JP2005041516A - スチレン系樹脂発泡シート、成形容器およびその製造方法 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡シート、成形容器およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形性、型決まり性が良好で、シート穴開き等による収率低下を起こさない薄肉のスチレン系樹脂発泡シートを製造し、該スチレン系樹脂発泡シートにより、美麗で嵩高性が改善された容器を提供する。
【解決手段】大きなセル間に、大きなセルの平均セル径の1/3以下の微細セルが存在する複合セル構造を有する成形容器、スチレン系樹脂に多孔性無機粉末を造核剤、低級炭化水素発泡剤および化学発泡剤を添加して押出発泡させて得た発泡シートを養生後、加熱二次発泡させて金型内で成形する成形容器の製造方法、および同様のセル構造の成形用発泡シートを得る。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄肉で表面性が優れた美麗なスチレン系樹脂発泡シート成形容器とその経済的に有利な製法、および二次発泡シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
スチレン系樹脂発泡シート成形容器は安価で、強度があり、清潔感、断熱性がある事等より、各種食品のトレー、容器として大量に使用されていた。しかし、容器の肉厚みが厚い為に、容器が嵩張る、シャープな形状容器が得られない、表面が粗くギラギラした光沢がある等の問題があり、総菜容器等の分野でスチレン樹脂シートやオレフィン樹脂シートからの成形容器に替えられている。この為に、スチレン系樹脂発泡シート成形容器の低発泡化による薄肉化が進められている。容器を薄肉化した場合、容器の嵩張りや形状の出方は改善されるが、容器の透明性が増し、中身が透けて見える等の問題の他に、発泡シートを構成するセル自身が見えて容器表面が汚く見える問題が生じている。この課題を解決するために樹脂に無機充填剤を添加して樹脂自身を不透明化する方法が挙げられるが、充填剤の凝集物が発生し、押出発泡シート化時のダイス詰まりや発泡シートの穴あきが多発する等の生産上の問題が多い。又、発泡シートのセル径を細かくして、厚み方向にセルを多数個積み重ねて透明性を抑える方法があるが、汎用のブタン等の炭化水素を発泡剤とする場合、造核剤の添加量を増やしても厚み方向1mm当たり15個程度以下のセル積み重ねしか実現できず、透明性を抑える効果は少ない。炭酸ガスや水等の特殊な発泡剤を使用すると厚み方向1mm当たり30個以上のセル積み重ねが可能となるが、製造設備上に問題がある他に、スチレン系発泡シートの発泡倍率は2〜3倍程度しか得られず、更に、加熱による二次発泡性が乏しく、強度が弱く、断熱性の劣る容器しか得られない。
【0003】
発泡シートの透明性を下げる手段として特開平2001−301103の如く押出時の発泡シート表面を急冷し、成形時の加熱で微細セルを発生させる方法がある。この方法では発泡シートの透明性は低下し、表面性も改善されるが、薄肉容器の透明性を改善するには不十分である。又、特公平5−49701にはセル径0.25mm以下のセルとセル径0.4〜1mmのセルよりなる複合セルの押出発泡体が提案されている。本提案は断熱発泡ボードに関する物で、成形容器に使用されるスチレン系樹脂発泡シートを対象としていない。そのためにスチレン系樹脂発泡シートに比較して、発泡体の厚みが厚く、セル径が大きすぎる。又、押出発泡体に存在するセルは成形時の加熱で肥大して表面性を低下させるばかりか、成形性を低下させて好ましくない。
【0004】
【特許文献1】
特開平2001−301103
【0005】
【特許文献2】
特公平5−49701
【0006】
【解決しようとする課題】
本発明は、スチレン系樹脂発泡シートの厚みを薄くして成形容器の嵩高性等を改善するに当たり、発泡シートの厚みを薄くする事により新たに発生する容器の透明性等の問題点を改善し、成形性、型決まり性が良好で、美麗な容器を得る事、並びに、特別な設備を使用する事無く汎用の押出発泡設備を使用し、製造時の穴開き等の収率低下等を起こさず、経済的に有利な薄肉のスチレン系樹脂発泡シートを作成し、該容器を得る事を目的とする。
【0007】
【問題を解決するための手段】
