被処理物の温度を浸炭温度に保持しつつ前記浸炭処理手段と被処理物との間でグロー放電を起こさせて行うプラズマ浸炭法で浸炭処理を行うもので構成することによって、前記浸炭焼入焼戻方法の稼動開始に要する立ち上げ時間を短くして前記物品の機械加工製造ラインの稼動開始に要する立ち上げ時間に近付けるようにして前記浸炭焼入焼戻方法の稼動開始を前記物品の機械加工製造ラインの稼動開始とあわせて行えるようにし、,かつ、前記浸炭焼入焼戻方法の稼動停止を前記物品の機械加工製造ラインの稼動停止に近付けて行えるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の浸炭焼入焼戻方法である。
【0016】
請求項5の発明は、
前記浸炭温度に保持する方法として高周波誘導加熱法を用いることとを特徴とする請求項4に記載の浸炭焼入焼戻方法である。
【0017】
請求項6の発明は、
前記高周波誘導加熱の高周波の周波数を0.5kHz〜3kHzとしたことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の浸炭焼入焼戻方法である。
【0018】
請求項7の発明は、
前記浸炭工程の時間短縮するために該浸炭工程を950℃以上で1200℃以下の高い温度で行うと共に、前記浸炭工程と前記焼入工程との間にA1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する冷却工程とこの冷却工程で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する再加熱工程とを付加したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の浸炭焼入焼戻方法である。
【0019】
請求項8の発明は、
前記A1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する冷却工程に要する時間をM、前記冷却工程で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する再加熱工程に要する時間をN、前記機械加工製造ラインで供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記冷却工程を行う冷却処理手段の数をC、前記再加熱工程を行う再加熱処理手段の数をHとしたとき、C≧M/Y、H≧N/Yを満たすように前記冷却処理手段及び再加熱処理手段を設けることによって、前記機械加工製造ラインの流れを実質的に止めることのない処理が行なえるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の浸炭焼入焼戻方法である。
【0020】
請求項9の発明は、
被処理物を浸炭温度にする予熱装置と、予熱後に浸炭温度で被処理物を浸炭する浸炭装置と、浸炭後に被処理物を焼き入れする焼入装置と、焼入後に被処理物を焼き戻しする焼戻装置と、1又は2以上の被処理物を処理単位にしてまとめて各装置に搬入する動作及び搬出する動作を含む搬送動作を行う搬送装置と、を含む装置を有する浸炭焼入焼戻装置であって、
該浸炭焼入焼戻装置は物品の機械加工製造ライン中に設置されたものであり、
前記予熱装置、浸炭装置、焼入装置及び焼戻装置は、それぞれの装置において前記被処理物にそれぞれの処理を行うために必要な時間に応じて前記機械加工製造ラインの流れを実質的に止めることなく行うために必要な数だけそれぞれ設けられており、
前記各装置のうちで複数設けられた装置のそれぞれの装置に前の工程から処理単位毎に順次供給される被処理物を順次振り分けて供給する振り分け装置が設けられていることを特徴とする浸炭焼入焼戻装置である。
【0021】
請求項10の発明は、
前記予熱装置は、高周波誘導加熱装置を備えたものであると共に、その設置数が1であり、
前記浸炭装置は、該浸炭装置による浸炭工程の時間をX、前記機械加工製造ラインで供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をYとしたとき、その設置数Zが、Z≧X/Yを満たすように設けられたものであることを特徴とする請求項9に記載の浸炭焼入焼戻装置である。
【0022】
請求項11の発明は、
前記浸炭装置は、真空浸炭室を有し、該真空浸炭室と被処理物との間でグロー放電を起こしてプラズマ浸炭を行うプラズマ浸炭処理装置を有し、かつ、被処理物を浸炭温度に保持する加熱装置が設けられたものであることを特徴とする請求項9又は10に記載の浸炭焼入焼戻装置である。
【0023】
請求項12の発明は、
前記浸炭温度に保持する加熱装置が高周波誘導加熱装置であることを特徴とする請求項11に記載の浸炭焼入焼戻装置である。
【0024】
請求項13の発明は、
前記浸炭装置で浸炭された被処理物を前記焼入装置で焼入する前にA1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する工程を行うための冷却装置と、この冷却装置で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する再加熱装置とが設置されていることを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載の浸炭焼入焼戻装置である。
