JP2001284878A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JP2001284878A
JP2001284878A JP2000101765A JP2000101765A JP2001284878A JP 2001284878 A JP2001284878 A JP 2001284878A JP 2000101765 A JP2000101765 A JP 2000101765A JP 2000101765 A JP2000101765 A JP 2000101765A JP 2001284878 A JP2001284878 A JP 2001284878A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体集積回路素子のような高密度集積され
た微少な電子回路の高周波伝導ノイズの除去に極めて有
効な高周波磁気損失特性に優れた磁気損失材料を備えた
配線基板を提供する。 【解決手段】 配線基板10は、信号線の導体パターン
を設けた少なくとも一層の基板4〜8と、前記基板4〜
8上又は導体パターン2上の少なくとも一部に設けられ
た磁性薄膜1とを備えている。この磁性薄膜1は、組成
がM−X−Y(但し、MはFe、Co、Niの内の少な
くとも一種、YはF,N,Oの内の少なくとも一種、X
はMおよびY以外の元素の内の少なくとも一種)で表さ
れる磁気損失材料であって,前記磁気損失材料の複素透
磁率特性における虚数成分である損失項μ”の最大値
μ”maxが100MHz〜10GHzの周波数範囲に
存在すると共に、前記μ”が前記μ”maxに対し50
%以上となる周波数帯域をその中心周波数で規格化した
半値幅μ”50が、200%以内である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,高周波での磁気損
失特性に優れた磁性体を用いた配線基板に関し,詳しく
は,実装された高速動作する能動素子あるいは高周波電
子部品および電子機器において問題となる電磁干渉や不
要輻射の抑制に有効である複素透磁率特性に優れた磁気
損失材料を用いた多層もしくは単層配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速動作する高集積な半導体素子
の普及が著しい。その例として,ランダムアクセスメモ
リ(RAM),リードオンリーメモリ(ROM),マイ
クロプロセッサ(MPU),中央演算処理装置(CP
U)又は画像プロセッサ算術論理演算装置(IPAL
U)等の論理回路素子がある。これらの能動素子におい
ては,演算速度や信号処理速度が日進月歩の勢いで高速
化されており、高速電子回路を伝播する電気信号は、電
圧,電流の急激な変化を伴うために,誘導性の高周波ノ
イズの主要因となっている。
【0003】一方,電子部品や電子機器の軽量化,薄型
化,小型化の流れも止まる事を知らぬが如く急速な勢い
で進行している。それに伴い,半導体素子の集積度や、
プリント配線基板への電子部品実装密度の高密度化が著
しい。従って、過密に集積あるいは実装された電子素子
や信号線が、互いに極めて接近することになり,前述し
た信号処理速度の高速化と併わせて、高周波にまで及ぶ
電磁干渉あるいは輻射ノイズが誘発され易い状況となっ
ている。
【0004】このような近年の電子集積素子あるいは配
線基板においては、能動素子への電源供給ラインからの
不要輻射の問題が指摘され、電源ラインにデカップリン
グコンデンサ等の集中定数部品を挿入する等の対策がな
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高速化
された電子集積素子あるいは配線基板においては、発生
するノイズが高調波成分を含むために、信号の経路が分
布定数的な振る舞いをするようになり、従来の集中定数
回路を前提にしたノイズ対策が効を発しない状況が生じ
ていた。
【0006】そこで、本発明の技術的課題は、このよう
な高速動作する半導体素子や電子回路などの不要輻射対
策に有効な磁性材料を備えた配線基板を提供することに
ある。
【0007】また、本発明の特別な技術的課題は、より
体積の小さな磁性体で効果的な不要輻射対策が出来る磁
気損失項μ”の大きな磁気損失材料を用いた配線基板を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以前に高
周波での磁気損失の大きな複合磁性体を発明し、これを
不要輻射源の近傍に配置する事で、上記した半導体素子
や電子回路などから発生する不要輻射を効果的に抑制す
る方法を見出している。この様な磁気損失を利用した不
要輻射減衰の作用機構については、最近の研究から、不
要輻射源となっている電子回路に対して等価的な抵抗成
分が付与されることによることが分かっている。ここ
で、等価的な抵抗成分の大きさは、磁性体の磁気損失項
μ”の大きさに依存している。より詳しくは、電子回路
に等価的に挿入される抵抗成分の大きさは、磁性体の面