本発明は、発泡シート全体のセル径を小さくして厚み方向の積み重ねセル数を多くしなくても、大きなセルとセルの間に微細なセルを発泡シートの中央部まで全体に発生させて複合セル構造にすると発泡容器の透明性を抑えられると着目すると共に、成形性への影響を考慮して、成形時の加熱で始めて発泡シートの中央部まで全体に微細セルが発生する方法の開発に取り組み、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は
(1)大きなセルとセルの間に、大きなセルの平均セル径の1/3以下の微細セルが存在する複合セル構造を有するスチレン系樹脂発泡シートからなる事を特徴とするスチレン系樹脂発泡シート成形容器(請求項1)
(2)大きなセルの平均セル径が0.2〜0.5mm、微細セルのセル径が0.1mm以下である事を特徴とする(1)記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器(請求項2)
(3)容器の側壁肉厚が0.7〜1.5mmの薄肉容器である事を特徴とする(1),(2)記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器(請求項3)
(4)スチレン系樹脂に多孔性無機粉末からなる造核剤、低級炭化水素発泡剤および化学発泡剤を添加し、ダイスを通して押出発泡させてスチレン系樹脂発泡シートを得、養生後、ヒーター加熱で二次発泡させ大きなセルとセルの間に微細セルが存在する複合セル構造を有するスチレン系樹脂発泡シートとし、これを金型にて成形するスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製造方法(請求項4)
(5)化学発泡剤が重曹−クエン酸系である事を特徴とする(4)記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製法(請求項5)
(6)造核剤としてタルク、発泡剤としてブタンを使用する事を特徴とする(4),(5)記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製法(請求項6)
(7)ダイスを通して押出発泡させるに当たり、シートの内外表面に、吐出樹脂Kg当たり0.7〜1.4mのエアリングを行い冷却する事を特徴とする(4)〜(6)記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製法(請求項7)
(8)押出発泡させたスチレン系樹脂発泡シートの厚みが0.6〜1.3mm、発泡倍率が2.5〜5倍である事を特徴とする(4)〜(7)記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製造方法(請求項8)
(9)ヒーター加熱で二次発泡させるに当たり、加熱前のスチレン系樹脂発泡シートの1.7倍以上に発泡させる事を特徴とする(4)〜(8)記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製造方法(請求項9)
(10)大きなセルとセルの間に、大きなセルの平均セル径の1/3以下の微細セルが存在する複合セル構造を有するスチレン系樹脂発泡シートからなる事を特徴とするスチレン系樹脂発泡シート。
に関する
【0008】
【発明の実施の形態】
スチレン系樹脂発泡シートからの成形容器であって、発泡シート層が大きなセル間に微細セルが存在する複合セル状態になっている例(図3)、並びに、成形時の加熱で発泡シートの中央部まで、大きなセルとセルの間に微細セルが発生する状況を図1、2で示す。
【0009】
図1:本発明の製法に従う押出発泡シートを、押出後2週間養生した時のセル写真の複写である。表面に0.1mm径程度の小さなセルが1〜2層存在するが、その他の部分は0.2〜0.4mm径のセルで充たされている。
【0010】
図2:この発泡シートをヒーターで加熱して2.25倍まで二次発泡させたシートのセル写真の複写である。発泡シートの表面から中央部まで二次発泡シート全体にわたり0.2〜0.5mm径の大きなセルの間に0.1mm径以下の微細なセルが多量に発生している。
【0011】
図3:この二次発泡したシートを金型で成形した容器の底部のセル写真の複写である。成形化によりセルが扁平になった以外図2と同様で、0.2〜0.5mm(平均0.35mm)径の大きなセルの間に0.1mm径以下の微細セルが発泡シートの表面から中央部まで発泡層全体にわたり多量に存在している。
【0012】
