JP3849725B2 - 二酸化塩素の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は浄水設備において消毒剤として用いる二酸化塩素を亜塩素酸ソーダ溶液から電気分解により生成し、二酸化塩素を電解反応液から加温真空蒸発脱気塔により分離し、二酸化塩素水溶液の形態で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水道水の滅菌は塩素消毒で行なうように法律で決められている。しかし近年、トリハロメタンの生成、カルキ臭問題、おいしい水の追及等、現行の塩素消毒への懸念が投げかけられている。そこで近年、オゾンや活性炭を用いることによって、トリハロメタン前駆物質を減少させることが行なわれており、それは高度浄水処理と称されている。一方、トリハロメタン等の有機副生成物を生成しない消毒剤の使用に関する研究も行なわれており、そのような消毒剤を塩素代替消毒剤という。塩素代替消毒剤としては、消毒効果とその効果の持続性が塩素に匹敵する力を有する二酸化塩素がある。この二酸化塩素はそれ自体、爆発の危険性が高く、化学的に不安定なため、使用する現地で製造する必要がある。
【0003】
従来、二酸化塩素の製造方法としては、亜塩素酸ソーダ溶液に塩素水又は塩酸と次亜塩素酸ソーダ溶液を加えて反応させる化学的方法が一般的であるが、小規模浄水設備の消毒処理には、電気分解法が適していると言われている。
二酸化塩素の電気分解による製造方法としては特公昭59−6915号公報記載の方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来技術では最適電解液濃度の上限と下限が決まっており(10から40g/1)、その濃度減少分は供給槽から原料液を補充することで調整し、pH値は陰極電解室から生じるアルカリ液を用い中和することで調整するものとなっている。すなわち、陽極電解室へ流入する電解液は、亜塩素酸ソーダの濃度及びpH値の2つの制御を同時に行なわなければならない方法となっているばかりでなく、陽極電解室においては、電解液に含まれる原料の亜塩素酸ソーダの全量分解を行なう運転をしているので、電流値も陽極電解室を通過する電解液の亜塩素酸ソーダの量に比例するように制御しなければならないという複雑なシステムであると言える。
【0005】
曝気方式は、ガス状物質を気相から液相へ移行させるのに好ましい方法であって、前記従来技術はその逆の電解液の液相から気相への移行を用いている。これは物質移動の観点から言えば、あまり効率の良い方法とは言えない。その理由として、気液接触時間、行程がストリッピング槽の1段では完全に液相から気相への移行ができず、さらに補助ストリッピング槽を設置し、2段構えで液相から気相への移行を行なっているからである。
【0006】
また、電解槽内に設置する隔膜をフルオロカルボン系の陽イオン交換膜を用いた場合、電解槽内のpH値は常に高く維持しなければならず(pH8〜12の範囲)、低いpH値(pH4〜7)の液性に曝したまま電解を続けると、イオン交換基(特にカソード側にあるカルボン酸基)はすぐに非解離の状態となり、イオン交換性が失われ、電流を流さなくなる等の問題点を有している。