JP2000272061A - スチレン系樹脂耐熱性発泡積層シート及びその成形品 - Google Patents

スチレン系樹脂耐熱性発泡積層シート及びその成形品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性、剛性、二次成形性および表面印刷適性
に優れた発泡積層シート及びその成形品を提供する。 【解決手段】スチレン系樹脂耐熱性発泡層を基材層と
し、少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる未発泡層を
積層することを特徴とするスチレン系樹脂耐熱性発泡積
層シート。前記スチレン系樹脂耐熱性発泡層が、スチレ
ン−メタクリル酸共重合樹脂とスチレン−ブタジエン共
重合樹脂からなることを特徴とするスチレン系樹脂耐熱
性発泡積層シートであり、前記熱可塑性樹脂がスチレン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂又はポリエステル系樹脂
のいずれかであるスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シー
ト。さらにスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートからな
る成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、剛性、二
次成形性、表面平滑性に優れ、臭気の少ないスチレン系
樹脂耐熱性発泡積層シート及びその成形品に関する。特
に電子レンジで調理しうるに十分な耐熱性を必要とする
食品容器用途に好適に用いることができ、またオーブン
耐熱性を有し、更に、表面印刷性に優れるスチレン系樹
脂耐熱性発泡積層シート及びその成形品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、スチレン系樹脂発泡シートは
二次成形性、経済性に優れ、剛性を有していることか
ら、食品容器、包装容器として広く使用されている。そ
の反面、耐熱性に乏しく、脆いという欠点を有してい
る。また、発泡シートはシート表面の平滑性が劣るとい
う欠点を有しており、容器に模様や柄を付与する場合、
直接シートに印刷をすると柄が不鮮明になってしまい、
印刷フィルムをラミネートする必要があった。
【0003】一方、コンビニエンスストアでの弁当の売
上げの増加、家庭への電子レンジの普及に伴い、電子レ
ンジでの加熱に対応し得る耐熱性容器の需要が大幅に増
加している。従来、電子レンジ加熱に耐え得るものとし
てポリプロピレン系樹脂製やポリプロピレン樹脂にフィ
ラーを混合したものを成形した容器が使用されている
が、容器の腰強度が弱かったり、加熱した際に独特の臭
いが出るなどの問題がある。
【0004】これを解決すべく、スチレン−メタクリル
酸共重合樹脂を使用した発泡体の試みが種々なされてい
る(特開平2−58548号公報、特開平3−1094
41号公報、特開平8−41233号公報)。しかし、
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂を使用した発泡体
は、耐熱性は改良されるものの成形物が非常に脆く、流
動性も悪いため生産性が著しく低下したり、さらに容器
等の二次成形時に於いても、脆性によりシートが切断し
たり、打ち抜き時に容器の割れが生じ易いといった問題
点がある。
【0005】また、発泡シートは上述した問題点によ
り、容器に模様や柄を印刷する場合、印刷フィルムをラ
ミネートする必要があるが、フィルムの印刷、ラミネー
トを実施することにより、容器としてのコストが高くな
ってしまうという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決するものであり、臭気が少なく、二次成形性が
良好であり、表面の平滑性がよく、更に優れた耐熱性を
有するシート及びそれからなる容器を提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる課題
を解決すべく鋭意検討した結果、スチレン系樹脂耐熱性
発泡層を基材層とし、少なくとも片面に熱可塑性樹脂か
らなる未発泡層を積層したことを特徴とするスチレン系
樹脂耐熱性発泡積層シートで、前記基材層がスチレン−
メタクリル酸共重合樹脂にスチレン−ブタジエン共重合
樹脂を所定の組成比で配合したものからなるスチレン系
樹脂耐熱性発泡積層シート、或いはスチレン−メタクリ
ル酸共重合樹脂にメタクリル酸メチル−ブタジエン−ス
チレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合樹脂を所定の
組成比で配合したものからなるスチレン系樹脂耐熱性発
泡積層シートにおいて、耐熱性、成形性が良好であり、
脆性の改良され、表面印刷適性に優れた、特にそれを成
形して得られる容器は電子レンジ用途に最適であること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】すなはち本発明は、基材層が、スチレン−
