JP2001291133A - Dsrc車載器 - Google Patents

Dsrc車載器

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JP2001291133A JP2000104486A JP2000104486A JP2001291133A JP 2001291133 A JP2001291133 A JP 2001291133A JP 2000104486 A JP2000104486 A JP 2000104486A JP 2000104486 A JP2000104486 A JP 2000104486A JP 2001291133 A JP2001291133 A JP 2001291133A
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antenna unit
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    • GPHYSICS
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    • G07CTIME OR ATTENDANCE REGISTERS; REGISTERING OR INDICATING THE WORKING OF MACHINES; GENERATING RANDOM NUMBERS; VOTING OR LOTTERY APPARATUS; ARRANGEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS FOR CHECKING NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
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  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車載器アンテナ部の不調状態による不具合を
未然に防ぐDSRC車載器を得る。 【解決手段】 路上機との間で無線通信を行う車載器ア
ンテナ部12および車載器制御部10を有する車載器本
体1と、車載器制御部に接続された報知出力手段13、
14と、車載器アンテナ部との間で無線通信を行う検査
用アンテナ部21および検査回路部20を有する検査器
2と、車載器アンテナ部12と検査用アンテナ部21と
の間の検査信号波Dの通信状態に基づいて、車載器アン
テナ部の通信能力を判定する車載器アンテナ部判定手段
とを備え、車載器アンテナ部判定手段は、車載器アンテ
ナ部12の通信能力が所定値以下を示す場合に警報信号
を出力し、車載器制御部10は警報信号に応答して報知
出力手段13、14を警報駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ITS(Int
elligent Transport Syste
m:高度道路交通システム)のETC(Electro
nic TollCollection Syste
m:道路自動料金収受システム)などに用いられるDS
RC(Dedicated Short−Rage C
ommunication:狭域通信)車載器に関し、
特に車載器本体の無線通信電力レベル(通信能力)の低
下による通信不調を事前に自動チェックし、不調発生時
に運転者に警報報知することのできるDSRC車載器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ETCなどの料金収受システム
に用いられるDSRC車載器において、車載器アンテナ
部を有する車載器本体は、路上機の路側無線装置との間
で十分なレベルの信号波を送受信するために、通常、車
室内のダッシュボード付近(ダッシュボード上またはダ
ッシュボード内)に設置されている。
【0003】また、車載器本体内の車載器制御部は、車
載器アンテナ部を介して路側無線装置からの信号波を受
信した後、路側無線装置に向けて信号波を送信すること
により、路上機との間で通信回線を成立させるように構
成されている。
【0004】したがって、通常、DSRC車載器は、路
上機からの受信信号待ち受け状態にある。特に、従来の
DSRC車載器は、車載器アンテナ部のチェック手段を
具備していないので、車室内の状況や車載器アンテナ部
の設置状態などに関わらず、受信待ち受け状態にある。
【0005】一方、料金収受システムなどに用いられる
DSRC車載器おいては、周知のように狭域無線通信を
用いているので、車載器アンテナ部は、車両の上方向に
位置する路側無線装置に向けて鋭い指向性を有してい
る。
【0006】したがって、たとえば運転者の不注意によ
り、車載器アンテナ部の上に電磁波伝搬の妨げとなるよ
うな障害物(本や衣類など)が置かれた場合、または、
