JP2001271829A - 動圧型軸受ユニットおよびその製造方法 - Google Patents

動圧型軸受ユニットおよびその製造方法

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thrust
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Tsuguto Nakaseki
嗣人 中関
Kazuo Okamura
一男 岡村
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度のスラスト軸受面を従来より軽い力で
成形可能とする。 【解決手段】 スラスト軸受面11bのうち、動圧溝15の
形成領域の周辺に、プレス時における素材の変形抵抗を
軽減するための抵抗軽減部16a、16bを設ける。抵抗軽
減部16a、16bは、その底161 を動圧溝15間の背の部分
17よりも動圧溝15の底15b側に段差をもって後退させた
ものである。これにより、動圧溝形成領域をプレスする
際には、動圧溝15および背の部分17の内・外径端付近で
の塑性変形影響域が減少するため、従来品に比べて塑性
変形時の変形抵抗が小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧型軸受ユニッ
トに関する。この軸受ユニットは、特に情報機器のスピ
ンドルモータ(例えばHDD、FDD等の磁気ディスク
装置、CD−ROM、DVD−ROM等の光ディスク装
置、MD、MO等の光磁気ディスク装置などのスピンド
ルモータ、あるいはレーザビームプリンタ(LBP)の
ポリゴンスキャナモータ)などのスピンドル支持用とし
て好適なものである。
【0002】
【従来の技術】上記各種情報機器のスピンドルモータに
は、高回転精度の他、高速化、低コスト化、低騒音化な
どが求められている。これらの要求性能を決定づける構
成要素の一つに当該モータのスピンドルを支持する軸受
があり、近年では、この種の軸受として、上記要求性能
に優れた特性を有する動圧型軸受の使用が検討され、あ
るいは実際に使用されている。
【0003】図5(A)は動圧型軸受を有する動圧型軸
受ユニットの一例で、軸22aと、軸22aへの装着により
フランジ部となるスラスト円盤22bとで構成される軸部
材22を、ラジアル軸受部(図示省略)およびスラスト軸
受部21によって回転自在に非接触支持する構造である。
スラスト軸受部21は、例えばスラスト円盤22bの両端面
との対向位置に、それぞれスラスト軸受すきまCs1、C
s2を介してスラスト軸受面(図面ではスラスト円盤22b
の下端面に対向するスラスト軸受面21bのみを図示す
る)を配置し、両スラスト軸受面に、図5(B)にクロ
スハッチングで示す動圧発生用の溝35(以下、「動圧
溝」と称する)を設けることによって構成される。動圧
溝35を除くスラスト軸受面21bの表面(動圧溝35間の背
の部分37も含む)は、同一レベルに形成されている。
【0004】上記軸受ユニットにおいては、軸部材22が
回転することにより、動圧溝35によって両スラスト軸受
すきまCs1、Cs2に動圧油膜が形成され、軸部材22がス
ラスト両方向で非接触支持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記二種類の軸受部の
うち、ラジアル軸受面での動圧溝形成については、種々
の方法が既に提案されており(例えば特開平10-306827
号公報)、これらの方法によって高精度の軸受面が形成
可能とされている。
【0006】一方、スラスト軸受面21bでの動圧溝形成
は、従来ではプレス成形によって、例えば超硬合金等の
硬質金属からなるパンチの端面に動圧溝形状に対応した
凹凸形状の溝型を形成し、この溝型を銅等の軟質金属か
らなるスラスト軸受面21bに加圧して溝形状を転写する
ことにより行われている。しかしながら、高精度の動圧
溝を得ようとすれば、大きなプレス圧力が必要となり、
これがスラスト軸受面21bの形成素材を変形させて、却
って軸受機能を低下させるおそれがあった。
【0007】そこで、本発明は、高精度のスラスト軸受
面を従来より軽い加圧力で成形可能とすることを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、スラスト軸受すきまを介して対向する
固定側部材および回転側部材と、上記スラスト軸受すき
まに面して固定側部材または回転側部材の何れか一方に
