JP3029615B2 - 熱可塑性樹脂シ―ト - Google Patents

熱可塑性樹脂シ―ト

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JP3029615B2
JP3029615B2 JP11037379A JP3737999A JP3029615B2 JP 3029615 B2 JP3029615 B2 JP 3029615B2 JP 11037379 A JP11037379 A JP 11037379A JP 3737999 A JP3737999 A JP 3737999A JP 3029615 B2 JP3029615 B2 JP 3029615B2
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thermoplastic resin
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styrene
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早斗子 木村
万濫 加藤
潔 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に耐油性及び耐
熱性が優れた熱可塑性樹脂シート及び熱可塑性樹脂発泡
シート、さらにそれらのシートから得られる容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】スチレ
ン系樹脂は成形性や剛性が優れているため、総菜等の各
種食品用の容器材料として汎用されている。しかし、ス
チレン系樹脂は耐油性や耐熱性が劣り、食用油と接触し
た場合や電子レンジで加熱した場合には変形することが
あるため、食用油を含む食品の容器や加熱を行う食品の
容器には使用できない。また、このような変形は、食用
油を含む食品を入れた容器を加熱した場合にはより顕著
となる。
【0003】スチレン系樹脂の耐油性を改善する方法と
して、特開平6−25487号公報には、スチレン系樹
脂、プロピレン樹脂、スチレン−イソプレン共重合体の
水素添加物からなり、プロピレン樹脂相を連続化させる
ことにより耐熱及び耐油性を向上させることが開示され
ている。しかし、プロピレン樹脂のみを連続相とした場
合には、耐油性は高められるものの、プロピレン樹脂の
物性に強く支配されてスチレン樹脂の物性が抑制される
結果、成形性や剛性が低下し、容器の腰や外観も悪くな
る。
【0004】また、スチレン系樹脂の耐熱性を改善する
方法として、特公平5−79251号公報には、スチレ
ンモノマー92〜96重量%、メタクリル酸及び無水マ
レイン酸8〜4重量%との共重合体(重量平均分子量2
4×104以上。ビカット軟化点107〜117℃)か
らなり、厚みが1.4〜2.4mm、厚さ方向1mm当たり
のセル数が6〜12個/mmの耐熱性ポリスチレン系樹脂
発泡シートが開示されている。しかし、この発泡シート
は、耐油性やスタック性が十分ではないため、容器とし
ての用途が制限される。
【0005】また特公平6−89167号公報には、メ
タクリル酸5〜50重量%及びスチレン95〜50重量
%の共重合体からなり、見掛け密度が0.1〜0.35
g/ccであり、140℃で加熱したときの収縮率が、MD
方向に20%以上で、TD方向に10%未満である熱収
縮性発泡シートが開示されている。しかし、この発泡シ
ートはMD方向への収縮率が高いため、電子レンジ等で
加熱した場合の熱変形が大きくなるので、食品容器材料
としては好ましくない。また、前記発泡シートは、耐油
性、容器成形性、スタック性も十分ではない。
【0006】さらに特開平9−141772号公報に
は、スチレン系樹脂発泡シートとハイインパクトポリス
チレン樹脂シートとからなる積層発泡シートであり、ハ
イインパクトポリスチレン樹脂シートの長手方向の収縮
応力が10g/5mm幅以上で、かつ積層発泡シートの14
5℃、40秒後の加熱収縮率がMD、TD方向共に0〜
25%である積層発泡シートが開示されている。しか
し、この積層発泡シートは、ハイインパクトポリスチレ
ン樹脂シートが積層されているため、耐油性、表面部分
の耐熱性が十分ではない。また、スチレン系樹脂発泡シ
ートのビカット軟化点が105℃以下であるので、容器
に成形した場合の耐熱変形性が十分ではない。
【0007】本発明は、スチレン系樹脂が有している成
形性や剛性を損なうことなく、耐油性及び耐熱性が向上
された熱可塑性樹脂シート及び熱可塑性樹脂発泡シート
を提供することを目的とする。また本発明は、熱可塑性
樹脂シート及び熱可塑性樹脂発泡シートからなる容器を
提供することを他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために研究を重ねた結果、スチレン系樹脂と
熱可塑性樹脂とからなるシートにおいて、前記2成分に
より両連続相を形成させることにより、スチレン系樹脂
が本来有している成形性や剛性を損なうことなく、耐油
性及び耐熱性を大幅に向上できることを見出し、本発明
を完成した。
【0009】即ち本発明は、(A)スチレン系樹脂3〜
97重量%及び(B)熱可塑性樹脂97〜3重量%を含
有する樹脂組成物を成形して得られるシートであり、前
記シートにおいて(A)成分と(B)成分が両連続相を
形成していることを特徴とする熱可塑性樹脂シートを提
供する。また本発明は、(A)スチレン系樹脂3〜97
重量%及び(B)熱可塑性樹脂97〜3重量%を含有す
る樹脂組成物を発泡成形して得られる発泡シートであ