【0025】
請求項14の発明は、
前記A1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する冷却工程に要する時間をM、前記冷却工程で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する再加熱工程に要する時間をN、前記機械加工製造ラインで供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記冷却工程を行う冷却処理手段の数をC、前記再加熱工程を行う再加熱処理手段の数をHとしたとき、C≧M/Y、H≧N/Yを満たすように前記冷却装置及び再加熱装置が設けられていることを特徴とする請求項13に記載の浸炭焼入焼戻装置である。
【0026】
請求項15の発明は、
前記焼戻工程の時間をL、前記機械加工製造ラインで供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記焼戻工程を行う焼戻装置の数をWとそれぞれしたときに、W≧L/Yを満たすように焼戻装置を設けることを特徴とする請求項9ないし14のいずれかに記載の浸炭焼入焼戻装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる浸炭焼入焼戻方法及び浸炭焼入焼戻装置の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
(実施例1)
図1は実施例1の浸炭焼入焼戻装置の概略縦断面図を示したものであり、図2は同概略平面図を示したものである。
本実施例の浸炭焼入焼戻装置は、予熱室2、中間室4、浸炭室5a〜5f、冷却室6、再加熱室7、焼入室8及び焼戻室10を有する。予熱室2は該予熱室2に被処理物を搬入するための入口扉1が設けられ、予熱室2と中間室4との結合部には中間扉3gが設けられ、中間室4とその周囲に配置された浸炭室5a〜5fとのそれぞれの結合部には中間扉3a〜3fが設けられ、中間室4と冷却室6との結合部には中間扉3hが設けられ、中間室4と再加熱室7との結合部には中間扉3iが設けられ、中間室4と焼入室8との結合部には中間扉3jが設けられ、焼入室8には該焼入室から被処理物を搬出する出口扉9が設けられている。さらに、予熱室2と浸炭室5a〜5fと再加熱室7と焼戻室10とのそれぞれの内部には高周波誘導加熱を行う誘導加熱コイルが設けられているが、図では予熱室2内に設けられた誘導加熱コイル17のみを示しこれら以外の図示は省略してある。また、予熱室2と浸炭室5a〜5fと冷却室6と再加熱室7と焼入室8とのそれぞれには被処理物を上下移動可能に支持する支持台が設けられているが、図では予熱室2に設けられた支持台14gと焼入室8に設けられた支持台15cとのみを示しこれら以外の図示は省略してある。そして、予熱室2の近傍には、被処理物を予熱室2の入口扉1から搬入する搬送装置11が設けられ、また、中間室4には、予熱室2と、各浸炭室5a〜5fと冷却室6と再加熱室7と焼入室8とのそれぞれから被処理物を出し入れする搬送装置12が設けられ、焼入室8及び焼戻室10の近傍には、焼入室8の出口扉9から搬出される被処理物を焼戻室10に搬送し、該焼戻室10から次工程に搬出する搬送装置13が設けられている。さらに、冷却室6及び焼入室8には冷却ファンが設けれているが、図では焼入室8に設けられた冷却ファン21のみを図示し、他は図示を省略してある。なお、真空排気系、ガス導入系、電源系等の図示は省略した。
【0029】
予熱室2は、搬送装置11によって運ばれてきた図示しない機械加工機によって加工された被処理物を入口扉1を介して受け取り、被処理物を浸炭温度に急速加熱するための真空密閉可能な室であり、室壁を水冷するために二重壁構造としており、内部には被処理物をセットするための支持台14gと被処理物を予熱するための誘導加熱コイル17を備えている。後述するように、予熱された被処理物は、中間扉3gを介して中間室4に運ばれる。
【0030】
中間室4は、一時的に被処理物を保持するための真空密閉可能な室であり、中間扉3gを介して予熱された被処理物を受け取り、被処理物を中間扉3a〜3fを介して浸炭室5a〜5fに順次挿入していく搬送装置12を備えている。後述するように、該搬送装置12は被処理物の浸炭室5a〜5fから冷却室6への移送及び冷却室6から再加熱室7への移送並びに再加熱室7から焼入室8への移送に供されるものである。
【0031】
浸炭室5a〜5fは、搬送装置12によって運ばれてきた被処理物に浸炭処理をするための真空密閉可能な室であり、室壁を水冷するために二重壁構造となっており、それぞれには被処理物を上下移動可能に支持する支持台(図では支持台14g以外は省略してある)と被処理物を浸炭温度に保持するための誘導加熱コイル(図では省略)を備えている。浸炭処理終了後、被処理物は浸炭室5a〜5fから中間室4へ中間扉3a〜3fを介して搬送装置12に乗せられて運ばれる。なお、浸炭室5a〜5fの支持台は、該浸炭室5a〜5fの室壁とは電気的に絶縁されている。
【0032】
冷却室6は、浸炭処理が終了し搬送装置12によって中間室4から運ばれてきた被処理物をA1 変態点以下の温度に冷却するための真空密閉可能な室であり、室壁を水冷するために二重壁構造となっており、内部に被処理物を上下移動可能に支持する支持台(図示略)と被処理物を冷却するための冷却ファン(図示略)を備えている。冷却終了後、被処理物は冷却室6から中間室4へ中間扉3hを介して搬送装置12に乗せられて運ばれる。
