JP2001274222A - 基板処理装置 - Google Patents
基板処理装置Info
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Abstract
保持用ガイドと基板との接触領域に残留する処理液を減
少させることが可能な基板処理装置を提供する。 【解決手段】 処理槽61内の処理液Lに浸漬された基
板Wを当該処理液Lから引き上げるにあたって、基板ガ
イド(第1の基板保持用ガイド)62a〜62dと基板
Wとの接触領域R1が気液界面Fを通過する際には、補
助ガイド(第2の基板保持用ガイド)63a〜63dに
よる基板保持状態に移行することにより基板ガイドと基
板との接触状態を解除し、また、補助ガイドと基板Wと
の接触領域R2が気液界面Fを通過する際には、基板ガ
イドによる基板保持状態に移行することにより補助ガイ
ドと基板との接触状態を解除する。したがって、各接触
領域R1,R2の気液界面F通過時において、各基板保
持用ガイドは、基板Wに対して接触していない状態とす
ることができる。
Description
晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、
光ディスク用基板等の基板(以下「基板」という)を処
理液に浸漬して処理する基板処理装置において、基板を
処理液から引き上げるに際して、基板保持用ガイドと基
板との接触領域に残留する処理液を減少させることが可
能な基板処理装置に関する。
して処理する基板処理装置が存在する。このような基板
処理装置においては、フッ酸等の薬液および純水(以
下、薬液および純水を総称して処理液とする)へのロッ
ト(バッチ処理を行うときの一組の複数の基板)の浸漬
処理を繰り返し、基板表面の汚染物質を除去したり、基
板表面の酸化膜をエッチングしたり、レジスト膜を剥離
したりする一連の基板処理を達成している。
理液Lに基板Wを浸漬させて処理する従来の基板処理装
置の一例を示す図である。このような基板処理装置にお
いては、基板保持用ガイド162により保持した状態の
基板Wを所定の処理液Lに浸漬して処理を施した後、基
板保持用ガイド162を処理槽に対して昇降させること
により、処理液Lから基板Wを引き上げる。ここにおい
て、基板用ガイド162には、複数の基板Wを保持する
ための溝Gが設けられており、図17の側断面図に示す
ように、この溝Gにおいて基板Wの端を挟むことにより
基板Wを保持する。
を処理液Lから引き上げるにあたって、基板保持用ガイ
ド162と基板Wとが接触する領域(接触領域)R0
(図17の破線で囲まれる領域)においては、処理液L
が残留してしまうという問題が存在する。そして、この
接触領域R0における残留処理液は、様々な処理におい
てさらなる問題を発生させることになる。
後、IPA(イソプロピルアルコール)を供給して基板
を乾燥させる処理を行う場合には、この残留処理液を完
全に除去することが困難であり、また、その除去のため
にはより多量のIPAの供給が必要になるなどの二次的
な問題を発生させることになるという問題がある。ある
いは、処理槽内の貯留薬液により薬液処理を施した基板
を当該薬液から引き上げた後に、当該基板に対して純水
リンス処理を行う場合には、この残留処理液(薬液)が
純水リンス処理に悪影響を及ぼすなどの問題がある。
を処理液から引き上げるに際して、基板保持用ガイドと
基板との接触領域に残留する処理液を減少させることが
可能な基板処理装置を提供することを目的とする。
め、請求項1に記載の基板処理装置は、基板を処理液に
浸漬して処理する基板処理装置であって、処理液を貯留
する処理槽と、基板を保持する基板保持手段と、前記基
板保持手段を前記処理槽に対して昇降させることにより
前記基板の浸漬状態と非浸漬状態とを切り替えることが
可能な昇降手段と、を備え、前記基板保持手段は、互い
に独立に基板を保持することが可能な第1の基板保持用
ガイドと第2の基板保持用ガイドとを有しており、前記
第1の基板保持用ガイドと前記第2の基板保持用ガイド
との相互間の高さ方向の相対位置を変更することによ
