JP2001288117A - 医薬製剤用組成物 - Google Patents

医薬製剤用組成物

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裕三 友平
Yoshiharu Inoue
美晴 井上
Toshio Nakamura
利夫 中村
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勇三 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苦味等の不快な味の薬物の服用時における不
快な味を遮蔽すると共に、胃内酸性度に依存することな
く消化管内において速やかに薬物が溶出し、生物学的利
用率を低下させず、かつ経時的な溶出安定性の優れた味
マスキング製剤を提供する。 【解決手段】 不快な味を有する薬物とグリセリン低分
子量有機酸高級脂肪酸エステル、所望により水膨潤性物
質、さらに所望により水易溶性物質とを溶融混合するこ
とにより味マスキング医薬製剤とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不快な味をマスキン
グした医薬製剤用組成物、詳しくは、不快な味を有する
薬物とグリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エステル、
所望によりさらに水膨潤性および/または水易溶性物質
からなる味マスキング経口医薬製剤用組成物に関する。
本発明の目的は、服用時において薬物の不快な味を遮蔽
し、服用感に優れ、消化管内では胃内酸性度に依存する
ことなく製剤が速やかに崩壊して薬物が溶出することに
より、薬物のバイオアベイラビリティー(生物学的利用
率)を損なうことのない、しかも長期に亘って溶出安定
性の優れた経口医薬製剤用組成物を提供することにあ
る。
【0002】
【従来の技術】苦味などの不快な味を有した薬物は服用
が困難であるが、錠剤の場合には水溶性高分子等の簡単
な被膜を被覆することで簡単に苦味を遮蔽でき、また速
放出性の溶出も確保できる。一方、不快な味を有した薬
物を顆粒剤、散剤等の小さな固形粒子とした場合には、
速放出性の溶出と苦味マスキングの両立は困難である。
そのような不快な味をマスキングする方法として、特開
平5−255075号公報には、低融点物質を加熱溶融
し、その中に胃溶性高分子化合物を分散した被覆組成物
と、不快な味を有する薬物を溶融造粒する方法が開示さ
れている。しかし、この方法は胃溶性高分子を用いるた
め、胃内酸性度が低い患者では速放出性を確保できず、
更に薬物が難溶性であれば益々溶出が遅延する欠点を有
する。苦味マスキングの別法として、融点が40℃〜1
00℃位のロウ状固体を熔融し、この中に苦味の強い薬
物を分散させた後、ノズルより噴出し冷却して固化する
か、あるいはそのまま冷却して固化したのち、破砕し、
散剤等の製剤用組成物を調製する方法もあるが、この方
法で得られる組成物は薬物の溶出性が悪く薬物の生物学
的利用率の低下をまぬがれないために、ロウ状物質と水
膨潤性高分子物質を併用することも提案されている(特
開昭57−21314号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は薬物の不快な
味を遮蔽し、服用感に優れ、同時に、消化管内での速や
かな溶出性および生物学的利用率を損なうことのない、
しかもその優れた溶出性が長期間安定に保持される医薬
用組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、該薬物と
溶融混合して上記目的を達成するのに適した物質を見出
すべく種々研究を重ねた結果、グリセリン低分子量有機
酸高級脂肪酸エステルがその目的に適しており、所望に
より、さらに水膨潤性物質、またはさらに水易溶性物質
を用いて該薬物とグリセリン低分子量有機高級脂肪酸エ
ステルとを溶融混合することを特徴とする味マスキング
経口医薬製剤用組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の医薬製剤用組成物には、
下記の態様が含まれる。 (1)グリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エステルお
よび不快な味を有する薬物を溶融混合してなる味マスキ
ング経口医薬製剤用組成物。 (2)水膨潤性物質をさらに含有する上記(1)記載の
医薬製剤用組成物。 (3)水膨潤性物質および水易溶性物質をさらに含有す
る上記(1)記載の医薬製剤用組成物。 (4)グリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エステルが
酢酸、クエン酸、およびコハク酸よりなる群より選ばれ