車載器本体の取付時に車載器アンテナ部が著しく傾いて
設置された場合、路側無線装置からの信号波が車載器ア
ンテナ部に十分に受信されず、車載器本体の通信機能に
致命的な障害を与えるおそれがある。
【0007】すなわち、従来のDSRC車載器は、車載
器アンテナ部の上に障害物が存在して路側無線装置から
の信号波を受信できない場合に、障害物を検知すること
ができないので、路上機との通信領域内に車両が進入し
ても、受信待ち受け状態のままで通信回線が成立しない
おそれがある。
【0008】同様に、車載器アンテナ部が著しく傾いて
設置されている場合には、車載器アンテナ部に対する受
信電力レベル(受信強度)が著しく低レベルとなるの
で、通信回線が成立しないおそれがある。
【0009】このような状態で、有料道路の自動料金収
受レーンに車両が進入した場合、車載器アンテナ部と路
側無線装置との間の通信回線が成立していないので、料
金収受機能が無効となるうえ、自動料金収受レーン内で
車両を停車せざるを得ない状態が発生してしまう。
【0010】そこで、上記問題を解決するために、たと
えば特開平11−64416号公報に記載された車載器
検査装置が提案されている。しかしながら、上記公報に
記載の装置によれば、車載器の不調を検査するために、
作業員が検査装置の設置場所まで移動しなければなら
ず、実用性に欠けることは明らかである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のDSRC車載器
は以上のように、車載器アンテナ部の通信能力チェック
手段を具備していないので、路側無線装置からの信号波
が車載器アンテナ部に十分に到達しない受信不可の状況
下にあっても、車載器アンテナ部の不調状態を運転者が
認識することができず、路側無線装置との間で通信でき
ずに種々の不具合が発生するという問題点があった。
【0012】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、車載器アンテナ部での通信能力
の低下による不調状態を自動的にチェックし、車載器ア
ンテナ部の不調状態を運転者に報知することにより、上
記不具合の発生を未然に防ぐことのできるDSRC車載
器を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るDSRC車載器は、車両の走行路上に設置された路上
機との間で無線通信を行う車載器アンテナ部および車載
器制御部を有する車載器本体と、車載器制御部に接続さ
れた報知出力手段と、車載器アンテナ部と路上機の路側
無線装置との間に位置するように車両内に配設され、車
載器アンテナ部との間で無線通信を行う検査用アンテナ
部および検査回路部を有する検査器と、車載器アンテナ
部と検査用アンテナ部との間の検査信号波の通信状態に
基づいて、車載器アンテナ部の通信能力を判定する車載
器アンテナ部判定手段とを備え、車載器アンテナ部判定
手段は、車載器アンテナ部の通信能力が所定値以下を示
す場合に警報信号を出力し、車載器制御部は、警報信号
に応答して報知出力手段を警報駆動するものである。
【0014】また、この発明の請求項2に係るDSRC
車載器は、請求項1において、車載器アンテナ部判定手
段は、車載器アンテナ部から送信される検査信号波の検
査用アンテナ部での受信強度が所定値以下を示す場合
に、警報信号を出力するものである。
【0015】また、この発明の請求項3に係るDSRC
車載器は、請求項1において、車載器アンテナ部判定手
段は、検査用アンテナ部から送信される検査信号波の車
載器アンテナ部での受信強度が所定値以下を示す場合
に、警報信号を出力するものである。
【0016】また、この発明の請求項4に係るDSRC
車載器は、請求項1から請求項3までのいずれかにおい
て、検査信号波の送信強度は、車載器アンテナ部から路
側無線装置への通常送信強度よりも小さい値に設定され
たものである。
【0017】また、この発明の請求項5に係るDSRC
車載器は、請求項1から請求項4までのいずれかにおい
て、検査信号波は、電源投入時に送信されるものであ
る。
【0018】また、この発明の請求項6に係るDSRC
車載器は、請求項1から請求項5までのいずれかにおい
て、車両の車速を検出する車速検出部と、車速に基づい
て車両の停止状態を判定する停止判定手段とを備え、検
査信号波は、車両の停止時に送信されるものである。
【0019】また、この発明の請求項7に係るDSRC
車載器は、請求項1から請求項6までのいずれかにおい
て、報知出力手段は、表示部および音声出力部の少なく
とも一方を含むものである。
【0020】また、この発明の請求項8に係るDSRC
車載器は、請求項1から請求項7までのいずれかにおい
て、車載器本体は、車両のダッシュボード付近に配設さ
れ、検査器は、車両のフロントガラス付近に配設された
ものである。
【0021】また、この発明の請求項9に係るDSRC