り、前記第1の基板保持用ガイドが前記第1の接触領域
において基板に接触することにより前記基板を保持する
状態と、前記第2の基板保持用ガイドが前記第1の接触
領域よりも低い位置の第2の接触領域において基板に接
触することにより前記基板を保持する状態とを切り換え
ることが可能であり、前記処理液に浸漬された基板を前
記昇降手段を用いて当該処理液から引き上げるにあたっ
て、前記基板の前記第1の接触領域が気液界面を通過す
る際には、前記第2の基板保持用ガイドによる基板保持
状態に移行することによって前記第1の基板保持用ガイ
ドと前記基板との接触状態を解除し、前記基板の前記第
2の接触領域が気液界面を通過する際には、前記第1の
基板保持用ガイドによる基板保持状態に移行することに
よって前記第2の基板保持用ガイドと前記基板との接触
状態を解除することを特徴とする。
1に記載の基板処理装置において、前記処理液からの引
き上げにあたって、前記気液界面上方において有機溶媒
の蒸気を供給することにより基板を乾燥させることを特
徴とする。
る基板処理装置1の全体構成を示す斜視図である。図示
のように、この基板処理装置1は、未処理基板を収納し
ているカセットCSが投入されるカセット搬入部2と、
このカセット搬入部2からのカセットCSが載置され内
部から複数の基板(ロット)が同時に取り出される基板
取出部3と、カセットCSから取り出された未処理基板
が順次浸漬処理される基板処理部5と、浸漬処理後の複
数の処理済み基板が同時にカセットCS中に収納される
基板収納部7と、処理済み基板を収納しているカセット
CSが払い出されるカセット搬出部8とを備える。さら
に、装置の前側には、基板取出部3から基板収納部7に
亙って基板移載搬送機構9が配置されており、浸漬処理
前、浸漬処理中及び浸漬処理後のロットを一箇所から別
の箇所に搬送したり移載したりする。
及び垂直軸回りの回転が可能なカセット移載ロボットC
R1を備え、カセットステージ2a上の所定位置に載置
された一対のカセットCSを基板取出部3に移載する。
ダ3a、3bを備える。そして、各ホルダ3a、3bの
上面にはガイド溝が刻設されており、カセットCS中の
未処理基板を垂直かつ互いに平行に支持することを可能
にする。したがって、ホルダ3a、3bが上昇すると、
カセットCS中から基板が押し上げられる。カセットC
S上方に押し上げられた基板は、基板移載搬送機構9に
設けられた搬送ロボットTRに受け渡され、水平移動後
に基板処理部5に投入される。
て薬液処理を行う薬液槽CBを備える薬液処理部52
と、純水を貯留して水洗処理を行う水洗槽WBを有する
水洗処理部54と、薬液または純水を貯留して単一槽内
で各種の薬液処理や水洗処理を行う多機能槽MBを有す
る多機能処理部56とを備える。なお、本明細書におい
ては、基板に何らかの処理を行う薬液槽CB、水洗槽W
B、多機能槽MBを総称して処理用槽とする。
よび水洗処理部54の後方側には、第1基板浸漬機構5
5が配置されており、これに設けた上下動及び横行可能
なリフターLH1によって、搬送ロボットTRから受け
取った基板を薬液処理部52の薬液槽CBに浸漬した
り、水洗処理部54の水洗槽WBに浸漬したりする。リ
フターLH1は、薬液槽CBと水洗槽WBとの間で基板
を搬送することが可能であるとともに、それら処理用槽
に対して基板を昇降させることによって当該基板を処理
用槽に貯留された処理液中に浸漬しまたはその処理液か
ら離脱させることができる。
2基板浸漬機構57が配置されており、これに設けた上
下動可能なリフターLH2によって、搬送ロボットTR
から受け取った基板を多機能処理部56の多機能槽MB
内に支持する。リフターLH2は、基板を保持して多機
能槽MBに当該基板を搬入するとともに多機能槽MBか
ら当該基板を搬出する役割を担っており、多機能槽MB
に対して基板を昇降させることによって当該基板を多機
能槽MBに貯留された処理液中に浸漬しまたはその処理
液から離脱させることができる。なお、52a、56a
はリフターLH1、LH2にそれぞれ設けられた基板を
支持するための基板受部を示す。