形成され、回転側部材の回転時にスラスト軸受すきまに
動圧を発生させる複数の動圧溝を有するスラスト軸受面
とを具備する動圧型軸受ユニットにおいて、スラスト軸
受面の動圧溝を塑性変形によって形成し、かつスラスト
軸受面に、塑性変形時の変形抵抗を軽減するための抵抗
軽減部を設けた。このように抵抗軽減部を形成すること
によって、塑性変形時の変形抵抗が減少するので、プレ
ス等の加圧力を小さくすることができ、従って、スラス
ト軸受面の形成素材の変形を抑えて、高精度の動圧溝が
成形可能となる。
【0009】この抵抗軽減部は、例えば塑性変形に伴う
塑性変形影響域(塑性変形の影響がおよぶ領域)を減少
させ得るもので構成される。塑性変形影響域が減少すれ
ば、それだけ変形抵抗が小さくなるため、加圧力を小さ
くすることが可能となる。
【0010】具体的な抵抗軽減部としては、例えば、動
圧溝形成領域の周辺を動圧溝間の背の部分よりも後退さ
せることが考えられる。これにより動圧溝近傍での塑性
変形影響域が減少するので、塑性変形時の変形抵抗も小
さくなる。
【0011】この場合、抵抗軽減部の底を動圧溝の底よ
りも深くすることにより、さらに変形抵抗を小さくする
ことができ、塑性変形時の加工性が増す。
【0012】抵抗軽減部は、動圧溝形成領域の内径側、
および外径側のうちの少なくとも何れか一方に配置する
ことができる。これにより、主に動圧溝および背の部分
の内・外径端付近で塑性変形影響域が減少する。
【0013】情報機器の回転要素を上述した各動圧型軸
受ユニットで回転自在に支持することによって、高精度
かつ低コストの情報機器用スピンドルモータ(ディスク
ドライブのスピンドルモータ、LBPのポリゴンスキャ
ナモータ等)が得られる。
【0014】以上説明した動圧型軸受ユニットは、固定
側部材、または回転側部材の何れか一方に、複数の動圧
溝を有するスラスト軸受面を形成するに際し、予め動圧
溝形成領域の周辺を動圧溝間の背の部分よりも後退させ
た上で、塑性変形により動圧溝を形成することによって
製造され得る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図4に基いて説明する。
【0016】図1は、本発明にかかる動圧型軸受ユニッ
ト1を備える情報機器用スピンドルモータの断面図で、
一例としてHDD(ハードディスクドライブ)スピンド
ルモータを示している。このスピンドルモータは、回転
要素としての軸部材2(スピンドル)を回転自在に支持
する軸受ユニット1と、軸部材2に取付けられ、磁気デ
ィスクDを一又は複数枚保持するディスクハブ3と、半
径方向のギャップを介して対向させたモータステータ4
およびモータロータ5とを有する。ステータ4は、軸受
ユニット1を保持するケーシング9の円筒状外周部に取
付けられ、ロータ5はディスクハブ3の内周面に取付け
られている。ステータ4に通電すると、ステータ4とロ
ータ5との間の励磁力でロータ5が回転し、ディスクハ
ブ3および軸部材2が回転する。
【0017】軸受ユニット1は、軸部材2と、有底円筒
状のいわゆる袋型ハウジング6と、ハウジング6の内周
面に固定された厚肉円筒状の軸受部材7と、軸受部材7
の一端側(ハウジング6の開口側)をラビリンスシール
するシールワッシャ等のシール部材8とを主な構成要素
とする。軸部材2は、軸2aと軸2aの下端部に一体形成ま
たは圧入され、外径側に突出するスラスト円盤2b(フラ
ンジ部)とで構成される。この軸部材2は、軸2aを軸受
部材7の内周部に、フランジ部2bを軸受部材7とハウジ
ング6の底部との間に収容して配置される。
【0018】軸受部材7は、例えば焼結金属などの多孔
質材で形成される。軸受部材7の内周面には、複数の動
圧溝を有するラジアル軸受面10aが形成され、これより
軸部材2と軸受部材7の相対回転時(本実施形態では軸
部材2の回転時)には、固定側のラジアル軸受面10aと
回転側の軸2aの外周面との間のラジアル軸受すきまCr
に潤滑油の動圧が発生し、軸2aをラジアル方向で非接触
支持するラジアル軸受部10が構成される。ラジアル軸受
面10aは軸部材2の外周面に形成してもよい。
【0019】軸受部材7の素材として焼結金属を使用す
る場合、動圧溝は、圧縮成形、すなわち、コアロッドの
外周面にラジアル軸受面10aの動圧溝形状(図2参照)
に対応した凹凸形状の溝型を形成し、コアロッドの外周
に焼結金属を供給して焼結金属を圧迫し、焼結金属の内
周部に溝型形状に対応した動圧溝を転写することによっ
