JP2001275671A - ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素及び該酵素をコードする遺伝子 - Google Patents

ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素及び該酵素をコードする遺伝子

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規な側鎖構造を有するポリヒドロキシアル
カノエート(PHA)を生産する微生物に由来する、新
規なPHA合成酵素とそのアミノ酸配列をコードするD
NAの提供。 【解決手段】 シュードモナス・チコリアイ・YN2株
(Pseudomonas cichoriiYN2:FERM P−1741
1)に由来する二種のPHA合成酵素蛋白質と前記二種
のPHA合成酵素をそれぞれコードするPHA合成酵素
遺伝子であり、組換え体微生物にPHA合成能を付与す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリヒドロキシア
ルカノエート(以下、PHAと記載)合成酵素、このP
HA合成酵素をコードする遺伝子、その遺伝子を含む組
換えベクター、その組換えベクターにより形質転換さ
れ、PHA合成酵素の発現能を有する形質転換体、該形
質転換体を利用したPHA合成酵素の生産方法、ならび
に該形質転換体を利用したPHAの製造方法に関する。
より具体的には、ポリヒドロキシアルカノエートの産生
能を有する微生物由来のPHA合成酵素、ならびにその
PHA合成酵素の組換え発現に利用される、PHA合成
酵素をコードする遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、多くの微生物がポリ−3−ヒ
ドロキシ酪酸(PHB)あるいはその他のPHAを生産
し、菌体内に蓄積することが報告されてきた(「生分解
性プラスチックハンドブック」,生分解性プラスチック
研究会編,(株)エヌ・ティー・エス,P178−19
7)。これらのポリマーは従来のプラスチックと同様
に、溶融加工等により各種製品の生産に利用することが
できる。さらに、生分解性であるがゆえに、自然界で微
生物により完全分解されるという利点を有しており、従
来の多くの合成高分子化合物のように自然環境に残留し
て汚染を引き起こすことがない。また、生体適合性にも
優れており、医療用軟質部材等としての応用も期待され
ている。
【0003】このような微生物産生PHAは、その生産
に用いる微生物の種類や培地組成、培養条件等により、
様々な組成や構造のものとなり得ることが知られてお
り、これまで主に、PHAの物性の改良という観点か
ら、このような組成や構造の制御に関する研究がなされ
てきた。
【0004】例えば、アルカリゲネス・ユウトロファス
H16株(Alcaligenes eutropusH16、ATCC No.17699)
及びその変異株は、その培養時の炭素源を変化させるこ
とによって、3−ヒドロキシ酪酸(3HB)と3−ヒド
ロキシ吉草酸(3HV)との共重合体を様々な組成比で
生産することが報告されている(特表平6−15604
号公報、特表平7−14352号公報、特表平8−19
227号公報 等)。
【0005】また、特許公報第2642937号では、
シュードモナス・オレオボランス・ATCC29347
株(Pseudomonas oleovorans ATCC29347)に、炭素源と
して非環状脂肪族炭化水素を与えることにより、炭素数
が6から12までの3−ヒドロキシアルカノエートをモ
ノマーユニットとするPHAを生産することが開示され
ている。
【0006】特開平5−74492号公報では、メチロ
バクテリウム属(Methylobacteriumsp.)、パラコッカ
ス属(Paracoccus sp.)、アルカリゲネス属(Alcalige
nessp.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)の微
生物を、炭素数3から7の第一級アルコールに接触させ
ることにより、3HBと3HVとの共重合体を生産させ
る方法が開示されている。
【0007】特開平5−93049号公報、及び、特開
平7−265065号公報では、アエロモナス・キャビ
エ(Aeromonas caviae)を、オレイン酸やオリーブ油を
炭素源として培養することにより、3HBと3−ヒドロ
キシヘキサン酸(3HHx)の2成分共重合体を生産す
ることが開示されている。
【0008】特開平9−191893号公報では、コマ
モナス・アシドボランス・IFO13852株(Comamo
nas acidovorans IFO13852)が、炭素源としてグルコン
酸及び1,4−ブタンジオールを用いた培養により、3
HBと4−ヒドロキシ酪酸とをモノマーユニットに持つ
ポリエステルを生産することが開示されている。
【0009】さらに、ある種の微生物では、様々な置換
基、例えば、不飽和炭化水素、エステル基、アリール基
(芳香環基)、シアノ基、ハロゲン化炭化水素、エポキ
シド等が導入されたPHAを生産することが報告されて
おり、このような手法によって微生物産生PHAの物性
改良を目指す試みもなされ始めている。例えば、Mak
romol.Chem.,191,1957−196
5,1990、Macromolecules,24,
5256−5260,1991、Chirality,
3,492−494,1991 等では、シュードモナ
ス・オレオボランスが3−ヒドロキシ−5−フェニル吉
草酸(3HPV)をモノマーユニットとして含むPHA
を生産することが報告されており、3HPVが含まれる
ことに起因すると思われる、ポリマー物性の変化が認め
られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、微生物
産生PHAにおいては、その生産に用いる微生物の種類
や培地組成、培養条件等を変えることにより、何通りか
の組成・構造のものが得られている。しかしながら、そ
の微生物自体のPHA合成酵素は、それぞれの微生物に
よって、その基質特異性が大きく異なっている。それに
伴い、公知の微生物、あるいは、そのような公知の微生
物が持つPHA合成酵素のみでは、様々な使用目的に適
合した各種モノマー単位を組成に含むPHAを生産させ
ることは困難であった。
【0011】一方、上述するように、様々な置換基を側
鎖に導入したPHAは、導入した置換基の特性等に起因
して、極めて有用な機能・特性を具備した「機能性ポリ
マー」としての展開も期待できる。従って、そのような
機能性と生分解性とを兼ね備えた、優れた有用性を持つ
ポリマーを生産し、菌体内に蓄積し得る微生物の探索、
開発は極めて有用かつ重要である。さらには、この高い
有用性を持つPHAの産生に係わるPHA合成酵素の特
定、そのPHA合成酵素をコードする遺伝子を取得する
ことは、目的とするPHAの産生能を有する、新規な形
質転換微生物の創製を可能とする。すなわち、PHA合
成酵素をコードする遺伝子を含む組換えベクターを構築
し、該組換えベクターにより形質転換された形質転換微
生物を得て、この形質転換微生物を利用したPHAの製
造、あるいは、組換え型PHA合成酵素を発現させる方
法へ適用を可能とする。このように、形質転換微生物を
利用して、目的のPHAを製造することは、PHAの生
産性を高める上で、極めて有用な手段を提供し、PHA
の利用を進める上でも重要であると考えられる。
【0012】本発明は、上記の課題を解決するもので、
本発明の目的は、新規な側鎖構造を有するPHAを生産
し、その菌体内に蓄積する能力を有する新規微生物を探
索し、その新規なPHA産生能に関連する酵素蛋白質、
すなわち、新規なPHA合成酵素を特定し、また、その
アミノ酸配列をコードする遺伝子を解明することにあ
る。より具体的には、新規な側鎖構造を有するPHAを
生産する微生物に由来する、新規なPHA合成酵素とそ
のアミノ酸配列をコードするDNAを提供することにあ
る。さらに、本発明は、提供されるPHA合成酵素をコ
ードするDNAを組み込み、宿主微生物の形質転換に利
用される組換えベクター、この組換えベクターを用いて
形質転換した形質転換微生物の提供をもその目的とす
る。ならびに、得られた形質転換微生物において、組換
え型PHA合成酵素の発現・生産を行う方法、および形
質転換微生物を利用して、目的のPHAを製造する方法
の提供をも、本発明は目的とする。
【0013】加えて、本発明は、前記の形質転換微生物
における組換え型PHA合成酵素の発現に際し、酵素活
性を損なわない範囲で、PHA合成酵素のアミノ酸配列
に改変を施した改変型のPHA合成酵素、その改変アミ