【0033】
再加熱室7は、冷却が終了して搬送装置12によって中間室4から運ばれてきた被処理物を焼入温度に急速加熱するための真空密閉可能な室であり、室壁を水冷するために二重壁構造となっており、内部で被処理物を上下移動可能に支持する支持台(図示略)と処理物を再加熱するための誘導加熱コイル(図示略)を備えている。再加熱終了後、被処理物は再加熱室7から中間室4へ中間扉3iを介して搬送装置12に乗せられて運ばれる。
【0034】
焼入室8は、再加熱が終了し搬送装置12によって中間室4から運ばれてきた被処理物を焼き入れするための真空密閉可能な室であり、内部で被処理物を上下移動可能に支持する支持台15cを備えている。焼入処理終了後、被処理物は焼入室8から出口扉9を介して搬送装置13に乗せられて焼戻室10に運ばれる。
【0035】
焼戻室10は、搬送装置13によって焼入室8から運ばれてきた被処理物を焼き戻しするための装置であり、被処理物をセットするための支持台16と被処理物を焼戻温度に加熱するための加熱装置を備えている。焼戻処理は、大気中で行われるため、本実施例のように焼戻室10を大気開放の形態にして室の形態を取らなくすることもできる。焼戻処理終了後、被処理物は焼戻室10から搬送装置13に乗せられて次工程の機械加工機に搬送される。
【0036】
このように、本実施例の浸炭焼入焼戻装置は、それぞれが真空密閉可能な室である予熱室2、浸炭室5a〜5f、冷却室6と再加熱室7及び焼入室8が中間扉3a〜3jを介して中間室4の周囲に結合して配置された構造になっている。
【0037】
このような構成における浸炭焼入焼戻装置の詳細な動作を図3のタイムチャートを参照にしながら以下に説明する。
【0038】
図3のタイムチャートでは、被処理物1個あたりの機械加工時間を4分/個とし、被処理物の浸炭処理時間を1100℃×22分45秒であるとした。これは、被処理物に求められる有効浸炭深さが0.5〜0.8mmの場合を想定したものである。
【0039】
まず、機械加工機で加工された被処理物は、付着した加工油を洗浄した後、搬送装置11によって入口扉1を介して、予熱室2に搬入される(時間0)。
【0040】
搬入された被処理物は支持台14gにセットされ、該支持台14gによって予熱するときの定位置まで上昇される。そうすると、入口扉1が閉じて予熱室2内の圧力が1Pa程度(被処理物が浸炭温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気され、さらに、0.5kHz以上3kHz以下の高周波電流が誘導加熱コイル17に通電されて誘導磁界により被処理物が急速加熱される。被処理物がA1 変態点以上の所定の浸炭温度に到達すると、次の工程が開始されるまで被処理物は該浸炭温度に保持される。中間室4及び浸炭室(浸炭室5a〜5fのいずれかが)が空室になると、高周波電流が停止して中間扉3gが開き、中間室4に備えられた搬送装置12によって被処理物が中間扉3gを介して中間室4に取り出される(時間3.25)。
【0041】
中間室4は、圧力が1Pa程度(被処理物が浸炭温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されており、予熱室2から搬送装置12で運ばれてきた被処理物は中間扉3を介して浸炭室5に搬入される。ここでは、浸炭室5aに搬入されるものとする(時間3.75)。このとき、同時に、機械加工機で加工された被処理物が洗浄された後、搬送装置11によって入口扉1を介して予熱室2に搬入される。このように、機械加工機から予熱室2には、機械加工処理時間に合わせて、待ち時間0で搬入されていく。
【0042】
浸炭室5aは圧力がlPa程度(被処理物が浸炭温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されており、中間室4から運ばれてきた被処理物は支持台(図示略)にセットされる。そうすると支持台が浸炭処理するときの定位置まで上昇し、中間扉3aが閉じる。次いで、0.5kHz以上3kHz以下の高周波電流が誘導加熱コイル(図示略)に通電され、誘導磁界により被処理物の温度が浸炭温度に保持される。このとき、図示しないガスマニホールドを介してキャリアガスが浸炭室5a内に導入される。ここで、キャリアガスは、炭素含有ガスであって、例えばC3 H8 等の炭化水素のみの単体ガス、あるいは炭化水素とAr等の不活性ガスとH2 ガスの1種類あるいは2種類含んだ混合ガスである。キャリアガスはあらかじめ定められた流量で浸炭室5a内に導入される。その後、真空排気量の調整によって、浸炭室5a内の圧力があらかじめ設定された圧力(略1×101 Pa〜2.6×103 Pa)に到達すると、浸炭室5aの室壁を陽極、支持台(図示略)を陰極として直流電流あるいはパルス状直流電流が通電され、グロー放電可能な電圧が印加される。こうして浸炭処理が終了するとキャリアガスの導入とグロー放電電流並びに誘導加熱コイル(図示略)への高周波電流の通電が停止して、浸炭室5aの圧力があらかじめ設定された1Pa台(被処理物が浸炭温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気される。次いで、中間扉3aが開いて、搬送装置12が浸炭室5aに挿入され、支持台が下降し、被処理物は搬送装置12によって中間扉3aを介して中間室4に移送される(時間26.5)。
