JP2001262636A - 浄水装置を備えた貯水槽 - Google Patents

浄水装置を備えた貯水槽

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JP2001262636A
JP2001262636A JP2000076216A JP2000076216A JP2001262636A JP 2001262636 A JP2001262636 A JP 2001262636A JP 2000076216 A JP2000076216 A JP 2000076216A JP 2000076216 A JP2000076216 A JP 2000076216A JP 2001262636 A JP2001262636 A JP 2001262636A
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ozone
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water storage
treated
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JP2000076216A
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English (en)
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Masatoshi Inatani
正敏 稲谷
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Refrigeration Co
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾンを利用して貯水槽の飲料水を微生物汚
染の防止と溶存酸素を増やし美味しさを付加させる。 【解決手段】 貯水槽の空気室の気化水分を電解しオゾ
ン生成させ溶存オゾン検知機構と電解電圧調整機構によ
り貯水槽内のオゾン濃度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気中の水分を電気
分解して生成したオゾンで、ミネラルウォーターディス
ペンサーの飲料水タンクに貯水された飲用に供する水の
殺菌と脱臭と有機物分解を行うことにより安全な水を長
期にわたり貯水すると共に、溶存酸素量の多い美味しい
飲料水として供給する浄水装置を備えた貯水槽に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料水のタンクとして設置されて
いる貯水槽内の貯留水の汚濁防止には塩素発生装置が一
般に用いられていた。この塩素発生装置による貯留水の
浄化方法とは、貯留水中に陰極と陽極の一対の電極を浸
漬し、貯留水を電気分解することにより貯留水中に不純
物として含まれる塩素イオンを陽極面上で酸化させ、塩
素を生成させ、その塩素と塩素が水に溶けることにより
生じる次亞塩素酸とで殺菌消毒を行う方法である塩素は
安心して使える消毒剤として、以前より主に水道水の消
毒に用いられ、有効残留塩素濃度は0.1ppm以上あ
れば殺菌力を持つとされている。よって、この塩素発生
装置においても塩素イオンを陽極面で酸化させ、残留塩
素濃度が約0.5ppmになるように設定されている。
水道水の殺菌に用いられる理由は塩素が残留性に優れて
いる為であり、水道水の様に浄水場から各家庭にまで殺
菌消毒効果を維持させるには残留性のある塩素による処
理が好ましいのである。
【0003】しかし、貯留水の汚濁防止には効果はある
が塩素の消毒殺菌は飲料水として用いるには致命的な大
きな問題が生じる。すなわち生成した塩素が残留する為
に塩素特有のにおいを発し、また残留する有機物と反応
し、塩素化合物を形成し、味やにおいを変質させる為、
おいしい飲料の供給ができないという問題である。
【0004】また、塩素の発生量は供給される水道水の
水質により変化し、水に含まれる陽イオンや塩素イオン
などの陰イオンの濃度に大きく影響され、設置場所と時
期により変化する為、定期的に予備実験を行い電解時間
を設定する必要がある。さらに、電極への堆積物の影響
等により生成物は不安定となり一定の濃度に設定するの
は困難である。
【0005】さらに、近年においては塩素と水道水中に
含まれる微量の有機物とが反応し、発ガン性のあるトリ
ハロメタンを生成させる可能性を指摘されることが多く
なり、塩素殺菌については見直しが必要となっている。
【0006】そこで、近年では特公平4−7273号公
報や特開昭61−147393号公報に示されるよう
に、飲料水を貯蔵する水リザーバーに対してオゾナイザ
ーを付設し、このオゾナイザーで生成したオゾンガスを
水リザーバー内の貯留水中に供給して溶解し、水の殺菌
消毒を行い,これにより飲料水の水質維持を図るように
したものが提案されている。
【0007】オゾンは塩素に比べ残留性が少なく、比較
的早く安全な酸素に分解する為に、食品の味を変質させ
たり異臭をつけることが無いので、水道水と違い持続性
を必要としないミネラルウォーターのディスペンサーや
カップ式飲料自動販売機の飲料水タンクとして設置され
る貯水槽の現地での消毒殺菌用としては適切なものであ
る。さらに飲料水をオゾンで処理した場合、飲料水中に
溶存酸素量が増加するために溶存したガスが飲用の時に
水の味わいを改善することが知られており、飲料水のデ