積が一定の場合にはμ”と磁性体の厚さに略比例する。
したがって、より小さなあるいはより薄い磁性体で所望
の不要輻射減衰を得るためには、より大きなμ”が必要
になってくる。
【0009】例えば、半導体素子のモールド内部のよう
な微小領域において磁気損失体を用いた不要輻射対策を
行う為には、磁気損失項μ”がきわめて大きな値である
必要があり、従来の磁気損失材料に比べて格段に大きな
μ”を有する磁性体が求められていた。
【0010】また、本発明者らは、スパッタ法あるいは
蒸着法による軟磁性体の研究過程において、微小な磁性
金属粒子が、セラミックスのような非磁性体中に均質に
分散されたグラニュラー磁性体の優れた透磁率特性に着
目し、磁性金属粒子とそれを囲う非磁性体の微細構造を
研究した結果、グラニュラー磁性体中に占める磁性金属
粒子の濃度が特定の範囲にある場合に、高周波領域にお
いて優れた磁気損失特性が得られる事を見出した。M−
X−Y(Mは磁性金属元素、YはOあるいはN,Fのい
づれか、XはM、Y以外の元素)なる組成を有するグラ
ニュラー磁性体については、これまでに多くの研究がな
され、低損失で大きな飽和磁化を有する事が知られてい
る。このM−X−Yグラニュラー磁性体において、飽和
磁化の大きさは、M成分の占める体積率に依存するの
で、大きな飽和磁化を得るためには、M成分の比率を高
くする必要がある。そのため、高周波インダクタ素子あ
るいはトランス等の磁心として用いるような一般的な用
途にはM−X−Yグラニュラー磁性体中のM成分の割合
は、M成分のみからなるバルク金属磁性体の飽和磁化の
おおむね80%以上の飽和磁化が得られる範囲に限られ
ていた。
【0011】本発明者らは、M−X−Y(Mは磁性金属
元素、YはOあるいはN,Fのいづれか、XはM、Y以
外の元素)なる組成を有するグラニュラー磁性体におい
て、M成分の占める割合を広い範囲で検討した結果、い
ずれの組成系でも磁性金属Mが特定濃度の範囲にある場
合に、高周波領域で大きな磁気損失を示すことを見出し
た。
【0012】M成分の比率が、M成分のみからなるバル
ク金属磁性体の飽和磁化に対して80%以上の飽和磁化
を示すような最も高い領域は、従来より盛んに研究され
ている高飽和磁化で低損失なM−X−Yグラニュラー磁
性体の領域である。この領域にある材料は、実数部透磁
率(μ’)と飽和磁化の値が共に大きいため、前述した
高周波インダクタのような高周波マイクロ磁気デバイス
に用いられるが、電気抵抗を左右するX−Y成分の占め
る割合が少ないので、電気抵抗率が小さい。その為に膜
厚が厚くなると高周波領域でのうず電流損失の発生に伴
って高周波での透磁率が劣化するので、ノイズ対策に用
いるような比較的厚い磁性膜には不向きである。M成分
の比率が、M成分のみからなるバルク金属磁性体の飽和
磁化の80%以下で60%以上となる飽和磁化を示す領
域は、電気抵抗率がおおむね100μΩ・cm以上と比
較的大きい為に、材料の厚さが数μm程度あってもうず
電流による損失が少なく、磁気損失はほとんど自然共鳴
による損失となる。その為、磁気損失項μ”の周波数分
散幅が狭くなるので、挟帯域な周波数範囲でのノイズ対
策(高周波電流抑制)に適している。M成分の比率が、
M成分のみからなるバルク金属磁性体の飽和磁化の60
%以下で35%以上の飽和磁化を示す領域は、電気抵抗
率がおおむね500μΩ・cm以上と更に大きいため
に、うず電流による損失は極めて小さく、M成分間の磁
気的な相互作用が小さくなることで、スピンの熱擾乱が
大きくなり自然共鳴の生じる周波数に揺らぎが生じ、そ
の結果、磁気損失項μ”は広い範囲で大きな値を示すよ
うになる。したがって、この組成領域は広帯域な高周波
電流の抑制に適している。
【0013】一方、M成分の比率が本発明の領域よりも
更に小さな領域は、M成分間の磁気的相互作用がほとん
ど生じなくなるので超常磁性となる。
【0014】電子回路の直近に磁気損失材料を配設して
高周波電流を抑制する際の材料設計の目安は、磁気損失
項μ”と磁気損失材料の厚さδの積μ”・δで与えら
れ、数100MHzの周波数の高周波電流に対して効果
的な抑制を得るには、おおむねμ”・δ≧1000(μ
m)が必要となる。したがって、μ”=1000の磁気
損失材料では1μm以上の厚さが必要になり、うず電流
損失の生じ易い低電気抵抗な材料は好ましくなく、電気
抵抗率が100μΩcm以上となるような組成、すなわ
ち本発明の組成系では、M成分の比率が、M成分のみか
らなるバルク金属磁性体の飽和磁化の80%以下となる
飽和磁化を示し、かつ、超常磁性の発現しない領域即
ち、M成分のみからなるバルク金属磁性体の飽和磁化に
対して35%以上の飽和磁化を示す領域が適している。
【0015】本発明では、係る磁性薄膜を用いた配線基
板を提供するものである。
【0016】即ち、本発明によれば、信号線の導体パタ
ーンを設けた少なくとも一層の基板と、前記基板上又は
導体パターン上の少なくとも一部に設けられた磁性薄膜
とを備えていることを特徴とする配線基板が得られる。
【0017】また、本発明によれば、前記配線基板にお
