JP2001302779A - 変性ポリエステル樹脂の製造方法および電子写真用トナ− - Google Patents
変性ポリエステル樹脂の製造方法および電子写真用トナ−Info
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- JP2001302779A JP2001302779A JP2000117845A JP2000117845A JP2001302779A JP 2001302779 A JP2001302779 A JP 2001302779A JP 2000117845 A JP2000117845 A JP 2000117845A JP 2000117845 A JP2000117845 A JP 2000117845A JP 2001302779 A JP2001302779 A JP 2001302779A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ヒ−トロ−ルの送り速度が高速になっても低い
温度で静電潜像を定着でき、かつ、より高温でも定着ロ
−ルにトナ−粉がオフセットしないため定着画像がオフ
セットによる汚染を受けない電子写真用トナーを提供す
る。 【解決手段】重合性二重結合含有ポリエステル樹脂
(A)と、一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキ
シ基を有する化合物(B)とを反応させることを特徴と
する変性ポリエステル樹脂(C)の製造方法およびこの
樹脂を必須の成分として含む電子写真用トナーに関す
る。
温度で静電潜像を定着でき、かつ、より高温でも定着ロ
−ルにトナ−粉がオフセットしないため定着画像がオフ
セットによる汚染を受けない電子写真用トナーを提供す
る。 【解決手段】重合性二重結合含有ポリエステル樹脂
(A)と、一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキ
シ基を有する化合物(B)とを反応させることを特徴と
する変性ポリエステル樹脂(C)の製造方法およびこの
樹脂を必須の成分として含む電子写真用トナーに関す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、接着剤、コ
−キング剤、成形材料、トナ−等のバインダ−に好適に
使用できる変性ポリエステル樹脂の製造方法に関し、と
りわけヒ−トロ−ル定着方式、圧力定着方式、フラッシ
ュ定着方式等各種の静電荷像の定着方式に使用できる、
電子写真トナ−用に適したポリエステル樹脂の製造方法
および当該樹脂を必須の成分として含む電子写真用トナ
−に関する。
−キング剤、成形材料、トナ−等のバインダ−に好適に
使用できる変性ポリエステル樹脂の製造方法に関し、と
りわけヒ−トロ−ル定着方式、圧力定着方式、フラッシ
ュ定着方式等各種の静電荷像の定着方式に使用できる、
電子写真トナ−用に適したポリエステル樹脂の製造方法
および当該樹脂を必須の成分として含む電子写真用トナ
−に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真の分野においては、画像を
形成させるための着色剤であるトナ−に使用されるバイ
ンダ−成分として、スチレンアクリル系共重合体や各種
の合成高分子が用いられてきた。かかるバインダ−の中
で、ポリエステル樹脂は適当な溶融粘度を有しているた
め、トナ−を比較的低い温度で定着させることが可能で
ある。また、かかるポリエステル樹脂はある程度の結晶
性を有しているため、分子量を低く設計しても、ガラス
転移温度(以下「Tg」という。)がそれ程下がらず、
結果的にトナ−の保存安定性も良好である。さらにポリ
エステル樹脂から調製したトナ−によって現像される画
像の透明性が良好であることから、特にカラ−コピ−用
の乾式電子写真トナ−用に広く用いられている。
形成させるための着色剤であるトナ−に使用されるバイ
ンダ−成分として、スチレンアクリル系共重合体や各種
の合成高分子が用いられてきた。かかるバインダ−の中
で、ポリエステル樹脂は適当な溶融粘度を有しているた
め、トナ−を比較的低い温度で定着させることが可能で
ある。また、かかるポリエステル樹脂はある程度の結晶
性を有しているため、分子量を低く設計しても、ガラス
転移温度(以下「Tg」という。)がそれ程下がらず、
結果的にトナ−の保存安定性も良好である。さらにポリ
エステル樹脂から調製したトナ−によって現像される画
像の透明性が良好であることから、特にカラ−コピ−用
の乾式電子写真トナ−用に広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在の主流で
ある加熱ロ−ル定着方式(ヒ−トロ−ル方式)を採用す
る複写機等の場合、使用される加熱ロ−ルの温度が上昇
した場合、ポリエステル樹脂の溶融時の粘弾性挙動がス
チレンアクリル系共重合体等のバインダ−のそれと比較
して異なるため、一旦紙等の被定着物に現像されたトナ
−粉が加熱ロ−ルからの熱により一部剥離して定着ロ−
ルに付着し、それが再度紙等に転写することで複写物を
汚染する、いわゆるオフセット現象を生じ易く、ポリエ
ステル樹脂のトナ−用バインダ−としての使用が制約さ
れていた。
ある加熱ロ−ル定着方式(ヒ−トロ−ル方式)を採用す
る複写機等の場合、使用される加熱ロ−ルの温度が上昇
した場合、ポリエステル樹脂の溶融時の粘弾性挙動がス
チレンアクリル系共重合体等のバインダ−のそれと比較
して異なるため、一旦紙等の被定着物に現像されたトナ
−粉が加熱ロ−ルからの熱により一部剥離して定着ロ−
ルに付着し、それが再度紙等に転写することで複写物を
汚染する、いわゆるオフセット現象を生じ易く、ポリエ
ステル樹脂のトナ−用バインダ−としての使用が制約さ
れていた。
【0004】また、近年複写機、プリンタ−類の高速化
の進展が著しく、また省エネルギ−等環境保護の観点よ
り、かかる高速機に使用されるトナ−に対しても、より
低い温度で定着し、かつより高温においてもオフセット
しないことという相反する要求性能を満足することが求
められているが、従来かかる要求を満たすことは困難で
あった。
の進展が著しく、また省エネルギ−等環境保護の観点よ
り、かかる高速機に使用されるトナ−に対しても、より
低い温度で定着し、かつより高温においてもオフセット
しないことという相反する要求性能を満足することが求
められているが、従来かかる要求を満たすことは困難で
あった。
【0005】かかる要求性能を満足させるため、通常の
ポリエステル樹脂をそのままエステル化反応を進め高分
子量化する試みもなされているが、この場合は低温での
定着が困難となり、複写速度の高速化に対応できない。
一方低温での定着性を改良するために、ポリエステル樹
脂のTgを下げる試みもされているが、トナ−の保存時
の耐ブロッキング性が低下する。また、上記のオフセッ
トの欠点を解消するために定着ロ−ルにシリコ−ンオイ
ル等を塗布すること等が行われているが、装置の複雑
化、オイルによる複写物の汚染等の欠点があり、問題点
を完全に解決するものとはなっていない。
ポリエステル樹脂をそのままエステル化反応を進め高分
子量化する試みもなされているが、この場合は低温での
定着が困難となり、複写速度の高速化に対応できない。
一方低温での定着性を改良するために、ポリエステル樹
脂のTgを下げる試みもされているが、トナ−の保存時
の耐ブロッキング性が低下する。また、上記のオフセッ
トの欠点を解消するために定着ロ−ルにシリコ−ンオイ
ル等を塗布すること等が行われているが、装置の複雑
化、オイルによる複写物の汚染等の欠点があり、問題点
を完全に解決するものとはなっていない。
【0006】本発明は、ヒ−トロ−ルの送り速度が高速
になっても低い温度で静電潜像を定着でき、かつ、より
高温でも定着ロ−ルにトナ−粉がオフセットしないため
定着画像がオフセットによる汚染を受けない美麗なもの
となるような電子写真トナー用ポリエステル樹脂の製造
方法及びこれを使用した電子写真用トナーを提供するこ
とを目的とする。
になっても低い温度で静電潜像を定着でき、かつ、より
高温でも定着ロ−ルにトナ−粉がオフセットしないため
定着画像がオフセットによる汚染を受けない美麗なもの
となるような電子写真トナー用ポリエステル樹脂の製造
方法及びこれを使用した電子写真用トナーを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる従
来技術の問題点を解消すべく鋭意改良研究を行った結
果、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂と、一分子中
に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化合物
とを反応させて得られる変性ポリエステル樹脂を必須の
成分として含む電子写真トナ−を用いることにより、上
記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
来技術の問題点を解消すべく鋭意改良研究を行った結
果、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂と、一分子中
に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化合物
とを反応させて得られる変性ポリエステル樹脂を必須の
成分として含む電子写真トナ−を用いることにより、上
記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0008】すなわち、本発明は、 1.重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)と、一
分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する
化合物(B)とを反応させることを特徴とする変性ポリ
エステル樹脂(C)の製造方法、 2.一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を
有する化合物(B)が、多価アルコ−ルのポリアセトア
セテ−トである上記1に記載の製造方法、 3.一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を
有する化合物(B)が、側鎖にアセトアセトキシ基を有
するビニル系重合体である上記1に記載の製造方法、 4.上記1から3のいずれか1つに記載の製造方法によ
り得られる変性ポリエステル樹脂(C)を必須の成分と
して含む電子写真トナ−、を提供する。
分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する
化合物(B)とを反応させることを特徴とする変性ポリ
エステル樹脂(C)の製造方法、 2.一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を
有する化合物(B)が、多価アルコ−ルのポリアセトア
セテ−トである上記1に記載の製造方法、 3.一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を