ィスペンサーとして使用するには最適な処理となる。
【0008】オゾンの生成方法としては特公平4−72
73号公報や特開昭61−147393号公報に示され
るように放電式のオゾナイザーで空気中の酸素をオゾン
に酸化させる方法と、特公平2−44908号公報や特
公平6−76672号公報の様に水を電気分解して水素
と酸素とを生成するとき、その酸素発生時の副生成物と
してオゾンを得る方法とがある。
【0009】空気中の酸素から放電式でオゾンを生成す
る方法は、空気中の約80%の窒素も同時に酸化する為
に、二酸化窒素や一酸化窒素等の窒素酸化物も生成する
ため、処理ガスを水に吹き込み溶解させオゾン水を製造
すると、同時に窒素酸化物も水に溶けるため硝酸が生成
され、強酸性のオゾン水となる問題がある。
【0010】また、80%の窒素ガスが含まれ、酸素濃
度が20%と低いことは、生成する処理ガス中のオゾン
ガス分圧が低くなり、水へのオゾン溶解量が小さく、低
濃度のオゾン水しか製造できないばかりか、水に溶けき
らない余剰オゾンが発生しやすくなる。特開昭61−1
47393号公報に示される様に余剰オゾンを別の水槽
の汚濁防止に使用することも考えられるが、さらに濃度
が低くなるため余剰オゾンを効率良く低減するには問題
がある。
【0011】よって、効率的にオゾンを水に溶かし、中
性でクリーンなオゾン水を生成する為には、純粋で高濃
度のオゾンが得られる水電解式のオゾン生成方法が推奨
される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
2−44908号公報や特公平6−76672号公報の
様に水を電気分解してオゾンを生成するには、陰極に空
気極を、陽極にオゾン発生電極を配し、電解質にパーフ
ルオロカーボンスルフォン酸高分子イオン膜でできた固
体電解質膜を用い、固体電解質膜を挟み陰極と陽極とを
圧着させたゼロギャップ電解セルを使用し、陽極側に電
導性のイオンが殆ど含まないイオン交換水が必要とな
る。すなわちイオン交換水を得るためにはイオン交換樹
脂が必要となり、水の確保のほかにイオン交換樹脂の長
期管理が不可欠でオゾン発生装置の構造が複雑になり商
品化が限定される。
【0013】そこで本発明は、上記する問題点を解消す
ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記する目的を
達成する為に、陰極と陽極と前記陰極と陽極を仕切る固
体電解質膜とからなる電解セルと、直流電圧調整機構
と、温度制御できる冷却機構付き貯水槽と、導入管を持
つ注入機構とからなるもので、前記電解セルは湿気を含
む空気室内に設置し、前記陰極と陽極とに直流電圧調整
機構で直流電圧を印加し、固体電解質膜に吸着した水分
を電気分解し、電気分解で生成するオゾンを含むガスを
導入管と注入機構で前記貯水槽の被処理水中に注入攪拌
し、被処理水中のオゾン濃度を任意に制御するものであ
る。
【0015】また、貯水槽内に蓄えられた被処理水の蒸
気環境内を空気室内とし、被処理水の分割水を供給する
供給機構と、その分割水を加熱する加熱機構とを有する
湿度調節箱内を空気室内とするものである。
【0016】また、貯水槽内は被処理水の液層部と注入
されたオゾンを含むガスが滞留する気相部とを構成する
半密閉構造で、気相部と空気部とが連通してなるもので
ある。
【0017】また、気相部にオゾンガス濃度検知機構を
有し、前期オゾンガス濃度検知機構で気相部内のオゾン
ガス濃度を0.01から1ppmの範囲に直流電圧調整
機構により電解セルに流れる電流値を調整することで制
御するものである。
【0018】また、貯水槽は給水栓と蛇口とに繋がる給
水管を有し、給水栓には貯水槽にもどる循環路を有し、
循環路内は通常被処理水が循環する構造とし、被処理水
の通路となる蛇口部内面に表面が貴金属処理されたオゾ
ン分解触媒フィルターを設けた。
【0019】また、陰極と陽極と前記陰極と陽極を仕切
る固体電解質膜とからなる電解セルの陽極面は湿気を含
む空気室内に、陰極面は貯水槽外面に取り付けたもので
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は各請求項に記載した構成
とすることにより実施できるのであるが、その実施の形
態を理解し易いように以下に構成とその構成による作用
を併記する。
【0021】請求項1記載の発明は、陰極と陽極と前記
陰極と陽極を仕切る固体電解質膜とからなる電解セル
と、直流電圧調整機構と、温度制御できる冷却機構付き
貯水槽と、導入管を持つ注入機構とからなるもので、前
記電解セルは湿気を含む空気室内に設置し、前記陰極と
陽極とに直流電圧調整機構で直流電圧を印加し、固体電
解質膜に吸着した水分を電気分解し、電気分解で生成す
るオゾンを含むガスを導入管と注入機構で前記貯水槽の
被処理水中に注入攪拌し、被処理水中のオゾン濃度を任
意に制御することを特徴とするもので、気化した水分を
利用するので電導性のイオンを含まない水分をイオン交
換樹脂によるイオン交換機構を必要としないのでオゾン
発生装置として単純な構造となる。
【0022】請求項2記載の発明は、貯水槽内に蓄えら
れた被処理水の蒸気環境内を空気室内としたもので、温
度コントロールされた貯水槽の蒸気圧は一定であるので
電解セルの陰極と陽極に印加する電圧により必要なオゾ
ン量が容易に安定して生成でき濃度制御が容易にでき
る。
【0023】請求項3記載の発明は、被処理水の分割水
を供給する供給機構と、その分割水を加熱する加熱機構
