JP2001272798A - 感光材料処理装置の処理タンク - Google Patents
感光材料処理装置の処理タンクInfo
- Publication number
- JP2001272798A JP2001272798A JP2000083566A JP2000083566A JP2001272798A JP 2001272798 A JP2001272798 A JP 2001272798A JP 2000083566 A JP2000083566 A JP 2000083566A JP 2000083566 A JP2000083566 A JP 2000083566A JP 2001272798 A JP2001272798 A JP 2001272798A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- processing
- tank
- photosensitive material
- liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 発泡成形によって処理タンクを形成したとき
の容易な平面平滑化処理を提案する。 【解決手段】 PS版プロセッサーに用いられる処理タ
ンク22を、発泡成形によって形成したときに、この処
理タンクの表面に水性シリコン塗料又は液状ゴム塗料を
塗布する。これにより、発泡成形したときに処理タンク
の表面に生じたしわ状の微細な溝を埋めて表面を平滑化
する。これにより、溶剤を用いたベーパー処理を行うこ
となく、微細な溝によって生じる毛細管現象による処理
液の持ち上がりを確実に防止することができる。また、
ベーパー処理を行うことがないので、作業衛生及び安全
性の向上を図ると共に低コスト化が可能となる。
の容易な平面平滑化処理を提案する。 【解決手段】 PS版プロセッサーに用いられる処理タ
ンク22を、発泡成形によって形成したときに、この処
理タンクの表面に水性シリコン塗料又は液状ゴム塗料を
塗布する。これにより、発泡成形したときに処理タンク
の表面に生じたしわ状の微細な溝を埋めて表面を平滑化
する。これにより、溶剤を用いたベーパー処理を行うこ
となく、微細な溝によって生じる毛細管現象による処理
液の持ち上がりを確実に防止することができる。また、
ベーパー処理を行うことがないので、作業衛生及び安全
性の向上を図ると共に低コスト化が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷版
等の感光材料を処理液によって処理する感光材料処理装
置の処理タンクに関する。
等の感光材料を処理液によって処理する感光材料処理装
置の処理タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】感光材料処理装置では、画像露光した感
光材料を搬送しながら、この感光材料を処理液に浸漬し
たり、感光材料の表面に処理液を吹き付けるなどして、
複数の処理液によって現像等の処理を行う。
光材料を搬送しながら、この感光材料を処理液に浸漬し
たり、感光材料の表面に処理液を吹き付けるなどして、
複数の処理液によって現像等の処理を行う。
【0003】例えば、感光材料として感光性平版印刷版
(以下「PS版」と言う)を処理する感光材料処理装置
であるPS版プロセッサーでは、PS版を現像液に浸漬
して処理する現像工程、水洗水をPS版に吹き付けて水
洗処理をする水洗工程、水洗処理の終了したPS版の表
面にガム液等の不感脂化処理液を塗布して不感脂化処理
を施す不感脂化工程等の、処理液を用いた複数の処理工
程が設けられ、画像露光されたPS版に、現像、水洗及
び不感脂化処理等を施すようになっている。
(以下「PS版」と言う)を処理する感光材料処理装置
であるPS版プロセッサーでは、PS版を現像液に浸漬
して処理する現像工程、水洗水をPS版に吹き付けて水
洗処理をする水洗工程、水洗処理の終了したPS版の表
面にガム液等の不感脂化処理液を塗布して不感脂化処理
を施す不感脂化工程等の、処理液を用いた複数の処理工
程が設けられ、画像露光されたPS版に、現像、水洗及
び不感脂化処理等を施すようになっている。
【0004】このようなPS版プロセッサーでは、現像
液を貯留する現像槽、PS版へ吹き付けた水洗水や、P
S版に塗布した不感脂化処理液を回収する水洗槽や不感
脂化処理槽等の複数の処理槽が一体に形成された処理タ
ンクが用いられている。この処理タンクは、耐薬品性を
考慮して変性PPEや変性PPO等の発泡成形によって
製作される。
液を貯留する現像槽、PS版へ吹き付けた水洗水や、P
S版に塗布した不感脂化処理液を回収する水洗槽や不感
脂化処理槽等の複数の処理槽が一体に形成された処理タ
ンクが用いられている。この処理タンクは、耐薬品性を
考慮して変性PPEや変性PPO等の発泡成形によって
製作される。
【0005】ところで、このような処理タンクでは、表
面にスワールマークが生じることがある。このスワール
マークは、発泡成形した処理タンクの表面に微細な溝と
して現われ、処理液を貯留したときに、この微細な溝に
よって毛細管現象が生じて処理液が持ち上がり、隣接す
る処理槽に混入してしまうという処理液のコンタミネー
ションが生じる。
面にスワールマークが生じることがある。このスワール
マークは、発泡成形した処理タンクの表面に微細な溝と
して現われ、処理液を貯留したときに、この微細な溝に
よって毛細管現象が生じて処理液が持ち上がり、隣接す
る処理槽に混入してしまうという処理液のコンタミネー
ションが生じる。
【0006】このために、処理タンクを製作するときに
は、発泡成形を行ったのち、溶剤の蒸気によるベーパー
処理等の表面処理を行い、処理タンクの表面を平滑化し
てスワールマークを消すことにより、処理液を入れたと
きに処理液の持ち上がりが生じないようにしている。
は、発泡成形を行ったのち、溶剤の蒸気によるベーパー
処理等の表面処理を行い、処理タンクの表面を平滑化し
てスワールマークを消すことにより、処理液を入れたと
きに処理液の持ち上がりが生じないようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面平
滑化処理として用いられるベーパー処理は、トリクロロ
エチレン、塩化メチレン等の溶剤の蒸気を処理タンクの
表面に接触させて、処理タンクの表面を溶解させる。こ
のために、処理タンクを製作する時の作業環境の悪化が
問題となっている。
滑化処理として用いられるベーパー処理は、トリクロロ