り、前記発泡シートにおいて(A)成分と(B)成分が
両連続相を形成していることを特徴とする熱可塑性樹脂
発泡シートを提供する。さらに本発明は、上記の熱可塑
性樹脂シート又は熱可塑性樹脂発泡シートからなる容器
を提供する。
【0010】本発明における「シート(又は発泡シー
ト)において(A)成分と(B)成分が両連続相」と
は、シート(又は発泡シート)のMD方向及びTD方向
のいずれの方向においても、(A)成分のスチレン系樹
脂相と(B)成分の熱可塑性樹脂相が、粒子や繊維状の
ような互いに独立した状態で存在しているのではなく、
両相が網目状に互いに連なった状態で混在した相構造を
形成していることを意味するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性樹脂シート(以
下「樹脂シート」という)及び熱可塑性樹脂発泡シート
(以下「樹脂発泡シート」という)は、(A)成分のス
チレン系樹脂と、(B)成分の熱可塑性樹脂を含有する
樹脂組成物を成形又は発泡成形して得られるものであ
る。
【0012】樹脂組成物で用いる(A)成分のスチレン
系樹脂としては、スチレン系モノマーの重合体、スチレ
ン系モノマーとそれらと共重合可能な他のモノマーとの
共重合体を挙げることができる。
【0013】スチレン系モノマーとしては、スチレン、
2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチル
スチレン、4−エチルスチレン、4−t−ブチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン等のアルキル置換スチレ
ン、α−メチルスチレン、α−メチル−4−メチルスチ
レン等のα−アルキル置換スチレン、2−クロロスチレ
ン、4−クロロスチレン等のハロゲン化スチレン等から
選ばれる1種以上を挙げることができる。
【0014】スチレン系モノマーと共重合可能な他のモ
ノマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸、アクリ
ル酸メチル又はメタクリル酸メチル、アクリル酸エチル
又はメタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル又はメタク
リル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル又はメタ
クリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸(C1
8)エステル又はメタクリル酸(C1〜C8)エステ
ル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミドのような
N−置換マレイミド等のマレイン酸又はその誘導体等か
ら選ばれる1種以上を挙げることができる。
【0015】(A)成分のスチレン系樹脂は、ゴム変性
スチレン系樹脂にすることもできる。ゴム変性スチレン
系樹脂の製造において用いるゴムとしては、ブタジエン
ゴム、ブタジエン−イソプレンゴム、ブタジエン−アク
リロニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、イソプ
レンゴム、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニルゴム等
の非スチレン系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチ
レン−イソプレンゴム等のスチレン系ゴムから選ばれる
1種以上を挙げることができる。なお、ブタジエンゴム
は、シス−1,4構造の含有率の高いハイシス型のもの
であっても、シス−1,4構造の含有率の低いローシス
型のものであってもよい。ゴム変性スチレン系樹脂とす
る場合には、樹脂中におけるゴム成分の含有量が1〜2
0重量%であることが好ましい。
【0016】(A)成分を共重合体にする場合の重合形
態は特に限定されるものではなく、ブロック共重合体、
ランダム共重合体、テーパーブロック構造を有する共重
合体であってもよい。樹脂組成物で用いる(A)成分の
スチレン系樹脂は、特にシートの耐熱性を高めるために
は、JIS K7206によるビカット軟化点が130
℃以下のものが好ましく、90〜120℃のものがさら
に好ましい。
【0017】樹脂組成物における(A)成分の含有量
は、3〜97重量%、好ましくは40〜90重量%、特
に好ましくは50〜85重量%である。
【0018】樹脂組成物で用いる(B)成分の熱可塑性
樹脂は、特に耐油性を高めるためには、ポリオレフィン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
スルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂及びポリケトン系
樹脂から選ばれる1種以上を挙げることができ、これら
の中でもポリオレフィン系樹脂が好ましく、特にポリプ
ロピレンが好ましい。
【0019】また、樹脂組成物で用いる(B)成分は、
特に耐熱性を高めるためには、融点が100〜300℃
のポリオレフィン系樹脂、結晶性ポリエステル、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリ
ケトン系樹脂及びポリアセタール系樹脂から選ばれる1
種以上を挙げることができ、これらの中でもポリオレフ
ィン系樹脂が好ましく、特にポリプロピレンが好まし
い。
【0020】樹脂組成物における(B)成分の含有量は
