JP2001301103A - ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及びその製法 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂積層発泡シート及びその製法

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JP2001301103A
JP2001301103A JP2000121973A JP2000121973A JP2001301103A JP 2001301103 A JP2001301103 A JP 2001301103A JP 2000121973 A JP2000121973 A JP 2000121973A JP 2000121973 A JP2000121973 A JP 2000121973A JP 2001301103 A JP2001301103 A JP 2001301103A
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laminated
sheet
film
foamed sheet
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JP2000121973A
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Shigeru Kobayashi
茂 小林
Koji Shimizu
浩司 清水
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品容器等に広く用いられるポリスチレン系
樹脂積層発泡シートにおいて、フィルムの接着性が、良
好で、成形性に優れ、印刷性が良好であり、外観の美麗
な成形品を提供すること目的とする。 【解決手段】 ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なく
とも一方の表面に非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムを
積層したポリスチレン系樹脂積層発泡シートであって、
フィルム積層面下の発泡シート表層部に、長径が100
μmより小さな微細セルが殆どなく、また、このポリス
チレン系樹脂発泡積層シートを加熱により1.5倍以上
に二次発泡させた場合、フィルム積層面下の発泡シート
表層部に微細セルが発生する成形性、表面性、曲面印刷
性に優れた成形品を作成することができるポリスチレン
系樹脂積層発泡シートを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品容器等に広く
用いられるポリスチレン系樹脂積層発泡シートに関し、
詳しくは、フィルムの接着性が良好で、成形性に優れ、
印刷性が良好で、外観の美麗な成形品を得ることができ
るポリスチレン系樹脂積層発泡シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリスチレン系樹脂積層発泡
シートは丼形状等に成形し、インスタントラーメン容器
等に広く用いられている。これらの容器では外観が美麗
であることが強く要求され、特に、インスタントラーメ
ン容器等に於いては、その外表面(一般にフィルム面)
に曲面印刷をする必要性より、容器表面が平滑であるこ
とが要望される。表面が平滑で曲面印刷性に優れた容器
を得るために、特開平10ー16025号に積層発泡シ
ートのフィルム下面の発泡シート表層部に微細セル層を
設けることが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような積
層発泡シートに於いて、発泡シート表面にフィルムを積
層した場合、積層直後のフィルムと発泡シートの接着性
は非常に良好であるが、数日間放置すると接着性が悪化
する。そのため、その後、容器成形のために加熱する
と、フィルム表面に接着剥離による気泡が多発してい
た。このため、成形品の表面平滑性が確保できないばか
りか、成形時の加熱を抑えざるを得ず十分な成形性を確
保できないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、接着直後
