JP2001269793A - レーザ加工方法 - Google Patents
レーザ加工方法Info
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Abstract
できるレーザ加工方法を提供する。 【解決手段】 ワークWにφ80[μm]の下孔Hの加工
を行った後、気流発生用ノズル27から吹き出したアル
ゴンガスがワークWの上面側を矢印A方向に流れると、
アルゴンガスの粘性によってアルゴンガスの周辺の気体
(空気)がその流れで密度の差が生じて巻き込まれて持
ち去られ、その結果負圧になる。ワークWの上面側が負
圧になると、ワークWの下面側のヘリウムガスが下孔H
を通って上面側に移動する気流が発生する。この気流が
発生している状態のときに、φ100[μm]の貫通孔を
レーザ加工することにより、デブリ粒子Dが気流によっ
て持ち去られ、貫通孔の内部に付着することを防止でき
る。また、ヘリウムガス雰囲気中で加工することにな
り、デブリ粒子Dや貫通孔加工面の酸化を防止できる。
Description
照射して加工を行うレーザ加工方法に関するものであ
る。
クにレーザ光を照射して、アブレーションもしくは熱溶
融により加工を行う方法が知られている。このレーザ光
としてはYAGレーザやエキシマレーザ等が用いられて
いる。例えば、「レーザアブレーションとその応用(コ
ロナ社、電機学会編)」という文献に、セラミックスの
レーザアブレーション加工プロセスが開示されている。
ポリマーを加工すると、加工部近傍にデブリ(debris)
と呼ばれる飛散堆積物が発生する場合がある。
ように報告されている。ポリマーではカーボン粒子が衝
突・成長してデブリ粒子となるが、カーボンの一部は酸
素や水素と化合して気化するためデブリ量は減少する。
これに対してセラミックスのデブリ粒子は、ターゲット
上に分解・放出されたセラミックスの原子または分子が
高ガス圧下で互いに衝突して成長した超微粒子と考えら
れる。ノーマルパルスYAGレーザ(1064[nm])
のように低パワー・長パルスのレーザ光でセラミックス
を加工すると、加工に消費されるレーザエネルギーが小
さく、上記デブリ粒子が蒸発したり、イオン化したりせ
ずデブリとして加工部近傍に付着する。また、セラミッ
クスのデブリ粒子は酸化してもガス化しないので、必然
的にデブリ量が多くなる。一方、エキシマレーザのよう
に高い吸収係数をもつ波長の短パルスのレーザ光では、
加工に消費されるレーザエネルギーが大きく、上記デブ
リ粒子が蒸発したり、イオン化したりして、加工部に付
着せず良好な加工面が得られる。しかし、加工速度が上
記ノーマルパルスYAGレーザに比べて遅い。
方法として、デブリの発生そのものを抑制する、堆積を
少なくする、堆積後に除去するなどのプロセスが報告さ
れている。デブリ発生量を減少させるには、アシストガ
スの吹き付けが有効である。デブリの抑制については、
雰囲気ガスによって分解、あるいは再付着防止が可能と
考えられる。また、真空度10−2[Torr]程度の真
空中で加工することにより、堆積による付着量を大幅に
減少できる。
ラミックス板にレーザを照射して微小径の貫通孔を加工
した。ところが、この貫通孔の内部や近傍にデブリが生
じ良好な加工面が得られない場合があった。また、上記
貫通孔の内部にデブリが生じていると、該貫通孔にメッ
キをしてスルーホールを形成した場合、後工程でメッキ
がデブリとともに脱落することがあった。
ぐには、荒加工工程でYAGレーザによってセラミック
ス板の加工部位に加工予定断面積よりも小さい断面積の
下孔を形成した後、該下孔に仕上工程でエキシマレーザ
によって加工予定断面積の貫通孔を形成する加工方法が
考えられる。上述したようにエキシマレーザは、加工速