97〜3重量%、好ましくは60〜10重量%、特に好
ましくは50〜15重量%である。
【0021】樹脂組成物にはさらに(A)及び(B)成
分の相溶化剤を配合することができ、この(C)相溶化
剤としては下記の(C−1)〜(C−4)から選ばれる
1種以上のものが好ましい。なお、(A)成分として
(B)成分との間で相溶化剤としても作用する成分を用
いた場合には、その作用のみで充分に相溶化ができるの
で、さらに相溶化剤を配合する必要はない。
【0022】(C−1)ビニル芳香族化合物と、共役ジ
エン化合物とからなる共重合体又はその水素添加物。ビ
ニル芳香族化合物としては、上記した(A)成分で用い
るモノマーを挙げることができ、共役ジエン化合物とし
ては、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等を挙げ
ることができる。
【0023】(C−2)ビニル芳香族化合物と、共役ジ
エン化合物とからなる共重合体のエポキシ化物又はその
水素添加物。ビニル芳香族化合物と、共役ジエン化合物
とからなる共重合体としては、(C−1)の共重合体を
挙げることができる。
【0024】(C−3)(A)成分の構成単位となるス
チレン系モノマーと、(B)成分の構成単位となるモノ
マーとの共重合体。
【0025】(C−4)ビニル芳香族化合物と、カルボ
キシル基を有する化合物又は酸無水物との共重合体。ビ
ニル芳香族化合物としては、上記した(A)成分で用い
るスチレン系モノマーを挙げることができ、カルボキシ
ル基を有する化合物及び酸無水物としては、(A)成分
で用いるスチレン系モノマーと共重合可能な他のモノマ
ーを挙げることができる。
【0026】(C)成分の相溶化剤の配合量は、(A)
及び(B)成分の合計量に対して、好ましくは0.1〜
20重量部であり、特に好ましくは0.5〜10重量部
である。
【0027】樹脂組成物には、さらに必要に応じて、顔
料等の着色剤、高級脂肪酸塩等の分散剤、タルク等の無
機充填剤、導電性付与剤、帯電防止剤、シリコーン等を
添加することができる。
【0028】本発明の樹脂シートは、上記した樹脂組成
物を用いて、通常の押出機により溶融混練したのち、サ
ーキュラーダイ、Tダイ等を介して押出し成形して得る
ことができる。また、本発明の樹脂発泡シートは、化学
発泡剤を添加して押出し成形する方法、発泡ガス原料を
注入しながら押出し成形する方法、液状の発泡ガス原料
を樹脂組成物に含浸させたものを押出し成形する方法等
を適用して製造することができる。化学発泡剤や発泡ガ
ス原料としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモ
ニウム、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニ
トリル、液状のプロパン、ブタン等の炭化水素等を挙げ
ることができる。
【0029】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡シート
は、MD方向及びTD方向のいずれにおいても(A)成
分のスチレン系樹脂相と(B)成分の熱可塑性樹脂相が
両連続相を形成しているものであり、両連続相以外の相
構造、例えば海島構造を実質的に含まないことを意味す
る。ここで実質的に海島構造を含まないとは、スチレン
系樹脂が海島構造の海相又は島相となっている部分が、
(A)及び(B)成分の合計量中10重量%以下である
ことを意味する。
【0030】このように本発明の樹脂シート及び樹脂発
泡シートにおいては、本発明の目的を達成する上で海島
構造を実質的に含まないことが最も望ましいが、総菜容
器等の通常の容器に対して要求される実用的な耐油性、
耐熱性及び成形性を付与する観点からは、両連続相を形
成するスチレン系樹脂の割合がスチレン系樹脂全体の好
ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%
以上であればよく、従って海島構造の海相又は島相とな
っているスチレン系樹脂の割合が好ましくは30重量%
未満、さらに好ましくは20重量%未満含まれていても
よい。
【0031】このような両連続相を形成するシートは、
上記した製造方法において、(A)成分と(B)成分の
粘度比、押出機内のスクリュー回転数及び樹脂組成物の
溶融温度の3つの要件を同時に具備するように調整して
得ることができる。従って本発明においては、粘度比を
(A)/(B)=1以上、好ましくは(A)/(B)=
1.2以上に調整し、スクリュー回転数を100rpm以
下、好ましくは40〜80rpmに調整し、溶融温度を2
00〜250℃、好ましくは210〜240℃に調整す
る。
【0032】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡シート
は、シートを25℃のテトラヒドロフラン中に24時間
浸漬した場合の寸法変化(THF寸法変化)が、下記の
式で表される関係を満たしていることが好ましい。 L1MD'/L1MD=0.8〜1.5 L1TD'/L1TD=0.8〜1.5 D'/D=0.8〜1.5 (式中、L1MDは浸漬前におけるMD方向の一辺の寸法
を示し、L1TDは浸漬前におけるTD方向の一辺の寸法
を示し、Dは浸漬前の厚みを示し、L1MD'、L1TD'及び
D'はそれぞれ浸漬後における寸法を示す。) L1MD'/L1MDは、好ましくは0.8〜1.3、特に好
ましくは0.9〜1.2である。L1TD'/L1TDは、好
ましくは0.8〜1.3、特に好ましくは0.9〜1.