いて、前記信号線の導体パターン上に前記磁性薄膜を形
成したことを特徴とする配線基板が得られる。
【0018】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁性薄膜は、前記信号線導体パタ
ーンの形成されていない部分に当該信号線導体パターン
とは離間して、形成されていることを特徴とする配線基
板が得られる。
【0019】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁性薄膜は、前記導体パターンを
覆うように設けられた絶縁体層を介して設けられている
ことを特徴とする配線基板が得られる。
【0020】また、本発明によれば、一面にグランド面
であるか又はグランドパターンからなるグランド部を設
けた少なくとも一層の基板を有する配線基板において、
前記グランド部の全面を磁性薄膜で覆ったことを特徴と
する配線基板が得られる。
【0021】また、本発明によれば、一面に設けられた
グランドパターン及び導体パターンの内の少なくとも一
種のパターンからなるか、又は一面全体に設けたグラン
ド面からなる導体部を有する少なくとも1層の基板を備
えた配線基板において、前記導体部の内の少なくとも一
部を導電性の磁性薄膜で形成したことを特徴とする配線
基板が得られる。
【0022】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、少なくとも3層構造を備えた多層印刷
配線基板であることを特徴とする配線基板が得られる。
【0023】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁性薄膜は、組成がM−X−Y
(但し、MはFe、Co、Niの内の少なくとも一種、
YはF,N,Oの内の少なくとも一種、XはMおよびY
以外の元素の内の少なくとも一種)で表される磁気損失
材料であって,前記磁気損失材料の複素透磁率における
虚数成分である損失項μ”の最大値μ”maxが100
MHz〜10GHzの周波数範囲に存在すると共に、前
記μ”が前記μ”maxに対し50%以上となる周波数
帯域をその中心周波数で規格化した半値幅μ”50が、
200%以内である挟帯域磁気損失材料からなるもので
あることを特徴とする配線基板が得られる。
【0024】また、本発明によれば、前記配線基板にお
いて、前記磁気損失材料の飽和磁化の大きさが,M成分
のみからなる金属磁性体の飽和磁化の80%から60%
の範囲に有ることを特徴とする配線基板が得られる。
【0025】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁性薄膜は、M−X−Y(但し、
MはFe、Co、Niの内の少なくとも一種、YはF,
N,Oの内の少なくとも一種、XはMおよびY以外の元
素の内の少なくとも一種)で表される磁気損失材料であ
って,前記磁気損失材料の複素透磁率における虚数成分
である損失項μ”の最大値μ”maxが100MHz〜
10GHzの周波数範囲に存在すると共に、前記μ”が
前記μ”maxに対し50%以上となる周波数帯域をそ
の中心周波数で規格化した半値幅μ”50が、150%
以上である広帯域磁気損失材料からなるものであること
を特徴とする配線基板が得られる。
【0026】また、本発明によれば、前記配線基板にお
いて、前記磁気損失材料の飽和磁化の大きさが,M成分
のみからなる金属磁性体の飽和磁化の60%から35%
の範囲に有ることを特徴とする配線基板が得られる。
【0027】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁気損失材料は、直流電気抵抗率
が100μΩ・cm乃至700μΩ・cmの範囲にある
ことを特徴とする配線基板が得られる。
【0028】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁気損失材料は、直流電気抵抗率
が500μΩ・cmよりも大きい値であることを特徴と
する配線基板が得られる。
【0029】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁性薄膜のX成分が、C、B、S
i、Al、Mg、Ti、Zn、Hf、Sr、Nb、T
a、及び希土類元素の内の少なくとも一種からなること
を特徴とする配線基板が得られる。
【0030】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁性薄膜は、前記Mが前記X−Y
化合物のマトリックス中に分散されたグラニュラー状の
形態で存在する事を特徴とする配線基板が得られる。
【0031】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記グラニュラー状の形態を有する粒
子Mの平均粒子径が、1nmから40nmの範囲にある
ことを特徴とする配線基板が得られる。