度はYAGレーザよりも遅いがデブリの発生が少ない。
よって、荒加工工程でYAGレーザを用い、仕上工程で
エキシマレーザを用いることにより、エキシマレーザだ
けで貫通孔を加工する場合に比べ、加工速度を早くでき
るとともにデブリ発生のない良好な加工面を得ることが
できる。しかし、エキシマレーザはYAGレーザに比べ
てレーザ装置の価格が高いため、製造装置のコストアッ
プになってしまうという問題がある。
生を防ぐために、上記文献に記載されている上述したデ
ブリ低減方法を適用することも考えられる。しかし、上
記アシストガスを吹き付ける方法では、貫通孔を完全に
アシストガス雰囲気とすることが困難で、デブリの発生
を有効に抑制できないおそれがある。また、上記真空中
で加工する方法を生産ラインで実現するには、真空が保
たれた加工室の前後に、加工室にワークを供給するため
の予備真空室と、加工室からワークを搬出するための予
備真空室とを設け、複数のワークを連続して加工する装
置構成が考えられる。ところが、このような装置構成で
は装置が大型化、複雑化するために装置の製造コストが
上昇したり、真空バルブ等の真空を保持する部材のリー
クを防止するためにメンテナンスコストが上昇したりす
るといった問題がある。さらに、上記堆積後のデブリを
除去する方法では、微小径の貫通孔内部に付着したデブ
リを除去することは困難である。
であり、その目的とするところは、簡易な方法でデブリ
の発生を抑制することができるレーザ加工方法を提供す
ることである。
に、請求項1の発明は、ワークの加工部位に加工予定断
面積より小さい断面積の下孔を形成するための下孔形成
手段と、該下孔形成手段によって形成された下孔内部を
通過する気流を発生させるための気流発生手段と、該加
工部位にレーザを照射するためのレーザ照射手段とを用
意しておき、上記下孔形成手段によって上記ワークの加
工部位に加工予定断面積より小さい断面積の下孔を形成
後、上記気流発生手段によって上記気流を発生させなが
ら、上記レーザ照射手段によって該加工部位を照射して
加工することを特徴とするものである。
気流発生手段によって上記下孔内部を通過する気流を発
生させながら、上記レーザ照射手段によって上記ワーク
の加工部位を加工し、該レーザ照射によって発生した上
記デブリ粒子を該気流によって除去する。これにより、
上記デブリ粒子が加工部位内部や加工部位近傍に付着し
て堆積することを防止できる。
方法において、上記気流発生手段が、レーザ照射側ある
いはそれとは反対側のワーク表面に沿って上記下孔の開
口上に気流を流すガス吹き出し手段と、該ガス吹き出し
手段によって該気流が流れる該ワーク表面と反対側の下
孔開口をふさぐことなく該ワークを保持する保持手段と
を有することを特徴とするものである。
レーザ照射側あるいはそれとは反対側のワーク表面に沿
って上記下孔の開口上にガスが流れる。ガスの粘性によ
り周辺の気体(空気)がその流れで密度の差が生じて巻
き込まれて持ち去られ、その結果負圧になる。上記ガス
が流れる上記ワーク表面側が負圧になると、該ワーク表
面側と反対側の面の気体が上記下孔内部を通って該ワー
ク表面側に移動する気流が発生する。そして、レーザ照
射中に発生するデブリ粒子が、上記気流に巻き込まれ、
該気流の移動とともに除去される。
方法において、上記ガス吹き出し手段によってガスが吹
き出されるワーク表面と反対側の下孔開口近傍を不活性
ガス雰囲気で満たすことを特徴とするものである。
ガス吹き出し手段によってガスが吹き出す上記ワーク表
面側が負圧になり、該ワーク表面側と反対側の下孔開口
部近傍に満たされた上記不活性ガスが該下孔内部を通っ
て該ガスが吹き出すワーク表面側に移動する気流が発生
する。上記下孔を上記不活性ガスの流れが生じることに
より、該下孔内部が不活性ガス雰囲気になり、上記レー
