JP2001302159A - エスカレータ設置構造 - Google Patents

エスカレータ設置構造

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JP2001302159A
JP2001302159A JP2000329269A JP2000329269A JP2001302159A JP 2001302159 A JP2001302159 A JP 2001302159A JP 2000329269 A JP2000329269 A JP 2000329269A JP 2000329269 A JP2000329269 A JP 2000329269A JP 2001302159 A JP2001302159 A JP 2001302159A
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escalator
floor
stairs
horizontal portion
installation structure
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Yutaka Ogawa
豊 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設建物などの既設構造物の階段部にエスカ
レータを設置するにあたって、設置工事の容易化、工事
期間の短縮、および工事コストの削減を図ることができ
るエスカレータ設置構造を提供する。 【解決手段】 循環駆動される複数の踏段2が設けられ
るエスカレータ本体3と、このエスカレータ本体3の幅
方向両側部に設けられる一対の手摺部4とを有するエス
カレータ1が、上層フロア5と下層フロア6とにわたっ
て複数の階段7が設けられる階段部8に設置され、エス
カレータ本体3の上水平部9が上層フロア5によって支
持され、かつエスカレータ本体3の下水平部10が下層
フロア6によって支持され、上水平部9の側方には、上
水平部9の上面9aと上層フロア5の床面5aとの間に
乗降用路面を有する上部スロープ13を設けるととも
に、前記下水平部10の側方には、下水平部10の上面
10aと下層フロア6の床面6aとの間に乗降用路面を
有する下部スロープ14を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エスカレータを屋
内および屋外の既設構造物の階段部に設置するために好
適に実施することができるエスカレータ設置構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、駅舎、空港ロビー、百貨店、ホテ
ル、病院および養護施設などの各種の既設建物において
は、建物内に設置されるエレベータ、エスカレータおよ
び階段だけでは輸送力が不足し、円滑に、しかも効率よ
く人が移動することができない混雑状態がしばしば生じ
るため、建物内の既設階段にエスカレータを増設し、各
階層間の人の移動を迅速化するとともに、高齢者および
身体障害者などの移動をも補助し、前記混雑の解消が図
られている。
【0003】上述のエスカレータは、エスカレータ本体
と、このエスカレータ本体の幅方向両側部に立設される
一対の手摺部とを有する。前記エスカレータ本体は、ス
テップとも呼ばれる複数の踏段の幅方向両側部に無端状
の一対のチェーンが連結され、各チェーンは建物の上層
フロアおよび下層フロアに各対を成して設けられるスプ
ロケットホイールに巻掛けられて張架される。上層フロ
アおよび下層フロアのいずれか一方に設けられる各スプ
ロケットホイールは、電動機によって回転駆動され、こ
れによって各チェーンが循環駆動されて、各踏段が上昇
方向または下降方向にたとえば30m/分程度の速度で
走行駆動される。前記複数の踏段、各チェーン、および
各一対のスプロケットホイールは、ステンレス鋼板など
の金属パネルおよび構造用鋼材などから成る中空の本体
フレーム内に収容される。このようなエスカレータ本体
の厚みは、約1000mmである。
【0004】各手摺部は、前記本体フレームの幅方向両
側部に立設される一対のハンドレールフレームと、各ハ
ンドレールフレームに巻き掛けられる合成ごむなどの可
撓性材料から成る一対のハンドレールとを有する。各ハ
ンドレールは、前記踏段の走行動作に同期して同一方向
に走行駆動される。
【0005】このようなエスカレータは、建物の各階層
を成す上層フロアと下層フロアとにわたる階段部の前記
エスカレータを設置されるべき領域に、前記エスカレー
タ本体を嵌め込むことができるピットを形成し、このピ
ットに前記エスカレータ本体が嵌まり込み、エスカレー
タ本体の長手方向両端部にそれぞれ設けられるL形鋼な
どによって実現される係合部材を、前記ピットの上層フ
ロア側の受部および下層フロア側の受部に係合させて支
持し、このような状態で設置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
では、上記のエスカレータは、エスカレータ本体の厚み
が約1000mmであるため、既設の階段部にエスカレ
ータを設置するにあたって、鉄筋コンクリート構造物で
ある前記階段部の設置場所周辺の広い範囲を深く撤去
し、エスカレータ本体を収容する深いピットを形成しな
ければならない。また前記階段部の撤去対象となる領域
には、上層フロアおよび下層フロアの一部が含まれ、こ