車載器は、請求項1から請求項8までのいずれかにおい
て、車載器本体と検査器とを電気的に接続するケーブル
を備え、車載器制御部は、検査信号波の送信タイミング
をケーブルを介して検査器に伝送するものである。
【0022】また、この発明の請求項10に係るDSR
C車載器は、請求項1から請求項9までのいずれかにお
いて、検査器は、車載器本体から隔離構成され、車載器
制御部は、検査信号波の送信タイミングを無線通信によ
り検査器に伝送するものである。
【0023】また、この発明の請求項11に係るDSR
C車載器は、請求項10において、車載器アンテナ部判
定手段は、検査信号波の送信時に検査器からの応答信号
が得られない場合に警報信号を出力するものである。
【0024】また、この発明の請求項12に係るDSR
C車載器は、請求項1から請求項11までのいずれかに
おいて、車載器制御部は、有料道路上に設置された路上
機との間で料金収受に関する情報を授受し、料金収受に
関する情報に基づいて自動的に料金収受を行うものであ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図面にしたがって詳細に説明する。図1
〜図7はこの発明の実施の形態1を説明するための図で
あり、図1は車載器本体1および検査器2の機能構成を
示すブロック図である。
【0026】図2〜図5は車載器本体1および検査器2
と路側無線装置4との位置関係を示す図であり、図2は
概略的なブロック図、図3は外観的な側面図、図4は車
両内から見た正面図、図5は障害物5が存在する場合の
概略的なブロック図である。
【0027】図6は車載器アンテナ部12の指向性を示
す説明図である。また、図7は車載器本体1が傾斜した
場合の路側無線装置4との位置関係を概略的に示すブロ
ック図である。
【0028】ここでは、代表的に、ETC車載器の場合
を例にとって説明する。この場合、車載器本体1には、
各種のETC情報が格納されたICカードなどの外部記
憶媒体(図示せず)が接続される。
【0029】図1において、車載器本体1は、車載器制
御部10、車載器無線回路部11、車載器アンテナ部1
2、表示部13および音声出力部14を備えている。検
査器2は、検査回路部20および検査用アンテナ部21
を備えている。
【0030】車載器本体1内の車載器制御部10は、車
載器アンテナ部12および車載器無線回路部11を介し
て、車両の走行路上に設置された路上機との間で無線通
信を行う。
【0031】検査器2内の検査回路部20は、検査用ア
ンテナ部21および車載器アンテナ部12を介して、車
載器本体1との間で検査用の無線通信を行う。すなわ
ち、車載器アンテナ部12の検査時において、検査用ア
ンテナ部21は、車載器アンテナ部12からの検査信号
波Dを受信する。
【0032】また、検査器2内の検査回路部20は、車
載器アンテナ部判定手段を含み、車載器制御部10と関
連して車載器アンテナ部12の不調状態の有無を判定
し、不調発生時に警報信号を出力する。
【0033】車載器制御部10に接続された表示部13
および音声出力部14は、報知出力手段を構成してお
り、車載器アンテナ部12の通信能力が所定値以下を示
す場合(不調状態検出時)に、少なくとも一方が警報駆
動されるようになっている。
【0034】図2〜図4において、検査器2は、車載器
アンテナ部12と路上機の路側無線装置4との間に位置
するように車両内に配設されている。この場合、検査器
2内の検査回路部20は、ケーブルを介して車載器本体
1内の車載器制御部10に電気的に接続されている。
【0035】また、車載器本体1は、車両のダッシュボ
ード付近に配設され、検査器2は、車載器本体1の上方
に位置するフロントガラスの上部付近に設けられてい
る。
【0036】次に、図1〜図4に示したこの発明の実施
の形態1による車載器アンテナ部12の不調検出動作に
ついて説明する。まず、電源投入時において、車載器制
御部10は、検査信号波Dの送信タイミングを、ケーブ
ルを介して検査器2に伝送し、車載器アンテナ部判定手
段を起動する。
【0037】これに応答して、検査器2から車載器本体
1に向けて、ケーブルを介して応答信号が返送される。
この応答信号の生成後に、車載器本体1の車載器アンテ
ナ部12から検査器2の検査用アンテナ部21に向けて
検査信号波Dが送信される。
【0038】すなわち、車載器起動時において、車載器
制御部10は、車載器無線回路部11に検査信号を出力
する。この検査信号は、車載器無線回路部11により変
調された後、車載器アンテナ部12から通常送信時より
も微弱な検査信号波Dとして送信される。
【0039】検査器2内の車載器アンテナ部判定手段
は、車載器アンテナ部12と検査用アンテナ部21との
間の検査信号波の通信状態に基づいて、車載器アンテナ
部12の通信能力の良否を判定する。
【0040】すなわち、検査器2内の車載器アンテナ部
判定手段は、車載器アンテナ部12から送信される検査