ザ照射による上記デブリ粒子と加工部位との酸化を防ぐ
ことができる。デブリ粒子の酸化を防ぐことで、酸化さ
れた場合よりも該デブリ粒子の重量を軽くでき、上記気
流による該デブリ粒子の除去が促進され、加工部位内部
や加工部位近傍への付着を抑制することができる。ま
た、上記加工部位の酸化を防ぐことで、該加工部位がも
ろくならず、良好な加工面が得られる。
ザ加工方法において、上記ガス吹き出し手段が不活性ガ
スを吹き付けることを特徴とするものである。
ガス吹き出し手段によってガスが吹き出すワーク表面側
が不活性ガス雰囲気となり、該ワーク表面側の下孔近傍
で上記デブリ粒子の酸化を防ぐことができる。これによ
り、該デブリ粒子が酸化された場合よりも重量を軽くで
き、上記気流による該デブリ粒子の除去が促進され、上
記ワーク表面側の加工部位近傍への付着を抑制すること
ができる。
明は、加工部位に加工予定断面積より小さい断面積の下
孔が形成されたワークと、該下孔内部を通過する気流を
発生させるための気流発生手段と、該加工部位にレーザ
を照射するためのレーザ照射手段とを用意しておき、上
記下孔の内部に上記気流発生手段によって上記気流を発
生させながら、上記レーザ照射手段によって該加工部位
を照射して加工することを特徴とするものである。
請求項1に関して述べたように、上記気流発生手段によ
って上記下孔内部を通過する気流を発生させながら、上
記レーザ照射手段によって上記ワークの加工部位を加工
し、該レーザ照射によって発生した上記デブリ粒子を該
気流にのせて除去していく。これにより、上記デブリ粒
子が加工部位内部や加工部位近傍に付着して堆積するこ
とを防止できる。
体レーザであるYAG(イットリウム・アルミニウム・
ガーネット)レーザを用いたレーザ加工装置に適用した
一実施形態について説明する。図1は本実施形態に係る
レーザ加工装置の概略構成図である。
気流発生手段2、不活性ガス供給手段3、ワークをX−
Y方向に移動させるためのX−Yテーブル4、メインコ
ントローラ5から主に構成されている。
を説明するための図である。YAGレーザ装置1は、Y
AGレーザ発振器10と加工ヘッド11とから構成され
ている。YAGレーザ発振器10は、適量のNd(ネオ
ジウム)が添加されたYAGの棒状結晶体であるレーザ
ロッド及びこれの励起用のランプを内蔵するレーザチャ
ンバ12と、これから発せられる誘導放出光の光路に沿
って所定の距離を隔てて対向配置されたフロントミラー
13及びリアミラー14を備えている。
て示す如く、誘導放出光を出射する。また、上記リアミ
ラー14とレーザチャンバ12との間に、シャッタ15
とQスイッチ16とが取り付けてある。
過が可能な反射率を有するミラーであり、レーザチャン
バ12から発せられる誘導放出光の光路にその鏡面の中
心を正対せしめて取り付けてある。上記リアミラー14
は、実質的な全反射が可能な鏡面を有しており、上記フ
ロントミラー13と対向するように取り付けてある。レ
ーザチャンバ12から発せられる誘導放出光は、フロン
トミラー13とリアミラー14との間での多重反射の間
に増幅される。
から発せられる誘導放出光の光路を遮断して、誘導放出
光の増幅を抑えるものである。上記Qスイッチ16は、
フロントミラー13とリアミラー14との間での共振器
としてのメリット数(Q値)を高め、励起原子の反転分
布を発生させ、高出力のレーザパルスを取り出す作用を
なすものである。なお、必要出力によっては、このQス
イッチ16を用いなくてもよい。
落射ミラー18及び結像レンズ19を備えている。上記
アパーチャ17は、開口の面積を変えることができるシ
ャッタ機構を有する遮光板であり、該開口の中心を前記
YAGレーザ発振器10から発せられるレーザ光の光路
に合わせて取り付けてある。上記落射ミラー18はレー
