JPH0987735A - 鋼材用焼入れ方法およびその装置 - Google Patents
鋼材用焼入れ方法およびその装置Info
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- JPH0987735A JPH0987735A JP7252255A JP25225595A JPH0987735A JP H0987735 A JPH0987735 A JP H0987735A JP 7252255 A JP7252255 A JP 7252255A JP 25225595 A JP25225595 A JP 25225595A JP H0987735 A JPH0987735 A JP H0987735A
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- roll
- quenching
- steel material
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 過加熱による硬度不足を防止しながら硬化層
の深度を大きくする。 【解決手段】 圧延用ロールＲ等の鋼材を垂直方向に移
動させつつ周囲から誘導加熱により加熱し、引き続いて
急冷して焼入れを行う鋼材用焼入れ装置において、鋼材
の移動方向に設置した２基の誘導加熱装置１、４の中間
に、この鋼材へ向けて周囲から常温の空気を吹き付ける
衝風冷却装置２を設けて構成する。
の深度を大きくする。 【解決手段】 圧延用ロールＲ等の鋼材を垂直方向に移
動させつつ周囲から誘導加熱により加熱し、引き続いて
急冷して焼入れを行う鋼材用焼入れ装置において、鋼材
の移動方向に設置した２基の誘導加熱装置１、４の中間
に、この鋼材へ向けて周囲から常温の空気を吹き付ける
衝風冷却装置２を設けて構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材等を焼入れす
る際に使用する誘導加熱コイル式の焼入れ方法およびそ
の装置に関する。
る際に使用する誘導加熱コイル式の焼入れ方法およびそ
の装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】本発明は、鋼材等の金属材料を加熱して
焼入れする際に使用する誘導加熱コイル式の焼入れ方法
およびその装置に関するものであるが、以下、圧延用ロ
ール（以下ロールと略す）を焼入れ処理する場合を代表
例として説明する。鋼帯を冷間圧延する際に使用する冷
間圧延機のロールは、通常鍛鋼製であり、表面硬度を増
大させるため、製造の最終工程で円筒状のロール表面部
分に焼入れ処理を施すのが普通であり、その際の加熱手
段としては誘導加熱が多く採用されている。
焼入れする際に使用する誘導加熱コイル式の焼入れ方法
およびその装置に関するものであるが、以下、圧延用ロ
ール（以下ロールと略す）を焼入れ処理する場合を代表
例として説明する。鋼帯を冷間圧延する際に使用する冷
間圧延機のロールは、通常鍛鋼製であり、表面硬度を増
大させるため、製造の最終工程で円筒状のロール表面部
分に焼入れ処理を施すのが普通であり、その際の加熱手
段としては誘導加熱が多く採用されている。
【０００３】日本鉄鋼協会「鉄と鋼 Vol.57, p.116 、
二重周波移動式誘導加熱による焼入ロールについて」に
記載されているように、高硬化深度を目的とするロール
の表面焼入れについて、周波数の異なる誘導コイルを２
基使用することにより加熱温度分布を調整することが行
われている。一例として実開昭62−118160号公報に記載
されている鋼材焼入れ装置を図４により説明する。
二重周波移動式誘導加熱による焼入ロールについて」に
記載されているように、高硬化深度を目的とするロール
の表面焼入れについて、周波数の異なる誘導コイルを２
基使用することにより加熱温度分布を調整することが行
われている。一例として実開昭62−118160号公報に記載
されている鋼材焼入れ装置を図４により説明する。
【０００４】図４はこの焼入れ装置の原理的構成例を示
す正面図で、Ｒはロール、１は上段誘導加熱コイル、３
は保熱装置、４は下段誘導加熱コイル、５は冷却水ノズ
ル、６は浸漬槽、７はロール回転機構、８は下部架台、
９はロール下端支持部、10はロール上端支持部である。
このロール用焼入れ装置は、冷却水を満たした円筒状の
浸漬槽６の上方に、いずれもロール径よりもやや大きい
リング状の上段誘導加熱コイル１、保熱装置３、下段誘
導加熱コイル４、冷却水ノズル５を上方からこの順に中
心軸を垂直方向として重ねて配置している。
す正面図で、Ｒはロール、１は上段誘導加熱コイル、３
は保熱装置、４は下段誘導加熱コイル、５は冷却水ノズ
ル、６は浸漬槽、７はロール回転機構、８は下部架台、
９はロール下端支持部、10はロール上端支持部である。