有する化合物(B)が、側鎖にアセトアセトキシ基を有
するビニル系重合体である上記1に記載の製造方法、 4.上記1から3のいずれか1つに記載の製造方法によ
り得られる変性ポリエステル樹脂(C)を必須の成分と
して含む電子写真トナ−、を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、電子写真複写機または
プリンタ−等に好適に使用できる、変性ポリエステル樹
脂の製造方法および当該樹脂を必須の成分として含む電
子写真トナ−を提供するものである。
プリンタ−等に好適に使用できる、変性ポリエステル樹
脂の製造方法および当該樹脂を必須の成分として含む電
子写真トナ−を提供するものである。
【0010】以下に、本発明に係る製造方法について詳
細に説明する。本発明に係る製造方法により変性ポリエ
ステル樹脂(C)を調製する際に使用される重合性二重
結合含有ポリエステル樹脂(A)とは、分子鎖中に重合
性二重結合を有するポリエステル樹脂をいい、公知慣用
の原料および製造法により調製される。ここに、「重合
性二重結合」とは二重結合を有する重合可能な有機基を
いう。かかる重合性二重結合としては、特に制限されな
いが、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロ
イル基等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいも
のは、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)の製
造の容易性の点からα,β−不飽和カルボン酸に由来す
るビニル基である。かかる重合性二重結合含有ポリエス
テル樹脂(A)の調製方法としては、ポリエステル樹
脂を構成する公知慣用の原料であってその分子内に重合
性二重結合を有するものを使用し、他の原料とともにエ
ステル化することにより重合性二重結合含有ポリエステ
ル樹脂(A)を調製する方法、ポリエステル樹脂を構
成する公知慣用の原料であって重合性二重結合を有しな
いものから公知慣用の方法でポリエステル樹脂を調製
し、そのポリエステル樹脂の末端基と反応する官能基を
有する重合性二重結合含有化合物を反応させることによ
って重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)を調製
する方法等があるが、上記の方法によるのが簡便であ
る。
細に説明する。本発明に係る製造方法により変性ポリエ
ステル樹脂(C)を調製する際に使用される重合性二重
結合含有ポリエステル樹脂(A)とは、分子鎖中に重合
性二重結合を有するポリエステル樹脂をいい、公知慣用
の原料および製造法により調製される。ここに、「重合
性二重結合」とは二重結合を有する重合可能な有機基を
いう。かかる重合性二重結合としては、特に制限されな
いが、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロ
イル基等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいも
のは、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)の製
造の容易性の点からα,β−不飽和カルボン酸に由来す
るビニル基である。かかる重合性二重結合含有ポリエス
テル樹脂(A)の調製方法としては、ポリエステル樹
脂を構成する公知慣用の原料であってその分子内に重合
性二重結合を有するものを使用し、他の原料とともにエ
ステル化することにより重合性二重結合含有ポリエステ
ル樹脂(A)を調製する方法、ポリエステル樹脂を構
成する公知慣用の原料であって重合性二重結合を有しな
いものから公知慣用の方法でポリエステル樹脂を調製
し、そのポリエステル樹脂の末端基と反応する官能基を
有する重合性二重結合含有化合物を反応させることによ
って重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)を調製
する方法等があるが、上記の方法によるのが簡便であ
る。
【0011】より具体的には、上記の方法において、
フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和多塩基
酸およびその無水物あるいはその低級アルキルエステル
の如き反応性誘導体を必須の成分とし、これらと多価ア
ルコ−ル類とのエステル化反応により重合性二重結合含
有ポリエステル樹脂(A)を調製する方法が最も簡便で
ある。その場合かかる不飽和多塩基酸類は単独で使用し
ても良いし、2種以上を併用しても良い。
フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和多塩基
酸およびその無水物あるいはその低級アルキルエステル
の如き反応性誘導体を必須の成分とし、これらと多価ア
ルコ−ル類とのエステル化反応により重合性二重結合含
有ポリエステル樹脂(A)を調製する方法が最も簡便で
ある。その場合かかる不飽和多塩基酸類は単独で使用し
ても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0012】また、かかる不飽和多塩基酸類以外にもポ
リエステル樹脂を構成する他の多塩基酸類を使用するこ
とができる。それらの多塩基酸類のうち代表的なものを
挙げると、修酸、マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、デカン−1,
10−ジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸;フタル酸、無
水フタル酸、テトラヒドロフタル酸およびその無水物、
ヘキサヒドロフタル酸およびその無水物、テトラブロム
フタル酸およびその無水物、テトラクロルフタル酸およ
びその無水物、ヘット酸およびその無水物、ハイミック
酸およびその無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族または脂環
族の二塩基酸類;が挙げられる。
リエステル樹脂を構成する他の多塩基酸類を使用するこ
とができる。それらの多塩基酸類のうち代表的なものを
挙げると、修酸、マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、デカン−1,
10−ジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸;フタル酸、無
水フタル酸、テトラヒドロフタル酸およびその無水物、
ヘキサヒドロフタル酸およびその無水物、テトラブロム
フタル酸およびその無水物、テトラクロルフタル酸およ
びその無水物、ヘット酸およびその無水物、ハイミック
酸およびその無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族または脂環
族の二塩基酸類;が挙げられる。
【0013】さらに、他の多塩基酸類として3官能以上
の原料成分の一つとして、1分子中に3個以上のカルボ
キシル基を有するカルボン酸およびその無水物並びにそ
の反応性誘導体も本発明に係る重合性二重結合含有ポリ
エステル樹脂(A)を調製する際に原料成分として使用
することができる。これらの代表的なものを挙げると、
トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット
酸、無水ピロメリット酸等がある。
の原料成分の一つとして、1分子中に3個以上のカルボ
キシル基を有するカルボン酸およびその無水物並びにそ
の反応性誘導体も本発明に係る重合性二重結合含有ポリ
エステル樹脂(A)を調製する際に原料成分として使用
することができる。これらの代表的なものを挙げると、
トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット
酸、無水ピロメリット酸等がある。
【0014】また、たとえばジメチロ−ルプロピオン酸
あるいはジメチロ−ルブタン酸の如き3官能の原料成分
としてのヒドロキシ酸あるいは6−ヒドロキシヘキサン
酸のような、1分子中に水酸基とカルボキシル基を併有
する化合物あるいはそれらの反応性誘導体も本発明に係
る重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)を調製す
る際に使用できる。
あるいはジメチロ−ルブタン酸の如き3官能の原料成分
としてのヒドロキシ酸あるいは6−ヒドロキシヘキサン
酸のような、1分子中に水酸基とカルボキシル基を併有
する化合物あるいはそれらの反応性誘導体も本発明に係
る重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)を調製す
る際に使用できる。
【0015】さらに、安息香酸、p−tert−ブチル
安息香酸のような一塩基酸も本発明の効果を損なわない
範囲内で併用することができる。
安息香酸のような一塩基酸も本発明の効果を損なわない
範囲内で併用することができる。
【0016】これらの多塩基酸類は、そのカルボキシル
基の一部または全部がアルキルエステル、アルケニルエ
ステルまたはアリ−ルエステルとなっているものも使用
できる。
基の一部または全部がアルキルエステル、アルケニルエ
ステルまたはアリ−ルエステルとなっているものも使用
できる。
【0017】また、本発明に係る重合性二重結合含有ポ
リエステル樹脂(A)を調製する際に使用される多価ア
ルコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、1,2−プロ
ピレングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−
ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ジエチ
レングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリエチレ
ングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族ジオ
−ル類;
リエステル樹脂(A)を調製する際に使用される多価ア
ルコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、1,2−プロ
ピレングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5−
ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ジエチ
レングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリエチレ
ングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族ジオ
−ル類;
【0018】ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルF等の
ビスフェノ−ル類;ビスフェノ−ルAのエチレンオキサ