では良好な接着性を示すが、フィルム接着後1日以上の
経日で接着性が低下し、成形時の加熱で容易に接着剥離
が発生し、発泡シート表面に気泡が発生するのは、フィ
ルムを発泡シートに積層する段階で、フィルムを積層し
た発泡シート表面層に微細なセルが発生することが原因
であることを発見した。そこで、本発明者らは、発泡シ
ートにシートを積層する段階において、フィルムを積層
した発泡シート表面に微細なセルを発生させず、かつ成
形時の加熱により微細なセルを発生させる方法について
鋭意研究した。その結果、フィルムを発泡シートに積層
する時の熱で発泡シート表面を発泡させず微細セルの発
生を抑え、成形加熱の熱で発泡シート表面が発泡して微
細セルが発生する様に、発泡シートの表面の発泡性制御
及び接着するフィルムの温度を制御することにより達成
し得ることを見出し本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明のポリスチレン系樹脂積
層発泡シートは、ポリスチレン系樹脂発泡シートの少な
くとも一方の表面に非発泡ポリスチレン系樹脂フィルム
を積層した積層発泡シートであって、発泡シートの非発
泡フィルム積層面から積層面下厚み方向200μm厚
さ、厚み方向に直角な方向1mm巾に囲まれる断面の範
囲内に、存在する長径100μm以下の微細セルが10
個未満であり、1.5倍以上の二次発泡倍率で二次発泡
させた場合の積層発泡シートにおける、二次発泡シート
の積層面から積層面下厚み方向(200×二次発泡倍
率)μmの表層部の、厚み方向に直角な方向1mmに囲
まれる断面の範囲内に存在する、長径が100μm以下
の微細セルが、150個以上になる。
【0006】また、本発明のポリスチレン系樹脂積層発
泡シートの他の要旨は、ポリスチレン系樹脂発泡シート
の少なくとも一方の表面に非発泡ポリスチレン系樹脂フ
ィルムを積層した積層発泡シートであって、該発泡シー
トの表面から表面下150μm厚さの表層部における平
均密度が、0.30g/cm3 以上であり、発泡シート
の非発泡フィルム積層面から積層面下厚み方向200μ
mの表層部の、厚み方向に直角な方向1mm巾に囲まれ
る断面の範囲内に存在する、長径100μm以下の微細
セルが10個未満であり、1.5倍以上の二次発泡倍率
で二次発泡させた場合の積層発泡シートにおける、二次
発泡シートの積層面から積層面下厚み方向(200×二
次発泡倍率)μmの表層部の、厚み方向に直角な方向1
mmに囲まれる断面の範囲内に存在する、長径が100
μm以下の微細セルが、150個以上になる。
【0007】また、本発明のポリスチレン系樹脂積層発
泡シートの製法の要旨は、ポリスチレン系樹脂発泡シー
トの少なくとも一方の表面に非発泡ポリスチレン系樹脂
フィルムを積層して製造されるポリスチレン系樹脂積層
発泡シートの製法であって、発泡シートの表面から表面
下150μm以内の表層部の平均密度が、0.30g/
cm3 以上であるポリスチレン系樹脂発泡シートの表面
に押し出し樹脂温度が180〜250℃である非発泡フ
ィルムを積層して積層発泡シートを製造する工程を含
む。
【0008】また、本発明のポリスチレン系樹脂積層発
泡シートの製法の他の要旨は、ポリスチレン系樹脂発泡
シートの少なくとも一方の表面に非発泡ポリスチレン系
樹脂フィルムを積層して製造されるポリスチレン系樹脂
積層発泡シートの製法であって、表面から表面下150
μmの表層部の平均密度が、0.30g/cm3 以上で
ある発泡シートの表面に押し出し樹脂温度が180〜2
50℃である非発泡フィルムを積層し、積層終了時の積
層発泡シートにおける発泡シート部のフィルム積層面か
ら積層面下厚み方向200μmの表層部の、厚み方向に
直角な方向1mm巾に囲まれる断面の範囲内に、存在す
る長径100μm以下の微細セルが10個未満である、
積層発泡シートを製造する方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、ポリスチレン系樹脂積層発
泡シートについて製法と共に説明する。本発明のポリス
チレン系樹脂発泡シートは、基本的には、当業者が行い
得る装置と同様の装置により製造が可能であり、特に限
定されないが、本発明は、この製造工程の中で、特に発