このロール用焼入れ装置は、冷却水を満たした円筒状の
浸漬槽６の上方に、いずれもロール径よりもやや大きい
リング状の上段誘導加熱コイル１、保熱装置３、下段誘
導加熱コイル４、冷却水ノズル５を上方からこの順に中
心軸を垂直方向として重ねて配置している。
【０００５】一方、ロールＲは同じく中心軸を垂直方向
にし、上下端部をそれぞれロール上端支持部10およびロ
ール下端支持部９により支持し、ロール下端支持部９は
ロール回転機構７を介して下部架台８に取り付け、下部
架台８は図示しない２本の連結棒によって上部架台から
吊り下げられる構造となっている。さらに上部架台は、
図示しない昇降用機構により上下方向に移動されるの
で、この昇降機構ならびにロール回転機構７を同調して
駆動することによりロールＲはゆっくり回転しながら下
降し、この間で上段誘導加熱コイル１による加熱、保熱
装置３による保熱、下段誘導加熱コイル４による再加
熱、冷却水ノズル５による急冷、そして浸漬槽６内の水
による冷却による熱処理を受け、焼入れが行われる。
にし、上下端部をそれぞれロール上端支持部10およびロ
ール下端支持部９により支持し、ロール下端支持部９は
ロール回転機構７を介して下部架台８に取り付け、下部
架台８は図示しない２本の連結棒によって上部架台から
吊り下げられる構造となっている。さらに上部架台は、
図示しない昇降用機構により上下方向に移動されるの
で、この昇降機構ならびにロール回転機構７を同調して
駆動することによりロールＲはゆっくり回転しながら下
降し、この間で上段誘導加熱コイル１による加熱、保熱
装置３による保熱、下段誘導加熱コイル４による再加
熱、冷却水ノズル５による急冷、そして浸漬槽６内の水
による冷却による熱処理を受け、焼入れが行われる。
【０００６】ところで、使用により表面粗度や形状が悪
化したロールは、熱処理による表面の硬化層が残ってい
る限り研磨して再使用することができる。そこで近年、
ロール原単位を低減する目的で、硬化層の深度を大きく
して、再使用回数を増したいという要求が強まってい
る。硬化層の深度は、焼入れ処理における誘導加熱時の
ロールの移動速度によって大きく変化し、印加電力、加
熱時間、周波数等によって決定される加熱温度分布と、
加熱後の冷却処理における冷却速度によって左右され
る。
化したロールは、熱処理による表面の硬化層が残ってい
る限り研磨して再使用することができる。そこで近年、
ロール原単位を低減する目的で、硬化層の深度を大きく
して、再使用回数を増したいという要求が強まってい
る。硬化層の深度は、焼入れ処理における誘導加熱時の
ロールの移動速度によって大きく変化し、印加電力、加
熱時間、周波数等によって決定される加熱温度分布と、
加熱後の冷却処理における冷却速度によって左右され
る。
【０００７】しかし、このような方法では、誘導コイル
の周波数、コイル間の距離が固定される以上、硬化層の
深度を大きくしようとすると、表面層下の最高温度到達
位置において過加熱となりやすく、結晶粒、結晶成長サ
イズ、残留炭化物の減少、残留オーステナイトの増加等
の現象が顕著となり、硬度不足や、使用時の耐肌荒れ性
などに問題を生じていた。
の周波数、コイル間の距離が固定される以上、硬化層の
深度を大きくしようとすると、表面層下の最高温度到達
位置において過加熱となりやすく、結晶粒、結晶成長サ
イズ、残留炭化物の減少、残留オーステナイトの増加等
の現象が顕著となり、硬度不足や、使用時の耐肌荒れ性
などに問題を生じていた。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解消し、過加熱による硬度不足を防止しながら
硬化層の深度を大きくする熱処理方法を実現することを
目的とする。
問題点を解消し、過加熱による硬度不足を防止しながら
硬化層の深度を大きくする熱処理方法を実現することを
目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意実験
を行った結果、加熱によるロール内部の到達温度を上昇
させるには、表面近傍の最高温度位置における過加熱を
抑制することがポイントであるとの知見を得て、本発明
を完成するに至った。すなわち本発明の鋼材用焼入れ方
法は、略円筒形状の鋼材を垂直方向に移動させつつ周囲
から誘導加熱により加熱し、引き続いて急冷して焼入れ
を行う鋼材用焼入れ方法において、前記鋼材の移動方向
に２基の誘導加熱装置を設置して２段階に加熱を行い、
その２段階の中間で前記鋼材へ向けて周囲から常温の気
体を吹き付けることを特徴とする。
を行った結果、加熱によるロール内部の到達温度を上昇
させるには、表面近傍の最高温度位置における過加熱を
抑制することがポイントであるとの知見を得て、本発明
を完成するに至った。すなわち本発明の鋼材用焼入れ方
法は、略円筒形状の鋼材を垂直方向に移動させつつ周囲