ノ酸配列をコードするDNAの提供も、その目的に含む
ものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべ
く、本発明者らは、デバイス材料や医用材料等として有
用な、新規な側鎖構造を有するPHAの開発を目指し、
所望のPHAを生産し菌体内に蓄積する能力を有する新
規微生物の探索を進めた。更に、本発明者らは、鋭意研
究を重ね、探索した新規なPHAを生産する新規微生物
について、その新規なPHAの生産に係わるPHA合成
酵素の特定、ならびに、そのPHA合成酵素をコードす
る遺伝子の取得を進めた。加えて、取得されたPHA合
成酵素の遺伝子を含む組換えベクターの構築、該組換え
ベクターによる宿主微生物の形質転換、得られた形質転
換微生物における組換え型PHA合成酵素の発現、それ
に伴う、所望のPHAの生産の確認を進めた。
【0015】その過程で、本発明者らは、化学式(I
I):
【0016】
【化1】
【0017】で表される5−(4−フルオロフェニル)
吉草酸(FPVA)を合成し、これを原料(基質)とし
て、対応する化学式(III):
【0018】
【化2】
【0019】で表される3−ヒドロキシ−5−(4−フ
ルオロフェニル)吉草酸(3HFPV)に変換し、この
3HFPVに由来する化学式(I):
【0020】
【化3】
【0021】で示されるモノマーユニットを含む新規な
PHAを生産し菌体内に蓄積する能力を有する微生物を
土壌から新たに分離した。この新たに分離した微生物
を、YN2株とした。本発明者らは、前記のFPVAか
ら3HFPVへの変換を行う酵素活性以外に、このYN
2株は、化学式(IV):
【0022】
【化4】
【0023】で表される4−シクロヘキシル酪酸(CH
xBA)を(基質)として、対応する化学式(V):
【0024】
【化5】
【0025】で表される3−ヒドロキシ−4−シクロヘ
キシル酪酸(3HCHxB)に変換し、この3HCHx
Bに由来する化学式(VI):
【0026】
【化6】
【0027】で示されるモノマーユニットを含むPHA
を生産し菌体内に蓄積する能力をも有することを見出し
た。
【0028】このYN2株の菌学的性質を列挙すれば以
下の通りである。 <YN2株の菌学的性質>形態学的性質 細胞の形と大きさ:桿菌、0.8μm×1.0〜1.2
μm 細胞の多形性 :なし 運動性 :あり 胞子形成 :なし グラム染色性 :陰性 コロニー形状 :円形、全縁なめらか、低凸状、表層
なめらか、光沢、クリーム色生理学的性質 カタラーゼ :陽性 オキシダーゼ :陽性 O/F試験 :酸化的 硝酸塩の還元 :陰性 インドールの生成 :陰性 ブドウ糖酸性化 :陰性 アルギニンジヒドロラーゼ :陰性 ウレアーゼ :陰性 エスクリン加水分解 :陰性 ゼラチン加水分解 :陰性 β−ガラクトシダーゼ :陰性 King'sB寒天での蛍光色素産生:陽性 4%NaClでの生育 :陰性 ポリ−β−ヒドロキシ酪酸の蓄積 :陰性基質資化能 ブドウ糖 :陽性 L−アラビノース :陰性 D−マンノース :陽性 D−マンニトール :陽性 N−アセチル−D−グルコサミン:陽性 マルトース :陰性 グルコン酸カリウム :陽性 n−カプリン酸 :陽性 アジピン酸 :陰性 dl−リンゴ酸 :陽性 クエン酸ナトリウム :陽性 酢酸フェニル :陽性 以上の菌学的性質から、バージェーズ・マニュアル・オ
ブ・システマティック・バクテリオロジー・第1巻(B
ergey's Manual of Systemati
c Bacteriology,Volume1)(1
984年)、及び、バージェーズ・マニュアル・オブ・
ディタミネーティブ・バクテリオロジー(Berge
y's Manual of Determinative
Bacteriology)第9版(1994年)に
基づいて検索したところ、YN2株はシュードモナス・
チコリアイ(Pseudomonas cichorii)に属すると判明し
た。従って、この菌株をシュードモナス・チコリアイ・
YN2株( Pseudomonas cichorii YN2)と命名した。
【0029】また、シュードモナス・チコリアイ(Pseu
domonas cichorii)において、このYN2株の示すPH
A生産能を有する菌株の報告はなく、本発明者らは、Y
N2株を新規な微生物と判断した。なお、本願出願人に
より、シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseudo
monas cichorii YN2)は寄託番号「FERM P−17
411」として、通商産業省・工業技術院・生命工学工
業技術研究所(特許微生物寄託センター)に寄託されて
いる。
【0030】本発明者らは、この新規微生物YN2株か
ら、そのPHA合成酵素の遺伝子をクローニングするこ
とに成功し、その塩基配列を決定した。また、この遺伝
子がコードしているPHA合成酵素のアミノ酸配列を解
明した。以上の知見に基づき、本発明を完成するに至っ
た。
【0031】すなわち、本発明のPHA合成酵素は、配
列番号:1に示すアミノ酸配列を有するポリヒドロキシ
アルカノエート合成酵素、あるいは、配列番号:3に示
すアミノ酸配列を有するポリヒドロキシアルカノエート
合成酵素である。さらには、本発明のPHA合成酵素
は、前記配列番号:1に示すアミノ酸配列を実質的に保
持し、そのポリヒドロキシアルカノエート合成酵素活性
を損なわない範囲でアミノ酸の欠失、置換もしくは付加
がなされた改変アミノ酸配列を有するPHA合成酵素、
あるいは、前記配列番号:3に示すアミノ酸配列を実質
的に保持し、そのポリヒドロキシアルカノエート合成酵
素活性を損なわない範囲でアミノ酸の欠失、置換もしく
は付加がなされた改変アミノ酸配列を有するPHA合成
酵素とすることができる。
【0032】一方、本発明のPHA合成酵素遺伝子は、
上記の配列番号:1に示すアミノ酸配列、またはその改
変アミノ酸配列をコードするDNAを含むポリヒドロキ
シアルカノエート合成酵素遺伝子、あるいは、同じく、
上記の配列番号:3に示すアミノ酸配列、またはその改
変アミノ酸配列をコードするDNAを含むポリヒドロキ
シアルカノエート合成酵素遺伝子である。特に、配列番
号:1に示すアミノ酸配列をコードするDNAとして、
配列番号:2に示すDNA塩基配列を含むPHA合成酵
素遺伝子、ならびに、配列番号:3に示すアミノ酸配列
をコードするDNAとして、配列番号:4に示すDNA
塩基配列を含むPHA合成酵素遺伝子は、それぞれ、Y
N2株のゲノム遺伝子に由来する本発明のPHA合成酵
素遺伝子の一態様である。
【0033】本発明の組換えベクターは、ポリヒドロキ
シアルカノエート合成酵素遺伝子として、上記するアミ
ノ酸配列をコードする遺伝子DNAを含有する組換えベ
クターである。また、本発明の形質転換微生物は、宿主
に適合させた組換えベクター導入により形質転換された
形質転換微生物である。
【0034】さらに、本発明のポリヒドロキシアルカノ
エートの製造方法は、組換えベクターを導入した、上記
の形質転換微生物をポリヒドロキシアルカノエート合成
酵素の基質を含む培地で培養し、得られる培養物からポ
リヒドロキシアルカノエートを取得することを特徴とす
るポリヒドロキシアルカノエートの製造方法である。加
えて、本発明のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素
の生産方法は、組換えベクターを導入した、上記の形質
転換微生物を培養し、前記形質転換微生物にポリヒドロ
キシアルカノエート合成酵素を産出させることを特徴と
するポリヒドロキシアルカノエート合成酵素の生産方法
である。
【0035】例えば、本発明のポリヒドロキシアルカノ
エートの製造方法は、上記の形質転換微生物を利用し
て、3HFPVに由来する化学式(I)で示されるモノ
マーユニットを含むポリヒドロキシアルカノエートの製
造方法、あるいは、3HCHxBに由来する化学式(V
I)で示されるモノマーユニットを含むポリヒドロキシ
アルカノエートの製造方法のように、YN2株由来のポ
リヒドロキシアルカノエート合成酵素に特徴的な基質特
異性を利用する製造方法とすると、好ましいものであ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明のPHA合成酵素は、本発
明者らより分離された新規な微生物、シュードモナス・
チコリアイ・YN2株(Pseudomonas cichorii YN2:F
ERM P−17411)に由来する酵素蛋白質であ
る。すなわち、5−(4−フルオロフェニル)吉草酸
(FPVA)を対応する3−ヒドロキシ−5−(4−フ
ルオロフェニル)吉草酸(3HFPV)に変換し、ある
いは、4−シクロヘキシル酪酸(CHxBA)を対応す
