JP2001284550A - センス層における磁化の混乱を防ぐ構造要素を有する磁気メモリ - Google Patents

センス層における磁化の混乱を防ぐ構造要素を有する磁気メモリ

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JP2001284550A JP2001018564A JP2001018564A JP2001284550A JP 2001284550 A JP2001284550 A JP 2001284550A JP 2001018564 A JP2001018564 A JP 2001018564A JP 2001018564 A JP2001018564 A JP 2001018564A JP 2001284550 A JP2001284550 A JP 2001284550A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】センス層の磁化の混乱を防ぐ構造要素を有する磁
気メモリセルの提供。 【解決手段】1つの実施形態において、構造要素56は、セ
ンス層50の磁化の保磁子としてはたらく高透磁率の磁性膜
を含む。保磁子構造要素56は、減磁界をセンス層50から遠
くに導く閉じた磁束経路を提供する。もう1つの実施形
態において、構造要素56は、磁気メモリセル内のセンス層50に局
所的な磁界を印加する硬強磁性薄膜を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気メモリの分野
に関する。より詳細には、本発明は、センス層における
磁化の混乱を防ぐ構造要素を備えた磁気メモリを提供す
ることに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ランダムアクセスメモリ(MRA
M)などの磁気メモリは、一般に、磁気メモリセルのア
レイを含む。各磁気メモリセルは、通常、センス層と基
準層を含む。センス層は、通常、外部磁界の印加によっ
て変更できる向きに磁化パターンを記憶する磁性材料の
層または薄膜である。基準層は、通常、磁化が特定の方
向に固定または「ピン留め(pinned)」された磁性材料
の層である。
【0003】磁気メモリセルの論理状態は、一般に、電
流の流れに対する抵抗に依存する。磁気メモリセルの抵
抗は、通常、そのセンス層と基準層における相対的な磁
化の向きに依存する。センス層の全体の磁化の向きが、
その基準層の磁化の向きと平行な場合、一般に、磁気メ
モリセルは低抵抗状態にある。これとは対照的に、セン
ス層の全体の磁化の向きが、その基準層の磁化の向きと
反平行な場合は、磁気メモリセルは、一般に高抵抗状態
である。
【0004】一般に、磁気メモリセルのセンス層におけ
る全体の磁化パターンは、その内部領域における磁化と
その縁領域における磁化を含む。従来の磁気メモリセル
では、一般にセンス層の縁領域にある減磁界によって、
センス層の全体の磁化の向きが、所望の平行な向きと反
平行の向きから乱される。さらに、基準層からの結合磁
界と減磁界によって、センス層の磁化が、所望の平行な
向きまたは反平行の向きから乱されることがある。その
ような混乱は、望ましくない磁区として現れることがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】残念ながら、センス層
における磁化に対するそのような混乱によって、通常、
磁気メモリセルの高抵抗状態と低抵抗状態が不明瞭にな
り、それにより、読取り操作中に磁気メモリセルの論理
状態を決定することが困難になる。さらに、センス層の
磁化の混乱の程度は、素子製造のパターン成形段階およ
び/または堆積段階におけるばらつきのため、MRAM
アレイにおける磁気メモリセルによって異なることがあ
り、またMRAMアレイ間で異なることがある。センス
層の磁化状態のそのようなばらつきは、通常、しきい値
スイッチング磁場のばらつきを引き起こす。そのような
しきい値スイッチング磁場のばらつきは、一般に、MR
AM書込み操作を不確実にする。
【0006】
【課題を解決するための手段】磁気メモリセルのセンス
層における磁化の混乱を防ぐ構造要素を有する磁気メモ
リセルを開示する。1つの実施形態において、構造要素
は、センス層の磁化の保磁子としてはたらく高透磁率磁
性膜を含む。保磁子構造要素は、減磁界をセンス層から
遠くに導く閉じた磁束経路を提供する。もう1つの実施
形態において、構造要素は、磁気メモリセル内のセンス
層に局所的な磁界を印加する硬強磁性薄膜を含む。
【0007】この技術は、MRAMアレイにおける磁気
メモリセル間の磁化特性の再現性を高める。この構造要