れらの上層フロアおよび下層フロア内には、水道管、ガ
ス管、排水管、電力線および通信線などの埋設物が存在
している。したがって階段部にエスカレータを設置する
ためには、前記階段部の設置場所周辺の広い範囲を深く
撤去しなければならず、しかも前記埋設物の撤去および
切り回し処理などの付帯工事が伴い、工事作業に多くの
手間と労力とを要し、設置工事のコストが高くなってし
まうという問題がある。また階段部を広い範囲を深く撤
去しなければならないために、コンクリートのはつり量
が多く、その撤去作業に長い時間を要し、工事が終了す
るまでの長い期間にわたって、階段部の利用者の通行を
妨げてしまうという問題がある。
【0007】本発明の目的は、既設建物などの既設構造
物の階段部にエスカレータを設置するにあたって、設置
工事の容易化、工事期間の短縮、および工事コストの削
減を図ることができるエスカレータ設置構造を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、循環駆動される複数の踏段が設けられるエスカレー
タ本体と、このエスカレータ本体の幅方向両側部に設け
られる一対の手摺部とを有するエスカレータが、上層フ
ロアと下層フロアとにわたって複数の階段が設けられる
階段部に設置されるエスカレータ設置構造において、エ
スカレータ本体の上水平部が上層フロアによって支持さ
れ、かつエスカレータ本体の下水平部が下層フロアによ
って支持され、前記上水平部の側方には、上水平部の上
面と上層フロアの床面との間に乗降用路面を有する上部
乗降補助手段が設けられるとともに、前記下水平部の側
方には、下水平部の上面と下層フロアの床面との間に乗
降用路面を有する下部乗降補助手段が設けられることを
特徴とするエスカレータ設置構造である。
【0009】本発明に従えば、エスカレータ本体は循環
駆動される複数の踏段を有し、このエスカレータ本体の
幅方向両側部には一対の手摺部が設けられる。このよう
なエスカレータが階段部に設置された状態では、前記エ
スカレータ本体の上水平部は上層フロアによって支持さ
れ、またエスカレータ本体の下水平部は下層フロアによ
って支持される。このようにエスカレータの上水平部と
下水平部とを、階段部の上層フロアと下層フロアとにそ
れぞれ支持されるように載置すればよいので、前記従来
の技術のように、階段部の設置場所周辺の広い範囲を深
く撤去する必要がなく、たとえばクレーンなどによって
吊り下げて、容易かつ短期間で設置することができる。
【0010】またエスカレータの上水平部の上面は、上
層フロアの床面よりもエスカレータ本体の厚みだけ上方
に配置され、また前記下水平部の上面は下層フロアの床
面よりもエスカレータ本体の厚みだけ上方に配置され
る。したがって上水平部の上面と上層フロアの床面との
間には段差が発生し、下水平部の上面と下層フロアの床
面との間には段差が発生する。このような段差は、エス
カレータ利用者の乗降を妨げるため、前記上水平部の側
方および下水平部の側方には乗降補助手段がそれぞれ設
けられる。上部乗降補助手段は、上水平部の上面と上層
フロア床面との間に乗降用路面を有し、また下部乗降補
助手段は、下水平部の上面と下層フロアの床面との間に
乗降用路面を有する。これらの乗降補助手段は、前記段
差の大きさおよび設置位置の状況などに応じて各種の構
成、たとえばスロープ状または階段状などの構成を用い
ることができ、現場の条件に応じた最適な構成を採用す
ればよい。
【0011】このようにして既設階段部にエスカレータ
が設置されるので、前記階段部の撤去対象となる領域の
一部を成す上層フロアおよび下層フロア内に埋設される
水道管、ガス管、排水管、電力線および通信線などの埋
設物の撤去および切り回し処理などの付帯工事が発生せ
ず、工事作業の手間および労力が格段に少なくて済み、
設置工事の費用を削減することができる。また前記従来
の技術のように、階段部の広い範囲を深く撤去する必要
がないため、コンクリートのはつり量が少なく、短期間
で設置工事を終了させることができる。これによって工
事が終了するまでの長い期間にわたって、階段部の利用
者の通行を妨げてしまうという不具合をなくすことがで
きる。
【0012】このようなエスカレータ設置構造は、上述
の建物内の階段だけでなく、その他の既設構造物、たと
えば歩道橋および駅の渡り通路などの屋外に設けられる
階段にエスカレータを設置するためにも好適に実施する
ことができ、設置工事の容易化、工事期間の短縮、およ
び工事費用の削減を図ることができる。
【0013】請求項2記載の本発明は、循環駆動される
複数の踏台が設けられるエスカレータ本体と、このエス
カレータ本体の幅方向両側部に設けられる一対の手摺部
とを有するエスカレータが、上層フロアと下層フロアと
にわたって複数の階段が設けられる階段部に設置される
エスカレータ設置構造において、エスカレータ本体の下
水平部の少なくとも一部が下層フロアに埋設され、エス
カレータ本体の上水平部が上層フロア近傍の階段上に上
層フロアに連なる補強構造体によって支持されることを
特徴とするエスカレータ設置構造である。
【0014】本発明に従えば、エスカレータ本体は循環
駆動される複数の踏段を有し、このエスカレータ本体の
幅方向両側部には一対の手摺部が設けられる。このよう
なエスカレータが階段部に設置された状態では、エスカ
レータ本体の下水平部の少なくとも一部が下層フロアに
埋設され、エスカレータ本体の上水平部が上層フロア近