泡シートの表面の発泡性および接着するフィルム温度
を、特に制御することにより、経日後のフィルム接着性
の保持に顕著な効果を発揮し、成形品の表面性の良好な
ポリスチレン系樹脂積層発泡シートを得ることができ
る。
【0010】具体的には、本発明で示す発泡シート及び
積層するフィルムで使用するポリスチレン系樹脂とは、
スチレン、メチルスチレン等のスチレン単量体の単独重
合樹脂、又はアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン酸、ブタジ
エン等のビニル単量体との共重合樹脂並びにこれらの樹
脂の混合樹脂等が挙げられる。
【0011】押し出し機内に、上記ポリスチレン系樹脂
と、タルク、炭酸カルシウム、化学発泡剤等の造核剤と
を入れ、これらを溶融・混合する。その後、樹脂量全体
に対し、0.3〜0.7モル/kgの量の発泡剤を、要
望する発泡倍率を確保するために加圧注入する。発泡剤
としては、ブタン、プロパン、ペンタン等の低沸点の炭
化水素並びにハロゲン化炭化水素が用いられ得る。その
後、発泡適性温度まで冷却後サーキュラーダイより押し
出し発泡させて発泡シート化する。この時、サーキュラ
ーダイ出直後の発泡シートを急冷する。急冷の方法は、
例えば、シートの表層に冷却エアーを当てる。
【0012】この場合、本発明においては、急冷された
発泡シートの表面から表面下150μmまでの表層部の
平均密度を0.30g/cm3 以上になるように、諸条
件を設定する。この範囲内の表層部の平均密度を0.3
0g/cm3 以上にすることにより、加熱による表層部
の発泡性を抑えることができ、フィルム積層時の熱でフ
ィルム積層発泡シート表面の微細セルの発生を抑えるこ
とが可能となる。
【0013】具体的には、積層終了時の積層発泡シート
における発泡シートのフィルム積層面から積層面下厚み
方向200μm以下の表層部の、厚み方向に直角な方向
1mm巾に囲まれる断面の範囲内に存在する長径100
μm以下の微細セルが、好ましくは、10個未満である
発泡シートを製造することができる。
【0014】表層部の平均密度を上記の範囲内にするた
めには、押出し温度、冷却エアーの噴出量および温度等
の調整により、制御する。
【0015】尚、発泡シートの表面から表面下150μ
mまでの表層部の平均密度の測定は、この部分を150
±15μmの厚み精度で削り取り、厚さと面積より体積
を求め、重量を測定して算出した。
【0016】発泡シートの目付・厚みは、特に限定しな
いが、例えば、丼容器を成形する場合は、目付は200
〜350g/m2 、厚みは1.8〜2.5mmが好まし
い。また、厚み方向1mmあたりのセルサイズは、7〜
13個の範囲内で積層されていることが好ましい。
【0017】次に本発明にかかるポリスチレン系樹脂積
層発泡シートは、表層部の密度を前述のように0.30
g/cm3 以上に調整した発泡シートの表面に、非発泡
ポリスチレン系樹脂フィルムが積層される。
【0018】積層する非発泡ポリスチレン系樹脂フィル
ムの材料は、発泡シートの樹脂と同一でも異なっても良
いが、一般にはスチレンとブタジエンとのブロック重合
樹脂(SBS)又はグラフト重合樹脂(HIPS)及び
これらの樹脂とポリスチレン樹脂との混合樹脂を使用す
る。ポリスチレン系発泡シートにポリスチレン系樹脂積
層発泡シートを積層した積層フィルムの厚みは、100
〜250μm程度が好適である。
【0019】非発泡ポリスチレン樹脂フィルムの積層方
法は、上記非発泡ポリスチレン系樹脂を押し出し機で溶
融後Tダイにて発泡シート上にフィルム状に押し出し、
圧着することで達成される。尚、圧着する際に、押し出
しフィルム表面に印刷した別のフィルム等を供給し、表
層に係るフィルムを付加して積層することも可能であ
る。
【0020】本発明におけるポリスチレン系樹脂積層発
泡シートの製造方法において、Tダイで押し出す非発泡
フィルムの樹脂温度は、Tダイと発泡シートの距離等の
押し出し条件、積層する非発泡フィルム厚み等で異なる
が、180〜250℃が好ましく、更に好ましくは20
0〜230℃である。尚、本発明において、「押し出し
フィルムの樹脂温度」とは、Tダイ出直後の最高フィル
ム温度を非接触の赤外線温度計で測定した値である。
【0021】樹脂温度が180℃未満では、発泡シート