信号波Dの検査用アンテナ部21での受信電力レベル
(受信強度)を所定値と比較し、受信強度が正常な範囲
内にあるか否かにより、車載器アンテナ部12の通信能
力の良否を判定する。
【0041】車載器アンテナ部判定手段は、車載器アン
テナ部12の通信能力が所定値以下を示す場合には、ケ
ーブルを介して車載器制御部10に警報信号を出力す
る。この警報信号に応答して、車載器制御部10は、表
示部13および音声出力部14を警報駆動し、警報ラン
プの点灯やブザー音により運転者に警報報知する。
【0042】すなわち、検査器2内の車載器アンテナ部
判定手段は、車載器アンテナ部12の不調状態を検出し
た場合に、車載器制御部10により表示部13および音
声出力部14を警報駆動させる。
【0043】たとえば、図2のように、車室内に障害物
が存在せず且つ車載器本体1が正しく設置されている場
合、車載器アンテナ部12は、路側無線装置4との間で
正常な通信が可能な状態にある。
【0044】図2において、車室内での自由空間損失を
α[dB]、微弱な検査信号波Dの送信電力をβ[dB
m]、車載器アンテナ部12および検査用アンテナ部2
1の各利得をγ[dBi]とすると、検査用アンテナ部2
1を介した検査器2への入力電力は、β+2γ−α[d
Bm]となる。
【0045】したがって、検査回路部20は、車載器ア
ンテナ部12での入力電力レベル(受信強度)が通信に
必要な所定範囲(β+2γ−α±δ[dBm])内にある
場合、検査信号波Dを検波した信号を、ケーブルを介し
て車載器制御部10に出力する。
【0046】車載器制御部10は、最初に出力した検査
信号と検査回路部20で検波された信号とを照合し、両
者の一致を確認することにより、車載器アンテナ部12
が正常に通信可能な状態にあると判定する。
【0047】次に、図5を参照しながら、この発明の実
施の形態1による障害物5が存在する場合の検査動作に
ついて説明する。この場合、検査信号波Dの検査器2で
の受信強度は、前述(図2参照)の正常時よりも減少す
る。
【0048】すなわち、図5において、車載器本体1の
上に電磁波の伝搬を妨げる障害物5が存在する場合、車
室内での自由空間損失は、α1[dB] (>α[dB])
となり、検査器2の入力電力レベル(受信強度)は、β
+2γ−α1[dBm](<β+2γ−α[dBm])とな
る。
【0049】この入力電力レベル(=β+2γ−α1
[dBm])が、通信に必要な所定範囲(=β+2γ−α
±δ[dBm])内にない場合には、検査回路部20は、
検査信号波Dを検波することができないので、検波不能
状態を警報信号として出力する。
【0050】したがって、車載器制御部10において
は、車載器アンテナ部12から送信した検査信号と検査
器2からの検波信号とを照合することができず、受信エ
ラー状態が発生する。
【0051】これにより、車載器制御部10は、車載器
アンテナ部12が通信不可状態にあると判定して表示部
13および音声出力部14を駆動し、ランプまたは音声
やブザーなどにより運転者に警報報知を行う。
【0052】次に、図6および図7を参照しながら、こ
の発明の実施の形態1による車載器本体1の傾斜時の検
査動作について説明する。この場合も、検査信号波Dの
検査器2での受信強度は、前述(図2参照)の正常時よ
りも減少する。
【0053】すなわち、車載器アンテナ部12は、図6
のように鋭い指向性を有しているので、図7のように、
車載器本体1とともに著しく傾斜された場合には、路側
無線装置4の方向に対する車載器アンテナ部12の利得
は、γ1[dBi](<γ[dBi])となる。
【0054】したがって、検査器2での入力電力は、β
+γ1+γ−α[dBi](<β+2γ−α[dBm])と
なる。
【0055】この入力電力レベル(=β+γ1+γ−α
[dBi])が、通信に必要な所定範囲(=β+2γ−α
±δ[dBi])内にない場合には、前述と同様に、車載
器制御部10において検査信号と検波信号との同期がと
れずに、受信エラー状態が発生する。
【0056】以下、車載器制御部10は、車載器アンテ
ナ部12が通信不可状態にあると判定して、表示部13
および音声出力部14を警報駆動する。
【0057】このように、車両が料金所に進入する前に
通信不調の有無を自動的に検査し、通信の妨げになる障
害物5が車室内に存在した場合や、車載器が正しく設置
されていない場合には、不調発生状態と判定して運転者
に警報報知することができる。
【0058】したがって、料金所で車両を停車せざるを
得ない事態を回避することができ、料金所付近での交通
渋滞および交通事故を低減させることができる。
【0059】また、検査信号波Dの送信強度は、車載器
アンテナ部12から路側無線装置4への通常送信強度よ
りも小さい値に設定されているので、検査器2以外の車
外通信機器に影響を与えることもない。
【0060】また、障害物5の存在や車載器アンテナ部