イド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピレンオキサイド
付加物等のビスフェノ−ルAのアルキレンオキサイド付
加物;キシリレンジグリコ−ル、シクロヘキサンジメタ
ノ−ル、水添ビスフェノ−ルA等のアラルキレングリコ
−ルまたは脂環族のジオ−ル類;
ビスフェノ−ル類;ビスフェノ−ルAのエチレンオキサ
イド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピレンオキサイド
付加物等のビスフェノ−ルAのアルキレンオキサイド付
加物;キシリレンジグリコ−ル、シクロヘキサンジメタ
ノ−ル、水添ビスフェノ−ルA等のアラルキレングリコ
−ルまたは脂環族のジオ−ル類;
【0019】フェニルグリシジルエ−テル、「カ−ジュ
ラE10」[シェルケミカル社製分岐脂肪酸のモノグリ
シジルエステル]等のモノエポキシ化合物;
ラE10」[シェルケミカル社製分岐脂肪酸のモノグリ
シジルエステル]等のモノエポキシ化合物;
【0020】グリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリ
メチロ−ルプロパン、ソルビト−ル、1,2,3,6−
ヘキサンテトロ−ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリ
スリト−ル、ジペンタエリスリト−ル、2−メチルプロ
パントリオ−ル、1,3,5−トリヒドロキシベンゼ
ン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−ト
等の3個以上の水酸基を有する化合物;が挙げられる。
メチロ−ルプロパン、ソルビト−ル、1,2,3,6−
ヘキサンテトロ−ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリ
スリト−ル、ジペンタエリスリト−ル、2−メチルプロ
パントリオ−ル、1,3,5−トリヒドロキシベンゼ
ン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−ト
等の3個以上の水酸基を有する化合物;が挙げられる。
【0021】また、下記に示すようなポリエポキシ化合
物も3官能以上の原料成分としての多価アルコ−ル類と
して使用することができる。たとえば、エチレングリコ
ール、ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、ソルビトールまたは水添
ビスフェノールAの如き、各種の脂肪族ないしは脂環式
ポリオールのポリグリシジルエーテル類;
物も3官能以上の原料成分としての多価アルコ−ル類と
して使用することができる。たとえば、エチレングリコ
ール、ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、ソルビトールまたは水添
ビスフェノールAの如き、各種の脂肪族ないしは脂環式
ポリオールのポリグリシジルエーテル類;
【0022】ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、
ビスフェノールA、ビスフェノールSもしくはビスフェ
ノールFの如き、各種のフェノ−ル性水酸基の2個を含
有する化合物のポリグリシジルエーテル類;上記したフ
ェノ−ル性水酸基の2個を含有する化合物のエチレンオ
キシドもしくはプロピレンオキシド付加体の如き誘導体
のジグリシジルエーテル類;
ビスフェノールA、ビスフェノールSもしくはビスフェ
ノールFの如き、各種のフェノ−ル性水酸基の2個を含
有する化合物のポリグリシジルエーテル類;上記したフ
ェノ−ル性水酸基の2個を含有する化合物のエチレンオ
キシドもしくはプロピレンオキシド付加体の如き誘導体
のジグリシジルエーテル類;
【0023】ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコールもしくはポリテトラメチレングリコールの如
き、各種のポリエーテルポリオールのポリグリシジルエ
ーテル類;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レ−トのポリグリシジルエーテル類;アジピン酸、ブタ
ンテトラカルボン酸、プロパントリカルボン酸、フタル
酸、テレフタル酸もしくはトリメリット酸の如き、各種
の脂肪族ないしは芳香族ポリカルボン酸のポリグリシジ
ルエステル類;
グリコールもしくはポリテトラメチレングリコールの如
き、各種のポリエーテルポリオールのポリグリシジルエ
ーテル類;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レ−トのポリグリシジルエーテル類;アジピン酸、ブタ
ンテトラカルボン酸、プロパントリカルボン酸、フタル
酸、テレフタル酸もしくはトリメリット酸の如き、各種
の脂肪族ないしは芳香族ポリカルボン酸のポリグリシジ
ルエステル類;
【0024】ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエ
ン、ドデカジエン、シクロオクタジエン、α−ピネンも
しくはビニルシクロヘキセンの如き、各種の炭化水素系
ジエンのビスエポキシド類;ビス(3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル)アジペートもしくは3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘ
キシルカルボキシレートの如き、各種の脂環式ポリエポ
キシ化合物;またはポリブタジエンもしくはポリイソプ
レンの如き、各種のジエンポリマーのエポキシ化物;
ン、ドデカジエン、シクロオクタジエン、α−ピネンも
しくはビニルシクロヘキセンの如き、各種の炭化水素系
ジエンのビスエポキシド類;ビス(3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル)アジペートもしくは3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘ
キシルカルボキシレートの如き、各種の脂環式ポリエポ
キシ化合物;またはポリブタジエンもしくはポリイソプ
レンの如き、各種のジエンポリマーのエポキシ化物;
【0025】「EGM−400」[東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン(株)製の、3−グリシドキシプロピル
基を有する、環状のポリシロキサンの商品名];等のポ
リエポキシ化合物が挙げられる。
グ・シリコーン(株)製の、3−グリシドキシプロピル
基を有する、環状のポリシロキサンの商品名];等のポ
リエポキシ化合物が挙げられる。
【0026】これら上記した多価アルコ−ル類は、単独
で使用してもよいし2種以上のものを併用することもで
きる。さらに、これらの多価アルコ−ル類の他、ステア
リルアルコ−ルなどの1価の高級アルコ−ル等も本発明
の特徴を損なわない範囲で併用することができる。
で使用してもよいし2種以上のものを併用することもで
きる。さらに、これらの多価アルコ−ル類の他、ステア
リルアルコ−ルなどの1価の高級アルコ−ル等も本発明
の特徴を損なわない範囲で併用することができる。
【0027】重合性二重結合含有ポリエステル樹脂
(A)を調製するには公知慣用の方法が使用できる。す
なわち、かかる調製方法としては、上記した原料成分で
ある多塩基酸類および多価アルコ−ル類を窒素雰囲気中
で加熱下に脱水縮合させてポリエステル樹脂を調製する
方法が一般的であり、その際使用される装置は、窒素導
入口、温度計、攪拌装置、精留塔等を備えた反応容器の
如き回分式の製造装置が好適に使用できるほか、脱気口
を備えた押し出し機や連続式の反応装置、混練機等も使
用できる。また、必要に応じて反応系を減圧することに
よって、エステル化反応を促進することもできる。さら
に、エステル化反応の促進のために、公知慣用の触媒を
添加することもできる。
(A)を調製するには公知慣用の方法が使用できる。す
なわち、かかる調製方法としては、上記した原料成分で
ある多塩基酸類および多価アルコ−ル類を窒素雰囲気中
で加熱下に脱水縮合させてポリエステル樹脂を調製する
方法が一般的であり、その際使用される装置は、窒素導
入口、温度計、攪拌装置、精留塔等を備えた反応容器の
如き回分式の製造装置が好適に使用できるほか、脱気口
を備えた押し出し機や連続式の反応装置、混練機等も使
用できる。また、必要に応じて反応系を減圧することに
よって、エステル化反応を促進することもできる。さら
に、エステル化反応の促進のために、公知慣用の触媒を
添加することもできる。
【0028】上記した製造方法により調製された重合性
二重結合含有ポリエステル樹脂(A)は、一分子中に少
なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化合物
(B)の有するアセトアセトキシ基と反応する官能基、
すなわち、代表的には、重合性二重結合を適当量有して
いる必要がある。より詳しくは、一分子中に少なくとも
2個のアセトアセトキシ基を有する化合物(B)との反
応性、変性ポリエステル樹脂(C)の製造の容易性、生
成物のトナ−用バインダ−としての適性等を考慮する
と、ポリエステル樹脂(A)中の重合性二重結合の濃度
は、特に制限されないが、0.1〜7.0モル/1,0
00gの範囲にあることが望ましく、0.3〜4.0モ
ル/1,000gの範囲にあることがより好ましい。
二重結合含有ポリエステル樹脂(A)は、一分子中に少
なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化合物
(B)の有するアセトアセトキシ基と反応する官能基、
すなわち、代表的には、重合性二重結合を適当量有して
いる必要がある。より詳しくは、一分子中に少なくとも
2個のアセトアセトキシ基を有する化合物(B)との反
応性、変性ポリエステル樹脂(C)の製造の容易性、生
成物のトナ−用バインダ−としての適性等を考慮する
と、ポリエステル樹脂(A)中の重合性二重結合の濃度
は、特に制限されないが、0.1〜7.0モル/1,0
00gの範囲にあることが望ましく、0.3〜4.0モ
ル/1,000gの範囲にあることがより好ましい。
【0029】また、重合性二重結合含有ポリエステル樹
脂(A)の分子量は、特に制限されないが、本発明の製
造方法にかかる変性ポリエステル樹脂(C)の製造の容
易性等を考慮すると、そのGPC法による数平均分子量
(Mn)で、1,000〜6,000の範囲にあること
が好ましく、さらに1,500〜4,000の範囲にあ
ることがより好ましく、その重量平均分子量(Mw)
で、2,000〜30,000の範囲にあることが好ま
しく、さらに3,000〜10,000の範囲にあるこ
とがより好ましい。
脂(A)の分子量は、特に制限されないが、本発明の製
造方法にかかる変性ポリエステル樹脂(C)の製造の容
易性等を考慮すると、そのGPC法による数平均分子量
(Mn)で、1,000〜6,000の範囲にあること
が好ましく、さらに1,500〜4,000の範囲にあ
ることがより好ましく、その重量平均分子量(Mw)
で、2,000〜30,000の範囲にあることが好ま
しく、さらに3,000〜10,000の範囲にあるこ
