JP2001265074A - 電位制御方法および画像形成装置 - Google Patents

電位制御方法および画像形成装置

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JP2001265074A JP2000079313A JP2000079313A JP2001265074A JP 2001265074 A JP2001265074 A JP 2001265074A JP 2000079313 A JP2000079313 A JP 2000079313A JP 2000079313 A JP2000079313 A JP 2000079313A JP 2001265074 A JP2001265074 A JP 2001265074A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体上への画像形成のために行わ
れる暗部電位及び明部電位の調整制御に関し、使用状況
に応じて異なる暗部電位を適用する場合であれ、各暗部
電位に対応した明部電位を常時確実に得ることのできる
電位制御方法、及び画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像形成装置1は、暗部電位及び明部電
位の調整制御に関し、先ず第1の明部電位を得るための
露光量を求め、その露光量と、暗部電位を変数とした関
数との積として、第2の明部電位を得るための露光量を
演算する。或いは、露光量の変調を好適に行うことので
きる光学的物理量として用いられる原稿照明ランプの印
加電圧や、レーザの印加出力値を変数とした関数を適用
して同様の調整制御を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の暗部電位を
有する画像形成装置および、そのような装置にあって、
最適な画像を常に維持するために感光体上に潜像電位を
形成する電位の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体上の暗部電位及び明部電
位を測定する電位センサと呼ばれる検知手段を利用し
て、暗部電位および明部電位を所望の電位とする技術が
広く実施されている。
【0003】これらの電位の制御は、画像形成装置の立
ち上げ時や、所定時間後または所定時間経過後の最初の
出力前後や、人為的な実行命令によって実施され、常に
安定した暗部電位と明部電位を形成する目的で用いられ
る。
【0004】また、上記の暗部電位と明部電位を所望の
電位とする方法としては、暗部電位は露光手段の露光量
が略「0」であるため、最初に所望の暗部電位となるよ
うに帯電手段の帯電量を調整し、続いて暗部電位を得た
帯電量にて露光手段の露光量を決定するシーケンスが広
く用いられている。
【0005】ところで、電子写真に用いる感光体の受け
る露光量と感光体の表面電位の関係は、露光量に対して
直線の関係であることは少なく、一般に露光量が多いと
ころで傾きが減少する。その場合、露光量を変化させて
も明部電位が正確に読み取れず、測定誤差が大きくな
る。
【0006】この現象の対策として、明部電位を2種類
用い、第1の明部電位は露光量に対する電位の傾きが比
較的大きな部分で露光量E1の調整を行い、その露光量
に対して一定の値を付加するか、または一定の割合を掛
けるかして第2の明部電位である所望すべき最終の明部
電位を得るようにしている。そして第2の明部電位を使
って画像出力を行う画像形成装置が一般に実施されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術に
よる2種類の明部電位を用いた電位制御方法では、複数
の異なる暗部電位を適用する画像形成装置において、第
1の露光量に付加する値、又は第1の露光量に対する割
合を保持する値を一つしかもたない(記憶していない)
場合には、最終の明部電位である第2の明部電位が大き
く変わってしまうという不具合を生じていた。
【0008】複数の異なる暗部電位は、コピー画像やプ
リンタ画像による画作りの違いによるものや、トナー消
費量の削減のためのもの、或いは低気圧における帯電手
段のリーク対策を目的としたものや、画像の濃度調整を
目的としたものや、環境による現像特性に応じたもので
あったりと、多種多様に暗部電位を変更する場合に適用
される。
【0009】これら1つ1つの暗部電位についても数種
または非常に多くの段階を持つことから、各条件に対応
する暗部電位と暗部電位との組み合わせとしては、数十
からほぼ無限通りの段階が考えられ得る。
【0010】これに対して、常に同じ明部電位を得よう
とすると、第1の露光量に対する割合か、または付加す
る値かのどちらか一方を数十からほぼ無限通り保持して
いなければならないことになり、シーケンスの作成に対
する負荷やメモリ等のハード構成に対する負荷の大きい
ものになってしまう。
【0011】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、電子写真感
光体上への画像形成のために行われる暗部電位及び明部
電位の調整制御に関し、使用状況に応じて異なる暗部電
位を適用する場合であれ、各暗部電位に対応した明部電
位を常時確実に得ることのできる電位制御方法、及び画
像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、電子写真感光体上を所定の帯電量に