そこでこの発明の目的は、電解液の亜塩素酸ソーダの濃度の制御が容易で、生成した二酸化塩素の電解液からの分離効率の優れた亜塩素酸ソーダ溶液の電気分解法による二酸化塩素の生成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、陽イオン交換隔膜式電解槽(10)と電解液循環槽(20)との間を亜塩素酸ソーダ(NAClO2 )溶液(電解液)を循環させる二酸化塩素の製造方法において、前記電解液循環槽(20)は上部の接触充填材(25)を具備した蒸発脱気塔(23)と下部の蓄液槽(21)とで形成し、前記蒸発脱気塔(23)には真空発生装置(50)を接続し、前記電解液循環槽(20)内を減圧状態とし、前記電解槽の陽極室(14)で前記電解液中の亜塩素酸ソーダの一部を電気分解して、二酸化塩素を生成し、前記電解液中の液相に生成した二酸化塩素を溶存させ、前記電解液を前記蒸発脱気塔(23)内で散水させ、二酸化塩素が溶存している前記電解反応液の水分を蒸発させると共に、前記電解液を前記蒸発脱気塔(23)内の接触充填材(25)表面から蒸発した水蒸気とを気液接触させ、この水蒸気流に前記電解液中の二酸化塩素を吸収させて前記真空発生装置(50)で前記蒸発脱気塔(23)外に連続して取り出してなることを特徴とするものである。
【0008】
上記請求項1記載の二酸化塩素の製造方法では、電解液中に溶存している電気分解生成された二酸化塩素を電解液中の水分と一緒に蒸発させると共に、接触充填材(25)から蒸発する水蒸気流に物質移動させる方法を用いた。このため、従来の問題点が解消される。すなわち、物質移動の観点から、電解液中の二酸化塩素を空気に拡散移動させるより、常圧下より気液平衡定数の高い減圧下で水蒸気に吸収させるほうが、気液接触時間と気液接触面積が小さくて済み、効率的な物質移動が可能となった。
また上記請求項1記載の二酸化塩素の製造方法では、電解液中の亜塩素酸ソーダの電気分解量は電解槽陽極室に供給される亜塩素酸ソーダの全量ではなく、その一部分(重量パーセント2%以下)を電気分解するので、電解液のpH値は原料の亜塩素酸ソーダ溶液のpH値(pH7〜10)と変化なく、電解槽の隔膜をフルオロカルボン系の陽イオン交換膜を用いても、イオン交換性は損なわれることなく長寿命を保てる。
【0009】
請求項2の発明は、陽イオン交換隔膜式電解槽( 10 )の陰極室(15)へは電解液として陽イオン交換樹脂層( 40 )を通した陽イオン交換処理水を供給することを特徴としてなる請求項1の二酸化塩素の製造方法であり、なおこの発明では電解液を亜塩素酸ソーダに限定して述べているが、他のアルカリ金属であるカリウム塩、カルシウム塩等を用いてもよい。
【0010】
上記請求項2記載の二酸化塩素の製造方法では、陽イオン交換処理し、水中に溶存するCa++、Mg ++を取り除いた水を電解槽陰極室に供給することにより、陰電極への炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸マグネシウム(MgCO3)等のスケール付着を防げる。この陽イオン交換樹脂には、好ましくはNa+交換型がよい。
【0011】
請求項3記載の二酸化塩素の製造方法は、陽イオン交換隔膜式電解槽(10)の陽極室( 14 )に供給する亜塩素酸ソーダ溶液の濃度が100〜300g/lで、蓄液槽(21)の電解液の液温が30〜70℃で、電解液循環槽(20)内が前記電解液の液温の飽和水蒸気圧近傍まで減圧されてなる請求項1の二酸化塩素の製造方法である。
【0012】
上記請求項3記載の発明で、電解液の亜塩素酸濃度100〜300g/lとした理由は次のとおりである。すなわち亜塩素酸塩溶液を電解液とした後述する実施例1、2に用いた電解槽の電気抵抗は図3に示すように、濃度100〜300g/lでは電気抵抗値があまり変化しない濃度範囲であり、電極面積及び電極間距離を一定にしておけば、ほぼオームの法則にしたがって電流値と電圧の関係は直線的に変化する。このことは二酸化塩素の生成量をコントロールする上で電解槽に通電する電流値がきわめて制御しやすくなる。電流値を制御するのみで二酸化塩素生成量を調整することができるので、運転操作上、制御しやすい。
電解液濃度が300g/l以上の濃度にした場合は、原料液の保管上、危険であるため、それ以上の濃度では製造販売されていない。