【0043】
中間室4は、圧力がlPa程度(被処理物が浸炭温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されていて、浸炭室5aから搬送装置12で運ばれてきた被処理物は中間扉3hを介して冷却室6に搬入され、冷却室6内の支持台(図示略)にセットされる(時間27)。
【0044】
冷却室6は、圧力が1Pa程度(被処理物が浸炭温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されていて、被処理物が冷却室6内の支持台にセットされる。中間扉3hが閉じるとN2 等の不活性ガスであらかじめ設定された大気圧以上の圧力に復圧される。次いで、冷却室6内の冷却ファン(図示略)が起動し、冷却室6内に封入された不活性ガスが循環し、被処理物と冷却室6の水冷された二重壁構造の室壁との間で不活性ガスを介して熱交換され、被処理物がA1 変態点以下の温度に冷却される。冷却が終了すると、冷却ファンを停止して冷却室6の圧力があらかじめ設定された1Pa程度(被処理物が酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気される。次いで、中間扉3hが開いて、搬送装置12が冷却室6に挿入され、支持台が下降し、被処理物は搬送装置12によって中間扉3hを介して中間室4に移送される(時間29.75)。
【0045】
中間室4は、圧力が1Pa台(被処理物が酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されており、冷却室6から搬送装置12で運ばれてきた被処理物は中間扉3iを介して再加熱室7に搬入され、再加熱室7内の支持台(図示略)にセットされる(時間30.25)。
【0046】
再加熱室7は、圧力が1Pa台(被処理物が酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されていて、被処理物が再加熱室7内の支持台にセットされ、中間扉3iが閉じると、0.5kHz以上3kHz以下の高周波電流を誘導加熱コイル19に通電して誘導磁界により被処理物を急速加熱する。被処理物がA1 変態点以上の所定の焼入温度に到達すると、次の工程が開始されるまで被処理物は該焼入温度に保持される。焼入温度の保持終了し、誘導加熱コイル(図示略)への高周波電流の通電が停止されて中間扉3iが開くと、中間室4に備えられた搬送装置12によって被処理物が中間扉3iを介して中間室4に取り出される(時間33)。
【0047】
中間室4は、圧力が1Pa程度(被処理物が焼入温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されていて、再加熱室7から搬送装置12で運ばれてきた被処理物は中間扉3jを介して焼入室8に搬入され、焼入室8内の支持台15cにセットされる(時間33.5)。
【0048】
焼入室8は、圧力が1Pa程度(被処理物が焼入温度で酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されていて、被処理物が乗せられた支持台15cが定位置にセットされると中間扉3jが閉じて、被処理物の焼き入れ処理が行われる。焼入処理には、減圧下あるいは大気圧以上のN2 ガス等の不活性化ガス雰囲気中で油,水あるいはガス(液化ガスを含む)のいずれか一種の冷媒を用いられる。例えば、図示したようにガスによる焼入処理の場合には、焼入室8内にN2 、He等の不活性ガスであらかじめ設定された大気圧以上の圧力に封入される。次いで、焼入室8内の冷却ファン21が起動して焼入室8内に封入された不活性ガスが循環し、被処理物と焼入室8の水冷された二重壁構造の室壁との間で不活性ガスを介して熱交換され、被処理物が急速に冷却され焼き入れされる。冷媒のガスは、一種あるいは二種以上の混合の不活性ガス以外に、H2 ガス単体あるいはH2 ガスと不活性ガスの混合ガスを用いてもよい。焼入処理が終了すると,冷却ファン21を停止して焼入室8内の圧力が大気圧になるまで冷媒ガスを室外に放出する。次いで、出口扉9を開いて、搬送装置13が焼入室8に挿入され、支持台15cが下降して被処理物は搬送装置13によって出口扉9を介して焼入室8外に搬出される(時間35)。
【0049】
焼戻室10では、大気雰囲気中で焼戻処理が行われるため、本実施例においては焼戻室10を室の形態にしないで大気開放の形態にしてある。搬送装置13で焼戻室10の支持台16にセットされた被処理物は、誘導加熱、直接通電加熱、あるいは遠赤外線加熱等であらかじめ設定された焼戻温度(150℃〜250℃)ヘ急速加熱されて、該焼戻温度に所定の時間保持されることによって行われる。焼戻処理が終了すると、被処理物は搬送装置13に乗せられて次工程の機械加工機に連ばれる。
【0050】
以上のように本実施例によれば、6つの浸炭室を備え、被処理物を順次浸炭室に振り分けて浸炭するようにしたので、機械加工機と同一ライン上で浸炭焼入焼戻処理を行うことができ、被処理物の輸送、段取り、解体作業が不要となり、被処理物をストックしておく必要もなくなる。また、装置のスイッチのオン・オフで生産開始、終了が可能になり、従来のように24時間操業をする必要もなくなる。さらに、1つずつもしくは少数の処理単位毎に被処理物を順次処理できるため、従来のバッチ式等の処理のように一度に大量の処理をしなければならない方法に比較して個々の熱処理品質にばらつきを著しく少なくすることができる。