と非発泡フィルムの接着性が確保できない。
【0022】また、樹脂温度が250℃以上では、積層
発泡シートにおいて非発泡フィルム接着面下の発泡シー
ト表面に長径100μm以下の微細セルが発生してしま
う。従って、接着直後の剥離テストでは非常に良好に接
着しているが、接着後1〜4日での剥離テストでは接着
性は低下しており、成形のための加熱で積層発泡フィル
ム表面下に気泡が発生し、表面が鮫肌状になることが確
認されている。
【0023】ここで示す微細セルとは長径が100μm
以下の小さなセルを指し、発泡シートの厚み方向中央部
に見られるセルと比較して明らかに小さいセルである。
微細セルは非発泡フィルムを発泡シートに積層した積層
フィルムの状態では存在しないことが好ましいが、少な
くとも、発泡シートのフィルム積層面から厚み方向20
0μmの表層部の,厚み方向に直角な方向1mm巾に囲
まれる断面の範囲内において10個未満にする必要があ
る。この範囲内に、微細セルが10個以上ある場合は、
これらの微細セルの存在が、経日後の接着性を劣化さ
せ、さらに二次発泡後の成形品の表面に気泡を生じさせ
る原因となる。なお、上記微細セル数の測定は倍率10
0倍の電子顕微鏡にて観察し、上記範囲内に見られる長
径100μm以下の全セル数を数えた。
【0024】この様にして得られたポリスチレン系樹脂
積層発泡シートは、少なくとも4日以上経過してもフィ
ルムと発泡シートとの接着性低下は見られず、成形に必
要な加熱をして二次発泡倍率を1.5倍以上であるよう
に二次発泡しても、フィルム表面に気泡の発生が見られ
ず良好な成形性・成形体が得られる。また、二次発泡段
階において、加熱して1.5倍以上に二次発泡させると
フィルム積層面下の発泡シート表面に微細セルが発生す
る。
【0025】微細セルは、二次発泡シートの積層面から
積層面下厚み方向(200×二次発泡倍率)μmの表層
部の、厚み方向に直角な方向に1mm巾に囲まれる断面
の範囲内に、長径が100μm以下の微細セルが150
個以上存在することが必要である。微細セル層が薄かっ
たり、セル径が、充分小さくなっておらず、上記範囲の
微細セル数が150個以下の場合、積層発泡シートのフ
ィルム表面の平滑性は悪く、印刷性が不十分となる。
【0026】以上のようにして、接着性良好で、成形性
が良く、表面性・曲面印刷性が良好な容器が得られる本
発明にかかるポリスチレン系樹脂発泡シートについて、
実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定される
ものではなく、本発明はその主旨を逸脱しない範囲内
で、当業者の知識に基づき種々なる改良、変更、修正を
加えた態様で実施し得るものである。
【0027】
【実施例】以下に、具体的な実施例を示し、本発明にか
かるポリスチレン系樹脂積層発泡シートを説明する。
【0028】なお、本実施例において、「積層発泡シー
ト下の微細セル数」は、積層発泡シートの場合、発泡シ
ートの非発泡フィルムの積層面から積層面下厚み方向2
00μmの表層部の、厚み方向に直角な方向1mm巾の
断面の範囲内に、存在する長径が100μm以下の微細
セルの数を、N=5で測定した平均値である。また、二
次発泡シートの場合、二次発泡シートの積層面から積層
面下厚み方向380μm厚さ(200×二次発泡倍率
1.9)の表層部の、厚み方向に直角な方向1mm巾の
断面の範囲内に存在する100μm以下の微細セル数
を、N=5で測定した平均値である。
【0029】さらに、「積層発泡シートのフィルム接着
性」は、巾方向に2cm巾で切り出した積層発泡シート
のフィルム剥離テストによって、判断した。具体的に
は、フィルム剥離テストは、積層発泡シートから非発泡
フィルムを剥離し、剥離した非発泡フィルム面全体に発
泡シート表層が付着している時を、”良”とした。付着
のない部分が存在する時を、”不良”とした。
【0030】また、「表面粗さ」は、粗さ計(東洋精密
機械(株)製)により測定した。
【0031】ポリスチレン樹脂(A&M製685)、お
よび造核剤としてタルクとを、押出し機内で溶融・混合
した。これに発泡剤としてiso-ブタン85%組成のブタ
ンを使用し、サーキュラーダイより押し出し、ダイ出直
後にエアリングにて急冷して作成した、厚み2.0m