て一様に帯電させる帯電手段と、前記帯電された電子写
真感光体に所定の露光量にて露光することによって該電
子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記
静電潜像をトナーにより顕像化する現像手段と、前記露
光手段の下流にあって前記電子写真感光体上の電位を検
知する検知手段を有する画像形成装置において、前記露
光手段の露光動作を略停止した状態で、前記電子写真感
光体上に帯電手段により暗部電位を形成し、該暗部電位
を前記検知手段により検知して所定の暗部電位が得られ
るように前記帯電手段の帯電量を調整し、前記暗部電位
を得るための帯電量にて帯電手段を動作させ、前記露光
手段により電子写真感光体上に第1の露光量にて露光さ
せ、該電子写真感光体上の電位を前記検知手段により検
知し、該検知された電位に基づいて前記第1の露光量
を、第1の明部電位を得る露光量に調整し、前記調整さ
れた第1の露光量と、前記所定の暗部電位とに基づい
て、前記電子写真感光体上に所望の第2の明部電位を得
るための第2の露光量を決定することにより、前記電子
写真感光体上の暗部電位及び明部電位を調整制御する電
位制御方法であって、前記調整された第1の露光量と、
前記暗部電位を変数とする関数とに基づいて、前記第2
の露光量を決定することにより、前記電子写真感光体上
の暗部電位及び明部電位を調整制御することを要旨とす
る。
【0013】また、前記調整された第1の露光量と、前
記暗部電位を変数とする関数との積に基づいて、前記第
2の露光量を決定するのがよい。
【0014】また、第2の発明は、電子写真感光体上を
所定の帯電量にて一様に帯電させる帯電手段と、前記帯
電された電子写真感光体に所定の露光量にて露光するこ
とによって該電子写真感光体上に静電潜像を形成する露
光手段と、該露光手段の露光量を変調する物理的光学量
の調整を行う物理的光学量調整手段と、前記静電潜像を
トナーにより顕像化する現像手段と、前記露光手段の下
流にあって前記電子写真感光体上の電位を検知する検知
手段を有する画像形成装置において、前記露光手段の露
光動作を略停止した状態で、前記電子写真感光体上に帯
電手段により暗部電位を形成し、該暗部電位を前記検知
手段により検知して所定の暗部電位が得られるように前
記帯電手段の帯電量を調整し、前記暗部電位を得るため
の帯電量にて帯電手段を動作させ、前記露光手段により
電子写真感光体上に第1の露光量にて露光させ、該電子
写真感光体上の電位を前記検知手段により検知し、該検
知された電位に基づいて前記光学的物理量を調整するこ
とにより、前記第1の露光量を第1の明部電位を得る露
光量に変調し、前記第1の明部電位を得るための光学的
物理量と、前記所定の暗部電位とに基づいて、前記電子
写真感光体上に所望の第2の明部電位を得るための光学
的物理量を決定することにより、前記電子写真感光体上
の暗部電位及び明部電位を調整制御することを要旨とす
る。
【0015】また、前記第1の明部電位を得る光学的物
理量と、前記暗部電位を変数とする関数とに基づいて、
前記第2の明部電位を得るための光学的物理量を決定す
るのがよい。
【0016】また、前記第1の明部電位を得る光学的物
理量と、前記暗部電位を変数とする関数との積に基づい
て、前記第2の明部電位を得るための光学的物理量を決
定してもよい。
【0017】また、複数の暗部電位と、1つの第1の明
部電位とを設定するとともに、該第1の明部電位及び各
暗部電位に対応する第2の明部電位を得るための第2の
露光量若しくは光学的物理量を決定してもよい。
【0018】また、前記露光手段は、原稿画像を電子写
真感光体に投影するアナログ式の露光装置であってもよ
い。
【0019】また、前記露光手段は、出力すべき元画像
が電子情報に少なくとも一時的に変換されるデジタル式
の露光装置であってもよい。
【0020】また、前記暗部電位を変数とする関数は、
双曲線として、該暗部電位の増加に伴い単調変化する関
数であるのがよい。
【0021】また、前記暗部電位を変数とする関数は該
暗部電位の指数関数、対数関数、及び累乗関数のうち少
なくとも1つ、若しくは何れかの合成関数として、該暗
部電位の増加に伴い単調変化する関数であってもよい。
【0022】また、前記暗部電位を変数とする関数は、
多次元関数であり、且つ該暗部電位の実使用領域におい
て、該暗部電位の増加に伴い単調変化する関数であって
もよい。
【0023】また、第3の発明は、電子写真感光体を備
え、帯電、露光、及び現像の各工程を順次行うことによ
り、該電子写真感光体上にトナー画像を形成する画像形
成装置において、該感光体上に上記何れかの制御方法に
よって、電子写真感光体上の明部電位及び暗部電位の調
整を行うことを要旨とする。
【0024】発明者らは、暗部電位を帯電手段により帯
電した状態で、任意の明部電位(第1の明部電位)を得
るための第1の露光量E1を基準として、所望する他の
明部電位(第2の明部電位)が所定値となるような第2
の露光量E2を、複数の暗部電位にて測定したところ、
露光量E2は、暗部電位に対して強い相関があることを
見出した。
【0025】そこで、第2の露光量E2を、第1の露光
量E1と、暗部電位VDの関数との積である下記の演算
式で記述することで、複数の暗部電位VDに対しても、
同式から得られる露光量E2によって常に安定した第2