て、低コストにかつ高精度に成形することができる。こ
の場合、焼結金属の脱型は、圧迫力を解除することによ
る焼結金属のスプリングバックを利用して簡単に行え
る。脱型後の軸受部材7に潤滑剤、例えば潤滑油や潤滑
グリースを含浸して油を保有させることにより、動圧型
焼結含油軸受が構成される。
【0020】なお、動圧溝サイジング(動圧溝転写)を
行う前に、多孔質材の内部に回転サイジングを施し、当
該内径面の開孔率を抑えておくのが望ましい。軸受部材
7は、銅や真鍮等の軟質金属等で形成することもでき
る。
【0021】上記ラジアル軸受面10aの動圧溝形状は任
意に選択することができ、公知のへリングボーン型、ス
パイラル型、ステップ型、多円弧型等の何れかを選択
し、あるいはこれらを適宜組合わせて使用することがで
きる。図2は、ラジアル軸受面10aの動圧溝形状の一例
としてへリングボーン型を示す。図示のように、このラ
ジアル軸受面10aは、一方に傾斜する動圧溝13が形成さ
れた第一の溝領域m1と、第一の溝領域m1から軸方向に離
隔し、他方に傾斜する動圧溝13が配列された第二の溝領
域m2と、2つの溝領域間m1、m2間に位置する環状の平滑
部nとを備え、平滑部nと動圧溝13間の背の部分14とは
同一レベルにある。図2では、へリングボーン型動圧溝
13を一列のみ表示しているが、モーメント荷重を受ける
べく、軸受部材7の内周面には、軸方向に離隔した二つ
のラジアル軸受面10aを設ける場合もある。
【0022】図1および図3(A)に示すように、フラ
ンジ部2bの軸方向両側には、軸方向のすきまであるスラ
スト軸受すきまCs1、Cs2が設けられる。一方の第一ス
ラスト軸受すきまCs1は、フランジ部2bの上端面とこれ
に対向する軸受部材7の端面との間に形成され、他方の
第二スラスト軸受すきまCs2は、フランジ部2bの下端面
と、これに対向するハウジング6の底部(スラスト支持
部13)の上面との間に形成される。第一スラスト軸受す
きまCs1を臨む軸受部材7の下端面、および他方のスラ
スト軸受すきまCs2を臨むスラスト支持部13の上面に
は、それぞれ動圧溝を有する第一スラスト軸受面11a、
および第二スラスト軸受面11bが形成され、これより軸
部材2の回転時には、第一および第二スラスト軸受すき
まCs1、Cs2に潤滑油の動圧が発生し、フランジ部2bを
スラスト方向両側から非接触支持するスラスト軸受部11
が構成される。
【0023】第一および第二スラスト軸受面11a、11b
には、図3(B)に示すように、へリングボーン型に配
列した複数の動圧溝15(クロスハッチングで示す)が形
成される(図は一例としてハウジング6底部側、すなわ
ちスラスト支持部13に設けられた第二スラスト軸受面11
bを例示している)。スラスト軸受面11a、11bの動圧
溝15は、同一径の円周方向線上に折り返し部分15aを有
するほぼV字状をなし、折り返し部分15aを境とする外
径側および内径側の何れの部分も外径側を凸とする部分
円弧状に形成される。
【0024】両軸受面11aのうち、第一スラスト軸受面
11aは、例えば焼結金属からなる軸受部材6の上記圧縮
成形と同時に、すなわち、焼結金属を圧迫する一方のパ
ンチの端面に第一スラスト軸受面11aの動圧溝形状(図
3(B)参照)に対応する溝型を形成し、これを軸受部
材6の端面に押付けて塑性変形させることによって圧縮
成形される。
【0025】一方、第二スラスト軸受面11bは、従来と
同様にプレス加工により、スラスト支持部13の上面を塑
性変形させて形成される。プレス時の母材の塑性流動を
容易ならしめるため、少なくともスラスト支持部13(あ
るいはハウジング6の全体)は、銅や真鍮などの軟質金
属で形成するのが望ましい。
【0026】上記軸受ユニット1は、ハウジング6内に
フランジ部2bを下にして軸部材2を挿入し、さらに所定
幅のスラスト軸受すきまCs1、Cs2が形成されるように
ハウジング6内周部の所定位置に、軸受部材7を圧入あ
るいは接着することにより組立てられる。そして、この
軸受ユニット1をケーシング9の円筒状内周部に圧入あ
るいは接着し、さらにロータ5やディスクハブ3からな
るアッセンブリ(モータロータ)を軸2aの上端に圧入す
ることにより、図1に示すスピンドルモータが組立てら
れる。なお、本実施形態は、上記のように軸部材2を回
転させる構造であるから、軸部材2、ディスクハブ3等
が回転側部材となり、ハウジング6、シール部材8、ケ
ーシング9等が固定側部材となる。
【0027】図3(A)(B)に示すように、第二スラ