2である。D'/Dは、好ましくは0.8〜1.3、特
に好ましくは0.9〜1.2である。
【0033】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡シート
は、シートを130℃の温度雰囲気で20分間放置した
ときの寸法変形(130℃寸法変化)が下記式で表され
る関係を満たしていることが好ましい。 L2MD'/L2MD=0.9〜1.1 L2TD'/L2TD=0.9〜1.1 (式中、L2MDは加熱前におけるMD方向の一辺の寸法
を示し、L2TDは加熱前におけるTD方向の一辺の寸法
を示し、L2MD'、L2TD'はそれぞれ加熱後における寸法
を示す。) L2MD'/L2MDは、好ましくは1.0〜1.1、L2TD'
/L2TDは、好ましくは1.0〜1.1である。
【0034】このL2MD'/L2MD及びL2TD'/L2TDの値
は、押出機及びダイ出口における樹脂温度、シート成形
時におけるダイ出口と引取りロール間の距離、引取りロ
ールの速度を調整することにより、所定の数値範囲内に
設定することができる。従って、本発明においては、押
出機及びダイ出口における樹脂温度を200〜230℃
に調整し、ダイ出口と引取りロール間の距離を1〜15
cmに調整すると共に、引取りロールの速度を2〜20m/
minに調整することが好ましい。
【0035】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡シート
は、上記したTHF寸法変化と130℃寸法変化の一方
又は両方を具備していることが好ましい。
【0036】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡シート
は、下記式(I)で表される体積変化率と、下記式(I
I)で表される重量減少率の関係の一方又は両方を満た
すものであることが好ましい。 V’/V=0.5〜2.5 (I) [式中、V’は25℃のテトラヒドロフランに24時間
浸漬後のシートの体積(cm3)を示し、Vは浸漬前のシ
ートの体積(cm3)を示す。] 式(I)においてV’/Vは、好ましくは0.6〜2.
0、特に好ましくは0.7〜1.8である。
【0037】 (W−W’)/(W×nPS)≧0.7 (II) [式中、W’は25℃のテトラヒドロフランに24時間
浸漬後のシートの重量(g)を示し、Wは浸漬前のシー
トの重量(g)を示し、nPSは浸漬前のシートのスチレ
ン系樹脂の含有比(重量%)を示す。] 式(II)において(W−W’)/(W×nPS)は、好ま
しくは0.75〜1.0、特に好ましくは0.8〜1.
0である。
【0038】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡シート
は、(A)成分と(B)成分が両連続相を形成している
ことにより、上記の式(I)及び式(II)で表される体
積変化率と重量減少率を同時に具備することができるも
のである。よって、両連続相が形成されず、いわゆる
「海島構造」が形成されているシートの場合、即ち、
(B)成分が海(マトリックス相)で(A)成分が島
(分散相)のシートの場合は、式(I)で表される体積
変化率が上記の数値範囲外となってしまい、耐油性及び
耐熱性が不十分となり、逆の相構造の場合は、体積変化
率及び重量減少率ともに上記の数値範囲外となっていま
い、耐油性及び耐熱性が不十分となる。
【0039】本発明の樹脂発泡シートは、特に耐熱性を
高めるため、下記の(a)、(b)、(c)及び(d)
から選ばれる1以上の要件を具備しているものであるこ
とが好ましい。これらの要件はいずれか1つを具備して
いればよいが、2つ又は3つの要件を具備することが特
に好ましく、4つすべての要件を具備することがさらに
好ましい。 (a)表面光沢が、好ましくは10%以上、特に好まし
くは15%以上であること。表面光沢が10%以上であ
ると成形時に引き延ばされた場合でも、表面外観が悪く
ならない。なお、表面光沢は、JIS K7105に準
拠して、入射角60°で測定される値である。
【0040】(b)発泡倍率が、好ましくは1.1〜3
倍であり、特に好ましくは1.4〜2.2倍であるこ
と。発泡倍率が1.1倍以上であると保温性、断熱性、
外観がよく、3倍以下であると容器のスタック性がよく
なり、嵩ばらない。
【0041】(c)単位厚さ当たりの平均気泡膜数が、
好ましくは1〜50個/mm、特に好ましくは5〜40個
/mmであること。平均気泡膜数が1個/mm以上であると
保温性、断熱性、外観がよく、50個/mm以下であると
容器の腰、耐衝撃性がよくなる。
【0042】(d)厚みが、好ましくは0.1〜3.0
mm、さらに好ましくは0.3〜2.0mm、特に好ましく
は0.5〜1.0mmであること。厚みが0.1mm以上で
あると容器の腰、断熱性がよく、3.0mm以下であると
