JP2001270852A - アミノポリカルボン酸の製造方法 - Google Patents

アミノポリカルボン酸の製造方法

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JP2001270852A JP2000299120A JP2000299120A JP2001270852A JP 2001270852 A JP2001270852 A JP 2001270852A JP 2000299120 A JP2000299120 A JP 2000299120A JP 2000299120 A JP2000299120 A JP 2000299120A JP 2001270852 A JP2001270852 A JP 2001270852A
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Masahiro Aoki
雅裕 青木
Yasushi Hara
靖 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来提案されていたキレート剤よりもキレー
ト能の高い生分解性キレート剤を、従来提案されていた
マロン酸を原料としたエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸の製造方法より極めて高収率で高純度に製造で
きる方法を提供する。 【解決手段】 ハロゲン化マロン酸エステルとエチレン
ジアミンを反応させた後、加水分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノポリカルボ
ン酸の製造方法に関する。本発明の方法により得られる
アミノポリカルボン酸はキレート剤として有用であり、
かつ生分解性を有する。
【0002】
【従来の技術】従来、キレート剤としては、ポリアクリ
ル酸やポリマレイン酸等の電解質ポリマー、エチレンジ
アミン四酢酸(EDTA)やニトリロトリ酢酸等のアミ
ノカルボン酸塩、トリポリリン酸ナトリウム等のポリリ
ン酸塩が使用されてきた。
【0003】しかしながら、これら従来のキレート剤は
いずれも生分解性が低く、近年、環境に対する悪影響が
懸念されるようになってきた。このため、生分解性を有
する種々のキレート剤が提案されている。例えば、特開
平5−72695号公報にはN,N’−アルキレンジア
ミンジコハク酸が、特開平8−165271号公報には
2−ヒドロキシ−1,3−プロパンジアミンポリカルボ
ン酸が、特開平9−87675号公報には不飽和アミノ
カルボン酸が、特開平9−124567号公報には2,
2’−ジメチルイミノ二酢酸誘導体が、特開平8−18
8549号公報にはグリセリン誘導体が、特開平8−9
2197号公報には2−スルホエチルアミノカルボン酸
が、特開平7−89913号公報にはアスパラギン酸誘
導体が開示されている。
【0004】また、特開平6−67370号公報、特開
平7−64260号公報には、エチレンジアミン−N,
N’−ジマロン酸及びその鉄(III)錯塩が、ハロゲ
ン化銀写真感光材料用処理液の成分としてが開示されて
おり、これらの化合物が生分解性を有することも開示さ
れている。そして同公報においては、エチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸は、Bull.Chem.So
c.Japan.,46,844(1973)又はソ連
国特許第316685号公報に基づいて合成された旨が
記載されている。Bull.Chem.Soc.Jap
an.,46,844(1973)又はソ連国特許第3
16685号公報には、マロン酸塩を原料とする製造方
法が開示されており、この方法以外にエチレンジアミン
−N,N’−ジマロン酸の製造方法は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来提案されてきた生分解性を有するキレート剤は、
キレート能力が低く、工業的に満足できるものではなか
った。
【0006】このため本発明者らは、従来提案されてい
たキレート剤よりキレート能の高い生分解性キレート剤
について鋭意検討を重ねた結果、新規なアミノカルボン
酸系キレート剤を見出し、既に特許出願しているが(特
願平10−362255号)、その製造方法について
は、未だ満足できるものではなかった。
【0007】また、Bull.Chem.Soc.Ja
pan.,46,844(1973)又はソ連国特許第
316685号公報に記載の方法に基づき、マロン酸塩
を原料にしてエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸
を製造した場合、該化合物は分解しやすく、脱炭酸によ
りエチレンジアミン−N,N’−二酢酸が副生し、収率
が低下することから、工業的な方法としては満足できる
ものではなかった。
【0008】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、従来提案されていたキレート剤
よりもキレート能の高い生分解性キレート剤を簡便に製
造できる方法を提供すること、及び従来提案されていた
マロン酸を原料としたエチレンジアミン−N,N’−ジ