素は、磁気メモリセルの有効体積を増大させるという追
加の利点を有し、それにより、記憶した磁化状態の熱安
定性が向上する。この構造要素は、また、磁気メモリセ
ルの書込みを容易にする電磁石として機能し、それによ
りMRAMの消費電力が減少する。
【0008】本発明のその他の特徴と利点は、以下の詳
細な説明から明らかになるであろう。
【0009】本発明をその特定の例示的な実施形態に関
して説明し、それに応じて図面を参照する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1のa〜cは、磁気メモリセル
40を安定させるための構造要素56の1つの実施形態
を示す。構造要素56は、磁気メモリセル40の読み書
き操作中に電流の流れの経路を提供する導体20を囲
む。
【0011】図1のaは、導体20の長さ方向と平行な
構造要素56および磁気メモリセル40の断面側面図を
示す。図1のbは、磁気メモリセル40内の構造要素5
6と導体20の破断平面図を示す。構造要素56の一部
分は、磁気メモリセル40の一対の縁領域157〜15
8と重なる。図1のcは、構造要素56と磁気メモリセ
ル40の斜視図を示す。
【0012】図2は、磁気メモリセル40の1つの実施
形態を示す。磁気メモリセル40は、変更可能な磁化状
態を有するセンス層50、および磁化の向きがピン留め
された基準層54を含む。この実施形態において、磁気
メモリセル40は、センス層50と基準層54の間にト
ンネル障壁52を含む。
【0013】磁気メモリセル40のこの実施形態は、読
取り操作中に電荷がトンネル障壁52を介して移動する
スピントンネルデバイスである。このトンネル障壁52
を介した電荷の移動は、磁気メモリセル40に読取り電
圧が印加されたときに起こる。代替の実施形態におい
て、磁気メモリセル40に巨大磁気抵抗(GMR)構造
を使用し、トンネル障壁52を銅などの導体と置き換え
ることができる。
【0014】1つの実施形態において、構造要素56
は、センス層50の磁化の保磁子としてはたらき、保磁
子構造要素56と呼ばれることがある。保磁子構造要素
56は、磁束を閉じるための機構を提供する軟磁性体で
あり、それにより縁領域157〜158の減磁界の形成
が防止される。保磁子構造要素56は、磁気メモリセル
40のセンス層50の磁化容易軸と実質的に垂直な磁化
容易軸で磁化された高透磁率の強磁性薄膜である。磁気
メモリセル40と保磁子構造要素56が近いため、保磁
子構造要素56がない状態で生成される減磁界は、保磁
子構造要素56に導かれる。これにより、磁気メモリセ
ル40のセンス層50に作用する減磁界を実質的になく
す磁束経路が提供される。これにより、磁気メモリセル
40のセンス層50の全体の磁化が、磁気メモリセル4
0内のピン留めされた基準層54に対して所望の平行な
向きまたは反平行の向きからそれるのが防止される。保
磁子構造要素56は、データビットを記憶するために1
対の安定しかつ識別可能な高抵抗状態と低抵抗状態を提
供するので、保磁子構造要素56は磁気メモリセル40
を安定化する。
【0015】保磁子構造要素56は、磁気メモリセル4
0を所望の論理状態に書き込むために必要な電流レベル
を下げる。保磁子構造要素56は、単巻電磁石と類似し
ている。導体20を流れる電流は、右手の法則にしたが
って、保磁子構造要素56の磁化を、電流の流れの方向
と垂直な方向にその長さに沿って静止状態から回転させ
る。これにより、センス層50における磁化を、磁気メ
モリセル40のピン留めされた基準層54に対して平行
状態または反平行状態に回転させるのに有効な磁気メモ
リセル40のセンス層50の磁化容易軸に沿った磁界が
生成される。
【0016】MRAMなどの磁気メモリにおける消費電
力を減らすために、磁気メモリセル40に書き込むのに
必要な電流レベルは低いほうが望ましい。消費電力の減
少は、携帯用途には特に有利である。さらに、磁気メモ
リセル40に書き込むのに必要な電流レベルの減少によ
り、書込み電流を供給する電力トランジスタが占める集
積回路チップの面積が減少する。チップ面積の節約によ
り、磁気メモリのコストが下がる。
【0017】保磁子構造要素56によって、センス層5
0における減磁界の影響を低減しようとして磁気メモリ
セル40のセンス層50の厚さを小さくしたり、磁気メ
モリセル40の寸法dxおよびdyを増加または延ばした
りする必要がなくなる。これにより、磁気メモリをより
厚いセンス層で形成することができ、磁気メモリセル4
0の磁気量を多くすることによって磁気メモリの熱安定
性を高め、磁気メモリの磁気メモリセル間のスイッチン
