JP2001301994A - 給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で１つのカセット内のスペースで
少なくとも２種類給紙状態が得られるし、必要に応じて
多数枚給紙状態も特に複雑化することなく得られるよう
にする。 【解決手段】 用紙１を収納する第１の収納部２、第１
の収納部２内に設けられて用紙３を収納する第２の収納
部４、第１、第２の収納部２、４から用紙１、３を１枚
ずつ送り出すそれらに共通の送り出し手段、第２の収納
部４から用紙３を送り出すとき、第２の収納部４を送り
出し手段によって用紙３が送り出される位置に移動させ
る移動手段６、を備え、必要に応じて第２の収納部４を
取り外しできるようにして、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は主として複写機やプ
リンタ、ファクシミリ、マイクロフィルム・リーダ・プ
リンタなどの画像形成装置に用いられる給紙装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】特開平０５−８８７０号公報は、近時の
画像形成装置の多機能化に伴う、多種多様のサイズの用
紙、多品種、多形態の用紙に対応しやすくするために、
大型カセットを２段カセットにも使用できるようにした
給紙装置を開示している。

【０００３】このものは、５００枚程度の多量の用紙を
収納できる大型カセットと、この大型カセットに収納さ
れた用紙を１枚ずつ送り出す第１の給紙ローラとを備え
ている。第１の給紙ローラは大型カセット外にあり大型
カセットの出し入れを邪魔しない。一方、この大型カセ
ットには開閉できるように上下２段に連結した大小２段
のカセットが組み合わせ使用できるようにしている。こ
の組み合わせ使用状態において、上側の小カセットに収
納している用紙は前記第１の給紙ローラを共用して１枚
ずつ送り出し、下側の大カセットに収納している用紙は
小カセットに装備された第２の給紙ローラによって１枚
ずつ送り出すようにしてある。これにより、１つの給紙
スペースにて、大型カセットに１種類の用紙を多数枚収
納して給紙する多数枚給紙状態と、大小２段のカセット
に大小２種類の用紙を振り分けて収納し選択的に給紙す
る２種類給紙状態とが得られるので便利である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に記
載のものは、多数枚給紙状態を得る大型カセットと、２
種類給紙状態を得る大小２段のカセットとの合計３つの
カセットが要る上、大カセットでの給紙のために小カセ
ットに第２の給紙ローラを装備し、この第２の給紙ロー
ラを２重になっている小カセットおよび大型カセットの
外側から駆動しなければならないので、構造が複雑にな
る。

【０００５】本発明の主たる目的は、簡単な構造で１つ
のカセット内のスペースで少なくとも２種類給紙状態が
得られるようにすることにあり、必要に応じて多数枚給
紙状態も構造が特に複雑化することなく得られるように
する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の給紙装置は、用紙を収納し１枚ず
つ送り出す給紙装置において、用紙を収納する第１の収
納部と、この第１の収納部内に設けられて用紙を収納す
る第２の収納部と、前記第１、第２の収納部から用紙を
１枚ずつ送り出すそれらに共通の送り出し手段と、前記
第２の収納部から用紙を送り出すとき、この第２の収納
部を送り出し手段によって用紙が送り出される位置に移
動させる移動手段と、を備えたことを第１の特徴として
いる。

【０００７】このような構成では、第１の収納部１つの
スペースにおいて、この第１の収納部と、この第１の収
納部内に設けられた第２の収納部とに、２種類の用紙を
振り分けて収納することができ、第２の収納部はそれに
収納している用紙の送り出し時、移動手段によって前記
送り出し手段により用紙を１枚ずつ送り出される位置に
移動されて給紙ができ、用紙の非送り出し時は送り出し
手段によって用紙が送り出される位置になくてよく、送
り出し手段による第１の収納部に収納された用紙の送り
出しを邪魔しないので、第１の収納部１つのスペースに
収納された２種類の用紙を１つの送り出し手段によって
選択的に送り出すことができ、第１、第２の収納部２つ
と第１の収納部のスペース内に入り込まなくてよい送り
出し手段１つだけの簡単な構造で２種類給紙状態が得ら
れる。