マロン酸の製造方法より極めて高収率で高純度な製造方
法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、アミノポリ
カルボン酸系キレート剤の製造方法について鋭意検討し
た結果、生分解性を有し、高いキレート能を示す下記一
般式(1)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、M1、M2、M3及びM4は各々
独立して水素原子又はカチオンを示す。但し、M1、M
2、M3及びM4が全てカチオンになることはない。)
で示されるアミノポリカルボン酸又はその塩が、マロン
酸エステル誘導体とエチレンジアミンから容易に誘導で
きるという新規な事実を見出し、本発明を完成させるに
至った。
【0012】すなわち、本発明は、 :マロン酸エステル誘導体とエチレンジアミンを反応
させることを特徴とする上記一般式(1)で示されるア
ミノポリカルボン酸及びその塩の製造方法、及び :の方法で得られたアミノポリカルボン酸及びその
塩を含む水溶液に酸を添加し、上記一般式(1)で示さ
れるアミノポリカルボン酸又はその塩の結晶を得ること
を特徴とするアミノポリカルボン酸又はその塩の製造方
法である。
【0013】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0014】本発明の方法において、最終的に得られる
アミノポリカルボン酸又はその塩は上記一般式(1)で
示される化合物であり、酸の状態でも塩の状態でも存在
し得る。このアミノポリカルボン酸と塩を形成するカチ
オンとしては、例えば、アンモニウムイオン、Na,K
等のアルカリ金属のカチオン、Ca、Mg等のアルカリ
土類金属のカチオン、Al,Cr,Mo,W,Mn,F
e,Ru,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,P
t,Cu,Ag,Au,Zn,Cd,Hg等の金属のカ
チオン等が挙げられる。但し、上記一般式(1)中、M
1、M2、M3及びM4が全てカチオンになることはな
い。
【0015】本発明の方法において、上記一般式(1)
で示されるアミノポリカルボン酸又はその塩は、一分子
のエチレンジアミンに対し二分子のマロン酸エステル誘
導体を反応させて得られる。マロン酸エステル誘導体と
しては、マロン酸のメチレン部分に脱離基を有するマロ
ン酸誘導体が使用できる。脱離基としては、ハロゲン、
スルホン酸エステル等が例示されるが、合成しやすいハ
ロゲンが好ましい。ハロゲン化マロン酸エステルの製造
方法としては、特に限定するものではないが、例えば、
Organic Syntheses,I,245(1
941)に記載の、マロン酸エステルのハロゲン化を行
うのがもっとも容易である。ハロゲン化の際にはフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれを用いても差支えない
が、取扱いの容易さから塩素及び臭素を用いるのが好ま
しい。
【0016】本発明の方法において、ハロゲン化マロン
酸エステルとエチレンジアミンの反応は、加熱しても良
いし、反応液が固結しない程度の低温、又は室温で行っ
ても良い。
【0017】本発明の方法は通常液相で実施する。
【0018】本発明の方法は、水溶液中で実施しても良
いし、無溶媒、あるいは有機溶媒中で実施しても良い。
有機溶媒としては、特に限定するものではないが、ジメ
チルホルムアミドやジメチルアセトアミド等のアミド類
や、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル等のエステル
類、ジエチルエーテル等のエーテル類等、反応に関与し
ない溶媒であれば問題なく使用できる。
【0019】本発明の方法において、反応は加圧下で実
施しても大気圧下で実施しても良い。
【0020】本発明の方法において、マロン酸エステル
誘導体とエチレンジアミンを反応させる際に塩基を加え
ることが好ましい。塩基としては炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等のアルカリ金属塩、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム等のアルカリ土類金属塩、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化
カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属
水酸化物、アルカリ金属酸化物、酸化カルシウム、酸化
マグネシウム等のアルカリ土類金属酸化物、アミン類等
が例示される。
【0021】本発明の方法において、エステルの加水分
解は、マロン酸エステル誘導体とエチレンジアミンを反
応させた後で行うこともできるし、マロン酸エステル誘
導体とエチレンジアミンの反応と同時に行うこともでき
る。
【0022】反応後、反応液から溶媒を留去することに
より、上記一般式(1)で示されるアミノポリカルボン
酸及びその塩が、混合物として得られる。
【0023】本発明の方法においては、このようにして
得られたアミノポリカルボン酸とその塩の混合物を含む
水溶液に酸を添加することにより、上記一般式(1)で