12の設置不備状態の検出動作は、車載器起動時に実行
されるので、運転開始時に、速やかに車載器アンテナ部
12の状態を報知することができる。
【0061】また、通常に設けられている表示部13お
よび音声出力部14を不調判定時の警報手段として用い
たので、特にコストアップを招くこともなく、運転者に
確実に不調状態を報知することができる。
【0062】また、ダッシュボード付近に設置される車
載器本体1に対して、検査器2をフロントガラス付近に
設置したので、車載器アンテナ部12と路側無線装置4
との間の通信に大きな支障を与えることなく、車載器ア
ンテナ部12の通信状態を確実に検査することができ
る。
【0063】さらに、車載器制御部10と検査回路部2
0とをケーブルを介して直接接続したので、車載器制御
部10および検査回路部20の間で確実に情報授受を行
うことができる。
【0064】なお、警報手段として表示部13および音
声出力部14を用いたが、他の報知出力手段を用いても
よい。また、車載器本体1をダッシュボード付近に設置
し、検査器2をフロントガラス付近に設置した場合を示
したが、それぞれ他の車内箇所に設置してもよい。
【0065】また、車載器アンテナ部判定手段を検査回
路部20側に設けたが、車載器制御部10側に設けても
よく、車載器制御部10または検査回路部20に属する
ことなく個別の手段として設けてもよい。
【0066】さらに、ETC車載器を例にとり、有料道
路上の路側無線装置4との間で料金収受情報を交信して
自動的に料金収受を行う場合について説明したが、他の
DSRC車載器に適用しても同等の作用効果を奏する。
【0067】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、車載器アンテナ部12の検査時において、車載器本
体1側から検査信号波Dを送信して、検査器2側での受
信強度を判定したが、検査器2側から検査信号波Dを送
信して、車載器本体1側での受信強度を判定してもよ
い。
【0068】この場合、車載器制御部10は、車載器ア
ンテナ部12の検査開始時に、検査回路部20に対して
微少レベルの検査信号波Dの送信を促し、これに応答し
て、検査回路部20は、検査用アンテナ部21から車載
器アンテナ部12に向けて、検査信号波Dを送信するこ
とになる。
【0069】実施の形態3.なお、上記実施の形態1で
は、電源投入時(車載器起動時)に車載器アンテナ部1
2の不調の有無を検出したが、車両の停止時に車載器ア
ンテナ部12の不調の有無を検出してもよい。
【0070】図8は停車状態を検査開始条件としたこの
発明の実施の形態3の機能構成を示すブロック図であ
り、前述(図1参照)と同様のものについては同一符号
を付し、前述に対応するものについては符号の後に
「A」を付して、それぞれ詳述を省略する。
【0071】また、図9はこの発明の実施の形態3によ
る検査信号波Dの検出動作を示す説明図であり、横軸は
時間、縦軸は車速Vrである。この場合、検査信号波D
の検出動作は、車載器起動時および停車時の両方におい
て実行される。
【0072】図8において、車載器制御部10Aには、
車両の車速Vrを検出する車速検出部3が設けられてい
る。また、車載器制御部10Aは、車速Vrに基づいて
車両の停止状態を判定する停止判定手段を含み、車両の
停止時に検査信号波Dを送信する。
【0073】このように、電源投入時のみならず、走行
開始後の停車時においても、車載器アンテナ部12の不
調状態の有無を検出することにより、車載器アンテナ部
12の状態をリアルタイムに且つ確実に知ることができ
る。
【0074】特に、自動車の停車時には車内の搭載物が
移動し易いので、停車時において障害物5(図5参照)
の有無を検査することは効果的である。また、停車時に
おいては運転操作を妨げることがないので、検査器2、
表示部13および音声出力部14を駆動しても、何ら支
障を与えることもない。
【0075】また、車載器本体1Aから検査器2に検査
信号波Dを送信したが、前述と同様に、検査器2から車
載器本体1Aに検査信号波Dを送信してもよく、前述と
同等の作用効果を奏することは言うまでもない。
【0076】実施の形態4.なお、上記実施の形態1で
は、車載器本体1と検査器2とをケーブルを介して電気
的に接続したが、車載器本体および検査器を互いに隔離
構成してもよい。この場合、車載器本体と検査器との間
の情報授受は、検査信号波Dの送信と同様に電磁波を用
いた無線通信により行われる。
【0077】図10は車載器本体および検査器を隔離構
成したこの発明の実施の形態4の機能構成を示すブロッ
ク図であり、前述(図1参照)と同様のものについては
同一符号を付し、前述に対応するものについては符号の
後に「B」を付して、それぞれ詳述を省略する。
【0078】図10において、車載器本体1Bおよび検
査器2Bは、互いに隔離構成されている。検査器2B
は、検査回路部20Bにより制御される検査用無線部2