とがより好ましい。
【0030】次に、本発明に係る製造方法で使用される
一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有す
る化合物(B)とは、下記の式で表されるアセトアセト
キシ基の少なくとも2個を含有する化合物を指称する。
一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有す
る化合物(B)とは、下記の式で表されるアセトアセト
キシ基の少なくとも2個を含有する化合物を指称する。
【化1】
【0031】かかる化合物(B)の代表的なものとして
は、前記した各種の多価アルコ−ル類のポリアセトアセ
テ−ト化合物や、側鎖にアセトアセトキシ基を含有する
ビニル系重合体が挙げられる。
は、前記した各種の多価アルコ−ル類のポリアセトアセ
テ−ト化合物や、側鎖にアセトアセトキシ基を含有する
ビニル系重合体が挙げられる。
【0032】これらのうち、多価アルコ−ル類のポリア
セトアセテ−ト化合物の具体的なものとしては、エチレ
ングリコ−ルジアセトアセテ−ト、ネオペンチルグリコ
−ルジアセトアセテ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ
アセトアセテ−ト等が挙げられる。
セトアセテ−ト化合物の具体的なものとしては、エチレ
ングリコ−ルジアセトアセテ−ト、ネオペンチルグリコ
−ルジアセトアセテ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ
アセトアセテ−ト等が挙げられる。
【0033】かかる多価アルコ−ル類のポリアセトアセ
テ−ト化合物を得るには、多価アルコ−ル類とアルキル
アセトアセテ−ト化合物とをエステル交換反応させる方
法や、多価アルコ−ル類にジケテンを反応させる方法等
公知慣用の方法を適用すればよい。
テ−ト化合物を得るには、多価アルコ−ル類とアルキル
アセトアセテ−ト化合物とをエステル交換反応させる方
法や、多価アルコ−ル類にジケテンを反応させる方法等
公知慣用の方法を適用すればよい。
【0034】また、側鎖にアセトアセトキシ基を含有す
るビニル系重合体としては、アクリル系重合体、芳香族
ビニル系重合体、フルオロオレフィン系重合体、ビニル
エステル系重合体等各種のものが挙げられる。
るビニル系重合体としては、アクリル系重合体、芳香族
ビニル系重合体、フルオロオレフィン系重合体、ビニル
エステル系重合体等各種のものが挙げられる。
【0035】かかる一分子中に少なくとも2個のアセト
アセトキシ基を有する化合物(B)を調製する方法とし
ては、公知慣用の各種の方法を適用できるが、代表的に
は、(a)前記した多価アルコ−ル類とアルキルアセト
アセテ−トとのエステル交換反応により一分子中に2個
以上のアセトアセトキシ基を有する化合物を得る方法、
(b)アセトアセトキシ基を有するビニル系単量体を単
独でまたは他の共重合可能なビニル系単量体とともに重
合させることにより一分子中に少なくとも2個のアセト
アセトキシ基を有する化合物を得る方法、等の調製方法
が簡便である。
アセトキシ基を有する化合物(B)を調製する方法とし
ては、公知慣用の各種の方法を適用できるが、代表的に
は、(a)前記した多価アルコ−ル類とアルキルアセト
アセテ−トとのエステル交換反応により一分子中に2個
以上のアセトアセトキシ基を有する化合物を得る方法、
(b)アセトアセトキシ基を有するビニル系単量体を単
独でまたは他の共重合可能なビニル系単量体とともに重
合させることにより一分子中に少なくとも2個のアセト
アセトキシ基を有する化合物を得る方法、等の調製方法
が簡便である。
【0036】アセトアセトキシ基を含有するビニル系重
合体を調製するには、たとえば、アセトアセトキシエチ
ルメタクリレ−トを単独でまたは他の共重合可能なビニ
ル系単量体とともに溶液ラジカル重合し、得られた樹脂
溶液から溶剤を留去せしめることにより、一分子中に少
なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化合物
(B)としての側鎖にアセトアセトキシ基を有するビニ
ル系重合体を調製することができる。かかる調製方法と
しては公知慣用の方法が使用できるが、溶液重合法、非
水分散重合法または塊状重合法など種々の重合法を利用
することが出来る。それらの中で、特に有機溶剤中での
溶液ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
合体を調製するには、たとえば、アセトアセトキシエチ
ルメタクリレ−トを単独でまたは他の共重合可能なビニ
ル系単量体とともに溶液ラジカル重合し、得られた樹脂
溶液から溶剤を留去せしめることにより、一分子中に少
なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化合物
(B)としての側鎖にアセトアセトキシ基を有するビニ
ル系重合体を調製することができる。かかる調製方法と
しては公知慣用の方法が使用できるが、溶液重合法、非
水分散重合法または塊状重合法など種々の重合法を利用
することが出来る。それらの中で、特に有機溶剤中での
溶液ラジカル重合法によるのが、最も簡便である。
【0037】かかるアセトアセトキシ基含有ビニル系重
合体を調製する際に使用できる他の単量体として代表的
なものを例示すると、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチ
ル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート
もしくはラウリル(メタ)アクリレートの如き、アルキ
ルアルコールと(メタ)アクリル酸との各種エステル
類;
合体を調製する際に使用できる他の単量体として代表的
なものを例示すると、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチ
ル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート
もしくはラウリル(メタ)アクリレートの如き、アルキ
ルアルコールと(メタ)アクリル酸との各種エステル
類;
【0038】ベンジル(メタ)アクリレートもしくは2
−フェニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種の
アラルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル
(メタ)アクリレートもしくはイソボルニル(メタ)ア
クリレートの如き、各種のシクロアルキル(メタ)アク
リレート類;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート
もしくは4−メトキシブチル(メタ)アクリレートの如
き、各種のω−アルコキシアルキル(メタ)アクリレー
ト類;
−フェニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種の
アラルキル(メタ)アクリレート類;シクロヘキシル
(メタ)アクリレートもしくはイソボルニル(メタ)ア
クリレートの如き、各種のシクロアルキル(メタ)アク
リレート類;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート
もしくは4−メトキシブチル(メタ)アクリレートの如
き、各種のω−アルコキシアルキル(メタ)アクリレー
ト類;
【0039】スチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如
き、各種の芳香族ビニル系単量体類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸
ビニルもしくは安息香酸ビニルの如き、各種のカルボン
酸ビニルエステル類;
ン、α−メチルスチレンもしくはビニルトルエンの如
き、各種の芳香族ビニル系単量体類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸
ビニルもしくは安息香酸ビニルの如き、各種のカルボン
酸ビニルエステル類;
【0040】(メタ)アクリル酸、2−カルボキシエチ
ル(メタ)アクリレート、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸またはフマル酸の如き、各種の不飽和カルボン
酸類;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノ−n−ブ
チル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ−n−ブ
チル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノ−n−ブチル
の如き、不飽和ジカルボン酸類と、飽和1価アルコール
類との各種のモノエステル類(ハーフエステル類);
ル(メタ)アクリレート、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸またはフマル酸の如き、各種の不飽和カルボン
酸類;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノ−n−ブ
チル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ−n−ブ
チル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノ−n−ブチル
の如き、不飽和ジカルボン酸類と、飽和1価アルコール
類との各種のモノエステル類(ハーフエステル類);
【0041】グリシジル(メタ)アクリレート、メチル
グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、ビニルシク
ロヘキセンオキシド、グリシジルビニルエーテル、メチ
ルグリシジルビニルエーテルまたはアリルグリシジルエ
ーテルなどのエポキシ基含有ビニル系単量体類;
グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、ビニルシク
ロヘキセンオキシド、グリシジルビニルエーテル、メチ
ルグリシジルビニルエーテルまたはアリルグリシジルエ
ーテルなどのエポキシ基含有ビニル系単量体類;
【0042】クロトン酸メチルもしくはクロトン酸エチ
ルの如き、各種のクロトン酸のアルキルエステル類;ジ
メチルマレート、ジ−n−ブチルマレート、ジメチルフ
マレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジメチルイタコ
ネートもしくはジ−n−ブチルイタコネートの如き、各
種の不飽和二塩基酸のジアルキルエステル類;
ルの如き、各種のクロトン酸のアルキルエステル類;ジ
メチルマレート、ジ−n−ブチルマレート、ジメチルフ
マレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジメチルイタコ
ネートもしくはジ−n−ブチルイタコネートの如き、各
種の不飽和二塩基酸のジアルキルエステル類;
