JP2001295558A - 複合動作引き戸 - Google Patents

複合動作引き戸

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JP2001295558A
JP2001295558A JP2000116519A JP2000116519A JP2001295558A JP 2001295558 A JP2001295558 A JP 2001295558A JP 2000116519 A JP2000116519 A JP 2000116519A JP 2000116519 A JP2000116519 A JP 2000116519A JP 2001295558 A JP2001295558 A JP 2001295558A
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Masakazu Fukuoka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物の外壁または内壁に形成された戸口開口
に、戸口開口を開閉する目的で建て付ける引き戸におい
て、引き戸を引いたときに形成される戸口開口の開口幅
を引き戸の引き代より大きくし、大荷物の搬入、搬出や
車椅子の通行を容易にする。 【解決手段】 戸口開口H1に建て付ける引き戸をスラ
イド動作と屈曲動作との双方の動作をする複合動作引き
戸30Aとする。複合動作引き戸30Aは、溝付きレー
ル等のガイド部材の拘束を受けながらスライドする主引
き戸31と、ガイド部材の拘束を受けることなく主引き
戸31に付随する副引き戸32とからなる。主引き戸3
1と副引き戸32とは、ヒンジ金具33と姿勢拘束部材
40とを介して、主引き戸31と副引き戸32とが一直
線状の連結姿勢を維持し、しかも、副引き戸32が主引
き戸31に対して屈曲することができる構成を採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般住宅の玄関
口用、窓口用または各部屋の間仕切り用に用いる引き戸
に関し、引く動作に加えて、部分的に折れ曲がる動作を
可能とすることによって、引き代が十分に確保できない
場所においても、引き戸を開いた場合における開口幅を
大きくすることができるように工夫した引き戸に関す
る。
【0002】
【従来の技術】戸の一端側を中心に回動させるようにし
て開閉動作するドアは、一般住宅の洋風化と共に普及し
たが、ドアは、開いたときにおいても収納されないため
に、狭い住宅においてドア同志が接近して設けられてい
る風呂場、トイレ回り等においては、開いたドアが傷害
となり、また、傷害とならない場合においても実質的に
通路幅を狭めるので、殊に、車椅子の利用者において
は、極めて不都合である。このような理由から、最近
は、洋風の建物においても、バルアフリー化の目的をも
兼ねて、引き戸を多用する傾向が見られる。
【0003】引き戸は、ドアと違って、開く際に自分の
身を避けなければならないというような不便はないが、
開くためには、引き戸をスライドさせるための引き代が
必要となる。例えば、戸幅90センチメートルの引き戸
を開き切るためには、引き戸の左右いずれかの一方側
に、90センチメートルの引き代が必要である。
【0004】引き戸における引き代の問題を解決しよう
とするものに、アコーディオン方式の引き戸が知られて
いる。この方式の引き戸は、一定単位幅の縦長の戸部材
を順次にヒンジ金具等の屈曲性の連結部材で連結し、全
体として所定幅を有する一枚の引き戸としたものであ
る。そして、この引き戸は、連結された戸部材が、交互
に山折りと谷折りに折り重なるようにして開き、大きな
開口幅を実現することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アコーディオン方式の
引き戸は、大きな開口幅を得られる点では、優れた方式
である。しかし、この方式の引き戸には、次のような多
くの問題があり、一般住宅には普及していない。
【0006】すなわち、部品点数が多く構造が複雑に過
ぎること。開閉動作において引き戸を構成する各戸部材
が複雑な挙動をするので、上下に間隙を設けた取付けと