エチレン、塩化メチレン等の溶剤の蒸気を処理タンクの
表面に接触させて、処理タンクの表面を溶解させる。こ
のために、処理タンクを製作する時の作業環境の悪化が
問題となっている。
【0008】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、溶剤によるベーパー処理等の作業環境の悪い表面
処理を行うことなく処理液の持ち上がりを防止すること
ができる感光材料処理装置の処理タンクを提案すること
を目的とする。
あり、溶剤によるベーパー処理等の作業環境の悪い表面
処理を行うことなく処理液の持ち上がりを防止すること
ができる感光材料処理装置の処理タンクを提案すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、処理液によって感光材料を処理する感光材
料処理装置に設けられ、前記処理液を貯留する感光材料
処理装置の処理タンクであって、樹脂の発泡成形によっ
て形成した後、表面に撥水性の樹脂塗料を塗布したこと
を特徴とする。
に本発明は、処理液によって感光材料を処理する感光材
料処理装置に設けられ、前記処理液を貯留する感光材料
処理装置の処理タンクであって、樹脂の発泡成形によっ
て形成した後、表面に撥水性の樹脂塗料を塗布したこと
を特徴とする。
【0010】この発明によれば、発泡成形によって形成
したあとに、表面処理として撥水性の樹脂塗料を塗布す
る。樹脂塗料を塗布することにより、表面に生じている
微細な溝を埋めることができる。
したあとに、表面処理として撥水性の樹脂塗料を塗布す
る。樹脂塗料を塗布することにより、表面に生じている
微細な溝を埋めることができる。
【0011】このようにして表面の微細な溝を消すこと
により、作業環境を悪化させる溶剤を用いることなく、
処理液を貯留したときに、毛細管現象による処理液の持
ち上がりを防止することができる。また、撥水性の樹脂
塗料を用いることにより、処理タンクを形成する樹脂が
水分を含んでしまうことによる液の持ち上がりを防止す
ることができる。
により、作業環境を悪化させる溶剤を用いることなく、
処理液を貯留したときに、毛細管現象による処理液の持
ち上がりを防止することができる。また、撥水性の樹脂
塗料を用いることにより、処理タンクを形成する樹脂が
水分を含んでしまうことによる液の持ち上がりを防止す
ることができる。
【0012】このような本発明では、前記樹脂塗料が水
性シリコン樹脂塗料を用いることがより好ましい。
性シリコン樹脂塗料を用いることがより好ましい。
【0013】水性シリコン系の塗料は、耐薬品性が高
く、処理タンクを形成する樹脂を侵すことなく、発泡成
形時に生じた表面の微細な溝を埋めることができる。
く、処理タンクを形成する樹脂を侵すことなく、発泡成
形時に生じた表面の微細な溝を埋めることができる。
【0014】また、本発明は、処理液によって感光材料
を処理する感光材料処理装置に設けられ、前記処理液を
貯留する感光材料処理装置の処理タンクであって、樹脂
の発泡成形によって形成した後、表面に液状ゴム塗料を
塗布したことを特徴とする。
を処理する感光材料処理装置に設けられ、前記処理液を
貯留する感光材料処理装置の処理タンクであって、樹脂
の発泡成形によって形成した後、表面に液状ゴム塗料を
塗布したことを特徴とする。
【0015】この発明によれば、表面平滑化処理として
液状ゴム塗料を塗布し、発泡成形時に生じる微細な溝を
埋めることにより、処理液の持ち上がりを防止してい
る。
液状ゴム塗料を塗布し、発泡成形時に生じる微細な溝を
埋めることにより、処理液の持ち上がりを防止してい
る。
【0016】このとき液状ゴム塗料としては、処理タン
クを形成する樹脂を侵す恐れのあるメチルエチルケトン
等を含まないものを用いる必要がある。
クを形成する樹脂を侵す恐れのあるメチルエチルケトン
等を含まないものを用いる必要がある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
施の形態を説明する。
【0018】図1には、感光材料処置装置の一例とし
て、感光性平版印刷版処理装置(以下「PS版プロセッ
サー10」と言う)を示している。このPS版プロセッ
サー10は、感光材料として図示しない焼付装置によっ
て画像が焼付けられた感光性平版印刷版(以下「PS版
12」と言う)の現像処理を行う。
て、感光性平版印刷版処理装置(以下「PS版プロセッ
サー10」と言う)を示している。このPS版プロセッ
サー10は、感光材料として図示しない焼付装置によっ
て画像が焼付けられた感光性平版印刷版(以下「PS版
12」と言う)の現像処理を行う。
【0019】PS版プロセッサー10は、PS版12を
現像液によって処理するための現像部14と、水洗処理
する水洗部16と、水洗後のPS版12にガム液を塗布
して不感脂化処理するフィニッシャー部18と、PS版
12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。
現像液によって処理するための現像部14と、水洗処理
する水洗部16と、水洗後のPS版12にガム液を塗布
して不感脂化処理するフィニッシャー部18と、PS版
12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。
【0020】PS版プロセッサー10内には、処理タン
ク22が設けられている。この処理タンク22には、現
像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部1
6及びフィニッシャー部18となる位置に水洗槽26及
びフィニッシャー槽28が処理槽として形成されてい
る。
ク22が設けられている。この処理タンク22には、現
像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部1
6及びフィニッシャー部18となる位置に水洗槽26及
びフィニッシャー槽28が処理槽として形成されてい
る。
【0021】処理タンク22及び処理タンク22を覆う
外板パネル30には、スリット状の挿入口32が形成さ
れ、また、処理タンク22には、乾燥部20側に排出口
34が形成されている。また、処理タンク22を覆うカ
バー36には、現像部14と水洗部16との間にPS版
12を挿入するためのリエントリー用の挿入口(副挿入
口)38が設けられている。そのリエントリー挿入口3
8は、現像部14での処理を除くPS版プロセッサー1
0での処理を行うためのPS版12の挿入口となってい