とを有する湿度調節箱内を空気室内とすることで、固体
電解質膜に吸着する水分量を湿度調節箱内に供給された
水の加熱で絶対湿度を調整し、必要なオゾン発生量を
得、オゾン発生量の制御が容易にできるものである。
【0024】請求項4記載の発明は、貯水槽内を被処理
水の液層部と注入されたオゾンを含むガスが滞留する気
相部とを有する半密閉構造とし、気相部と空気部とが連
通してなることで、被処理水を通過してきた余剰オゾン
を含むガスを気相部に滞留させ、そのガスを再度空気部
に送り込むことにより高濃度オゾン条件を作り出すこと
ができる。
【0025】請求項5記載の発明は、気相部にオゾンガ
ス濃度検知機構を有し、前期オゾンガス濃度検知機構で
気相部内のオゾン濃度を0.01から1ppmの範囲に
直流電圧調整機構により電解セルに流れる電流値を調整
することで制御され、被処理水中のオゾン濃度を殺菌力
のある0.1μg/l以上で、副生成物を生じない10
μg/l以下にセンサーを被処理水に浸漬することな
く、容易に制御することができる。
【0026】請求項6記載の発明は、貯水槽は給水栓と
蛇口とに繋がる給水管を有し、給水栓には貯水槽にもど
る循環路を配し、循環路内は通常被処理水が循環する構
造としたことで、配管内を常に被処理水が流れることで
滞留を無くし、細部における菌の増殖を防止できる。
【0027】請求項7記載の発明は、被処理水の通路と
なる蛇口部内面に、表面が白金や金や銀の貴金属処理さ
れたオゾン分解触媒フィルターを設けたことで、蛇口か
ら出る残留オゾンをさらに分解することで、微量に残る
臭いを無くし、豊富な溶存酸素だけとなり安全で美味し
い飲料水を供給することができる。
【0028】請求項8記載の発明は、陰極と陽極と前記
陰極と陽極を仕切る固体電解質膜とからなる電解セルの
陽極面は湿気を含む空気室内に、陰極面は貯水槽外面に
取り付けたことで、空気室内の酸素濃度を高める効果が
あり、被処理水中に注入されるオゾンを含むガスの酸素
量が多くなり、被処理水の溶存酸素量をより大きくする
ことによりさらに美味しい水を供給できるものである。
【0029】以下本発明の一実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。
【0030】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における浄水装置1を備えた貯水槽2を有するミネ
ラルウォーターディスペンサー3の構成を示す断面図で
ある。
【0031】このミネラルウォーターディスペンサー3
は、浄水装置1を備えた貯水槽2の他、ミネラルウォー
ターを貯水槽2に補給する補給機構4と、貯水槽2を冷
却する冷却機構5と、貯水槽2からミネラルウォーター
を取り出す取水機構6とからなる。
【0032】補給機構4は貯水槽2の上部に設置された
ミネラルウォーターの補給タンク7と水位計8の信号に
より開閉する電磁弁9とからなり、電磁弁9を介して補
給タンク7内のミネラルウォーターを貯水槽2の貯水タ
ンク10内に補給ノズル60を通して一定水位量まで補
充できるようにしてある。
【0033】貯水槽2は貯水タンク10と固定蓋11と
で半密閉容器状態となり、ミネラルウォーターである被
処理水12の液相部13とその上層部の気相部14とで
構成されている。
【0034】冷却機構5は圧縮機15と凝縮器16と膨張
弁17と冷却器18とで構成される冷凍システムで、圧
縮機15と凝縮器16で液化した冷媒を膨張弁17に通
じて冷却器18にて気化させ蒸発熱を奪うことにより冷
却器18に接している貯水タンク10内の被処理水12
を冷却するものである。19は温度検知機構であり、貯
水タンク10底部外面より被処理水12の温度を間接的
に測定し所定の温度となったときには冷凍システムを停
止させ貯水タンク10内の被処理水12を飲み頃の温度
に制御する。
【0035】浄水装置1は、貯水槽2内に補給されたミ
ネラルウォーターである被処理水12に浸漬された吸水
部20と排水部21とを持つミキシングポンプ22と、
オゾンガスを生成する機能を持つオゾン発生部23と、
オゾン発生部23からミキシングポンプの吸水部20に
ガスを送り込む導入管24と、被処理水12の残留オゾ
ン濃度を測定し出力機能を持つ溶存オゾン濃度検出機構
25とから構成される。
【0036】ミキシングポンプ22は、駆動モータ26
で回転する羽根27を有し、下方と左右に開口部を持つ
コの字状に折り曲げられたステンレス製の羽根27が回
転することにより被処理水がミキシングポンプ22内を
吸水部20から排水部21に流れる注入機構28を構成
し、貯水槽2内を攪拌循環する。排水部21はダンパ2
9の上下の位置調整により自在に開口面積を調節するこ
とができる。
【0037】オゾン発生部23は、貯水槽2内に蓄えら
れた被処理水12の蒸気環境内である気相部14に取り
付けられてあり、オゾン発生部23の内部は気相部14
と連通部62で連通する空気室30と、陽極31と陰極
32とそれを仕切る固体電解質膜33とからなる電解セ
ル34とから構成されている。
【0038】外壁面に冷却器18と接する貯水タンク1
0の周囲と固定蓋11の外壁は断熱層35で覆われ、貯
水槽2の温度制御を容易にしてある。
【0039】取水機構6は、飲み頃の温度に冷やされた
ミネラルウォーターを飲用の為に給水栓36を捻ること
により蛇口37を介して取水可能にしてある。尚、給水
栓36の蛇口37部の内面には貴金属処理されたオゾン
分解触媒フィルター38が取り付けられてあり、本発明