しなければならず、密閉性を要する建物の外回りに用い
ることができないこと。また、連結部分が多いことに基
づき、各戸部材自体を堅牢なものとしても一体の引き戸
全体としては、剛性が不足すること。取付け方式が吊り
戸方式に限られ、全体として、同程度の素材を用いた通
常の引き戸に比べて格段に高価であること等の問題があ
る。
【0007】本発明は、従来の引き戸の引きしろの問題
点に鑑み、建物の引き戸の取付け箇所において、それぞ
れ確保される引き代よりも大幅に大きな開口幅を実現し
た引き戸を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段として本発明は、次のような構成を採用する。
【0009】本発明の複合動作引き戸は、建物の外壁ま
たは内壁に所定の高さ寸法と幅寸法を有するように形成
する戸口開口に対し、少なくとも戸口開口の上縁に沿っ
て設ける溝付きレール等のガイド部材を介して水平方向
にスライド可能に取り付け、戸口開口を開閉する引き戸
において、引き戸が、ガイド部材の拘束を受けながらス
ライドする主引き戸と、ヒンジ金具と姿勢拘束部材とを
介して主引き戸の框部材に屈曲自在に連結し、ガイド部
材の拘束を受ることなく主引き戸に付随して移動する副
引き戸とからなり、姿勢拘束部材は、主引き戸と副引き
戸とを一直線状に姿勢維持するとともに、副引き戸は、
所定の外力を加えることによって姿勢拘束部材の拘束を
脱し、または、姿勢拘束部材の拘束力に抗して主引き戸
に対して屈曲動作することを特徴とする。
【0010】このような構成を有する本発明の複合動作
引き戸の主引き戸は、ガイド部材の拘束を受けながら所
定の位置をスライドすることによって、戸口開口を開閉
することができる。この際、副引き戸は、主引き戸に連
結されているので、主引き戸に付随して移動する。動作
中の副引き戸は、ガイド部材の拘束を受けないが、姿勢
拘束部材によって、主引き戸と一直線をなすように拘束
されるので、主引き戸と副引き戸とは、一体の引き戸と
して動作する。また、副引き戸は、ガイド部材の拘束を
受けていないとともに、ヒンジ金具を介して主引き戸に
屈曲自在に連結されているので、副引き戸に姿勢拘束部
材の拘束力を上回る外力を加えることによって、主引き
戸に対して、例えば、直角をなすように屈曲させること
ができる。したがって、このときの戸口開口の開口幅と
しては、主引き戸が移動したスライド量に屈曲動作した
副引き戸の戸幅を加えた大きな開口幅が実現される。
【0011】なお、主引き戸に連結する副引き戸の戸幅
は、主引き戸の戸幅の半幅とすることができる。
【0012】主引き戸は、副引き戸を伴ってスライドす
るのであり、副引き戸の戸幅が主引き戸の戸幅の半幅を
超えると、全体の重心が副引き戸側に偏り過ぎて、主引
き戸の作動の円滑性を阻害する。また、副引き戸の戸幅
が主引き戸の戸幅の半幅を下回るときは、副引き戸を屈
曲させたときに実質的に増加する開口幅の増加量が十分
でなく、副引き戸を設ける利点が損なわれる。
【0013】また、副引き戸は、一枚に限るものではな
く、したがって、主引き戸の左右の框部材に、それぞ
れ、連結してもよい。
【0014】副引き戸を主引き戸の左右に一対取り付け
る場合、副引き戸の戸幅を大きくしても主引き戸の重心
位置が偏らないので、主引き戸の動作の円滑性が損なわ
れない。また、左右双方の副引き戸を屈曲させることに
より、開口幅の増加量を倍増することができるので、建
物において、引き代がさらに確保し難い箇所について
も、大きな戸口開口を設けることが可能になる。
【0015】主引き戸と副引き戸とを連結するヒンジ金
具には、双方向屈曲タイプのヒンジ金具を用いることが
できる。
【0016】副引き戸が屈曲する方向は、ヒンジ金具に
よって決定する。したがって、双方向屈曲タイプのヒン
ジ金具を用いることで、取り付け現場の使用状況に応じ
て任意の方向に副引き戸を屈曲させることができる。
【0017】副引き戸の姿勢を維持する姿勢拘束部材に
は、主引き戸の框部材と副引き戸の框部材との対向面
に、それぞれ固定する一対のコードマグネットを用いる
ことができる。
【0018】コードマグネットが副引き戸に対する拘束
力を発揮するためには、十分な長さのコードマグネット
を用いる必要があるが、主引き戸の框部材と副引き戸の