る。
外板パネル30には、スリット状の挿入口32が形成さ
れ、また、処理タンク22には、乾燥部20側に排出口
34が形成されている。また、処理タンク22を覆うカ
バー36には、現像部14と水洗部16との間にPS版
12を挿入するためのリエントリー用の挿入口(副挿入
口)38が設けられている。そのリエントリー挿入口3
8は、現像部14での処理を除くPS版プロセッサー1
0での処理を行うためのPS版12の挿入口となってい
る。
【0022】挿入口32の外部には、挿入台40が設け
られ、現像部14のPS版12の挿入側には、一対のゴ
ム製搬送ローラ42が配設されている。画像が焼付けら
れたPS版12は、挿入台40に載置されて挿入口32
から、矢印A方向に沿って挿入されて、搬送ローラ対4
2の間に送り込まれる。
られ、現像部14のPS版12の挿入側には、一対のゴ
ム製搬送ローラ42が配設されている。画像が焼付けら
れたPS版12は、挿入台40に載置されて挿入口32
から、矢印A方向に沿って挿入されて、搬送ローラ対4
2の間に送り込まれる。
【0023】一対の搬送ローラ42は、図示しない駆動
手段の駆動力によって回転して、挿入されたPS版12
を引き入れ、水平方向に対して約15°から31°の範
囲の角度で現像部14へ送り込む。なお、本実施の形態
では、一例として所定厚さのアルミニウムの支持体の一
方の面に感光層を形成した片面タイプのPS版12を用
いており、PS版12は、感光層が上方へ向けられた状
態で挿入口32からPS版プロセッサー10内へ挿入さ
れる。
手段の駆動力によって回転して、挿入されたPS版12
を引き入れ、水平方向に対して約15°から31°の範
囲の角度で現像部14へ送り込む。なお、本実施の形態
では、一例として所定厚さのアルミニウムの支持体の一
方の面に感光層を形成した片面タイプのPS版12を用
いており、PS版12は、感光層が上方へ向けられた状
態で挿入口32からPS版プロセッサー10内へ挿入さ
れる。
【0024】処理タンク22に形成されている現像槽2
4は、底部中央が下方へ向けて突出した略山形状となっ
ており、PS版12の現像処理を行うための現像液を貯
留する。この現像槽24には、PS版12の搬送方向に
沿った下側にガイド板44が、底部に沿って配設されて
いる。
4は、底部中央が下方へ向けて突出した略山形状となっ
ており、PS版12の現像処理を行うための現像液を貯
留する。この現像槽24には、PS版12の搬送方向に
沿った下側にガイド板44が、底部に沿って配設されて
いる。
【0025】ガイド板44は、現像槽24の上流部(挿
入口32側)に設けられ、自由回転をする複数のコロ
(小型のローラ)46が回転軸をPS版12の搬送方向
と交わる方向にして取り付けられている。一対の搬送ロ
ーラ42によって現像部14内に送り込まれたPS版1
2は、このコロ46によって案内されながらガイド板4
4上を搬送される。このとき、PS版12をガイド板4
4の表面から浮かせた状態でコロ46が自在に回転する
ため、PS版12に摺動による傷付きが発生しないよう
になっている。
入口32側)に設けられ、自由回転をする複数のコロ
(小型のローラ)46が回転軸をPS版12の搬送方向
と交わる方向にして取り付けられている。一対の搬送ロ
ーラ42によって現像部14内に送り込まれたPS版1
2は、このコロ46によって案内されながらガイド板4
4上を搬送される。このとき、PS版12をガイド板4
4の表面から浮かせた状態でコロ46が自在に回転する
ため、PS版12に摺動による傷付きが発生しないよう
になっている。
【0026】現像槽24には、水洗部24側に、ゴム製
の搬送ローラ対48が配置されており、現像槽24内を
略U字状に案内搬送されたPS版12は、この搬送ロー
ラ対48によって挟持されて、現像槽24から引き出さ
れる。PS版12は、このようにして現像槽24内を搬
送されるときに現像液に浸漬され、画像焼付けによって
感光した感光層が現像液により膨潤し、支持体から剥離
され、焼付けられた画像に応じて不要な感光層が除去さ
れる。
の搬送ローラ対48が配置されており、現像槽24内を
略U字状に案内搬送されたPS版12は、この搬送ロー
ラ対48によって挟持されて、現像槽24から引き出さ
れる。PS版12は、このようにして現像槽24内を搬
送されるときに現像液に浸漬され、画像焼付けによって
感光した感光層が現像液により膨潤し、支持体から剥離
され、焼付けられた画像に応じて不要な感光層が除去さ
れる。
【0027】現像槽24内には、スプレーパイプ50が
設けられており、スプレーパイプ50によってPS版1
2の搬送方向上流側へ向けて吐出される現像液が、現像
液中を搬送されるPS版12の感光層面に吹き付けられ
る。なお、感光層面に吹き付けられた現像液は、現像槽
24から図示しない配管及びポンプによって循環されて
スプレーパイプ50に戻るようになっている。また、現
像液中を搬送されるPS版12へのスプレーパイプ50
による現像液の吹き付け方向は、PS版12の搬送方向
上流側に限らずPS版12の搬送方向下流側であっても
良いし、搬送されるPS版12と直交する方向など他の
方向であってもよい。
設けられており、スプレーパイプ50によってPS版1
2の搬送方向上流側へ向けて吐出される現像液が、現像
液中を搬送されるPS版12の感光層面に吹き付けられ
る。なお、感光層面に吹き付けられた現像液は、現像槽
24から図示しない配管及びポンプによって循環されて
スプレーパイプ50に戻るようになっている。また、現
像液中を搬送されるPS版12へのスプレーパイプ50
による現像液の吹き付け方向は、PS版12の搬送方向
上流側に限らずPS版12の搬送方向下流側であっても
良いし、搬送されるPS版12と直交する方向など他の
方向であってもよい。
【0028】現像部14には、下面が現像槽24に貯留
される現像液の液面より下方となるように液面蓋52が
配置されている。また、現像槽24の壁面及び液面蓋5
2には、挿入口32側に遮蔽部材54A、54Bが設け
られ、水洗部24側に遮蔽部材54C、54Dが取付け
られている。処理タンク22には、排出口34の周囲に
遮蔽部材54E、54Fが取り付けられ、カバー36の
リエントリー挿入口38には、遮蔽部材54Gが取り付
けられている。
される現像液の液面より下方となるように液面蓋52が
配置されている。また、現像槽24の壁面及び液面蓋5
2には、挿入口32側に遮蔽部材54A、54Bが設け
られ、水洗部24側に遮蔽部材54C、54Dが取付け