る3−ヒドロキシ−4−シクロヘキシル酪酸(3HCH
xB)に変換し、それぞれ対応するモノマーユニットを
含むPHAの合成に係わる酵素活性を有する。
【0037】以下、本発明のPHA合成酵素とそれをコ
ードする遺伝子について、より具体的に説明する。
【0038】本発明者らは、YN2株から、前記する基
質特異性を示すPHA合成酵素へ翻訳される遺伝子のク
ローニングを行い、少なくとも二種のアミノ酸配列を有
するPHA合成酵素の存在を確認した。すなわち、本発
明のPHA合成酵素は、YN2株の染色体遺伝子中にお
いては、配列番号:2に記載する塩基配列のDNAによ
りコードされている、配列番号:1に記載するアミノ酸
配列を有するPHA合成酵素、ならびに、配列番号:4
に記載する塩基配列のDNAによりコードされている、
配列番号:3に記載するアミノ酸配列を有するPHA合
成酵素、この二種類の酵素が存在する。前記の配列番
号:2に記載する塩基配列の遺伝子DNAおよび配列番
号:4に記載する塩基配列の遺伝子DNAは、下記する
手順によりクローニングされる。
【0039】先ず、シュードモナス・チコリアイ・YN
2株において、PHA合成酵素は、染色体遺伝子から翻
訳される酵素蛋白質であるので、目的とするPHA合成
酵素遺伝子を内在している染色体DNAを取得する。Y
N2株の菌体から染色体DNAの分離には、公知の分離
方法を用いることができる。例えば、YN2株をLB培
地、あるいはM9培地に適当な炭素源を加えたもの等で
培養した後、菌体を破砕して、例えば、マーマーらの方
法(Journal of Molecular Biology,3巻,208頁,
1961年)等により、染色体DNAを調製する。
【0040】次いで、上記の方法により得られた染色体
DNAより、遺伝子ライブラリーを作製する。染色体D
NAを適当な制限酵素(例えば、Sau3AI等)を用いて分
解し、適当な断片長を有する分解物について、これを連
結可能な制限酵素(例えば、BamHI等)で切断したベク
ターに連結し、遺伝子ライブラリーを作製する。
【0041】ライブラリーの作製に利用するベクターに
応じて、適当な断片長は、通常のプラスミドベクターを
用いるときは4000〜25000塩基対程度、コスミ
ドあるいはファージベクターを用いるときは15000
〜30000塩基対程度とする。適当な長さのDNA断
片を分取する方法としては、蔗糖密度勾配を用いる方法
やアガロースゲルを用いる方法(Molecular Cloning,C
old Spring Harbor Laboratory出版(1982年))な
ど公知の方法を用いれば良い。
【0042】通常、遺伝子ライブラリーにおける宿主微
生物には、大腸菌を利用するので、ベクターは、宿主微
生物(大腸菌)において自律的に増殖し得るファージベ
クターまたはプラスミドベクターが使用される。汎用さ
れるファージベクターあるいはコスミドベクターとして
は、例えばpWE15、M13、λEMBL3、λEMBL4、λFIXII、
λDASHII、λZAPII、λgt10、λgt11、Charon4A、Charo
n21A等が挙げられる。また、多用されるプラスミドベク
ターとしては、例えばpBR系、pUC系、pBluescriptII
系、pGEM系、pTZ系、pET系等が挙げられる。その他、大
腸菌に加えて、シュードモナス属などの複数の宿主微生
物で自律的増殖が可能なベクター等の各種シャトルベク
ターを使用することもできる。このベクターについて
も、それと連結する染色体DNA断片に合わせて、同様
に適当な制限酵素で切断することにより、所望の断片を
得ることができる。
【0043】染色体DNA断片とベクター断片との連結
はDNAリガーゼを用いればよく、例えば、市販のライ
ゲーションキット(宝酒造(株)など)を用いて行うこ
とができる。このように、例えば、様々な染色体DNA
断片とプラスミドベクター断片とを連結させ、種々のD
NA断片を含む組換えプラスミドの混合物(以下、遺伝
子ライブラリーと記載)を作製する。
【0044】ここで遺伝子ライブラリー作製において、
適当な長さの染色体DNA断片を用いる方法の他に、Y
N2株から全mRNAを抽出・精製し、逆転写酵素を利
用してcDNA断片を合成する方法(Molecular Clonin
g,Cold Spring Harbor Laboratory出版,1982年)
を利用することもできる。また、遺伝子ライブラリーに
調製したベクターを利用して、大腸菌に一度形質転換あ
るいは形質導入した後、宿主大腸菌を培養して、遺伝子
ライブラリーを大量に増幅することも可能である(Mole
cular Cloning,Cold Spring Harbor Laboratory出版,
1982年)。
【0045】遺伝子DNA断片を含む組換えベクターの
宿主微生物への導入は、公知の方法により行う。例え
ば、宿主微生物に大腸菌を用いる場合には、塩化カルシ
ウム法(Journal of Molecular Biology,53巻,15
9頁,1970年)、塩化ルビジウム法(Methods in E
nzymology,68巻,253頁,1979年)やエレク
トロポレーション法(Current Protocols in Molecular
Biology,1巻,1.8.4頁,1994年)等を利用し
て、組換えプラスミドベクターを導入できる。また、コ
スミドベクターやファージベクターを利用する場合、宿
主大腸菌の形質導入については、インビトロ・パッケー
ジング法(Current Protocols in Molecular Biology,
1巻, 5.7.1頁,1994年)等を用いることができ
る。その他、組換えベクターを保持する菌株との接合伝
達による方法も、ベクターを保持する菌株の取得に利用
可能である。
【0046】次に、前記遺伝子ライブラリー中から、Y
N2株のPHA合成酵素遺伝子を含むDNA断片を得る
ためのプローブを調製する。
【0047】公知の微生物において、そのPHA合成酵
素遺伝子について、既にいくつか、その塩基配列が報告
されている(Peoples, O. P. and Sinskey,A. J., J. B
iol.Chem., 264, 15293 (1989);Huisman, G. W. et a
l., J. Biol. Chem., 266, 2191 (1991);Pieper,U. et
al., FEMS Microbiol. Lett., 96, 73 (1992);Timm,
A. and Steinbuchel, A., Eur. J. Biochem., 209, 15
(1992);Matsusaki, H. et al., J. Bacteriol., 180,
6459 (1998))。これら報告されている塩基配列を比較
して、塩基配列の保存度の高い領域を選択し、ポリメラ
ーゼ連鎖反応(以下、PCRと記載)に用いるプライマ
ー用のオリゴヌクレオチドを設計する。PHA合成酵素
遺伝子の共通性を利用する、このようなプライマー用オ
リゴヌクレオチドとしては、Timm, A. and Steinbuche
l, A., Eur. J. Biochem., 209, 15 (1992)により報告
された塩基配列が挙げられるが、これに限定されるもの
ではない。オリゴヌクレオチドは、設計された塩基配列
に従って、例えば、アマシャム・ファルマシアバイオテ
クのカスタム合成サービス等、商業的なDNA合成装置
などを利用して合成が可能である。
【0048】本発明のYN2株由来のPHA合成酵素遺
伝子に対しては、PCRプライマー用のオリゴヌクレオ
チドとして、配列番号:5に記載する塩基配列ならびに
配列番号:6に記載する塩基配列の合成DNAを設計し
た。
【0049】次に、設計したオリゴヌクレオチドをプラ
イマーとし、YN2株の染色体DNAを鋳型として、ポ
リメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、PCR増幅断片
を採取する。得られたPCR増幅断片は、プライマーに
由来して、PHA合成酵素遺伝子に共通する塩基配列を
両端に含む。両端のプライマーに相補的な塩基配列の間
に、テンプレートであるYN2株のPHA合成酵素遺伝
子自体に由来する部分塩基配列を有するものとなる。
【0050】従って、得られたPCR増幅断片はYN2
株のPHA合成酵素遺伝子に100%近い相同性を有す
る断片であり、コロニーハイブリダイゼーションを行う
際のプローブとして高いS/N比を期待することができ
る。加えて、ハイブリダイゼーションのストリンジェン
シー制御を容易なものとすることが可能である。
【0051】前記のPCR増幅断片を適当な試薬を用い
て標識し、プローブに用いて前記染色体DNAライブラ