傍の階段上で上層フロアに連なる補強構造体によって支
持される。
【0015】このようにエスカレータの下水平部の少な
くとも一部を下層フロアに埋設し、上水平部が上層フロ
ア近傍の階段上で補強構造体によって支持されるので、
前記従来の技術のように、階段部の設置場所周辺の広い
範囲を深く撤去する必要がなく、前記下層フロアのエス
カレータ本体の下水平部の全部または一部を埋設するた
めの範囲だけを撤去して、たとえばクレーンなどによっ
てエスカレータを吊り下げて、容易かつ短期間で設置す
ることができる。またエスカレータの上水平部は、上層
フロア近傍の階段上に支持される。したがって上水平部
と上層フロアとの間には隙間が発生する。このような隙
間は、エスカレータ利用者の乗降を妨げるため、前記隙
間には、補強構造体が設けられる。この補強構造体は、
前記隙間の大きさおよびその状況などに応じて各種の構
成、たとえば鉄筋コンクリート構造物などの構成を用い
ることができ、現場の条件に応じた最適な構成を採用す
ればよい。
【0016】このようにして既設階段部にエスカレータ
が設置されるので、上層フロア側での占有領域の制約な
どによって、上層フロアにエスカレータ本体の上水平部
を載置することができない場合であっても、前記階段部
の撤去対象となる領域の一部を成す少なくとも上層フロ
ア内に埋設される水道管、ガス管、排水管、電力線およ
び通信線などの埋設物の撤去および切り回し処理などの
付帯工事が発生せず、工事作業の手間および労力が格段
に少なくて済み、設置工事の費用を低減することができ
る。また前記従来の技術のように、階段部の広い範囲を
深く撤去する必要がなく、下層フロアおよびその近傍の
階段の一部の撤去だけであるため、コンクリートのはつ
り量が少なく、短期間で設置工事を終了させることがで
きる。これによって工事が終了するまでの長い期間にわ
たって、階段部の利用者の通行を妨げてしまうという不
具合をなくすことができる。
【0017】このようなエスカレータ設置構造は、上述
の建物内の階段だけでなく、その他の既設構造物、たと
えば歩道橋および駅の渡り通路などの屋外に設けられる
階段にエスカレータを設置するためにも好適に実施する
ことができ、設置工事の容易化、工事期間の短縮、およ
び工事費用の削減を図ることができる。
【0018】請求項3記載の本発明は、循環駆動される
複数の踏段が設けられるエスカレータ本体と、このエス
カレータ本体の幅方向両側部に設けられる一対の手摺部
とを有するエスカレータが、上層フロアと下層フロアと
にわたって複数の階段が設けられる階段部に設置される
エスカレータ設置構造において、前記階段部の傾斜角度
が10°以上45°以下であり、エスカレータの踏段
は、踏板とライザとから構成され、踏板先端とライザ下
端とを結ぶ直線と、踏板とがなす角度が、設置する階段
の傾斜角度と同じとなることを特徴とするエスカレータ
設置構造である。
【0019】一般的な階段の傾斜角度は、25〜35°
であり、10〜25°の範囲の緩やかな階段もある。一
般的なエスカレータの傾斜角度は約45°である。した
がって、階段にエスカレータを設置する場合には、一般
に階段の傾斜角度とエスカレータの傾斜角度とが異な
り、これによって設置コストが高くなってしまうといっ
た問題を有する。
【0020】これに対し、本発明では、踏板先端とライ
ザ下端とを結ぶ直線と、踏板とのナス角度が、階段の傾
斜角度と等しくなるように踏み段が設計される。エスカ
レータの傾斜角度は、踏板先端とライザ下端とを結ぶ直
線に等しくなるので、上記したように設計された踏み段
を連ねて構成されるエスカレータの傾斜角度は、階段の
傾斜角度と等しくなる。これによって、25〜30°の
傾斜角度を有する一般の階段に載置してエスカレータを
設置することができ、設置コストを低減することができ
る。また、このように踏み段を設計することによって、
踏板に対してライザの高さを低くでき、これによってエ
スカレータの厚みを薄くすることができる。
【0021】請求項4記載の本発明は、前記エスカレー
タ本体は、その厚みが400mm以上であり、かつ70
0mm以下に選ばれることを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、前記エスカレータ本体
は、その厚みが400mm以上であり、かつ700mm
以下に選ばれるので、前記従来の技術のように、エスカ
レータ本体の厚みが約1000mmである場合に比べ
て、エスカレータを設置するための階段部の撤去量を格
段に少なくし、あるいはなくすことができる。これによ
って設置工事の作業の効率を向上し、工事の手間の削
減、工事期間の短縮および工事費用の削減を図ることが
できる。請求項5記載の本発明の前記エスカレータ本体
は、その厚みが300mm以上であり、かつ600mm
以下に選ばれることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、前記エスカレータ本体
は、その厚みが300mm以上であり、かつ600mm
以下に選ばれるので、さらに工事の手間の削減、工事期
間の短縮および工事費用の削減を図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
エスカレータ設置構造を示す断面図である。既設構造物
である建物内には、本実施の形態のエスカレータ設置構
造によってエスカレータ1が設置される。このエスカレ