【0032】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁気損失材料は、異方性磁界Hk
が600 Oe(5.34×10A/m)以下である
ことを特徴とする配線基板が得られる。
【0033】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁気損失材料が、Feα−Alβ
−Oγであることを特徴とする配線基板が得られる。
【0034】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁気損失材料が、Feα−Siβ
−Oγであることを特徴とする配線基板が得られる。
【0035】また、本発明によれば、前記いずれかの配
線基板において、前記磁性薄膜は、スパッタ法及び蒸着
法の内の少なくとも一種の方法によって作製されている
ことを特徴とする配線基板が得られる。
【0036】さらに、本発明によれば、前記いずれかの
配線基板において、前記磁性薄膜は、厚さが0.3μm
から20μmの範囲にあることを特徴とする高周波電流
抑制体を備えた配線基板が得られる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0038】図1は本発明の第1の実施の形態による多
層印刷配線基板を示す図である。図1を参照すると、多
層印刷配線基板10は、第1乃至第5のプリント配線基
板4,5,6,7,8を重ね合わせた積層構造を有して
いる。ガラスエポキシ材からなる第1のプリント配線基
板5の一面に設けられたグランドパターン3上の全面に
渡って、グラニュラー磁性薄膜1が形成されている。一
方、プリント配線基板のグランドパターン3とは反対側
の面に導体パターン2が形成されている。この導体パタ
ーン2上には、更に、グラニュラー磁性薄膜1が夫々形
成されている。さらに、この面上にガラスエポキシ材に
よる第2のプリント配線基板4が形成されている。この
第2のプリント配線基板4は、実質的に導体パターンを
持たない絶縁基板である。第2のプリント配線基板4は
導体パターン2を持たず、外部表面全体に渡ってグラニ
ュラー磁性薄膜1が形成されている。
【0039】一方、第1のプリント配線5の一面側に、
一面に導体パターン2を備えた第3のプリント配線基板
6の他面が重ね合わされている。さらに、第3のプリン
ト配線6の導体パターン2の上には、グラニュラー磁性
薄膜1が夫々形成されている。第3のプリント配線基板
6上に、ガラスエポキシ材からなる第4のプリント配線
基板7が形成されている。第4のプリント配線基板7の
第3のプリント配線基板6とは反対側の面上に、導体パ
ターン2が夫々形成され、その上には、グラニュラー磁
性薄膜1が夫々形成されている。
【0040】第4のプリント配線基板7上に、ガラスエ
ポキシ材からなる第5のプリント配線基板8が形成され
ている。第5のプリント配線基板8の第4のプリント配
線基板6側とは反対側の面上に、導体パターン2が夫々
形成され、その上には、グラニュラー磁性薄膜1が夫々
形成されている。さらに、導体パターン2が形成されて
いない面上にも、導体パターン2とは、間隔をおいて、
グラニュラー磁性薄膜1が形成されている。導体パター
ン間に配置されたグラニュラー磁性薄膜1は、導体パタ
ーン2上に接触させて設けなくとも、直接絶縁基板上に
設けて導体として使用することも可能である。
【0041】このような構成の第1の実施の形態による
多層配線基板においては、導体パターンから放射される
高周波をグラニュラー磁性薄膜1が吸収し、熱に変換す
るので、多層配線基板から外部に高周波ノイズが放射さ
れることを抑制することができる。
【0042】また、第1の実施の形態による多層配線基
板は、第1及び第3のプリント配線基板5,6を張り合
わせた後、第2、第4及び第5のプリント配線基板又は
絶縁層を順に形成した構成であるが、最初から、複数枚
のガラスエポキシ材を基板としたプリント配線基板を用
意し、エポキシ樹脂等の接着剤を用いて張り合わせても
良いことは勿論である。
【0043】また、基板として使用できるものは、絶縁
性を備えた合成樹脂であるならば、例えば、ポリイミド
等も用いることができる。
【0044】さらに、グラニュラー磁性薄膜1は、導体
パターン2上に設けなくとも、直接絶縁基板上に設けて
導体として使用することも可能である。
【0045】図2は本発明の第2の実施の形態による多
層配線基板を示す断面図である。図2を参照すると、多
層配線基板20は、ポリイミドを基材とする第1乃至第
5のプリント配線基板5,4,6,7,8が積層形成さ
れている。第1のプリント基板5の下側に設けられた第
2のプリント配線基板4は、一面にグランドパターン3
を備え、他面に導体パターン2を備えている。第2のプ
リント配線基板4のグランドパターン上には、グラニュ
ラー磁性薄膜1が全面に渡って形成されている。一方、
第2のプリント配線基板4の他面の導体パターン上に
も、グラニュラー磁性薄膜1が夫々形成されている。そ
の上に第1のプリント配線基板5の一面側が重ね合わさ
れている。第1のプリント配線基板の他面側に、夫々一