られている。処理タンク22には、排出口34の周囲に
遮蔽部材54E、54Fが取り付けられ、カバー36の
リエントリー挿入口38には、遮蔽部材54Gが取り付
けられている。
【0029】遮蔽部材54A、54B、54C、54D
は、先端部がそれぞれ、搬送ローラ対42の下側のロー
ラの周面、搬送ローラ対42の上側のローラの周面、搬
送ローラ対48の上側のローラの周面、搬送ローラ対4
8の下側のローラの周面に当接し、遮蔽部材54E、5
4Fは先端部が、排出口34に隣接して設けている搬送
ローラ対56の上側のローラの周面及び下側のローラの
周面に当接している。また、遮蔽部材54Gは、リエン
トリー挿入口38を塞ぐように設けられている。これら
の遮蔽部材54A〜54Gは、シリコンゴム等によって
形成されている。
は、先端部がそれぞれ、搬送ローラ対42の下側のロー
ラの周面、搬送ローラ対42の上側のローラの周面、搬
送ローラ対48の上側のローラの周面、搬送ローラ対4
8の下側のローラの周面に当接し、遮蔽部材54E、5
4Fは先端部が、排出口34に隣接して設けている搬送
ローラ対56の上側のローラの周面及び下側のローラの
周面に当接している。また、遮蔽部材54Gは、リエン
トリー挿入口38を塞ぐように設けられている。これら
の遮蔽部材54A〜54Gは、シリコンゴム等によって
形成されている。
【0030】これにより、現像槽24内の現像液は、液
面が空気と接触する面積が狭められると共に、現像液の
液面近傍に新鮮な空気が入り込んでくるのが防止され、
空気中の炭酸ガスによる劣化と水分の蒸発が抑えられて
いる。なお、液面蓋52には、PS版12の搬送方向の
上流側及び下流側の端部下面に串ローラ52A、52B
が設けられ、現像部14内を搬送されるPS版12が液
面蓋52の下面と接触することによる表面(主に感光
面)の損傷が防止されている。
面が空気と接触する面積が狭められると共に、現像液の
液面近傍に新鮮な空気が入り込んでくるのが防止され、
空気中の炭酸ガスによる劣化と水分の蒸発が抑えられて
いる。なお、液面蓋52には、PS版12の搬送方向の
上流側及び下流側の端部下面に串ローラ52A、52B
が設けられ、現像部14内を搬送されるPS版12が液
面蓋52の下面と接触することによる表面(主に感光
面)の損傷が防止されている。
【0031】搬送ローラ対48によって現像槽24から
引き出されたPS版12は、搬送ローラ対48によって
表面に付着している現像液が絞り落とされながら水洗部
16へ送り込まれる。
引き出されたPS版12は、搬送ローラ対48によって
表面に付着している現像液が絞り落とされながら水洗部
16へ送り込まれる。
【0032】水洗部16には、水洗槽26の上方に配設
された二対の搬送ローラ58、60によってPS版12
の搬送路が形成されて、現像槽24から引き出されたP
S版12は、搬送ローラ対58、60によって水洗部1
6内を挟持搬送される。
された二対の搬送ローラ58、60によってPS版12
の搬送路が形成されて、現像槽24から引き出されたP
S版12は、搬送ローラ対58、60によって水洗部1
6内を挟持搬送される。
【0033】搬送ローラ対58、60の間には、PS版
12の搬送路を挟んで上下に対で、スプレーパイプ62
A、62Bが設けられている。スプレーパイプ62A、
62Bは軸線方向がPS版12の幅方向(搬送方向と直
交する方向)に沿って配置され、PS版12の搬送路に
対向して複数の吐出孔が形成されている。
12の搬送路を挟んで上下に対で、スプレーパイプ62
A、62Bが設けられている。スプレーパイプ62A、
62Bは軸線方向がPS版12の幅方向(搬送方向と直
交する方向)に沿って配置され、PS版12の搬送路に
対向して複数の吐出孔が形成されている。
【0034】スプレーパイプ62A、62Bには、PS
版12の搬送に同期して、図示しない水洗水タンクから
ポンプによって供給される水洗水を、吐出孔からPS版
12へ向けて噴出し、PS版12の表裏面を洗浄する。
PS版12を洗浄した水は、搬送ローラ対60によって
PS版12から絞り落とされ、水洗槽26内に回収さ
れ、水洗槽26から排出される。なお、スプレーパイプ
58、60からの水洗水の吐出方向は、スプレーパイプ
58がPS版12の搬送方向上流側で、スプレーパイプ
60がPS版12の搬送方向下流側としているが、これ
に限定されず他の方向であっても良い。
版12の搬送に同期して、図示しない水洗水タンクから
ポンプによって供給される水洗水を、吐出孔からPS版
12へ向けて噴出し、PS版12の表裏面を洗浄する。
PS版12を洗浄した水は、搬送ローラ対60によって
PS版12から絞り落とされ、水洗槽26内に回収さ
れ、水洗槽26から排出される。なお、スプレーパイプ
58、60からの水洗水の吐出方向は、スプレーパイプ
58がPS版12の搬送方向上流側で、スプレーパイプ
60がPS版12の搬送方向下流側としているが、これ
に限定されず他の方向であっても良い。
【0035】フィニッシャー部18には、フィニッシャ
ー槽28の上方に一対の搬送ローラ56が設けられ、P
S版12は、この搬送ローラ対56によってフィニッシ
ャー部18内を搬送された後に、排出口34から送り出
される。
ー槽28の上方に一対の搬送ローラ56が設けられ、P
S版12は、この搬送ローラ対56によってフィニッシ
ャー部18内を搬送された後に、排出口34から送り出
される。
【0036】フィニッシャー部18には、PS版12の
搬送路の上方側にスプレーパイプ64が設けられてい
る。スプレーパイプ64は、軸線方向がPS版12の幅
方向に沿って配置され、PS版12に搬送路に対向して
複数の吐出孔が形成されている。また、フィニッシャー
部26には、PS版12の搬送路の下方に、PS版12
の幅方向に亘って連続するスリットが形成された吐出ユ
ニット66が配設されている。
搬送路の上方側にスプレーパイプ64が設けられてい
る。スプレーパイプ64は、軸線方向がPS版12の幅
方向に沿って配置され、PS版12に搬送路に対向して
複数の吐出孔が形成されている。また、フィニッシャー
部26には、PS版12の搬送路の下方に、PS版12
の幅方向に亘って連続するスリットが形成された吐出ユ
ニット66が配設されている。
【0037】フィニッシャー槽28には、PS版12の
版面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液
がPS版12の搬送に同期して作動する図示しないポン