ータ1は、循環駆動される複数の踏み段2が設けられる
エスカレータ本体3と、このエスカレータ本体3の幅方
向(図1の紙面に垂直な方向)両側部に設けられる一対
の手摺部4とを有し、前記建物の上層フロア5と下層フ
ロア6とにわたって複数の階段7が所定の勾配で設けら
れる階段部8に設置される。前記上層フロア5、下層フ
ロア6および階段部8は、鉄筋コンクリート構造であ
る。階段部8の前記所定の勾配θは10〜35°であ
り、本実施形態では30°であり、また上層フロア5お
よび下層フロア6の各床面5a,6aは、ほぼ水平であ
る。
【0025】踏み段2は、踏板30とライザ31とが一
体となって構成される。ライザ31は踏板30の下層フ
ロア6側端部から下方に垂下して取り付けられ、使用者
を乗載する上循環領域では、踏板30が水平となって走
行する。ここで、踏板30の上層フロア5側の端部30
aと、ライザ31の下端部31aとを結ぶ直線と、水平
な踏板30とのなす角度αは、階段部8の傾斜角度θと
等しくなるように設定され、本実施形態では、30°で
ある。
【0026】エスカレータ1は、踏板30の上層フロア
5側の端部30aが、上層フロア5側に隣接する踏み段
2のライザ31の下端部31aに接触して連なり、エス
カレータ1の傾斜角度は、踏板30の端部30aとライ
ザ31の下端部31aとを結ぶ直線と一致する。したが
って、前述したように、角度αが、階段部8の傾斜角度
θと等しくなるように踏み段2を設計することによっ
て、エスカレータ1の傾斜角度を階段部の傾斜角度θと
等しくすることができる。このようにエスカレータ1と
階段部8との傾斜角度を等しくすることによって、エス
カレータ1を階段部8に載置して設置したとき、各踏み
段2の踏板30が水平となって設置され、エスカレータ
1の傾斜と階段部8との傾斜を調整するような工事を必
要とせず、設置費用を低減することができる。
【0027】前記エスカレータ本体3の上水平部9は、
上層フロア5の床面5a上に載置されて支持され、エス
カレータ本体3の下水平部10は、下層フロア6の床面
6a上に載置されて支持される。また上水平部9および
下水平部10間の中間傾斜部12は、階段部8の上方に
僅かな隙間をあけて階段部8にほぼ平行に配置される。
上水平部9および下水平部10は、前記中間傾斜部12
の長手方向両端部に屈曲して一体的に連なる。上水平部
9は、前記中間傾斜部12の長手方向の軸線に対して下
方へ屈曲し、下水平部10は、中間傾斜部12の長手方
向の軸線に対して上へ屈曲し、これらの上水平部9およ
び下水平部10は相互にほぼ平行である。
【0028】前記上水平部9の長手方向に沿う一側方に
は、エスカレータ1の利用者の乗降を補助するために、
上部乗降補助手段である上部スロープ13が設けられ
る。また前記下水平部10の長手方向に沿う一側方に
は、下部乗降補助手段である下部スロープ14が設けら
れる。これらのスロープ13,14は、上水平部9およ
び下水平部10の前記一側方の各側面15,16から各
床面5a,6aに向かってたとえば7%〜15%程度の
緩い勾配で傾斜してすり付く乗降用路面13a,14a
を有し、エスカレータ1の利用者が円滑にかつ安全に各
床面5a,6aと各上面9a,10aとの間を移動する
ことができるように構成されている。このようなスロー
プ13,14は、現場でコンクリートを楔状に打設して
形成されてもよい。
【0029】本発明の実施の他の形態では、上記の各ス
ロープ13,14は、形鋼を切断および溶接して前記楔
状のフレームを形成し、このフレームの上面に縞鋼板な
どの踏板を固定した補助踏台を予め準備しておき、前記
エスカレータ1を設置した後に各側面15,16の側方
にコンクリートボルトなどを用いて固定するようにして
もよい。
【0030】図2は、エスカレータ本体3の内部構造を
示す簡略化した断面図であり、図3はエスカレータ本体
3に内蔵される駆動手段20の概略的な構成を示す簡略
化した斜視図である。前記エスカレータ本体3は、ステ
ップとも呼ばれる複数の踏段2の幅方向(図2の紙面に
垂直な方向)両側部に無端状の一対のチェーン21a,
21bが連結され、各チェーン21a,21bは建物の
上層フロア5および下層フロア6に各一対が設けられる
スプロケットホイール22a,22b;23a,23b
に巻掛けられて張架される。上層フロア5に設けられる
各スプロケットホイール22a,22bは、電動機24
によって回転駆動され、これによって各チェーン21
a,21bが上昇方向A1に対応する走行方向B1およ
び下降方向A2に対応する走行方向B2のいずれか一方
に循環駆動されて、各踏段2が上昇方向A1および下降
方向A2のいずれか一方に選択的にたとえば30m/分
程度の速度で走行駆動される。
【0031】前記複数の踏段2、各チェーン21a,2
1b、および各一対のスプロケットホイール22a,2
2b;23a,23bは、ステンレス鋼板などの金属パ
ネルおよび構造用鋼材などから成る中空の本体フレーム
25内に収容される。このようなエスカレータ本体3の
厚みTは、往時および復時の各踏段2の相互の通過を許
容するため、300mm以上、600mm以下に選ば
れ、本実施の形態では約550mmに選ばれる。各手摺
部4は、前記本体フレーム25の幅方向両側部に立設さ
れる一対のハンドレールフレーム26と、各ハンドレー
ルフレーム26に巻き掛けられる合成ゴムなどの可撓性
材料から成る一対のハンドレール27とを有する。各ハ