の明部電位を簡易に得ることができるようになる。 E2≡E1・f[VD] ただし、f[VD]はVDの関数 また、VDの関数を双曲線を理想の曲線とし、VDの増
加に従い減少する関数として、指数関数、対数関数、累
乗関数、若しくはこれらの合成関数を適用しても、理想
曲線に十分近似する曲線を得ることができることを確認
した。
【0026】さらにVDの実使用領域においてVDの増
加に従い減少する関数ならば、n次関数でも近似曲線が
得られることも確認した。
【0027】なお、本発明による明部電位を一定に保つ
技術は、ハロゲンランプ等を原稿に照射して、その反射
画像を直接ドラムに投影するアナログ式の露光手段を有
する画像形成装置でも、一旦CCD等により電気信号と
した画像や、予めコンピュータ上で作成された電気信号
である画像を、半導体レーザを例とするようなデジタル
式の露光手段を用いた画像形成装置にも搭載が可能であ
る。
【0028】一方、所望の露光量を得るために必要な光
学的物理量、例えば、ハロゲンランプの印加電圧や半導
体レーザの印加出力値は露光量と1対1で強い相関があ
る。
【0029】そのため第1の明部電位を得るための第1
の露光量E1での光学的物理量P1と、第2の明部電位
を得るための第2の露光量E2での光学的物理量P2に
も、暗部電位VDに対して強い相関があることがわかっ
た。
【0030】従って、下記の式でも記述することで、複
数の暗部電位VDでも、簡単な計算式により得られる光
学的物理量P2によって常に安定した第2の明部電位が
得られるようになる。 P2≡P1・g[VD] ただし、g[VD]はVDの関数 すなわち、上記構成によれば、複数の暗部電位を有する
画像形成装置においても、常に一定の明部電位を得るこ
とが容易に可能となり、しかも、煩雑なシーケンスや多
くのメモリ容量が必要となることもない。
【0031】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1に、本発
明にかかる画像形成装置の第1の実施形態としての複写
機の概略を図示する。
【0032】この複写機は、装置本体1のほぼ中央に、
電子写真感光体として円筒状の感光ドラム2を備えてい
る。感光ドラム2は、装置本体1によって矢印R1方向
に回転自在に支持されており、感光ドラム2の周囲に
は、その回転方向に沿って順に、感光ドラム2上の電位
を消去する除電器3、感光ドラム2表面を一様に帯電す
る帯電手段として一次帯電器4、感光ドラム2表面を露
光して静電潜像を形成する露光手段5、露光後の感光ド
ラム2上の電位を測定する電位センサ6、静電潜像にト
ナーを付着させてトナー像を形成する現像手段として現
像器7、転写材P上にトナー像を転写する転写帯電器
8、転写材Pを感光ドラムから分離する分離帯電器9、
感光ドラム2上の残留トナーを除去するクリーナー10
が配置されている。トナー像の転写先となる転写材P
は、給紙デッキ11から供給される。感光ドラム2の下
方、つまり装置本体1内側の下部には、転写材Pを収納
する給紙デッキ11が配置されている。
【0033】給紙デッキ11内の転写材Pは、給紙ロー
ラ12によって給紙され、搬送ローラ13、レジストロ
ーラ15を介して、感光ドラム2と転写帯電器8との間
に供給される。転写材Pは、ここで感光ドラム2からト
ナー像を転写され、搬送ベルト16によって、定着器1
7に搬送される。定着器17で付与される熱及び圧力に
よりトナー像が固着された転写材Pは、最終的なコピー
画像として、排紙ローラ19によって排紙トレイ20上
に排紙される。
【0034】上述の複写機においては、露光手段6は、
プラテンガラス21上に載置された原稿を原稿照明ラン
プ22と反射板23とにより照明し、原稿画像からの反
射光を、ミラー25a、25b、25cでさらに反射さ
せ、拡大縮小レンズ26を通過させた後、投影ミラー2
7を介して感光ドラム2表面に導く。これにより、一様
に帯電されている感光ドラム2表面を露光し、原稿画像
に対応した静電潜像を形成するようになっている。
【0035】なお、感光ドラムヘの露光量を調節するた
めに、プラテンガラス21脇には、標準白色板28が設
置され、原稿照明ランプがこれを照らし感光ドラム上に
明部電位を形成することが可能な構成となっている。
【0036】図2は、感光ドラム2上の電位を測定する
ための制御基板周辺の電気構成を概略説明する図であ
る。
【0037】図において、制御基板内には制御プログラ
ムの記述されたROMと、プログラム上の必要デー夕の
一時記憶素子であるRAMが処理の中心素子であるCP
Uに接続されている。また、インターフェイス素子であ
るI/Oやデータの変換素子であるA/D変換器及びD
/A変換器が外部の周辺機器と接続され、制御基板へ情
報が入出力される。そして本実施形態の周辺機器とし
て、電位センサが帯電及び露光後の感光ドラム上電位を
測定することが可能となっている。そして、感光ドラム
上に所望の暗部電位や明部電位を形成するために一次帯
電器の印加電圧と原稿照明ランプの印加電圧を制御する
ことが可能となっている。
【0038】図3(a)及び(b)は、異なる2つの暗
部電位について、等しい第1の明部電位VL1と等しい
第2の明部電位VL2を得るための露光量について説明
である。
【0039】図3(a)では、暗部電位を400V(=
VDtx)、第1の露光量E1にて第1の明部電位VL1
を100V、第2の露光量E2にて第2の明部電位VL
2を50Vを得ている。