スト軸受面11bのうち、動圧溝15の形成領域(各動圧溝
15を包含し、かつ各動圧溝15の端部を境界とする円周方
向の領域)の周辺には、上記プレス時における素材の変
形抵抗を軽減するための抵抗軽減部16a、16bが設けら
れる。本実施形態において、抵抗軽減部16a、16bの底
161 は、動圧溝15間の背の部分17よりも動圧溝15の底15
b側に段差をもって後退した位置にあり、これより抵抗
軽減部16a、16bは、第二スラスト軸受面11bに凹設さ
れた空間状をなしている。後述する変形抵抗の軽減効果
を十分に得るため、抵抗軽減部16a、16bの底161 は、
図示のように動圧溝15の底15bよりもさらに後退したよ
り深い位置に設けるのが望ましい。
【0028】また、本実施形態において、抵抗軽減部16
a、16bは、動圧溝形成領域の外径側と内径側にそれぞ
れ設けられる。図示例では外径側の第一抵抗軽減部16a
は各動圧溝15の外径端と連通する環状に、内径側の第二
抵抗軽減部16bは各動圧溝15の内径端と連通する円形状
にそれぞれ形成されているが、第二抵抗軽減部16bは、
第一抵抗軽減部16aと同様に環状とすることもできる。
この抵抗軽減部16a、16bの深さは数μm〜数十μmで
極めて浅いので、図1ではこれらの図示を省略してあ
る。
【0029】なお、図3(A)では、スラスト軸受すき
まCs1、Cs2の幅、動圧溝15および抵抗軽減部16a、16
bの深さなどをかなり誇張して描いており、また、理解
の容易化のため、同図中の動圧溝15は、断面線に沿って
展開した状態で概略図示されている。
【0030】上記抵抗軽減部16a、16bは、動圧溝15を
プレス成形するより前に、予めスラスト支持部13の端面
(第二スラスト軸受面11b)にプレスあるいは素材の除
去加工等により形成される。このように動圧溝形成領域
の周辺に抵抗軽減部16a、16bを形成した上で、動圧溝
形成領域をプレスした場合、主として動圧溝15および背
の部分17の内・外径端付近での塑性変形影響域が減少、
あるいは消失するため、従来品に比べて変形抵抗の軽減
が達成される。これにより、プレス圧をより低く設定で
きるので、プレス機の小型化やスラスト支持部13の変形
抑制による高精度の溝加工等が可能となり、低コスト
化、並びにスラスト軸受部11の軸受性能向上を図ること
ができる。
【0031】図4は、本発明の他の実施形態を示すもの
で、ケーシング9の内周に軸受部材7を固定すると共
に、段付き状に形成された軸受部材7の底部を軟質金属
等からなる別部材のスラスト支持部13(バックメタル)
で封口したものである。スラスト軸受部11のうち、第一
スラスト軸受面11aはスラスト円盤2bの上端面と対向す
る軸受部材7の端面に形成され、第二スラスト軸受面11
bは、スラスト円盤2bの下端面と対向するスラスト支持
部13の上面に形成される。この場合においても第二スラ
スト軸受面11bに上記と同様の抵抗軽減部16a、16bを
形成することにより、同様の効果を得ることができる。
これ以外の構成・作用等については図1に示す軸受ユニ
ット1と同様であるので、共通する部材に同一の参照番
号を付し、重複説明を省略する。
【0032】以上の説明では、抵抗軽減部16a、16bを
第二スラスト軸受面11bに形成する場合のみを説明した
が、第一スラスト軸受面11aの動圧溝が上記焼結金属素
材の圧縮成形のような塑性変形によって形成される限
り、当該軸受面11aに上記抵抗軽減部16a、16bを設け
ることにより、同様の効果を得ることができる。
【0033】スラスト軸受面11a、11bの何れか一方、
あるいは双方は、フランジ部2bの一方の端面、あるいは
両端面に形成することもできる。この場合も、スラスト
軸受面の動圧溝が素材の塑性変形によって形成されるの
であれば、上記抵抗軽減部16a、16bを設けることによ
り、同様の効果を得ることができる。
【0034】図3(A)(B)では、動圧溝形成領域の
外径側および内径側の双方に抵抗軽減部16a、16bを設
けた場合を例示しているが、十分な抵抗軽減効果が得ら
れるのであれば、何れか一方の抵抗軽減部を省略するこ
ともできる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、スラスト軸受面に動圧
溝を形成する際の変形抵抗を減少させることができ、プ
レス圧等の塑性変形時の加圧力をより低く設定すること
が可能となる。従って、プレス機の小型化や高精度の動
圧溝溝加工等が可能となり、低コスト化、並びにスラス