ンドレール27は、前記踏段2の走行に同期して同一方
向に走行駆動される。
【0032】エスカレータ本体3の上水平部9には、駆
動手段20が設けられる。この駆動手段20は、前記電
動機24と、この電動機24によって水平な回転軸線ま
わりに回転駆動される中間駆動軸33と、中間駆動軸3
3の軸線方向両端部に固定される一対の駆動側スプロケ
ットホイール34a,34bと、前記一対のスプロケッ
トホイール22a,22bが個別に固定される一対の回
転軸35a,35bと、各回転軸35a,35bに各ス
プロケットホイール22a,22bよりも外側でそれぞ
れ固定される一対の従動側スプロケットホイール36
a,36bと、各駆動側スプロケットホイール34a,
34bおよび各従動側スプロケットホイール36a,3
6bに巻き掛けられて張架される一対のチェーン37
a,37bと、前記電動機24の出力軸の回転を減速し
て前記中間駆動軸33に伝達する減速機38とを含む。
また、中間駆動軸33と各回転軸35a,35bとは、
スプロケットホイール34a,34b;36a,36b
およびチェーン37a,37bによって伝達するように
構成したが、これに限らず、歯車など、他の回転伝達機
構によって伝達するように構成してもよい。
【0033】上記の各回転軸35a,35bは、中間駆
動軸33の回転軸線に平行な一直線上に回転軸線をそれ
ぞれ有し、前記一直線方向に各踏段2が通過することが
できる間隔ΔLをあけて離間して配置され、図示しない
軸受によって軸支されている。前記エスカレータ本体3
の各踏段2は、踏板30と、この踏板30の前記下水平
部10側の一側部に設けられるライザ31とを有し、前
記踏板30の乗載面32を上向きにしてほぼ水平な状態
で、上記の各回転軸35a,35b間、したがって各ス
プロケットホイール22a,22b間を通過して、循環
駆動することができる。
【0034】このように各踏段2が各スプロケットホイ
ール22,22b間を通過する反転領域では、上記のよ
うに各踏段2の踏板30が乗載面32を上向きにしたま
まで、上昇時では上走行経路から下走行経路へ、また下
降時では下走行経路から上走行経路へ走行方向を反転し
て移動することができるので、上走行経路の踏段2のラ
イザ31の下端部と下走行経路の踏段2の踏板30とが
相互に当接して干渉しない程度に上下方向にできるだけ
近接させることができ、これによって各一対のスプロケ
ットホイール22a,22b;23a,23bの直径を
小さくして、各チェーン21a,21bの上張架部分と
下張架部分との上下方向の間隔を小さくし、エスカレー
タ本体3の厚みTを前述のように薄くすることができ
る。したがって前記従来の技術に関連して述べたよう
に、階段部8にエスカレータ1を設置するにあたって、
階段部8を広い範囲にわたって深く撤去する必要がなく
なり、階段部8にエスカレータ1を乗載して設置するこ
とができる。
【0035】以上のように本実施の形態によれば、エス
カレータ1が階段部8に設置された状態では、前記エス
カレータ本体3の上水平部9は上層フロア5によって支
持され、またエスカレータ本体3の下水平部10は下層
フロア6によって支持される。このようにエスカレータ
1は、上水平部9と下水平部10とが、階段部8の上層
フロア5と下層フロア6とにそれぞれ支持されるように
載置すればよいので、前記従来の技術のように、階段部
の設置場所周辺の広い範囲を深く撤去する必要がなく、
たとえばクレーンなどによって吊り下げて、容易かつ短
期間で設置することができる。
【0036】またエスカレータ1の上水平部9の上面9
aは、上層フロア5の床面5aよりもエスカレータ本体
3の厚みTだけ上方に配置され、また前記下水平部10
の上面10aは下層フロア6の床面6aよりもエスカレ
ータ本体3の厚みTだけ上方に配置される。したがって
上水平部9の上面9aと上層フロア5の床面5aとの間
には段差が発生し、下水平部10の上面10aと下層フ
ロア6の床面6aとの間には段差が発生する。このよう
な段差は、エスカレータ1の利用者の乗降を妨げるた
め、前記上水平部9の側方および下水平部10の側方に
は、スロープ13,14がそれぞれ設けられる。このス
ロープ13,14は、前記段差の大きさおよび設置位置
の状況などに応じて他の構成、たとえば前述したように
階段状にすることができ、現場の条件に応じた最適な構
成を適宜採用すればよい。
【0037】このようにして既設階段部8にエスカレー
タ1が設置されるので、前記階段部8の撤去対象となる
領域の一部を成す上層フロア5および下層フロア6内に
埋設される水道管、ガス管、排水管、電力線および通信
線などの埋設物の撤去および切り回し処理などの付帯工
事が発生せず、工事作業の手間および労力が格段に少な
くて済み、設置工事の費用を削減することができる。ま
た前記従来の技術のように、階段部の広い範囲を深く撤
去する必要がないため、コンクリートのはつり量が少な
く、短期間で設置工事を終了させることができる。これ
によって工事が終了するまでの長い期間にわたって階段
部8の利用者の通行を妨げてしまうという不具合をなく
すことができる。
【0038】本実施の形態のエスカレータ設置構造は、
上述の建物内の階段だけでなく、その他の既設構造物、
たとえば歩道橋および駅の渡り通路などの屋外に設けら
れる階段にエスカレータを設置するためにも好適に実施
することができ、設置工事の容易化、工事期間の短縮、