から誘導加熱により加熱し、引き続いて急冷して焼入れ
を行う鋼材用焼入れ方法において、前記鋼材の移動方向
に２基の誘導加熱装置を設置して２段階に加熱を行い、
その２段階の中間で前記鋼材へ向けて周囲から常温の気
体を吹き付けることを特徴とする。
【００１０】また、本発明の鋼材用焼入れ装置は、略円
筒形状の鋼材を垂直方向に移動させつつ周囲から誘導加
熱により加熱し、引き続いて急冷して焼入れを行う鋼材
用焼入れ装置において、前記鋼材の移動方向に設置した
２基の誘導加熱装置の中間に、前記鋼材へ向けて周囲か
ら常温の気体を吹き付ける衝風冷却装置を設けたことを
特徴とする。
筒形状の鋼材を垂直方向に移動させつつ周囲から誘導加
熱により加熱し、引き続いて急冷して焼入れを行う鋼材
用焼入れ装置において、前記鋼材の移動方向に設置した
２基の誘導加熱装置の中間に、前記鋼材へ向けて周囲か
ら常温の気体を吹き付ける衝風冷却装置を設けたことを
特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明によれば、上段誘導加熱コ
イル１と下段誘導加熱コイル４の中間に配置されている
衝風冷却装置２を配置して、エアブロー式の冷却を行っ
て強制的に冷却するようにした。このため、表面付近が
一旦冷却されて温度が降下し、過加熱されることがない
ので、２段目の加熱装置である下段誘導加熱コイル４に
おいて大電力を投入することができ、その結果、表１に
より後記するように、従来の自然放冷に比較すると、表
面から深さ10mmの位置における温度上昇は 7℃であるの
に対して、深さ50mmの位置では30℃も高い温度が実現
し、硬化層の深度を大きくすることができる。
イル１と下段誘導加熱コイル４の中間に配置されている
衝風冷却装置２を配置して、エアブロー式の冷却を行っ
て強制的に冷却するようにした。このため、表面付近が
一旦冷却されて温度が降下し、過加熱されることがない
ので、２段目の加熱装置である下段誘導加熱コイル４に
おいて大電力を投入することができ、その結果、表１に
より後記するように、従来の自然放冷に比較すると、表
面から深さ10mmの位置における温度上昇は 7℃であるの
に対して、深さ50mmの位置では30℃も高い温度が実現
し、硬化層の深度を大きくすることができる。
【００１２】以下、本発明を図面により詳しく説明す
る。図１は本発明における焼入れ装置の正面図で、さき
の図４と共通するものについては同一符号を使用してい
る。２は衝風冷却装置、11は連結棒、12はねじ軸、13は
かさ歯車、14は昇降用電動機、15は上部架台である。
る。図１は本発明における焼入れ装置の正面図で、さき
の図４と共通するものについては同一符号を使用してい
る。２は衝風冷却装置、11は連結棒、12はねじ軸、13は
かさ歯車、14は昇降用電動機、15は上部架台である。
【００１３】これらの構成の大部分については、さきに
実開昭62−118160号公報に示された鋼材焼入れ装置と同
様であるが、本発明に固有の構成要件となっているのは
上段誘導加熱コイル１と下段誘導加熱コイル４の中間に
配置されている衝風冷却装置２である。これは常温の気
体、たとえば室温の空気をリング状のノズルから中心方
向、すなわちロールに向けて吹き出させるエアブロー式
の冷却装置である。気体はとくに冷却したり、特殊な気
体とする必要はない。
実開昭62−118160号公報に示された鋼材焼入れ装置と同
様であるが、本発明に固有の構成要件となっているのは
上段誘導加熱コイル１と下段誘導加熱コイル４の中間に
配置されている衝風冷却装置２である。これは常温の気
体、たとえば室温の空気をリング状のノズルから中心方
向、すなわちロールに向けて吹き出させるエアブロー式
の冷却装置である。気体はとくに冷却したり、特殊な気
体とする必要はない。
【００１４】図４に示したものと一部重複するが、本発
明のロール用焼入れ装置をあらためて説明すると、冷却
水を満たした円筒状の浸漬槽６の上方に、いずれもロー
ル径よりもやや大きいリング状の上段誘導加熱コイル
１、衝風冷却装置２、下段誘導加熱コイル４、冷却水ノ
ズル５を上方からこの順に中心軸を垂直方向として重ね
て配置されている。
明のロール用焼入れ装置をあらためて説明すると、冷却
水を満たした円筒状の浸漬槽６の上方に、いずれもロー
ル径よりもやや大きいリング状の上段誘導加熱コイル
１、衝風冷却装置２、下段誘導加熱コイル４、冷却水ノ
ズル５を上方からこの順に中心軸を垂直方向として重ね
て配置されている。
【００１５】一方、ロールＲは同じく中心軸を垂直方向
にし、上下端部をそれぞれロール上端支持部10およびロ
ール下端支持部９により支持し、ロール下端支持部９は
ロール回転機構７を介して下部架台８に取り付け、下部
架台８は２本の連結棒11によって上部架台15から吊り下
げられる構造となっている。さらに上部架台15は垂直方