面に導体パターン2を有する第3及び4のプリント配線
基板6,7が夫々形成されている。これらの導体パター
ン2上には、夫々グラニュラー磁性薄膜1が形成されて
いる。
【0046】第4のプリント配線基板7上の導体パター
ン2が形成された面には、第5のプリント配線基板8が
形成されている。第5のプリント配線基板8の外側面の
導体パターン2の形成されている面の全面を覆うよう
に、絶縁膜9が形成され、その上の全面を覆うように、
グラニュラー磁性薄膜1が形成されている。
【0047】このような構成の第2の実施の形態による
多層配線基板20においては、導体パターン2から放射
される高周波をグラニュラー磁性薄膜1が吸収し、熱に
変換するので、多層配線基板から外部に高周波ノイズが
放射されることを抑制することができる。
【0048】また、このグラニュラー磁性薄膜1は、金
属磁性体を含み導電性を有するので、直接導体として使
用することも可能である。
【0049】また、第2の実施の形態による多層配線基
板は、第2のプリント配線基板5上に順次、第1、第
3、第4及び第5のプリント配線基板を形成した構成で
あるが、最初から、導体パターンを有するポリイミドを
基板としたプリント配線基板を複数枚用意し、同じくポ
リイミド等の接着剤を用いて張り合わせても良いことは
勿論である。
【0050】次に,本発明の実施の形態に用いるによる
グラニュラー状磁性体M−X−Yの構造と、その製造方
法の具体例について、図3を参照して説明する。
【0051】図3は本発明の実施の形態によるスパッタ
装置の構成を示す図である。図3に示すように、スパッ
タ装置30は、真空ポンプ27によって排気可能な真空
チャンバー29内に、ターゲット試料台28及び基板2
3とを設けている。ターゲット試料台28は外部からの
RF電源26に接続されている。ターゲット試料台28
上には、ターゲット25とその上に載せられたチップ2
4とを有している。ターゲット試料台28と基板23と
の間には、基板23を覆うように、シャッタ21が設け
られている。尚、符号22はチャンバー内にガスを供給
するためのガス供給部である。
【0052】次に、製造例について説明する。
【0053】(試料1)図3に示す装置によって、グラ
ニュラー磁性薄膜を、下記表1に示す条件にてスパッタ
法でガラス基板43上に作製した。得られたスパッタ膜
を300℃にて2時間真空磁場中熱処理を施し、試料1
を得た。得られた試料1を蛍光X線分析分析したところ
膜の組成は、Fe72Al1117であった。
【0054】また、試料1の膜厚は2.0μm、直流抵
抗率は、530μΩ・cm、Hkは18Oe(1422
A/m)であり、Msは16800Gauss(1.6
8T)、中心周波数で規格化したμ”の半値巾である
μ”50は148%であった。試料1の飽和磁化とM成
分のみからなる金属磁性体の飽和磁化の比率の値は、7
2.2%であった。
【0055】
【表1】 試料の磁気損失特性を検証するためにμ−f特性を調べ
た。μ−f特性の測定は、短冊状に加工した検出コイル
に挿入して、バイアス磁場を印加しながらインピーダン
スを測定することにより行い、磁気損失項μ”の周波数
特性を得た。
【0056】(比較試料1)Alチップの数を9
0個とした以外は試料1と同様な条件、方法にて比較試
料1を得た。
【0057】得られた比較試料1を蛍光X線分析分析し
たところ膜の組成は、Fe86Alであった。ま
た、試料膜厚は1.2μm、比較試料1の直流抵抗率は
74μΩ・cm、異方性磁界Hkは22Oe(1738
A/m)であり、Msは18800Gauss(1.8
8T)であった。比較試料1の飽和磁化とM成分のみか
らなる金属磁性体の飽和磁化の比率{Ms(M−X−
Y)/Ms(M)}×100の値は、85.7%であっ
た。
【0058】図4は本発明の試料1のμ”−f特性を示
す図である。図4を参照すると、そのピークは非常に大
きく、また、分散も急峻になっており、共鳴周波数も7
00MHz付近と高くなっていることがわかる。
【0059】図5は、比較試料1のμ”−f特性を示す
図である。図5を参照すると、比較試料1は、飽和磁化
Msが大きいことを反映して大きなμ”を示している
が、試料の抵抗値が低い為に周波数の上昇と共に渦電流
損失が発生し、そのために低周波数領域から透磁率(磁
気損失特性)の劣化が生じており、高周波での透磁率特
性が悪くなっていることが分かる。
【0060】これらの結果より、本発明の試料1の磁性
体は、高周波領域において非常に大きな磁気損失特性を
示すことがわかる。
【0061】次に、本発明の実施の形態にて得られた試
料を用いたノイズ抑制効果の検証実験について説明す
る。
【0062】ノイズ抑制効果の検証には図6に示す測定
系を用い、更に、図4に示した透磁率特性を有し、一辺
が20mmの正方形をなし、膜厚が2.0μmであるグ
ラニュラー磁性薄膜の試料1を備えた電磁干渉抑制体を
用いて、これを線路長75mm、特性インピーダンス5
0Ωのマイクロストリップ線路の直上に配置し、ネット