プによってスプレーパイプ64及び吐出ユニット66に
供給される。スプレーパイプ64は、このガム液をPS
版12へ向けて滴下してPS版12の表面に広げて塗布
する。また、吐出ユニット66は、PS版12の裏面側
がスリット部分に接触しながら通過するときに、スリッ
トから吐出するガム液をPS版12の裏面側の全面に塗
布する。
版面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液
がPS版12の搬送に同期して作動する図示しないポン
プによってスプレーパイプ64及び吐出ユニット66に
供給される。スプレーパイプ64は、このガム液をPS
版12へ向けて滴下してPS版12の表面に広げて塗布
する。また、吐出ユニット66は、PS版12の裏面側
がスリット部分に接触しながら通過するときに、スリッ
トから吐出するガム液をPS版12の裏面側の全面に塗
布する。
【0038】PS版12は、表裏面に塗布されるガム液
によって保護膜が形成される。なお、スプレーパイプ6
4からのガム液の吐出方向は、PS版12の搬送方向下
流側に限らず、他の方向であってもよい。また、PS版
12の搬送路の下側に吐出ユニット66を設けてガム液
を塗布するようにしているが、これに限らず、スプレー
パイプを設けてガム液を塗布するようにしてもよい。
によって保護膜が形成される。なお、スプレーパイプ6
4からのガム液の吐出方向は、PS版12の搬送方向下
流側に限らず、他の方向であってもよい。また、PS版
12の搬送路の下側に吐出ユニット66を設けてガム液
を塗布するようにしているが、これに限らず、スプレー
パイプを設けてガム液を塗布するようにしてもよい。
【0039】フィニッシャー部18でガム液が塗布され
たPS版12は、搬送ローラ対56に挟持されて、ガム
液が表裏面に若干残った状態で排出口34から排出さ
れ、乾燥部20へ送られる。
たPS版12は、搬送ローラ対56に挟持されて、ガム
液が表裏面に若干残った状態で排出口34から排出さ
れ、乾燥部20へ送られる。
【0040】乾燥部20には、排出口34の近傍にPS
版12を支持する支持ローラ68が配設され、また、乾
燥部20内でのPS版12の搬送路の中央部及び排出口
70の近傍に、搬送ローラ対72及び搬送ローラ対74
が配設され、PS版12は、支持ローラ68及び搬送ロ
ーラ対72、74によって乾燥部20内を搬送される。
版12を支持する支持ローラ68が配設され、また、乾
燥部20内でのPS版12の搬送路の中央部及び排出口
70の近傍に、搬送ローラ対72及び搬送ローラ対74
が配設され、PS版12は、支持ローラ68及び搬送ロ
ーラ対72、74によって乾燥部20内を搬送される。
【0041】支持ローラ68と搬送ローラ対72との
間、及び搬送ローラ対72と搬送ローラ対74との間に
は、PS版12の搬送路を挟んで対でダクト76A、7
6Bが配設されている。ダクト76A、76Bは、長手
方向がPS版12の幅方向に沿って配設されており、P
S版12の搬送路に対向する面にスリット孔78が設け
られている。
間、及び搬送ローラ対72と搬送ローラ対74との間に
は、PS版12の搬送路を挟んで対でダクト76A、7
6Bが配設されている。ダクト76A、76Bは、長手
方向がPS版12の幅方向に沿って配設されており、P
S版12の搬送路に対向する面にスリット孔78が設け
られている。
【0042】ダクト76A、76Bは、図示しない乾燥
風発生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一
端側から供給されると、この乾燥風をスリット孔78か
らPS版12の搬送路経向けて吐出し、PS版12に吹
き付ける。これにより、PS版12は、表裏面に塗布さ
れているガム液が乾燥され、保護膜が形成される。な
お、排出口34には、PS版12を処理液によって処理
するフィニッシャー部18までのプロセッサ部と乾燥部
20とを分離する図示しないシャッタが設けられ、排出
口34が不必要に開放されて、乾燥部20内の加熱され
た空気がフィニッシャー部18へ入り込むのを防止して
いる。
風発生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一
端側から供給されると、この乾燥風をスリット孔78か
らPS版12の搬送路経向けて吐出し、PS版12に吹
き付ける。これにより、PS版12は、表裏面に塗布さ
れているガム液が乾燥され、保護膜が形成される。な
お、排出口34には、PS版12を処理液によって処理
するフィニッシャー部18までのプロセッサ部と乾燥部
20とを分離する図示しないシャッタが設けられ、排出
口34が不必要に開放されて、乾燥部20内の加熱され
た空気がフィニッシャー部18へ入り込むのを防止して
いる。
【0043】このように構成されているPS版プロセッ
サー10では、図示しない焼付装置等によって画像が記
録されたPS版12が挿入台40に載置されて、挿入口
32から挿入されると、一対の搬送ローラ42によって
このPS版12が引き入れられて、現像部14へ送り込
まれる。なお、PS版プロセッサー10では、挿入口3
2を通過するPS版12を図示しないセンサによって検
出すると、タイマーをスタートさせる。このタイマー
は、PS版プロセッサー10でPS版12を搬送するた
めの駆動手段の動作と共に、水洗部16のスプレーパイ
プ62A、62Bから水洗水を吐出させるタイミング
や、フィニッシャー部18におけるガム液の吐出タイミ
ングの計測に用いる。
サー10では、図示しない焼付装置等によって画像が記
録されたPS版12が挿入台40に載置されて、挿入口
32から挿入されると、一対の搬送ローラ42によって
このPS版12が引き入れられて、現像部14へ送り込
まれる。なお、PS版プロセッサー10では、挿入口3
2を通過するPS版12を図示しないセンサによって検
出すると、タイマーをスタートさせる。このタイマー
は、PS版プロセッサー10でPS版12を搬送するた
めの駆動手段の動作と共に、水洗部16のスプレーパイ
プ62A、62Bから水洗水を吐出させるタイミング
や、フィニッシャー部18におけるガム液の吐出タイミ
ングの計測に用いる。
【0044】現像部14では、搬送ローラ42によって
PS版12が水平方向に対して15°〜31°の範囲の
挿入角度で送りこまれて現像液に浸漬されながら搬送さ
れる。また、このPS版12は、17°〜31°の範囲
の排出角度で現像液中から送り出される。PS版12
は、現像部14で現像液に浸漬されることにより、露光