向のねじ軸12と図示しないナットによって係合し、ねじ
軸12はかさ歯車13を介して昇降用電動機14により回転駆
動されるので、昇降用電動機14ならびにロール回転機構
７を同調して駆動することによりロールＲはゆっくり回
転しながら一定速度で下降し、この間で上段誘導加熱コ
イル１により加熱された後、衝風冷却装置２により表層
部が一旦冷却され、下段誘導加熱コイル４により十分な
再加熱を受けた後、冷却水ノズル５により急冷され、浸
漬槽６内の水により中心部まで常温に冷却される。
にし、上下端部をそれぞれロール上端支持部10およびロ
ール下端支持部９により支持し、ロール下端支持部９は
ロール回転機構７を介して下部架台８に取り付け、下部
架台８は２本の連結棒11によって上部架台15から吊り下
げられる構造となっている。さらに上部架台15は垂直方
向のねじ軸12と図示しないナットによって係合し、ねじ
軸12はかさ歯車13を介して昇降用電動機14により回転駆
動されるので、昇降用電動機14ならびにロール回転機構
７を同調して駆動することによりロールＲはゆっくり回
転しながら一定速度で下降し、この間で上段誘導加熱コ
イル１により加熱された後、衝風冷却装置２により表層
部が一旦冷却され、下段誘導加熱コイル４により十分な
再加熱を受けた後、冷却水ノズル５により急冷され、浸
漬槽６内の水により中心部まで常温に冷却される。
【００１６】
【実施例】いま、ＥＳＲ法（エレクトロスラグ再溶解
法）で製造され、成分組成がカーボン0.90％、珪素0.60
％、マンガン0.40％、クロム4.50％、モリブデン0.60％
である冷間圧延用ワークロールで、熱処理前の寸法が図
２に示すようにロールバレル部の直径Ｂ＝ 612.2mm、胴
長Ｌ＝2128mm、軸受け部を含めた全長L'＝3946mmのもの
に対して、上段誘導加熱コイル１と下段誘導加熱コイル
４の中間において本実施例のように衝風冷却装置２を使
用した場合と、比較のためこの間を自然放冷とした場合
との、焼入れ後におけるロール表面からの距離と硬度
（ショア硬度、Hs) の関係を図３に、また温度測定結果
の詳細を表１に示す。
法）で製造され、成分組成がカーボン0.90％、珪素0.60
％、マンガン0.40％、クロム4.50％、モリブデン0.60％
である冷間圧延用ワークロールで、熱処理前の寸法が図
２に示すようにロールバレル部の直径Ｂ＝ 612.2mm、胴
長Ｌ＝2128mm、軸受け部を含めた全長L'＝3946mmのもの
に対して、上段誘導加熱コイル１と下段誘導加熱コイル
４の中間において本実施例のように衝風冷却装置２を使
用した場合と、比較のためこの間を自然放冷とした場合
との、焼入れ後におけるロール表面からの距離と硬度
（ショア硬度、Hs) の関係を図３に、また温度測定結果
の詳細を表１に示す。
【００１７】
【表１】
【００１８】表１からわかるように、従来の自然放冷に
比較すると、衝風冷却を中間で行った本発明の場合、２
段加熱後における表面から深さ10mmの位置の温度上昇は
7℃であるのに対して、深さ50mmの位置では30℃も高く
なっている。通常、冷間圧延用ワークロールとして必要
な表面硬度はHs＝90以上とされているが、図３でこれに
対応する硬化層の深さを見ると、自然放冷の場合は30mm
であるのに対し、本発明を実施した場合で47mmにまで硬
化層の深度が大幅に増大しており、再使用回数もこれに
比例して増加できることがわかる。
比較すると、衝風冷却を中間で行った本発明の場合、２
段加熱後における表面から深さ10mmの位置の温度上昇は
7℃であるのに対して、深さ50mmの位置では30℃も高く
なっている。通常、冷間圧延用ワークロールとして必要
な表面硬度はHs＝90以上とされているが、図３でこれに
対応する硬化層の深さを見ると、自然放冷の場合は30mm
であるのに対し、本発明を実施した場合で47mmにまで硬
化層の深度が大幅に増大しており、再使用回数もこれに
比例して増加できることがわかる。
【００１９】以上、圧延用ロールの焼入れ処理の例で説
明したが、本発明は圧延用ロールに限定されるわけでは
なく、シャフト、クランクピンなど略円筒形状の鋼材の
焼入れにはすべて適用が可能である。
明したが、本発明は圧延用ロールに限定されるわけでは
なく、シャフト、クランクピンなど略円筒形状の鋼材の
焼入れにはすべて適用が可能である。
【００２０】
【発明の効果】本発明によれば、硬化層の深度が大幅に
増大して、ロール原単位がこれに反比例して低減できる
という、すぐれた効果を奏する。
増大して、ロール原単位がこれに反比例して低減できる
という、すぐれた効果を奏する。
【図１】本発明における鋼材用焼入れ装置の正面図であ
る。
る。
【図２】本発明の実施例において使用したロールを示す
正面図である。
正面図である。
【図３】本発明の効果を示すグラフである。