框部材は、直線状に長く対面しており、この部分全体に
一対のコードマグネットを固定することにより、十分な
姿勢維持力を発揮することができる。
【0019】姿勢拘束部材としては、ヒンジ金具に組み
込むスプリングを用いることもできる。
【0020】姿勢拘束部材としてのスプリングがヒンジ
金具に組み込まれていることにより、ヒンジ金具を取付
けることによって、結果的に姿勢拘束部材をも同時に取
り付け完了したこととなるので、複合動作引き戸の組立
工程を簡略化するとともに、コストを削減することがで
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を引用しながら本発明
の実施の形態例を説明する。
【0022】玄関口用の複合動作引き戸30Aついて説
明する(図1)。先ず、複合動作引き戸30Aが建て付
けられる建物箇所の状況について説明する。建物10
は、布基礎11を有し、その天端位置に築造されてい
る。玄関口の前方には、布基礎11の天端位置に至るア
プローチ階段12が設けられ、その上段位置に玄関床面
スラブ13が打設されている。複合動作引き戸30Aを
取り付けるための戸口開口H1は、建物10正面壁15
の妻壁14寄りに形成され、その上方には、玄関口用の
小屋根18が取り付けられている。
【0023】戸口開口H1は(図1ないし図3)、高さ
約1.8メートル、間口幅W5は、変則的であるが、約
1.35メートルに設定されている。この戸口開口H1
には、主引き戸31と副引き戸32とをヒンジ金具3
3,33を介して連結してなる一枚の複合動作引き戸3
0Aが、建て付けられている。そして、操作用の取っ手
34は、副引き戸32の中桟32cの右端に配置されて
いる。なお、図1に示す複合動作引き戸30Aは、3枚
戸のように見えるが、これは、妻壁14側に位置する副
引き戸32が不自然に見えないようにするために、副引
き戸32の寸法を基準にした意図的なデザインによるも
のであり、複合動作引き戸30Aは、あくまでも、戸幅
W1が0.9メートルの主引き戸31と、戸幅W2が
0.45メートルの副引き戸32とからなる(図3,図
4)。したがって、複合動作引き戸30A全体の戸幅
は、約1.35メートルであり、戸口開口H1の間口幅
W1に一致している。すなわち、逆に言えば、従来、採
用し難かった間口幅W5が容易に採用できるということ
である。
【0024】正面壁15の戸口開口H1の上縁の内側に
は(図2,図3)、主引き戸31をスライド可能に案内
するためのガイド部材20としての溝付きレール22が
横設され、その下位置の玄関床面スラブ13側には、ガ
イド部材20としての戸レール21が取り付けられてい
る。主引き戸31は、その上下を溝付きレール22と戸
レール21に係合させることによって、ガイド部材20
に拘束された状態で正面壁15の裏面側に建て付けられ
ている。なお、戸レール21は、正面壁15の裏面側の
主引き戸31の左側方に延びており、この部分に、主引
き戸31の戸幅W1相当の引き代W3が確保されてい
る。また、複合動作引き戸30Aの両側に位置する妻壁
15と仕切り壁16とには、一対の戸当たり17,17
が取り付けられ、妻壁14側の戸当たり17には、副引
き戸32の厚み相当の溝が設けられている。そして、締
切ったときの副引き戸32が、戸当たり17に一部嵌ま
り込むようになっている。
【0025】複合動作引き戸30Aは、玄関口用のガラ
ス戸として伝統的な設計によるもので、複合動作引き戸
30Aを構成する主引き戸31と副引き戸32とは、ヒ
ンジ金具33,33を介して屈曲自在に連結されている
(図4,図5)。主引き戸31および副引き戸32は、
それぞれ、左右の框部材31a,31a、32a,32
aと、上桟31b,31b、32b,32b、中桟31
c,32c、下桟31d,32dを枠状に組み、その内
側に板ガラス31j,31jを嵌め込んでなる。なお、
主引き戸31については、左右の框部材31a,31a
の中間に竪桟を配置して、複合動作引き戸30Aが全体
として3枚戸に見えるように配慮してある。
【0026】主引き戸31の上桟31bには(図4)、
戸口開口H1の上縁に配した溝付きレール22の溝に対
応するレール桟31gが形成され、下桟31dには、玄