の実施例では白金処理したチタン燒結体が設けられてあ
る。
【0040】図2は気相中の水分を電気分解によりオゾ
ンを発生させる電解セル34からなるオゾン発生部23
の構成を示す断面図である。
【0041】ガス拡散電極39と集電体40とを有する
陰極32と、オゾン発生電極である陽極31と給電体4
1とで構成されており、陰極32と陽極31とは固体電
解質膜33で仕切られ、陰極32と陽極31と固体電解
質膜33とはゼロギャップで構成されている。
【0042】固体電解質膜33は水素イオンの伝達機能
があるスルフォン酸基を持つ高分子膜であり、その他の
イオンを伝導したり、透過したりすることは比較的少な
い。本実施例で使用した水素イオン伝導型膜の固体電解
質膜33は、デュポン社からナフィオン膜との商品名で
販売されているN117の固体高分子膜である。
【0043】陽極31は多孔質状の耐食性金属チタンの
基体表面にオゾン選択性触媒としてβ型の二酸化鉛を電
着により形成した。
【0044】陰極32は通気性を有する多孔性のメッシ
ュ状のものとして、表面に白金超微粒子を担持したカー
ボン粉末とフッ素樹脂粉末の混合物を圧縮成形して適度
な撥水性を持たせた多孔性のガス拡散電極39と電荷を
均一に伝達する集電体40との接合体として形成されて
いる。
【0045】また、溶存オゾン濃度検知機構25は貯水
槽2内のオゾン濃度をセンシングする溶存オゾン濃度計
であり、隔膜型ポーラログラフ電極で被処理水12中の
溶存オゾン濃度を直読し、増幅変換された電位信号を出
力するもので、その出力は直流電圧調整機構42に伝達
され、電解セル34の陽極31と陰極32に加わる電圧
を調整することでオゾン濃度をコントロールする。
【0046】ここで、本発明の実施の形態1に用いた陽
極31の表面処理工程について説明する。
【0047】まず、前処理として多孔質状の耐食性金属
チタン材の基体を5%の界面活性剤の溶液で超音波洗浄
により脱脂し、イオン交換水ですすいだ後、5%の蓚酸
溶液の沸騰水に5分間浸漬し表面の酸化層を取り除き、
さらに下地処理直前に1規定の硫酸を電解研磨液とし、
4A/dm2 の条件で陰極側にて電解還元処理をした。
【0048】上記の前処理後、塩化白金酸を各々0.1
モルの濃度に調整した塩酸混合溶液に浸漬し、40℃で
15分間の予備乾燥後、520℃で焼き付けた。この焼
き付け下地処理を3回繰り返し、約1μmの導電性酸化
金属の下地層を設けた。
【0049】次に下地処理面を4A/dm2 で30秒間
の電解還元処理を行った後、オゾン発生選択性触媒とし
て二酸化鉛の電気めっき処理を行った。
【0050】二酸化鉛のめっきは、まず3.5規定の水
酸化ナトリウムの飽和酸化鉛溶液をめっき浴とし1.1
A/dm2 で陽極側にて20分間処理し、数ミクロンの
α型の二酸化鉛を形成した。この時の浴温は40℃とし
た。
【0051】次に30重量%の硝酸鉛の1規定の硝酸浴
で、4A/dm2 の条件で40分間、陽極にてオゾン発
生選択性触媒であるβ型の二酸化鉛の触媒層を形成し
た。この時の浴温度は70℃とした。
【0052】以下、上記で説明した実施の形態1の陽極
31を有する電解セル34中の化学反応と貯水槽2と浄
水装置1の作用と被処理水12中の溶存オゾン濃度のコ
ントロール法について説明する。
【0053】まず、貯水槽2にミネラルウォーターであ
る被処理水12が補給タンク7から電磁弁9と補給ノズ
ル60を通じ補充されると水位計8が働き給水が停止さ
れる。
【0054】次に浄水装置1の電源を入れると、駆動モ
ータ26等の全装置が運転状態となり、ミキシングポン
プ22が稼働し、陽極31と陰極32に直流電圧が付加
さる。
【0055】ミキシングポンプ22の駆動モータ26が
稼働すると注入機構28が働き、すなわち、下方と左右
に開口部を持つ羽根27の回転で被処理水12が吸水部
20より吸い込まれ、排水部21側に吐き出される流れ
が生じ、貯水タンク10内の循環撹拌が開始される。そ
の流れの勢いにより吸水部20が減圧となる為に導入管
24を通じて空気室30のガスをミキシングポンプ22
内に導かれ被処理水12中にガスが注入される。
【0056】尚、空気室30は被処理水12の液相部1
3の上層で湿気の高い気相部14と連通部62とで連通
しており気中の水分が多く存在する。
【0057】陽極31と固体電解質膜33の界面に空気
室30内の気中水分が存在すると、固体電解質膜39が
吸湿し、スルフォン酸基の水素イオンが活性化し、陰極
32と陽極31との導通が良くなり陽極31と固体電解
質膜33の界面で水分の電気分解反応が開始される。
【0058】陽極31の表面材質はβ型の二酸化鉛であ
り、腐食電位が高く反応酸素を含むオゾン発生選択性触
媒として働き、電極材の溶解は殆ど無く、陽極31の表
面においては水分子を酸化し、化1から化4の反応が起
こる。反応式の平衡電位より化1と化4が主体となり、
陽極31の表面から酸素ガスとオゾンガスが発生する。
【0059】ここで、白金等のめっき表面であれば、酸
素過電圧が低く化1の反応のみでオゾンの生成は少ない
が、酸素過電圧が高く、反応酸素を含むβ型の二酸化鉛
では、反応酸素が化1の反応式に触媒作用として介在す
るため化4の反応が積極的に生じることとなり、オゾン
の生成が効率良く行われ、生成ガス中のオゾン濃度は高
くなる。
【0060】本発明の実施の形態1では、2.0Vの直
流電圧を印加し0.05Aの電流が流れることにより、
約1mg/hrのオゾン発生量を得た。
【0061】
【化1】
【0062】