および工事費用の削減を図ることができる。
【0039】図4は、本発明の実施の他の形態のエスカ
レータ設置構造を示す簡略化した断面図である。なお、
前述の実施の形態と対応する部分には同一の参照符を付
し、共通する部分の説明は重複を避けて省略する。本実
施の形態では、エスカレータ本体3の下水平部10が下
層フロア6に埋設され、エスカレータ本体3の上水平部
9が上層フロア5近傍の階段7上に上層フロア5に連な
る補強構造体41によって支持される。この補強構造体
41は、鉄筋コンクリート構造物である枕梁42とスラ
ブ43とから成り、枕梁42の図4の紙面に垂直な長手
方向両端部は、階段部8の両側の鉄筋コンクリート製の
梁44に一体的に連なる連続構造として結合される。前
記下水平部10が埋設される下層フロア6にもまた、上
層フロア5の前記枕梁42およびスラブ43と同様な枕
梁45およびスラブ46が設けられる。
【0040】エスカレータ本体3の上水平部9の側面1
5および下水平部10の側面16には、断面形状が略L
字状の構造用鋼材から成る係合部材47,48がそれぞ
れ固定される。各係合部材47,48は、前記枕梁4
2,45に上方から係合し、エスカレータ本体3の長手
方向両端部が支持される。階段部8は、その途中位置に
踊り場49を有し、この踊り場49にはエスカレータ本
体3の中間傾斜部12を下方から支持する支柱50が立
設される。
【0041】以上のように本実施の形態によれば、エス
カレータ本体3の下水平部10を下層フロア5に埋設
し、上水平部9が上層フロア5近傍の階段7上で補強構
造体41によって支持されるので、前記従来の技術のよ
うに、階段部8を撤去する必要がなく、前記下層フロア
5のエスカレータ本体3の下水平部10を埋設するため
の範囲だけを撤去して、たとえばクレーンなどによって
エスカレータ1を吊り下げて、容易かつ短期間で設置す
ることができる。またエスカレータ1の上水平部9は、
上層フロア5近傍の階段7上に前記補強構造体41によ
って支持されるので、上水平部9と上層フロア5との間
に隙間が発生せず、エスカレータ利用者の乗降を妨げな
い。この補強構造体41は、前記隙間の大きさおよびそ
の状況などに応じて他の構成、たとえば金属製パネルな
どの構成を用いることができ、現場の条件に応じた最適
な構成を採用すればよい。
【0042】このようにして既設階段部8にエスカレー
タ1が設置されるので、上層フロア5側での占有領域の
制約などによって、上層フロア5上にエスカレータ本体
3の上水平部9を載置することができない場合であって
も、前記階段部8の撤去対象となる領域の一部を成す少
なくとも上層フロア5内に埋設される水道管、ガス管、
排水管、電力線および通信線などの埋設物の撤去および
切り回し処理などの付帯工事が発生せず、工事作業の手
間および労力が格段に少なくて済み、設置工事の費用を
低減することができる。また前記従来の技術のように、
階段部8を撤去する必要がなく、下層フロア6およびそ
の近傍の階段7の一部の撤去だけであるため、コンクリ
ートのはつり量が少なく、短期間で設置工事を終了させ
ることができる。これによって工事が終了するまでの長
い期間にわたって、階段部の利用者の通行を妨げてしま
うという不具合をなくすことができる。
【0043】このようなエスカレータ設置構造は、上述
の建物内の階段だけでなく、その他の既設構造物、たと
えば歩道橋および駅の渡り通路などの屋外に設けられる
階段にエスカレータを設置するためにも好適に実施する
ことができ、設置工事の容易化、工事期間の短縮、およ
び工事費用の削減を図ることができる。
【0044】本発明の実施のさらに他の形態として、図
5の簡略化した断面図に示されるように、エスカレータ
本体3の上水平部9および下水平部10の両者を上層フ
ロア5および下層フロア6に埋設するようにしてもよ
い。本実施の形態によれば、前述の図1〜図4に示され
る実施の各形態に比べて、上層フロア5においては上水
平部9、下層フロア6においては下水平部10、および
階段部8においては中間傾斜部12の一部の各埋設領域
を撤去しなければならないため、撤去量が増加するが、
その撤去量は前記従来の技術に比べて格段に少なく、工
事期間が短くて済み、安価なコストでエスカレータを設
置することができる。
【0045】なお、本実施の形態において、図1〜図4
に示される実施の各形態と対応する部分には、同一の参
照符を付し、共通する部分の説明は重複を避けて省略す
る。本発明の実施のさらに他の形態として、エスカレー
タ本体3の下水平部10を一部だけ下層フロア6に埋設
し、上水平部9は上層フロア5に載置するようにしても
よく、上記の実施の各形態と同様な効果を達成すること
ができる。
【0046】本発明の実施のさらに他の形態として、エ
スカレータ本体3の下水平部10を下層フロア6に載置
して、上水平部9の一部だけを上層フロア5に埋設する
ようにしてもよく、上記の実施の各形態と同様な効果を
達成することができる。
【0047】本発明の実施のさらに他の形態として、エ
スカレータ本体3の上水平部9および下水平部10の各
一部だけを上層フロア5および下層フロア6にそれぞれ
埋設するようにしてもよく、上記の実施の各形態と同様
な効果を達成することができる。
【0048】上述した実施形態のエスカレータの厚みT
は、300mm以上600mm以下としたが、本発明は
これに限らず、400mm以上700ミリ以下としても
よく、さらに好ましくは、400mm以上550mm以