ワークアナライザ(HP8753D)を用いて2Por
t間の伝送特性を求めた。その結果を下記表2に示す。
【0063】
【表2】 上記表2に、グラニュラー磁性薄膜試料1の電磁干渉抑
制体シートの透磁率特性を、比較試料とした偏平状セン
ダスト粉末とポリマーからなる同面積の複合磁性体シー
トの特性と共に示す。グラニュラー磁性薄膜試料1の
μ”は準マイクロ波帯に分散を示し、その大きさは70
0MHz付近でμ”max=約1800であり、同じ帯
域にμ”分散を示す比較試料のμ”に比べて600倍程
大きい。また、前記μ”が前記μ”maxの50%とな
る半値巾μ”50の中心周波数に対する比率は比較試料
に比べて小さく、狭帯域であることがわかる。ノイズ伝
送路の直近に磁気損失材料を配置して伝送路に等価的な
抵抗成分を付与することで高周波電流を抑制する場合に
おいて、抑制効果の大きさはμ”の大きさと磁性体の厚
さの積(μ”・δ)にほぼ比例すると考えられるので、
抑制効果の比較にあたり、μ”・δの値が同じオーダー
となる様μ”≒3でδ=1.0mmの複合磁性体シート
を比較試料とした。
【0064】具体的には、図6に示すようにマイクロス
トリップ線路65の直上に電磁干渉抑制体シートを配置
し、伝送特性S21の変化を求めた。図7(a)および
(b)に、各々グラニュラー磁性薄膜試料1の電磁干渉
抑制体シート、および複合磁性体シートを配置したとき
のS21特性を示す。グラニュラー磁性薄膜試料1の配
置により、S21特性は100MHz以上から減少し、
2GHz近くで−10dBの極小値を示した後に増加す
る。一方、複合磁性体シートの場合は、数100MHz
から単調に減少し、3GHzで約−10dBを示した。
これらの結果は、S21伝送特性が磁性体のμ”分散に
依存すると共に、抑制効果の大きさがμ”・δ積に依存
することを示している。そこで、磁性体を図8に示すよ
うな寸法lの分布定数線路とみなし、伝送特性S11
よびS21から、単位長さ(Δl)当たりの等価回路定
数を求めた後、試料寸法(l)に換算した等価回路定数
を算出した。本検討のように、磁性体をマイクロストリ
ップ線路上に配置した場合には、伝送特性の変化は主に
直列に付加される等価抵抗成分によるものであることか
ら、等価抵抗Rを求めその周波数依存性を調べてみた。
図9(a)および(b)に、各々本発明及び比較試料で
ある複合磁性体シートにおける等価抵抗Rの周波数変化
を示す。等価抵抗Rはいずれの場合も準マイクロ波帯の
領域で単調に増加し、3GHzでは数10Ωとなる。等
価抵抗Rの周波数依存性は、共に1GHz付近に極大を
もつμ”の周波数分散とは異なる傾向にみえるが、これ
は前述のμ”・δ積に加えて波長に対する試料寸法の比
率が単調増加することを反映している結果と考えられ
る。
【0065】本発明の実施の形態では、スパッタ法乃至
真空蒸着法による製造例を示したが、イオンビーム蒸着
法やガス・デポジション法などの製造方法でも良く、本
発明の磁気損失材料が均一に実現できる方法であれば、
製法に限定されない。
【0066】また、本発明の実施の形態においては、ア
ズ・デポジションの膜であるが、製膜後に真空磁場中で
の熱処理を施すことによって、性能又は特性を高めるこ
とができる。
【0067】以上より、準マイクロ波帯にμ”分散を示
す本発明の試料は、厚さが約500倍の複合磁性体シー
トと同等の高周波電流抑制効果を示し、1GHzに近い
高速クロックで動作するような半導体集積素子等を備え
た電子部品や相互に干渉の生じ易い電子部品間や、高周
波を用いる電子部品、回路素子等のEMI対策に用いる
材料として、有望であるといえる。
【0068】尚、以上延べたグラニュラー磁性膜は、F
86Alについてのみであるが、本発明のグラ
ニュラー磁性薄膜は、他に一般式M−X−Y磁性体の成
分が、MがNi,Fe,Co,X成分がC,B,Si,
Al,Mg,Ti,Zn,Hf,Sr,Nb,Taある
いは希土類もしくは、それらに混在物、Y成分がF,
N,Oのいずれか、もしくはそれらの混在物であって
も、同様な効果を得ることができることは明らかであ
る。
【0069】また、成膜方法に関しては、上記実施の形
態においては、スパッタ法を用いたがその他にも蒸着法
等も適用でき、さらに、イオンビーム蒸着法やガス・デ
ポジション法などの製造方法でも良く、本発明のグラニ
ュラー磁性薄膜が均一に実現できる方法であれば、製法
に限定されない。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高周波に用いられる単層又は多層配線基板において不要
電磁波放射や電磁ノイズによる干渉の除去に極めて有効
な高周波磁気損失特性に優れた磁性薄膜を有する単層又
は多層配線基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による多層印刷配線
基板を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による多層印刷配線
基板を示す断面図である。
【図3】グラニュラー磁性薄膜を形成するための概略的