【化2】
【0063】
【化3】
【0064】
【化4】
【0065】気化した水分を電気分解するので水素イオ
ンの対イオンは無く、過剰となる水素イオンは水素イオ
ン伝導型膜である固体電解質膜33を通じて陰極32に
移動する。そのため、陽極31では水素イオン濃度の増
加は見られない。
【0066】陰極32はガス拡散電極39で構成される
ことにより、空気室30に含まれる酸素と、陰極35か
ら負の電位として流れてくる電子と、陽極31で生成さ
れて固体電解質膜33を通過してくる水素イオンとの3
つの成分が存在し、化5の反応を起こすことにより水分
子を生成する。生成した水分子は固体電解質膜33に吸
着するか、蒸気となって空気室30に排出される。
【0067】
【化5】
【0068】以上のように陰極32として多孔質状のガ
ス拡散電極39のような貫通穴を有する多孔性のメッシ
ュ状のものを用い、固体電解質膜33に密着して取り付
けることにより、空気室30の酸素と、陽極31から固
体電解質膜33を通過してくる水素イオンと陰極32を
経由して運ばれる電子により水分を生成することは、陰
極32の表面からの水素ガスの発生を無くすことがで
き、水素ガスによる火災や爆発の危険を除去することが
できる。
【0069】また陽極31、陰極32ともに電解液,浄
水,イオン交換水,蒸留水、純水等を必要としないので
電解水の処理や濃度調整の管理が必要でなくなるため、
非常に電解セル34の構造が簡素化でき、部材の費用も
削減できる。
【0070】陽極31では主に化1と化4の反応で生じ
る酸素とオゾンが生成する。その酸素とオゾンの混合ガ
スを電解セル34の取り付けられた空気室30内に放出
される。
【0071】空気室30内は細管の導入管24でミキシ
ングポンプ22の吸水部20に通じているため、空気室
30より微減圧となっているミキシングポンプ22の吸
水部20に導かれる。
【0072】即ちミキシングポンプ22で被処理水12
が循環撹拌されているため、オゾンを含む混合ガスが注
入機構28により貯水槽2の被処理水12とミキシング
され、貯水槽2の被処理水12を殺菌する。ミキシング
する混合ガスの量はダンパー29の上下移動による排出
部21の開放面積変化で調整することもできる。
【0073】本実施の形態1では、さらに隔膜型ポーラ
ログラフ電極を用いた溶存オゾン濃度計をオゾン検知機
構25として用い、オゾン濃度に応じた溶存オゾン濃度
検知機構25からの出力電位で電解セル34の陽極31
と陰極32に印加する電圧値を制御した。
【0074】実験の結果、陽極31の面積を1cm2とし
た電解セル34では、陽極31面から酸素やオゾンを発
生する最低の電圧は1.5Vであり、その電圧以上では
印加電圧値とオゾン発生量は正比例の関係を持った。す
なわち、印加電圧を調整することによりオゾン発生量を
精度良くコントロールすることができる。
【0075】本実施の形態1では溶存オゾン濃度検知機
構25である溶存オゾン濃度計の値が1μg/L以下で
印加電圧値を2.5Vとし、1μg/L以上で2Vとす
ることでオゾン発生量を変化させ、被処理水12の溶存
オゾン濃度を1μg/Lで安定化させた。
【0076】溶存オゾン濃度を1μg/Lで安定化させ
た理由は、被処理水に臭化物イオンを含む場合のオゾン
処理による臭素酸イオンの生成である。臭素酸イオンは
10μg/L以上では発ガン性の懸念があるといわれる
物質であるが、実験の結果、臭素イオンが多く含まれて
いても溶存オゾン濃度を10μg/L以下に制御すれば
臭素酸イオンの生成が殆ど無いことが解かった。
【0077】電解式のオゾン発生装置は純粋で、且つ高
濃度な湿潤オゾンを得る事が出来、効率よくミキシング
攪拌することで、また、オゾン濃度検知機構25と電圧
調整機構42により、溶存オゾンを10μg/L以下の
低濃度で精度良くコントロールでき、殺菌力がある、臭
素酸イオンが生成しない飲料水の長期保管が可能なもの
となり、おいしい飲料水が提供でき、排水も環境に悪影
響を及ぼさないものとなる。 (実施の形態2)図3は本発明の実施の形態2における
浄水装置1を備えた貯水槽2を有するミネラルウォータ
ーディスペンサー3の構成を示す断面図で、図4は同じ
く浄水装置1の要部拡大断面図である。なお実施の形態
1と同じ構成部分については同一符号を付与し、陽極3
1の表面処理工程等の詳細な説明は省略する。
【0078】補給機構4は貯水槽2の上部に設置された
ミネラルウォーターの補給タンク7と水位計8の信号に
より開閉する電磁弁9とからなり、電磁弁9と補給ノズ
ル60を介して補給タンク7内のミネラルウォーターを
貯水槽2の貯水タンク10内に一定水位量まで補充でき
るようにしてあるが、補給されるミネラルウォータの一
部は分割水43として供給機構44の受け皿45に注が
れ一定量確保できる構成とした。
【0079】分割水43の供給機構44は受け皿45と
チタンの燒結体からなる供給体46とで構成されてあ
り、貯水槽2の固定蓋11上外部にある湿度調節箱47
と受け皿45とは供給体46で連結されている。湿度調
節箱47内は供給体46の一部を加熱する加熱機構48
と電解セル49と空気室50とからなり、空気室50の
湿度は湿度調節箱47に位置する供給体46の加熱機構
48での加熱度合により制御できるようになっている。
【0080】また、溶存オゾン濃度検知機構25とし
て、貯水槽2内の被処理水12の蒸気環境内の気相部1
4にオゾンガス濃度検知機構51を有し、前記オゾンガ
ス検知機構51で気相部14内のオゾンガス濃度が0.