画像に応じて感光層が膨潤し、膨潤した感光層が支持体
から除去される。なお、現像槽24内には、ブラシロー
ラ80を設け、PS版12からの不要な感光層の除去の
促進及びPS版12に付着している汚れの除去を行うよ
うにしても良い。
PS版12が水平方向に対して15°〜31°の範囲の
挿入角度で送りこまれて現像液に浸漬されながら搬送さ
れる。また、このPS版12は、17°〜31°の範囲
の排出角度で現像液中から送り出される。PS版12
は、現像部14で現像液に浸漬されることにより、露光
画像に応じて感光層が膨潤し、膨潤した感光層が支持体
から除去される。なお、現像槽24内には、ブラシロー
ラ80を設け、PS版12からの不要な感光層の除去の
促進及びPS版12に付着している汚れの除去を行うよ
うにしても良い。
【0045】現像部14の現像液中から送り出されたP
S版12は、搬送ローラ対48によって引き出され、表
裏面に付着している現像液が絞り取られながら水洗部1
6へ送られる。水洗部16では、このPS版12を搬送
ローラ対58、60によって挟持搬送しながら、スプレ
ーパイプ62A、62Bから噴出する洗浄水によってP
S版12の表裏面を洗浄する。この水洗水は、搬送ロー
ラ対60によってPS版12から絞り落とされる。
S版12は、搬送ローラ対48によって引き出され、表
裏面に付着している現像液が絞り取られながら水洗部1
6へ送られる。水洗部16では、このPS版12を搬送
ローラ対58、60によって挟持搬送しながら、スプレ
ーパイプ62A、62Bから噴出する洗浄水によってP
S版12の表裏面を洗浄する。この水洗水は、搬送ロー
ラ対60によってPS版12から絞り落とされる。
【0046】水洗処理の終了したPS版12は、搬送ロ
ーラ対60によってフィニッシャー部18へ送り込まれ
る。搬送ローラ対56によってフィニッシャー部18内
を搬送された後に、排出口34から送り出される。フィ
ニッシャー部26では、このPS版12の表裏面にスプ
レーパイプ64及び吐出ユニット66から吐出するガム
液を塗布して、PS版12に版面保護のための不感脂化
処理を施す。
ーラ対60によってフィニッシャー部18へ送り込まれ
る。搬送ローラ対56によってフィニッシャー部18内
を搬送された後に、排出口34から送り出される。フィ
ニッシャー部26では、このPS版12の表裏面にスプ
レーパイプ64及び吐出ユニット66から吐出するガム
液を塗布して、PS版12に版面保護のための不感脂化
処理を施す。
【0047】ガム液が塗布されたPS版12は、排出口
34から乾燥部20へ送り込まれる。なお、排出口36
に設けている図示しないシャッタは、PS版12の処理
開始のタイミングないしPS版12がフィニッシャー部
18から送り出されるタイミングで作動して排出口34
を開き、乾燥風が不必要にフィニッシャー部18へ入り
込んで、搬送ローラ対56にガム液が固着してしまうの
を防止すると共に、排出口34から空気が入り込み、現
像部14にまで及んで空気中の炭酸ガスにより現像液が
劣化するのを防止したり、現像液中の水分や水洗水が蒸
発して排出口34から出てしまうのを防止している。
34から乾燥部20へ送り込まれる。なお、排出口36
に設けている図示しないシャッタは、PS版12の処理
開始のタイミングないしPS版12がフィニッシャー部
18から送り出されるタイミングで作動して排出口34
を開き、乾燥風が不必要にフィニッシャー部18へ入り
込んで、搬送ローラ対56にガム液が固着してしまうの
を防止すると共に、排出口34から空気が入り込み、現
像部14にまで及んで空気中の炭酸ガスにより現像液が
劣化するのを防止したり、現像液中の水分や水洗水が蒸
発して排出口34から出てしまうのを防止している。
【0048】乾燥部20では、支持ローラ68及び搬送
ローラ対72、74によってPS版12を搬送しなが
ら、ダクト76A、76Bから乾燥風を吹き付ける。こ
れにより、PS版12は、塗布されているガム液によっ
て保護膜が形成されて排出口70から排出される。
ローラ対72、74によってPS版12を搬送しなが
ら、ダクト76A、76Bから乾燥風を吹き付ける。こ
れにより、PS版12は、塗布されているガム液によっ
て保護膜が形成されて排出口70から排出される。
【0049】ところで、図2に示すように、PS版プロ
セッサー10に設けられている処理タンク22は、上方
側が開放され、PS版12の搬送方向(矢印A方向)に
沿った寸法が約1066mm、PS版12の幅方向(矢印
A方向と直交する方向)に沿った寸法が約1300mmの
略直方体形状で、肉厚が約6mmとなっている。また、こ
の処理タンク22内には、前記した現像槽24、水洗槽
26及びフィニッシャー槽28となる凹部が形成されて
いる。
セッサー10に設けられている処理タンク22は、上方
側が開放され、PS版12の搬送方向(矢印A方向)に
沿った寸法が約1066mm、PS版12の幅方向(矢印
A方向と直交する方向)に沿った寸法が約1300mmの
略直方体形状で、肉厚が約6mmとなっている。また、こ
の処理タンク22内には、前記した現像槽24、水洗槽
26及びフィニッシャー槽28となる凹部が形成されて
いる。
【0050】この処理タンク22は、例えば、変性PP
E樹脂や変性PPO樹脂等を使用して発泡成形によって
形成している。なお、処理タンク22の発泡成形は、従
来公知の任意の方法を適用でき、本実施の形態では詳細
な説明を省略する。
E樹脂や変性PPO樹脂等を使用して発泡成形によって
形成している。なお、処理タンク22の発泡成形は、従
来公知の任意の方法を適用でき、本実施の形態では詳細
な説明を省略する。
【0051】このような大きさの処理タンク22を発泡
成形によって形成した場合、金型内での樹脂の流れの跡
などが処理タンク22の表面にスワールマークと呼ばれ
るしわ状の微細な溝として現われる。
成形によって形成した場合、金型内での樹脂の流れの跡
などが処理タンク22の表面にスワールマークと呼ばれ
るしわ状の微細な溝として現われる。
【0052】処理タンク22の表面に生じたしわ状の微
細な溝は、処理タンク22の処理槽に処理液を貯留した
ときに、毛細管現象による処理液の持ち上がりを生じさ
せる。また、持ちあがった処理液が隣接する処理槽内に
混入してしまうコンタミネーションを生じさせる。
細な溝は、処理タンク22の処理槽に処理液を貯留した
ときに、毛細管現象による処理液の持ち上がりを生じさ
せる。また、持ちあがった処理液が隣接する処理槽内に
混入してしまうコンタミネーションを生じさせる。