な装置構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態による試料1のμ”の周波
数依存性例を示す図である。
【図5】比較試料1にかかるμ”の周波数依存性の例を
示す図である。
【図6】本発明による磁気損失材料からなる高周波電流
抑制体の抑制効果を見るための測定系を示す斜視図であ
る。
【図7】(a)は本発明の実施の形態による試料1の伝
送特性(S21)であり、(b)は比較試料であるの複
合磁性体シートの伝送特性(S21)である。
【図8】本発明の実施の形態による磁性体の等価回路で
ある。
【図9】(a)は本発明の実施の形態による、試料1の
伝送特性より算出したR値を示す図であり、(b)は比
較試料である複合磁性体シートの伝送特性より算出した
R値を示す図である。
【符号の説明】
1,31 グラニュラー磁性薄膜 2 導体パターン 3 グランドパターン 4 第2のプリント配線基板 5 第1のプリント配線基板 6 第3のプリント配線基板 7 第4のプリント配線基板 8 第5のプリント配線基板 9 絶縁層 10,20 多層印刷配線基板 21 シャッタ 22 ガス供給部 23 基板 24 チップ 25 ターゲット 26 RF電源 27 真空ポンプ 28 ターゲット試料台 29 真空チャンバー 30 スパッタ装置 60 測定系 61 マイクロストリップ線路(Zc=50Ω) 62 マイクロストリップ線路とネットワークアナラ
イザを接続する同軸線路 63 磁性体試料 64 試料配置部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 S 5E346 Fターム(参考) 4E351 BB23 BB24 BB32 BB35 BB42 CC03 DD08 DD10 DD11 DD14 DD19 DD28 DD29 DD52 GG06 5E049 AA01 AA04 AA07 AA09 AC00 BA27 5E070 AA20 AB10 BA20 5E321 AA17 BB23 BB25 BB53 GG05 GG07 5E338 AA03 AA16 BB75 CC06 CD01 EE13 5E346 AA11 AA15 BB01 BB02 BB04 CC02 CC08 CC31 CC60 DD16 DD17 HH01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号線の導体パターンを設けた少なくと
    も一層の基板と、前記基板上又は導体パターン上の少な
    くとも一部に設けられた磁性薄膜とを備えていることを
    特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の配線基板において、前記
    信号線の導体パターン上に前記磁性薄膜を形成したこと
    を特徴とする配線基板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の配線基板におい
    て、前記磁性薄膜は、前記信号線導体パターンの形成さ
    れていない部分に当該信号線導体パターンとは離間し
    て、形成されていることを特徴とする配線基板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の内のいずれかに記載の
    配線基板において、前記磁性薄膜は、前記導体パターン
    を覆うように設けられた絶縁体層を介して設けられてい
    ることを特徴とする配線基板。
  5. 【請求項5】 一面にグランド面であるか又はグランド
    パターンからなるグランド部を設けた少なくとも一層の
    基板を有する配線基板において、前記グランド部の全面
    を磁性薄膜で覆ったことを特徴とする配線基板。
  6. 【請求項6】 一面に設けられたグランドパターン及び
    導体パターンの内の少なくとも一種のパターンからなる
    か、又は一面全体に設けたグランド面からなる導体部を
    有する少なくとも1層の基板を備えた配線基板におい
    て、前記導体部の内の少なくとも一部を導電性の磁性薄
    膜で形成したことを特徴とする配線基板。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の内のいずれかに記載の
    配線基板において、少なくとも3層構造を備えた多層印
    刷配線基板であることを特徴とする配線基板。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の内のいずれかに記載の
    配線基板において、前記磁性薄膜は、組成がM−X−Y
    (但し、MはFe、Co、Niの内の少なくとも一種、
    YはF,N,Oの内の少なくとも一種、XはMおよびY
    以外の元素の内の少なくとも一種)で表される磁気損失
    材料であって,前記磁気損失材料の複素透磁率における
    虚数成分である損失項μ”の最大値μ”maxが100