ト軸受部の軸受性能向上を図ることができる。かかる効
果は簡単な手段で実現することができ、著しいコストア
ップを招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧型軸受ユニットの断面図で
ある。
【図2】軸受部材の部分拡大断面図である。
【図3】(A)図はスラスト軸受部の概略構造を示す断
面図、(B)図はスラスト軸受面11bの平面図である。
【図4】本発明にかかる動圧型軸受ユニットの他の実施
形態を示す断面図である。
【図5】従来の動圧型軸受ユニットの断面図である。
【符号の説明】
1 動圧型軸受ユニット 2 軸部材 6 ハウジング 7 軸受部材 10 ラジアル軸受部 10a ラジアル軸受面 11 スラスト軸受部 11a 第一スラスト軸受面 11b 第二スラスト軸受面 13 スラスト支持部 15 動圧溝 15b 動圧溝の底 16a 第一抵抗軽減部 16b 第二抵抗軽減部 161 抵抗軽減部の底 17 背の部分 Cr ラジアル軸受すきま Cs1 第一スラスト軸受すきま Cs2 第二スラスト軸受すきま
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 21/22 H02K 21/22 M 29/00 29/00 Z // F16C 33/10 F16C 33/10 A Fターム(参考) 3J011 AA06 AA20 BA02 BA08 CA02 DA01 DA02 LA01 MA12 5H019 CC04 DD01 FF03 5H605 AA08 BB05 BB19 CC04 EB03 EB06 EB33 FF03 5H607 BB01 BB09 BB14 BB17 CC01 DD03 DD18 FF01 GG01 GG03 GG09 GG10 GG12 5H621 BB07 GA01 JK19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラスト軸受すきまを介して対向する固
    定側部材および回転側部材と、上記スラスト軸受すきま
    に面して固定側部材または回転側部材の何れか一方に形
    成され、回転側部材の回転時にスラスト軸受すきまに動
    圧を発生させる複数の動圧溝を有するスラスト軸受面と
    を具備する動圧型軸受ユニットにおいて、 スラスト軸受面の動圧溝が塑性変形によって形成され、
    かつスラスト軸受面に、塑性変形時の変形抵抗を軽減す
    るための抵抗軽減部を設けた動圧型軸受ユニット。
  2. 【請求項2】 抵抗軽減部が、塑性変形に伴う塑性変形
    影響域を減少させるものである請求項1記載の動圧型軸
    受ユニット。
  3. 【請求項3】 抵抗軽減部が、動圧溝形成領域の周辺を
    動圧溝間の背の部分よりも後退させたものである請求項
    1または2記載の動圧型軸受ユニット。
  4. 【請求項4】 抵抗軽減部の底を動圧溝の底よりも深く
    した請求項3記載の動圧型軸受ユニット。
  5. 【請求項5】 抵抗軽減部を、動圧溝形成領域の内径
    側、および外径側のうちの少なくとも何れか一方に配置
    した請求項1〜4何れか記載の動圧型軸受ユニット。
  6. 【請求項6】 情報機器の回転要素を請求項1〜5何れ
    か記載の動圧型軸受ユニットで回転自在に支持した情報
    機器用スピンドルモータ。
  7. 【請求項7】 固定側部材、または回転側部材の何れか
    一方に、複数の動圧溝を有するスラスト軸受面を形成す
    るに際し、予め動圧溝形成領域の周辺を動圧溝間の背の
    部分よりも後退させた上で、塑性変形により動圧溝を形
    成することを特徴とする動圧型軸受ユニットの製造方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11261908B2 (en) 2017-10-31 2022-03-01 Mitsubishi Power, Ltd. Tilting pad bearing

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US11261908B2 (en) 2017-10-31 2022-03-01 Mitsubishi Power, Ltd. Tilting pad bearing

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