【0053】本実施の形態では、処理液の毛細管現象に
よる持ち上がりやコンタミネーションを防止するために
処理タンク22に施す表面処理として、処理タンク22
の表面にハケ又はスプレーガン等によって塗料を塗布す
ることによりしわ状の微細な溝を埋め、毛細管現象等が
生じるのを防止するようにしている。以下に本実施の形
態での処理タンク22の表面処理を説明する。
よる持ち上がりやコンタミネーションを防止するために
処理タンク22に施す表面処理として、処理タンク22
の表面にハケ又はスプレーガン等によって塗料を塗布す
ることによりしわ状の微細な溝を埋め、毛細管現象等が
生じるのを防止するようにしている。以下に本実施の形
態での処理タンク22の表面処理を説明する。
【0054】(実施例1)図3に示すように、実施例1
では、処理タンク22の表面に樹脂塗料として水性シリ
コン塗料90を塗布している。この水性シリコン塗料9
0としては、例えば、水性シリコン浸透シーラー、水洗
シリコンベストシーラー(何れも日本ペイント株式会社
製の商品名)を用いている。
では、処理タンク22の表面に樹脂塗料として水性シリ
コン塗料90を塗布している。この水性シリコン塗料9
0としては、例えば、水性シリコン浸透シーラー、水洗
シリコンベストシーラー(何れも日本ペイント株式会社
製の商品名)を用いている。
【0055】処理タンク22は、表面に水性シリコン塗
料90がハケ又はスプレーガン等によって塗布されるこ
とにより、この水性シリコン塗料90が、処理タンク2
2の表面の微細な溝に入り込んでこの溝が埋められ、表
面が滑らかになる。
料90がハケ又はスプレーガン等によって塗布されるこ
とにより、この水性シリコン塗料90が、処理タンク2
2の表面の微細な溝に入り込んでこの溝が埋められ、表
面が滑らかになる。
【0056】これにより、処理タンク22に処理液を貯
留しても、毛細管現象による処理液の持ち上がりを防止
することができ、毛細管現象による処理液の持ち上がり
によるコンタミネーションを生じさせることがない。
留しても、毛細管現象による処理液の持ち上がりを防止
することができ、毛細管現象による処理液の持ち上がり
によるコンタミネーションを生じさせることがない。
【0057】また、シリコーン系塗料は、撥水性、耐薬
品性に優れ、現像液等の処理液に侵されてしまうことが
ないので、長期にわたって毛細管現象が発生するのを確
実に防止することができる。
品性に優れ、現像液等の処理液に侵されてしまうことが
ないので、長期にわたって毛細管現象が発生するのを確
実に防止することができる。
【0058】さらに、シリコーン系塗料92は、生体毒
性が低いので、作業衛生及び安全性に問題を生じさせる
ことがない。
性が低いので、作業衛生及び安全性に問題を生じさせる
ことがない。
【0059】また、処理タンク22に塗布する樹脂塗料
に防黴剤を混入して防カビ性を付与させることにより、
水カビや水垢によって処理タンク22に汚れが生じるの
を防止できるので、処理タンク22に生じた汚れを除去
する必要がなくなり、処理タンク22から汚れを除去す
るための頻繁なメンテナンスが長期にわたって不要とな
る。
に防黴剤を混入して防カビ性を付与させることにより、
水カビや水垢によって処理タンク22に汚れが生じるの
を防止できるので、処理タンク22に生じた汚れを除去
する必要がなくなり、処理タンク22から汚れを除去す
るための頻繁なメンテナンスが長期にわたって不要とな
る。
【0060】なお、撥水性の樹脂塗料としては、これに
限らず任意の構成の塗料を用いることができるが、貯留
する処理液及び処理液の使用環境を考慮して選択した材
質を用いることが好ましい。 (実施例2)図4に示すように、実施例2では、処理タ
ンク22の表面に液状ゴム塗料92を塗布している。こ
の液状ゴム塗料92は、例えば成分が、 水 56.5% 2 Butoxyethanol 5.1% Ester 1.0% アクリル樹脂 37.4% の塗料が使用される。
限らず任意の構成の塗料を用いることができるが、貯留
する処理液及び処理液の使用環境を考慮して選択した材
質を用いることが好ましい。 (実施例2)図4に示すように、実施例2では、処理タ
ンク22の表面に液状ゴム塗料92を塗布している。こ
の液状ゴム塗料92は、例えば成分が、 水 56.5% 2 Butoxyethanol 5.1% Ester 1.0% アクリル樹脂 37.4% の塗料が使用される。
【0061】このように、水性シリコン樹脂塗料や液状
ゴム塗料を処理タンク22に塗布することにより、ベー
パー処理剤としてトリクロロエチレンや塩化メチレンな
どの溶剤を用いるための作業環境の悪化や作業安全性が
低いベーパー処理による表面平滑化処理を行うことな
く、発泡成形時に処理タンク22に生じるしわ状の微細
な溝を埋め、毛細管現象による処理液の持ち上がりを確
実に防止できる処理タンク22を得ることができる。
ゴム塗料を処理タンク22に塗布することにより、ベー
パー処理剤としてトリクロロエチレンや塩化メチレンな
どの溶剤を用いるための作業環境の悪化や作業安全性が
低いベーパー処理による表面平滑化処理を行うことな
く、発泡成形時に処理タンク22に生じるしわ状の微細
な溝を埋め、毛細管現象による処理液の持ち上がりを確
実に防止できる処理タンク22を得ることができる。
【0062】また、溶剤によりベーパー処理を行う場
合、特殊設備を必要とするために処理タンク22の製作
コストが高くなるが、水性シリコン樹脂塗料や液状ゴム
塗料を塗布する作業は、特別な設備を使用せずに簡単な
作業となるので、処理タンク22の製作コストの大幅な
削減が可能となる。
合、特殊設備を必要とするために処理タンク22の製作
コストが高くなるが、水性シリコン樹脂塗料や液状ゴム
塗料を塗布する作業は、特別な設備を使用せずに簡単な
作業となるので、処理タンク22の製作コストの大幅な
削減が可能となる。
【0063】なお、以上説明した本実施の形態は、本発
明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するも
のではない。例えば、本実施の形態では、感光材料処理
装置としてPS版12の現象処理を行うPS版プロセッ
サー10を例に説明したが、本発明を適用する処理タン
クは、PS版プロセッサー10に限らず、写真フィルム
や印画紙等の他の感光材料を処理液によって処理する任
意の構成の感光材料処理装置に適用することができる。
明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するも