リーについてコロニーハイブリダイゼーションを行い、
PHA合成酵素遺伝子を保持する組換え大腸菌菌株を選
抜する(Current Protocolsin Molecular Biology,1
巻,6.0.3頁,1994年)。例えば、PCR増幅断
片の標識は、標識酵素を用いる汎用の検出系、AlkPhosD
irect(アマシャム・ファルマシアバイオテク)などの
市販のキットを利用することができる。
【0052】また、PHA合成酵素遺伝子を含む遺伝子
断片を保持する組換え大腸菌菌株の選抜は、上記の遺伝
子型を利用した選抜方法以外にもPHA合成の有無を直
接評価する表現型を利用した方法に拠ることも可能であ
る。すなわち、組換え大腸菌菌株において、保持するP
HA合成酵素遺伝子からPHA合成酵素の発現がなされ
る場合、そのPHA合成酵素によるPHAの生産がなさ
れる。このPHA合成の有無を調べ、PHA合成酵素の
発現がなされている組換え大腸菌菌株を選別することも
可能である。PHA合成の有無を調べる方法としては、
例えば、スダンブラックBにより染色する方法(Archiv
es of Biotechnology,71巻,283頁,1970
年)、位相差顕微鏡によりPHAの蓄積を調べる方法な
どを用いることができる。
【0053】前記の何れかの方法により選抜した組換え
大腸菌から、アルカリ法(CurrentProtocols in Molecu
lar Biology,1巻,1.6.1頁,1994年)を用い
てプラスミドを回収する。この回収されたプラスミドか
ら、PHA合成酵素遺伝子を含むDNA断片、あるい
は、PHA合成酵素遺伝子を部分的に含むDNA断片複
数を得ることができる。採取したDNA断片の塩基配列
の決定は、例えばサンガー法(Molecular Cloning,2
巻,13.3頁,1989年)等によって行うことが可
能である。具体的には、塩基配列自動分析装置、例えば
DNAシーケンサー377A(パーキン・エルマー)等
を用いてダイプライマー法あるいはダイターミネーター
法により行うことができる。DNA断片が組み込まれた
ベクター自体の塩基配列は既知であるので、そこにクロ
ーニングされているDNA断片の塩基配列は、一義的に
解析が可能である。
【0054】なお、上記方法により、採取したPHA合
成酵素遺伝子を含むDNA断片の全塩基配列を決定した
後は、化学合成法、染色体DNAを鋳型としたPCR
法、あるいは該塩基配列を有するDNA断片の制限酵素
による分解等の任意の方法により調製したDNA断片を
プローブとしてハイブリダイズすることにより、本発明
のPHA合成酵素遺伝子DNAを得ることが可能であ
る。
【0055】本発明者らは、上述の手順に従って、YN
2株から、前記する基質特異性を示すPHA合成酵素へ
翻訳される遺伝子の選別を行い、少なくとも二種のアミ
ノ酸配列を有するPHA合成酵素の存在を見出した。す
なわち、YN2株の染色体DNAから採取した、配列番
号:2に示す塩基配列を有する本発明のPHA合成酵素
遺伝子と、この遺伝子によりコードされている配列番
号:1に示すアミノ酸配列を有するPHA合成酵素、な
らびに、配列番号:4に示す塩基配列を有する本発明の
PHA合成酵素遺伝子と、この遺伝子によりコードされ
ている配列番号:3に示すアミノ酸配列を有するPHA
合成酵素である。
【0056】また、本発明のPHA合成酵素遺伝子は、
例えば、そのコードするアミノ酸配列が同じとなる、縮
重コドンにおいてのみ異なる、同一のポリペプチドをコ
ードする縮重異性体も包含する。より具体的には、同一
のアミノ酸をコードする縮重コドンを、宿主に依存し
て、より使用頻度の高いコドンを選択し、変換した縮重
異性体をも包含する。一方、本発明のPHA合成酵素
は、YN2株固有の配列番号:1に示すアミノ酸配列を
有するPHA合成酵素、および配列番号:3に示すアミ
ノ酸配列を有するPHA合成酵素に加え、そのPHA合
成活性ならびに基質特異性を損なわない限り、また、ア
ミノ酸配列を実質的に維持する範囲内で、いくつかのア
ミノ酸について欠失、置換、付加等の変異があってもよ
い。ここで、欠失、置換、付加等の変異は、配列番号:
2に示す塩基配列あるいは配列番号:4に示す塩基配列
を有する、YN2株固有のPHA合成酵素遺伝子を基に
して、部位突然変異導入方法(Current Protocols in M
olecular Biology1巻,8.1.1頁,1994年)等に
より導入可能である。
【0057】本発明の組換えベクターは、本発明の組換
え型PHA合成酵素を、シュードモナス属に属する微生
物、大腸菌等の微生物を宿主として、発現する用途に用
いるものである。従って、本発明の組換えベクター自体
が、用いる宿主中で自律複製可能であると同時に、発現
を誘起するプロモーター、本発明のPHA合成酵素遺伝
子DNA、ならびに宿主に適する転写終結配列を含む構
成であることが好ましい。加えて、組換えベクターの導
入後、その選別に利用される各種のマーカー遺伝子を具
えるベクターを用いるとよい。
【0058】シュードモナス属に属する微生物、大腸菌
など、多種な細菌の宿主に適合する発現ベクターとして
は、広範囲の宿主において複製・保持されるRK2複製起
点を有するpLA2917 (ATCC 37355)やRSF1010複製起点を
有するpJRD215 (ATCC 37533)等が挙げられる。これらに
限らず、広範囲の宿主において複製・保持される複製起
点を有するものならば何れも使用可能である。プロモー
ターは、宿主とする細菌中で発現できるものであれば何
れも使用可能であり、例えば、trpプロモーター、trcプ
ロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター、PLプ
ロモーター、PRプロモーター、T7プロモーター、T3プロ
モーターなどの大腸菌やファージ等に由来するプロモー
ターを用いることができる。
【0059】酵母を宿主として用いる場合は、発現ベク
ターとして、例えば、YEp13、YCp50、pRS系、pYEX系ベ
クター等が利用可能である。プロモーターとしては、例
えば、GALプロモーター、AODプロモーター等を用
いることができる。
【0060】本発明の形質転換微生物は、本発明の組換
えベクターを、その組換えベクターを作製する際に用い
た発現ベクターに適合する宿主中に導入することにより
得られる。宿主として利用可能な細菌類として、エシェ
リチア(Esherichia)属、シュードモナス(Pseudomona
s)属、ラルストーニャ(Ralstonia)属、アルカリゲネ
ス属(Alcaligenes)、コマモナス(Comamonas)属、バ
ルクホルデリア(Burkholderia)属、アグロバクテリウ
ム(Agrobacterium)属、フラボバクテリウム(Flabobact
erium)属、ビブリオ(Vibrio)属、エンテロバクター(Ent
erobacter)属、リゾビウム(Rhizobium)属、グルコノバ
クター(Gluconobacter)属、アシネトバクター(Acinet
obacter)属、モラセラ(Moraxella)属、ニトロゾモナ
ス(Nitrosomonas)属、アエロモナス(Aeromonas)
属、 パラコッカス(Paracoccus)属、バチルス(Bacil
lus)属、クロストリヂウム(Clostridium)属、ラクト
バチルス(Lactobacillus)属、コリネバクテリウム(Co
rynebacterium)属、アルスロバクター(Arthrobacte
r)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、ミクロ
コッカス(Micrococcus)属、マイコバクテリウム(Myc
obacterium)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)
属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、アクチノマ
イセス(Actinomyces)属、ノカルジア(Nocardia)属、
メチロバクテリウム(Methylobacterium)属などの各種
細菌が挙げられる。細菌への組換えDNAの導入方法と
しては、前述した塩化カルシウム法やエレクトロポレー
ション法等が利用可能である。
【0061】また、上記の細菌以外にも、宿主に利用で
きる微生物として、サッカロミセス(Saccharomyces)
属、カンジダ(Candida)属等の酵母、かび等が挙げら
れる。酵母への組換えDNAの導入方法としては、例え
ば、エレクトロポレーション法(Methods Enzymol.,19
4,182-187(1990))、スフェロプラスト法(Proc. Natl.