メタクリル酸共重合樹脂75〜90重量%とスチレン−
ブタジエン共重合樹脂25〜10重量%からなるスチレ
ン系樹脂耐熱性発泡積層シートであり、また基材層が、
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂100重量部に対
し、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレンゴム1
0重量部以下を含み、更に該スチレン−メタクリル酸共
重合樹脂と該メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレ
ンゴムの合計量75〜90重量%とブタジエンゴム比率
が50重量%以下のスチレン−ブタジエン共重合樹脂2
5〜10重量%からなるスチレン系樹脂耐熱性発泡積層
シートである。また、前記基材層の少なくとも片面に、
スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂又はポリエステ
ル系樹脂のいずれかである熱可塑性樹脂を積層してなる
スチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートであり、さらにそ
れらスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートを成形してな
る成形品である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明におけるスチレン−メタクリル酸共重合樹脂はそ
の構造中にスチレン80〜99.9重量%、好ましくは
85〜95重量%、さらに好ましくは90〜97重量%
と、メタクリル酸20〜0.1重量%、好ましくは15
〜5重量%、さらに好ましくは10〜3重量%とを必須
成分とするものである。メタクリル酸が20重量%をこ
えると流動性に劣り、0.1重量%未満であると耐熱性
に劣り好ましくない。
【0010】本発明でスチレンとは、スチレン、α−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、m−スチレン、p
−スチレン、p−メチルスチレン等の単独または混合物
である。また、これらのスチレンあるいはメタクリル酸
以外の共重合可能な成分を、所望によりスチレン−メタ
クリル酸共重合樹脂の性能を損なわない程度に添加して
共重合したものも用いることができる。
【0011】スチレン−メタクリル酸共重合樹脂は市販
のものを使用することができるが、その重合方法として
は、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法
などの公知の重合方法が利用でき、また、連続重合法で
も回分重合法でも差し支えなく特に限定されるものでは
ない。重合時に公知の重合開始剤や連鎖移動剤、ジビニ
ルベンゼンなどの架橋剤を添加して重合することもでき
る。
【0012】基材層となるスチレン系樹脂耐熱性発泡層
はスチレン−メタクリル酸共重合樹脂とスチレン−ブタ
ジエン共重合樹脂からなり、更にメタクリル酸メチル−
ブタジエン−スチレンゴムを添加することもできる。ス
チレン系樹脂耐熱性発泡層中のスチレン−メタクリル酸
共重合樹脂とメタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレ
ンゴムの合計量は75〜90重量%であり、スチレン−
ブタジエン共重合樹脂は25〜10重量%である。スチ
レン−ブタジエン共重合樹脂が25重量%をこえると剛
性が低下し、また耐熱性の低下を招く。スチレン−ブタ
ジエン共重合樹脂が10重量%未満だと脆性が増し、シ
ートが割れやすくなり、二次成形性が低下するため好ま
しくない。
【0013】メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレ
ンゴムはスチレン−メタクリル酸共重合樹脂100重量
部に対して、0〜10重量部、好ましくは1〜8重量
部、さらに好ましくは2〜6重量部を配合することがで
きる。ここでメタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレ
ンゴムが10重量部をこえると流動性が低下したり、コ
ストアップを招くなど好ましくない。また、メタクリル
酸メチル−ブタジエン−スチレンゴム中のブタジエンゴ
ム比率すなはちブタジエン成分の割合は30重量%以上
が好ましく、30重量%未満では奏する効果が低く好ま
しくない。
【0014】スチレン−ブタジエン共重合樹脂とは、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体。それらの水素添加物である。
スチレン−ブタジエン共重合樹脂のブタジエンゴム比率
は50重量%以上が好ましく、50重量%以下では期待
される脆性の改良効果が発現されず好ましくない。