示されるアミノポリカルボン酸又はその塩を、精製され
た結晶として得ることができる。この際に使用する酸と
しては、特に限定するものではないが、硫酸、塩酸、硝
酸、リン酸等の鉱酸や、酢酸、シュウ酸等の有機酸を使
用することができる。酸性条件としては、pH4.5以
下にすることが好ましく、pH3.0以下にすることが
特に好ましい。
【0024】本発明の方法において、得られたアミノポ
リカルボン酸又はその塩は、キレート剤として使用する
ことができる。キレート剤としては、アミノポリカルボ
ン酸だけを使用しても良いし、他の剤と併用しても良
い。
【0025】本発明の方法により得られるアミノポリカ
ルボン酸又はその塩は、キレート剤として、水中の金属
をキレートすることができ、繊維・染色用薬剤、写真用
薬剤、紙パルプ漂白剤、石鹸、洗剤用ビルダー、スケー
ル防止剤、金属表面処理用錯化剤、分析用金属イオン隠
蔽剤等に広く使用することができる。また、本発明の方
法により得られるアミノポリカルボン酸又はその塩は、
生分解性を有するので、エチレンジアミン四酢酸の様な
従来のキレート剤が環境にかけていた負荷を軽減するこ
とができる。本発明の方法により得られるアミノポリカ
ルボン酸又はその塩をキレート剤として用いる具体的な
使用方法や使用量は、それぞれの用途に応じて異なるた
め一概には規定できないが、原則的には、それぞれの用
途における一般的な使用方法と大幅に異なることは無
い。ただし、本発明の方法により得られるアミノポリカ
ルボン酸又はその塩は、その優れた機能、効果の故に従
来に無い使用例を期待することができるものであり、ま
た、同程度の効果の達成に対して使用量の削減が可能で
あることは言うまでも無い。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、環境問題が生じないほ
どの生分解性を有し、従来提案されてきた生分解性キレ
ート剤に比べて極めてキレート能が高いアミノポリカル
ボン酸を、従来提案されていたマロン酸を原料としたエ
チレンジアミン−N,N’−ジマロン酸の製造方法に比
べ、極めて高収率且つ高純度に製造することができるの
で、工業的にも極めて有意義である。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0028】調製例1 ハロゲン化マロン酸エステルの
調製 四塩化炭素27.3gにマロン酸ジエチル16.0gを
加え、室温、攪拌下、臭素16.4gを滴下した。滴下
終了後、80℃まで加熱し、1時間還流を行うことによ
り反応で生成した臭化水素を取り除いた。得られた反応
液を5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、四塩化炭素を
留去した後、蒸留操作を行うことで19.1g(収率8
0.0%)の臭化マロン酸ジエチルを得た。
【0029】実施例1 エチレンジアミン0.8g、水酸化ナトリウム3.5
g、水15.0gを入れたガラス製ナス型フラスコに攪
拌、氷冷下、調製例1で得られた臭化マロン酸ジエチル
6.4gを滴下した。得られた反応液から水を留去する
ことで、上記一般式(1)で示されるアミノポリカルボ
ン酸のナトリウム塩が得られた。エチレンジアミンから
の収率は83%であった。このアミノポリカルボン酸の
ナトリウム塩を水に溶かし、希塩酸でpH3.0にした
ところ白色のアミノポリカルボン酸が析出した。
【0030】上記一般式(1)で示されるアミノポリカ
ルボン酸のナトリウム塩1 H−NMR:CH2(δ2.60ppm、s) CHCOO(δ3.66ppm、s)13 C−NMR:CH2(δ50.8ppm) CH(δ74.7ppm) COO(δ182.1ppm) このアミノポリカルボン酸ナトリウム塩の1mmol/
l水溶液に1mmol/lの塩化カルシウム水溶液を当
量添加した。pH10.0におけるカルシウムイオン濃
度をカルシウムイオン電極で測定し、カルシウムイオン
の安定度定数pKCa2+を求めた。25℃におけるpK
Ca2+は5.88であった。
【0031】このアミノポリカルボン酸ナトリウム塩を
30mg/lの濃度にし、これに100mg/lの濃度
の活性汚泥を添加し、25℃で二週間生分解性試験を実
施した。その結果、アミノポリカルボン酸は70%が分
解された。
【0032】実施例2 実施例1と同様に、エチレンジアミン0.8g、水酸化
ナトリウム3.5g、水15.0gを入れたガラス製ナ
ス型フラスコに攪拌、氷冷下、調製例1で得られた臭化
マロン酸ジエチル6.4gを滴下し、得られた反応液か
ら水を留去した。得られたアミノポリカルボン酸のナト
リウム塩を分析したところ、実際には、上記一般式
(1)で示されるエチレンジアミンジマロン酸とそのナ
トリウム塩の混合物であった。
【0033】この混合物を水に溶かし、希塩酸を添加し
てpH3.0にしたところ、エチレンジアミンジマロン
酸ナトリウム塩の白色結晶が析出した。
【0034】このエチレンジアミンジマロン酸ナトリウ
ム塩のナトリウム含有量を水溶解−IC測定法で測定し
たところ、ナトリウム含有量は12%であり、アミノポ
リカルボン酸1モルに対し、2.1モルのナトリウムを
含有していた。
【0035】また、このエチレンジアミンジマロン酸ナ
トリウム塩の純度を測定したところ、その純度は99.