Acad. Sci. USA, 84, 1929-1933 (1978))、酢酸リチウ
ム法(J. Bacteriol., 153, 163-168 (1983))等が利用
可能である。
【0062】本発明のPHA合成酵素は、上記の手法で
創製される本発明の形質転換体を培養し、導入されてい
る発現ベクター中の対応するPHA合成酵素遺伝子から
組換え型蛋白質として生産される。その培養物(培養菌
体又は培養上清)中に本発明のPHA合成酵素を産生・
蓄積させ、培養物から目的のPHA合成酵素を分離・取
得することにより、組換え型酵素蛋白質の生産を行うこ
とができる。この目的では、本発明の形質転換体を培養
する方法は、宿主の培養に用いられる通常の方法を用い
ればよい。また培養方法は、バッチ式、流動バッチ式、
連続培養、リアクター形式等、通常の微生物の培養に用
いるいかなる方法をも用いることができる。なお、この
培養では、前記ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素
遺伝子発現の誘導物質を含む培地を用いることもでき
る。
【0063】大腸菌等の細菌を宿主として得られた形質
転換体においては、培養に用いる培地として、完全培地
あるいは合成培地、例えばLB培地、M9培地等が挙げ
られる。また、培養温度は25〜37℃の範囲で、好気
的に8〜72時間培養することにより、微生物の増殖を
図る。その後、集菌し、菌体内に蓄積されたPHA合成
酵素の回収を行うことができる。この微生物の増殖に必
要な炭素源として、例えば、グルコース、フラクトー
ス、スクロース、マルトース、ガラクトース、でんぷん
等の糖類、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
低級アルコール類、グリセリン等の多価アルコール類、
酢酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸
等の有機酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘ
キサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン
酸、ウンデカン酸、ドデカン酸等の脂肪酸等が利用でき
る。
【0064】窒素源としては例えばアンモニア、塩化ア
ンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等
のアンモニウム塩の他、ペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、麦芽エキス、カゼイン分解物、コーンスティープリ
カー等の天然物由来のものが挙げられる。また、無機物
として、例えば、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリ
ウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナ
トリウム等が挙げられる。培養液には、マーカー遺伝子
として用いている各種薬剤耐性遺伝子等に応じて、カナ
マイシン、アンピシリン、テトラサイクリン、クロラム
フェニコール、ストレプトマイシン等の抗生物質を添加
してもよい。
【0065】また、発現ベクターにおいて、誘導性のプ
ロモーターを用いている場合は、形質転換した微生物を
培養する際に、そのプロモーターの種類に応じて適する
誘導物質を培地に添加して、発現を促せばよい。例え
ば、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド
(IPTG)、テトラサイクリン、インドールアクリル
酸(IAA)等が誘導物質として挙げられる。
【0066】PHA合成酵素の分離・精製は、得られる
培養物を遠心・回収し、アフィニティークロマトグラフ
ィー、陽イオン又は陰イオン交換クロマトグラフィー、
ゲルろ過等の手段を単独でまたは適宜組み合わせること
によって行うことができる。得られた精製物質が目的の
酵素であることの確認は、通常の方法、例えばSDSポ
リアクリルアミドゲル電気泳動、ウエスタンブロッティ
ング等により行う。
【0067】なお、本発明の形質転換微生物の培養、本
発明の形質転換微生物によるPHA合成酵素の生産、菌
体内への蓄積、並びに、菌体からのPHA合成酵素の回
収および精製は、上に例示した方法に限定されるもので
はない。
【0068】本発明の形質転換微生物を培養して、組換
え型PHA合成酵素を発現させ、目的のPHAを産生さ
せることができる。例えば、前記の培養条件で培養し
て、組換え型PHA合成酵素を生産させ、その際、目的
とするPHAに対応する基質を培地に添加し、PHA合
成酵素を作用させる。培養物、生産菌体からのPHAの
回収は、通常行われているクロロホルム等の有機溶媒に
よる抽出が最も簡便ではある。また、クロロホルム等の
有機溶媒が使用しにくい環境中においては、SDS等の
界面活性剤による処理、リゾチーム等の酵素による処
理、EDTA、次亜塩素酸ナトリウム、アンモニア等の
薬剤による処理によってPHA以外の菌体成分を除去し
て、PHAを回収する方法を用いることもできる。な
お、PHA製造を目的とする本発明の形質転換微生物の
培養、培養した微生物によるPHAの生産、菌体内への
蓄積、並びに、形質転換微生物の菌体からのPHAの回
収は、上に例示した方法に限定されるものではない。
【0069】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し、以下に述べる実施例は本発明の最良の
実施形態の一例ではあるものの、本発明の技術的範囲
は、これら実施例に限定されるものではない。
【0070】(実施例1) YN2株のPHA合成酵素
遺伝子のクローニング YN2株を100mlのLB培地(1%ポリペプトン、
0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナトリウム、pH7.
4)で、30℃、一晩培養後、マーマーらの方法により
染色体DNAを分離回収した。得られた染色体DNAを
制限酵素Hind IIIで完全分解した。ベクターにはpUC18
を使用し、制限酵素Hind IIIで切断した。末端の脱リン
酸化処理(Molecular Cloning,1巻,5.7.2頁,1
989年;Cold Spring Harbor Laboratory出版)の
後、DNAライゲーションキットVer.II(宝酒造)を用
いて、ベクターの切断部位(クローニングサイト)と染
色体DNAのHind III完全分解断片とを連結した。この
染色体DNA断片を組み込んだプラスミドベクターを用
いて、大腸菌(Escheichia coli)HB101株を形質転換
し、YN2株の染色体DNAライブラリーを作製した。
【0071】次に、YN2株のPHA合成酵素遺伝子を
含むDNA断片を選択するため、コロニー・ハイブリダ
イズ用のプローブ調製を行った。配列番号:5および配
列番号:6の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを合
成し(アマシャムファルマシア・バイオテク)、このオ
リゴヌクレオチドをプライマーに用いて、染色体DNA
をテンプレートとしてPCRを行った。PCR増幅され
てきたDNA断片をプローブとして用いた。プローブの
標識化は、市販の標識酵素系AlkPhosDirect(アマシャ
ムファルマシア・バイオテク)を利用して行った。得ら
れた標識化プローブを用いて、YN2株の染色体DNA
ライブラリーからコロニーハイブリダイゼーション法に
よってPHA合成酵素遺伝子を含む組換えプラスミドを
有する大腸菌菌株を選抜した。選抜した菌株から、アル
カリ法によってプラスミドを回収することで、PHA合
成酵素遺伝子を含むDNA断片を得ることができた。
【0072】ここで取得した遺伝子DNA断片を、不和
合性グループであるIncP、IncQ、あるいはIncWの何れに
も属さない広宿主域複製領域を含むベクターpBBR122(M
o BiTec)に組み換えた。この組み換えプラスミドをシ
ュードモナス・チコリアイYN2m1株(PHA合成能
欠損株)にエレクトロポレーション法により形質転換し
たところ、YN2m1株のPHA合成能が復帰し、相補
性を示した。従って、選抜された遺伝子DNA断片は、
シュードモナス・チコリアイYN2m1株内において、
PHA合成酵素に翻訳可能な、PHA合成酵素遺伝子領
域を含むことが確認される。
【0073】このPHA合成酵素遺伝子を含むDNA断
片について、サンガー法により塩基配列を決定した。そ
の結果、決定された塩基配列中には、それぞれペプチド
鎖をコードする、配列番号:2および配列番号:4で示
される塩基配列が存在することが確認された。下で述べ
るように、個々のペプチド鎖からなる蛋白質は、ともに
酵素活性を有しており、配列番号:2および配列番号:
4で示される塩基配列はそれぞれPHA合成酵素遺伝子
であることを確認することができた。すなわち、配列番
号:1に示すアミノ酸配列を配列番号:2の塩基配列は
コードしており、配列番号:3に示すアミノ酸配列を配
列番号:4の塩基配列はコードしており、この何れか一
方のアミノ酸配列を有する蛋白質のみで、PHA合成能
が発揮されることを確認した。
【0074】(実施例2) YN2株のPHA合成酵素
遺伝子の発現ベクターへの組換え 配列番号:2で示される塩基配列のPHA合成酵素遺伝
子について、染色体DNAをテンプレートとしてPCR
を行い、PHA合成酵素遺伝子の完全長を再調製した。
配列番号:2で示される塩基配列に対して、上流側プラ
イマーとなる、その開始コドンよりも上流の塩基配列を
有するオリゴヌクレオチド(配列番号:7)および下流
側プライマーとなる、終止コドンよりも下流の塩基配列
を有するオリゴヌクレオチド(配列番号:8)をそれぞ
れ設計・合成した(アマシャムファルマシア・バイオテ
ク)。このオリゴヌクレオチドをプライマーとして、P
CRを行い、PHA合成酵素遺伝子の完全長を増幅した
(LA−PCRキット;宝酒造)。
【0075】同様に、配列番号:4で示される塩基配列
のPHA合成酵素遺伝子についても、染色体DNAをテ
ンプレートとしてPCRを行い、PHA合成酵素遺伝子
の完全長を再調製した。配列番号:4で示される塩基配
列に対して、上流側プライマーとなる、その開始コドン
よりも上流の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(配
列番号:9)および下流側プライマーとなる、終止コド
ンよりも下流の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド
(配列番号:10)をそれぞれ設計・合成した(アマシ
ャムファルマシア・バイオテク)。このオリゴヌクレオ
チドをプライマーとして、PCRを行い、PHA合成酵
素遺伝子の完全長を増幅した(LA−PCRキット;宝
酒造)。
【0076】次に、得られたPHA合成酵素遺伝子の完
全長を含むPCR増幅断片を、それぞれについて制限酵
素Hind IIIを用いて完全分解した。また、発現ベクター
pTrc99Aも制限酵素Hind IIIで切断し、脱リン酸化処理
(Molecular Cloning,1巻,5.7.2頁,1989
年;Cold Spring Harbor Laboratory出版)した。この
発現ベクターpTrc99Aの切断部位に、両末端の不用な塩
基配列を除いたPHA合成酵素遺伝子の完全長を含むD
NA断片を、DNAライゲーションキットVer.II(宝酒
造)を用いて連結した。
【0077】得られた組換えプラスミドで大腸菌(Esch
erichia coli HB101:宝酒造)を塩化カルシウム法によ
り形質転換した。得られた組換え体を培養し、組換えプ
ラスミドの増幅を行い、組換えプラスミドをそれぞれ回
収した。配列番号:2の遺伝子DNAを保持する組換え
プラスミドをpYN2-C1(配列番号2由来)、配列番号:
4の遺伝子DNAを保持する組換えプラスミドをpYN2-C
2(配列番号4由来)とした。
【0078】(実施例3) PHA合成酵素遺伝子組換
え大腸菌によるPHA生産−1 実施例2で得られた組換えプラスミド、pYN2-C1(配列
番号2由来)、pYN2-C2(配列番号4由来)で大腸菌(E
scherichia coli HB101fB fadB欠損株)を塩化カルシ
ウム法により形質転換し、それぞれの組換えプラスミド
を保持する組換え大腸菌株、pYN2-C1組換え株、pYN2-C2
組換え株を得た。