る低分子量有機酸と、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、およびベヘン酸よりなる群より選ばれる高
級脂肪酸との組み合わせからなるグリセリンエステルで
ある上記(1)〜(3)記載の医薬製剤用組成物。 (5)グリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エステルが
グリセリンクエン酸ステアリン酸エステルである上記
(4)記載の医薬製剤用組成物。 (6)水膨潤性物質を5〜50%配合してなる上記
(2)または(3)記載の医薬製剤用組成物。 (7)水膨潤性物質を5〜30%配合してなる上記
(6)記載の医薬製剤用組成物。 (8)水膨潤性物質がクロスカルメロースナトリウム、
カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー、
ポリエチレンオキサイド、またはこれらの混合物である
上記(2)、(3)、(6)または(7)記載の医薬製
剤用組成物。 (9)水膨潤性物質がクロスカルメロースナトリウム、
またはカルボキシメチルスターチナトリウムである上記
(8)記載の医薬製剤用組成物。 (10)水易溶性物質がD−マンニトールまたはソルビ
トールである上記(3)記載の医薬製剤用組成物。 (11)粒子径が750μm以下である上記(1)〜
(3)記載の医薬製剤用組成物。 (12)粒子径500μm以上のものが0%で75μm
以下のものが10%未満である上記(11)記載の医薬
製剤用組成物。 (13)不快な味を有する薬物が弱酸性である上記
(1)〜(3)記載の医薬製剤用組成物。 (14)不快な味を有する薬物がレバミピドである上記
(1)〜(3)記載の医薬製剤用組成物。 (15)グリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エステル
および不快な味を有する薬物、および所望により水膨潤
性物質および/または水易溶性物を溶融混合した後に、
噴霧冷却することを特徴とする、粒子径が500μm以
下である味マスキング経口医薬製剤用組成物の製法。
【0006】本発明の医薬製剤用組成物は、マスキング
すべき不快な味を有する薬物を、グリセリン低分子量有
機酸高脂肪酸エステルと溶融混合し、その際、所望によ
り、水膨潤性物質さらに所望により水易溶性物質を添加
し、得られる溶融混合物を噴霧冷却あるいは冷却固化
し、破砕して、粒状または粉末状とすることにより製造
される
【0007】上記方法において、溶融混合は、用いられ
る成分の種類によっても異なるが、通常90℃以上、好
ましくは100℃以上において行なわれる。また得られ
る溶融混合物の冷却固化は、そのまま放冷または冷却装
置を用いて冷却し、固化させたのち、粉砕機で破砕して
もよいが、溶融混合物を噴霧し同時に冷却する方法が便
利であり、この目的には市販の噴霧冷却装置が用いられ
る。本発明で得られる医薬製剤用組成物は、粉末または
粒子状で得られ、好ましくは、粒子径750μm以下、
さらに好ましくは500μm以下の粒子状組成物であ
る。好ましい粒子状組成物は、粒子径500μm以上の
ものが0%で75μm以下のものが10%未満のもので
ある。
【0008】本発明で用いられるグリセリン低分子量有
機酸高級脂肪酸エステルとしては、酢酸、クエン酸、コ
ハク酸などの低分子量有機酸とグリセリンモノまたはジ
高級脂肪酸エステルとのエステルが挙げられる。該グリ
セリンモノまたはジ高級脂肪酸エステルとしては、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸など
の高級脂肪酸のモノまたはジエステルが挙げられる。グ
リセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エステルの好ましい
具体例としては、グリセリンモノクエン酸ジステアリン
酸エステル、グリセリンジクエン酸モノステアリン酸エ
ステル、グリセリンモノクエン酸モノステアリン酸エス
テル、グリセリンモノ酢酸ジミリスチン酸エステル、グ
リセリンモノクエン酸ジミリスチン酸エステル、グリセ
リンモノクエン酸モノベヘン酸エステル、グリセリンモ
ノコハク酸モノステアリン酸エステル、グリセリンモノ
コハク酸ジパルミチン酸エステル、グリセリンジクエン
酸モノパルミチン酸エステル、グリセリンモノ酢酸ジス
テアリン酸エステル、グリセリンモノ酢酸モノステアリ
ン酸エステル、グリセリンジコハク酸モノステアリン酸
エステル、グリセリンモノコハク酸ジベヘン酸エステル
などまたはそれらの混合物が挙げられる。これらのう
ち、特に好ましいものは、グリセリンモノクエン酸ジス
テアリン酸エステル、グリセリンモノクエン酸モノステ
アリン酸エステル、グリセリンジクエン酸モノステアリ
ン酸エステルまたはそれらの混合物である。