【０００８】そこで、前記移動手段が、前記第１の収納
部の用紙を送り出すとき、前記第２の収納部を前記送り
出し手段が第１の収納部の用紙を送り出すのに邪魔にな
らない位置に移動させ、第１の収納部を送り出し手段に
よって用紙が送り出される位置に移動させるようにする
と、前記２種類の用紙の選択的な送り出しが混乱なく確
実に行われるので好適であるし、第１の収納部の用紙を
送り出さないとき第１の収納部を元の位置に戻しておく
ことによって、第２の収納部が用紙を送り出す位置に移
動されるのを妨げない。

【０００９】また、第２の収納部が取り外しできるよう
に設けられていると、第２の収納部１つを着脱するだけ
で、構造が特に複雑になるようなことなく、第１の収納
部に１種類の用紙だけを多数枚収納して送り出す多数枚
給紙状態と、前記２種類給紙状態とが選択的に得られ
る。

【００１０】また、本発明の給紙装置は、用紙を収納し
１枚ずつ送り出す給紙装置において、用紙を収納する第
１の収納部と、この第１の収納部内に設けられて用紙を
収納する第２の収納部と、前記第１の収納部から用紙を
１枚ずつ送り出す第１の送り出し手段と、前記第２の収
納部から用紙を１枚ずつ送り出す第２の送り出し手段
と、を備え、前記第１の収納部および第１の送り出し手
段の組と、前記第２の収納部と第２の送り出し手段の組
とは、互いに用紙の送り出しを邪魔しない位置関係にあ
ることを第２の特徴としている。

【００１１】このような構成では、第１の収納部１つの
スペースにおいて、この第１の収納部と、この第１の収
納部内に設けられた第２の収納部とに、２種類の用紙を
振り分けて収納することができ、これら第１、第２の各
収納部がそれぞれに専用の前記第１、第２の各送り出し
手段とともに互いに用紙の送り出しを邪魔しない位置関
係にあることによって、第１の収納部１つのスペースに
収納された前記２種類の用紙を第１、第２の各送り出し
手段の選択的な使用によっていつでも送り出すことがで
き、第１、第２の収納部２つと第１の収納部のスペース
に入り込まなくてよい２つの送り出し手段による簡単な
構造で２種類給紙状態が得られる。

【００１２】この場合も、第２の収納部が取り外しでき
るように設けられていると、第２の収納部１つを着脱す
るだけで、特に構造が複雑になるようなことなく、第１
の収納部に１種類の用紙だけを多数枚収納して送り出す
多数枚給紙状態と、前記２種類給紙状態とが選択的に得
られる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
幾つかの給紙装置につき図１〜図７を参照しながら詳細
に説明し、本発明の理解に供する。この給紙装置は、主
として複写機やプリンタ、ファクシミリ、マイクロフィ
ルム・リーダ・プリンタなどの画像形成装置に用いられ
るもので、用紙を収納し１枚ずつ送り出し画像形成に供
する。しかし、用途は特に問わない。

【００１４】（実施の形態１）本実施の形態１は図１〜
図３に示すように、用紙１を収納する第１の収納部２
と、この第１の収納部２内に設けられて用紙３を収納す
る第２の収納部４とを備えた２重カセット構造を有して
いる。当然ながら外側となる第１の収納部は大きく、内
側となる第２の収納部は小さい、大小の関係になる。ま
た、第１、第２の収納部２、４から用紙１、３を１枚ず
つ送り出すそれらに共通の送り出し手段５と、前記第２
の収納部４から用紙３を送り出すとき、この第２の収納
部４を送り出し手段５によって用紙３が送り出される位
置に移動させる移動手段６をも併せ備えている。