【0040】図3(b)では、暗部電位を300V(=
VDph)、第の露光量E1’にて第1の明部電位VL1
として100V、第2の露光量E1’にて第2の明部電
位VL2として50Vを得ている。
【0041】図3(a)の暗部電位VDtxは画像形成装
置の文字を原稿の主体とした文字モードに適用される条
件で、図3(b)の暗部電位VDphは、写真を掠稿の主
体とした写真モードに適用される条件であり、画像形成
装置における不図示の操作パネル上からユーザが原稿に
あわせてモード選択されると同時に目標である暗部電位
VD(VDtx又はVDph)が設定される。
【0042】両図において露光量E2とE1の差をα、
E1’とE1’の差をα’とすると、図3(a)の文字
モードでの電位制御においては、露光量E1を調整した
後にα分だけ露光量を増加させればよく、図3(b)の
写真モードでの電位制御においては、露光量E1’を調
整した後にα’分だけ露光量を増加させればよい。前述
のようにE2やE2’を直接調整することはE2及びE
1’付近の電位の傾きが少なく、調整することが難しい
ために一旦E1またはE1’を求めてからαまたはα’
を付加する必要があるためである。
【0043】ところが、両図から明らかなように、αと
α’は同一ではない。本実施形態での原稿照明ランプ
は、電圧印加により露光量が決定されるが、本実施形態
による露光量の差分αとα’は原稿照明ランプの印加電
圧換算でそれぞれ7Vと5Vであった。
【0044】すなわち電圧差として、モードにより2種
類分を保持しておかなければならない。ここで問題とな
るのは、文字モードと写真モードそれぞれに、トナー削
減モードとして、暗部電位VDを下げる手法が加わった
場合である。単純に50Vの差分だけVDを低下させた
場合、VDの設定数は400V、350V、300V、
250Vの4種類必要である。ここでトナー削減モード
として暗部電位を多段階に低下させようとすると、VD
の設定数はその多段階数の2倍分だけ、露光量の差分を
保持していなければならない。
【0045】一方、図4(a)及び(b)では、露光量
の差分で保持するのではなく、E2とE1の比率β及び
E1’とE1’の比率β’を算出した場合であるが、や
はり比率βと比率β’は同一ではない。
【0046】そこで発明者は、いくつかの暗部電位VD
を感光ドラムに作成し、第1の明部電位VL1を得るた
めの第1の露光量E1を得る原稿照明ランプの印加電圧
P1を調整し、さらに第2の明部電位VL2を得るため
の第2の露光量E2を得る原稿照明ランプの印加電圧P
2を精密に調査した。E2を得る原稿照明ランプの印加
電圧P2の調査は、画像形成装置本体の電位調整機構で
は、感光体の電位特性のため測定誤差が大きく短時間で
の測定が困難であるが、外部の電位測定系を用いて、か
つ測定回数を増やすことで精度を高めて実験を行った。
【0047】元々、本体の電位調整機構だけでは短時間
にVL2を得る印加電圧P2を求めることは困難であっ
て、ゆえに本発明のような2種類の露光量E1及びE
2、即ち2種類の印加電圧P1及びP2を用いて電位の
制御をする必要性があることは、最初の条件となってい
る。
【0048】図5は、上記実験により得た第2の露光量
E2を得るための原稿照明ランプの印加電圧P2と第1
の露光量E1を得るための原稿照明ランプの印加電圧P
1との比率P2/P1を暗部電位VDに対してプロット
した図である。図から比率P2/P1は単調変化してい
るが、直線ではなく、曲線の関係にある。
【0049】そこでこれらのプロットから近似曲線を求
めると、図6に示すように、ほぼ近似曲線と一致するよ
うな関係にあった。
【0050】この近似曲線は、暗部電位VDに対してい
くつかの関数を与えたところ、もっとも一致したものは
双曲線であった。ここで本実施形態では、第2の印加電
圧P2を以下の式により求めるようにしている。 P2≡P1・g[VD]…第1式 ただし、g[VD]=5408662/((VD)3
503)+1 ここで、VD>50 図7は、本実施形態の電位制御におけるフローチャート
である。
【0051】まず、原稿照明ランプを消灯し、一次帯電
器に所定の電圧を印加して初期の暗部電位を形成する
(m1)。初期の印加電圧は所定値でもよいし、前回制
御時の電圧値でもよい。この暗部電位を一次帯電器の感
光ドラム下流側にある電位センサ6で測定し(m2)、
目標の暗部電位VDになったかを確認する(m3)。V
D±3Vの範囲になければ、一次帯電器の印加電圧を増
減して(m4)、再度暗部電位が目標電位VDになるよ
うに追い込む。
【0052】次に上記シーケンスで追い込まれた一次帯
電器の印加電圧にて感光ドラムを帯電しながら、原稿照
明ランプ22を標準白色板28に照らし、感光ドラム上
に第1の明部電位を形成する(m5)。この時の原稿照
明ランプ22に印加する電圧は所定値でもよいし、前回
制御時の電圧値でもよい。この明部電位を電位センサ6
で測定し(m6)、図3に示したような目標の明部電位
VL1になったかを確認する(m7)。VL1±3Vの
範囲になければ、原稿照明ランプ22の印加電圧を増減
して(m8)、再度明部電位が目標電位VL1になるよ
うに露光量を調整する。この結果調整された第1の印加
電圧をP1と定義しておく(m9)。そして本実施形態
では、第2の印加電圧P2を第1式に従い、算出する
(m10)。
【0053】上記第1式から明らかなようにE11加電