電解液濃度100g/l以下の時は図3に示しているように、急に電気抵抗が上昇し、電流値が流れにくくなる。電解液濃度が100g/l以下であるときは、図3からも解るように、亜塩素酸イオン濃度の変化に対して電解槽の電気抵抗は累乗線状に変化し、したがって電流値の制御が困難となり二酸化塩素の生成量が制御できない。
【0013】
上記請求項3記載の発明で、電解液の液温30〜70℃とした理由は次のとおりである。すなわち、図4に陽極室電解液70〜80℃と22℃の電気分解前後の物質収支実験データを示す。これによると70〜80℃では電気分解された電解液は塩素酸イオンの生成量が多くなっていおる。これは原料である亜塩素酸イオンが熱分解したか、あるいは生成二酸化塩素が熱分解して、生成したものと考えられる。二酸化塩素生成量は亜塩素酸イオンが分解した分量に比較して、少ない。
【0014】
一方、22℃では二酸化塩素の生成率が大きく、熱分解の影響は無いと考えられる。しかし、液温30℃以下では、発生熱蒸気量が低下する。二酸化塩素の脱気現象は蒸発脱気塔塔頂より降る電解液流量と蒸発脱気塔内部の接触充填材表面及び蓄液槽液表面より生ずる発生蒸気量との比(液ガス比)の大小で決まり、ガス量すなわち発生蒸気量が大きくなれば、蒸発脱気塔の操作線は二酸化塩素の気液平衡線の傾きに比べて小さくなり、二酸化塩素は分離しやすくなる。すなわち、熱分解を起こさず、二酸化塩素の生成率の高く、しかも脱気効率の高い条件として電解液の液温30〜70℃を選択したのである。
【0015】
電解液循環槽内が前記電解液の液温の飽和水蒸気圧近傍まで減圧とした理由は、減圧することにより、蒸発脱気塔内の気相における二酸化塩素の分圧比率(モル分率)を高くし、かつ水蒸気の発生しやすいという条件設定のためである。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1の二酸化塩素製造方法の構成において、原料供給槽(30)を配設し、陽イオン交換隔膜式電解槽( 10 )で電気分解された分量の亜塩素酸ソーダを前記原料供給槽(30)から蓄液槽(21)に電解液を補給すると共に、電解液の水分の蒸発による蓄液槽(21)内の循環電解液の濃度上昇(液面低下)調整を前記の陽イオン交換処理水を補給することにより行なうことを特徴としてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の二酸化塩素の製造方法である。
【0017】
上記請求項4記載の二酸化塩素の製造方法では、陽イオン交換隔膜式電解槽(10)と電解液循環槽( 20 )との間の電解液の循環系の物質収支に着目すると、電解液中の亜塩酸ソーダは電気分解により、そして電解液の水分は蒸発により循環系より排出される。量的には亜塩素酸ソーダの電気分解分より水分の蒸発分の方が多いので、蓄液槽内の液位は下降すると共に亜塩素酸ソーダの濃度が徐々に高くなる。これを防ぐために、水分の蒸発分を電解槽の陰イオン室へ前記陽イオン交換処理水を一部分岐して補給し、亜塩素酸ソーダの電気分解による減少分を前記原料供給槽から補給する。陽イオン交換処理水を用いる理由は、前記請求項2の発明と同様、電解液の循環経路内でのスケール発生の防止を行なうためである。
【0018】
【発明の実施の態様】
以下、二酸化塩素電解生成方法を図1のフローシートによって説明する。図1において、陽イオン交換膜13を陰極室15と陽極室14との間に設置した陽イオン交換隔膜式電解槽10は陰電極12、陽電極11とともに単極式及び複極式でも良く単極か複極かは二酸化塩素の生成量の大小で決定する。すなわち、陽イオン交換膜13の劣化を考え、電極の運転電流密度をあまり高くしないようにして運転しなければならない。二酸化塩素の所定の発生量を考えて、あるいは装置全体の大きさを考えて電極の大きさや単極、複極にするかが決定される(フロー図は単極式)。