グ動作の一様性を高めることができる。また、これによ
り、より小さな寸法dxおよびdyで磁気メモリセルを形
成して磁気メモリのデータ記憶密度を高めることができ
る。さらに、保磁子構造要素56自体は、記憶された磁
化状態の熱安定性を高める、磁気セル40への有効磁気
量を増大させる。
【0018】1つの実施形態において、磁気メモリセル
40の寸法dxおよびdyは、実質的に等しく、センス層
50を正方形に形成するように選択される。センス層5
0を正方形にすると、長方形のメモリセルを使用すると
きに得られる密度に比較してMRAM内に得られる密度
が増す。これは、所定の最小構成サイズの場合、所与の
基板領域に、長方形の磁気メモリセルよりも正方形の磁
気メモリセルの方が多く形成できるためである。他の実
施形態では、長方形またはその他の形を使用することが
できる。
【0019】センス層50または基準層54は、保磁子
構造要素56に直接交換結合されてもよく、またはスペ
ーサ層によって保磁子構造要素56から磁気的に減結合
されてもよい。
【0020】1つの実施形態において、磁気メモリセル
40は、センス層50が保磁子構造要素56と隣接する
ように位置決めされる。センス層50は、縁領域157
および158において保磁子構造要素56に直接交換結
合される。センス層50は、保磁子構造要素56の磁気
異方性の大きさと方向の影響を受ける。
【0021】図3のa〜bは、それぞれセンス層50に
おける磁化の「S」状態と「C」状態を示す。保磁子構
造要素56の磁化容易軸が、導体20の長さ方向に沿っ
て配置されるため、センス層50は、センス層50の磁
化容易軸と垂直な縁領域157および158に印加され
る局所的交換磁場を有する。縁領域157および158
におけるこの直角磁場の印加により、センス層50の磁
化は強制的に「C」状態と対立するものとして「S」状
態にされる。「S」状態は、より再現可能なスイッチン
グ特性を有することができる。
【0022】代替として、磁気メモリセル40は、基準
層54が保磁子構造要素56と隣接するように裏返しに
される。センス層50は、保磁子構造要素56に交換結
合されないが透磁性の保磁子構造要素56の接近による
影響を受け、縁領域157〜158に直交磁界は生じな
い。
【0023】図4は、本教示を組込む磁気メモリ(MR
AM)10の平面図である。磁気メモリ10は、追加の
磁気メモリセル41〜43と共に磁気メモリセル40を
含む磁気メモリセルのアレイを含む。磁気メモリ10に
は、磁気メモリセル40〜43への読み書きのアクセス
を可能にする導体20〜21および30〜31の構成が
含まれる。
【0024】導体30〜31は、上側の導体であり、導
体20〜21は、これと垂直で対応する構造要素56〜
57に囲まれた下側の導体である。導体20は、磁気メ
モリセル40と42の双方のために下側の導体を提供
し、構造要素56は、磁気メモリセル40と42の双方
のために構造要素を提供する。同様に、導体21は、磁
気メモリセル41と43の双方のために下側の導体を提
供し、構造要素57は、磁気メモリセル41と43の双
方のために構造要素を提供する。
【0025】構造要素56および57はそれぞれ、y軸
と実質的に平行な磁化容易軸で磁化される。磁気メモリ
セル40〜43のセンス層の磁化容易軸は、実質的にx
軸と平行である。導体20を流れる電流は、x軸と平行
であり、かつ対応する磁気メモリセル40および42に
おけるセンス層の磁化容易軸と平行な書込み磁界を生成
する。同様に、導体21を流れる電流は、対応する磁気
メモリセル41および43におけるセンス層の磁化容易
軸と平行な書込み磁界を作成する。導体30または31
を流れる電流は、y方向の磁界を生成する。x方向とy
方向の磁界の組合せを受ける磁気メモリセルだけに書き
込みが行われる。
【0026】図5のa〜eは、磁気メモリ10の構造要
素56〜57と導体20〜22を形成するための工程段
階を示す。1つの実施形態において、磁気メモリ10
は、二酸化ケイ素(Si02)などの誘電体である基板
100(図5のa)上に形成される。
【0027】基板100に1組のトレンチ102〜10
4(図5のb)が形成される。トレンチ102〜104
は、たとえば反応性イオンエッチングを使用して形成す
ることができる。
【0028】次に、安定化層106(図5のc)が、基
板100とそのトレンチ102〜104上に堆積され
る。保磁子構造要素の実施形態において、安定化層10
6は、ニッケル鉄(NiFe)などの軟磁性材料でもよ
く、または代替の実施形態では、CoPt、CoPtC
r、CoPtTaなどの硬磁性材料でもよい強磁性材料
の層である。安定化層106は、スパッタリングなどの