【0079】pYN2-C1組換え株、pYN2-C2組換え株それぞ
れを酵母エキス0.5%、FPVA0.1%とを含むM
9培地200mlに植菌して、37℃、125ストロー
ク/分で振盪培養した。24時間後、菌体を遠心分離に
よって回収し、冷メタノールで一度洗浄して凍結乾燥し
た。
【0080】この凍結乾燥ペレットを100mlのクロ
ロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを
抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブレンフィ
ルターでろ過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮
した。次いで、濃縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、
更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを得た。得
られたPHAは、常法に従ってメタノリシスを行ったの
ち、ガスクロマトグラフィー−質量分析装置(GC−M
S,島津QP−5050、EI法)で分析し、PHAモ
ノマーユニットのメチルエステル化物の同定を行った。
表1に、各菌株について、菌体乾燥重量、回収されたP
HAのポリマー乾燥重量、菌体当たりのポリマー収率
(ポリマー乾燥重量/菌体乾燥重量)ならびにモノマー
ユニットの同定結果を併せて示す。
【0081】
【表1】
【0082】以上に示すように、pYN2-C1組換え株、pYN
2-C2組換え株ともに、基質の5−(4−フルオロフェニ
ル)吉草酸から、対応する3−ヒドロキシ−5−(4−
フルオロフェニル)吉草酸に由来する化学式(I)に示
すモノマーユニットを主成分とするPHAを生産するこ
とが判る。従って、pYN2-C1組換え株は、配列番号:2
に示す塩基配列を含むPHA合成酵素遺伝子から翻訳さ
れる、配列番号:1に示すアミノ酸配列のPHA合成酵
素のみを、pYN2-C2組換え株は、配列番号:4に示す塩
基配列を含むPHA合成酵素遺伝子から翻訳される、配
列番号:3に示すアミノ酸配列のPHA合成酵素のみ
を、それぞれ生産するが、この両者ともに、同じく基質
の5−(4−フルオロフェニル)吉草酸から、対応する
3−ヒドロキシ−5−(4−フルオロフェニル)吉草酸
に由来する化学式(I)に示すモノマーユニットへの変
換と、それを含むPHAの合成を行うことが確認され
る。
【0083】(実施例4) PHA合成酵素遺伝子組換
え大腸菌によるPHA生産−2 実施例2で得られた組換えプラスミド、pYN2-C1(配列
番号2由来)、pYN2-C2(配列番号4由来)で大腸菌(E
scherichia coli HB101fB fadB欠損株)を塩化カルシ
ウム法により形質転換し、それぞれの組換えプラスミド
由来の組換え大腸菌を得た。
【0084】pYN2-C1組換え株、pYN2-C2組換え株それぞ
れを酵母エキス0.5%、4−シクロヘキシル酪酸0.
1%とを含むM9培地200mlに植菌して、37℃、
125ストローク/分で振盪培養した。24時間後、菌
体を遠心分離によって回収し、冷メタノールで一度洗浄
して凍結乾燥した。
【0085】この凍結乾燥ペレットを100mlのクロ
ロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを
抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブレンフィ
ルターでろ過した後、ロータリーエバポレーターで濃縮
した。濃縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、更に沈殿
のみを回収して真空乾燥してPHAを得た。得られたP
HAは、常法に従ってメタノリシスを行ったのち、ガス
クロマトグラフィー−質量分析装置(GC−MS,島津
QP−5050、EI法)で分析し、PHAモノマーユ
ニットのメチルエステル化物の同定を行った。表2に、
各菌株について、菌体乾燥重量、回収されたPHAのポ
リマー乾燥重量、菌体当たりのポリマー収率(ポリマー
乾燥重量/菌体乾燥重量)ならびにモノマーユニットの
同定結果を併せて示す。
【0086】
【表2】
【0087】以上に示すように、pYN2-C1組換え株、pYN
2-C2組換え株ともに、基質の4−シクロヘキシル酪酸か
ら、対応する3−ヒドロキシ−4−シクロヘキシル酪酸
に由来する化学式(VI)に示すモノマーユニットを主成
分とするPHAを生産することが判る。従って、pYN2-C
1組換え株は、配列番号:2に示す塩基配列を含むPH
A合成酵素遺伝子から翻訳される、配列番号:1に示す
アミノ酸配列のPHA合成酵素のみを、pYN2-C2組換え
株は、配列番号:4に示す塩基配列を含むPHA合成酵
素遺伝子から翻訳される、配列番号:3に示すアミノ酸
配列のPHA合成酵素のみを、それぞれ生産するが、こ
の両者ともに、同じく基質の4−シクロヘキシル酪酸か
ら、対応する3−ヒドロキシ−4−シクロヘキシル酪酸
に由来する化学式(VI)に示すモノマーユニットへの変
換と、それを含むPHAの合成を行うことが確認され
る。
【0088】上記実施例3の結果をも考慮すると、配列
番号:1に示すアミノ酸配列のPHA合成酵素と配列番
号:3に示すアミノ酸配列のPHA合成酵素は、互いの
基質の特異性が類似した酵素活性を有することが判る。
【0089】
【発明の効果】本発明のPHA合成酵素、ならびにこの
PHA合成酵素をコードする遺伝子は、新規な微生物シ
ュードモナス・チコリアイ・YN2株に由来するもので
あり、新規な側鎖構造を有するモノマーユニットを選択
的に含むPHA合成を行うという基質特異性を示す。ま
た、このPHA合成酵素遺伝子を含む組換えベクター、
および該組換えベクターにより形質転換された形質転換
微生物は、シュードモナス・チコリアイ・YN2株と同
様の基質特異性を示すPHA合成能を有したものとな
る。このように、本発明のPHA合成酵素遺伝子は、新
規な側鎖構造を有するモノマーユニットを選択的に含む
PHA合成を可能とする酵素をコードしており、種々の
有用な物性を有し、機能性ポリマーへの応用が期待され
るPHAを合成する上で、有用な形質転換微生物の創製
を可能とする。
【0090】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> CANON INC. <120> Enzymes for Preparation of Poly-hidroxyalkanoic Acid and Genes Enc oding those <130> 4051019 <160> 10 <170> Microsoft Word <210> 1 <211> 559 <212> PRT <213> Pseudomonas cichorii YN2 ; FERM P-17411 <400> 1 Met Ser Asn Lys Ser Asn Asp Glu Leu Lys Tyr Gln Ala Ser Glu Asn 1 5 10 15 Thr Leu Gly Leu Asn Pro Val Val Gly Leu Arg Gly Lys Asp Leu Leu 20 25 30 Ala Ser Ala Arg Met Val Leu Arg Gln Ala Ile Lys Gln Pro Val His 35 40 45 Ser Val Lys His Val Ala His Phe Gly Leu Glu Leu Lys Asn Val Leu 50 55 60 Leu Gly Lys Ser Gly Leu Gln Pro Thr Ser Asp Asp Arg Arg Phe Ala 65 70 75 80 Asp Pro Ala Trp Ser Gln Asn Pro Leu Tyr Lys Arg Tyr Leu Gln Thr 85 90 95 Tyr Leu Ala Trp Arg Lys Glu Leu His Asp Trp Ile Asp Glu Ser Asn 100 105 110 Leu Ala Pro Lys Asp Val Ala Arg Gly His Phe Val Ile Asn Leu Met 115 120 125 Thr Glu Ala Met Ala Pro Thr Asn Thr Ala Ala Asn Pro Ala Ala Val 130 135 140 Lys Arg Phe Phe Glu Thr Gly Gly Lys Ser Leu Leu Asp Gly Leu Ser 145 150 155 160 His Leu Ala Lys Asp Leu Val His Asn Gly Gly Met Pro Ser Gln Val 165 170 175 Asn Met Gly Ala Phe Glu Val Gly Lys Ser Leu Gly Val Thr Glu Gly 180 185 190 Ala Val Val Phe Arg Asn Asp Val Leu Glu Leu Ile Gln Tyr Lys Pro 195 200 205 Thr Thr Glu Gln Val Tyr Glu Arg Pro Leu Leu Val Val Pro Pro Gln 210 215 220 Ile Asn Lys Phe Tyr Val Phe Asp Leu Ser Pro Asp Lys Ser Leu Ala 225 230 235 240 Arg Phe Cys Leu Arg Asn Asn Val Gln Thr Phe Ile Val Ser Trp Arg 245 250 255 Asn Pro Thr Lys Glu Gln Arg Glu Trp Gly Leu Ser Thr Tyr Ile Glu 260 265 270 Ala Leu Lys Glu Ala Val Asp Val Val Thr Ala Ile Thr Gly Ser Lys 275 280 285 Asp Val Asn Met Leu Gly Ala Cys Ser Gly Gly Ile Thr Cys Thr Ala 290 295 300 Leu Leu Gly His Tyr Ala Ala Ile Gly Glu Asn Lys Val Asn Ala Leu 305 310 315 320 Thr Leu Leu Val Ser Val Leu Asp Thr Thr Leu Asp Ser Asp Val Ala 325 330 335 Leu Phe Val Asn Glu Gln Thr Leu Glu Ala Ala Lys Arg His Ser Tyr 340 345 350 Gln Ala Gly Val Leu Glu Gly Arg Asp Met Ala Lys Val Phe Ala Trp 355 360 365 Met Arg Pro Asn Asp Leu Ile Trp Asn Tyr Trp Val Asn Asn Tyr Leu 370 375 380 Leu Gly Asn Glu Pro Pro Val Phe Asp Ile Leu Phe Trp Asn Asn Asp 385 390 395 400 Thr Thr Arg Leu Pro Ala Ala Phe His Gly Asp Leu Ile Glu Leu Phe 405 410 415 Lys Asn Asn Pro Leu Ile Arg Pro Asn Ala Leu Glu Val Cys Gly Thr 420 425 430 Pro Ile Asp Leu Lys Gln Val Thr Ala Asp Ile Phe Ser Leu Ala Gly 435 440 445 Thr Asn Asp His Ile Thr Pro Trp Lys Ser Cys Tyr Lys Ser Ala Gln 450 455 460 Leu Phe Gly Gly Asn Val Glu Phe Val Leu Ser Ser Ser Gly His Ile 465 470 475 480 Gln Ser Ile Leu Asn Pro Pro Gly Asn Pro Lys Ser Arg Tyr Met Thr 485 490 495 Ser Thr Glu Val Ala Glu Asn Ala Asp Glu Trp Gln Ala Asn Ala Thr 500 505 510 Lys His Thr Asp Ser Trp Trp Leu His Trp Gln Ala Trp