【0019】
この発明において、電流密度を高くできない理由として、電流密度を高くするために電圧を上げると、水電解が起こりやすくなるからである。水電解の理論分解電圧は1.23Vであり、水分子は陽極で放電し酸素ガスを発生し、同時に水素イオンも発生すると考えられる。
【0020】
【数1】
【0021】
二酸化塩素生成の理論分解電圧は1.36Vであり、理論的に二酸化塩素より酸素ガスあるいは水素イオンの方が発生しやすい。電流密度を高くして水素イオンが急速に多く生成すると、イオン交換膜の特にカルボン酸基に悪影響を与える。陽極の材質はDSE(不溶性金属電極)電極が望ましい。DSE電極は母材が金属チタンであり、電極活性面には酸化ルテニウムや二酸化チタン及びその他の貴金属酸化物のコートがなされている。二酸化塩素生成の電流効率を高めるため、電極表面コートは酸素過電圧や塩素過電圧の比較的高いものであることが望ましい。陽極電極の材質としてはステンレスで十分である。また、陽イオン交換膜13はこの発明の場合、陰極室で生成する水酸イオンの陽極室への移行をできるだけ効率的に阻止するため、パーフルオロカルボン系の陽イオン交換膜が望ましい。かつ、当該陽イオン交換膜は、アノード側ではスルフォン酸基を、カソード側ではカルボン酸基かあるいはスルフォン酸基を有する陽イオン交換膜とする。隔膜として、磁器隔膜やアスベスト又はイオン交換基を持たないフッ素系濾隔膜や緻密膜は好ましくない。好適な電解槽構造としては、陽極室、陰極室共電解液は、迂流方式でかつ高速で流れるようなフィルタープレス型がよいと考えられる。
【0022】
原料である亜塩素酸ソーダ溶液(市販の原液:約300g/l)は、原料供給槽30にストックされている。原料供給ポンプP2により蒸発脱気塔23底部の蓄液槽21へ、電解槽に通電する電流値に応じた量(電気分解量分)が供給される。蓄液槽21へ流入する原料供給槽からの原料液と後述する蒸発脱気塔から降下してくる循環電解液は蓄液槽内でヒーター24によって加温される。加温温度は30℃から70℃程度の範囲とする。原料液は高温(たとえば、80、90℃等)にすると、亜塩素酸ソーダが熱分解し、原料の利用効率が低下する。蓄液槽内容量が比較的に小さい場合、蓄液槽の加温は簡易的に蒸発脱気塔の外部から帯状のヒーターを回巻きにして蒸発脱気塔全体を加温するような方法でも目的を達することができる。
【0023】
また蓄液槽内では後述するように原料液と循環電解液とを混合し濃度調整するが、この濃度調整された液は陽極室電解液として循環ポンプP1により陽イオン交換隔膜式電解槽10の陽極室14に供給される。電解液は陽極室にある陽電極11に極めて高速で接触して電気分解を受け、流れた電流量に電気化学的に当量な分量だけ二酸化塩素を生成させ(二酸化塩素の電気化学当量は2.52g−ClO2/AH)、生成された二酸化塩素は電解液の液相に溶解され電解槽陽極室から流出する。本システムにおいては、二酸化塩素生成反応はほとんど下記の数2に示す式(2)にしたがって進行する。
【0024】
【数2】
【0025】
したがって、原料の亜塩素酸ソーダ溶液がアルカリ性である関係上、循環電解液のpH値は、ほとんど原料液のアルカリ性(pH値7〜12)のままである。生成二酸化塩素はアルカリ性では不安定であり、亜塩素酸イオンに不均等化するが、その速度は比較的遅く、この発明は、二酸化塩素が分解を受ける前に蒸発脱気塔23で効率よく分離され得る。またこの発明においては、原料の亜塩素酸ソーダ溶液の濃度範囲が100〜300g/lであり、かなり濃度調整の幅が許容されているので制御しやすく、かつ陽イオン交換隔膜式電解槽10に供給する亜塩素酸ソーダ量は制御因子の内には関係なく、また陽イオン交換隔膜式電解槽10内のpH値調整も行ななくてよいので、二酸化塩素の発生量は陽イオン交換隔膜式電解槽10に流れる電流量の制御のみでよく、システム制御が極めて容易である。