【0009】上記グリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸
エステルは、主成分の薬物1重量部に対し0.5〜10
0重量部、好ましくは0.8〜90重量部、さらに好ま
しくは1〜80重量部の割合で混合される。
【0010】本発明において使用される上記グリセリン
低分子量有機酸高級脂肪酸エステルは、その1部を低融
点物質で代用することもでき、そのような低融点物質と
しては例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル等の高級アルコール、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸或いはこれらの
グリセリンエステル、硬化大豆油、硬化ヒマシ油、モク
ロウ、硬化牛脂等の油脂類、カルナウバロウ、ミツロウ
等のロウ類、パラフィン、セレシン、マイクロクリスタ
リンワックス等の高級炭化水素類、或いはこれらの混合
物があげられる。より好ましい低融点物質としては、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等
の高級脂肪酸グリセリンエステルがあげられる。これら
低融点物質とグリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エス
テルを混合して使用する場合は、通常30重量%以上、
好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量
%以上の範囲でグリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エ
ステルを使用する。
【0011】本発明の医薬組成物に、所望により配合さ
れる水膨張油性物質としては、カルボキシメチルスター
チナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナ
トリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオ
キサイド、ヒドロキシプロピルスターチ、バレイショデ
ンプン等が挙げられ、これらのうち、クロスカルメロー
スナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビ
ニルポリマー、ポリエチレンオキサイド、またはこれら
の混合物が好ましく、なかでもクロスカルメロースナト
リウム、またはカルボキシメチルスターチナトリウムが
とくに好ましい。これら水膨潤性物質は、組成物全体の
重量に基づいて、0〜50重量%、好ましくは5〜50
重量%、さらに好ましくは5〜30重量%の範囲で配合
される。
【0012】他の所望成分である水易溶性物質として
は、白糖、果糖等の糖類、マンニトール、ソルビトー
ル、キシリトール等の糖アルコール類、あるいはこれら
の混合物などが用いられる。より好ましい水易溶性物質
としては、マンニトール、ソルビトール、キシリトール
等の糖アルコールがあげられる。とくに好ましい水易溶
性物質はD−マンニトールおよびソルビトールである。
水易溶性物質の分子量は約50から約1000であり、
好ましくは約60から約900であり、より好ましくは
約70から約800である。水易溶性物質の溶解度は約
0.01g/mlから約2g/mlである。これら水易
溶性物質は、組成物全体の重量に基づいて、0〜70重
量%、好ましくは3〜60重量%の範囲で配合される。
【0013】本発明の医薬製剤用組成物は、そのまま粒
状製剤または散剤として医薬として使用に供することも
できるが、これを常法にしたがって、通常の医薬担体を
用いて、錠剤、顆粒剤、丸剤、散剤等の製剤形に調製す
ることもできる。かかる製剤化に際しては、通常固形製
剤の製造に汎用される物質、例えば結晶セルロース、バ
レイショデンプン、デキストリン、コーンスターチ、乳
糖、白糖、マンニトール、タルク、炭酸カルシウム等の
賦形剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸アルミニウム等の滑沢剤、カルボ
キシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスター
チ、バイレイショデンプン等の崩壊剤、アラビアゴム、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ゼラチン等の結合剤、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80等の界面活性
剤、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級
アルコール、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸或いはこれらのグリセリン