    MHz〜10GHzの周波数範囲に存在すると共に、前
    記μ”が前記μ”maxに対し50%以上となる周波数
    帯域をその中心周波数で規格化した半値幅μ”50が、
    200%以内である挟帯域磁気損失材料からなるもので
    あることを特徴とする配線基板。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の配線基板において、前記
    磁気損失材料の飽和磁化の大きさが,M成分のみからな
    る金属磁性体の飽和磁化の80%から60%の範囲に有
    ることを特徴とする配線基板。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至7の内のいずれかに記載
    の配線基板において、前記磁性薄膜は、M−X−Y(但
    し、MはFe、Co、Niの内の少なくとも一種、Yは
    F,N,Oの内の少なくとも一種、XはMおよびY以外
    の元素の内の少なくとも一種)で表される磁気損失材料
    であって,前記磁気損失材料の複素透磁率における虚数
    成分である損失項μ”の最大値μ”maxが100MH
    z〜10GHzの周波数範囲に存在すると共に、前記
    μ”が前記μ”maxに対し50%以上となる周波数帯
    域をその中心周波数で規格化した半値幅μ”50が、1
    50%以上である広帯域磁気損失材料からなるものであ
    ることを特徴とする配線基板。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の配線基板において、
    前記磁気損失材料の飽和磁化の大きさが,M成分のみか
    らなる金属磁性体の飽和磁化の60%から35%の範囲
    に有ることを特徴とする配線基板。
  12. 【請求項12】 請求項8又は9記載の配線基板におい
    て、前記磁気損失材料は、直流電気抵抗率が100μΩ
    ・cm乃至700μΩ・cmの範囲にあることを特徴と
    する配線基板。
  13. 【請求項13】 請求項10又は11記載の配線基板に
    おいて、前記磁気損失材料は、直流電気抵抗率が500
    μΩ・cmよりも大きい値であることを特徴とする配線
    基板。
  14. 【請求項14】 請求項8乃至13の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記磁性薄膜のX成分が、C、
    B、Si、Al、Mg、Ti、Zn、Hf、Sr、N
    b、Ta、及び希土類元素の内の少なくとも一種からな
    ることを特徴とする配線基板。
  15. 【請求項15】 請求項8乃至14の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記磁性薄膜は、前記Mが前記
    X−Y化合物のマトリックス中に分散されたグラニュラ
    ー状の形態で存在する事を特徴とする配線基板。
  16. 【請求項16】 請求項8乃至15の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記グラニュラー状の形態を有
    する粒子Mの平均粒子径が、1nmから40nmの範囲
    にあることを特徴とする配線基板。
  17. 【請求項17】 請求項8乃至16の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記磁気損失材料は、異方性磁
    界Hkが600 Oe(5.34×10A/m)以下
    であることを特徴とする配線基板。
  18. 【請求項18】 請求項8乃至17の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記磁気損失材料が、Feα
    Alβ−Oγであることを特徴とする配線基板。
  19. 【請求項19】 請求項8乃至17の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記磁気損失材料が、Feα
    Siβ−Oγであることを特徴とする配線基板。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至17の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記磁性薄膜は、スパッタ法及
    び蒸着法の内の少なくとも一種の方法によって作製され
    ていることを特徴とする配線基板。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至20の内のいずれかに記
    載の配線基板において、前記磁性薄膜は、厚さが0.3
    μmから20μmの範囲にあることを特徴とする高周波
    電流抑制体を備えた配線基板。
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