【0026】
陽イオン交換隔膜式電解槽10の陽極室14から流失する電解液は、調節弁V1を介して電解液循環槽20の蒸発脱気塔23に流入する。蒸発脱気塔23内が真空発生装置50により、外気よりは減圧状態となっているので、電解液は蒸発脱気塔23内へ吸引される。この調節弁V1の働きは、直接、蒸発脱気塔23の圧力(減圧された)が陽イオン交換隔膜式電解槽10に作用してイオン交換膜13が破れるのを防止するためにある。動作としては調節弁V1の蒸発脱気塔23側が負圧にあり、循環ポンプP1から陽イオン交換隔膜式電解槽10への電解液の圧送圧力がある一定以上になった時、弁V1内のダイヤフラム16が力を受け、弁体17が開口する(図2a参照)。電解液は調節弁V1を経由して、連続的に蒸発脱気塔23の塔頂へ供給される。この実施形態での真空発生装置50は、気液混合インジェクター51と混合ポンプ52を用い、蒸発脱気塔23内の真空度を得ると共に、吸引した水蒸気と二酸化塩素の混合気体を、消毒剤として浄水場の原水消毒槽60へ注入させるという作用を同時に行なう。
【0027】
蒸発脱気塔23内の塔頂には液分配器22が設置され、電気分解を受けた電解液は、一旦、液分配器22に溜め、均等に蒸発脱気塔23の断面に液を降らせる構造になっている。液分配器22の構造は皿状であり、底部は小さい穴のあいた多孔板になっており、その穴から電解液は蒸発脱気塔23内を水滴となって接触充填材25層へ落下する。液分配器22から接触充填材25を経由して蓄液槽21に至る間で、電解液の水分に溶存している二酸化塩素の大部分は蒸気と共に電解液から分離される。
【0028】
蒸発脱気塔23内は電解液温度30〜約70℃で、圧力がその液温の飽和水蒸気近傍まで減圧された状態で維持され、内部では電解液は沸点に近い状態に達しており、電解液から効率的に水蒸気が発生している。水蒸気は主に接触充填材25の表面から発生し、その水蒸気流に電解液中の二酸化塩素を吸収させて二酸化塩素と水蒸気を共に真空発生装置50で、蒸発脱気塔23外に排出させる。上記脱気塔23の内部には電解液と水蒸気の接触効率を高めるため、かつ発生蒸気量を多くするため、ラシヒリング等の接触充填材を具備することが必要である。
【0029】
この蒸発脱気塔23内部の充填材25の設置の効果としては発生蒸気の分縮を生じさせ、二酸化塩素の精留効果も生じせしめることができる。ここでこの脱気塔を設計するとき、二酸化塩素を含んだ電解液は液分配器22から落下して下部の蓄液槽21に至る間において、完全に二酸化塩素が液相から脱気分離できるような塔高にするよう設計しなければならない。設計方法としては基本的に二酸化塩素の目標製造量を定めて吸収理論を適用すればよい。
【0030】
例えば、蒸発脱気塔が減圧下で、二酸化塩素発生量が40g/h、温度30℃の場合、流入(亜塩素酸ソーダ+水)/(電解二酸化塩素+発生蒸発量)の比(液ガス比)を600〜700(mol/mol)程度にし、蒸発脱気塔23内に1インチの寸法の充填材25を(この発明の後述の実施例では1インチのネットリングを充填した)蒸発脱気塔23内に充填すれば塔高1m、塔経φ100で十分に二酸化塩素が脱気できる。
【0031】
このように、電解液は調節弁V1を介して陽イオン交換隔膜式電解槽10の陽極室14と蒸発脱気塔23の間を連続的に循環し、二酸化塩素の生成と分離を繰り返す。蒸発脱気塔23内では循環電解液の温度は沸点近傍に達しており、常に水蒸気が発生している。
【0032】