エステル、硬化大豆油、硬化ヒマシ油、モクロウ、硬化
牛脂等の油脂類、カルナウバロウ、ミツロウ等のロウ
類、パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワッ
クス等の高級炭化水素類、あるいはこれらの混合物等が
用いられる。このようにして調製される医薬製剤は、通
常経口投与されれば、苦味などの不快な味を感じること
なく服用される。投与量は、配合される薬物の公知の用
量で用いられるが、本発明の製剤では薬物の溶出率が高
く、かつ長期間高い溶出率が維持されるため、用量は従
来品の場合に比べて若干低容量でも充分な効果が期待で
きる利点を有する。
【0014】本発明における薬物としては、不快な程度
に関わらず種々の薬物が適用でき、例えば抗生物質、抗
菌薬、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、抗ヒスタミン薬、消化
性潰瘍治療薬等が挙げられる。本発明の製剤は、不快な
味の遮蔽効果が優れていることから、不快な味の程度が
強い薬物にも有利に適用できる。また消化管内において
速やかに薬物が溶出することから、難溶性の薬物にも有
利に適用できる。不快な味の程度が強くかつ難溶性の薬
物に好適に適用でき、具体的にはレバミピド等の薬物に
適用できる。
【0015】
【発明の効果】本発明の医薬製剤用組成物は服用時にお
いて薬物の不快な味を遮蔽し、服用感に優れ、胃内酸性
度に依存することなく消化管内において速やかに薬物が
溶出し、生物学的利用率を低下させないうえ、溶出安定
性に優れ、長期保存後においても高い薬物溶出率を保持
し得る特徴を有する。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例により説明するが本発明
はこれらに限定されるものではない。なお、実施例およ
び比較例において基剤材料として下記の市販品を使用し
た。 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル(太陽化学/
サンソフトNo.621G) グリセリンステアリン酸エステル(理研ビタミン/ポエ
ムS200) グリセリンベヘニン酸エステル(太陽化学/サンソフト
No.1030) カルボキシビニルポリマー(BF Goodrich/カーボポー
ル934P) クロスカルメロースナトリウム(旭化成/アクジゾル) カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業/エキ
スプロタブ) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学/LH
-31) 軽質無水ケイ酸(日本アエロジル/エロジール200)
【0017】実施例1 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル2400gお
よびグリセリンステアリン酸エステル5600gを混合
したものを約100℃で加熱溶融し、レバミピド200
0gを添加してよく攪拌して分散した。これを噴霧冷却
装置(大川原化工機/OC−16)を用いて入り口温度
60℃、ディスク回転数6000rpmにて噴霧冷却
し、粒子径500μm以下の粒子を得た。
【0018】実施例2 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル4000gお
よびグリセリンステアリン酸エステル4000gを約1
00℃で加熱溶融し、レバミピド2000gを添加して
よく攪拌して分散した。これを実施例1と同様の操作に
て噴霧冷却し、粒子径500μm以下の粒子を得た。
【0019】実施例3 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル4000gお
よびグリセリンベヘニン酸エステル4000gを約10
0℃で加熱溶融し、レバミピド2000gを添加してよ
く攪拌して分散した。これを実施例1と同様の操作にて
噴霧冷却し、粒子径500μm以下の粒子を得た。
【0020】実施例4〜7 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル708.5g
を約100℃で加熱溶融し、レバミピド204g、カル
ボキシビニルポリマー、クロスカルメロースナトリウ
ム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒ
ドロキシプロピルセルロースのいずれか80gを予め混
合したものを添加してよく攪拌して分散した。これを実
施例1と同様の操作にて噴霧冷却し、粒子径500μm
以下の粒子を得た。得られた粒子にステアリン酸マグネ
シウムを添加し細粒剤を得た。実施例4〜7の処方を表