【００１５】これにより、図１、図２に示すように第１
の収納部２における１つのスペースにおいて、この第１
の収納部２と、この第１の収納部２内に設けられた第２
の収納部４とに、２種類の用紙１、３を振り分けて収納
することができる。また、第２の収納部４はそれに収納
している用紙３の送り出し時、移動手段６によって前記
送り出し手段５にて用紙３を１枚ずつ送り出される例え
ば図２に示す前側の給紙位置に移動されて給紙ができ、
用紙３の非送り出し時は例えば図１に示すように送り出
し手段５によって用紙３が送り出される位置になくてよ
く、つまり後部に後退した非給紙位置にいてよく、送り
出し手段５による第１の収納部２に収納された用紙１の
送り出しを邪魔しない。

【００１６】以上から、本実施の形態１では、第１の収
納部２における１つのスペースに収納された２種類の用
紙１、３を１つの送り出し手段５によって選択的に送り
出すことができ、第１、第２の収納部２、４が２つと第
１の収納部２のスペース内に入り込まなくてよい１つの
送り出し手段５が１つだけの簡単な構造で２種類給紙状
態が得られる。

【００１７】第２の収納部４は前記移動のために、自身
の開口縁部の左右に前後２つずつ外方へ張り出した図３
に示すような引っ掛け片７を持っている。これにより、
第２の収納部４を第１の収納部２に上方から嵌め入れる
と、前記引っ掛け片７が第１の収納部２の開口縁部の上
に引っ掛かり、第２の収納部４が図１〜図３に矢印で示
す前後の方向に移動できるように第１の収納部２に吊り
持たれるようにする。この吊り持ち構造によって第２の
収納部４は第１の収納部２内に用紙１を収納して１枚ず
つ送り出されるようにするスペースを第１の収納部２の
底部に残すし、第２の収納部４自身は取り外し自在とな
る。

【００１８】このように、第２の収納部４が取り外しで
きるように設けられていると、第２の収納部４を１つ着
脱するだけで、構造が特に複雑になるようなことなく、
第１の収納部２に１種類の用紙１だけを多数枚収納して
送り出す多数枚給紙状態と、前記２種類給紙状態とが選
択的に得られる。しかし、第２の収納部４の移動および
着脱のための支持にどのような具体的構造を採用しても
よい。

【００１９】第１、第２の各収納部２、４はそれぞれ、
それらに収納している用紙１、３を１枚ずつ送り出すた
めに、用紙１、３の前端部を図１、図２に示すように押
し上げる押し上げ板８、９が設けられている。そこで、
送り出し手段５は、前記押し上げられる用紙１、３に第
１の収納部２外から接触して、より具体的には第１の収
納部２の前部上方位置にて接触して最上のものから順に
搬送路１０へ１枚ずつ送り出す１回転駆動方式の給紙ロ
ーラ１１を用いた方式としてある。給紙ローラ１１に代
えベルト方式を採用することもできる。

【００２０】移動手段６は図３に示すように、第１の収
納部２の側面前後に設けたプーリ１２、１３に掛け渡し
たワイヤ１４によって第２の収納部４を移動させるよう
にしてあり、ワイヤ１４の２点に設けたピン１５に第２
の収納部４の一側前後にある引っ掛け片７の孔７ａを上
方から着脱できるように嵌め合せて連結し、ワイヤ１４
の駆動が伝達されるようにしてある。この着脱できる連
結によって第２の収納部４が第１の収納部２に対し着脱
されることを邪魔しない。ワイヤ１４の駆動は第１のモ
ータ１６の回転をギヤ１７を介してプーリ１２に伝達し
て行なう。しかし、ワイヤ１４の駆動方式や、第２の収
納部４のワイヤ１４との着脱できる連結構造は種々に変
更することができる。

【００２１】移動手段６は第１のモータ１６を正逆駆動
できるものにしたり、ワイヤ１４に伝達する駆動の方向
を正逆切り替えられるようにすることで、第２の収納部
４を前後に往復移動させることができ、前記のように第
２の収納部４に収納されている用紙３を送り出すとき
に、第２の収納部４を送り出し手段５にて用紙３を１枚
ずつ送り出される例えば図２に示す前側の給紙位置に移
動させるのに加え、第１の収納部の用紙を送り出すとき
は、第２の収納部４を送り出し手段５が第１の収納部２
の用紙１を送り出すのに邪魔にならない図１に示す後部
側の非給紙位置に移動させる。これと同時に、別途第１
の収納部２を送り出し手段５によって用紙１が送り出さ
れる押し上げ板８を上動させた図１に示す給紙位置に部
分的に移動させるようにする。これによると、前記２種
類の用紙の選択的な送り出しが混乱なく確実に行われる
ので好適であるし、第１の収納部２の用紙１を送り出さ
ないとき第１の収納部２を押し上げ板８が下動した元の
非給紙位置に戻しておくことによって、第２の収納部４
が用紙３を送り出す給紙位置に移動されるのを妨げな
い。