技術を使用して堆積され、基板100の水平面と垂直面
の両方とそのトレンチ102〜104を被覆することが
好ましい。
【0029】銅などの導体材料の層108(図5のd)
が、安定化層106上に堆積される。導体材料108
は、スパッタリング工程、蒸着工程またはめっき工程を
使用して堆積させることができる。
【0030】次に、化学的機械的研磨(CMP)工程を
適用して表面を平坦化し、基板100(図5のe)を露
出させる。
【0031】次に、磁気メモリセル40〜43の層を、
基板100の研磨面に堆積させ、構造要素56〜57の
上にパターン成形する。1つの実施形態における磁気メ
モリセル40〜43用の層は、次のものを含む。まず、
タンタル、ニッケル鉄および鉄マンガンの1組の種子層
を堆積させる。次に、磁気メモリセル40〜43の基準
層としてはたらくニッケル鉄の層を堆積させる。次に、
磁気メモリセル40〜43内のトンネル障壁としてはた
らく酸化アルミニウム(A123)などの誘電体層を堆
積させる。次に、磁気メモリセル40〜43のセンス層
にパターン成形されるべきニッケル鉄の層を堆積させ
る。最後に、カプセル封止層としてタンタルを堆積させ
る。
【0032】磁気メモリセル40を安定化させるための
構造要素の代替実施形態において、構造要素56は、セ
ンス層50の磁化容易軸と実質的に垂直な方向である導
体20の長さ方向に沿って磁化された硬強磁性体であ
る。この代替実施形態において、構造要素56は、保磁
子として機能せず、その代わりに縁領域157および1
58を安定させるための磁界源である。構造要素56
は、センス層50の下側に直接交換結合される。その結
果、構造要素56の長さ方向に磁化された硬磁性材料
は、センス層50と相互作用する。そのような交換結合
の構造要素は、縁領域157および158の磁化を強制
的に構造要素56の磁化方向と平行に整列させることに
よって、センス層50の磁化に望ましい「S」状態を発
生させる。センス層50を構造要素56に交換結合する
ことにより、磁化が強制的に「S」状態にされる。
【0033】図6は、磁気メモリセル40を安定させる
ための構造要素のもう1つの代替実施形態を示す。この
代替実施形態において、構造要素56は、実質的に導体
20と同じ幅にパターン成形される均一な厚さの軟磁性
膜である。構造要素56の磁化は、導体20の長さ方向
と平行でかつセンス層50の磁化容易軸に実質的に垂直
である。構造要素56を形成する柔磁性膜は、導体20
の厚さによってどこに配置されてもよい。導体20の全
体の厚さtは、t1+t2であり、構造要素56の位置
は、t1=0からt2=0まで変動することができる。
【0034】図7は、磁気メモリセル40を安定させる
ための構造要素のもう1つの代替実施形態を示す。この
代替実施形態において、保磁子構造要素56は、図1の
a〜cに示した実施形態と比較して逆さまにされてい
る。たとえば、タンタルの薄層200は、保磁子構造要
素56と磁気メモリセル40の間にある。保磁子構造要
素56の磁化は、導体20の長さ方向と平行でかつセン
ス層50の磁化容易軸と実質的に垂直である。
【0035】本発明の以上の詳細な説明は、例示のため
に提供され、網羅的なものではなく、また開示した厳密
な実施形態に本発明を制限するものではない。したがっ
て、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって定義され
る。
【0036】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。 1.磁気メモリセルの論理状態を示す磁化状態を記憶す
るためのセンス層(50)と、前記センス層(50)におけ
る前記磁化状態の混乱を防ぐ構造要素(56)と を含む
磁気メモリセル。 2.前記構造要素(56)が、前記センス層(50)の一対
の対向する縁領域と重なり、前記センス層(50)の前記
縁領域に1つまたは複数の減磁界が形成されるのを防ぐ
上記1に記載の磁気メモリセル。 3.前記構造要素(56)が、センス層(50)に1つまた
は複数の減磁界の閉じた磁束を提供する形状を有する透
磁性の強磁性材料から形成される上記1に記載の磁気メ
モリセル。 4.前記構造要素(56)が、前記センス層(50)の磁化
容易軸と垂直な磁化容易軸を有する透磁性の強磁性材料
から形成される上記1に記載の磁気メモリセル。 5.前記構造要素(56)が、前記磁気メモリセルに読み
書きのアクセスを提供する導体を囲む上記1に記載の磁
気メモリセル。 6.基準層(54)と、前記センス層(50)と前記基準層
(54)の間にトンネル障壁(52)とをさらに含む上記1