下、または560mm以上700mm以下である。この
ように従来のエスカレータよりも薄型とすることで、設
置工事期間の短縮化、設置コストの低減を図ることがで
きる。
【0049】一般的なエスカレータの傾斜角度は約45
°であるが、本発明のエスカレータは、階段部8の傾斜
角度θと同じとなるように、踏み段2を設計しθは10
°〜45°、好ましくは10°〜35°とした。前述し
たように、踏み段2の踏板30の上層フロア5側端部3
0aと、ライザ31の下端部31aとを結んだ直線と、
水平な踏板30とのなす角度αが、エスカレータの傾斜
角度となり、この角度αが、階段部8の傾斜角度θ(こ
こでは30°)と一致するように設計した。つまり、本
発明のエスカレータの踏み段2は、傾斜角度が45°の
一般的なエスカレータの踏み段に比べて、踏板30の前
後方向の長さに対するライザ31の高さが低くなる。こ
のようにライザ31の高さが低くなることによって、図
6(1)に示すように、スプロケットホイール22で踏
み段2が上循環領域から下循環領域に移行するとき、上
循環領域の踏み段2と下循環領域の踏み段2とが干渉し
にくくなる。つまり、スプロケットホイール22の直径
を小さくすることができ、エスカレータのさらなる薄型
化が図られる。
【0050】上述した実施形態では、踏み段2は下循環
領域で乗載面を上方に臨ませ、裏返らずに走行するよう
に構成したが、本発明はこれに限らず、図6(2)に示
すように、下循環領域で踏み段2が裏返って走行するエ
スカレータであってもよい。この場合、上循環領域から
下循環領域に移行するとき、踏み段2が裏返ることにな
る。この場合であっても、前述したように、エスカレー
タの傾斜角度が階段の傾斜角度と一致するように踏み段
2のライザ31の高さを低くなるように設計することに
よって、上循環領域から下循環領域に移行するときの高
さを低くすることができ、これによってスプロケットホ
イール22の直径を小さくすることができ、エスカレー
タの厚みを小さくすることができる。
【0051】また、このように踏板30に対してライザ
31の高さを低くすることによって、スプロケットホイ
ール22,23が設けられる上および下水平部9,10
の厚みTだけでなく、中間傾斜部12の厚みW(図1参
照)も薄くすることができる。また、本発明のさらに他
の実施形態として、下循環領域でライザが折り畳まれる
ように構成してもよい。これによってエスカレータのさ
らなる薄型化が図られる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、エスカレータの上水平
部と下水平部とを、階段部の上層フロアと下層フロアと
にそれぞれ支持されるように載置すればよいので、前記
従来の技術のように、階段部の設置場所周辺の広い範囲
を深く撤去する必要がなく、たとえばクレーンなどによ
って吊り下げて、容易かつ短期間で設置することができ
る。また前記階段部の撤去対象となる領域の一部を成す
上層フロアおよび下層フロア内に埋設される水道管、ガ
ス管、排水管、電力線および通信線などの埋設物の撤去
および切り回し処理などの付帯工事が発生せず、工事作
業の手間および労力が格段に少なくて済み、設置工事の
費用を削減することができる。さらに前記従来の技術の
ように、階段部の広い範囲を深く撤去する必要がないた
め、コンクリートのはつり量が少なく、短期間で設置工
事を終了させることができる。これによって工事が終了
するまでの長い期間にわたって、階段部の利用者の通行
を妨げてしまうという不具合をなくすことができる。
【0053】また本発明によれば、エスカレータの下水
平部の少なくとも一部を下層フロアに埋設し、上水平部
が上層フロア近傍の階段上で補強構造体によって支持さ
れるので、前記従来の技術のように、階段部の設置場所
周辺の広い範囲を深く撤去する必要がなく、前記下層フ
ロアのエスカレータ本体の下水平部の全部または一部を
埋設するための範囲だけを撤去して、たとえばクレーン
などによってエスカレータを吊り下げて、容易かつ短期
間で設置することができる。また上水平部と上層フロア
との間には隙間が発生し、エスカレータの利用者の乗降
を妨げるため、この隙間には、補強構造体が設けられ
る。この補強構造体は、前記隙間の大きさおよびその状
況などに応じて各種の構成、たとえば鉄筋コンクリート
構造物などの構成を用いることができ、現場の条件に応
じた最適な構成を採用すればよい。
【0054】また上層フロア側での占有領域の制約など
によって、上層フロアにエスカレータ本体の上水平部を
載置することができない場合であっても、前記階段部の
撤去対象となる領域の一部を成す少なくとも上層フロア
内に埋設される水道管、ガス管、排水管、電力線および
通信線などの埋設物の撤去および切り回し処理などの付
帯工事が発生せず、工事作業の手間および労力が格段に
少なくて済み、設置工事の費用を低減することができ
る。また前記従来の技術のように、階段部の広い範囲を
深く撤去する必要がなく、下層フロアおよびその近傍の
階段の一部の撤去だけであるため、コンクリートのはつ
り量が少なく、短期間で設置工事を終了させることがで
きる。これによって工事が終了するまでの長い期間にわ
たって、階段部の利用者の通行を妨げてしまうという不
具合をなくすことができる。
【0055】また本発明によれば、階段の傾斜角度と等
しくなるように踏み段を設計することによって、踏板に