蓄液槽21の液位は以下に述べる方法で制御する。すなわち、陽イオン交換隔膜式電解槽10の陽極室14内を流れる電解液は循環ポンプP1で定流量とするのがよい。電気分解により消費される亜塩素酸ソーダの分量のみ原料供給槽30から蓄液槽21に補給する。この補給量と分解量は等しくする。分解量は陽イオン交換隔膜式電解槽10の電流値に比例するので、電流値に応じた信号で循環ポンプP1の流量を制御するればよい。しかし、このままでは蓄液槽21内の電解液の液位の低下と亜塩素酸ソーダの濃度上昇は徐々に進行する。この予め決められた液位と濃度をある範囲(100〜300g/l)に制御するための希釈水として後述の陰極室15の電解液として用いられる陽イオン交換水を用いる。制御する対象は液位でも、比重計測による濃度でも、どちらでもよい。
【0033】
希釈水を陽イオン交換水とする理由は、カルシウム、マグネシウム等の不溶性水酸化物を作るような金属元素を電解液に混入させないためである。原料液又は蓄液槽21の内部液はアルカリ性であり上記の金属元素は容易に不溶性水酸化物を作り電極表面またはイオン交換膜表面に付着して電流効率低下を引き起こす等の問題を起こす。また、必要に応じて当該イオン交換希釈水は陰イオン交換樹脂槽を通して塩化物イオンその他の陰イオンをさらに除去してOH―に交換して陽極室14の電解液の希釈水として用いることもできる。
【0034】
蒸発脱気塔23から発生する水蒸気と二酸化塩素ガスの混合蒸気は、真空発生装置50と浄水施設への消毒剤注入装置を兼ねた気液混合インジェクター51によって、二酸化塩素の浄水池すなわち浄水消毒槽に注入される。蒸発脱気塔23内の真空はこの気液混合インジェター51の吸引力によって生ずる。
【0035】
一方、陽イオン交換隔膜式電解槽10の陰極室15には、水道水を陽イオン交換した陽イオン交換水が連続的に流れている。図1により説明すると、水道水を陽イオン交換樹脂層40に供給し、水道水中の金属イオンをすべてナトリウムイオンあるいは水素イオンに交換する。イオン交換樹脂をナトリウムイオン型にするかあるいは水素イオン型にするかの選択においては、二酸化塩素発生量が比較的大きい場合、陽イオン交換隔膜式電解槽10の陰極室15での苛性ソーダの生成量が多いので、必要ならば陽イオン交換樹脂41をH型とすることも考えられる。上水道をイオン交換する理由は上記でも述べたように陽イオン交換隔膜式電解槽10内での不溶性水酸化物の発生を抑えるためである。
【0036】
水道水は陽イオン交換樹脂層40を通過した後、陽イオン交換水になり陰極室15へ流入するが、この陰極水は元来塩濃度の低い水道水を用いているので電気伝導性が低い。陰極室15内の陰電極12と陽イオン交換膜13の間隔を広くとると槽電圧が高くなり、消費電力の消耗と望ましくない電極副反応が生ずるので陽イオン交換隔膜式電解槽10の陰極室15の電極12とイオン交換膜13間の距離はできるだけ狭くすることが望ましい。陰極室15から連続的に流失した電解液(苛性ソーダ)は、排液として陰極室電解排液ピット70に廃棄される。この陰極室電解排液はアルカリ溶液としてpH値調整液等としても使用することができる。陰極室15での電気化学反応を数3として(3)式に示す。
【0037】
【数3】
【0038】
このようにこの発明は、二酸化塩素を効率よく電解生成させ、かつ効率的に真空脱気し、全システム制御が容易で、効率よく二酸化塩素を気液混合して注入点に注入できる装置であり、生成分離注入が極めてスムースに行えて、さらに陽極の電解排液の発生量がすこぶる少ない二酸化塩素の製造方法である。
【0039】
また陽極室14の電解液の希釈水には塩化物イオンや硫酸イオン等の陰イオンが入っており、非常に長時間の操業においては徐々に陽極室電解液中に濃縮されてくるが、この発明では水道水を使用しており水道水中のこれらの陰イオンは濃度が低く、また原料中の亜塩素酸ソーダ溶液の塩化物イオンも少ないことから、極端に早い期間内で濃縮されることはなく、濃縮蓄積した塩化物イオンは定期的にドレイン抜き弁26で排出すれば実用上差し支えない。