m、目付250g/m2 、厚み方向に20個のセルが積
層され、残存揮発分2.4%、表面から表面下150μ
mまでの表層部の密度が片面0.36g/cm3 、他面
が0.22g/cm3 であった。
【0032】
【実施例1〜4、比較例1,2】このシートの表面から
表面下150μmまでの表層部の密度が0.36g/c
3 である片面上に、フィルム厚み135μm及び20
0μmのハイインパクトポリスチレン樹脂(A&M製4
75D)フィルムをTダイより押し出し積層した。押し
出し温度を、それぞれ190℃、210℃、230℃、
250℃、と変更して、実施例1〜4を実施し、170
℃、270℃の押出し温度で比較例1および比較例2を
実施した。
【0033】得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シー
トの微細セル状況、積層直後および2日後の剥離テスト
による接着性並びに1.9倍に二次発泡させたシートの
微細セル及びフィルム表面の気泡の発生状況を調べた。
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表より、発泡シート表面に積層するフィル
ムのTダイから押し出す樹脂温度は180〜250℃、
好ましくは200〜230℃が微細セルの発生を抑え、
接着性を確保する上で適性である。
【0036】また、積層発泡シートのフィルム積層面と
積層面下厚み方向200μmまでの間と、厚み方向に直
角な方向1mm巾に囲まれる範囲内に、微細セルが10
個以上存在する物は、接着後の経日で接着が著しく低下
し、成形加熱でフィルム表面に気泡が発生することが判
る。
【0037】
【比較例3】上記実施例で製造した発泡ポリスチレンシ
ートの他面すなわち表面から表面下150μmまでの密
度が0.22/cm3 の発泡シート表面に実施例3と同
様にフィルム厚み135μmのフィルムを積層した。フ
ィルム積層によりフィルム直下の発泡シート表面には微
細セルが見られなかった。加熱して1.9倍まで二次発
泡させた時の発泡シート直下の微細セルは65個であっ
た。
【0038】実施例3及び比較例2,3の積層発泡シー
トを用い加熱して二次発泡させ、フィルム面を容器の外
面になるようにして口径145mmφ、深さ75mmの
丼形状容器を成形した。
【0039】実施例3の積層発泡シートは2.1倍まで
二次発泡させてもフィルム表面に気泡が発生せず、二次
発泡倍率1.8〜2.1倍の範囲で良好な成形性・表面
性・強度の容器が得られた。二次発泡倍率2.0倍での
成形容器の表面粗さRaは、0.35μmであり、成形
直後に曲面印刷をしてもインク飛びが無い優れた印刷性
を示した。
【0040】比較例2からの積層発泡シートは二次発泡
倍率1.7倍でフィルム表面に気泡が発生するため加熱
を高めることができず、成形伸び不良が発生して使用で
きなかった。
【0041】比較例3からのシートは、二次発泡倍率
2.1倍まで発泡可能で、実施例3からのシートと同様
成形可能であったが、2.1倍まで加熱して成形した容
器の表面粗さRaは0.6μmであり、曲面印刷でイン
ク飛びが発生して、表面性・印刷性が不良であった。
【0042】
【発明の効果】以上、本発明にかかるポリスチレン系樹
脂積層発泡シートおよびその製法により、非発泡フィル
ム積層後の経日後接着性が低下せず、成形時の加熱によ
っても容易に接着剥離を生じない、ポリスチレン系樹脂
積層発泡シートを得ることができる。また、本発明じか
かるポリスチレン系樹脂積層発泡シートは、二次発泡す
ると表層部に微細セルが150個以上発生する特性を有
し、これにより、成形性が良好であり、成形品の表面平
滑性の良好な、印刷性も良好で、外観の美麗な成形品を
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B29K 105:04 B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 Fターム(参考) 4F100 AA08H AK12A AK12B AK12C BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C BA42A BA43A CA01 CA05 CA23 DJ01A EH172 GB15 GB16 GB23 JK06 JL01 4F207 AA13 AA21 AB02 AD17 AG03 AG20 AH55 AH56 AH58 KA01 KA11 KA17 KB13 KL65 KL83 KL84