けられている。蓋58は、その下部に駆動機構(図示省
略)を有しており、当該駆動機構によって多機能槽MB
の上端部を開閉する開閉動作を行うことができる。蓋5
8は、多機能槽MBの上端部を閉鎖することにより、多
機能槽MBに貯留された処理液への汚染物質の流入を防
止するとともに、多機能槽MB内の雰囲気が外部に漏洩
するのを防ぐ役割を有している。
造を有し、昇降可能な一対のホルダ7a、7bによっ
て、搬送ロボットTRに把持された処理済み基板を受け
取ってカセットCS中に収納する。
部2と同様の構造を有し、移動自在のカセット移載ロボ
ットCR2を備え、基板収納部7上に載置された一対の
カセットCSをカセットステージ8a上の所定位置に移
載する。
移動が可能な搬送ロボットTRを備える。そして、この
搬送ロボットTRに設けた一対の回転可能なハンド9
1、92よってロットを把持することにより、基板取出
部3のホルダ3a、3bに支持された基板を基板処理部
5の第1基板浸漬機構55に設けたリフターLH1側に
移載したり、このリフターLH1側から隣りの第2基板
浸漬機構57に設けたリフターLH2側に基板を移載し
たり、このリフターLH2側から基板収納部7のホルダ
7a、7bに基板を移載したりする。
装置1に設けられている処理用槽の構成について説明す
る。ここでは、処理用槽の一例として多機能処理部56
の多機能槽MBについて説明する。図2は、多機能槽M
Bの構成を示す図(側面図)である。多機能槽MBは、
主として処理槽61、およびそれらに付随する注排液機
構(処理液供給管69a(図4)など)によって構成さ
れている。処理槽61は、多機能槽MBの主要部であ
り、純水または薬液(フッ酸等)を貯留することが可能
であり、その処理液L中に基板Wを浸漬することによっ
て基板Wの表面処理を進行させる槽である。また、処理
槽61に供給される処理液Lは、処理槽61の上方から
溢れ出て(オーバーフローして)、図示しない回収部に
より回収されて排出される。したがって、このオーバー
フロー処理の際の処理液Lの液面(気液界面)Fは、処
理槽61のオーバーフロー位置において一定に維持され
る。
よって保持された状態で、処理槽61に貯留される処理
液Lに対して浸漬される。図3は、基板保持機構Hを表
す斜視図である。基板保持機構Hは、第1の基板保持用
ガイド(以下、「基板ガイド」とも称する)62と第2
の基板保持用ガイド(以下、「補助ガイド」とも称す
る)63とを有している。ここでは、基板保持機構Hが
4本の基板ガイド62(62a,62b,62c,62
d)と2本の補助ガイド63(63a,63b)とを有
する場合が示されている。
c,62dは、それぞれ、基板Wの配列方向に延びてお
り、その一端(図3の手前側)は板状部材68aに接続
されており、他端(図3の奥側)は板状部材68bに接
続されて固定されている。また、各基板ガイド62a,
62b,62c,62dは、複数の基板Wを保持するた
めの複数の溝Gを有しており、4本の基板ガイド62
a,62b,62c,62dのみによって、基板Wを起
立姿勢で保持することが可能である。
ぞれ、基板Wの配列方向に延びており、複数の基板Wを
保持するための複数の溝Gを有している。したがって、
2本の補助ガイド63a,63bのみによって、基板W
を起立姿勢で保持することが可能である。このように、
基板ガイド62および補助ガイド63は、それぞれ、互
いに独立に基板を保持することが可能である。
れぞれ、連結棒64を介して棒状部材65(65a,6
5b)に接続されて固定されている。また、棒状部材6
5は、板状部材68a,68bに設けられた軸受部に嵌
挿されており、軸AX1を中心に回転することが可能で
ある。また、図2に示すように、棒状部材65は、板状
部材68bを貫通しており、連結棒66a(図4も参
照)の一端に対して接続されている。また、連結棒66
aの他端は凸部66bを有しており、この凸部66b
は、背板67に設けられた所定形状の溝部(凹部)67
b(図4)に対して挿入されている。
て昇降軸68cに接続されており、昇降軸68cはギア
およびモータなどの駆動機構により図の矢印AZ1の向
