JP4759809B2 - ジアルキルエチレンジアミンジマロン酸類、その製造法及びその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キレート剤として有用な生分解性N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸及びその塩、その製造法及びこれを用いた生分解性キレート剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、キレート剤としては、ポリアクリル酸やポリマレイン酸等の電解質ポリマー、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)やニトリロトリ酢酸等のアミノカルボン酸塩、トリポリリン酸ナトリウム等のポリリン酸塩が使用されてきた。
しかしながら、これら従来のキレート剤はいずれも生分解性が低く、近年、環境に対する悪影響が懸念されるようになってきた。このため、生分解性を有する種々のキレート剤が提案されている。特開平5−72695号公報にはN,N’−アルキレンジアミンジコハク酸、特開平8−165271号公報には、2−ヒドロキシ−1,3−プロパンジアミンポリカルボン酸、特開平9−87675号公報には不飽和アミノカルボン酸、特開平9−124567号公報には2,2’−ジメチルイミノ二酢酸誘導体、特開平8−188549号公報にはグリセリン誘導体、特開平8−92197号公報には2−スルホエチルアミノカルボン酸、特開平7−89913号公報にはアスパラギン酸誘導体が開示されている。
【0003】
しかしながら、これらの従来提案されてきた生分解性を有するキレート剤は、キレート能力が低く、工業的に満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来提案されていたキレート剤よりキレート能が高く生分解性もある化合物、この化合物を高純度で高収率に得る製造法及びこの化合物を用いた生分解性キレート剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アミノポリカルボン酸系キレート剤について鋭意検討した結果、N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸及びその塩が高いキレート能を示し、しかもマロン酸エステル誘導体およびN,N’−ジメチルエチレンジアミンから容易に誘導できるという新規な事実を見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸及びその塩、N,N’−ジアルキルエチレンジアミンとマロン酸エステル誘導体を反応させることを特徴とするN,N’−ジ アルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸及びその塩の製造法、さらに、N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸及びその塩を有効成分として含有する生分解性キレート剤である。
【0007】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0008】
本発明の物質は、下記一般式(1)で示される化合物であるN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸(以下、DAEDDMと略記する)及びその塩であり、その水和物も含まれる。
【0009】
【化2】
(式中、R 1 は各々独立してアルキル基を表し、M1〜M4は各々独立して水素原子又は陽イオンを表す。)
ここで、一般式(1)中、R 1 は、各々独立して水酸基を有することがあるアルキル基を表し、そのキレート能を考慮すると、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基などの炭素数が1〜3の水酸基を有するヒドロキシアルキル基が好ましく、さらに、メチル基が好ましい。具体的に例示するとN,N’−ジメチルエチレンジアミンジマロン酸、N,N’−ジエチルエチレンジアミンジマロン酸、N,N’−ジ−n−プロピルエチレンジアミンジマロン酸、N,N’−ジイソプロピルエチレンジアミンジマロン酸、N,N’−ジヒドロキシエチルエチレンジアミンジマロン酸、N,N’−ジヒドロキシプロピルエチレンジアミンジマロン酸、及びその塩である。
【0010】
DAEDDMの塩を形成する陽イオンとしては、アンモニウムイオンと金属イオンがある。金属イオンとしては、通常アミノポリカルボン酸とキレートを形成するものなら、DAEDDMとも容易に塩を形成するが、あえて例示すると、アルカリ金属イオン(Li,Na,K,Rb,Cs)、アルカリ土類金属イオン(Be,Mg,Ca,Sr,Ba)、その他にもAg,Al,Cd,Co,Cr,Cu,Fe,Ga,Hg,La,Mn,Ni,Pb,Pd,Pu,PuO2,Sc,Sn,Th,Ti,Tl,V,VO,Zn,Zr等のイオンが挙げられ、これらは1種のみであってもよいが、2種以上となっていても差し支えない。尚、この陽イオンが2価以上の多価イオンの場合、水素原子及び/又は陽イオンであるM1〜M4の数は、陽イオンの価数に応じて3以下となることがある。