に記載の磁気メモリセル。 7.前記センス層(50)が、前記構造要素(56)と隣接
している上記6に記載の磁気メモリセル。 8.前記基準層(54)が、前記構造要素(56)と隣接し
ている上記6に記載の磁気メモリセル。 9.前記センス層(50)が、前記構造要素(56)と交換
結合される上記1に記載の磁気メモリセル。 10.前記構造要素(56)が、硬強磁性材料から形成さ
れる上記1に記載の磁気メモリセル。 11.前記硬強磁性材料が、前記センス層(50)の磁化
容易軸と垂直に磁化される上記10に記載の磁気メモリ
セル。 12.前記センス層(50)が、前記構造要素(56)に交
換結合される上記10に記載の磁気メモリセル。 13.磁気メモリセルであって、前記磁気メモリセルの
論理状態を示す磁化を記憶するためのセンス層(50)
と、前記磁気メモリセルに1つまたは複数の減磁界の閉
じた磁束を提供するための手段とを含む、磁気メモリセ
ル。 14.閉じた磁束を提供するための前記手段が、前記セ
ンス層(50)の一対の対向する縁領域の間に磁束伝達経
路を提供する形状を有する透磁性の強磁性材料からなる
上記13に記載の磁気メモリセル。 15.前記透磁性の強磁性材料が、前記センス層(50)
の磁化容易軸と垂直な磁化容易軸を有する上記14に記
載の磁気メモリセル。 16.一組の構造要素を有する磁気メモリを形成するた
めの方法であって、基板に1組のトレンチを形成するス
テップと、磁性材料が前記トレンチと前記基板の水平面
と垂直面を被覆するように前記構造要素用の磁性材料層
を堆積させるステップと、前記磁性材料層上に導体材料
層を堆積させて前記トレンチを埋めるステップと、前記
導体材料層と前記磁性材料層を研磨して前記基板の上面
を露出させるステップとを含む方法。 17.前記導体材料が銅である上記16に記載の方法。 18.前記研磨するステップが、化学的機械的処理を使
用して研磨するステップを含む上記16に記載の方法。 19.1組のトレンチを形成する前記ステップが、反応
性イオンエッチングを使用して一組のトレンチを形成す
るステップを含む上記16に記載の方法。 20.前記磁気メモリ内の1組の磁気メモリセルのそれ
ぞれにセンス層用の材料を堆積させるステップと、前記
磁気メモリセルのそれぞれにトンネル障壁用の材料を堆
積させるステップと、前記磁気メモリセルのそれぞれに
基準層用の材料を堆積させるステップとをさらに含む上
記16に記載の方法。 21.前記センス層用の材料が、前記トンネル障壁およ
び基準層用の材料の前に堆積される上記16に記載の方
法。 22.前記基準層用の材料が、前記トンネル障壁および
センス層用の材料の前に堆積される上記21に記載の方
法。
【0037】
【発明の効果】本発明により、磁気メモリセルのセンス
層における磁化の混乱を防ぐ構造要素を有する磁気メモ
リセルが提供される。また、磁気メモリセルの有効体積
を増大させるので、記憶した磁化状態の熱安定性も向上
される。さらに、本発明の構造要素が磁気メモリセルの
書込みを容易にする電磁石として機能することにより、
MRAMの消費電力も減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】a〜cはそれぞれ、磁気メモリセルを安定させ
るための構造要素の1つの実施形態を示す。
【図2】構造要素によって安定化された磁気メモリセル
の1つの実施形態を示す図である。
【図3】a〜bはそれぞれ、磁気メモリセルのセンス層
における磁化の「S」状態と「C」状態を示す。
【図4】本教示を組込む磁気メモリ(MRAM)の平面
図である。
【図5】a〜eは、本明細書で開示する構造要素と磁気
メモリの導体を形成するための工程段階を示す図であ
る。
【図6】磁気メモリセルを安定させるための構造要素の
もう1つの代替実施形態を示す図である。
【図7】磁気メモリセルを安定させるための構造要素の
さらにもう1つの代替実施形態を示す図である。
【符号の説明】
50 センス層 52 トンネル障壁 54 基準層 56 構造要素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気メモリセルの論理状態を示す磁化状態
    を記憶するためのセンス層(50)と、 前記センス層(50)における前記磁化状態の混乱を防ぐ
    構造要素(56)と を含む磁気メモリセル。
JP2001018564A 2000-01-27 2001-01-26 センス層における磁化の混乱を防ぐ構造要素を有する磁気メモリ Pending JP2001284550A (ja)

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