関床面スラブ13の戸レール21に対応するレール溝3
1hが形成されるとともに、その下面側には、戸車が組
み込まれている。なお、副引き戸32には、レール桟3
1g、レール溝31h、戸車は、設けられない。したが
って、副引き戸32の全高は、約レール桟31gの分だ
け主引き戸31より小さい。また、主引き戸と副引き戸
の対面する框部材の上下2箇所には、ヒンジ金具を取り
付けたときに両者間に間隙が生じないようにするための
切り欠き31k,31kが形成されている。
【0027】各ヒンジ金具33は(図5)、2関節3プ
レート型の双方向屈曲タイプのものである。このヒンジ
金具33は、外側に位置する2枚の固定プレート33
a,33aの一端を、中間部に位置する中間プレート3
3bの両端に、全体としてジグザグ折りになるようにヒ
ンジピン33c,33cを用いて屈曲自在に連結したも
のであり、それぞれ、いずれか一方のヒンジピン33c
を中心に一方向に屈曲動作することができる。したがっ
て、双方のヒンジピン33c,33cを利用すれば、双
方に屈曲動作することができることとなる。なお、この
ヒンジ金具33には、固定プレート33a,33aと中
間プレート33bとを折り畳んだ状態に維持する弱いス
プリングが組み込まれている。
【0028】各ヒンジ金具33は、双方の固定プレート
33a,33aを木ねじを用いて主引き戸31と副引き
戸32の框部材31a,32aの切り欠き31k,31
kに埋め込むようにして固定されている(図4,図
5)。また、このとき対面する框部材31a,32aに
は、姿勢拘束部材40としての一対のコードマグネット
41,41が取り付けられている。
【0029】そして、連結された副引き戸32は、主引
き戸31に対して、左右いずれの方向にも屈曲すること
ができる(図5(A))。また、一対のコードマグネッ
ト41,41は、その吸着力によって主引き戸31と副
引き戸32とを一直線状の姿勢に保つとともに、副引き
戸32に吸着力を超える外力が加えられた場合において
は、両者が離れることによって急激に拘束力を失うの
で、副引き戸32は、姿勢拘束部材40の拘束から脱
し、利用者の意図による屈曲姿勢を維持することができ
る(図5(B))。
【0030】このような複合動作引き戸30Aは、引き
代W3が十分に確保できない場所においても大きな開口
幅W4を実現することができる(図3,図6)。すなわ
ち、引き代W3が、複合動作引き戸30Aの主引き戸3
1の戸幅W1相当である場合は、主引き戸31をいっぱ
いに引いたときの開口幅W4は、主引き戸31の戸幅W
1相当の約0.9メートルに止まるのであり、戸口開口
H1の間口幅W5には満たない。一般には、これだけの
開口幅W4が得られれば、人の通行には十分であるが、
大荷物の搬入時等に際しては不十分であることが多い。
そこで、このような場合に、副引き戸32を屈曲動作さ
せれば(図6の二点鎖線)、さらに、副引き戸32の戸
幅W2相当開口幅W4が拡大し、ほぼ、間口幅全W5体
におよぶ開口幅W4が得られるので、極めて便利であ
る。
【0031】次いで、他の実施の形態について説明す
る。複合動作引き戸における副引き戸32は、主引き戸
31に対して、いずれの側に連結することも可能であ
り、例えば、複合動作引き戸30Bにおいては、複合動
作引き戸30Bを開く際において主引き戸31スライド
させる側に連結してある(図7)。このような複合動作
引き戸30Bにおいても、副引き戸32が、引き代W3
の進行限に達した時点で副引き戸32を屈曲させること
によって、さらに、副引き戸32の戸幅W2相当主引き
戸31を増し移動させることができる。したがって、上
記の実施の形態におけると同様に、間口幅W5全体を開
き切ることができることとなる。
【0032】次に、引き代が全く確保できない箇所に建
て付けた複合動作引き戸30Cについて説明する(図
8)。つまり、複合動作引き戸30Cは、このような箇
所においても開閉動作することが可能である。
【0033】複合動作引き戸30Cは、床面51と、左
右の壁面52,52と、天井面53とによって囲まれた
建物内の通路を仕切る用途に使用され、ガイド部材20
としての天井レール23によって、天井側からスライド
移動可能に吊り下げられた吊り戸である。また、この場