ザ光の光路を90度折り曲げるものである。上記結像レ
ンズ19はレーザ光をワークW上に集光させて結像させ
るものである。
1において、レーザチャンバ12から発せられる誘導放
出光は、フロントミラー13とリアミラー14との間を
往復する間に、Qスイッチ16の作用を受け、フロント
ミラー13を経て前記アパーチャ17にレーザ光として
送り出される。レーザ光は、アパーチャ17を通過した
後、落射ミラー18で光路を90度折り曲げられ結像レ
ンズ19に入射する。結像レンズ19に入射したレーザ
光は集光されてワークWに照射される。
に、アルゴンガスボンベ21、バルブ22、減圧弁2
3、圧力計24、電磁弁25、フレキシブルホース2
6、気流発生用ノズル27とから主に構成されている。
なお、気流発生手段2に用いられるガスはアルゴンガス
に限られるものではなく、ヘリウムガスなどの不活性ガ
スであってもよい。また、図示の例では上記気流発生用
ノズル27は、後述するX−Yテーブル本体41のチャ
ック42に保持される構成になっているが、YAGレー
ザ装置1の加工ヘッド11にブラケットを設け、このブ
ラケットに保持させて、加工部位から若干ずれた部分の
ワークW表面に対して垂直に気流を吹き付けるように構
成してもよい。
スボンベ31、バルブ32、減圧弁33、圧力計34、
電磁弁35、フレキシブルホース36、不活性ガス供給
用ノズル37とから主に構成されている。なお、不活性
ガス供給手段3に用いられるガスはヘリウムガスに限ら
れるものではなく、アルゴンガス等の不活性ガスであれ
ばよい。
本体41、X−Yテーブル本体41のテーブルに取り付
けられた一対のチャック42、X−Yテーブル本体41
を制御するX−Yテーブルコントローラ43とから主に
構成されている。
装置全体を制御するものであり、YAGレーザ装置1、
気流発生手段2の電磁弁25、不活性ガス供給手段3の
電磁弁35、X−Yテーブルコントローラ43が接続さ
れている。
て、ワークWとして厚さ0.8[mm]のセラミックス板
にφ100[μm]の貫通孔の加工を行う場合について説
明する。本実施形態に係るレーザ加工装置では、第1加
工工程でワークWにφ80[μm]の下孔Hの加工を行っ
た後、気流発生手段2と不活性ガス供給手段3とを動作
させながら、第2加工工程でφ100[μm]の貫通孔を
加工する。
5に貫通孔の径、個数及び位置等の加工情報を入力す
る。そして、ワークWをX−Yテーブル本体41の一対
のチャック42に位置決め固定する。そして、気流発生
手段2のバルブ22を開栓した後、圧力計24の目盛り
を見ながら減圧弁23を操作し所定の圧力(例えば10
[Kg/cm2])に調整する。また、不活性ガス供給手
段3のバルブ32を開栓した後、圧力計34の目盛りを
見ながら減圧弁33を操作し所定の圧力(例えば1[K
g/cm2])に調整する。
ローラ5の図示しない加工開始スイッチを押圧すること
によって加工が開始する。すると、上記加工ヘッド11
のアパーチャ17は、レーザ光LがワークW上にφ80
[μm]のスポット径を形成するように自動的に調整され
る。また、X−Yテーブル4がワークWを位置決めす
る。そして、第1加工工程として、YAGレーザ装置1
がワークWにφ80[μm]の下孔H(図3参照)の加工
を行う。この第1加工工程が終了すると、上記YAGレ
ーザ装置1のアパーチャ17は、レーザ光LがワークW
上にφ100[μm]のスポット径を形成するように自動
的に調整される。
加工した後、第2加工工程で貫通孔の加工を行う状態を
説明するためのワークW近傍の拡大図である。ワークW
にφ80[μm]の下孔Hの加工を行った後、気流発生手
段2と不活性ガス供給手段3とが動作を開始する。すな
わち、気流発生手段2の電磁弁25がONになり、アル