【図４】従来の技術を示す鋼材焼入れ装置の正面図であ
る。
る。
１ 上段誘導加熱コイル ２ 衝風冷却装置 ３ 保熱装置 ４ 下段誘導加熱コイル ５ 冷却水ノズル ６ 浸漬槽 ７ ロール回転機構 ８ 下部架台 ９ ロール下端支持部 10 ロール上端支持部 11 連結棒 12 ねじ軸 13 かさ歯車 14 昇降用電動機 15 上部架台
Claims (3)
- 【請求項１】 略円筒形状の鋼材を垂直方向に移動させ
つつ周囲から誘導加熱により加熱し、引き続いて急冷し
て焼入れを行う鋼材用焼入れ方法において、前記鋼材の
移動方向に２基の誘導加熱装置を設置して２段階に加熱
を行い、その２段階の中間で前記鋼材へ向けて周囲から
常温の気体を吹き付けることを特徴とする鋼材用焼入れ
方法。 - 【請求項２】 略円筒形状の鋼材（Ｒ）を垂直方向に移
動させつつ周囲から誘導加熱により加熱し、引き続いて
急冷して焼入れを行う鋼材用焼入れ装置において、前記
鋼材の移動方向に設置した２基の誘導加熱装置（１、
４）の中間に、前記鋼材へ向けて周囲から常温の気体を
吹き付ける衝風冷却装置（２）を設けたことを特徴とす
る鋼材用焼入れ装置。 - 【請求項３】 ２基の誘導加熱装置（１、４）に対して
異なる周波数ならびに電流値を使用して運転する請求項
２に記載の鋼材用焼入れ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7252255A JPH0987735A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 鋼材用焼入れ方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7252255A JPH0987735A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 鋼材用焼入れ方法およびその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0987735A true JPH0987735A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17234691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7252255A Pending JPH0987735A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 鋼材用焼入れ方法およびその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0987735A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100660355B1 (ko) * | 1999-11-18 | 2006-12-21 | 다이이치 고슈하 고교 가부시키가이샤 | 금속원통체의 열처리방법 및 장치 |
| KR100797392B1 (ko) * | 2006-09-22 | 2008-01-24 | (주)인성기전 | 침수식 고주파 열처리장치 |
| US8265220B2 (en) | 1998-05-15 | 2012-09-11 | Lg Electronics Inc. | Rate adaptation for use in adaptive multi-rate vocoder |
| CN104673979A (zh) * | 2015-02-12 | 2015-06-03 | 江苏天宝利自动化科技有限公司 | 一种大型模具高频淬火机床 |
| CN105177233A (zh) * | 2015-08-28 | 2015-12-23 | 航天精工股份有限公司 | 一种钉体杆部电磁感应局部退火装置 |
| CN108165711A (zh) * | 2017-11-29 | 2018-06-15 | 江阴市永兴机械制造有限公司 | 一种淬火冷却系统及淬火冷却方法 |
| CN110564931A (zh) * | 2019-10-21 | 2019-12-13 | 大连船用柴油机有限公司 | 大型低速船用柴油机十字头中频表面淬火方法和工装 |
| CN113234919A (zh) * | 2021-05-27 | 2021-08-10 | 湖南江滨机器（集团）有限责任公司 | 一种活塞淬火装置及其升降感应组件 |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP7252255A patent/JPH0987735A/ja active Pending
Cited By (11)
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