【００２２】本実施の形態では、第１の収納部２の一部
分として押し上げ板８を移動させるのに今１つの移動手
段２１を設けてある。この移動手段２１は図１、図２に
示すように、押し上げ板８に連結した上下動するラック
部材２２と、このラック部材２２に噛み合うピニオン２
３と、このピニオン２３を正逆駆動する第２のモータ２
４とで構成している。この移動手段２１は図２に示すよ
うに第１の収納部２に収納している用紙１を送り出すと
きに押し上げ板８を上動させて給紙できるようにするの
に加え、第２の収納部４に収納している用紙３を送り出
すときにも、図３に示すように第１の収納部２の押し上
げ板８を上動させて、用紙１を介し第２の収納部４の押
し上げ板９を上動させ、給紙できるようにしてある。も
っとも、これらの押し上げ板８、９の具体的な上動方式
は種々に設計することができるし、個別の移動手段で行
なってもよい。

【００２３】ここで、用紙１をＡ３サイズ、用紙３をＡ
４サイズとした場合の使い分けの具体的な動作制御例に
ついて図４のフローチャートに従って説明する。給紙信
号があると、選択されている用紙がＡ４サイズかＡ３サ
イズかを判別する。選択がＡ４サイズであると、第２の
収納部４が給紙位置かどうかを判定し、給紙位置でない
と第１のモータ１６を正転駆動して第２の収納部４を前
記した前部の給紙位置に移動させてから、給紙位置であ
るとそのまま、第２のモータ２４を正転駆動して押し上
げ板８を上動させ、用紙１を介し押し上げ板９を上動さ
せる。次いで、送り出し手段５を駆動することにより第
２の収納部４に収納された用紙３の給紙が行なわれるよ
うにする。給紙が終了すると復動およびその他の必要な
処理を行ないリターンする。選択がＡ３サイズである
と、第２の収納部４が給紙位置かどうかを判定し、給紙
位置であると第１のモータ１６を逆転駆動して第２の収
納部４を非給紙位置に移動させてから、給紙位置でない
とそのまま、第２のモータ２４を正転駆動して押し上げ
板８を単独で上動させる。次いで、送り出し手段５を駆
動することにより第１の収納部２に収納された用紙１の
給紙が行なわれるようにする。給紙が終了すると復動お
よびその他の必要な処理を行ないリターンする。

【００２４】ここで、図１と図２とを比較して分かるよ
うに、用紙１を給紙するときと、用紙３を給紙するとき
との、押し上げ板８を上動させる量が異なる。しかし、
第２のモータ２４の駆動トルクは用紙１、３の残量にか
かわりなく、一定の圧力で送り出し手段５に押し付ける
ように設定されるので、そのときどきの用紙１、３の違
いや、それらの残量の違いを吸収することができ、押し
上げ板８の上動量を特に制御する必要はない。

【００２５】なお、図５に移動手段６の別の例を示して
ある。第１の収納部２の側面に設けた前後一対の軸受部
３１で両端部を回転自在に支持したねじ軸３２と、この
ねじ軸３２をギヤ３３を介して正逆駆動する第３のモー
タ３４とで構成し、ねじ軸３２に嵌め合わせた一対のス
ライダ３５上のピン３５ａに第２の収納部４の引っ掛け
片７の孔７ａを着脱できるように嵌め合わせてある。こ
れによって、第２の収納部４を第１の収納部２に対し着
脱することを妨げないし、嵌め合わせた状態で第３のモ
ータ３４がねじ軸３２を正逆回転させるとスライダ３５
が前後動して第２の収納部４を前方あるいは後方に移動
させる。