合の戸口開口H1は、高さが天井面までの約2.5メー
トル、間口幅W5は、約1.35メートルである。この
複合動作引き戸30Cは、戸幅約0.45メートルの主
引き戸31の左右に同じ戸幅の一対の副引き戸32,3
2をヒンジ金具33,33を介して屈曲自在に連結した
ものであり、主引き戸の上端側は、一対のランナ24,
24によって吊られており、主引き戸31の下端面に
は、軟質プラスチックの走行輪を有する一対のキャスタ
25,25が埋め込まれている。なお、このキャスタ2
5,25は、床面51を直接走行するものである。ま
た、操作用の取っ手34は、主引き戸31と副引き戸3
2,32とのいずれにも取り付けられている。
【0034】天井レール23は、スリット付きの箱型断
面をを有し、天井面53の化粧板53a裏の天井桟53
bの位置を選んで固定されている(図9)。天井レール
23内には、2輪式のランナ24,24が一組み内装さ
れており、各ランナ24からは、天井レール23のスリ
ットを介して吊りボルト24bが下垂しており、各ラン
ナ24と主引き戸31の上端は、この吊りボルト24b
によって連結されている。したがって、主引き戸31
は、天井レール23に拘束されながら天井レール23沿
って走行することが可能である。なお、左右の壁面5
2,52には、戸当たり52b,52bが添設され、各
副引き戸32は、戸当たり52bを介して壁面に密着し
ている(図10)。
【0035】このような複合動作引き戸30Cは、左右
いずれの方向にでも引き明けることができる。例えば、
左方向に開く場合は、左側の副引き戸32を屈曲させ
る。すると、主引き戸31の左に、屈曲した副引き戸3
2の戸幅相当の開きが生じる。そこで、主引き戸31を
左にスライドさせると、主引き戸31は、約0.45メ
ートル左に移動することができる。このとき、右側の副
引き戸32は、主引き戸31に付随して約0.45メー
トル左に移動し、複合動作引き戸30Cの右に約0.4
5メートルの開きが生じることとなる。ここで右の副引
き戸32を屈曲させれば、さらに、0.45メートル開
きが拡大し、結局、複合動作引き戸30Cの右側に、間
口幅W5には及ばないものの、通常使用に十分な約0.
9メートルの開口幅W4が得られる。そして、このよう
な動作は、複合動作引き戸30Cを右方向に開く場合に
おいても、同様である。この際、各副引き戸32の戸幅
は、主引き戸31と同等の大きなものであるが、主引き
戸31の左右に一対連結することにより、主引き戸31
の重心の偏在が有効に抑制されるので、主引き戸31の
操作上の円滑性が損なわれることがないのである。
【0036】なお、主引き戸31に対して副引き戸32
が大きい場合には、図10において矢印A、Bで示す各
副引き戸32の端部下端面にボールキャスタを埋め込む
ようにすることもできる。埋め込まれたボールキャスタ
が、副引き戸32の自重を支持することにより主引き戸
31の片下がりを防止する他、副引き戸32を屈曲させ
る操作をより円滑に実施できるようにすることができ
る。
【0037】以上に説明した実施の形態例は、様々な実
施の形態における代表的な形態についての説明であり、
本発明の実施形態がこれらに限られるとする趣旨ではな
い。例えば、複合動作引き戸は、上記の玄関口用のガラ
ス戸や通路用の板戸の形態の他、障子戸、ふすま戸、サ
ッシ戸等にも格別の設計変更なく適用することができ
る。
【0038】また、実施の形態例において使用した金具
等の部材は、市販されている多種類の中から複合動作引
き戸の用途や材質に適当なものを選んだものであり、例
えば、副引き戸を双方向に屈曲させる必要がない場合に
おけるヒンジ金具は、通常の1関節2プレート型の簡略
な物を用いることができるように、複合動作引き戸の施
行現場の状況等に応じて適宜に選択すればよいものであ
る。また、姿勢拘束部材40としては、コードマグネッ
ト41に替えて、マグネットキャッチや任意のヒンジ金
具に組み込むスプリングを用いることもできるものとす
る。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る複
合動作引き戸は、ガイド部材の拘束を受けてスライド動
作する主引き戸と、ガイド部材の拘束を受けることなく
主引き戸に付随して移動する副引き戸とを、ヒンジ金具