【0011】
本発明の方法において、DAEDDMおよびその塩は、一分子のN,N’−ジアルキルエチレンジアミンおよび二分子のマロン酸エステル誘導体から得られる。
【0012】
本発明の方法で用いられるN,N’−ジアルキルエチレンジアミン中のアミンの窒素に結合するアルキル基は、本発明のDAEDDMを製造するために、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基などの炭素数が1〜3の水酸基を有することがあるアルキル基が好ましく用いられ、これらのアルキル基は同じ置換基であっても異なる置換基となっていてもよい。さらに、これらの内でもメチル基が好ましく用いられる。
【0013】
本発明の方法において肝要なのは、原料としてマロン酸エステル誘導体を使用することにある。原料としてマロン酸エステル誘導体以外のマロン酸誘導体を使用すると、著しく安定性が低下、すなわち脱炭酸し易くなるため、収量が低下し、工業的に満足できるものではない。
【0014】
本発明の方法で用いられるマロン酸エステル誘導体には、マロン酸エステルのメチレン部分に脱離基を有するものが使用できる。脱離基としてはハロゲン、スルホン酸エステル等が挙げられるが、合成しやすいハロゲンが好ましい。ハロゲン化マロン酸エステルの製造方法としては特に限定するものではないが、例えば、Organic Syntheses,I,245頁(1941年)記載のマロン酸エステルのハロゲン化を行うのがもっとも容易である。ハロゲン化の際にはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれを用いても差支えないが、取扱いの容易さから塩素および臭素を用いるのが好ましい。
【0015】
本発明の方法において、マロン酸エステル誘導体とN,N’−ジアルキルエチレンジアミンの反応は、加熱してもよいし、反応液が固結しない程度の低温、または室温で行ってもよい。
【0016】
本発明の方法において使用されるマロン酸エステル誘導体の量については特に限定するものではないが、N,N’−ジアルキルエチレンジアミンに対して2〜3倍モルの添加が好ましい。2倍モル未満を添加した場合には、エチレンジアミンに1分子のマロン酸エステルが付加した反応中間体が生成し、反応生成物中に混入することになるし、3倍モル以上は工業的に不利益である。
【0017】
本発明の方法において、特にDAEDDMのアルカリ金属塩を製造する場合について言及すると、添加方法は特に限定されないが、N,N’−ジアルキルエチレンジアミンのアルカリ水溶液中にマロン酸エステル誘導体を滴下してもよいし、アルカリ水溶液中にN,N’−ジアルキルエチレンジアミンおよびマロン酸エステル誘導体を同時に添加してもよい。
【0018】
本発明の方法において、マロン酸エステル誘導体とN,N’−ジアルキルエチレンジアミンの反応はアルカリ水溶液中で実施される。反応液のpHは7以上であればよいが、好ましくはpH8から14の間で反応するのが好ましい。用いられるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのような水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのような炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのような炭酸水素塩、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウムのような酸化物、金属ナトリウム、金属カリウム、金属リチウムのような金属など水に溶かしたり、水と反応してアルカリ性を示すものなら問題なく使用できる。加えるアルカリの量は反応中に生成するハロゲンを捕捉し、かつエステルを加水分解するために、マロン酸エステル誘導体に対して1倍モル以上、さらに2モル以上、特に4倍モル以上の添加が好ましい。
【0019】
本発明の方法において、反応により生成するDAEDDMやそのアルカリ金属塩等の塩は、晶析あるいは再結晶により容易に精製できる。
【0020】
晶析する場合は、DAEDDMのアルカリ金属塩の水溶液にアルコールやテトラヒドロフラン(THF)等の水と相溶性の有る貧溶媒を添加する。また再結晶の場合は、水と相溶性のあるアルコール、THFなどの貧溶媒と水を混合した溶液中で行う。これらの場合、水と相溶性があれば、アルコールに限らず使用することができるが、最も安価なアルコールが工業的には有利である。用いられるアルコールを例示すると、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどが使用できるが、水との相溶性のよいメタノール、エタノール、プロパノールが好ましく用いられる。
【0021】
本発明の方法において、DAEDDMの酸を得る場合にはDAEDDMのアルカリ金属塩等の水溶液に酸を添加することで結晶化することができる。この際に使用できる酸としては塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸や酢酸スルホン酸等の有機酸等酸性を示す物であれば問題なく使用できる。
【0022】