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレン系樹脂発泡シート(発泡シ
    ートという。以下同様)の少なくとも一方の表面に非発
    泡ポリスチレン系樹脂フィルム(非発泡フィルムとい
    う。以下同様)を積層した積層発泡シートであって、発
    泡シートの非発泡フィルム積層面から積層面下厚み方向
    200μmの表層部の、厚み方向に直角な方向1mm巾
    に囲まれる断面の範囲内に、存在する長径100μm以
    下の微細セルが10個未満であり、1.5倍以上の二次
    発泡倍率で二次発泡させた場合、積層発泡シートにおけ
    る発泡シートの、非発泡フィルム積層面から積層面下厚
    み方向(200×二次発泡倍率)μmの表層部の、厚み
    方向に直角な方向1mmに囲まれる断面の範囲内に存在
    する、長径が100μm以下の微細セルが150個以上
    になる、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート。
  2. 【請求項2】 ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なく
    とも一方の表面に非発泡ポリスチレン系樹脂シートを積
    層した積層発泡シートであって、該発泡シートが、発泡
    シートの表面から表面下150μm厚さの表層部におけ
    る平均密度が、0.30g/cm3 以上であり、発泡シ
    ートのフィルム積層面から積層面下厚み方向200μm
    の表層部の、厚み方向に直角な方向1mm巾に囲まれる
    断面の範囲内に存在する、長径100μm以下の微細セ
    ルが10個未満であり、1.5倍以上の二次発泡倍率で
    二次発泡させた場合、積層発泡シートにおける、二次発
    泡シートの積層面から積層面下厚み方向(200×二次
    発泡倍率)μmの表層部の厚み方向に直角な方向1mm
    に囲まれる断面の範囲内に存在する、長径が100μm
    以下の微細セルが、150個以上になる、ポリスチレン
    系樹脂積層発泡シート。
  3. 【請求項3】 ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なく
    とも一方の表面に非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムを
    積層して製造されるポリスチレン系樹脂積層発泡シート
    の製法であって、発泡シートの表面から表面下150μ
    m以内の表層部の平均密度が、0.30g/cm3 以上
    であるポリスチレン系樹脂発泡シートの表面に押し出し
    樹脂温度が180〜250℃である非発泡フィルムを積
    層して積層発泡シートを製造する、ポリスチレン系樹脂
    積層発泡シートの製法。
  4. 【請求項4】 ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なく
    とも一方の表面に非発泡ポリスチレン系樹脂フィルムを
    積層して製造されるポリスチレン系樹脂積層発泡シート
    の製法であって、表面から表面下150μmの表層部の
    平均密度が、0.30g/cm3 以上であるポリスチレ
    ン系樹脂発泡シートの表面に、押し出し樹脂温度が18
    0〜250℃である非発泡フィルムを積層し、積層終了
    時の積層発泡シートにおける発泡シートの非発泡フィル
    ム積層面から積層面下厚み方向200μmの表層部の、
    厚み方向に直角な方向1mm巾に囲まれる断面の範囲内
    に、存在する長径100μm以下の微細セルが10個未
    満である積層発泡シートを製造する、ポリスチレン系樹
    脂積層発泡シートの製法。
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