【0043】(メタ)アクリロニトリルもしくはクロト
ノニトリルの如き、各種のシアノ基含有単量体類;
ノニトリルの如き、各種のシアノ基含有単量体類;
【0044】フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチエレンもし
くはヘキサフルオロプロピレンの如き、各種のフルオロ
オレフィン類;塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如
き、各種のクロル化オレフィン類;
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチエレンもし
くはヘキサフルオロプロピレンの如き、各種のフルオロ
オレフィン類;塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如
き、各種のクロル化オレフィン類;
【0045】エチレン、プロピレン、イソブチレン、1
−ブテンもしくは1−ヘキセンの如き、各種のα−オレ
フィン類;
−ブテンもしくは1−ヘキセンの如き、各種のα−オレ
フィン類;
【0046】エチルビニルエーテル、n−ブチルビニル
エーテル、イソブチルビニルエーテルもしくはn−ヘキ
シルビニルエーテルの如き、各種のアルキルビニルエー
テル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシ
ルビニルエーテルもしくは4−メチルシクロヘキシルビ
ニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエー
テル類;
エーテル、イソブチルビニルエーテルもしくはn−ヘキ
シルビニルエーテルの如き、各種のアルキルビニルエー
テル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシ
ルビニルエーテルもしくは4−メチルシクロヘキシルビ
ニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエー
テル類;
【0047】N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メ
タ)アクリロイルピロリジン、N−ビニルピロリドンの
如き、3級アミド基含有単量体類;
ド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メ
タ)アクリロイルピロリジン、N−ビニルピロリドンの
如き、3級アミド基含有単量体類;
【0048】メトキシポリエチレングリコールもしくは
メトキシポリプロピレングリコールの如き、1分子中に
1個の水酸基を有するポリエーテル類と、(メタ)アク
リル酸とのエステル類の如き、各種の含ポリエーテル含
有単量体類;
メトキシポリプロピレングリコールの如き、1分子中に
1個の水酸基を有するポリエーテル類と、(メタ)アク
リル酸とのエステル類の如き、各種の含ポリエーテル含
有単量体類;
【0049】2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートもし
くは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートの如
き、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;2−
ヒドロキシエチルビニルエーテルもしくは4−ヒドロキ
シブチルビニルエーテルの如き、各種の水酸基含有ビニ
ルエーテル類;
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートもし
くは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートの如
き、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;2−
ヒドロキシエチルビニルエーテルもしくは4−ヒドロキ
シブチルビニルエーテルの如き、各種の水酸基含有ビニ
ルエーテル類;
【0050】2−ヒドロキシエチルアリルエーテルの如
き、各種の水酸基含有アリルエーテル類;ポリエチレン
グリコールで代表されるような、種々のポリエーテルポ
リオールと、(メタ)アクリル酸で代表されるような、
種々の不飽和カルボン酸とから得られる、各種のポリオ
キシアルキレングリコールのモノエステル類;
き、各種の水酸基含有アリルエーテル類;ポリエチレン
グリコールで代表されるような、種々のポリエーテルポ
リオールと、(メタ)アクリル酸で代表されるような、
種々の不飽和カルボン酸とから得られる、各種のポリオ
キシアルキレングリコールのモノエステル類;
【0051】水酸基含有単量体類と、ε−カプロラクト
ンで代表されるような、種々のラクトン類との付加物;
またはグリシジル(メタ)アクリレートで代表されるよ
うな、種々のエポキシ基含有不飽和単量体と、酢酸で代
表されるような、種々の酸類との付加物;
ンで代表されるような、種々のラクトン類との付加物;
またはグリシジル(メタ)アクリレートで代表されるよ
うな、種々のエポキシ基含有不飽和単量体と、酢酸で代
表されるような、種々の酸類との付加物;
【0052】2,3−カーボネートプロピル(メタ)ア
クリレート、2−メチル−2,3−カーボネートプロピ
ル(メタ)アクリレート、3,4−カーボネートブチル
(メタ)アクリレート、3−メチル−3,4−カーボネ
ートブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−3,4
−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、4,5−
カーボネートペンチル(メタ)アクリレート、6,7−
カーボネートヘキシル(メタ)アクリレート、5−エチ
ル−5,6−カーボネートヘキシル(メタ)アクリレー
トもしくは7,8−カーボネートオクチル(メタ)アク
リレート、2,3−カーボネートプロピルビニルエーテ
ル、ジ(2,3−カーボネートプロピル)マレートまた
はジ(2,3−カーボネートプロピル)イタコネートの
如き、5員環のシクロカーボネート基含有ビニル系単量
体類;などを例示することができる。
クリレート、2−メチル−2,3−カーボネートプロピ
ル(メタ)アクリレート、3,4−カーボネートブチル
(メタ)アクリレート、3−メチル−3,4−カーボネ
ートブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−3,4
−カーボネートブチル(メタ)アクリレート、4,5−
カーボネートペンチル(メタ)アクリレート、6,7−
カーボネートヘキシル(メタ)アクリレート、5−エチ
ル−5,6−カーボネートヘキシル(メタ)アクリレー
トもしくは7,8−カーボネートオクチル(メタ)アク
リレート、2,3−カーボネートプロピルビニルエーテ
ル、ジ(2,3−カーボネートプロピル)マレートまた
はジ(2,3−カーボネートプロピル)イタコネートの
如き、5員環のシクロカーボネート基含有ビニル系単量
体類;などを例示することができる。
【0053】上記した側鎖にアセトアセトキシ基を有す
るビニル系重合体のアセトアセトキシ基の濃度は、特に
制限されないが、ポリエステル樹脂(A)との反応性お
よび電子写真トナ−の性能等を考慮した場合、0.05
〜5.0モル/1,000gの範囲にあることが好まし
く、さらに、0.2〜2.5モル/1,000gの範囲
であることがより好ましい。
るビニル系重合体のアセトアセトキシ基の濃度は、特に
制限されないが、ポリエステル樹脂(A)との反応性お
よび電子写真トナ−の性能等を考慮した場合、0.05
〜5.0モル/1,000gの範囲にあることが好まし
く、さらに、0.2〜2.5モル/1,000gの範囲
であることがより好ましい。
【0054】また、一分子中に少なくとも2個のアセト
アセトキシ基を有する化合物(B)としては、前記した
多価アルコ−ル類のポリアセトアセテ−ト化合物と前記
した側鎖にアセトアセトキシ基を有するビニル系重合体
とを併用することもできる。
アセトキシ基を有する化合物(B)としては、前記した
多価アルコ−ル類のポリアセトアセテ−ト化合物と前記
した側鎖にアセトアセトキシ基を有するビニル系重合体
とを併用することもできる。
【0055】次に、本発明に係る変性ポリエステル樹脂
(C)の製造方法について説明する。本発明に係る製造
方法は、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)
と、一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を
有する化合物(B)とを反応させることを特徴とする。
(C)の製造方法について説明する。本発明に係る製造
方法は、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)
と、一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を
有する化合物(B)とを反応させることを特徴とする。
【0056】さらに詳しくは、本発明に係る製造方法
は、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)の有す
る重合性二重結合と、一分子中に少なくとも2個のアセ
トアセトキシ基を有する化合物(B)の有するアセトア
セトキシ基とのマイケル付加型の反応を主たる反応とし
て、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)と一分
子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化
合物(B)との間に化学結合を形成させることによって
変性ポリエステル樹脂(C)を得ることを特徴とする。
は、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)の有す
る重合性二重結合と、一分子中に少なくとも2個のアセ
トアセトキシ基を有する化合物(B)の有するアセトア
セトキシ基とのマイケル付加型の反応を主たる反応とし
て、重合性二重結合含有ポリエステル樹脂(A)と一分
子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化
合物(B)との間に化学結合を形成させることによって
変性ポリエステル樹脂(C)を得ることを特徴とする。
【0057】本発明に係る製造方法に使用される装置
は、前記したような公知慣用のものが使用できる。すな
わち、窒素導入口、温度計、攪拌装置、精留塔または還
流冷却器等を備えた反応容器の如き回分式の製造装置が
好適に使用できるほか、脱気口を備えたスクリュ−押し
出し機若しくは連続式の反応装置、一軸若しくは二軸の
混練機等も使用できる。本発明に係る製造方法における
反応は生成物等の酸化を防止するために、窒素雰囲気下
で行うのが好ましい。
は、前記したような公知慣用のものが使用できる。すな
わち、窒素導入口、温度計、攪拌装置、精留塔または還
流冷却器等を備えた反応容器の如き回分式の製造装置が
好適に使用できるほか、脱気口を備えたスクリュ−押し