容器のスタック性がよくなり、嵩ばらない。
【0043】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡は、一面
又は両面に、同一又は異なる材質からなる樹脂無発泡シ
ートを積層して、2層以上の積層体にすることができ
る。この場合に用いる樹脂無発泡シートは、用途や付与
しようとする性質、例えば、耐熱性、耐磨耗性、表面外
観の向上、印刷性等に応じて、所望の材質から適宜選択
することができる。積層体の製造方法としては、共押出
し法、ドライラミネート法等の公知の方法を適用するこ
とができる。
【0044】本発明の容器は、上記した樹脂シート又は
樹脂発泡シートを所望形状に成形して得られるものであ
る。本発明でいう「容器」とは、本体と蓋を含む意味で
あり、例えば、総菜用の容器であれば、トレーと蓋を含
む意味である。本発明の容器は、特に耐油性及び耐熱性
の一方又は両方が要求されるような食品容器として好適
であり、揚げ物等油を多く含む食品用容器、熱湯を注ぐ
タイプの各種インスタント食品容器、紙コップ、電子レ
ンジ等で加熱される容器、製造時及び使用時において加
熱殺菌される容器、各種の非加熱容器等にも適用するこ
とができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。各表中の成分の詳細は以下のとおりである。なお、
各表中、(A)、(B)成分は重量%表示であり、
(C)成分は(A)及び(B)成分の合計量に対する重
量部表示であり、発泡剤は(A)、(B)及び(C)成
分の合計量に対する重量部表示である。
【0046】(A)成分 GPPS:スチレン樹脂(ダイセル化学工業(株)製
「ダイセルスチロール51」) HIPS:ハイインパクトポリスチレン樹脂(ダイセル
化学工業(株)製「ダイセルスチロールS85」;ゴム
含有量8重量%) SBS−1:スチレン・ブタジエンブロック共重合体
(JSR(株)製「TR2003」) SBS−2:スチレン・ブタジエンブロック共重合体
(旭化成工業(株)製「タフプレン126」;ゴム含有
量60重量%) (B)成分 PP−1:ポリプロピレン(グランドポリマー(株)製
「F109D」) PP−2:ポリプロピレン(グランドポリマー(株)製
「F219D」) PP−3:ポリプロピレン(グランドポリマー(株)製
「F769」) PET:ポリエチレンテレフタレート(三菱レーヨン
(株)製「ダイヤナイトMA521H」) PA:ポリアミド(ナイロン6)(宇部興産(株)製
「1030B」) PC:ポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)製「ユー
ピロンE−2000」) (C)成分(相溶化剤) (C−3a):スチレン−エチレン−プロピレン−スチ
レン共重合体(クラレ(株)製「セプトン2104」) (C−3b):スチレン−エチレン−ブチレン−スチレ
ン共重合体(シェル(株)製「クレイトンG165
0」) (C−2a):エポキシ変性スチレン−ブタジエン共重
合体(ダイセル化学工業(株)製「エポフレンドA10
20」) (C−2b):水素添加エポキシ変性スチレン−ブタジ
エン共重合体(特開平7−25984号公報2頁2欄3
1〜43行に記載の方法により、ダイセル化学工業
(株)製のエポフレンドA1020を水素添加して得ら
れたもの)。
【0047】実施例1〜6 表1に示す組成の樹脂組成物を二軸押出機(池貝(株)
製;PCM30)により溶融混練した後、ストランド状
に押し出したものを切断し、樹脂ペレットを得た。この
樹脂ペレットを押出機(φ65mm、L/D=32)に供
給し、溶融混練した後、Tダイから押し出し成形して、
樹脂シートを得た。得られた樹脂シートについて、下記
の方法により、テトラヒドロフラン(THF)浸漬試
験、容器成形性試験を行った。結果を表1に示す。
【0048】(1)THF浸漬試験 熱可塑性樹脂シートを2cm角に切断し、MD、TD及び
D(厚み)方向の寸法をノギスで計測した。計測後、シ
ートを25℃のTHF中に完全に浸漬させ、その状態で
24時間攪拌した。その後、乾燥し、再びMD、TD及
びD方向の寸法をノギスで計測し、寸法の変化を次式: 寸法変化=(浸漬後の寸法)/(浸漬前の寸法) から求め、下記の基準により評価した。 ○:寸法変化が0.8以上1.5以下。 ×:寸法変化が0.8未満又は1.5を超える。
【0049】(2)容器成形性 浅野研究所製の単発真空成形機を用い、図1に示すよう
なコップ状の容器を成形し、底面と側面の接する部分や
側面の破れ、表面状態(外観及び光沢)を目視で観察
し、下記の基準で評価した。 ○:破れがなく、表面状態の良好なものが得られた。 △:破れはないが、表面に不均一な凹凸があった。 ×:破れがあった。
【0050】実施例7〜15 表1に示す組成の(A)成分、(B)成分、(C)成分