【0015】本発明におけるスチレン系樹脂耐熱性発泡
積層シートはその少なくとも片面に熱可塑性樹脂からな
る未発泡層が積層される。熱可塑性樹脂としては、スチ
レン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂又はポリエステル系
樹脂のいずれかが好ましい。スチレン系樹脂としては、
ポリスチレン、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸共重合体にブタジエン等のゴムを混合さ
せたもの、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−ブ
タジエン共重合体等であり、これらの樹脂単独もしく
は、これらの樹脂を複数混合して用いてもよい。ポリオ
レフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン−1、エチレン−プロピレン共重合体
等であり、これらの樹脂単独もしくは、これらの樹脂を
複数混合して用いてもよい。ポリエステル系樹脂として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートエラストマー、ポリカーボネート、ポリア
ミド、非晶ポリエステル、ポリシクロヘキサンテレフタ
レート等であり、これらの樹脂単独もしくは、これらの
樹脂を複数混合して用いてもよい。
【0016】スチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートの、
基材層に積層する未発泡層の比率はシート全体の10〜
30重量%で好適に使用される。シート全体の30重量
%以上になると、積層する熱可塑性樹脂の種類によって
は耐熱性が低下する場合がある。
【0017】スチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートの厚
みは0.45〜2.50mmの範囲で用いることができ
る。厚みが2.50mmをこえると二次成形性が低下す
る傾向がある。また、0.45mm未満であると成形品
の強度が低下する傾向がある。
【0018】スチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートの密
度は0.10〜0.90g/ccで用いる事ができ、更
に好ましくは0.50〜0.90g/ccの範囲であ
る。これらの範囲においては二次成形性に優れ、容器デ
ザインを自由に設計でき、美麗な成形品を得ることがで
きる。密度が0.90g/ccをこえるとコスト高を招
き、0.10g/cc未満では剛性、耐熱性が低下する
傾向がある。
【0019】本発明のスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シ
ートの製造方法としては、公知の発泡成形方法及び通常
の複数の押出成形機でフィードブロック法またはマルチ
マニホールド法を用いた共押出成形方法を適用すること
が出来る。また、基材層のスチレン系樹脂耐熱性発泡層
と表面層の未発泡層の各層間には、層間接着性を向上さ
せるために、耐熱性が低下しないシート構成において、
接着剤層を挿入しても差し支えない。
【0020】基材層のスチレン系樹脂耐熱性発泡層の発
泡剤としては、プロパン、ブタン、ペンタンなどの揮発
性発泡剤及びこれらの混合物や、アゾジカルボンアミ
ド、ジニトロソペンタンメチレンテトラアミンなどの有
機系発泡剤や重炭酸ナトリウムまたはクエン酸のごとき
有機酸、もしくはその塩と重炭酸塩との組み合わせ等が
好適に用いることができる。また炭酸ガス、窒素、水等
も使用することができる。
【0021】基材層のスチレン系樹脂耐熱性発泡層の核
剤として、タルク、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アン
モニウム、炭酸カルシウム、クレー、クエン酸等を使用
することもできる。
【0022】スチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートには
シートの物性に影響を与えない程度の添加剤、例えば着
色剤、難燃剤、滑剤、添着剤、分散剤、帯電防止剤、耐
候剤、酸化防止剤等を基材層又は表面層に添加しても良
い。
【0023】本発明のスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シ
ートを成形するには、真空成形、熱成形等の公知の成形
方法により、自由な形状に成形することができる。成形
品は、耐熱性、剛性に優れているため、電子レンジで加
熱調理して食されるような容器に好適に使用できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳しく説明す
る。
【0025】(実施例1〜2,比較例1〜3)表1に示
す基材層の配合物と表皮層となる未発泡層を、各々東芝
社製65mm単軸押出機(ノンベント)とプラコー社製
40mm単軸押出機にて同時に押出、それぞれの溶融樹