出し機若しくは連続式の反応装置、一軸若しくは二軸の
混練機等も使用できる。本発明に係る製造方法における
反応は生成物等の酸化を防止するために、窒素雰囲気下
で行うのが好ましい。
【0058】具体的には、重合性二重結合含有ポリエス
テル樹脂(A)をその融点以上の温度で加熱溶融してお
き、そこへ一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキ
シ基を有する化合物(B)を徐々に投入し、均一に攪拌
混合しながら反応系の酸価、粘度等をモニタ−すること
により所望の変性ポリエステル樹脂(C)を得る方法が
最も簡便であり好ましい。
テル樹脂(A)をその融点以上の温度で加熱溶融してお
き、そこへ一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキ
シ基を有する化合物(B)を徐々に投入し、均一に攪拌
混合しながら反応系の酸価、粘度等をモニタ−すること
により所望の変性ポリエステル樹脂(C)を得る方法が
最も簡便であり好ましい。
【0059】重合性二重結合含有ポリエステル樹脂
(A)と一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ
基を有する化合物(B)との反応により変性ポリエステ
ル樹脂(C)を得る際のポリエステル樹脂(A)と一分
子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化
合物(B)の配合比率は、特に制限はないが、ポリエス
テル樹脂(A)の重量をWa、一分子中に少なくとも2
個のアセトアセトキシ基を有する化合物(B)の重量を
Wbとすると、本発明の効果および変性ポリエステル樹
脂(C)の製造の容易性を考慮すると、Wb/Wa=
0.01〜0.5の範囲であることが好ましく、さら
に、Wb/Wa=0.03〜0.2の範囲であることが
より好ましい。
(A)と一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ
基を有する化合物(B)との反応により変性ポリエステ
ル樹脂(C)を得る際のポリエステル樹脂(A)と一分
子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する化
合物(B)の配合比率は、特に制限はないが、ポリエス
テル樹脂(A)の重量をWa、一分子中に少なくとも2
個のアセトアセトキシ基を有する化合物(B)の重量を
Wbとすると、本発明の効果および変性ポリエステル樹
脂(C)の製造の容易性を考慮すると、Wb/Wa=
0.01〜0.5の範囲であることが好ましく、さら
に、Wb/Wa=0.03〜0.2の範囲であることが
より好ましい。
【0060】また、重合性二重結合含有ポリエステル樹
脂(A)と一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキ
シ基を有する化合物(B)とを反応させる際の反応温度
は、特に制限はないが、反応の促進、副反応の抑制等の
観点より、150℃から300℃の範囲が好ましく、1
80℃から250℃の範囲がより好ましい。
脂(A)と一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキ
シ基を有する化合物(B)とを反応させる際の反応温度
は、特に制限はないが、反応の促進、副反応の抑制等の
観点より、150℃から300℃の範囲が好ましく、1
80℃から250℃の範囲がより好ましい。
【0061】本発明に係る変性ポリエステル樹脂(C)
は、電子写真トナ−用バインダ−として実用に供せられ
るため、適度の粉砕性、溶融粘度、ガラス転移温度等の
性質を具備する必要がある。かかる観点より、変性ポリ
エステル樹脂(C)の数平均分子量は、好ましくは1,
000から10,000の範囲、より好ましくは、2,
000から6,000の範囲であり、重量平均分子量
は、好ましくは6,000から500,000の範囲で
あり、より好ましくは10,000から400,000
の範囲であることが望ましい。さらに、変性ポリエステ
ル樹脂(C)の溶融粘度が104Pa・sとなる温度
(以下「T4」と表記する。)は、好ましくは、80℃
から200℃の範囲、より好ましくは、90℃から16
0℃の範囲であることが望ましい。また、Tgは、50℃
から100℃の範囲、より好ましくは、60℃から80
℃の範囲であることが望ましい。
は、電子写真トナ−用バインダ−として実用に供せられ
るため、適度の粉砕性、溶融粘度、ガラス転移温度等の
性質を具備する必要がある。かかる観点より、変性ポリ
エステル樹脂(C)の数平均分子量は、好ましくは1,
000から10,000の範囲、より好ましくは、2,
000から6,000の範囲であり、重量平均分子量
は、好ましくは6,000から500,000の範囲で
あり、より好ましくは10,000から400,000
の範囲であることが望ましい。さらに、変性ポリエステ
ル樹脂(C)の溶融粘度が104Pa・sとなる温度
(以下「T4」と表記する。)は、好ましくは、80℃
から200℃の範囲、より好ましくは、90℃から16
0℃の範囲であることが望ましい。また、Tgは、50℃
から100℃の範囲、より好ましくは、60℃から80
℃の範囲であることが望ましい。
【0062】次に、本発明に係る電子写真トナ−につい
て説明する。本発明に係る電子写真トナ−は、上記の変
性ポリエステル樹脂(C)を必須の成分として含有する
ものであり、通常以下に例示する他の成分をも配合して
調製される。
て説明する。本発明に係る電子写真トナ−は、上記の変
性ポリエステル樹脂(C)を必須の成分として含有する
ものであり、通常以下に例示する他の成分をも配合して
調製される。
【0063】使用される他の成分としては、着色剤、帯
電制御剤、ワックス、流動調整剤等が挙げられる。
電制御剤、ワックス、流動調整剤等が挙げられる。
【0064】着色剤として使用できる代表的なものを挙
げると、黒色トナ−の場合サ−マルブラック法、アセチ
レンブラック法、チャンネルブラック法、ファ−ネスブ
ラック法、ランプブラック法等により製造される各種の
カ−ボンブラックや、カラ−トナ−の場合フタロシアニ
ンブル−、アニリンブル−、カルコオイルブル−、ウル
トラマリンブル−、メチレンブル−クロライド、マラカ
イトグリ−ンオクサレ−ト、クロムイエロ−、キノリン
イエロ−、デュポンオイルレッド、ロ−ズベンガル等の
顔料やニグロシン系またはロ−ダミン系染料などがあ
り、これらは、それぞれ単独で使用できるし、2種以上
を併用してもよい。
げると、黒色トナ−の場合サ−マルブラック法、アセチ
レンブラック法、チャンネルブラック法、ファ−ネスブ
ラック法、ランプブラック法等により製造される各種の
カ−ボンブラックや、カラ−トナ−の場合フタロシアニ
ンブル−、アニリンブル−、カルコオイルブル−、ウル
トラマリンブル−、メチレンブル−クロライド、マラカ
イトグリ−ンオクサレ−ト、クロムイエロ−、キノリン
イエロ−、デュポンオイルレッド、ロ−ズベンガル等の
顔料やニグロシン系またはロ−ダミン系染料などがあ
り、これらは、それぞれ単独で使用できるし、2種以上
を併用してもよい。
【0065】帯電制御剤は低分子化合物から高分子化合
物まで種々の物質が使用できるが、代表的なものを挙げ
ると、ニグロシン染料、4級アンモニウム化合物、アミ
ノ基を有するモノマ−を単独重合あるいは共重合してな
る高分子化合物や、有機金属錯体、キレ−ト化合物等が
ある。
物まで種々の物質が使用できるが、代表的なものを挙げ
ると、ニグロシン染料、4級アンモニウム化合物、アミ
ノ基を有するモノマ−を単独重合あるいは共重合してな
る高分子化合物や、有機金属錯体、キレ−ト化合物等が
ある。
【0066】ワックスは複写機あるいはプリンタ−等の
定着ロ−ルにトナ−がオフセットすることを防止し、か
つ低温定着が可能となるよう添加されるが、その代表的
なものを挙げると、天然ワックス、各種のポリオレフィ
ン類等がある。
定着ロ−ルにトナ−がオフセットすることを防止し、か
つ低温定着が可能となるよう添加されるが、その代表的
なものを挙げると、天然ワックス、各種のポリオレフィ
ン類等がある。
【0067】流動調整剤はトナ−の流動性を向上させる
ために添加されるが、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテ
トラフルオロエチレン微粉末、湿式法若しくは乾式法の
シリカ微粉末等を使用することができる。
ために添加されるが、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテ
トラフルオロエチレン微粉末、湿式法若しくは乾式法の
シリカ微粉末等を使用することができる。
【0068】ただし、上記の着色剤以外の帯電制御剤、
ワックス、および流動調整剤は必ずしも必須の成分とい
うわけではなく、それらのうち一部の使用を欠如するこ
ともできるし、さらに別の成分を加えることもできる。
ワックス、および流動調整剤は必ずしも必須の成分とい
うわけではなく、それらのうち一部の使用を欠如するこ
ともできるし、さらに別の成分を加えることもできる。
【0069】本発明に係る電子写真用トナ−は、公知慣
用の方法により調製され、特定の方法に限定されないも
のであるが、代表的な製造方法を述べると、まず、必須
の成分である本発明に係る樹脂である変性ポリエステル
樹脂(C)と着色剤、帯電制御剤、およびワックスとを
所定の割合でヘンシェルミキサ−で混合する。その混合
物を概ね150℃から200℃の温度範囲において2軸
混練機で溶融混練し、生成物を冷却後、カッティングミ
ルで粗粉砕し、さらにジェットミルにより微粉砕し、平
均粒径が約7ミクロンとなるように風力分級する。こう
して得られた微粉砕物と流動調整剤とを所定の割合でヘ
ンシェルミキサ−で数分程度の間混合することにより本
発明に係るポリエステル樹脂から電子写真用トナ−を調
製することができる。
用の方法により調製され、特定の方法に限定されないも
のであるが、代表的な製造方法を述べると、まず、必須
の成分である本発明に係る樹脂である変性ポリエステル
樹脂(C)と着色剤、帯電制御剤、およびワックスとを
所定の割合でヘンシェルミキサ−で混合する。その混合
物を概ね150℃から200℃の温度範囲において2軸
混練機で溶融混練し、生成物を冷却後、カッティングミ
ルで粗粉砕し、さらにジェットミルにより微粉砕し、平
均粒径が約7ミクロンとなるように風力分級する。こう
して得られた微粉砕物と流動調整剤とを所定の割合でヘ
ンシェルミキサ−で数分程度の間混合することにより本
発明に係るポリエステル樹脂から電子写真用トナ−を調
製することができる。
【0070】さらに、本発明に係る電子写真用トナ−
は、たとえば特開平9−311502号公法に開示され
た方法等によっても調製することができる。すなわち、
予め本発明に係る樹脂である変性ポリエステル樹脂
(C)を必須の成分として含有するトナ−の前駆体を水
に分散させた後、粉末化するような方法によっても調製
することができる。
は、たとえば特開平9−311502号公法に開示され
た方法等によっても調製することができる。すなわち、