圧P2は暗部電位VDの関数として与えられることにな
る。このような印加電圧P2により明部電位を形成すれ
ば、どのような暗部電位VDであっても安定した明部電
位VL2を得ることが可能となり、画像形成後の画像が
安定することになる。
【0054】表1は、従来例と本実施形態を比較したも
のである。
【0055】
【表1】 同表において、例えば従来例1は、図3で示した露光量
の差分αを固定とした方式で、即ち原稿照明ランプの印
加電圧の差分(Aとする)を固定したもので、構成が単
純であるが、異なる暗部電位VDには対応できない。従
来例2も、図4で示した露光量の比率βを固定とした方
式で、即ち原稿照明ランプの印加電圧の比率(Bとす
る)を固定したもので、こちらも構成が単純であるが、
異なる暗部電位VDには対応できない。従来例3は従来
例1と同じく露光量の差分αを異なるVD分だけ保持す
る方式で、即ち原稿照明ランプの印加電圧の差分(Aと
する)をVDの設定数分だけ保持するものであるが、V
Dが多段階になると保持するαに相当する印加電圧Aの
差分が多くなり、栴成が複雑でコストもかかる。またV
Dが無段階に変わる場合には、いよいよ差分Aの保持が
困難になる。従来例4は従来例2と同じく露光量の比率
βを異なるVD分だけ保持する方式で、即ち原稿照明ラ
ンプの印加電圧の比率(Bとする)をVDの設定数分だ
け保持するものであるが、従来例3と同様のデメリット
を持っている。しかし本実施形態のように第2の印加電
圧P2を第1の印加電圧P1とVDの関数とで算出する
ことにより、設定数分の異なる暗部電位VDに対応が可
能であると同時に従来例3および4のような構成的・コ
スト的な不具合を生じることなく、安定した明部電位V
L2を得られ、画像が安定する。
【0056】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を、先の第1の実施形態と異なる点を中心に説
明する。
【0057】第1の実施形態では、第2の明部電位を得
るための原稿照明ランプの印加電圧P2を、第1の明部
電位を得るための原稿照明ランプの印加電圧P1と、暗
部電位の関数の積で求める演算方式をアナログ露光式の
複写様に採用した。本実施形態では、デジタル露光式の
プリンタに関して説明を行う。
【0058】図8に、本発明にかかる画像形成装置の第
2の実施の形態としてのプリンタの概略を図示する。
【0059】このプリンタは、装置本体101のほぼ中
央に、電子写真感光体として円筒状の感光ドラム102
を備えている。感光ドラム102は、装置本体101に
よって矢印R1方向に回転自在に支持されており、感光
ドラム102の周囲には、その回転方向に沿って順に、
感光ドラム102上の電位を消去する除電器103、感
光ドラム102表面を一様に帯電する帯電手段として一
次帯電器104、感光ドラム102表面を露光して静電
潜像を形成する露光手段105、露光後の感光ドラム1
02上の電位を測定する電位センサ106、静電潜像に
トナーを付着させてトナー像を形成する現像手段として
現像器107、転写材P上にトナー像を転写する転写帯
電器108、転写材Pを感光ドラムから分離する分離帯
電器109、感光ドラム102上の残留トナーを除去す
るクリーナー110が配置されている。
【0060】トナー像の転写先となる転写材Pは、給紙
デッキ111から供給される。感光ドラム102の下
方、つまり装置本体101内側の下部には、転写材Pを
根納する給紙デッキ111が配置されている。給紙デッ
キ111内の転写材Pは、給紙ローラ112によって給
紙され、搬送ローラ113、レジストローラ115を介
して、感光ドラム102と転写帯電器108との間に供
給される。転写材Pは、ここで感光ドラム102からト
ナー像を転写され、搬送ベルト116によって、定着器
117に撒送される。定着器117で付与される熱及び
圧力によりトナー像が固着された転写材Pは、最終的な
出力画像として、排紙ローラ119によって排紙トレイ
120上に排紙される。
【0061】上述のプリンタにおいては、露光手段10
5は、半導体レーザ130から画像信号に応じて照射さ
れたレーザービームがポリゴンミラー131により走査
され、結像レンズ132および反射ミラー133を介し
て感光ドラム102に導かれる。
【0062】図9は、感光ドラム上の電位を測定するた
めの制御基板周辺の電気構成を概略説明する図である。
【0063】図において、制御基板内には制御プログラ
ムの記述されたROMと、プログラム上の必要データの
一時記憶素子であるRAMが処理の中心素子であるCP
Uに接続されている。またインターフェイス素子である
I/Oと、データの変換素子であるA/D変換器及びD
/A変換器が外部の周辺機器と接続され、制御基板へ情
報が入出力される。そして本発明の周辺機器として、電
位センサが帯電及び露光後の感光ドラム上電位を測定す
ることが可能となっている。
【0064】そして、感光ドラム上に所望の暗部電位や
明部電位を形成するために一次帯電器の印加電圧と半導
体レーザの印加出力値を制御することが可能となってい
る。
【0065】ところで発明者は、第1の実施形態と同
様、暗部電位に対して、第2の明部電位VL2を得るた
めの第2の露光量E2を得る半導体レーザの印加出力値
L2と、第1の明部電位VL1を得るための第1の露光
量E1を得る半導体レーザの印加出力値L1の比率につ
いて調査した。
【0066】図10は、上記調査により得た第2の印加