【００２６】（実施の形態２）本実施の形態２に係る給
紙装置は図６〜図８に示すように、用紙１を収納する第
１の収納部２と、この第１の収納部２内に設けられて用
紙３を収納する第２の収納部４と、前記第１の収納部２
から用紙１を１枚ずつ送り出す第１の送り出し手段４１
と、前記第２の収納部４から用紙３を１枚ずつ送り出す
第２の送り出し手段４２と、を備え、前記第１の収納部
２および第１の送り出し手段４１の組と、前記第２の収
納部４と第２の送り出し手段４２の組とは、互いに用紙
１、３の送り出しを邪魔しない例えば図６、図７に示す
ような位置関係にしてある。

【００２７】これにより、実施の形態１の場合同様に、
第１の収納部２における１つのスペースにおいて、この
第１の収納部２と、この第１の収納部２内に設けられた
第２の収納部４とに、２種類の用紙１、３を振り分けて
収納することができる。本実施の形態２では特に、これ
ら第１、第２の各収納部２、４がそれぞれに専用の前記
第１、第２の各送り出し手段４１、４２とともに互いに
用紙１、３の送り出しを邪魔しない前記位置関係にある
ことによって、第１の収納部２における１つのスペース
に収納された前記２種類の用紙１、３を第１、第２の各
送り出し手段４１、４２の選択的な駆動によっていつで
も送り出すことができる。

【００２８】これらによって、第１、第２の収納部２、
４の２つと第１の収納部２のスペースに入り込まなくて
よい２つの送り出し手段４１、４２による簡単な構造で
２種類給紙状態が得られる。

【００２９】この場合も、第２の収納部４が取り外しで
きるように設けられていると、第２の収納部４の１つを
着脱するだけで、構造が特に複雑になるようなことな
く、第１の収納部２に１種類の用紙１だけを多数枚収納
して送り出す多数枚給紙状態と、前記２種類給紙状態と
が選択的に得られる。本実施の形態２では第２の収納部
４の本体は移動しなくてよいので、第２の収納部４を第
１の収納部２に上方から嵌め合わせるのに、第１の収納
部２の口縁部に設けたピン３６に第２の収納部４の引っ
掛け片７に設けた孔７ａを上方から着脱できるように嵌
め合わせることにより、第２の収納部４を第１の収納部
２の所定位置に着脱できるように支持している。

【００３０】第１、第２の送り出し手段４１、４２は実
施の形態１の場合と同様に共に１回転駆動方式の第１、
第２の給紙ローラ４３、４４であり、第１、第２の収納
部２、４が有している押し上げ板８、９と協働して実施
の形態１の場合と同様に給紙を行なう。しかし、押し上
げ板８、９の上動の方式が実施の形態１と異なってい
る。第１の収納部２の押し上げ板８は常時上動していて
も第１の給紙ローラ４３が駆動されなければ給紙が行な
われず問題はないので、機構を簡略化するためにばね４
５で押し上げ板８を常時上動させるように付勢してあ
り、この付勢は第１の収納部２が所定の装着位置にある
間働き、装着位置から外れると付勢が解除されるように
するのが好適である。第２の収納部４の押し上げ板９
は、これに対応した第１の収納部２上の位置に設けた補
助押し上げ板４６により用紙１を介し上動させるように
している。この押し上げ板４６は実施の形態１の場合と
同様に、補助押し上げ板４６に連結した上下動するラッ
ク部材４７と、このラック部材４７に噛み合うピニオン
４８と、このピニオン４８を正逆駆動する第３のモータ
４９とで構成された移動手段５１にて上動させる。この
補助押し上げ板４６の上動により、第１の収納部２内の
用紙１の途中を図に示すように持ち上げて押し上げ板９
を用紙１により上動させ、用紙３を第２の給紙ローラ４
４に圧接する給紙状態とするようにしてある。