対してライザの高さを低くでき、これによってエスカレ
ータの厚みを薄くすることができる。
【0056】また本発明によれば、前記エスカレータ本
体は、その厚みが300mm以上でかつ600mm以
下、または400mm以上かつ700mm以下に選ばれ
るので、前記従来の技術のように、エスカレータ本体の
厚みが約1000mmである場合に比べて、エスカレー
タを設置するための階段部の撤去量を格段に少なくし、
あるいはなくすことができる。これによって設置工事の
作業の効率を向上し、工事の手間の削減、工事期間の短
縮および工事費用の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のエスカレータ設置構造
を示す断面図である。
【図2】エスカレータ本体3の内部構造を示す簡略化し
た断面図である。
【図3】エスカレータ本体3に内蔵される駆動手段20
の概略的な構成を示す簡略化した斜視図である。
【図4】本発明の実施の他の形態のエスカレータ設置構
造を示す簡略化した断面図である。
【図5】本発明の実施のさらに他の形態のエスカレータ
設置構造を示す簡略化した断面図である。
【図6】スプロケットホイール22近傍の構成を示すエ
スカレータである。
【符号の説明】
1 エスカレータ 2 踏段 3 エスカレータ本体 4 手摺部 5 上層フロア 5a 上層フロアの床面 6 下層フロア 6a 下層フロアの床面 7 階段 8 階段部 9 上水平部 9a 上水平部の上面 10 下水平部 10a 下水平部の上面 12 中間傾斜部 13 上部スロープ 13a,14a 乗降用路面 14 下部スロープ 15,16 斜面 20 駆動手段 21,21b チェーン 22a,22b;23a,23b スプロケットホイー
ル 24 電動機 25 本体フレーム 26 ハンドレールフレーム 27 ハンドレール 30 踏板 31 ライザ 32 乗載面 33 中間駆動軸 41 補強構造体 47,48 係合部材 50 支柱

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環駆動される複数の踏段が設けられる
    エスカレータ本体と、このエスカレータ本体の幅方向両
    側部に設けられる一対の手摺部とを有するエスカレータ
    が、上層フロアと下層フロアとにわたって複数の階段が
    設けられる階段部に設置されるエスカレータ設置構造に
    おいて、 エスカレータ本体の上水平部が上層フロアによって支持
    され、かつエスカレータ本体の下水平部が下層フロアに
    よって支持され、 前記上水平部の側方には、上水平部の上面と上層フロア
    の床面との間に乗降用路面を有する上部乗降補助手段が
    設けられるとともに、前記下水平部の側方には、下水平
    部の上面と下層フロアの床面との間に乗降用路面を有す
    る下部乗降補助手段が設けられることを特徴とするエス
    カレータ設置構造。
  2. 【請求項2】 循環駆動される複数の踏台が設けられる
    エスカレータ本体と、このエスカレータ本体の幅方向両
    側部に設けられる一対の手摺部とを有するエスカレータ
    が、上層フロアと下層フロアとにわたって複数の階段が
    設けられる階段部に設置されるエスカレータ設置構造に
    おいて、 エスカレータ本体の下水平部の少なくとも一部が下層フ
    ロアに埋設され、エスカレータ本体の上水平部が上層フ
    ロア近傍の階段上に上層フロアに連なる補強構造体によ
    って支持されることを特徴とするエスカレータ設置構
    造。
  3. 【請求項3】 循環駆動される複数の踏段が設けられる
    エスカレータ本体と、このエスカレータ本体の幅方向両
    側部に設けられる一対の手摺部とを有するエスカレータ
    が、上層フロアと下層フロアとにわたって複数の階段が
    設けられる階段部に設置されるエスカレータ設置構造に
    おいて、 前記階段部の傾斜角度が10°以上45°以下であり、 エスカレータの踏段は、踏板とライザとから構成され、
    踏板先端とライザ下端とを結ぶ直線と、踏板とがなす角
    度が、設置する階段の傾斜角度と同じとなることを特徴
    とするエスカレータ設置構造。
  4. 【請求項4】 前記エスカレータ本体は、その厚みが4
    00mm以上であり、かつ700mm以下に選ばれるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のエ
    スカレータ設置構造。
  5. 【請求項5】 前記エスカレータ本体は、その厚みが3
    00mm以上であり、かつ600mm以下に選ばれるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のエ
    スカレータ設置構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003246576A (ja) * 2002-02-22 2003-09-02 Sumitomo Heavy Ind Ltd 動く歩道装置制御システム、及び動く歩道装置
CN103010913A (zh) * 2011-09-20 2013-04-03 株式会社日立制作所 乘客传送设备以及乘客传送设备的运行显示装置

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