【0051】
さらには、図4に実施例1の浸炭焼入焼戻方法の工程を示した通り、図10に示した従来の工程に比べて処理がかなり簡素化されるという利点もある。
また、
【0052】
また、上述の実施例では、予熱室、浸炭室、冷却室、再加熱室並びに焼入室が中間室の周囲に結合して配置された構造になっているが、図5に概略平面図を示したように、予熱室2、浸炭室5a〜5f並びに冷却室6を中間室4の周囲に結合して配置し、再加熱室7を冷却室6に結合し、かつ焼入室8を再加熱室7に結合する配置としてもよい。なお、この場合、冷却室6にある被処理物を再加熱室7に搬送する搬送装置131及び再加熱室7にある被処理物を焼入室8に搬送する搬送装置132を設ける。
【0053】
また、上述の実施例では、被処理物の結晶粒度を微細化するための冷却室6と再加熱室7とを設ける形態を取っているが、被処理物の結晶粒度が粗大化しない低い浸炭温度で処理する場合には、図6にその概略平面図を示したように、冷却室6と再加熱室7とを取り除いた形態としてよい。
【0054】
(実施例2)
図7は実施例2の浸炭焼入焼戻装置の概略縦断面図を示したものであり、図8は同概略平面図を示したものである。実施例1においては、予熱室、浸炭室、中間室及び焼入室等を略同一平面上に配置した例であるが、この実施例2は、これらを上下に複数段になるように配置した例である。
本実施例の浸炭焼入焼戻装置は、予熱室22、中間室24、浸炭室27a〜27f、焼入室211、焼戻室214を有する。予熱室22の近傍には該予熱室22に被処理物を搬入するための入口扉21が設けられ、予熱室とその下部に設けられた中間室24との結合部には中間扉25が設けられ、中間室24とその周囲に配置された浸炭室27a〜27fとのそれぞれの結合部には中間扉26a〜26fが設けられ、中間室24とその下部に設けられた焼入室211との結合部には中間扉210が設けられ、焼入室211と焼戻室214との結合部には中間扉213が設けられ、焼戻室214には該焼戻室214から被処理物を搬出するための出口扉215が設けられている。さらに、予熱室22と浸炭室27a〜27fと焼戻室214とのそれぞれの内部には高周波誘導加熱を行う誘導加熱コイルが設けられているが、図では予熱室22内に設けられた誘導加熱コイル23と浸炭室27a内に設けられた誘導加熱コイル28aと焼戻室214内に設けられた誘導加熱コイル214aとのみを示しこれら以外の図示は省略してある。また、予熱室22及び焼入室211のそれぞれには被処理物の支持台を兼ねる搬送装置217及び219が設けられている。また、浸炭室27a〜27f及び焼戻室214には被処理物を上下移動可能に支持する支持台が設けられているが、図では浸炭室27aに設けられた支持台29aと焼戻室214に設けられた支持台221とのみを示しこれら以外の図示は省略してある。そして、予熱室22の近傍には、被処理物を予熱室22の入口扉21から搬入する搬送フォーク216が設けられ、また、各浸炭室27a〜27fには中間室24において搬送装置217及び219と被処理物の受け渡しをして浸炭室に被処理物を出し入れする搬送フォーク218a〜218fがそれぞれ設けられ、焼入室211には被処理物を焼戻室214に搬送する搬送フォーク220が設けられ、焼戻室214の出口扉215近傍には焼戻室214から被処理物を搬出する搬送フォーク222が設けられている。なお、真空排気系、ガス導入系、電源系等の図示は省略した。
【0055】
予熱室22は、搬送フォーク216によって運ばれてきた図示しない機械加工機によって加工された被処理物を入口扉21を介して受け取り、被処理物を浸炭温度に急速加熱するための真空密閉可能な室であり、室壁を水冷するために二重壁構造になっていて、内部にはを被処理物を支持するとともに被処理物を中間室24に搬送するための搬送装置217と、被処理物を予熱するため誘導加熱コイル23とを備えている。後述するように、予熱された被処理物は、中間扉25を介して中間室24に運ばれる。
【0056】
中間室24は、被処理物を予熱室22から浸炭室27a〜27fに移送し、あるいは、各浸炭室から焼入室211に移送する際にその中継室として必要となる真空密閉可能な室であり、中間扉25を介して、予熱された被処理物を受け取り、被処理物を浸炭室毎に設けられた搬送フォーク218a等(浸炭室27b〜27fに対応する搬送フォークの図示は省略してある)に乗せてそれぞれの浸炭室毎に設けられた中間扉26a〜6fを介して浸炭室27a〜27fに順次搬送していくものであり、後述するように、浸炭室27a〜27fから中間扉26a〜26fを介して搬送フォーク218a等によって運ばれてきた浸炭処理が済んだ被処理物を受け取り、搬送装置219に乗せて中間扉210を介して焼入室211に搬入するものである。
【0057】