また本発明の方法において、アルカリ金属塩以外のDAEDDMの塩を得る場合には、DAEDDM又はDAEDDMのアルカリ金属塩と所望の陽イオンを接触させれば得られる。例えば、DAEDDMのナトリウム塩を鉄イオンを含む水溶液に添加するとDAEDDMの鉄錯塩が生成するし、DAEDDMのナトリウム塩をカルシウムイオンを含む水溶液に添加すれば、DAEDDMのカルシウム錯塩が生成する。
【0023】
本発明のDAEDDM及びその塩はキレート剤として使用することができる。キレート剤としては、DAEDDM及びその塩だけを使用してもよいし、他の剤と併用してもよい。
【0024】
本発明のDAEDDM類は、一般にアミノポリカルボン酸とキレートを形成する多くの金属イオンとキレートを形成する。
【0025】
本発明のキレート剤は、銀の処理剤、漂白剤(鉄錯塩として使用される)、反転浴添加剤(スズ錯塩として使用される)などの写真用薬剤、繊維・染色用薬剤、紙パルプ漂白剤、石鹸、洗剤用ビルダー、スケール防止剤、金属表面処理用錯化剤、分析用金属イオン隠蔽剤などに広く使用することができる。
【0026】
このキレート剤は、生分解性を有し、エチレンジアミン四酢酸の様な従来のキレート剤が環境にかけていた負荷を軽減することができる。本発明のキレート剤の具体的な使用方法、使用量はそれぞれの用途に応じて異なるため一概には言えないが、原則的にはそれぞれの用途における一般的な使用方法と大幅に異なることはない。ただし本発明のキレート剤は、その優れた機能、効果の故に従来にない使用例が期待でき、また、同程度の効果の達成に対して使用量の削減が可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
【0028】
1)本発明のDAEDDM及びその塩は、環境問題が生じないほどの生分解性を有し、従来提案されてきた生分解性キレート剤に比べて極めてキレート能が高い。
2)本発明の製造法によれば、DAEDDM及びその塩を、高純度で高収率に得ることができる。
【0029】
3)本発明の剤は、キレート能が高く、さらに生分解性も極めて高いため、環境問題にも対応できる優れた剤である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例にて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
製造例1(ハロゲン化マロン酸エステルの製造例)
四塩化炭素27.3gにマロン酸ジエチル16.0gを加え、室温、攪拌下、臭素16.4gを滴下した。滴下終了後、80℃まで加熱し、1時間還流を行うことにより反応で生成した臭化水素を取り除いた。得られた反応液を5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、四塩化炭素を留去した後、蒸留操作を行うことで19.1g(収率80.0%)の臭化マロン酸ジエチルを得た。
【0032】
実施例1
N,N’−ジメチルエチレンジアミン3.5g、水酸化ナトリウム10.6g、水48.7gを入れたガラス製ナス型フラスコに攪拌、氷冷下、製造例1で合成した臭化マロン酸ジエチル21.0gを約1時間かけて滴下した。滴下終了時のpHは12.7であった。この反応液を冷却したメタノールに徐々に加え、晶析を行なうことによって、白色のN,N’−ジメチルエチレンジアミンジマロン酸(以下「DMEDDM」という)四ナトリウム塩結晶が析出した。この四ナトリウム塩結晶の収率は91.8%であった。
DMEDDMのナトリウム塩
1H−NMR:CH3(δ2.18ppm、s)
CH2(δ2.46ppm、s)
CHCOO(δ3.46ppm、s)
13C−NMR:CH3(δ43.7ppm)
CH2(δ56.7ppm)
CH(δ84.5ppm)
COO(δ181.0ppm)
このDMEDDMの四ナトリウム塩を50℃の加熱条件下で安定性試験を実施したところ、二週間経過した時点でも分解物の増加は見られなかった。
【0033】
次にこのDMEDDMの四ナトリウム塩の1mmol/l水溶液に1mmol/lの塩化カルシウム水溶液を当量添加した。pH10.0におけるカルシウムイオン濃度をカルシウムイオン電極で測定し、DMEDDMのカルシウム錯塩の安定度定数pKCa2+を求めた。25℃におけるpKCa2+は4.6であった。
【0034】
さらに、このDMEDDMの四ナトリウム塩をOECDテストガイドライン301C修正MITI法に準じて生分解性試験を実施した。すなわち、DMEDDMの四ナトリウム塩を100mg/lの濃度にし、これに30mg/lの濃度の活性汚泥を添加し、25℃で四週間生分解性試験を実施した。その結果、DMEDDMの四ナトリウム塩は42%が分解された。
【0035】
実施例2
純度90.7%のDMEDDMの四ナトリウム塩結晶3.0gを水−メタノール溶液中で再結晶を行なったところ、白色のDMEDDMの四ナトリウム塩結晶2.8gが析出した。この結晶の純度は99.3%であった。
【0036】
実施例3
DMEDDMの四ナトリウム塩結晶を水に溶かし、0℃まで冷却し、塩酸を加えた。pH3以下になると、白色結晶が析出した。元素分析の結果、DMEDDMの結晶であった。
【0037】
実施例4