の相溶化剤からなる樹脂組成物を用い、実施例1〜6と
同じ二軸押出機で溶融混練して樹脂ペレットを製造し
た。この樹脂ペレットに対して、1重量部のミネラルオ
イルを展着し、発泡剤として重炭酸ナトリウム及びクエ
ン酸ナトリウムの混合物(三協化成(株)製;セルマイ
ク623)を表1に示す量混合した樹脂発泡シート用の
樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を押出機(φ65m
m、L/D=32)に供給し、溶融混練した後、Tダイ
から押し出しながら発泡成形して、樹脂発泡シートを得
た。実施例12の熱可塑性樹脂発泡シートについては、
透過型電子顕微鏡によるMD方向への断面写真(図2)
(×2500)とTD方向への断面写真(図3)(×2
500)を示す。得られた樹脂発泡シートについて、実
施例1〜6と同様の方法により、THF浸漬試験、容器
成形性試験を行った。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】体積変化率及び重量減少率の結果から明ら
かなとおり、実施例1〜15の樹脂シート及び樹脂発泡
シートは、すべて両連続相を形成していた。また、図2
及び図3からも明らかなとおり、(A)成分の相と
(B)成分の相は、両相が網目状に互いに連なった状態
で混在しており、これらの図からも両連続相を形成して
いることが確認された。従って、実施例1〜15の樹脂
シート及び樹脂発泡シートは、このような相構造を有し
ていることにより、(A)成分と(B)成分の性質が十
分に発揮されたため、耐油性及び成形性の両方ともが優
れていた。
【0053】比較例1〜5 表2に示す組成物を用いたほかは実施例1〜6と同様に
して、樹脂シートを得た。得られた樹脂シートについ
て、実施例1〜6と同様の試験を行った。結果を表2に
示す。
【0054】比較例6〜11 表2に示す組成物を用いたほかは実施例7〜15と同様
にして、樹脂発泡シートを得た。なお、相構造を比較す
るための発泡シート(海島構造のもの)として、ポリス
チレン/ポリプロピレン/スチレン−エチレン−プロピ
レン−スチレン(60/40/3)共重合体からなる発
泡シートを用い、その透過型電子顕微鏡によるMD方向
への断面写真(図4)(×2500)とTD方向への断
面写真(図5)(×2500)を示す。得られた樹脂発
泡シートについて、実施例1〜6と同様の方試験を行っ
た。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】体積変化率及び重量減少率の結果から明ら
かなとおり、比較例1〜8は(A)成分をマトリックス
相とする海島構造、比較例9〜11は(B)成分をマト
リックスと相する海島構造であった。また、このような
海島構造は、図4及び図5からも確認された。従って、
比較例1〜11のシートにおいては、(A)成分及び
(B)成分のいずれかの性質のみが発現された結果、耐
油性及び成形性のいずれかが劣っていた。
【0057】実施例16〜30 実施例1〜15で得られた樹脂シート及び樹脂発泡シー
トに、ポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製のP1
128AG,厚さ25μm)を熱ラミネートして積層シ
ートを得た。これらの積層シートについて実施例1〜6
と同様の各試験を行ったところ、実施例1〜15と同様
の結果が得られた。
【0058】実施例31〜38 表3に示す樹脂組成物を用い、実施例1〜6と同様にし
て樹脂シートを得た。これらの樹脂シートから、浅野研
究所製の単発真空成形機を用い、図1に示すカップ及び
図6に示すトレーを成形した。これらの容器について、
下記方法により、電子レンジによる耐熱性試験、耐熱変
形性試験、成形性試験をした。結果を表3に示す。
【0059】(3)電子レンジによる耐熱性試験 図6に示すトレイ中に100gの市販サラダ油を入れ、
それを500Wの電子レンジにて5分間加熱した。加熱
後の容器の変形度合いを目視で観察し、下記の基準で評
価した。 ○:変形がない。 △:変形が若干ある。 ×:変形が大きい。
【0060】(4)耐熱変形性試験 JIS S2033に準拠して行った。まず、空気攪拌
付き恒温槽のストレート板上に図6のトレーを置いて、
前記恒温槽を80〜140℃の範囲で5℃きざみで昇温
していき、その間、目視にて容器の変形度合いを観察
し、変形しない最高温度を求めた。
【0061】(5)成形性 図1のカップの外観を目視にて観察し、下記の基準で評
価した。 ○:均一に伸びて均一な厚みに成形されており、ブリッ
ジの発生もない。 △:側面又はコーナー(底面と側面の境の部分)の一部
が薄くなっているか又はブリッジが1個発生した。 ×:側面又はコーナー部分に破れが発生したか又はブリ
ッジが2個以上発生した。