押出発泡シートに見られたセルが二次発泡で厚み方向に大きくなり、他方、セルとセルの界面、及び、発泡シートの表面に、押出発泡シートでは見られなかった微細セルが新しく発生している状況が判る。ここで述べる押出発泡シートでは見られなかったとは、少なくとも50倍の拡大観察で見られなかった事をさす。
【0013】
押出発泡シートから見られる大きなセルのセル径は、小さい方が発泡シートの表面が綺麗になり、透明性を低下させる上で好ましい。しかし、セルを小さくするために造核剤を増量する等の処置によりシート穴開き、ダイス詰まり等の製造上の問題が多発する事、及び、微細セルを発生させると発泡シートの表面が美麗になると共に透明性も低下する事から特に小さくする必要がなく、平均セル径は0.2〜0.5mmであれば良い。尚、ここで示す平均セル径とは、シートの流れ方向(押出し方向:MD方向)に沿って切断した断面の顕微鏡写真を撮影し、0.1mm以下の微細セルを除く全セルの最大セル径を測定し、平均化したものである。
【0014】
発生する微細セルは、押出発泡シートのセル径、発泡剤の種類・量、押出発泡シート化時のシート冷却条件等により、発生する量並びにセル径が変化するが、成形時の加熱条件の影響が特に顕著である。成形時の加熱で加熱前の発泡シート厚みに対し、1.7倍以上、好ましくは2.0倍以上の厚みに発泡させる。1.7倍未満の発泡加熱では微細セルが発生し難い。発生する微細セルのセル径は、押出発泡シートからの大きなセルの平均セル径の1/3以下で、0.1mm以下が好ましい。セル径が小さく、厚み方向に多層に発生する方が望ましいが、押出発泡シートからのセルの平均セル径の1/3以下であれば成形容器の表面性を向上させる上で効果があり、0.1mm以下であると透明性低下効果も発揮される。
【0015】
本発明の透明性を低下させる効果を発揮するには薄肉の容器が好ましく、又、成形容器の嵩高性を下げるには側壁厚みが薄い方が良い。しかし、厚みが薄すぎると成形性確保が難しく、容器強度が低下するため、成形容器の側壁厚みは0.7〜1.5mmが好ましい。この側壁厚みの容器を得るためには、成形加熱前の押出発泡シート厚みは0.6〜1.3mmが適正である。又、発泡倍率は成形容器の強度を確保する上で高い方が好ましいが、成形容器の厚みを抑えるには倍率が低い方が良く、2.5〜5倍が好ましい。
【0016】
成形時の加熱でセルとセルの間に微細セルが発生するスチレン系樹脂発泡シートは、ポリスチレン単独重合樹脂、スチレンを主成分とする(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル、アクリル(メタ)アクリレート等のビニル系モノマー及びブタジエン、イソプレン等のジエン系モノマーとの共重合樹脂、及びこれらの樹脂間、並びに、これら樹脂とポリフェニレンオキサイド等との混合樹脂よりなるポリスチレン系樹脂と、必要に応じて流動パラフィン等の可塑剤、エチレンビスステアリルアミド等の滑剤等を混合した樹脂を汎用の押出発泡設備を使用して押出発泡シート化した物、及び、必要に応じてこの押出発泡シートの片面又は両面にスチレン系樹脂フィルム、オレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、酢酸ビニル系樹脂フィルム等の各種フィルムを直接又は接着剤層等を介して積層した物を指す。
【0017】
押出発泡シート化するに当たり、スチレン系樹脂に造核剤として多孔質無機粉末として、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、酸化チタン、クレー、酸化アルミニウム、ベントナイト、ケイソウ土、タルク等が使用できるが、このうち特に好ましくは、タルクを選択し、これと共に化学発泡剤、例えば無機系二酸化炭素発生剤と弱酸を組み合わせたものや、アゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロペンタテトラミン、重曹−クエン酸系の化学発泡剤などから、特に好ましくは、重曹−クエン酸系の化学発泡剤を選択して樹脂に混合し、押出機内で混練、樹脂を溶融させる。この後低級炭化水素、特に好ましくはブタンを発泡剤として圧入した後、発泡適正温度まで冷却してダイスを通して押出発泡させる。この過程での化学発泡剤の作用効果は明らかではないが、押出発泡時の造核剤としては殆ど作用せず押出発泡シートに微細セルを形成させない条件が容易に選択できる。
【0018】