01から1ppmの範囲になるように直流電圧調整機構
42により電解セル49に流れる電流値を調整すること
でオゾン濃度をコントロールするようにした。
【0081】また、貯水槽2からの取水機構6として、
給水栓36と蛇口37とに繋がる給水管52を有し、給
水栓36には貯水槽2に戻る循環路53を形成してあ
る。循環路53内は通常被処理水12が循環するよう
に、ミキシングポンプ22の排水部21から流れ出る水
流が流れ込むようにガイド54を構成してある。
【0082】以下、上記で説明した実施の形態2の作用
について説明するが、電解セル49内の陽極31と陰極
32と固体電解質膜33の構成と化学反応等は実施の形
態1と同じであり省略する。
【0083】補給タンク7よりミネラルウォーターが貯
水槽2に補給機構4を通じ補給されると、その一部は受
け皿45に確保される。受け皿45に確保された分割水
43は端部が浸漬状態となっている供給体46の毛細管
力で湿度調節箱47内へ運ばれる。
【0084】湿度調節箱47内の供給体46には加熱機
構48が設置されてあり、本実施例では約40℃に加温
した。加温すると低温の場合に比べ湿度調節箱47内の
絶対湿度は高くなり、絶対湿度が高くなることで電解セ
ル47内の固体電解質膜33への水分吸着量が増え、ス
ルフォン酸基中の水素イオンがより活性化され、導電性
が良くなり、陽極31面での水分の電気分解が活発化
し、電解セル47への印加電圧が同じであればオゾン発
生量は増加する。本発明の実施の形態2では、2.0V
の直流電圧を印加することで0.15Aの電流が流れる
ことにより、約5mg/hrのオゾン発生量を得た。す
なわち、同じ大きさの陽極31面積の電解セル33であ
っても、絶対湿度の高い湿度調節箱47内の空気室50
とすることで貯水槽2容量の大きいミネラルウォーター
ディスペンサー3へも対応が可能となる。溶存オゾン量
が不充分である場合にはさらに加熱機構48により湿度
調節箱体47の温度を高めることにより容易にオゾン量
を確保することができる。
【0085】実施の形態1の説明では電解セル34に印
加する電圧により、オゾン発生量は上昇するとしたが、
3.5V以上の電圧になるとオーム熱を生じ、固体電解
質膜の温度が上昇する為に吸湿水分の減少をきたし、抵
抗が大きくなり、オゾン発生量はピーク値を示し、それ
ほど大きくならない状況となる。その点、湿度調節箱体
47により絶対湿度を大きくすることでオゾン発生量の
調節ができればオゾン発生量の幅が大きくなり大型商品
への対応が可能となる。
【0086】次に、オゾン発生部23でオゾンが生成す
ると空気室50のオゾン濃度が上昇し、導入管24を通
じミキシングポンプ22の注入機構28により被処理水
12にオゾンが注入され混合攪拌される。注入されたオ
ゾンは被処理水中の細菌や有機物と反応し酸化分解する
のに消費されるが、殺菌分解が完了すると徐々にオゾン
が余剰となり、溶存オゾン濃度が上昇してくる。
【0087】電解式オゾンは水との相溶性が比較的良好
で、余剰オゾンが少なく水中の溶存オゾン濃度と蒸気環
境のオゾンガス濃度との精度の良い正比例の相関性があ
る。そこで、被処理水12中のオゾン濃度を検知する溶
存オゾン濃度検知機構15として直接溶存オゾン濃度を
測定するので無く、貯水槽1の前記被処理水12上層気
相部54のオゾンガス濃度を検知するオゾンガス濃度検
知機構51で検知しその信号により直流電圧調整機構4
2により電圧を変化させ溶存オゾン濃度を制御してい
る。
【0088】実験を繰り返した結果、密閉状態となった
気相部14と液相部13との気液分圧のオゾン濃度の関
係は約100倍あり、液中の溶存オゾン濃度を10μg
/Lで制御するには気相中のオゾン濃度は1ppmに相
当し、殺菌力のある限界濃度0.1μg/Lを維持する
には0.01ppmの気相部14のオゾンガス濃度で制
御すれば良い。
【0089】直接、液中の溶存オゾン濃度を測定する場
合は測定機を液に浸漬する必要があるため、測定電極の
材質が溶解する恐れがあり飲用には不利であり、気相中
14のオゾン濃度で相関が取れることは飲料水の安全面
で優れるばかりか、制御が容易となっている。
【0090】また、給水弁36近傍は被処理水12の滞
留がしやすく、頻繁に飲用されない場合に最も早く微生
物による汚染が進むことになる。しかし、ミキシングポ
ンプ22の排水部21からガイド54を経て、排水部2
1の水の流れを循環路53に形成することにより、常に
循環路53内と給水弁38と給水管36との流れを作る
ことができ、滞留することなく局部的な汚染が無くな
る。
【0091】なお、給水弁38を過ぎた蛇口37の中は
オゾン分解フィルター38として使用する貴金属を表面
処理した多孔質体により菌の繁殖は抑えられる。 (実施の形態3)図5は本発明の実施の形態3における
浄水装置1を備えた貯水槽2を有するミネラルウォータ
ーディスペンサー3の構成を示す断面図であり、図6は