きに移動する。したがって、昇降軸68cの昇降に伴っ
て、板状部材68a,68b、基板ガイド62、補助ガ
イド63などを有する基板保持機構Hが一体的に昇降す
ることになる。この昇降動作に伴って、基板保持機構H
によって保持された複数の基板Wは、その浸漬状態と非
浸漬状態とを切り替えることができる。
である。図4に示すように、補助ガイド63(63a,
63b)、連結棒64、棒状部材65、および連結棒6
6aは、互いに固定されており、これらは一体となって
軸AX1を中心に回転することができる。また、背板6
7には、左右に対称形状の2つの溝部(凹部)67bが
設けられており、この2つの凹部67bの間隔は、その
一部において広くなっている構成を有している。したが
って、後述するように、基板保持機構Hの上昇に伴っ
て、連結棒66aの凸部66bがこの凹部67bの形状
に従って案内されて上方向に移動し、2つの凹部67b
の間隔が比較的広くなっている部分に到達すると、連結
棒66aが図4の矢印AR1の向きに移動し、これに伴
い補助ガイド63a,63bは図4の矢印AR2の向き
に移動する。このとき、補助ガイド63a,63bが上
昇して、基板Wは補助ガイド63a,63bのみによっ
て保持される。また、再び、2つの凹部67bの間隔が
比較的狭くなっている部分に到達すると、連結棒66a
が矢印AR1の逆向きに移動し、これに伴い補助ガイド
63a,63bは矢印AR2の逆向きに移動する。この
とき、補助ガイド63a,63bが下降して、基板Wは
基板ガイド62a,62b,62c,62dのみによっ
て保持される。
結棒66aの揺動動作とを組み合わせることにより、基
板ガイド62と補助ガイド63との相互間の高さ方向
(鉛直方向)における相対位置を変更することが可能で
ある。
63と基板Wとの位置関係を示す図である。図5におい
ては、基板Wが基板ガイド62によって保持されている
場合が示されている。
a,62b,62c,62d)は、第1の接触領域R1
(R11,R12,R13,R14)において基板Wに
接触することにより基板Wを保持している。また、補助
ガイド63(63a,63b)は、図5においては基板
Wとは接触していないものとして示されているが、上述
した動作により、第2の接触領域R2(R21,R2
2)において基板Wに接触することにより基板Wを保持
することが可能である。ここで、接触領域R2は、接触
領域R1よりも下方に存在する。言い換えれば、接触領
域R1の高さ方向(鉛直方向(Z方向))における位置
は、接触領域R2の高さ方向の位置よりも低くなってい
る。
基板ガイド62と補助ガイド63との相互間の高さ方向
の相対位置を変更することにより、基板ガイド62が第
1の接触領域R1において基板Wに接触することにより
基板Wを保持する状態と、補助ガイド63が第1の接触
領域R1よりも低い位置の第2の接触領域R2において
基板Wに接触することにより基板Wを保持する状態とを
切り換えることが可能である。
板Wの引き上げ動作について説明する。ここでは、処理
槽61において純水によるリンス処理を行った後、基板
保持機構Hを用いて、処理液L(純水)に浸漬された基
板Wを処理液Lから引き上げるに際して、図4のIPA
供給管69bを用いてIPA(イソプロピルアルコー
ル)を蒸気の状態で供給することにより、基板Wの表面
を乾燥させる処理を行う場合について説明する。このI
PAの供給は、処理液Lの液面(気液界面)F(図4)
の上方に引き上げられた基板Wの表面に対して行われ、
好ましくは液面(気液界面)Fの直上付近において行わ
れる。
点の状態を示す概念図である。この状態においては、基
板Wは、基板保持機構Hの4本の基板ガイド62a,6
2b,62c,62dによって保持されている。この状
態から上記の昇降機構を用いて基板保持機構Hを上昇さ
せる動作を開始する。この上昇動作は、IPA供給管6
9b(図4)からのIPAの供給を伴いつつ行われる。
基板ガイド62a,62b,62c,62dによって保
持された基板Wが所定の位置にまで到達した状態を示す
図であり、連結棒66aの凸部66bは、凹部67bの