1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】実施例8 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル3542gを
約100℃で加熱溶融し、レバミピド1020g、カル
ボキシビニルポリマー400gを予め混合したものを添
加してよく攪拌して分散した。これを実施例1と同様の
操作にて噴霧冷却し、粒子径500μm以下の粒子を得
た。得られた粒子にステアリン酸マグネシウム25gお
よび軽質無水ケイ酸12.5gを添加し細粒剤を得た。
【0023】実施例9 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル2392.5
gを約100℃で加熱溶融し、レバミピド1000g、
カルボキシビニルポリマー150g、カルボキシメチル
スターチナトリウム1350gおよびD-マンニトール7
0gを予め混合したものを添加してよく攪拌して分散し
た。これを実施例1と同様の操作にて噴霧冷却し、粒子
径500μm以下の粒子を得た。得られた粒子にステアリン
酸マグネシウム25gおよび軽質無水ケイ酸12.5g
を添加し細粒剤を得た。
【0024】実施例10 グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル2392.5
gを約100℃で加熱溶融し、レバミピド1000g、
カルボキシメチルスターチナトリウム1500gおよび
D−マンニトール70gを予め混合したものを添加して
よく攪拌して分散した。これを実施例1と同様の操作に
て噴霧冷却し、粒子径500μm以下の粒子を得た。得
られた粒子にステアリン酸マグネシウム25gおよび軽
質無水ケイ酸12.5gを添加し細粒剤を得た。
【0025】比較例1 グリセリンステアリン酸エステル8000gを約100
℃で加熱溶融し、レバミピド2000gを添加してよく
攪拌して分散した。これを実施例1と同様の操作にて噴
霧冷却し、粒子径500μm以下の粒子を得た。
【0026】試験例1:溶出安定性試験 日本薬局方13に記載の崩壊試験法にしたがって、第二
液(pH6.8)900mLを試験液とし、実施例2、
比較例1および実施例9で得られたレバミピド100m
g相当の細粒を投入し、パドル法100rpmにて試験
した。初日は製造後に室温にて測定し、その日からポリ
エチレン容器に細粒を入れ、密閉した状態で40℃保存
における溶出安定性試験を行った。なお、実施例9の製
品については25℃で12ヶ月保存の溶出安定性試験も
行った。実施例2の製品について経時的な溶出安定性を
図1に示す。また比較例1の製品の経時的な溶出安定性
を図2に示す。実施例9の製品の経時的な溶出安定性を
図3に示す。これらの結果から明らかなように実施例2
および実施例9の製品は、経時的な溶出安定性の低下が
無かったのに対し、比較例1の製品は経時的な溶出安定
性の低下が認められ、本発明の組成物が経時的溶出安定
性に優れていることが証明された。
【0027】試験例2:ビーグル犬を用いた吸収実験 絶食ビーグル犬(各群4匹)に実施例9および実施例10
で得られたレバミピドとして100mg/body相当
の細粒を経口投与し、経時的に血液を採取し、HPLC法に
て血清中薬物濃度を測定した。対照として、レバミピド
市販錠(大塚製薬/ムコスタ錠:1錠中にレバミピド1
00mg含有)についても試験した。結果を図4に示
す。この結果から明らかなように、本発明の細粒剤は市
販の錠剤と同様に良好な血清中薬物濃度を示した。
【0028】試験例3:味覚テスト 上記の実施例で得られた細粒剤をパネルテストにて味覚
テストを行ったところ、いずれのパネラーも苦味を全く
感じなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例2の製品の経時的な溶出安定性
を示すグラフである。
【図2】 図2は比較例1の製品の経時的な溶出安定性
を示すグラフである。
【図3】 図3は実施例9の製品の経時的な溶出安定性
を示すグラフである。
【図4】 図4は実施例9および実施例10の製品およ
び市販の錠剤のビーグル犬に経口投与した場合の血清中
薬物濃度の推移を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 勇三 徳島県徳島市南庄町4−33−10 Fターム(参考) 4C076 AA31 BB01 DD41 DD46T EE07 EE32

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリセリン低分子量有機酸高級脂肪酸エ
    ステルおよび不快な味を有する薬物を溶融混合してなる
    味マスキング経口医薬製剤用組成物。
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