その電解セル取り付け部の要部拡大断面図である。な
お、実施の形態1と同じ構成部分については同一符号を
付与し、詳細な説明は省略する。
【0092】陰極32と陽極31と両極を仕切る固体電
解質膜33とからなる電解セル34で陽極31面を湿気
のある空気室55内に面し、また、陰極32の面を貯水
槽2の外側に面して取り付けた。
【0093】以下、上記で説明した実施の形態3の作用
について説明するが、電解セル49内の陽極31と陰極
32と固体電解質膜33の構成と化学反応等は実施の形
態1と同じであり省略する。
【0094】陽極31面では固体電解質膜33の界面で
水分の電気分解反応で、化1と化4の反応が起こる。す
なわち、水分子が分解され酸素ガスとオゾンガスが発生
する。また、陰極32面ではガス拡散電極39で構成さ
れているので、外気に含まれる酸素と、陰極35から負
の電位として流れてくる電子と、陽極31で生成されて
固体電解質膜33を通過してくる水素イオンとの3つの
成分が存在し、化5の反応を起こすことにより酸素が無
くなり水分子を生成する。すなわち、電解セル49を介
して外気から貯水槽2内に酸素成分が送り込まれること
になり、貯水槽2内の気相部14すなわち空気室55は
溶存酸素量が多くなる。
【0095】空気室55内は細管の導入管24でミキシ
ングポンプ22の吸水部20に通じ、空気室55より微
減圧となっているミキシングポンプ22の吸水部20に
導かれる注入されるが、空気室55の溶存酸素量が多い
と、オゾン発生量も多くなるばかりか被処理水12への
酸素溶け込み量が多くなることで、より美味しい水を作
ることができる。
【0096】
【発明の効果】以上のように本発明は、陰極と陽極と前
記陰極と陽極を仕切る固体電解質膜とからなる電解セル
と、直流電圧調整機構と、温度制御できる冷却機構付き
貯水槽と、導入管を持つ注入機構とからなるもので、前
記電解セルは湿気を含む空気室内に設置し、前記陰極と
陽極とに直流電圧調整機構で直流電圧を印加し、固体電
解質膜に吸着した水分を電気分解し、電気分解で生成す
るオゾンを含むガスを導入管と注入機構で前記貯水槽の
被処理水中に注入攪拌し、被処理水中のオゾン濃度を任
意に制御することを特徴とするもので、気化した水分を
利用するので電導性のイオンを含まない水分をイオン交
換樹脂によるイオン交換機構を必要としないのでオゾン
発生装置として単純な構造となる。
【0097】また、貯水槽内に蓄えられた被処理水の蒸
気環境内を空気室内としたもので、温度コントロールさ
れた貯水槽の蒸気圧は一定であるので電解セルの陰極と
陽極に印加する電圧により必要なオゾン量が容易に生成
でき濃度制御が容易にできる。
【0098】また、被処理水の分割水を供給する供給機
構と、その分割水を加熱する加熱機構とを有する湿度調
節箱内を空気室内とすることで、固体電解質膜に吸着す
る水分量を湿度調節箱内で供給された水を加熱すること
で調整し、必要なオゾン発生量を得、オゾン発生量の制
御が容易にできるものである。
【0099】また、貯水槽内は被処理水の液層部と注入
されたオゾンを含むガスが滞留する気相部とを有する半
密閉構造で、気相部と空気部とが連通してなることで、
被処理水を通過してきた余剰オゾンを含むガスを気相部
に滞留させ、そのガスを再度空気部に送り込むことによ
り高濃度オゾン条件を作り出すことができる。
【0100】また、気相部にオゾンガス濃度検知機構を
有し、前期オゾンガス濃度検知機構で気相部内のオゾン
濃度を0.01から1ppmの範囲に直流電圧調整機構
により電解セルに流れる電流値を調整することで制御さ
れ、被処理水中のオゾン濃度を殺菌力のある1μg/l
以上で、副生成物を生じない10μg/l以下に制御す
ることができる。
【0101】また、貯水槽は給水栓と蛇口とに繋がる給
水管を有し、給水栓には貯水槽にもどる循環路を有し、
循環路内は通常被処理水が循環する構造としたことで、
配管内に循環流を流すことで滞留を無くし細部に渡り菌
の増殖を防止できる。
【0102】また、被処理水の通路となる蛇口部内面
に、表面が白金や金や銀の貴金属処理されたオゾン分解
触媒フィルターを設けたことで、蛇口から出る残留オゾ
ンをさらに分解することで、微量に残る臭いも無くし、
溶存酸素だけを残し安全で美味しい飲料水を供給するこ
とができる。
【0103】また、陰極と陽極と前記陰極と陽極を仕切
る固体電解質膜とからなる電解セルの陽極面を湿気を含
む空気室内に、陰極面を外気側に面して取り付けたこと
で、空気室内の酸素濃度を高める効果があり、被処理水
中に注入されるオゾンを含むガスの酸素量が多くなり、
被処理水の溶存酸素量をより大きくすることによりさら
に美味しい水を供給できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における浄水装置を備え
た貯水槽を有するミネラルウォーターディスペンサーの
概略を示す断面図