ダイスを通し押出発泡させたシートの内外両表面は、ダイス出直後に20〜40℃の冷却エアーを吹き付けて急冷する。冷却度合いは吐出樹脂Kg当たり0.7〜1.4mのエアーを吹き付ける事が好ましい。表面を冷却する事により、加熱による二次発泡で二次発泡シートの表面に微細セルが発生するようになり、発泡シートの表面から中央部まで均等に微細セルを発生させる上で効果がある。エアリング量が吐出樹脂Kg当たり0.7m未満では、表面に発生する微細セルの量が少ないし、1.4mを越えて吹き付けた場合、シートの引き取り抵抗が強く、マンドレル面との擦れ等による粉や筋が発生して問題になることがある。
【0019】
この様にして得られたスチレン系樹脂発泡シートは、1週間程度以上室温で養生した後に汎用のシート成形機を用いてヒーターで加熱し、加熱前のシート厚みに対して1.7倍以上、好ましくは2.0倍以上に発泡させ、雌雄嵌合金型によるマッチモールド成形、及び、雌又は雄型の一方金型による真空成形又は圧空成形で成形される。
【0020】
この様にして得られた成形容器は嵩が低く、シャープな形状の容器が得られると共に、不透明性の高い、美麗な容器が得られる。又、強度、脆性も優れた容器が得られる。
【0021】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1,2)
市販A&M社製スチレン樹脂685に造核剤としてステアリン酸マグネシウムを10%混合したタルク(松村産業社製)、及び、重曹−クエン酸系の化学発泡剤(大日精化社製ダイブローNo.2)を表1記載の如く混合して、汎用の発泡シート押出機(東芝機械社製)に投入、押出機内で混練・溶融した後、イソブタン85%/ノルマルブタン15%の混合ブタンを圧入、その後発泡適正温度まで冷却後、サーキュラーダイスより240Kg/Hの吐出量で押し出した。ダイスから押し出したシートの内側表面には25℃のエアーを4m/Min、外側表面には25℃のエアーを3m/Minで吹き付けて表面を急冷した。発泡シートの押出中にはシート穴開きや凝集物等によるダイス詰まり等なく、収率ロスはなかった。
【0022】
得られた押出発泡シートの特性は表の如くで、ブタン圧入量の微調整で厚み1mm強、発泡倍率が約2.8倍の押出発泡シートを得た。実施例1に基づき得られた押出発泡シートの2週間養生後のセル状態を図1(顕微鏡写真の複写)に示す。表面に0.1mm径程度の小さなセルが僅かに存在するが、その他の部分は0.2〜0.4mm(平均0.32mm)径のセルで充たされており、セルとセルの間の部分には微細セルがみられなかった。実施例2のセル状態は、セルが全体に小さくなり、数が増えている以外の実施例1と同様であった。
【0023】
これらの押出発泡シートを市販のセンバ鉄工社製単発成形機(チヤレンジャーVAS)にて、雰囲気温度150℃のヒーター加熱炉内で24秒間加熱して約2.3倍に二次発泡した。実施例1の二次発泡シートのセル状態を示したのが図2(顕微鏡写真の複写)である(注:図1,3,4と拡大倍率が異なる)。図示の如く、発泡シート表層から中央部まで、押出発泡時に出来た大きなセルとセルの間に微細セルが多数発生していた。
【0024】
加熱二次発泡したシートは直ちに雌雄嵌合金型で仕切付き弁当容器(185mm×230mm×25mmH)に成形した。実施例1、2のシートとも仕切部の成形伸びも問題なく成形性は良好で、シャープな形状の表面が緻密で、美麗な容器が得られた。又、容器の側壁は特に金型で規制していないが肉厚みは両シートとも約1.3mmであり、容器の積み重ね高さは市販のポリスチレン発泡シート(サンポリマー社製M−170)を使用して同一金型で成形した容器の1/2であった。この弁当容器の底部の発泡シート層のセル状態を図3(実施例1)、図4(実施例2)に示す。平均セル径0.35mm(図3)、0.32mm(図4)の大きなセルの間に0.1mm以下のセルが発泡シート層の中央部まで発生している事が判る。
これら実施例1,2の押出発泡シート、二次発泡シート、及び、成形品の底部の透明性を東洋精機製TRANSMITTANCE METERで測定した。表1記載の如く、微細セルが発生していない押出発泡シート段階では透明度が高いが、微細セルが発生した二次発泡反及び成形品は押し出し発泡反の1/2以下の透明度になり、透けて見える事が少なくなっている事が判る。
(比較例−1)
表1に記載の如く、化学発泡剤を添加しない点を除き実施例2と同一条件で比較例1を行い、実施例と同様の評価を行った結果を表1に併記する。