屈曲部B1に到達している。ただし、この状態において
は、基板ガイド62a,62b,62c,62dによる
基板Wとの接触領域R1(R11,R12,R13,R
14)は、未だ、いずれも気液界面Fの下方位置に存在
する。
けると、この上昇動作に伴って、連結棒66aの凸部6
6bは屈曲部B1に沿って移動するため、連結棒66a
は軸AX1を中心に揺動運動をして矢印AR1の向きに
移動する。これに伴い、補助ガイド63(63a,63
b)は、基板ガイド62(62a,62b,62c,6
2d)に対して相対的に上方(矢印AR2の向き)に移
動し、基板Wはこれらの補助ガイド63a,63bによ
って保持される。この際、この補助ガイド63a,63
bは、基板ガイド62a,62b,62c,62dによ
って保持されていた基板Wを持ち上げることによって基
板Wを保持する。
イド63による保持状態)を示す図である。基板ガイド
62a,62b,62c,62dによる基板保持状態が
解除され(言い換えれば、基板ガイド62a,62b,
62c,62dと基板Wとの接触状態が解除され)、基
板Wは、これらの補助ガイド63a,63bによっての
み保持されている。
持機構Hのさらなる上昇動作に伴って、基板Wと基板ガ
イド62a,62bとの接触領域R1(R11,R1
2)が気液界面Fを通過する。図9は、図8における気
液界面F付近の拡大図である。図9に示すように、基板
ガイド62a,62bと基板Wとの接触領域R1(R1
1,R12)が気液界面Fを通過する際においては、各
基板ガイド62a,62bは、基板Wに接触していない
(図10も参照)。したがって、図10の断面図に示す
ように、基板ガイド62と基板Wとが接触する部分(溝
G)に処理液が残留することを防止できる。
進行し、基板Wにおける基板ガイド62c,62dとの
接触領域が気液界面Fを通過する。図11および図12
は、基板Wと基板ガイド62c,62dとの接触領域が
気液界面Fを通過する場合を示す図である。図11に示
されるように、この際、基板Wは、引き続き、補助ガイ
ド63c,63dのみによって保持される。すなわち、
基板ガイド62a,62b,62c,62dによる基板
保持状態が解除された状態(言い換えれば、基板ガイド
62a,62b,62c,62dと基板Wとの接触状態
が解除された状態)で、これらの補助ガイド63a,6
3bのみによって保持されている。図12は、図11に
おける気液界面F付近の拡大図である。図12に示すよ
うに、基板ガイド62c,62dと基板Wとの接触領域
R1(R13,R14)が気液界面Fを通過する際にお
いても、各基板ガイド62c,62dは、基板Wに接触
していない。したがって、上述したように、基板ガイド
62と基板Wとが接触する部分(溝G)に処理液が残留
することを防止できる(図10参照)。
触領域R1(R11,R12,R13,R14)を通過
した後、さらに基板保持機構Hが上昇すると、今度は、
連結棒66aの凸部66bが、凹部67bの屈曲部B2
(図13参照)に到達する。
けると、図13に示すように、この上昇動作に伴って、
連結棒66aの凸部66bは、屈曲部B2に沿って移動
するため、連結棒66aは軸AX1を中心に揺動運動を
して、矢印AR3の向き(矢印AR1の逆向き)に移動
する。また、これに伴い、補助ガイド63(63a,6
3b)は、基板ガイド62(62a,62b,62c,
62d)に対して相対的に下方(矢印AR4の向き)に
移動し、これらの補助ガイド63a,63bによる基板
Wの保持状態が解除され、基板ガイド62(62a,6
2b,62c,62d)による基板Wの保持状態へと移
行する。
図である。この際、補助ガイド63(63a,63b)
の基板ガイド62(62a,62b,62c,62d)
に対する相対的な下降動作に応じて、補助ガイド63
a,63bによって持ち上げられていた基板Wが所定距
離だけ下降する。これに伴い、基板Wは、再び、基板ガ
イド62a,62b,62c,62dによって保持され
た後、さらに補助ガイド63a,63bが下降すること
により、補助ガイド63a,63bによる基板保持状態