浸炭室27a〜27fは、搬送フォーク218a等によって運ばれてきた被処理物に浸炭処理をするための真空密閉可能な室であり、室壁を水冷するために二重壁構造になっていて、それぞれの内部には被処理物を上下移動可能に支持する支持台29a等(但し、浸炭室27b〜27fに対応する支持台の図示は省略)と被処理物を浸炭温度に保持するための誘導加熱コイル28a等(但し、浸炭室27b〜27fに対応する誘導加熱コイルの図示は省略)を備えている。浸炭処理終了後、被処理物は浸炭室27a〜27fから中間室24へ中間扉26a〜26fを介して搬送フォークに乗せられて運ばれる。なお、各浸炭室27a〜27fの支持台は、該浸炭室27a〜27fの室壁とは電気的に絶縁されている。
【0058】
焼入室211は、該焼入室に設けられた被処理物の支持台を兼ねる搬送装置219によって運ばれてきた被処理物の焼入処理をするための真空密閉可能な室であり、内部に被処理物を冷却するためのノズル212を備えている。焼入処理終了後、被処理物は中間扉213を介して搬送フォーク220に乗せられて焼戻室214に運ばれる。
【0059】
焼戻室214は、搬送フォーク220によって運ばれてきた被処理物の焼戻処理をするための真空密閉可能な室であり、被処理物を上下移動可能に支持するための支持台221と、被処理物を加熱するための誘導加熱コイル214aを備えている。焼戻処理終了後、被処理物は出口扉215を介して搬送フォーク222に乗せられて次工程の機械加工機に搬送される。
【0060】
このように、本実施例の浸炭焼入焼戻装置は、それぞれが真空密閉可能な室である予熱室22、中間室24、浸炭室27a〜27f、並びに、焼入室211及び焼戻室214がそれぞれ中間扉25,26a〜26f,210,213を介して結合された構造になっていて、予熱室21の直下に中間室24が、中間室24の直下に焼入室211がそれぞれ配置されているものである。また、浸炭室27a〜27fは、中間室24の周りに、該中間室24とほぼ同じ高さに6つ配置されていて、焼戻室214は、焼入室211とほぼ同じ高さに配置されているものである。
【0061】
このような構成における浸炭焼人焼戻装置の詳細な動作を図9のタイムチャートを参照にしながら以下に説明する。
【0062】
図9のタイムチャートでは、被処理物1個あたりの機械加工処理時間を3分/個として、被処理物1個あたりの浸炭処理時間が950℃×15分であるとしている。これは、被処理物に求められる有効浸炭深さが0.3〜0.5mmの場合を想定したものである。
【0063】
まず、機械加工機で加工された被処理物は、付着した加工油を洗浄した後、洗浄後すぐに、搬送フォーク216によって入口扉21を介して、予熱室22に搬入される(時間0)。
【0064】
搬入された被処理物は支持台を兼ねる搬送装置217にセットされる。該搬送装置217は被処理物を予熱するときの定位置まで上昇させる。次に、入口扉21を閉じて予熱室21内の圧力が1Pa程度(被処理物が酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気して、0.5kHz以上3kHZ以下の高周波電流を誘導加熱コイル23に通電して誘導磁界ににより被処理物を急速加熱する。被処理物がA1 変態点以上の所定の浸炭温度に到達すると、次の工程が開始されるまで被処理物を該浸炭温度に保持する。中間室24及び浸炭室27a〜27fのいずれかが空室になると、高周波電流が停止して、搬送装置217が下降し、被処理物が中間扉25を介して中間室24に移送される。
【0065】
中間室24は、圧力が1Pa程度(被処理物が酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されていて、予熱室22から運ばれてきた被処理物は搬送フォーク218a等に乗せられて中間扉26a〜26fを介して浸炭室27a〜27fに搬入される。ここでは、浸炭室27aに搬入するものとする(時間3)。このとき、同時に、機械加工機で加工された次の被処理物が、洗浄後、搬送フォーク216によって入口扉21を介して、予熱室22に搬入される。このように、機械加工機から予熱室22には、機械加工処理時間に合わせて、待ち時間0で、次々と供給されていく。
【0066】
浸炭室27aは、圧力が1Pa程度(被処理物が酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されており、中間室24から運ばれてきた被処理物は支持台29aにセットされる。支持台29aによって被処理物は浸炭処理するときの定位置まで上昇される。次いで、0.5kHz以上3kHz以下の周波数の高周波電流が誘導加熱コイル28aに通電されて誘導磁界により被処理物が浸炭温度に保持される。これと共に中間扉26aが閉じて図示しないカスマニホールドを介してキャリアガスが浸炭室27a内に導入される。ここで、キャリアガスは、炭素含有ガスであって、例えばC3 H8 等の炭化水素のみの単体ガス、あるいは炭化水素とAr等の不活性ガスとH2 ガスの一種類あるいは二種類含んだ混合ガスであり、キャリアガスはあらかじめ定められた流量で浸炭室27a内に導入される。その後、真空排気量の調整によって、浸炭室27a内の圧力があらかじめ設定された圧力(略1×101 Pa〜2.6×103 Pa程度)に到達すると、浸炭室27aの室壁を陽極、支持台29aを陰極としてパルス直流電流を通電して、グロー放電可能な電圧を印加する。浸炭処理が終了するとキャリアガスの導入と電流の通電を停止して、浸炭室27a内の圧力が1Pa程度(あらかじめ設定された圧力)になるまで真空排気される。次いで、中間扉26aが開いて、誘導加熱コイル28aへの高周波電流の通電も停止し、支持台29aが下降して被処理物は搬送フォーク218aによって中間扉26aを介して中間室24に移送される。