脂を三和精工社製2種3層フィードブロック(厚みスリ
ット比1:10:1)にて合流させ、750mm巾Tダ
イスより押出を行い、シート厚み0.65mm、シート
構成比:基材層82重量部/両面層18重量部(厚み方
向構成比1:9:1)の2種3層シートを作成した。
尚、表1中のTF−2−311(電気化学工業社製)ま
たはGX−0158(電気化学工業社製)は混合前にホ
ッパードライヤーにて80℃、4時間乾燥後使用した。
【0026】得られた発泡シートの物性として、シート
比重、デュポン衝撃強度、およびシートを成形してなる
成形品の耐熱性および容器剛性、表面印刷適性を下記の
方法にて調べた。その結果を表1に示す。
【0027】発泡シートの比重とデュポン衝撃強度を以
下に示す方法にて測定した。 比重:電子比重計(ミラージュ貿易社製、MD−20
0S)にて測定した。 デュポン衝撃強度:デュポン式衝撃試験機(東洋精機
社製)にて1/2インチ半球状撃芯、荷重100g、環
境温度23℃において測定した。結果はJIS−K72
11の50%衝撃破壊エネルギー値(単位:J)で結果
を表示した。
【0028】得られた発泡シートを単発真空成形機(浅
野研究所社製)にて、縦240mm×横160mm×高
さ30mmの弁当容器に成形し、以下の方法にて耐熱性
および容器剛性の評価を行った。 オーブン耐熱性:容器をオーブン(ヤマト社製 ファ
インオーブン DF−61)にいれ、各温度における変
形の程度により容器の耐熱性評価した。評価は、容器の
変形がない場合は「○」、容器が変形した場合は「×」
とした。 電子レンジ耐熱性:サラダ油400ccを入れた容器
を電子レンジ(日立社製、MR−M22 500W)に
入れ、2分間レンジアップした後の容器の変形程度によ
り耐熱性を評価した。評価は、容器の変形がない場合は
「○」、容器の変形が生じた場合は「×」とした。 容器剛性評価:成形品に水を7分目(400cc)ま
で入れ、容器の端を片手で水をこぼさずに持ち上げるこ
とが出来るかを評価した。水をこぼさずに持ち上げるこ
とが出来る場合は「○」、水がこぼれてしまう場合は
「×」とした。 表面平滑性:シートの表面平滑性について評価した。
凹凸がほとんどなく平滑性が良好な場合は「○」、凹凸
が多く平滑性が劣っている場合は「×」とした。
【0029】
【表1】
【0030】使用した材料は次の通りである。 TF−2−311:電気化学工業社製 スチレン−メタ
クリル酸共重合樹脂(スチレン92.2重量%、アクリ
ル酸7.8重量%)とメタクリル酸メチル−ブタジエン
−スチレンゴム(MBS樹脂)のコンパウンド、MBS
樹脂の含有量は4重量%(スチレン−メタクリル酸共重
合樹脂100重量部に対して4.2重量部) GX−0158:電気化学工業社製 スチレン−メタク
リル酸共重合樹脂(スチレン92.0重量%、アクリル
酸8.0重量%) GP−1 :電気化学工業社製 スチレン樹脂 STR1602:電気化学工業社製 スチレン−ブタジ
エン共重合樹脂(ブタジエンゴム量60重量%) 発泡剤 :永和化成社製 重曹+クエン酸系発泡
剤 HI−E−4−301U:電気化学工業社製 ハイイン
パクトポリスチレン PL500A :日本ポリオレフィン社製 ポリプロピ
レン樹脂
【0031】実施例1,2および3の結果から、スチレ
ン−メタクリル酸共重合樹脂またはスチレン−メタクリ
ル酸共重合樹脂に、MBS樹脂を配合した樹脂組成物7
5〜90重量%とスチレン−ブタジエン共重合樹脂25
〜10重量%の範囲で得られた発泡層を基材層とし、ハ
イインパクトポリスチレン、ポリプロピレン樹脂を未発
泡層とした積層シートは、脆性、耐熱性、容器剛性およ
び表面平滑性の点で優れていることが分かる。
【0032】比較例1の結果から、実施例1および2の
基材層の単層シートでは、脆性および耐熱性は優れてい
るものの、表面平滑性が劣っていることが分かる。
【0033】比較例2および3の結果から、基材層のス
チレン−ブタジエン共重合樹脂が10重量%未満こえる
とデュポン衝撃強度が低下し、脆性が増してしまう。ま
た、スチレン−ブタジエン共重合樹脂が25重量%をこ
えると耐熱性が低下し、脆性は改良されるが、その反面
に剛性が低下してしまうことが分かる。
【0034】また比較例4の結果から、基材層のスチレ
ン樹脂にアクリル酸を含まない樹脂を使用すると、耐熱
性が30℃以上低下し、電子レンジ加熱調理用途の容器
として使用できないことが分かる。
【0035】実施例1、比較例1、比較例2のシートか
らなる容器について臭気テストを行った。結果は単層シ
ートに比べてハイインパクトポリスチレン樹脂を表層と
した積層シートは、食品容器として電子レンジで加熱し
た際の臭気の発生が少なかった。なお試験方法としては
成形品にご飯200gを入れ、電子レンジで加熱後の臭
いについて10人のテスターによる官能評価を実施し
た。その結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明のスチレン系樹脂耐熱性発泡積層