出力値L2と第1の印加出力値L1との比率L2/L1
を暗部電位VDに対してプロットした図である。
【0067】図は単調変化しているが、直線ではなく、
曲線の関係にある。そこでこれらのプロットから近似地
縁を求めると、図11に示すように、ほぼ近似曲線と一
致するような関係にあった。この近似曲線は、暗部電位
VDに対していくつかの関数を与えたところ、もっとも
一致したものは双曲線であった。ここで本実施形態で
は、第2の印加出力値L2を以下の式により求めるよう
にしている。 L2≡L1・f[VD]…第2式 ただし、f[VD]=1581/((VD)1.5−50
1.5)+1 ここで、VD>50 なお、本実施形態の半導体レーザの印加出力値とその感
光ドラム上露光量は1対1に対応し、近似的に直線関係
となっており、半導体レーザの印加出力値を算出するこ
とは、露光量E2を計算することを意味する。
【0068】すなわち、下記のような式でも計算が可能
である。 E2≡E1・f[VD]…第3式 ただし、f[VD]は先の第2式のものと同じ ここで、VD>50 図12は、本実施形態の電位制御におけるフローチャー
トである。
【0069】まず、半導体レーザを消灯し、一次帯電器
に所定の電圧を印加して初期の暗部電位を形成する(n
1)。初期の印加電圧は所定値でもよいし、前回制御時
の電圧値でもよい。この暗部電位を一次帯電器の感光ド
ラム下流側にある電位センサ106で測定し(n2)、
目標の暗部電位であるVDになったかを確認する(n
3)。VD±3Vの範囲になければ、一次帯電器の印加
電圧を増減して(n4)、再度暗部電位が目標電位VD
になるように追い込む。
【0070】次に上記シーケンスで追い込まれた一次帯
電器の印加電圧にて感光ドラムを帯電しながら、半導体
レーザを点灯し、感光ドラム上に第1の明部電位を形成
する(n5)。この時の半導体レーザに印加する出力は
所定値でもよいし、前回制御時の出力値でもよい。この
明部電位を電位センサ106で測定し(n6)、図3に
示したような目標の明部電位VL1になったかを確認す
る(n7)。VL1±3Vの範囲になければ、、半導体
レーザの印加出力値を増減して(n8)、再度明部電位
が目標電位VL1になるように露光量を調整する。この
結果調整された第1の露光量をE1における半導体レー
ザの印加出力値をL1と定義しておく(n9)。
【0071】そして本実施形態では、第2の露光量E2
を得るための半導体レーザの印加出力値L2を第2式に
従い算出する(n1O)。同式から明らかなように印加
出力値L2は暗部電位VDの関数として与えられること
になる。このような印加出力値L2により明部電位を形
成すれば、どのような暗部電位VDであっても安定した
明部電位VL2を得ることが可能となり、画像形成後の
画像が安定することになる。
【0072】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について、先の第1及び第2の実施形態と異な
る点を中心に説明する。
【0073】第1及び第2の実施形態では、露光量E
2、あるいは露光量E2を得る光学的物理量P2または
L2を得るために、暗部電位VDの関数を使用した。そ
の場合の関数は第1及び第2の実施形態ともに、係数の
違いはあるものの暗部電位VDの双曲線関数を使用して
いる。一方、本実施形態では、他の近似曲線を適用して
いる。
【0074】図13(a)、(b)、及び(c)には、
各種の近似曲線を適用した結果を示す。図では、第2の
実施形態にならって関数f[VD]を縦軸にしている。
図から明らかなように近似地縁が単調変化するものであ
れば、図13(a)に示す対数関数でも、図13(b)
に示す累乗関数でも、図14(c)に示す指数関数でも
演算が可能である。
【0075】なお各近似曲線は以下のような曲線を採用
している。 対数関数:f[VD]=−0.3833・ln(VD)
+3.5078 ただし、lnは自然対数 累乗関数:f[VD]=7.7119・(VD)
-0.3091 指数関数:f[VD]=1.6754・e-0.0008VD
【0076】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態について、先の第1、第2、及び第3実施形態
と異なる点を中心に説明する。
【0077】本実施形態では、さらに、全域にわたって
単調変化しない場合、たとえばn次関数であっても、実
際の使用域で単調変化する地縁であれば、使用可能であ
ることを説明する。
【0078】図14(a)は、VDの二次関数を近似曲
線とした場合である。また図14(b)は、VDの三次
関数を近似曲線とした場合である。これら曲線は暗部電
位VDが500V近辺で最小値を向かえ、VDがそれ以
上の場合には右上がりの曲線となる。しかし、画像形成
装置本体の暗部電位VDが500Vを超えるような設定
でない場合、二次関数や三次関数でも十分使用すること
が可能であることは、図から明らかである。
【0079】したがって本実施形態では、暗部電位VD
の実使用領域においてVDの増加に従い単調変化する関
数ならば、二次関数や三次関数などのn次関数でも近似
曲線が得られる。なお各近似曲線は以下のような曲線を
採用している。 二次関数:f[VD]=9・10-10・(VD)3+3・
10-6・(VD)2−0.0036・(VD)+213
71 三次関数:f[VD]=4・10-6・(VD)2−0.