ゴンガスが気流発生用ノズル27からワークWの図中上
面側と略平行な方向に10[Kg/cm2]のガス圧で吹
き出す。また、不活性ガス供給手段3の電磁弁35がO
Nになり、ヘリウムガスが不活性ガス供給ノズル37か
ら1[Kg/cm2]のガス圧で吹き出して、ワークWの
図中下面側をヘリウムガス雰囲気で満たす。気流発生用
ノズル27から吹き出したアルゴンガスがワークWの上
面側を矢印A方向に流れると、アルゴンガスの粘性によ
ってアルゴンガスの周辺の気体(空気)がその流れで密
度の差が生じて巻き込まれて持ち去られ、その結果負圧
になる。ワークWの上面側が負圧になると、ワークWの
下面側のヘリウムガスが下孔Hを通って上面側に移動す
る気流が発生する。
2加工工程でφ100[μm]の貫通孔を加工する。これ
により、レーザ光LがワークWに照射されたときに発生
する前記デブリ粒子Dが、気流によって持ち去られ、貫
通孔の内部に付着することを防止できる。また、ヘリウ
ムガス雰囲気中で加工することになり、デブリ粒子Dの
酸化や貫通孔加工面の酸化を防止できる。デブリ粒子の
酸化を防ぐことで、酸化した場合よりも該デブリ粒子D
の重量を軽くでき、上記気流による該デブリ粒子Dの除
去が促進される。貫通孔加工面の酸化を防ぐことで、加
工面がもろくならず、良好な加工面が得られる。
手段2と不活性ガス供給手段3との動作を停止し、次の
加工に備えられる。なお連続して加工を行う場合には、
所定個所の加工終了後、次の加工部位を加工するために
X−Yテーブル4を動作させてワークWを位置決めし、
上記加工を行うことによって、効率よくレーザ加工を行
うことができる。また、複数の加工個所について連続し
て第1加工工程を行って下孔Hを加工した後、気流発生
手段2と不活性ガス供給手段3とを動作させながら、連
続して第2加工工程を行って加工するようにしてもよ
い。
Hの加工を行った後、気流発生手段2と不活性ガス供給
手段3とを動作させながら、第2加工工程で貫通孔を加
工することにより、簡易な方法で貫通孔の内部や近傍に
付着堆積するデブリを防止することができる。
てワークを加工する装置について説明したが、これに限
られるものではなく、CO2レーザやエキシマレーザを
用いることもできる。また、ワークWとしてセラミック
スを加工する場合について説明したが、これに限られる
ものではなくプラスチック材料や金属材料を加工するこ
とも可能である。
Wのレーザ光照射面側に気流発生手段2のアルゴンガス
を吹き出して気流を発生させる構成について説明した
が、レーザ光照射面側とは反対側の面にアルゴンガスを
吹き出す構成とすることもできる。
である。本変形例に係るレーザ加工装置は、X−Yテー
ブル本体41にワークWを保持するためのベースフラン
ジ61を固設しておき、このベースフランジ61にワー
クWを載せた後、チャックフランジ62をベースフラン
ジ61に螺子止めする。ベースフランジ61にはOリン
グ63が設けられており、X−Yテーブル本体41、ベ
ースフランジ61及びワークWにより構成される空間の
気密が保たれる。また、フランジ61にはその側面を貫
通して気流発生用ノズル27と、気流発生用ノズル27
から吹き出されたアルゴンガスを排気するためのエキゾ
ーストパイプ64とが配設されている。さらに、不活性
ガス供給用ノズル37がワークWの上面側に不活性ガス
を供給するように配設されている。
加工工程でφ80[μm]の下孔Hを加工する。そして、
気流発生用ノズル27から10[Kg/cm2]のガス圧
のアルゴンガスを吹き出すととともに、不活性ガス供給
用ノズル37から1[Kg/cm2]のガス圧のアルゴン
ガスを吹き出して供給する。これにより、ワークWのレ
ーザ照射面と反対側の面(図中下面側)が負圧となり、
下孔HをワークWのレーザ照射面側(図中上面側)から