が解除(言い換えれば、補助ガイド63a,63bと基
板Wとの接触状態が解除)される。すなわち、基板Wは
これらの基板ガイド62a,62b,62c,62dに
よってのみ保持される状態になる。
b,62c,62dが基板Wとの接触状態に戻る際にお
いては、上述のIPA蒸気の供給によって、既に基板W
の溝Gには処理液(純水)がほとんど残留しない状態
(理想的には全く残留していない状態)となっている。
後、基板保持機構Hのさらなる上昇動作に伴って、基板
Wと補助ガイド63a,63bとの接触領域R2(R2
1,R22)が気液界面Fを通過する。図14に示すよ
うに、補助ガイド63a,63bと基板Wとの接触領域
R2(R21,R22)が気液界面Fを通過する際にお
いては、各補助ガイド63a,63bは、基板Wに接触
していない。したがって、基板Wと接触する部分に処理
液が残留することを防止できる。
処理液Lに浸漬された基板Wを処理液Lから引き上げる
にあたって、基板の第1の接触領域R1(R11,R1
2,R13,R14)が気液界面Fを通過する際には、
補助ガイド63(63a,63b)による基板保持状態
に移行することにより、基板ガイド62(62a,62
b,62c,62d)と基板Wとの接触状態を解除す
る。また、基板の第2の接触領域R2(R21,R2
2)が気液界面Fを通過する際には、基板ガイド62
(62a,62b,62c,62d)による基板保持状
態に移行することにより、補助ガイド63(63a,6
3b)と基板との接触状態を解除する。したがって、各
基板ガイド62および補助ガイド63のそれぞれは、気
液界面Fの通過時において基板Wと接触していない。こ
れにより、基板保持用ガイド(基板ガイド62および補
助ガイド63)と基板Wとの接触領域に残留する処理液
を減少させること(最も理想的には残留処理液が存在し
ない状態にすること)が可能である。
て、上述した動作を適用することにより、各基板保持用
ガイド(基板ガイド62および補助ガイド63)と基板
Wとの接触領域において処理液が残存しないので、当該
接触領域を乾燥させるために、より多くの量のIPA蒸
気を供給する必要が無くなり、供給すべきIPA蒸気の
量を抑制することができる。
3は、基板Wの処理時において、処理槽61に貯留され
た処理液Lに浸漬されているため、これらの基板ガイド
62および補助ガイド63を洗浄するための洗浄専用槽
を別個に設ける必要はない。
は、基板保持機構Hの上昇動作に同期させて、(連結棒
66aの)凸部66bを(背板67に設けられた)凹部
67bに沿って案内することによって、補助ガイド63
a,63bと基板ガイド62a,62b,62c,62
dとの高さ方向の相対移動を実現していたが、これに限
定されない。2種類の基板保持用ガイド(基板ガイド6
2および補助ガイド63)の相互間の相対運動を実現す
ることにより、いずれか一の種類の基板保持用ガイドで
基板Wを保持する状態を実現できればよく、たとえば、
図15の基板保持機構H2のように、3本の補助ガイド
63(63c,63d,63e)を突き上げ部材PUの
上端部に設け、基板ガイド62a,62b,62c,6
2dを昇降させる昇降駆動機構とは別個に設けた昇降駆
動機構により、この突き上げ部材PUの補助ガイド63
を基板ガイド62に対して相対的に昇降させてもよい。
より具体的には、基板ガイド62a,62b,62c,
62dの上昇動作に伴い、補助ガイド63の昇降速度を
変化させることなどにより、基板ガイド62a,62
b,62c,62dと補助ガイド63c,63d,63
eとの相対位置関係を変更し、上述したような、いずれ
か一方の基板保持用ガイド(基板ガイド62または補助
ガイド63)で基板Wを保持する状態を実現することが
できる。
基板Wを引き上げた後、IPA(イソプロピルアルコー
ル)を供給して基板Wを乾燥させる処理を行う場合につ
いて説明したが、このような処理に限定されない。たと
えば、処理槽内の貯留薬液により薬液処理を施した基板
を当該薬液から引き上げた後に、当該基板に対して純水
リンス処理を行う場合にも適用可能である。この場合に