【0040】
例えば、水道水中に含まれる塩素イオンの濃度は通常では多くても20から40ppmであり、温度30℃における蒸発脱気塔23の発生蒸気量は時間当たり約200ml程度であったので、その蒸発量を補うための陽イオン交換処理水に含有する塩素イオンの蓄液槽21内への流入量は時間当たり8mgの流入となる。これを連続的に半年続けるとして、蓄液槽21の液量が50lとすると、塩化物イオンの濃縮濃度は約0.7g/lであり、亜塩素酸ソーダ濃度100g/l(=75g/l亜塩素酸イオン)に対して極めて低濃度であると言える。それに、もし、循環液中に高濃度の塩化物イオンが濃縮蓄積しても、塩素イオンの陽極放電電位は二酸化塩素のそれより高く、二酸化塩素電解において最適な電圧であって、かつ亜塩素酸イオンが優位的に存在すれば、塩素イオンが放電して塩素ガスが生成することはない。定期的などレイン抜きを行なうときにはできるだけ蓄液槽21の液位を下げ、ドレインから系外に排出する。ドレインの使用頻度は半年に1度程度でよい。
【0041】
実施例1:陽イオン交換隔膜式電解槽10は陽電極11と陽イオン交換膜13との距離は5mm、陰電極12と陽イオン交換膜13との距離は2mmとした。陽電極11は2枚用い、陰電極12は4枚用いた。用いた陽電極11は金属チタンを母材としたものの表面に酸化ルテニウムをコートしたDSE電極である。外形寸法は縦2dm、横28dm、厚さ0.03dmである。陰電極12はSUS316Lを用い、その外形寸法は縦2.1dm、横0.41dmであった。
【0042】
また、蒸発脱気塔23は高さ1m、内径100mmのチタン合金製円筒で、下部には容量50lの蓄液槽21が設けられた。蒸発脱気23内部には1インチのポリプロピレン製ネットリングを充填した。蒸発脱気塔23内部の接触充填材25層の加温はシリコンラバーヒーターをチタン管の外部に巻いて加温した。電解液の加温には蓄液槽21外部に設けた循環型熱交換器によった。電解液は30℃で一定温度に制御して運転した。蒸発脱気塔23内の真空度の発生にはインジェクター51の吸引力によった。インジェクター51はノズル径15mm、スロート径25mm、スロート長さ325mmを用いて水量6m3/hで運転した。
【0043】
上記の装置を長期間にわたり(40日間)連続運転を実施した。運転方法は蓄液槽内の電解液位と電解液比重を検出し、液位が10l以下に低下したときには亜塩素酸ソーダ原液(300g/l)を供給し、液量25lになれば自動的に供給停止するようにした。また、亜塩素酸ナトリウム濃度が300g/lを超えた場合には、自動的に陽イオン交換水が供給され、蓄液槽内の亜塩素酸ソーダ濃度が100g/l以下になった時点で、イオン交換水の供給を停止されるようにした。表1には、各運転時間によるインジェター流出側での二酸化塩素濃度とインジェクター流量、電解槽電流、電圧及び二酸化塩素電流効率を示す。なお、二酸化塩素の分析にはDPD試薬によるグリシン添加桃色発色法によって残留塩素と二酸化塩素を分離定量した。インジェクターの流出水からは残留塩素は検出されなかった。この表1によっても、運転初期の5.2時間の間は二酸化塩素生成速度が若干低いが10時間以降では生成速度はほぼ理論値に達し、電流効率99%に達していることがわかる。
【0044】
【表1】
【0045】
実施例2:次に、電流値30Aとし、脱気塔温度を60℃として実施例1で行なったことと同じことを行なった。陽電極には実施例1で用いたものと同じものを用い、電極枚数はさらに1つ増加させて3枚とした。(有効電極面積:3.36dm2 )というのは、二酸化塩素は高濃度に生成させると爆発の危険があると懸念されたため急激な反応を抑えるため電流密度を10A/dm2 以下に抑えて運転すべきと考えられたためである。また、陰電極12は6枚とした。