シートは、耐熱性、成形性、剛性および表面印刷適性が
良好であり、特にそれを成形して得られる容器は耐熱
性、剛性に優れているため、電子レンジ用途に好適に使
用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/08 C08L 25/08 //(C08L 25/08 25:10) Fターム(参考) 4F074 AA08A AA08B AA08D AA32A AA32B AA32D AA42D AA47A AA98 BA03 BA07 BA13 BA16 BA32 BA33 BA34 BA36 BA37 BA38 BA39 CA22 CE02 CE45 CE46 CE47 CE48 CE59 CE65 DA34 DA54 4F100 AK01B AK01C AK03B AK03C AK07 AK12A AK12B AK12C AK12J AK25A AK25J AK41B AK62B AK62C AK66B AK66C AK73A AK73J AK80A AK80J AL01A AL05A AN02A BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C BA13 CA01 DJ01A GB16 GB23 JA20 JB16B JB16C JB20 JJ03 JJ03A JK01 JK10 JK15 JL01 YY00 YY00A 4J002 AC082 BC041 BC081 BC091 BN163 BP012 DE016 DE026 EA016 EQ016 ES006 FD070 FD080 FD090 FD100 FD130 FD170 FD310 FD326 GG01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系樹脂耐熱性発泡層を基材層と
    し、少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる未発泡層を
    積層するスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートであっ
    て、スチレン系樹脂耐熱性発泡層が、スチレン80〜9
    9.9重量%とメタクリル酸20〜0.1重量%のスチ
    レン−メタクリル酸共重合樹脂75〜90重量%と、ブ
    タジエンゴム比率が50重量%以上であるスチレン−ブ
    タジエン共重合樹脂25〜10重量%からなることを特
    徴とするスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シート。
  2. 【請求項2】スチレン系樹脂耐熱性発泡層を基材層と
    し、少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる未発泡層を
    積層するスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シートであっ
    て、スチレン系樹脂耐熱性発泡層が、スチレン80〜9
    9.9重量%とメタクリル酸20〜0.1重量%のスチ
    レン−メタクリル酸共重合樹脂とメタクリル酸メチル−
    ブタジエン−スチレンゴムの合計量75〜90重量%と
    ブタジエンゴム比率が50重量%以上のスチレン−ブタ
    ジエン共重合樹脂25〜10重量%からなり、該スチレ
    ン−メタクリル酸共重合樹脂100重量部に対し、メタ
    クリル酸メチル−ブタジエン−スチレンゴムが10重量
    部以下であることを特徴とする請求項1のスチレン系樹
    脂耐熱性発泡積層シート。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の熱可塑性樹
    脂がスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂又はポリエ
    ステル系樹脂のいずれかである、請求項1又は請求項2
    に記載のスチレン系樹脂耐熱性発泡積層シート。
  4. 【請求項4】厚みが0.45〜2.50mmで密度が
    0.10〜0.90g/ccである請求項1から請求項
    3のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂耐熱性発泡積
    層シート。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチ
    レン系樹脂耐熱性発泡積層シートを成形してなる成形
    品。
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JP2003246025A (ja) * 2001-12-21 2003-09-02 Denki Kagaku Kogyo Kk シート及びその成形品
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