Gln Ala Gln 515 520 525 Arg Ser Gly Glu Leu Lys Lys Ser Pro Thr Lys Leu Gly Ser Lys Ala 530 535 540 Tyr Pro Ala Gly Glu Ala Ala Pro Gly Thr Tyr Val His Glu Arg 545 550 555 <210> 2 <211> 1680 <212> DNA <213> Pseudomonas cichorii YN2 ; FERM P-17411 <400> 2 atgagtaaca agagtaacga tgagttgaag tatcaagcct ctgaaaacac 50 cttggggctt aatcctgtcg ttgggctgcg tggaaaggat ctactggctt 100 ctgctcgaat ggtgcttagg caggccatca agcaaccggt gcacagcgtc 150 aaacatgtcg cgcactttgg tcttgaactc aagaacgtac tgctgggtaa 200 atccgggctg caaccgacca gcgatgaccg tcgcttcgcc gatccggcct 250 ggagccagaa cccgctctat aaacgttatt tgcaaaccta cctggcgtgg 300 cgcaaggaac tccacgactg gatcgatgaa agtaacctcg cccccaagga 350 tgtggcgcgt gggcacttcg tgatcaacct catgaccgaa gccatggcgc 400 cgaccaacac cgcggccaac ccggcggcag tcaaacgctt tttcgaaacc 450 ggtggcaaaa gcctgctcga cggcctctcg cacctggcca aggatctggt 500 acacaacggc ggcatgccga gccaggtcaa catgggtgca ttcgaggtcg 550 gcaagagcct gggcgtgacc gaaggcgcgg tggtgtttcg caacgatgtg 600 ctggaactga tccagtacaa gccgaccacc gagcaggtat acgaacgccc 650 gctgctggtg gtgccgccgc agatcaacaa gttctacgtt ttcgacctga 700 gcccggacaa gagcctggcg cggttctgcc tgcgcaacaa cgtgcaaacg 750 ttcatcgtca gctggcgaaa tcccaccaag gaacagcgag agtggggcct 800 gtcgacctac atcgaagccc tcaaggaagc ggttgatgtc gttaccgcga 850 tcaccggcag caaagacgtg aacatgctcg gcgcctgctc cggcggcatc 900 acttgcaccg cgctgctggg ccattacgcg gcgattggcg aaaacaaggt 950 caacgccctg accttgctgg tgagcgtgct tgataccacc ctcgacagcg 1000 atgttgccct gttcgtcaat gaacagaccc ttgaagccgc caagcgccac 1050 tcgtaccagg ccggcgtact ggaaggccgc gacatggcga aggtcttcgc 1100 ctggatgcgc cccaacgatc tgatctggaa ctactgggtc aacaattacc 1150 tgctaggcaa cgaaccgccg gtgttcgaca tcctgttctg gaacaacgac 1200 accacacggt tgcccgcggc gttccacggc gacctgatcg aactgttcaa 1250 aaataaccca ctgattcgcc cgaatgcact ggaagtgtgc ggcaccccca 1300 tcgacctcaa gcaggtgacg gccgacatct tttccctggc cggcaccaac 1350 gaccacatca ccccgtggaa gtcctgctac aagtcggcgc aactgtttgg 1400 cggcaacgtt gaattcgtgc tgtcgagcag cgggcatatc cagagcatcc 1450 tgaacccgcc gggcaatccg aaatcgcgct acatgaccag caccgaagtg 1500 gcggaaaatg ccgatgaatg gcaagcgaat gccaccaagc ataccgattc 1550 ctggtggctg cactggcagg cctggcaggc ccaacgctcg ggcgagctga 1600 aaaagtcccc gacaaaactg ggcagcaagg cgtatccggc aggtgaagcg 1650 gcgccaggca cgtacgtgca cgaacggtaa 1680 <210> 3 <211> 560 <212> PRT <213> Pseudomonas cichorii YN2 ; FERM P-17411 <400> 3 Met Arg Asp Lys Pro Ala Arg Glu Ser Leu Pro Thr Pro Ala Lys Phe 1 5 10 15 Ile Asn Ala Gln Ser Ala Ile Thr Gly Leu Arg Gly Arg Asp Leu Val 20 25 30 Ser Thr Leu Arg Ser Val Ala Ala His Gly Leu Arg His Pro Val His 35 40 45 Thr Ala Arg His Ala Leu Lys Leu Gly Gly Gln Leu Gly Arg Val Leu 50 55 60 Leu Gly Asp Thr Leu His Pro Thr Asn Pro Gln Asp Arg Arg Phe Asp 65 70 75 80 Asp Pro Ala Trp Ser Leu Asn Pro Phe Tyr Arg Arg Ser Leu Gln Ala 85 90 95 Tyr Leu Ser Trp Gln Lys Gln Val Lys Ser Trp Ile Asp Glu Ser Asn 100 105 110 Met Ser Pro Asp Asp Arg Ala Arg Ala His Phe Ala Phe Ala Leu Leu 115 120 125 Asn Asp Ala Val Ser Pro Ser Asn Ser Leu Leu Asn Pro Leu Ala Ile 130 135 140 Lys Glu Ile Phe Asn Ser Gly Gly Asn Ser Leu Val Arg Gly Ile Gly 145 150 155 160 His Leu Val Asp Asp Leu Leu His Asn Asp Gly Leu Pro Arg Gln Val 165 170 175 Thr Arg His Ala Phe Glu Val Gly Lys Thr Val Ala Thr Thr Thr Gly 180 185 190 Ala Val Val Phe Arg Asn Glu Leu Leu Glu Leu Ile Gln Tyr Lys Pro 195 200 205 Met Ser Glu Lys Gln Tyr Ser Lys Pro Leu Leu Val Val Pro Pro Gln 210 215 220 Ile Asn Lys Tyr Tyr Ile Phe Asp Leu Ser Pro His Asn Ser Phe Val 225 230 235 240 Gln Phe Ala Leu Lys Asn Gly Leu Gln Thr Phe Val Ile Ser Trp Arg 245 250 255 Asn Pro Asp Val Arg His Arg Glu Trp Gly Leu Ser Thr Tyr Val Glu 260 265 270 Ala Val Glu Glu Ala Met Asn Val Cys Arg Ala Ile Thr Gly Ala Arg 275 280 285 Glu Val Asn Leu Met Gly Ala Cys Ala Gly Gly Leu Thr Ile Ala Ala 290 295 300 Leu Gln Gly His Leu Gln Ala Lys Arg Gln Leu Arg Arg Val Ser Ser 305 310 315 320 Ala Thr Tyr Leu Val Ser Leu Leu Asp Ser Gln Leu Asp Ser Pro Ala 325 330 335 Thr Leu Phe Ala Asp Glu Gln Thr Leu Glu Ala Ala Lys Arg Arg Ser 340 345 350 Tyr Gln Lys Gly Val Leu Glu Gly Arg Asp Met Ala Lys Val Phe Ala 355 360 365 Trp Met Arg Pro Asn Asp Leu Ile Trp Ser Tyr Phe Val Asn Asn Tyr 370 375 380 Leu Met Gly Lys Glu Pro Pro Ala Phe Asp Ile Leu Tyr Trp Asn Asn 385 390 395 400 Asp Asn Thr Arg Leu Pro Ala Ala Leu His Gly Asp Leu Leu Asp Phe 405 410 415 Phe Lys His Asn Pro Leu Ser His Pro Gly Gly Leu Glu Val Cys Gly 420 425 430 Thr Pro Ile Asp Leu Gln Lys Val Thr Val Asp Ser Phe Ser Val Ala 435 440 445 Gly Ile Asn Asp His Ile Thr Pro Trp Asp Ala Val Tyr Arg Ser Thr 450 455 460 Leu Leu Leu Gly Gly Glu Arg Arg Phe Val Leu Ala Asn Ser Gly His 465 470 475 480 Val Gln Ser Ile Leu Asn Pro Pro Asn Asn Pro Lys Ala Asn Tyr Leu 485 490 495 Glu Gly Ala Lys Leu Ser Ser Asp Pro Arg Ala Trp Tyr Tyr Asp Ala 500 505 510 Lys Pro Val Asp Gly Ser Trp Trp Thr Gln Trp Leu Gly Trp Ile Gln 515 520 525 Glu Arg Ser Gly Ala Gln Lys Glu Thr His Met Ala Leu Gly Asn Gln 530 535 540 Asn Tyr Pro Pro Met Glu Ala Ala Pro Gly Thr Tyr Val Arg Val Arg 545 550 555 560 <210> 4 <211> 1683 <212> DNA <213> Pseudomonas cichorii YN2 ; FERM P-17411 <400> 4 atgcgcgata aacctgcgag ggagtcacta cccacccccg ccaagttcat 50 caacgcacaa agtgcgatta ccggcctgcg tggccgggat ctggtttcga 100 ctttgcgcag tgtcgccgcc catggcctgc gccaccccgt gcacaccgcg 150 cgacacgcct tgaaactggg tggtcaactg ggacgcgtgt tgctgggcga 200 caccctgcat cccaccaacc cgcaagaccg tcgcttcgac gatccggcgt 250 ggagtctcaa tcccttttat cgtcgcagcc tgcaggcgta cctgagctgg 300 cagaagcagg tcaagagctg gatcgacgaa agcaacatga gcccggatga 350 ccgcgcccgt gcgcacttcg cgttcgccct gctcaacgat gccgtgtcgc 