【００３１】この場合も、補助押し上げ板４６および押
し上げ板９が常時上動していても第２の給紙ローラ４４
を駆動しなければ給紙が行なわれないし、第１の収納部
２の用紙１が給紙されることを邪魔することもないので
特に問題はなく、そのようにすることで構造が簡略化す
る。しかし、用紙１の給紙において用紙１が押し上げ板
９などと摺接してトラブルの原因になることが考えられ
る。そこで、本実施の形態２では給紙時にのみ補助押し
上げ板４６および押し上げ板９を上動させ、非給紙時に
は下動させる、いわば第２の収納部４の部分的な給紙状
態と非給紙状態との間の移動を図るようにしている。な
お、用紙１を補助押し上げ板４６で持上げて押し上げ板
９を上動させるのに、第２の収納部４の前壁３７が用紙
１と干渉するので、前壁３７はその上部を軸３８により
回動できるように支持し、用紙１が補助押し上げ板４６
によって持上げられるのに応動して図６に示す位置から
図７に示す位置に退避できるようにしてある。前壁３７
の復動は自重によってもよいしばねなどによる付勢によ
ってもよい。

【００３２】

【発明の効果】本発明によれば、上記の説明で明らかな
ように、簡単な構造で１つのカセット内のスペースで少
なくとも２種類給紙状態が得られるし、必要に応じて多
数枚給紙状態も特に複雑化することなく得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１に係る給紙装置を第１の
収納部による給紙状態で示す断面図である。

【図２】図１の給紙装置を第２の収納部による給紙状態
で示す断面図である。

【図３】図１、図２の給紙装置の主要構成を示す斜視図
である。

【図４】図１〜図３の給紙装置の２種類給紙時の動作制
御例を示すフローチャートである。

【図５】図３の移動手段とは別の移動手段の例を示す側
面図である。

【図６】本発明の実施の形態２に係る給紙装置を第１の
収納部による給紙状態で示す断面図である。

【図７】図６の給紙装置を第２の収納部による給紙状態
で示す断面図である。

【図８】図６、図７の給紙装置の主要構成を示す斜視図
である。

【符号の説明】

１、３ 用紙 ２ 第１の収納部 ４ 第２の収納部 ５ 、４１、４２ 送り出し手段 ６、２１、５１ 移動手段 ７ 引っ掛け片 ７ａ 孔 １５、３６ ピン

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】用紙を収納し１枚ずつ送り出す給紙装置に
   おいて、 用紙を収納する第１の収納部と、 この第１の収納部内に設けられて用紙を収納する第２の
   収納部と、 前記第１、第２の収納部から用紙を１枚ずつ送り出すそ
   れらに共通の送り出し手段と、 前記第２の収納部から用紙を送り出すとき、この第２の
   収納部を送り出し手段によって用紙が送り出される位置
   に移動させる移動手段と、 を備えたことを特徴とする給紙装置。
2. 【請求項２】 前記移動手段は、前記第１の収納部の用
   紙を送り出すとき、前記第２の収納部を前記送り出し手
   段が第１の収納部の用紙を送り出すのに邪魔にならない
   位置に移動させ、第１の収納部を送り出し手段によって
   用紙が送り出される位置に移動させる請求項１に記載の
   給紙装置。
3. 【請求項３】 第２の収納部は取り外しできるように設
   けられている請求項１、２のいずれか１項に記載の給紙
   装置。
4. 【請求項４】用紙を収納し１枚ずつ送り出す給紙装置に
   おいて、 用紙を収納する第１の収納部と、 この第１の収納部内に設けられて用紙を収納する第２の
   収納部と、 前記第１の収納部から用紙を１枚ずつ送り出す第１の送
   り出し手段と、 前記第２の収納部から用紙を１枚ずつ送り出す第２の送
   り出し手段と、を備え、 前記第１の収納部および第１の送り出し手段の組と、前
   記第２の収納部と第２の送り出し手段の組とは、互いに
   用紙の送り出しを邪魔しない位置関係にあることを特徴
   とする給紙装置。
5. 【請求項５】 第２の収納部は取り外しできるように設
   けられている請求項４に記載の給紙装置。