2を備えており、受信された検査信号波Dを検査用無線
部22で検波する。
【0079】検査回路部20Bは、車載器アンテナ部1
2からの検査信号波Dを、検査用アンテナ部21および
検査用無線部22を介して受信するとともに、検波信号
波Eなどの各種応答信号を、検査用無線部22を介し
て、検査用アンテナ部21から車載器アンテナ部12に
送信する。
【0080】このとき、車載器本体1Bおよび検査器2
Bは、微弱な検査信号波Dおよび検波信号波Eなどの双
方向通信により情報授受を行う。車載器本体1Bおよび
検査器2Bによる具体的な送受信処理動作については、
前述と同様なので詳述を省略する。
【0081】図10において、車載器制御部10Bは、
電源投入時に、車載器本体1Bから隔離された検査器2
Bに対して、検査信号波Dの送信タイミングを無線通信
により伝送する。
【0082】車載器制御部10Bは、車載器アンテナ部
判定手段を含み、検査信号波Dの送信時に正常に通信が
行われているか否かを判定する。すなわち、車載器制御
部10Bは、車載器無線回路部11による検査信号の検
波結果と検査器2Bからの応答信号波E(検波信号)と
を照合することにより、車載器アンテナ部12Bの良否
を判定する。
【0083】このとき、検査器2Bから応答信号波Eが
得られない場合には、通信が正常に行われていないもの
と見なして警報信号を出力し、表示部13および音声出
力部14を警報駆動して運転者に報知する。
【0084】このように、車載器本体1Bに対して検査
器2Bを隔離構成することにより、ケーブルが不要とな
り、コストダウンを実現するとともに、検査器20の設
置自由度を向上させることができる。
【0085】また、この場合、検査信号波Dの受信レベ
ルを所定値と比較することなく、応答信号波Eの有無の
みに基づいて、車載器アンテナ部12の不調状態の有無
を判定することもできる。
【0086】なお、車載器本体1Bから検査器2Bに検
査信号波Dを送信したが、前述と同様に、検査器2Bか
ら車載器本体1Bに検査信号波Dを送信してもよい。
【0087】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、車両の走行路上に設置された路上機との間で無線通
信を行う車載器アンテナ部および車載器制御部を有する
車載器本体と、車載器制御部に接続された報知出力手段
と、車載器アンテナ部と路上機の路側無線装置との間に
位置するように車両内に配設され、車載器アンテナ部と
の間で無線通信を行う検査用アンテナ部および検査回路
部を有する検査器と、車載器アンテナ部と検査用アンテ
ナ部との間の検査信号波の通信状態に基づいて、車載器
アンテナ部の通信能力を判定する車載器アンテナ部判定
手段とを備え、車載器アンテナ部判定手段は、車載器ア
ンテナ部の通信能力が所定値以下を示す場合に警報信号
を出力し、車載器制御部は、警報信号に応答して報知出
力手段を警報駆動し、運転者に異常報知するようにした
ので、車載器アンテナ部の不調状態を気付かずに不具合
を招く事態を未然に防ぐことのできるDSRC車載器が
得られる効果がある。
【0088】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、車載器アンテナ部判定手段は、車載器ア
ンテナ部から送信される検査信号波の検査用アンテナ部
での受信強度が所定値以下を示す場合に、警報信号を出
力するようにしたので、車載器アンテナ部の不調状態を
気付かずに不具合を招く事態を未然に防ぐことのできる
DSRC車載器が得られる効果がある。
【0089】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1において、車載器アンテナ部判定手段は、検査用ア
ンテナ部から送信される検査信号波の車載器アンテナ部
での受信強度が所定値以下を示す場合に、警報信号を出
力するようにしたので、車載器アンテナ部の不調状態を
気付かずに不具合を招く事態を未然に防ぐことのできる
DSRC車載器が得られる効果がある。
【0090】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1から請求項3までのいずれかにおいて、検査信号波
の送信強度は、車載器アンテナ部から路側無線装置への
通常送信強度よりも小さい値に設定されたので、車載器
アンテナ部の検査時に、他の通信機器に影響を与えるこ
とのないDSRC車載器が得られる効果がある。
【0091】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1から請求項4までのいずれかにおいて、検査信号波
は、電源投入時に送信されるようにしたので、車両運転
時に速やかに不調検査を実行することができ、車載器ア
ンテナ部の不調状態を気付かずに不具合を招く事態を未
然に防ぐことのできるDSRC車載器が得られる効果が
ある。
【0092】また、この発明の請求項6によれば、請求