【0062】比較例12、13 表3に示す樹脂組成物を用い、実施例31〜38と同様
にして樹脂シートを得た。ただし、押出機及びTダイの
樹脂温度を実施例31〜38よりも5〜20℃高く設定
し、さらにTダイ出口から引取りロールまでの間の距離
大きくし、引取りロールの速度を早くすることにより、
樹脂発泡シートのL2MD'/L2MD、L2TD'/L2TDの値を
変更させた。これらの樹脂シートから実施例31〜38
と同様にして得た図1、6の容器について、実施例31
〜38と同様の各試験行った。結果を表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】実施例39〜48 表4に示す樹脂組成物を用い、実施例7〜15と同様に
して樹脂発泡シートを得た。なお、L2MD'/L2MD及び
2TD'/L2TDの値の調整方法の一例を挙げると、実施
例39においては、押出機及びTダイ出口の樹脂温度が
約220℃、シート成形時におけるダイ出口と引取りロ
ール間の距離が約5cm、引取りロールの速度が約3m/mi
nであった。これらの樹脂発泡シートから実施例31〜
38と同様にして得た図1、6の容器について、実施例
31〜38と同様の各試験行った。結果を表4に示す。
【0065】実施例49、50 表4に示す樹脂組成物を用い、実施例39〜48と同様
にして樹脂発泡シートを得た。ただし、Tダイ出口から
引取りロールまでの間の距離を大きくし、引取りロール
の速度を早くすることにより、耐熱性樹脂発泡シートの
2MD'/L2MD、L2TD'/L2TDの値を変更させた。これ
らの樹脂発泡シートから実施例31〜38と同様にして
得た図1及び図6の容器について、実施例31〜38と
同様の各試験を行った。結果を表4に示す。
【0066】比較例14〜17 表4に示す樹脂組成物を用い、実施例39〜48と同様
にして樹脂発泡シートを得た。ただし、押出機及びTダ
イの樹脂温度を実施例1〜10よりも5〜20℃高く設
定し、さらにTダイ出口から引取りロールまでの間の距
離大きくし、引取りロールの速度を早くすることによ
り、樹脂発泡シートのL2MD'/L2MD、L2TD'/L2TDの
値を変更させた。これらの樹脂発泡シートを用い、実施
例31〜38と同様にして得た図1、図6の容器につい
て、実施例31〜38と同様の各試験を行った。結果を
表4に示す。
【0067】
【表4】
【0068】
【発明の効果】本発明の樹脂シート及び樹脂発泡シート
は、構成材料であるスチレン系樹脂が有している成形性
及び剛性を損なうことなく、耐油性及び耐熱性が向上さ
れている。よって、このようなシートを用いることによ
り、耐油性及び耐熱性が優れ、表面外観が美しい容器を
寸法精度よく成形できるため、高品質の各種容器を安定
して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカップ容器の平面図及び正面図であ
【図2】 実施例の耐油性脂発泡シートのMD方向への
断面の透過型電子顕微鏡写真である。
【図3】 実施例の耐油性脂発泡シートのTD方向への
断面の透過型電子顕微鏡写真である。
【図4】 比較用樹脂発泡シートのMD方向への断面の
透過型電子顕微鏡写真である。
【図5】 比較用樹脂発泡シートのTD方向への断面の
透過型電子顕微鏡写真である。
【図6】 本発明のトレー容器の平面図及び側面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−53008(JP,A) 特開 平7−292171(JP,A) 特開 平4−258645(JP,A) 特開 平2−138350(JP,A) 特開 昭61−164824(JP,A) 特開 平10−324759(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 B32B 27/30 C08L 25/00 - 25/18 C08J 9/04 - 9/14

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)スチレン系樹脂3〜97重量%及
    び(B)熱可塑性樹脂97〜3重量%を含有する樹脂組
    成物を成形して得られるシートであり、前記シートにお
    いて(A)成分と(B)成分が両連続相を形成している
    熱可塑性樹脂シート。
  2. 【請求項2】 さらに、樹脂組成物中に、(C)成分と
    して下記の(C−1)〜(C−4)から選ばれる1種以
    上の相溶化剤を含有する請求項1記載の熱可塑性樹脂シ
    ート。 (C−1)ビニル芳香族化合物と、共役ジエン化合物と
    からなる共重合体又はその水素添加物、 (C−2)ビニル芳香族化合物と、共役ジエン化合物と
    からなる共重合体のエポキシ化物又はその水素添加物、 (C−3)(A)成分の構成単位となるスチレン系モノ