【0067】
中間室24は、圧力が1Pa程度(被処理物が酸化されない程度の圧力)になるまで真空排気されていて、浸炭室27aから運ばれてきた被処理物は、焼入室211から上昇してきた搬送装置219に乗せられる。搬送装置219に乗せられた被処理物は、搬送装置219が下降することにより、中間扉210を介して、焼入室211に搬入される。
【0068】
焼入室211は、圧力が1Pa程度(被処理物が酸化ざれない程度の圧力)になるまで真空排気されている。支持台を兼ねる搬送装置219に乗せられた被処理物は、被処理物を均一に包むように配置されたノズル212によって噴霧された冷媒によって急速冷却されて焼き人れされる。このときの焼き入れは、減圧下あるいは大気圧のN2 ガス等の不活性ガス雰囲気中で行われ、冷媒には、油、水、ガス(液化ガスを含む)いずれか一種の用いられる。焼入処理が終了してから、支持台219が下降して、被処理物は搬送フォーク220に乗せられ、中間扉213を介して、焼戻室214へ運ばれる。
【0069】
焼戻室214に運ばれてきた被処理物は支持台221にセットされる。支持台221が被処理物を加熱するときの定位置まで上昇すると、被処理物の焼戻処理が行われる。このときの焼戻処理は、減圧下あるいは大気中において、誘導加熱コイル214a(これは、直接通電加熱、あるいは遠赤外線加熱等でもよい)であらかじめ設定された焼戻温度(150℃〜250℃)ヘ急速加熱されて、該焼戻温度に所定の時間保持されることによって行われる。焼戻処理が終了してから、被処理物を乗せた支持台221が下降して、被処理物は搬送フォーク222に乗せられて出口扉215を介して次工程の機械加工機に運ばれる。
【0070】
この実施例によっても実施例1の場合と同様の利点得られる外、搬送装置を各室に略対応して各室毎に設けてあるので、迅速な搬送が可能であり、したがって、処理タクトを実施例1の場合に比較して短縮することが可能になる。
【0071】
なお、以上説明した各実施例では、被処理物を1つずつ搬入して一連の処理を行うものを例にして示したが、少数の被処理物を1つの処理単位としてまとめて同時に搬入して各々の処理を行うようにしてもよい。また、上述の各実施例では、浸炭室を6つ、焼入室と再加熱室ならびに焼戻室等をlつ設けたものを示したが、各々の室の個数は被処理物1個あたりの機械加工処理時間を考慮して各々任意に定めてよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、浸炭焼入焼戻方法における各工程を機械加工製造ラインで供給される被処理物の供給速度にあわせて機械加工製造ラインの流れを実質的に止めることなく行われるようにして、オンライン機械加工製造システムの一工程として浸炭処理を組み入れることを可能にすると共に、個々の熱処理品質にばらつきのない高品質の処理ができるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の浸炭焼入焼戻装置の概略縦断面図である。
【図2】実施例1の浸炭焼入焼戻装置の概略平面図である。
【図3】実施例1の浸炭焼入焼戻方法のタイムチャートである。
【図4】実施例1の浸炭焼入焼戻方法の工程を示すフロック図である。
【図5】実施例1の変型例の浸炭焼入焼戻装置の概略縦断面図である。
【図6】実施例1の変型例の浸炭焼入焼戻装置の概略平面図である。
【図7】実施例2の浸炭焼入焼戻装置の概略縦断面図である。
【図8】実施例2の浸炭焼入焼戻装置の概略平面図である。
【図9】実施例2の浸炭焼入焼戻方法のタイムチャートである。
【図10】従来例の浸炭焼入焼戻方法の工程を示すフロック図である。
【符号の説明】
1…入口扉、2…予熱室、3a〜3j…中間扉、4…中間室、5a〜5f…浸炭室、6…冷却室、7…再加熱室、8…焼入室、9…出口扉、10…焼戻室、11,12,13…搬送装置、14g,15c…支持台、17…誘導加熱コイル。
Claims (6)
- 機械加工製造ラインで製造された被処理物を浸炭処理するための、浸炭焼入装置を用いた浸炭焼入方法であって、
少なくとも、被処理物を浸炭温度にする予熱装置を有する真空密閉可能な予熱室と、予熱後に浸炭温度で被処理物を浸炭する浸炭装置を有する真空密閉可能な浸炭室と、浸炭後に被処理物を焼き入れする焼入装置を有する真空密閉可能な焼入室と、被処理物を、各室に搬入する動作及び搬出する動作を含む搬送動作を行う搬送装置を有する真空密閉可能な中間室と、を有し、
前記予熱室と、浸炭室と、焼入室とは、前記中間室の周囲に配置され、中間室との結合部には、それぞれ中間扉が設けられており、さらに、前記予熱室と、焼入室とは、外界との扉を有し、
浸炭処理の時間をX、機械加工製造ラインから供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記浸炭処理を行う浸炭処理手段の数をZとそれぞれしたときに、Z≧X/Yを満たす個数の浸炭室が設けられており、
前記中間室の周囲に、さらに、前記浸炭室で浸炭された被処理物を前記焼入室で焼入する前にA1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する工程を行うための真空密閉可能な冷却室と、この冷却室で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する真空密閉可能な再加熱室とが配置され、