004・(VD)+2.1846 なお、本実施形態で用いた暗部電位VDの各種関数にお
ける係数は一例であり、画像形成装置の特性に従い最適
値を選択すればよく、記載した値に限定されるものでは
ないことを記しておく。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、第1
の明部電位VL1を得るための露光量E1に対して、第
2の明部電位VL2を得るための露光量E2を、露光量
E1とVDの関数の積で求めることで、正確な明部電位
VL2を形成することが可能となり、最適な画像品質を
提供することが可能となっている。このとき露光量を決
定する光学的物理量、例えば原稿照明ランプの印加電圧
P2を露光量E1を得るための印加電圧P1とVDの関
数の積から求めることも可能である。
【0081】このように、本発明によれば、異なる暗部
電位VDであっても、常に安定した明部電位VL2を得
ることが可能となる。
【0082】また、アナログ露光式だけでなくデジタル
露光方式のプリンタにも採用が可能で、この場合半導体
レーザの印加出力値L2も露光量E1を得るための印加
出力値L1と暗部電位VDの関数の積から求めることも
可能である。
【0083】さらに本発明では、暗部電位VDの関数を
双曲線だけでなく、単調変化する曲線ならば多くの近似
曲線の採用が可能であり、実際に使用する暗部電位VD
の領域でのみ単調変化する曲線であれば、n次関数であ
っても採用が可能であることを見出した。
【0084】このように、本発明によれば、複数のVD
を設定可能な画像形成装置において、第2の明部電位V
L2を得るために、多くの保持用のメモリ等を必要とせ
ず、非常に簡単で精度の高い電位制御を行うことが可能
となる。
【0085】したがって、異なるVDにおいても画像の
品質を損なうことなく安定した画像を提供することがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における複写機の概略
図。
【図2】同実施形態における制御基板周辺の電気構成を
説明する図。
【図3】同実施形態における露光量の差分を説明する
図。
【図4】同実施形態における露光量の比率を説明する
図。
【図5】同実施形態における暗部電位VDによる比率P
2/P1のプロット図。
【図6】同実施形態における暗部電位による双曲線を説
明する図。
【図7】同実施形態の電位制御におけるフローチャー
ト。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるプリンタの概
略図。
【図9】同実施形態における制御基板周辺の電気構成を
説明する図。
【図10】同実施形態における暗部電位VDによる比率
L2/L1のプロット図。
【図11】同実施形態における暗部電位VDによる双曲
線f[VD]を説明する図。
【図12】同実施形態の電位制御におけるフローチャー
ト。
【図13】本発明の第3の実施形態における暗部電位に
よる各種関数を説明する図。
【図14】本発明の第4の実施形態における暗部電位に
よる各種関数を説明する図。
【符号の説明】
2,102 感光ドラム 4,104 一次帯電器 5,105 露光手段 6,106 電位センサ 22 原稿照明ランプ 28 標準白色板 130 半導体レーザ VD 暗部電位 VL1 第1の明部電位 VL2 第2の明部電位 E1 第1の明部電位VL1を得るための第1の露光量 E2 第2の明部電位VL2を得るための第2の露光量 P1 アナログ機において、第1の明部電位VL1を得
るための原稿照明ランプの第1の印加電圧 P2 アナログ機において、第2の明部電位VL2を得
るための原稿照明ランプの第2の印加電圧 L1 デジタル機において、第1の明部電位VL1を得
るための半導体レーザの第1の印加出力値 L2 デジタル機において、第2の明部電位VL2を得
るための半導体レーザの第2の印加出力値 α 第2の露光量E2と第1の露光量E1の差分 β 第2の露光量E2と第1の露光量E1の比率 A 第2の印加電圧P2と第1の印加電圧の差分 B 第2のE1印加電圧P2と第1の印加電圧の比率 f[VD],g[VD] 暗部電位VDの関数

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真感光体上を所定の帯電量にて一様
    に帯電させる帯電手段と、前記帯電された電子写真感光
    体に所定の露光量にて露光することによって該電子写真
    感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜
    像をトナーにより顕像化する現像手段と、前記露光手段
    の下流にあって前記電子写真感光体上の電位を検知する
    検知手段を有する画像形成装置において、 前記露光手段の露光動作を略停止した状態で、前記電子
    写真感光体上に帯電手段により暗部電位を形成し、該暗
    部電位を前記検知手段により検知して所定の暗部電位が
    得られるように前記帯電手段の帯電量を調整し、 前記暗部電位を得るための帯電量にて帯電手段を動作さ
    せ、前記露光手段により電子写真感光体上に第1の露光
    量にて露光させ、該電子写真感光体上の電位を前記検知
    手段により検知し、該検知された電位に基づいて前記第