と姿勢拘束部材とを介して連結することによって、主引
き戸に対する副引き戸の屈曲性と、主引き戸に対する副
引き戸の一直線状の姿勢一直線状とを両立したので、主
引き戸を操作した後副引き戸を屈曲させる複合動作によ
って、主引き戸の引き代より副引き戸の戸幅分相当大き
な開口幅が得られるので、従来、引き代が確保できない
ために引き戸を採用できなかった箇所に引き戸の採用が
可能となる他、引き代が同等である場合においては、よ
り大きな戸口開口を有する開放的な建物デザインが可能
であり、また、引き代および戸口開口が同等である場合
には、より大きな開口幅を確保することができるという
効果を奏する。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における建て付け状態を示
す正面図である。
【図2】図1に示す実施の形態における建て付け状態の
従断面図である。
【図3】図1に示す実施の形態における建て付け状態の
横断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す要部断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における動作説明図であ
る。
【図7】本発明の別の実施の形態における動作説明図で
ある。
【図8】本発明の別の実施の形態における建て付け状態
を示す正面図である。
【図9】図8に示す実施の形態における建て付け状態の
従断面図である。
【図10】図8に示す実施の形態における動作説明図で
ある。
【符号の説明】
H1 戸口開口 W1,W2 戸幅 30A 複合動作引き戸 30B 複合動作引き戸 30C 複合動作引き戸 20 ガイド部材 22 溝付きレール 31 主引き戸 31a 框部材 32 副引き戸 32a 框部材 33 ヒンジ金具 40 姿勢拘束部材 41 コードマグネット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の外壁または内壁に所定の高さ寸法
    と幅寸法を有するように形成する戸口開口に対し、少な
    くとも戸口開口の上縁に沿って設ける溝付きレール等の
    ガイド部材を介して水平方向にスライド可能に取り付
    け、戸口開口を開閉する引き戸において、 前記引き戸が、前記ガイド部材の拘束を受けながらスラ
    イドする主引き戸と、ヒンジ金具と姿勢拘束部材とを介
    して該主引き戸の框部材に屈曲自在に連結し、前記ガイ
    ド部材の拘束を受ることなく前記主引き戸に付随して移
    動する副引き戸とからなり、前記姿勢拘束部材は、前記
    主引き戸と副引き戸とを一直線状に姿勢維持するととも
    に、前記副引き戸は、所定の外力を加えることによって
    前記姿勢拘束部材の拘束を脱し、または、前記姿勢拘束
    部材の拘束力に抗して前記主引き戸に対して屈曲動作す
    ることを特徴とする複合動作引き戸。
  2. 【請求項2】前記副引き戸の戸幅が、前記主引き戸の戸
    幅の半幅であることを特徴とする請求項1記載の複合動
    作引き戸。
  3. 【請求項3】前記主引き戸の左右の框部材に、それぞ
    れ、前記副引き戸を連結することを特徴とする請求項1
    記載の複合動作引き戸。
  4. 【請求項4】 前記ヒンジ金具は、双方向屈曲タイプの
    ヒンジ金具であることを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載の複合動作引き戸。
  5. 【請求項5】 前記姿勢拘束部材が、前記主引き戸の框
    部材と前記副引き戸の框部材との対向面にそれぞれ固定
    する一対のコードマグネットであることを特徴とする請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載の複合動作引き
    戸。
  6. 【請求項6】 前記姿勢拘束部材が、前記ヒンジ金具に
    組み込むスプリングであることを特徴とする請求項1な
    いし請求項4のいずれかに記載の複合動作引き戸。
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