    マーと、(B)成分の構成単位となるモノマーとの共重
    合体、 (C−4)ビニル芳香族化合物と、カルボキシル基を有
    する化合物又は酸無水物との共重合体。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂シートを、25℃のテトラ
    ヒドロフラン中に24時間浸漬した場合の寸法変化が、
    下記の式で表される関係を満たすものである請求項1又
    は2記載の熱可塑性樹脂シート。 L1MD'/L1MD=0.8〜1.5 L1TD'/L1TD=0.8〜1.5 D'/D=0.8〜1.5 (式中、L1MDは浸漬前におけるシート流れ方向(MD
    方向)の一辺の寸法を示し、L1TDは浸漬前におけるシ
    ート流れ方向と直交する方向(TD方向)の一辺の寸法
    を示し、Dは浸漬前の厚みを示し、L1MD'、L1TD'及び
    D'はそれぞれ浸漬後における寸法を示す。)
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂シートを130℃の温度雰
    囲気で20分間放置したときの寸法変形が下記式で表さ
    れる関係を満たすものである請求項1又は2記載の熱可
    塑性樹脂シート。 L2MD'/L2MD=0.9〜1.1 L2TD'/L2TD=0.9〜1.1 (式中、L2MDは加熱前におけるMD方向の一辺の寸法
    を示し、L2TDは加熱前におけるTD方向の一辺の寸法
    を示し、L2MD'、L2TD'はそれぞれ加熱後における寸法
    を示す。)
  5. 【請求項5】 同一又は異なる材質からなる樹脂無発泡
    シートとの2層以上の積層体である請求項1〜4のいず
    れか1記載の熱可塑性樹脂シート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1記載の熱可塑
    性樹脂シートからなる容器。
  7. 【請求項7】 (A)スチレン系樹脂3〜97重量%及
    び(B)熱可塑性樹脂97〜3重量%を含有する樹脂組
    成物を発泡成形して得られる発泡シートであり、前記発
    泡シートにおいて(A)成分と(B)成分が両連続相を
    形成している熱可塑性樹脂発泡シート。
  8. 【請求項8】 さらに、樹脂組成物中に、(C)成分と
    して請求項2記載の(C−1)〜(C−4)から選ばれ
    る1種以上の相溶化剤を含有する請求項7記載の熱可塑
    性樹脂発泡シート。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂発泡シートを、25℃のテ
    トラヒドロフラン中に24時間浸漬した場合の寸法変化
    が、下記の式で表される関係を満たしているものである
    請求項7又は8記載の熱可塑性樹脂発泡シート。 L1MD'/L1MD=0.8〜1.5 L1TD'/L1TD=0.8〜1.5 D'/D=0.8〜1.5 (式中、L1MDは浸漬前におけるMD方向の一辺の寸法
    を示し、L1TDは浸漬前におけるTD方向の一辺の寸法
    を示し、Dは浸漬前の厚みを示し、L1MD'、L1TD'及び
    D'はそれぞれ浸漬後における寸法を示す。)
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂発泡シートを130℃の
    温度雰囲気で20分間放置したときの寸法変形が下記式
    で表される関係を満たすものである請求項7又は8記載
    の熱可塑性樹脂シート。 L2MD'/L2MD=0.9〜1.1 L2TD'/L2TD=0.9〜1.1 (式中、L2MDは加熱前におけるMD方向の一辺の寸法
    を示し、L2TDは加熱前におけるTD方向の一辺の寸法
    を示し、L2MD'、L2TD'はそれぞれ加熱後における寸法
    を示す。)
  11. 【請求項11】 下記の(a)、(b)、(c)及び
    (d)から選ばれる1以上の要件を具備している請求項
    7〜10のいずれか1記載の熱可塑性樹脂発泡シート。 (a)シートの表面光沢が10%以上であること (b)発泡倍率が1.1〜3.0倍であること (c)単位厚さ当たりの平均気泡膜数が1〜50個/mm
    であること (d)シートの厚みが0.1〜3.0mmであること
  12. 【請求項12】 同一又は異なる材質からなる樹脂無発
    泡シートとの2層以上の積層体である請求項7〜11の
    いずれか1記載の熱可塑性樹脂発泡シート。
  13. 【請求項13】 請求項7〜12のいずれか1記載の熱
    可塑性樹脂発泡シートからなる容器。
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