    1の露光量を、第1の明部電位を得る露光量に調整し、 前記調整された第1の露光量と、前記所定の暗部電位と
    に基づいて、前記電子写真感光体上に所望の第2の明部
    電位を得るための第2の露光量を決定することにより、 前記電子写真感光体上の暗部電位及び明部電位を調整制
    御する電位制御方法であって、 前記調整された第1の露光量と、前記暗部電位を変数と
    する関数とに基づいて、前記第2の露光量を決定するこ
    とを特徴とする電位制御方法。
  2. 【請求項2】前記調整された第1の露光量と、前記暗部
    電位を変数とする関数との積に基づいて、前記第2の露
    光量を決定することを特徴とする請求項1記載の電位制
    御方法。
  3. 【請求項3】電子写真感光体上を所定の帯電量にて一様
    に帯電させる帯電手段と、前記帯電された電子写真感光
    体に所定の露光量にて露光することによって該電子写真
    感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、該露光手段
    の露光量を変調する物理的光学量の調整を行う物理的光
    学量調整手段と、前記静電潜像をトナーにより顕像化す
    る現像手段と、前記露光手段の下流にあって前記電子写
    真感光体上の電位を検知する検知手段を有する画像形成
    装置において、 前記露光手段の露光動作を略停止した状態で、前記電子
    写真感光体上に帯電手段により暗部電位を形成し、該暗
    部電位を前記検知手段により検知して所定の暗部電位が
    得られるように前記帯電手段の帯電量を調整し、 前記暗部電位を得るための帯電量にて帯電手段を動作さ
    せ、前記露光手段により電子写真感光体上に第1の露光
    量にて露光させ、該電子写真感光体上の電位を前記検知
    手段により検知し、該検知された電位に基づいて前記光
    学的物理量を調整することにより、前記第1の露光量を
    第1の明部電位を得る露光量に変調し、 前記第1の明部電位を得るための光学的物理量と、前記
    所定の暗部電位とに基づいて、前記電子写真感光体上に
    所望の第2の明部電位を得るための光学的物理量を決定
    することにより、 前記電子写真感光体上の暗部電位及び明部電位を調整制
    御する電位制御方法であって、 前記第1の明部電位を得る光学的物理量と、前記暗部電
    位を変数とする関数とに基づいて、前記第2の明部電位
    を得るための光学的物理量を決定することを特徴とする
    電位制御方法。
  4. 【請求項4】前記第1の明部電位を得る光学的物理量
    と、前記暗部電位を変数とする関数との積に基づいて、
    前記第2の明部電位を得るための光学的物理量を決定す
    ることを特徴とする請求項3記載の電位制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のうち何れか1項に記載の電
    位制御方法において、 複数の暗部電位と、1つの第1の明部電位とを設定する
    とともに、該第1の明部電位及び各暗部電位に対応する
    第2の明部電位を得るための第2の露光量若しくは光学
    的物理量を決定することを特徴とする電位制御方法。
  6. 【請求項6】前記露光手段は、原稿画像を電子写真感光
    体に投影するアナログ式の露光装置である請求項1〜5
    のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】前記露光手段は、出力すべき元画像が電子
    情報に少なくとも一時的に変換されるデジタル式の露光
    装置である請求項1〜5のうち何れか1項に記載の電位
    制御方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のうち何れか1項に記載の電
    位制御方法において、 前記暗部電位を変数とする関数は、双曲線として、該暗
    部電位の増加に伴い単調変化する関数であることを特徴
    とする電位制御方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のうち何れか1項に記載の電
    位制御方法において、 前記暗部電位を変数とする関数は該暗部電位の指数関
    数、対数関数、及び累乗関数のうち少なくとも1つ、若
    しくは何れかの合成関数として、該暗部電位の増加に伴
    い単調変化する関数であることを特徴とする電位制御方
    法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のうち何れか1項に記載の
    電位制御方法において、 前記暗部電位を変数とする関数は、n次関数であり、且
    つ該暗部電位の実使用領域において、該暗部電位の増加
    に伴い単調変化する関数であることを特徴とする電位制
    御方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のうち何れか1項に記載
    の電位制御方法により、明部電位及び暗部電位の調整を
    行うことを特徴とする画像形成装置。
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