5%であり、エチレンジアミンからの収率は83%であ
った。
【0036】上記一般式(1)で示されるエチレンジア
ミンジマロン酸ナトリウム塩1 H−NMR:CH2(δ2.60ppm、s) CHCOO(δ3.66ppm、s)13 C−NMR:CH2(δ50.8ppm) CH(δ74.7ppm) COO(δ182.1ppm) さらに、このエチレンジアミンジマロン酸ナトリウム塩
の1mmol/l水溶液に1mmol/lの塩化カルシ
ウム水溶液を当量添加した。pH10.0におけるカル
シウムイオン濃度をカルシウムイオン電極で測定し、カ
ルシウムイオンの安定度定数pKCa2+を求めた。25
℃におけるpKCa2+は4.2であった。
【0037】実施例3 実施例2で得られたエチレンジアミンジマロン酸ナトリ
ウム塩を再度水に溶解し、エチレンジアミンジマロン酸
ナトリウム塩水溶液とした。氷浴中で冷却しながら、こ
の水溶液に徐々に希塩酸を加え、pHを2.0以下にす
ると、上記一般式(1)で示されるエチレンジアミンジ
マロン酸の結晶が析出した。得られたエチレンジアミン
ジマロン酸の純度は99.7%であり、エチレンジアミ
ンからの収率は80%であった。さらに、この結晶中の
ナトリウム含有量を水溶解−IC測定法で測定したとこ
ろ、ナトリウムは検出されなかった。
【0038】比較例1 市販の生分解性キレート剤(N,N’−エチレンジアミ
ンジコハク酸三ナトリウム塩)の1mmol/l水溶液
に1mmol/lの塩化カルシウム水溶液を等量添加し
た。pH10におけるカルシウムイオン濃度をカルシウ
ムイオン電極で測定し、カルシウムイオンの安定度定数
pKCa2+を求めた。25℃におけるpKCa2+
3.8であった。
【0039】比較例2 市販のキレート剤(エチレンジアミン四酢酸四ナトリウ
ム塩)の1mmol/l水溶液に1mmol/lの塩化
カルシウム水溶液を等量添加した。pH10におけるカ
ルシウムイオン濃度をカルシウムイオン電極で測定し、
カルシウムイオンの安定度定数pKCa2+を求めた。2
5℃におけるpKCa2+は6.62であった。このキレ
ート剤の生分解性試験を実施例1と同条件で実施したと
ころ、ほとんど分解されなかった。
【0040】比較例3 Bull.Chem.Soc.Japan.,46,8
44(1973)に記載の方法に基づき、エチレンジア
ミンジマロン酸を調製した。即ち、臭化マロン酸9.2
g、水30mlを200mlのガラス製三つ口フラスコ
に入れ、氷浴中で冷却しながら、30%水酸化ナトリウ
ム水溶液でpH7に調製した。
【0041】この水溶液を3〜5℃に保った状態で、エ
チレンジアミン1.5gをこの水溶液に徐々に加えた。
このときのpHは11であった。エチレンジアミンを加
えた後、pHが9〜11の範囲になるように30%水酸
化ナトリウム水溶液で調製しながら、70℃までゆっく
りと加熱した。30%水酸化ナトリウム水溶液でpHを
9〜11の範囲に保ちながら、70℃で約1時間加熱
し、加熱終了後、室温まで冷却した。このときのpHは
10.3であった。この反応液を氷浴中で冷却し温度を
5℃以下に保ちながら、希塩酸をこの反応液に滴下した
ところ、2.2gの黄色結晶が得られた。この黄色結晶
を分析したところ、この結晶はエチレンジアミンジマロ
ン酸とエチレンジアミン二酢酸の混合物で、エチレンジ
アミンジマロン酸の純度は39%であり、エチレンジア
ミンからの収率は11%であった。
【0042】この黄色結晶の1mmol/l水溶液に1
mmol/lの塩化カルシウム水溶液を当量添加した。
pH10.0におけるカルシウムイオン濃度をカルシウ
ムイオン電極で測定し、カルシウムイオンの安定度定数
pKCa2+を求めた。25℃におけるpKCa2+は3.
2であった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マロン酸エステル誘導体とエチレンジア
    ミンを反応させることを特徴とする下記一般式(1) 【化1】 (式中、M1、M2、M3及びM4は各々独立して水素
    原子又はカチオンを示す。但し、M1、M2、M3及び
    M4が全てカチオンになることはない。)で示されるア
    ミノポリカルボン酸及びその塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 マロン酸エステル誘導体とエチレンジア
    ミンを塩基の存在下反応させることを特徴とする請求項
    1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 マロン酸エステル誘導体とエチレンジア
    ミンを反応させ、更に加水分解することを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 マロン酸エステル誘導体がハロゲン化マ
    ロン酸エステルであることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載の製造方法
  5. 【請求項5】 反応を液相で実施することを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかの方法
    で得られたアミノポリカルボン酸及び/又はその塩を含
    む水溶液に酸を添加し、下記一般式(1) 【化2】 (式中、M1、M2、M3及びM4は各々独立して水素
    原子又はカチオンを示す。但し、M1、M2、M3及び
    M4が全てカチオンになることはない。)で示されるア
    ミノポリカルボン酸又はその塩の結晶を得ることを特徴
    とするアミノポリカルボン酸又はその塩の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008230979A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Daikin Ind Ltd 高純度含フッ素アルキルエーテルの製造方法

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