インジェクター51の2次側の流出水より二酸化塩素を定量した結果を表2に示した。二酸化塩素分析方法及びその他の電解条件は実施例1に準じた。この表2から分かるように、実施例2においても実施例1の時にみられたような初期の二酸化塩素生成速度の遅れが見られたが、運転時間10時間後においては、ほぼ理論値に達しており電流効率が98%から99%を維持した。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
この発明によれば、電解液の亜塩素酸ソーダ濃度及び生成二酸化塩素の発生量の制御が容易で、生成した二酸化塩素の電解液に対する分離効率の優れた亜塩素酸ソーダ溶液から電気分解法による二酸化塩素の生成方法が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の方法の一実施態様を示すフローシートである。
【図2a】 図1のフローシート中の調節弁の拡大作用図である。
【図2b】 図1のフローシート中の陽イオン交換隔膜式電解槽の作用図である。
【図3】 亜塩素酸ソーダ濃度と電解槽の電気抵抗との関係を示すグラフである。
【図4a】 一つの反応条件下の反応前後の物質収支を示す図である。
【図4b】 他の反応条件下の反応前後の物質収支を示す図である。
【符号の説明】
10 陽イオン交換隔膜式電解槽
14 陽極室
15 陰極室
20 電解液循環槽
21 蓄液槽
22 蒸発脱気塔
25 接触充填材
30 原料供給槽
40 陽イオン交換樹脂層
50 真空発生装置
Claims (4)
- 陽イオン交換隔膜式電解槽(10)と電解液循環槽(20)との間を亜塩素酸ソーダ(NaClO2)溶液(電解液)を循環させる二酸化塩素の製造方法において、前記電解液循環槽(20)は上部の接触充填材(25)を具備した蒸発脱気塔(23)と下部の蓄液槽(21)とで形成し、前記蒸発脱気塔(23)には真空発生装置(50)を接続し、前記電解液循環槽(20)内を減圧状態とし、前記陽イオン交換隔膜式電解槽( 10 )の陽極室(14)内で前記電解液中の亜塩素酸ソーダの一部を電気分解して二酸化塩素を生成させ、前記電解液中の液相に生成した二酸化塩素を溶存させ、前記電解液を前記蒸発脱気塔(23)内で散水させ、前記電解液中の二酸化塩素を溶存させた前記電解液中の水分を蒸発させると共に、前記電解液を前記蒸発脱気塔(23)内の接触充填材(25)表面から蒸発した水蒸気と氣液接触させ、この水蒸気流に前記電解液中の二酸化塩素を吸収させて前記真空発生装置(50)で前記蒸発脱気塔(23)外に連続して取り出すことを特徴とする二酸化塩素の製造方法。
- 陽イオン交換隔膜式電解槽(10)の陰極室(15)へは、電解液として陽イオン交換樹脂層(40)を通した陽イオン交換処理水を供給することを特徴とする請求項1記載の二酸化塩素の製造方法。
- 陽イオン交換隔膜式電解槽(10)の陽極室(14)に供給する亜塩素酸ソーダ溶液の濃度が100〜300g/lで、蓄液槽(21)の電解液の液温が30〜70℃で、電解液循環槽(20)内が前記電解液の液温の飽和水蒸気圧近傍まで減圧されてなる請求項1記載の二酸化塩素の製造方法。
- 原料供給槽(30)を設け、前記陽イオン交換隔膜式電解槽( 10 )で電気分解された分量の亜塩素酸ソーダを前記原料供給槽(30)から蓄液槽(21)に電解液を補給すると共に、蓄液槽(21)内の電解液の水分の蒸発による循環電解液の濃度上昇(液面低下)調整は前記陽イオン交換処理水を補給することにより行なうことを特徴としてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の二酸化塩素の製造方法。
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