予め本発明に係る樹脂である変性ポリエステル樹脂
(C)を必須の成分として含有するトナ−の前駆体を水
に分散させた後、粉末化するような方法によっても調製
することができる。
【0071】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明の技術的な範囲は以下の実施例に限
定されるものではない。実施例中「部」とあるのは、特
にことわりがない限り、重量部をあらわすものとする。
る。ただし、本発明の技術的な範囲は以下の実施例に限
定されるものではない。実施例中「部」とあるのは、特
にことわりがない限り、重量部をあらわすものとする。
【0072】合成例1[重合性二重結合含有ポリエステ
ル樹脂(A)の合成例] 攪拌装置、窒素導入管、温度センサ−、精留塔を備えた
内容量5リットルのフラスコにエチレングリコ−ルの4
23部、ネオペンチルグリコ−ルの711部、テレフタ
ル酸の1,880部およびフマ−ル酸の328部を仕込
み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内
が均一に攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫
オキサイドの1.5部を投入した。さらに生成する水を
留去しながら同温度から230℃まで6時間を要して温
度を上げ、同温度でさらに3時間脱水縮合反応を継続
し、最終的に酸価が5.0mgKOH/g、水酸基価が
42mgKOH/g、環球法による軟化点が96℃で、
GPC法による数平均分子量(Mnと略記する。)が
2,400で、重量平均分子量(Mwと略記する。)が
5,500であるポリエステル樹脂を得た。これを重合
性二重結合含有ポリエステル樹脂(A−1)と略記す
る。
ル樹脂(A)の合成例] 攪拌装置、窒素導入管、温度センサ−、精留塔を備えた
内容量5リットルのフラスコにエチレングリコ−ルの4
23部、ネオペンチルグリコ−ルの711部、テレフタ
ル酸の1,880部およびフマ−ル酸の328部を仕込
み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内
が均一に攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫
オキサイドの1.5部を投入した。さらに生成する水を
留去しながら同温度から230℃まで6時間を要して温
度を上げ、同温度でさらに3時間脱水縮合反応を継続
し、最終的に酸価が5.0mgKOH/g、水酸基価が
42mgKOH/g、環球法による軟化点が96℃で、
GPC法による数平均分子量(Mnと略記する。)が
2,400で、重量平均分子量(Mwと略記する。)が
5,500であるポリエステル樹脂を得た。これを重合
性二重結合含有ポリエステル樹脂(A−1)と略記す
る。
【0073】合成例2[同上] ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物(平均付
加モル数2.2、水酸基価約360mgKOH/g)の
1,863部、トリメチロ−ルプロパンの110部、テ
レフタル酸の944部、無水マレイン酸の62部を使用
する以外は合成例1と全く同様にして酸価が9mgKO
H/g、水酸基価が40mgKOH/g、環球法による
軟化点が105℃で、Mnが2,600で、Mwが1
0,500であるポリエステル樹脂を得た。これを重合
性二重結合含有ポリエステル樹脂(A−2)と略記す
る。
加モル数2.2、水酸基価約360mgKOH/g)の
1,863部、トリメチロ−ルプロパンの110部、テ
レフタル酸の944部、無水マレイン酸の62部を使用
する以外は合成例1と全く同様にして酸価が9mgKO
H/g、水酸基価が40mgKOH/g、環球法による
軟化点が105℃で、Mnが2,600で、Mwが1
0,500であるポリエステル樹脂を得た。これを重合
性二重結合含有ポリエステル樹脂(A−2)と略記す
る。
【0074】合成例3[変性しない比較対照用のポリエ
ステル樹脂の合成例] エチレングリコ−ルの386部、ネオペンチルグリコ−
ルの650部、トリメチロ−ルプロパンの174部、お
よびテレフタル酸の2,277部を使用する以外は合成
例1と全く同様にして、酸価が9.0mgKOH/g、
水酸基価が25mgKOH/g、環球法による軟化点が
165℃で、高化式フロ−テスタ−による溶融粘度の定
速昇温測定において、104Pa・sとなる温度(T
4)が145℃で、Mnが3,600、かつMwが14
0,000、かつ示差熱測定(以下「DSC」と略記す
る。)によるTgが67℃のポリエステル樹脂を得た。
これを比較対照用のポリエステル樹脂(A′)と略記す
る。
ステル樹脂の合成例] エチレングリコ−ルの386部、ネオペンチルグリコ−
ルの650部、トリメチロ−ルプロパンの174部、お
よびテレフタル酸の2,277部を使用する以外は合成
例1と全く同様にして、酸価が9.0mgKOH/g、
水酸基価が25mgKOH/g、環球法による軟化点が
165℃で、高化式フロ−テスタ−による溶融粘度の定
速昇温測定において、104Pa・sとなる温度(T
4)が145℃で、Mnが3,600、かつMwが14
0,000、かつ示差熱測定(以下「DSC」と略記す
る。)によるTgが67℃のポリエステル樹脂を得た。
これを比較対照用のポリエステル樹脂(A′)と略記す
る。
【0075】合成例4[一分子中に少なくとも2個のア
セトアセトキシ基を有する化合物(B)の合成例] 温度計、コンデンサ−、窒素導入管、撹拌機を備えた内
容積が2リットルのフラスコに、ネオペンチルグリコ−
ルの208部とt−ブチルアセトアセテ−トの632部
を仕込み、撹拌をしながら温度を110℃に上げ、同温
度で約2時間蒸留を行いt−ブタノ−ルを約200部留
去した。次いで、温度を140℃まで上げ、同温度で反
応系を約0.5mmHgに減圧し、さらにt−ブタノ−
ルを除去し、最終的に約600部の反応物を得た。この
反応物を熱分解ガスクロマトグラフィ−により分析した
結果、反応物は、ネオペンチルグリコ−ルビスアセトア
セテ−トが98重量%、ネオペンチルグリコ−ルモノア
セトアセテ−トが2重量%の混合物であった。これを一
分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する
化合物(B−1)と略記する。
セトアセトキシ基を有する化合物(B)の合成例] 温度計、コンデンサ−、窒素導入管、撹拌機を備えた内
容積が2リットルのフラスコに、ネオペンチルグリコ−
ルの208部とt−ブチルアセトアセテ−トの632部
を仕込み、撹拌をしながら温度を110℃に上げ、同温
度で約2時間蒸留を行いt−ブタノ−ルを約200部留
去した。次いで、温度を140℃まで上げ、同温度で反
応系を約0.5mmHgに減圧し、さらにt−ブタノ−
ルを除去し、最終的に約600部の反応物を得た。この
反応物を熱分解ガスクロマトグラフィ−により分析した
結果、反応物は、ネオペンチルグリコ−ルビスアセトア
セテ−トが98重量%、ネオペンチルグリコ−ルモノア
セトアセテ−トが2重量%の混合物であった。これを一
分子中に少なくとも2個のアセトアセトキシ基を有する
化合物(B−1)と略記する。
【0076】合成例5[同上] 温度計、コンデンサ−、窒素導入管、撹拌機および滴下
漏斗を備えた内容積が5リットルのフラスコに、キシレ
ンの1,600部を仕込んで、135℃まで昇温した。
次いで、同温度で、メチルメタクリレ−トの1,440
部、アセトアセトキシエチルメタクリレ−トの960部
及びt−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエ−ト
の144部からなる混合物を6時間を要して滴下し、温
度を125℃に降温し、さらに6時間重合反応を継続し
た。次いで、30mmHgの減圧下に該フラスコ内容物
からキシレンを系外へ留去し、最終的に環球法による軟
化点が98℃、GPC法によるMnが2,300、Mw
が5,000である、側鎖にアセトアセトキシ基を有す
るビニル系重合体を得た。これを一分子中に少なくとも
2個のアセトアセトキシ基を有する化合物(B−2)と
略記する。
漏斗を備えた内容積が5リットルのフラスコに、キシレ
ンの1,600部を仕込んで、135℃まで昇温した。
次いで、同温度で、メチルメタクリレ−トの1,440
部、アセトアセトキシエチルメタクリレ−トの960部
及びt−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエ−ト
の144部からなる混合物を6時間を要して滴下し、温
度を125℃に降温し、さらに6時間重合反応を継続し
た。次いで、30mmHgの減圧下に該フラスコ内容物
からキシレンを系外へ留去し、最終的に環球法による軟
化点が98℃、GPC法によるMnが2,300、Mw
が5,000である、側鎖にアセトアセトキシ基を有す
るビニル系重合体を得た。これを一分子中に少なくとも
2個のアセトアセトキシ基を有する化合物(B−2)と
略記する。
【0077】実施例1 温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えた内容
積が5リットルのフラスコに、ポリエステル樹脂(A−
1)の3,000部を仕込み、攪拌が可能になるように
昇温し、温度を230℃に保った。ついで、化合物(B
−1)の210部を加えて均一に攪拌混合し、5時間同
温度で反応させた。その結果、T4が130℃、Mnが
3,900、Mwが80,000、かつTgが60℃の
変性ポリエステル樹脂を得た。これを変性ポリエステル
樹脂(C−1)と略記する。
積が5リットルのフラスコに、ポリエステル樹脂(A−
1)の3,000部を仕込み、攪拌が可能になるように
昇温し、温度を230℃に保った。ついで、化合物(B
−1)の210部を加えて均一に攪拌混合し、5時間同
温度で反応させた。その結果、T4が130℃、Mnが
3,900、Mwが80,000、かつTgが60℃の
変性ポリエステル樹脂を得た。これを変性ポリエステル
樹脂(C−1)と略記する。
【0078】実施例2 ポリエステル樹脂(A−1)に替えてポリエステル樹脂
(A−2)を使用し、化合物(B−1)の210部を2
40部に変更した以外は実施例1と同様にして、T4が
132℃、Mnが3,200、Mwが113,000、
かつTgが62℃のポリエステル樹脂を得た。これを変
性ポリエステル樹脂(C−2)と略記する。
(A−2)を使用し、化合物(B−1)の210部を2
40部に変更した以外は実施例1と同様にして、T4が
132℃、Mnが3,200、Mwが113,000、
かつTgが62℃のポリエステル樹脂を得た。これを変
性ポリエステル樹脂(C−2)と略記する。
【0079】実施例3 ポリエステル樹脂(A−1)に替えてポリエステル樹脂
(A−2)を使用し、化合物(B−1)の210部に替
えてビニル系重合体(B−2)の400部を使用した以
外は実施例1と同様にして、T4が145℃、Mnが
3,500、かつMwが150,000で、Tgが67
℃のポリエステル樹脂を得た。これを変性ポリエステル
樹脂(C−3)と略記する。
(A−2)を使用し、化合物(B−1)の210部に替
えてビニル系重合体(B−2)の400部を使用した以