は、溝Gにおいて処理液(薬液)が残留することに起因
して後工程の純水リンス処理において生じ得る悪影響を
排除することができる。あるいは、処理槽内の所定の薬
液により基板Wに対する薬液処理を行った後、その基板
Wを別の薬液に浸漬する処理を行う場合にも適用するこ
とが可能である。
媒の蒸気として、IPA(イソプロピルアルコール)の
蒸気を用いる場合を例示したが、これ以外の有機溶媒
(たとえばエタノールやメタノールなど)の蒸気を用い
てもよい。
MBにおいて本発明を適用したが、他の処理用槽、すな
わち、薬液槽CBや水洗槽WBに対して本発明を適用し
てもよい。
理装置によれば、処理液に浸漬された基板を昇降手段を
用いて処理液から引き上げるにあたって、基板の第1の
接触領域が気液界面を通過する際には、第2の基板保持
用ガイドによる基板保持状態に移行することにより第1
の基板保持用ガイドと基板との接触状態を解除し、基板
の第2の接触領域が気液界面を通過する際には、第1の
基板保持用ガイドによる基板保持状態に移行することに
より第2の基板保持用ガイドと基板との接触状態を解除
する。したがって、各基板保持用ガイドは、気液界面通
過時において基板と接触していない。これにより、基板
保持用ガイドと基板との接触領域に残留する処理液を減
少させることが可能である。
各基板保持用ガイドと基板との接触領域において処理液
が残存しないので、当該接触領域を乾燥させるためによ
り多量の有機溶媒の蒸気を供給する必要が無くなり、供
給すべき有機溶媒の蒸気の量を抑制することができる。
斜視図である。
る。
との位置関係を示す図である。
示す概念図である。
めの図である。
域が気液界面Fを通過する場合を示す図である。
ド62(または補助ガイド63)との接触状態を示す側
断面図である。
領域が気液界面Fを通過する場合を示す図である。
る。
領域が気液界面Fを通過する場合を示す図である。
る。
図である。
板用ガイドとの接触状態を示す側断面図である。
ガイド) 63,63a〜63e 補助ガイド(第2の基板保持用
ガイド) 69a 処理液供給管 69b IPA供給管 F 気液界面 G 溝 H,H2 基板保持機構 L 処理液 MB 多機能槽 R0,R1,R2 接触領域 W 基板
Claims (2)
- 【請求項1】 基板を処理液に浸漬して処理する基板処
理装置であって、 処理液を貯留する処理槽と、 基板を保持する基板保持手段と、 前記基板保持手段を前記処理槽に対して昇降させること
により前記基板の浸漬状態と非浸漬状態とを切り替える
ことが可能な昇降手段と、を備え、 前記基板保持手段は、互いに独立に基板を保持すること
が可能な第1の基板保持用ガイドと第2の基板保持用ガ
イドとを有しており、前記第1の基板保持用ガイドと前
記第2の基板保持用ガイドとの相互間の高さ方向の相対
位置を変更することにより、前記第1の基板保持用ガイ
ドが前記第1の接触領域において基板に接触することに
より前記基板を保持する状態と、前記第2の基板保持用
ガイドが前記第1の接触領域よりも低い位置の第2の接
触領域において基板に接触することにより前記基板を保
持する状態とを切り換えることが可能であり、 前記処理液に浸漬された基板を前記昇降手段を用いて当
該処理液から引き上げるにあたって、前記基板の前記第
1の接触領域が気液界面を通過する際には、前記第2の
基板保持用ガイドによる基板保持状態に移行することに
よって前記第1の基板保持用ガイドと前記基板との接触
状態を解除し、前記基板の前記第2の接触領域が気液界
面を通過する際には、前記第1の基板保持用ガイドによ
る基板保持状態に移行することによって前記第2の基板
保持用ガイドと前記基板との接触状態を解除することを
特徴とする基板処理装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置におい
て、 前記処理液からの引き上げにあたって、前記気液界面上
方において有機溶媒の蒸気を供給することにより基板を
乾燥させることを特徴とする基板処理装置。
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