前記冷却室と中間室との結合部、再加熱室と中間室との結合部には、それぞれ中間扉が設けられており、
前記A1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する冷却処理に要する時間をM、前記冷却処理で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する再加熱処理に要する時間をN、機械加工製造ラインから供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記冷却処理を行う冷却室数をC、前記再加熱処理を行う再加熱室数をHとしたとき、C≧M/Y、H≧N/Yを満たす個数の冷却室及び再加熱室が設けられており、
被処理物を、前記機械加工製造ラインから、少なくとも前記予熱室、前記中間室、前記浸炭室、前記中間室、前記冷却室、前記中間室、前記再加熱室、前記中間室、前記焼入室、外界の順で搬送して、所定の処理を行う浸炭焼入方法であって、
前記予熱室では、前記被処理物が、機械加工製造ラインから搬入され、被処理物が浸炭温度で酸化されない圧力になるまで真空排気され、予熱処理を施された後、予熱室に設けられた中間扉を介して、被処理物が浸炭温度で酸化されないの圧力になるまで真空排気された前記中間室へ搬出され、
次に、前記被処理物は、当該中間室から、被処理物が浸炭温度で酸化されない圧力になるまで真空排気された前記浸炭室へ、浸炭室に設けられた中間扉を介して搬入され、浸炭処理を施され、被処理物が浸炭温度で酸化されないの圧力になるまで真空排気された後、浸炭室に設けられた中間扉を介して、前記中間室へ搬出され、
前記冷却室では、前記被処理物が冷却室に設けられた中間扉を介して中間室から搬入され、冷却処理を施された後、冷却室に設けられた中間扉を介して、前記中間室へ搬出され、
前記再加熱室では、前記被処理物が再加熱室に設けられた中間扉を介して中間室から搬入され、再加熱処理を施された後、再加熱室に設けられた中間扉を介して、前記中間室へ搬出され、
次に、前記被処理物は、当該中間室から、被処理物が焼入温度で酸化されない圧力になるまで真空排気された前記焼入室へ、焼入室に設けられた中間扉を介して搬入され、焼入処理を施された後、外界へ搬出されることを特徴とする浸炭焼入方法。 - 前記浸炭処理を、被処理物の温度を浸炭温度に保持しつつ前記浸炭処理手段と被処理物との間でグロー放電を起こさせて行う、プラズマ浸炭法で浸炭処理を行うことを特徴とする請求項1記載の浸炭焼入方法。
- 前記機械加工製造ラインの流れを止めることなく、所定の処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の浸炭焼入方法。
- 機械加工製造ラインで製造された被処理物を浸炭処理するための、浸炭焼入装置であって、
少なくとも、被処理物を浸炭温度にする予熱装置を有する真空密閉可能な予熱室と、予熱後に浸炭温度で被処理物を浸炭する浸炭装置を有する真空密閉可能な浸炭室と、浸炭後に被処理物を焼き入れする焼入装置を有する真空密閉可能な焼入室と、被処理物を、各室に搬入する動作及び搬出する動作を含む搬送動作を行う搬送装置を有する真空密閉可能な中間室と、を有し、
前記予熱室と、浸炭室と、焼入室とは、前記中間室の周囲に配置され、中間室との結合部には、それぞれ中間扉が設けられており、さらに、前記予熱室と、焼入室とは、外界との扉を有し、
浸炭処理の時間をX、機械加工製造ラインから供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記浸炭処理を行う浸炭処理手段の数をZとそれぞれしたときに、Z≧X/Yを満たす個数の浸炭室が設けられ、
前記中間室の周囲に、さらに、前記浸炭室で浸炭された被処理物を前記焼入室で焼入する前にA1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する工程を行うための真空密閉可能な冷却室と、この冷却室で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する真空密閉可能な再加熱室とが配置され
前記冷却室と中間室との結合部、再加熱室と中間室との結合部には、それぞれ中間扉が設けられており、
前記A1 変態点以下の温度に被処理物を冷却する冷却処理に要する時間をM、前記冷却処理で冷却後の被処理物を焼入温度に再び加熱する再加熱処理に要する時間をN、機械加工製造ラインから供給される被処理物の処理単位の供給時間間隔をY、前記冷却処理を行う冷却室数をC、前記再加熱処理を行う再加熱室数をHとしたとき、C≧M/Y、H≧N/Yを満たす個数の冷却室及び再加熱室が設けられていることを特徴とする浸炭焼入装置。 - 前記浸炭室は、真空浸炭室であり、該真空浸炭室と被処理物との間でグロー放電を起こしてプラズマ浸炭を行うプラズマ浸炭処理装置を有し、かつ、被処理物を浸炭温度に保持する加熱装置が設けられたものであることを特徴とする請求項4に記載の浸炭焼入装置。
- 前記浸炭温度に保持する加熱装置が高周波誘導加熱装置であることを特徴とする請求項4または5に記載の浸炭焼入装置。
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