400 cgtccaacag cctgctcaat ccgctggcga tcaaggaaat cttcaactcc 450 ggcggcaaca gcctggtgcg cgggatcggc catctggtcg atgacctctt 500 gcacaacgat ggcttgcccc ggcaagtcac caggcatgca ttcgaggttg 550 gcaagaccgt cgccaccacc accggcgccg tggtgtttcg caacgagctg 600 ctggagctga tccaatacaa gccgatgagc gaaaagcagt attccaaacc 650 gctgctggtg gtgccgccac agatcaacaa gtactacatt tttgacctca 700 gcccccataa cagcttcgtc cagttcgcgc tcaagaacgg cctgcaaacc 750 ttcgtcatca gctggcgcaa tccggatgta cgtcaccgcg aatggggcct 800 gtcgacctac gtcgaagcgg tggaagaagc catgaatgtc tgccgggcaa 850 tcaccggcgc gcgcgaggtc aacctgatgg gcgcctgcgc tggcgggctg 900 accattgctg ccctgcaggg ccacttgcaa gccaagcgac agctgcgccg 950 cgtctccagc gcgacgtacc tggtgagcct gctcgacagc caactggaca 1000 gcccggccac actcttcgcc gacgaacaga ccctggaggc ggccaagcgc 1050 cgctcctacc agaaaggtgt gctggaaggc cgcgacatgg ccaaggtttt 1100 cgcctggatg cgccccaacg atttgatctg gagctacttc gtcaacaatt 1150 acctgatggg caaggagccg ccggcgttcg acattctcta ctggaacaat 1200 gacaacacac gcctgccggc cgccctgcat ggtgacttgc tggacttctt 1250 caagcacaac ccgctgagcc atccgggtgg cctggaagtg tgcggcaccc 1300 cgatcgactt gcaaaaggtc accgtcgaca gtttcagcgt ggccggcatc 1350 aacgatcaca tcacgccgtg ggacgcggtg tatcgctcaa ccctgttgct 1400 cggtggcgag cgtcgctttg tcctggccaa cagcggtcat gtgcagagca 1450 ttctcaaccc gccgaacaat ccgaaagcca actacctcga aggtgcaaaa 1500 ctaagcagcg accccagggc ctggtactac gacgccaagc ccgtcgacgg 1550 tagctggtgg acgcaatggc tgggctggat tcaggagcgc tcgggcgcgc 1600 aaaaagaaac ccacatggcc ctcggcaatc agaattatcc accgatggag 1650 gcggcgcccg ggacttacgt gcgcgtgcgc tga 1683 <210> 5 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 5 tgctggaact gatccagtac 20 <210> 6 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 6 gggttgagga tgctctggat gtg 23 <210> 7 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 7 ggaccaagct tctcgtctca gggcaatgg 29 <210> 8 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 8 cgagcaagct tgctcctaca ggtgaaggc 29 <210> 9 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 9 gtattaagct tgaagacgaa ggagtgttg 29 <210> 10 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 10 catccaagct tcttatgatc gggtcatgcc 30
【図面の簡単な説明】
【図1】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第一のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図2】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第一のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図3】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第一のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図4】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第一のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図5】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第一のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図6】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第二のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図7】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第二のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図8】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第二のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図9】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Pseu
domonas cichorii YN2:FERM P−17411)由
来の第二のPHA合成酵素をコードする塩基配列とアミ
ノ酸配列を対応して示す図である。
【図10】シュードモナス・チコリアイ・YN2株(Ps
eudomonas cichorii YN2:FERM P−17411)
由来の第二のPHA合成酵素をコードする塩基配列とア
ミノ酸配列を対応して示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 9/00 C12R 1:38) C12P 7/62 (C12N 1/21 //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:19) C12R 1:38) C12N 15/00 ZNAA (C12N 1/21 5/00 A C12R 1:19) C12R 1:38) (72)発明者 本間 務 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 須田 栄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA03 BA07 CA03 CA09 CA20 DA06 EA04 GA11 GA19 HA13 HA14 4B050 CC01 CC03 DD02 EE01 LL05 4B064 AD70 AD83 CA02 CA19 CB24 CC01 CC24 CD07 CD11 CE03 CE08 DA01 DA20 4B065 AA26X AA41Y AB01 AC12 AC14 AC16 BA02 BB01 BB08 BB29 BC03 BC26 BD11 BD14 BD16 CA27 CA44 CA60

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1に示すアミノ酸配列を有す
    るポリヒドロキシアルカノエート合成酵素。
  2. 【請求項2】 配列番号:1に示すアミノ酸配列を実質
    的に保持し、そのポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素活性を損なわない範囲でアミノ酸の欠失、置換もしく
    は付加がなされた改変アミノ酸配列を有するポリヒドロ
    キシアルカノエート合成酵素。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2に記載するポリヒド
    ロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列をコード
    するDNA塩基配列を含むポリヒドロキシアルカノエー
    ト合成酵素遺伝子。
  4. 【請求項4】 配列番号:1に示すアミノ酸配列をコー
    ドする、配列番号:2に示すDNA塩基配列を含む請求
    項3に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺
    伝子。
  5. 【請求項5】 配列番号:3に示すアミノ酸配列を有す
    るポリヒドロキシアルカノエート合成酵素。
  6. 【請求項6】 配列番号:3に示すアミノ酸配列を実質
    的に保持し、そのポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素活性を損なわない範囲でアミノ酸の欠失、置換もしく
    は付加がなされた改変アミノ酸配列を有するポリヒドロ
    キシアルカノエート合成酵素。
  7. 【請求項7】 請求項5あるいは6に記載するポリヒド
    ロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列をコード
    するDNA塩基配列を含むポリヒドロキシアルカノエー
    ト合成酵素遺伝子。
  8. 【請求項8】 配列番号:3に示すアミノ酸配列をコー
    ドする、配列番号:4に示すDNA塩基配列を含む請求
    項7に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺
    伝子。
  9. 【請求項9】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素
    遺伝子として、前記請求項3または4、あるいは、請求
    項7または8に記載する遺伝子を含有する組換えベクタ
    ー。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の組換えベクターの導
    入により形質転換された形質転換微生物。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の形質転換微生物を
    ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素の基質を含む培
    地で培養し、得られる培養物からポリヒドロキシアルカ
    ノエートを取得することを特徴とするポリヒドロキシア
    ルカノエートの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の形質転換微生物を
    培養し、前記形質転換微生物にポリヒドロキシアルカノ
    エート合成酵素を産出させることを特徴とするポリヒド
    ロキシアルカノエート合成酵素の生産方法。
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