発泡シートの押出持の収率ロス、及び、成形伸び不良等の問題は実施例と同様に特に見られなかった。
【0025】
成形容器の発泡層のセル写真を図5に示す。容器の表層に若干の0.1mm以下の微細セルが見られ、且つ、表層部を中心に実施例2よりもセルが小さいが、発泡シート層の中央部には微細セルが認められなかった。得られた容器の表面は実施例2よりもやや粗く、表面にギラギラ輝く光沢があり、透明感もあり好ましくない。
【0026】
シートの透明度はセル径がやや小さい影響で押出発泡シート段階では実施例よりも低いが、加熱二次発泡しても微細セルが殆ど発生しないために透明度の低下は低く、実施例よりも明らかに透明度が高い結果であった。
【0027】
【表1】
Figure 2005041516

【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、実施例1で得られた押出発泡シートの2週間養生後のシート流れ方向断面セル状態を示す顕微鏡写真(電子写真)の複写である。
【図2】第2図は、実施例1で得られた押出発泡シートを加熱二次発泡した二次発泡シート流れ方向断面セル状態を示す顕微鏡写真(電子写真)の複写である。
【図3】第3図は、実施例1で得られた押出発泡シートから成形した弁当容器の底部の発泡シート層流れ方向断面セル状態を示す顕微鏡写真の複写である。
【図4】第4図は、実施例2で得られた押出発泡シートから成形した弁当容器の底部の発泡シート層流れ方向断面セル状態を示す顕微鏡写真の複写である。
【図5】第5図は、比較例1の押出発泡シートから成形した弁当容器の底部の発泡シート層流れ方向断面セル状態を示す顕微鏡写真の複写である。

Claims (10)

  1. 大きなセルとセルの間に、大きなセルの平均セル径の1/3以下の微細セルが存在する複合セル構造を有するスチレン系樹脂発泡シートからなる事を特徴とするスチレン系樹脂発泡シート成形容器。
  2. 大きなセルの平均セル径が0.2〜0.5mm、微細セルのセル径が0.1mm以下である事を特徴とする請求項1記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器。
  3. 容器の側壁肉厚が0.7〜1.5mmの薄肉容器である事を特徴とする請求項1,2記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器。
  4. スチレン系樹脂に多孔性無機粉末からなる造核剤、低級炭化水素発泡剤および化学発泡剤を添加し、ダイスを通して押出発泡させてスチレン系樹脂発泡シートを得、養生後、ヒーター加熱で二次発泡させ大きなセルとセルの間に、微細セルが存在する複合セル構造を有するスチレン系樹脂発泡シートとし、これを金型にて成形するスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製造方法。
  5. 化学発泡剤が重曹−クエン酸系である事を特徴とする請求項4記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製造方法。
  6. 造核剤としてタルク、発泡剤としてブタンを使用する事を特徴とする請求項4,5記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製造方法。
  7. ダイスを通して押出発泡させるに当たり、シートの内外表面に、吐出樹脂Kg当たり0.7〜1.4mのエアリングを行い冷却する事を特徴とする請求項4〜6記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製法。
  8. 押出発泡させたスチレン系樹脂発泡シートの厚みが0.6〜1.3mm、発泡倍率が2.5〜5倍である事を特徴とする請求項4〜7記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製法。
  9. ヒーター加熱で二次発泡させるに当たり、加熱前のスチレン系樹脂発泡シートの1.7倍以上に発泡させる事を特徴とする請求項4〜8記載のスチレン系樹脂発泡シート成形容器の製法。
  10. 大きなセルとセルの間に、大きなセルの平均セル径の1/3以下の微細セルが存在する複合セル構造を有するスチレン系樹脂発泡シートからなる事を特徴とするスチレン系樹脂発泡シート。
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