外は実施例1と同様にして、T4が145℃、Mnが
3,500、かつMwが150,000で、Tgが67
℃のポリエステル樹脂を得た。これを変性ポリエステル
樹脂(C−3)と略記する。
【0080】なお、GPC法によるMn(数平均分子
量)、Mw(重量平均分子量)の測定は、Shodex
GPC SYSTEM−21(昭和電工(株)製)を使
用して行なった。
量)、Mw(重量平均分子量)の測定は、Shodex
GPC SYSTEM−21(昭和電工(株)製)を使
用して行なった。
【0081】また、高化式フロ−テスタ−[島津製作所
(株)製、CFT−500]の測定条件は、昇温速度6
℃/分、荷重10Kg、ダイス1mmφ×1mmであ
る。示差走査熱量測定はDSC法により昇温速度10℃
/分で行なった。
(株)製、CFT−500]の測定条件は、昇温速度6
℃/分、荷重10Kg、ダイス1mmφ×1mmであ
る。示差走査熱量測定はDSC法により昇温速度10℃
/分で行なった。
【0082】実施例4〜6、比較例1 実施例1〜3において合成した変性ポリエステル樹脂
(C−1)〜(C−3)および比較対照用樹脂(A′)
を使用して下記の表1に示す配合によりトナ−を調製
し、実際の複写機の定着ロ−ルを用いて定着下限温度
(「Tl」と略記する。)、非オフセット上限温度
(「Tu」と略記する。)、および画像の目視評価なら
びにブロ−オフ法によるトナ−の帯電量の測定をおこな
った。
(C−1)〜(C−3)および比較対照用樹脂(A′)
を使用して下記の表1に示す配合によりトナ−を調製
し、実際の複写機の定着ロ−ルを用いて定着下限温度
(「Tl」と略記する。)、非オフセット上限温度
(「Tu」と略記する。)、および画像の目視評価なら
びにブロ−オフ法によるトナ−の帯電量の測定をおこな
った。
【0083】トナ−の調製は公知慣用の方法により行な
った。すなわち、本発明の変性ポリエステル樹脂および
比較対照用のポリエステル樹脂を各々カ−ボンブラッ
ク、帯電制御剤および低分子量ポリプロピレンワックス
と所定の割合で混合後、2軸混練機を用い160℃の温
度条件下で溶融混練し、冷却後粗粉砕しさらにジェット
ミルで微粉砕し、風力分級機で平均粒径が約7ミクロン
のトナ−粒子となるよう調製した。
った。すなわち、本発明の変性ポリエステル樹脂および
比較対照用のポリエステル樹脂を各々カ−ボンブラッ
ク、帯電制御剤および低分子量ポリプロピレンワックス
と所定の割合で混合後、2軸混練機を用い160℃の温
度条件下で溶融混練し、冷却後粗粉砕しさらにジェット
ミルで微粉砕し、風力分級機で平均粒径が約7ミクロン
のトナ−粒子となるよう調製した。
【0084】このトナ−をトナ−濃度が4重量%となる
ように酸化鉄粉(平均粒子径100ミクロン)と混合
し、電子写真用現像剤を得た。この現像剤を用いて通常
の湿度条件および高湿度の条件下に放置後の帯電量の測
定を行なった。また、トナ−濃度が10重量%となるよ
うに別途現像剤を調製し、定着/オフセットおよび画像
の評価に用いた。
ように酸化鉄粉(平均粒子径100ミクロン)と混合
し、電子写真用現像剤を得た。この現像剤を用いて通常
の湿度条件および高湿度の条件下に放置後の帯電量の測
定を行なった。また、トナ−濃度が10重量%となるよ
うに別途現像剤を調製し、定着/オフセットおよび画像
の評価に用いた。
【0085】定着/オフセットの評価は、予めA4サイ
ズの普通紙に未定着の黒ベタの帯状画像(幅2cm)を
各測定の定着温度に対応した枚数分作製しておき、当該
普通紙を温度が任意に設定できるように改造した複写機
の定着部分を通して熱定着させ、得られた画像を脱脂綿
でこすることによりトナ−が脱脂綿に付着しなくなる温
度で定着下限温度を評価した。また非オフセット上限温
度は、かかる普通紙の定着画像以外の白色部分に、定着
ロ−ルからオフセットしたトナ−が再度付着することに
よる画像の汚染が認められなくなる温度として目視評価
することにより行なった。評価結果を表1に併せて示
す。
ズの普通紙に未定着の黒ベタの帯状画像(幅2cm)を
各測定の定着温度に対応した枚数分作製しておき、当該
普通紙を温度が任意に設定できるように改造した複写機
の定着部分を通して熱定着させ、得られた画像を脱脂綿
でこすることによりトナ−が脱脂綿に付着しなくなる温
度で定着下限温度を評価した。また非オフセット上限温
度は、かかる普通紙の定着画像以外の白色部分に、定着
ロ−ルからオフセットしたトナ−が再度付着することに
よる画像の汚染が認められなくなる温度として目視評価
することにより行なった。評価結果を表1に併せて示
す。
【0086】
【表1】 (注)1)配合割合中の数字は重量部を表す。 2)カ-ホ゛ンフ゛ラック #44:三菱化学(株)製のカ−ボンブラ
ック 3)BONTRON N-04:オリエント化学(株)製の帯電制御
剤(正帯電用) 4)ヒ゛スコ-ル 550P :三洋化成(株)製の低分子量ポリ
プロピレンワックス 5)帯電量の通常条件は25℃、相対湿度60%にトナ
ーを48時間以上放置した後、測定したことを、高湿条
件は33℃、相対湿度80%にトナ−を48時間放置し
た後、測定したことを、それぞれ意味する。 6)画像の目視評価は、上記通常条件下に保持したトナ
−を用いて作成した複写画像、および上記高湿条件下に
保持したトナ−を用いて作成した複写画像の画像荒れ、
鮮明性を比較評価した。
ック 3)BONTRON N-04:オリエント化学(株)製の帯電制御
剤(正帯電用) 4)ヒ゛スコ-ル 550P :三洋化成(株)製の低分子量ポリ
プロピレンワックス 5)帯電量の通常条件は25℃、相対湿度60%にトナ
ーを48時間以上放置した後、測定したことを、高湿条
件は33℃、相対湿度80%にトナ−を48時間放置し
た後、測定したことを、それぞれ意味する。 6)画像の目視評価は、上記通常条件下に保持したトナ
−を用いて作成した複写画像、および上記高湿条件下に
保持したトナ−を用いて作成した複写画像の画像荒れ、
鮮明性を比較評価した。
【0087】
【発明の効果】本発明に係る製造方法によって調製され
た変性ポリエステル樹脂を用いた電子写真用トナ−は、
帯電量の環境安定性が良好で、定着下限温度と非オフセ
ット上限温度の範囲が広いためヒ−トロ−ルによる定着
方式に適したものである。また、得られた画像の品質も
良好なため、極めて実用性の高い優れた性能を有する。
た変性ポリエステル樹脂を用いた電子写真用トナ−は、
帯電量の環境安定性が良好で、定着下限温度と非オフセ
ット上限温度の範囲が広いためヒ−トロ−ルによる定着
方式に適したものである。また、得られた画像の品質も
良好なため、極めて実用性の高い優れた性能を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 正延 埼玉県蕨市中央1−17−30ルネ蕨1−709 (72)発明者 鳫林 秀樹 埼玉県大宮市本町3−5−11 Fターム(参考) 2H005 AA01 CA02 CA08 CA16 DA06 4J029 AA07 AB04 AC02 AE18 BA02 BA03 BA04 BA05 BA10 BB13A BH02 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CB04A CB05A CB06A CC05A CC06A CD03 DB12 FC02 FC03 FC04 FC05 FC35 FC36 GA13 GA14 GA17 GA41 GA42 GA43 KH01 4J031 AA20 AA50 AB01 AD01 AF10 AF12 AF13 AF28 AF30 4J100 AL03Q AL08P BA14P BA15P CA01 CA04 JA09
Claims (4)
- 【請求項1】重合性二重結合含有ポリエステル樹脂
(A)と、一分子中に少なくとも2個のアセトアセトキ
シ基を有する化合物(B)とを反応させることを特徴と
する変性ポリエステル樹脂(C)の製造方法。 - 【請求項2】一分子中に少なくとも2個のアセトアセト
キシ基を有する化合物(B)が、多価アルコ−ルのポリ
アセトアセテ−トである請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】一分子中に少なくとも2個のアセトアセト
キシ基を有する化合物(B)が、側鎖にアセトアセトキ
シ基を有するビニル系重合体である請求項1に記載の製
造方法。 - 【請求項4】請求項1から3のいずれか1項に記載の製
造方法により得られる変性ポリエステル樹脂(C)を必
須の成分として含む電子写真用トナ−。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000117845A JP2001302779A (ja) | 2000-04-19 | 2000-04-19 | 変性ポリエステル樹脂の製造方法および電子写真用トナ− |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000117845A JP2001302779A (ja) | 2000-04-19 | 2000-04-19 | 変性ポリエステル樹脂の製造方法および電子写真用トナ− |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001302779A true JP2001302779A (ja) | 2001-10-31 |
Family
ID=18629095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000117845A Pending JP2001302779A (ja) | 2000-04-19 | 2000-04-19 | 変性ポリエステル樹脂の製造方法および電子写真用トナ− |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001302779A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021166700A1 (ja) | 2020-02-17 | 2021-08-26 | 東洋紡株式会社 | 芳香族ポリエステルおよびその製造方法 |
-
2000
- 2000-04-19 JP JP2000117845A patent/JP2001302779A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021166700A1 (ja) | 2020-02-17 | 2021-08-26 | 東洋紡株式会社 | 芳香族ポリエステルおよびその製造方法 |
KR20220143881A (ko) | 2020-02-17 | 2022-10-25 | 도요보 가부시키가이샤 | 방향족 폴리에스테르 및 그의 제조 방법 |
EP4400528A2 (en) | 2020-02-17 | 2024-07-17 | Toyobo Co., Ltd. | Aromatic polyester and method for producing same |
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