項1から請求項5までのいずれかにおいて、車両の車速
を検出する車速検出部と、車速に基づいて車両の停止状
態を判定する停止判定手段とを備え、検査信号波は、車
両の停止時に送信されるようにしたので、運転中の車両
停止毎に常に不調検査を実行することができ、車載器ア
ンテナ部の不調状態を気付かずに不具合を招く事態を未
然に防ぐことのできるDSRC車載器が得られる効果が
ある。
【0093】また、この発明の請求項7によれば、請求
項1から請求項6までのいずれかにおいて、報知出力手
段は、表示部および音声出力部の少なくとも一方を含む
ので、不調状態を運転者に確実に報知することのできる
DSRC車載器が得られる効果がある。
【0094】また、この発明の請求項8によれば、請求
項1から請求項7までのいずれかにおいて、車載器本体
は、車両のダッシュボード付近に配設され、検査器は、
車両のフロントガラス付近に配設されたので、車載器ア
ンテナ部の不調状態を確実に検査することのできるDS
RC車載器が得られる効果がある。
【0095】また、この発明の請求項9によれば、請求
項1から請求項8までのいずれかにおいて、車載器本体
と検査器とを電気的に接続するケーブルを備え、車載器
制御部は、検査信号波の送信タイミングをケーブルを介
して検査器に伝送するようにしたので、車載器本体と検
査器との間で確実に情報授受を行うことができるDSR
C車載器が得られる効果がある。
【0096】また、この発明の請求項10によれば、請
求項1から請求項9までのいずれかにおいて、検査器
は、車載器本体から隔離構成され、車載器制御部は、検
査信号波の送信タイミングを無線通信により検査器に伝
送するようにしたので、ケーブルが不要となり、検査器
の設置自由度を向上させたDSRC車載器が得られる効
果がある。
【0097】また、この発明の請求項11によれば、請
求項10において、車載器アンテナ部判定手段は、検査
信号波の送信時に検査器からの応答信号が得られない場
合に警報信号を出力するようにしたので、検査信号波の
受信レベルを比較することなく車載器アンテナ部の不調
状態を判定することのできるDSRC車載器が得られる
効果がある。
【0098】また、この発明の請求項12によれば、請
求項1から請求項11までのいずれかにおいて、車載器
制御部は、有料道路上に設置された路上機との間で料金
収受に関する情報を授受し、料金収受に関する情報に基
づいて自動的に料金収受を行うようにしたので、特にE
TC車載器に適用した場合に、車載器アンテナ部の不調
状態を気付かずに料金所での交通渋滞などを未然に防ぐ
ことのできるDSRC車載器が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の機能構成を示すブ
ロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の路側無線装置に対
する位置関係を正常時の受信強度とともに示すブロック
図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の路側無線装置に対
する位置関係を外観的に示す側面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1の路側無線装置に対
する位置関係を車両内から見た状態で示す正面図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態1の路側無線装置に対
する位置関係を障害物を介した受信強度とともに概略的
に示すブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による車載器アンテ
ナ部の指向性を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態1の路側無線装置に対
する位置関係を車載器本体が傾斜した場合の受信強度と
ともに示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態3の機能構成を示すブ
ロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態3による検査信号波の
検出動作を示す説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態4の機能構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1、1A、1B 車載器本体、2、2B 検査器、3
車速検出部、4 路側無線装置、5 障害物、10、1
0A、10B 車載器制御部、12 車載器アンテナ
部、13 表示部、14 音声出力部、20 検査回路
部、21 検査用アンテナ部、D 検査信号波、E 応