のではない。例えば、本実施の形態では、感光材料処理
装置としてPS版12の現象処理を行うPS版プロセッ
サー10を例に説明したが、本発明を適用する処理タン
クは、PS版プロセッサー10に限らず、写真フィルム
や印画紙等の他の感光材料を処理液によって処理する任
意の構成の感光材料処理装置に適用することができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、撥
水性の樹脂塗料や液状ゴム塗料を塗布することにより表
面に生じているしわ状の微細な溝を埋める。これによ
り、作業衛生や作業安全性の面で問題がある溶剤を用い
たベーパー処理等を行うことなく、毛細管現象による処
理液の持ち上がりを確実に防止することができると言う
優れた効果が得られる。
水性の樹脂塗料や液状ゴム塗料を塗布することにより表
面に生じているしわ状の微細な溝を埋める。これによ
り、作業衛生や作業安全性の面で問題がある溶剤を用い
たベーパー処理等を行うことなく、毛細管現象による処
理液の持ち上がりを確実に防止することができると言う
優れた効果が得られる。
【図1】本実施の形態に係るPS版プロセッサーの概略
構成図である。
構成図である。
【図2】PS版プロセッサーに用いた処理タンクの概略
外観図である。
外観図である。
【図3】実施例1に係る処理タンクの要部断面図であ
る。
る。
【図4】実施例2に係る処理タンクの要部断面図であ
る。
る。
10 PS版プロセッサー(感光材料処理装置) 12 PS版(感光材料) 22 処理タンク 24 現像槽 26 水洗槽 28 フィニッシャー槽 90 水性シリコン塗料 92 液状ゴム塗料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 健治 神奈川県南足柄市竹松1250番地 富士機器 工業株式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA07 GA02 GA22 GA25
Claims (3)
- 【請求項1】 処理液によって感光材料を処理する感光
材料処理装置に設けられ、前記処理液を貯留する感光材
料処理装置の処理タンクであって、 樹脂の発泡成形によって形成した後、表面に撥水性の樹
脂塗料を塗布したことを特徴とする感光材料処理装置の
処理タンク。 - 【請求項2】 前記樹脂塗料が水性シリコン樹脂塗料で
あることを特徴とする請求項1記載の感光材料処理装置
の処理タンク。 - 【請求項3】 処理液によって感光材料を処理する感光
材料処理装置に設けられ、前記処理液を貯留する感光材
料処理装置の処理タンクであって、 樹脂の発泡成形によって形成した後、表面に液状ゴム塗
料を塗布したことを特徴とする感光材料処理装置の処理
タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000083566A JP2001272798A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 感光材料処理装置の処理タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000083566A JP2001272798A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 感光材料処理装置の処理タンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001272798A true JP2001272798A (ja) | 2001-10-05 |
Family
ID=18600181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000083566A Pending JP2001272798A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 感光材料処理装置の処理タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001272798A (ja) |
-
2000
- 2000-03-24 JP JP2000083566A patent/JP2001272798A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001272798A (ja) | 感光材料処理装置の処理タンク | |
JP4154094B2 (ja) | 自動現像装置 | |
JP4132711B2 (ja) | 感光材料処理装置 | |
JP2002103569A (ja) | ローラ洗浄部構造 | |
JP2004126077A (ja) | 印刷版処理装置 | |
JP4198295B2 (ja) | 感光材料処理装置 | |
JP2002107947A (ja) | 感光材料処理装置のカバー構造 | |
JP4672763B2 (ja) | レジストパターン形成方法 | |
JP2001265007A (ja) | 感光材料処理装置のブレード構造 | |
JP2002102609A (ja) | フィルタケース | |
JP2798320B2 (ja) | 感光性平版印刷版の自動現像機 | |
JP2759117B2 (ja) | 感光材料処理装置 | |
JP2003107737A (ja) | コロローラ構造 | |
JP2002107897A (ja) | コロローラ構造 | |
JP2004123275A (ja) | 印刷版処理装置 | |
JP2003107749A (ja) | 感光材料処理装置 | |
JP2002107951A (ja) | 感光材料処理装置 | |
JP2003107733A (ja) | 感光材料処理装置 | |
JP2000035680A (ja) | 感光材料処理装置用処理液槽壁面構造 | |
JP4359403B2 (ja) | 処理液の調整方法及び感光材料処理装置 | |
JP2002282804A (ja) | ローラの洗浄方法 | |
JP2003107734A (ja) | 印刷版現像装置 | |
JP2003337400A (ja) | 自動現像装置の挿入ガイド | |
JP2003107732A (ja) | 感光材料搬送用のガイド板 | |
JP2000284498A (ja) | 感光性平版印刷版処理装置 |