【図2】本発明の実施の形態1におけるオゾン発生部の
断面図
【図3】本発明の実施の形態2における浄水装置を備え
た貯水槽を有するミネラルウォーターディスペンサーの
概略を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態2における浄水装置の断面
【図5】本発明の実施の形態3における浄水装置を備え
た貯水槽を有するミネラルウォーターディスペンサーの
概略を示す断面図
【図6】本発明の実施の形態3における電解セル取り付
け部の断面図
【符号の説明】
1 浄水装置 2 貯水槽 5 冷却機構 12 被処理水 24 導入管 28 注入機構 30、50、55 空気室 31 陽極 32 陰極 33 固体電解質膜 34、49 電解セル 36 給水栓 37 蛇口 38 オゾン分解フィルター 43 分割水 47 湿度調節箱 48 加熱機構 51 オゾンガス濃度検知機構 53 循環路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 531 C02F 1/50 531R 540 540A 550 550D 550H 550L 560 560F 560Z 1/78 1/78 C25B 1/13 C25B 15/02 302 9/00 15/08 302 15/02 302 11/03 15/08 302 11/10 A // C25B 11/03 1/00 F 11/10 9/00 E Fターム(参考) 4D050 AA01 AA04 AB04 AB06 AB07 BB02 BD02 BD03 BD04 BD06 BD08 CA01 CA10 CA15 CA20 4G042 CB18 CB26 CC11 CD03 CE01 CE04 4K011 AA12 AA21 AA28 AA65 DA01 DA11 4K021 AA01 AA09 AB15 BA02 BC01 CA06 CA09 DB02 DB16 DB18 DB21 DB22 DB31 DB53 DC07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極と陽極と前記陰極と陽極を仕切る固
    体電解質膜とからなる電解セルと、直流電圧調整機構
    と、温度制御できる冷却機構付き貯水槽と、導入管を持
    つ注入機構とからなるもので、前記電解セルは湿気を含
    む空気室内に設置し、前記陰極と陽極とに直流電圧調整
    機構で直流電圧を印加し、固体電解質膜に吸着した水分
    を電気分解し、電気分解で生成するオゾンを含むガスを
    導入管と注入機構で前記貯水槽の被処理水中に注入攪拌
    し、被処理水中のオゾン濃度を任意に制御することを特
    徴とする浄水装置を備えた貯水槽。
  2. 【請求項2】 貯水槽内に蓄えられた被処理水の蒸気環
    境内を空気室内としたことを特徴とする請求項1記載の
    浄水装置を備えた貯水槽。
  3. 【請求項3】 被処理水の分割水を供給する供給機構
    と、その分割水を加熱する加熱機構とを有する湿度調節
    箱内を空気室内とすることを特徴とする請求項1記載の
    浄水装置を備えた貯水槽。
  4. 【請求項4】 貯水槽内は被処理水の液層部と注入され
    たオゾンを含むガスが滞留する気相部とを構成する半密
    閉構造で、気相部と空気部とが連通してなることを特徴
    とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の浄水
    装置を備えた貯水槽。
  5. 【請求項5】 気相部にオゾンガス濃度検知機構を有
    し、前記オゾンガス濃度検知機構で気相部内のオゾン濃
    度を0.01から1ppmの範囲に直流電圧調整機構に
    より電解セルに流れる電流値を調整することで制御され
    ることを特徴とする請求項4記載の浄水装置を備えた貯
    水槽。
  6. 【請求項6】 貯水槽は給水栓と蛇口とに繋がる給水管
    を有し、給水栓には貯水槽にもどる循環路を有し、循環
    路内は通常被処理水が循環する構造としたことを特徴と
    する請求項1から請求項5のいずれか1項記載の浄水装
    置を備えた貯水槽。
  7. 【請求項7】 被処理水の通路となる蛇口部内面に表面
    が貴金属処理されたオゾン分解触媒フィルターを設けた
    ことを特徴とする請求項6記載の浄水装置を備えた貯水
    槽。
  8. 【請求項8】 陰極と陽極と前記陰極と陽極を仕切る固
    体電解質膜とからなる電解セルの陽極面を湿気のある空
    気室内に、陰極面を貯水槽外面に取り付けたことを特徴
    とする請求項1から請求項7のいずれか1項記載の浄水
    装置を備えた貯水槽。
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