答信号波、Vr 車速。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G036 AA19 AA27 BA12 BA13 BB17 CA08 5H180 AA01 BB04 BB12 CC12 EE10 5J046 AA02 AA04 AB13 MA09 5K042 AA06 CA02 CA17 DA19 EA03 EA14 GA01 HA03 HA05 HA13 JA01 LA11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行路上に設置された路上機との
    間で無線通信を行う車載器アンテナ部および車載器制御
    部を有する車載器本体と、 前記車載器制御部に接続された報知出力手段と、 前記車載器アンテナ部と前記路上機の路側無線装置との
    間に位置するように前記車両内に配設され、前記車載器
    アンテナ部との間で無線通信を行う検査用アンテナ部お
    よび検査回路部を有する検査器と、 前記車載器アンテナ部と前記検査用アンテナ部との間の
    検査信号波の通信状態に基づいて、前記車載器アンテナ
    部の通信能力を判定する車載器アンテナ部判定手段とを
    備え、 前記車載器アンテナ部判定手段は、前記車載器アンテナ
    部の通信能力が所定値以下を示す場合に警報信号を出力
    し、 前記車載器制御部は、前記警報信号に応答して前記報知
    出力手段を警報駆動することを特徴とするDSRC車載
    器。
  2. 【請求項2】 前記車載器アンテナ部判定手段は、前記
    車載器アンテナ部から送信される検査信号波の前記検査
    用アンテナ部での受信強度が所定値以下を示す場合に、
    前記警報信号を出力することを特徴とする請求項1に記
    載のDSRC車載器。
  3. 【請求項3】 前記車載器アンテナ部判定手段は、前記
    検査用アンテナ部から送信される検査信号波の前記車載
    器アンテナ部での受信強度が所定値以下を示す場合に、
    前記警報信号を出力することを特徴とする請求項1に記
    載のDSRC車載器。
  4. 【請求項4】 前記検査信号波の送信強度は、前記車載
    器アンテナ部から前記路側無線装置への通常送信強度よ
    りも小さい値に設定されたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項3までのいずれかに記載のDSRC車載器。
  5. 【請求項5】 前記検査信号波は、電源投入時に送信さ
    れることを特徴とする請求項1から請求項4までのいず
    れかに記載のDSRC車載器。
  6. 【請求項6】 前記車両の車速を検出する車速検出部
    と、 前記車速に基づいて前記車両の停止状態を判定する停止
    判定手段とを備え、 前記検査信号波は、前記車両の停止時に送信されること
    を特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記
    載のDSRC車載器。
  7. 【請求項7】 前記報知出力手段は、表示部および音声
    出力部の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項
    1から請求項6までのいずれかに記載のDSRC車載
    器。
  8. 【請求項8】 前記車載器本体は、前記車両のダッシュ
    ボード付近に配設され、 前記検査器は、前記車両のフロントガラス付近に配設さ
    れたことを特徴とする請求項1から請求項7までのいず
    れかに記載のDSRC車載器。
  9. 【請求項9】 前記車載器本体と前記検査器とを電気的
    に接続するケーブルを備え、 前記車載器制御部は、前記検査信号波の送信タイミング
    を前記ケーブルを介して前記検査器に伝送することを特
    徴とする請求項1から請求項8までのいずれかに記載の
    DSRC車載器。
  10. 【請求項10】 前記検査器は、前記車載器本体から隔
    離構成され、 前記車載器制御部は、前記検査信号波の送信タイミング
    を無線通信により前記検査器に伝送することを特徴とす
    る請求項1から請求項9までのいずれかに記載のDSR
    C車載器。
  11. 【請求項11】 前記車載器アンテナ部判定手段は、前
    記検査信号波の送信時に前記検査器からの応答信号が得
    られない場合に警報信号を出力することを特徴とする請
    求項10に記載のDSRC車載器。
  12. 【請求項12】 前記車載器制御部は、 有料道路上に設置された路上機との間で料金収受に関す
    る情報を授受し、 前記料金収受に関する情報に基づいて自動的に料金収受
    を行うことを特徴とする請求項1から請求項11までの
    いずれかに記載のDSRC車載器。
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