DMEDDMの四ナトリウム塩結晶を水に溶かし、50℃で硝酸鉄(III)を添加した。メタノールにこの液を注ぐと、茶色のDMEDDM鉄錯塩の結晶が得られた。元素分析の結果、DMEDDM1分子に鉄イオンが1個キレートした錯体であることがわかった。
【0038】
実施例5
DMEDDMの四ナトリウム塩結晶を水に溶かし、室温で塩化スズ水溶液を添加した。メタノールにこの液を注ぐと、白色のDMEDDMスズ錯塩の結晶が得られた。元素分析の結果、DMEDDM2分子にスズイオンが1個キレートした錯体であることがわかった。
【0039】
比較例1
市販の生分解性キレート剤(N,N’−エチレンジアミンジコハク酸三ナトリウム塩)の1mmol/l水溶液に1mmol/lの塩化カルシウム水溶液を等量添加した。pH10におけるカルシウムイオン濃度をカルシウムイオン電極で測定し、カルシウムイオンの安定度定数pKCa2+を求めた。25℃におけるpKCa2+は3.8であった。さらに、このN,N’−エチレンジアミンジコハク酸三ナトリウム塩をOECDテストガイドライン301C修正MITI法に準じて生分解性試験を実施した。すなわち、このN,N’−エチレンジアミンジコハク酸三ナトリウム塩100mg/lの濃度にし、これに30mg/lの濃度の活性汚泥を添加し、25℃で四週間生分解性試験を実施した。その結果、N,N’−エチレンジアミンジコハク酸三ナトリウム塩は80%以上が分解された。
【0040】
比較例2
市販のキレート剤(エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩)の1mmol/l水溶液に1mmol/lの塩化カルシウム水溶液を等量添加した。pH10におけるカルシウムイオン濃度をカルシウムイオン電極で測定し、カルシウムイオンの安定度定数pKCa2+を求めた。25℃におけるpKCa2+は6.6であった。このキレート剤の生分解性試験を実施例1と同条件で実施したところ、ほとんど分解されなかった。
Claims (11)
- 前記一般式(1)中、R1がメチル基であることを特徴とする請求項1に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類。
- N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸の塩を形成する陽イオンが、金属陽イオン及び/又はアンモニウムイオンである請求項1又は請求項2に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類。
- N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸の塩を形成する金属陽イオンが、アルカリ金属イオン及び/又はアルカリ土類金属イオンである請求項3に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類。
- N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸の塩を形成する金属陽イオンが、Ag,Al,Cd,Co,Cr,Cu,Fe,Ga,Hg,La,Mn,Ni,Pb,Pd,Pu,PuO2,Sc,Sn,Th,Ti,Tl,V,VO,Zn及びZrからなる群より選ばれる1種又は2種以上のイオンである請求項3に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類。
- アルカリ水溶液中で、N,N’−ジメチルエチレンジアミンとマロン酸エステル誘導体を反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類の製造法。
- マロン酸エステル誘導体が、ハロゲン化マロン酸エステルであることを特徴とする請求項6に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類の製造法。
- N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸のアルカリ金属塩の水溶液にアルコールを加えて晶析することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類の製造法。
- N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸のアルカリ金属塩を水及びアルコールの混合溶媒中で再結晶することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類の製造法。
- N,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類の水溶液に酸を添加して結晶化することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類の製造法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のN,N’−ジアルキルエチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸類を有効成分として含有する生分解性キレート剤。
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