レーザ照射面と反対側の面に流れる気流が発生する。こ
の状態で、第2加工工程でφ100[μm]の貫通孔を加
工する。この第2加工工程で発生したデブリ粒子Dは、
上記気流によって搬送され、エキゾーストパイプ64を
通って装置外部に放出される。
デブリ粒子を上記気流によって除去するので、簡易な方
法で該デブリ粒子が加工部位の内部や近傍に付着して堆
積することを防止でき、良好な加工面を得ることができ
るという優れた効果がある。
スが流れる上記ワーク表面側を負圧にして、該ワーク表
面側と反対側の面の気体が上記下孔内部を通って該ワー
ク表面側に移動する気流を発生させる。これにより、レ
ーザ照射中に発生するデブリ粒子が、上記気流に巻き込
まれ、該気流の移動とともに除去されるという優れた効
果がある。
孔を上記不活性ガスが流れ、該下孔内部が不活性ガス雰
囲気になり、上記レーザ照射による上記デブリ粒子と加
工部位との酸化を防ぐことができる。該デブリ粒子は酸
化された場合よりも重量が軽く、上記気流による該デブ
リ粒子の除去が促進され、加工部位内部や加工部位近傍
への付着を抑制することができるという優れた効果があ
る。また、上記加工部位の酸化を防ぐことで、該加工部
位がもろくならず、良好な加工面が得られるという優れ
た効果がある。
ス吹き出し手段によってガスが吹き出すワーク表面側が
不活性ガス雰囲気となり、該ワーク表面側の加工部位近
傍で上記デブリ粒子の酸化を防ぐことができる。該デブ
リ粒子は酸化された場合よりも重量が軽く、上記気流に
よる該デブリ粒子の除去が促進され、上記ワーク表面側
の加工部位近傍への付着を抑制することができるという
優れた効果がある。
図。
ワーク近傍の拡大図。
Claims (5)
- 【請求項1】ワークの加工部位に加工予定断面積より小
さい断面積の下孔を形成するための下孔形成手段と、該
下孔形成手段によって形成された下孔内部を通過する気
流を発生させるための気流発生手段と、該加工部位にレ
ーザを照射するためのレーザ照射手段とを用意してお
き、上記下孔形成手段によって上記ワークの加工部位に
加工予定断面積より小さい断面積の下孔を形成後、上記
気流発生手段によって上記気流を発生させながら、上記
レーザ照射手段によって該加工部位を照射して加工する
ことを特徴とするレーザ加工方法。 - 【請求項2】請求項1のレーザ加工方法において、上記
気流発生手段が、レーザ照射側あるいはそれとは反対側
のワーク表面に沿って上記下孔の開口上に気流を流すガ
ス吹き出し手段と、該ガス吹き出し手段によって該気流
が流れる該ワーク表面と反対側の下孔開口をふさぐこと
なく該ワークを保持する保持手段とを有することを特徴
とするレーザ加工方法。 - 【請求項3】請求項2のレーザ加工方法において、上記
ガス吹き出し手段によってガスが吹き出されるワーク表
面と反対側の下孔開口近傍を不活性ガス雰囲気で満たす
ことを特徴とするレーザ加工方法。 - 【請求項4】請求項2又は3のレーザ加工方法におい
て、上記ガス吹き出し手段が不活性ガスを吹き付けるこ
とを特徴とするレーザ加工方法。 - 【請求項5】加工部位に加工予定断面積より小さい断面
積の下孔が形成されたワークと、該下孔内部を通過する
気流を発生させるための気流発生手段と、該加工部位に
レーザを照射するためのレーザ照射手段とを用意してお
き、上記下孔の内部に上記気流発生手段によって上記気
流を発生させながら、上記レーザ照射手段によって該加
工部位を照射して加工することを特徴とするレーザ加工
方法。
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---|---|---|---|
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