JP2001262016A - 濃着色インク、これを用いたコーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂成型品 - Google Patents
濃着色インク、これを用いたコーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂成型品Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の有機染料を用いたものより耐久性が良
く、色調にも優れ、プライバシー保護と日射遮蔽機能が
同時に付与できるフィルムを得るための濃着色インク、
これを用いたコーティング液、フィルム、基材、樹脂組
成物、及び樹脂成型品を提供する。 【解決手段】 濃着色成分として、酸化窒化チタン、窒
化チタン、カーボンブラック、及び、酸化鉄のいずれか
からなる無機微粒子と、必要により日射遮蔽成分とし
て、ＡＴＯまたは／及びＩＴＯからなる無機微粒子とが
分散した濃着色インク。また、この濃着色インクを、紫
外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、熱硬化樹脂、または、
熱可塑性樹脂のいずれかの樹脂バインダーと混合したコ
ーティング液。また、このコーティング液を塗布したフ
ィルム材や基材。また、上記の濃着色インクを、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、また
は、ポリカーボネート樹脂のいずれかに添加した樹脂組
成物、樹脂成型品。
く、色調にも優れ、プライバシー保護と日射遮蔽機能が
同時に付与できるフィルムを得るための濃着色インク、
これを用いたコーティング液、フィルム、基材、樹脂組
成物、及び樹脂成型品を提供する。 【解決手段】 濃着色成分として、酸化窒化チタン、窒
化チタン、カーボンブラック、及び、酸化鉄のいずれか
からなる無機微粒子と、必要により日射遮蔽成分とし
て、ＡＴＯまたは／及びＩＴＯからなる無機微粒子とが
分散した濃着色インク。また、この濃着色インクを、紫
外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、熱硬化樹脂、または、
熱可塑性樹脂のいずれかの樹脂バインダーと混合したコ
ーティング液。また、このコーティング液を塗布したフ
ィルム材や基材。また、上記の濃着色インクを、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、また
は、ポリカーボネート樹脂のいずれかに添加した樹脂組
成物、樹脂成型品。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、ビル、住
宅の窓ガラス等に、プライバシー保護と日射遮蔽機能を
同時に付与するための、濃着色インク、これを用いたコ
ーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂
成型品に関する。
宅の窓ガラス等に、プライバシー保護と日射遮蔽機能を
同時に付与するための、濃着色インク、これを用いたコ
ーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂
成型品に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の濃着色用インクは有機染料を使用
することが多かった。有機染料を使用すれば、色彩が豊
富で意匠性に優れる、有機溶剤に溶解して使用すること
ができ、透明性に優れる、また単位重量当たりの隠蔽力
が強いので容易に透過率の低い膜の作製が可能である、
などの理由があるからである。
することが多かった。有機染料を使用すれば、色彩が豊
富で意匠性に優れる、有機溶剤に溶解して使用すること
ができ、透明性に優れる、また単位重量当たりの隠蔽力
が強いので容易に透過率の低い膜の作製が可能である、
などの理由があるからである。
【０００３】しかし従来の濃着色フィルムは、プライバ
シー保護のみを目的としているものであって、可視光線
の吸収は大きいが、太陽光線の近赤外線領域の吸収は少
なく、このため、太陽光線の熱エネルギーを効率よく遮
蔽しているものは少なかった。
シー保護のみを目的としているものであって、可視光線
の吸収は大きいが、太陽光線の近赤外線領域の吸収は少
なく、このため、太陽光線の熱エネルギーを効率よく遮
蔽しているものは少なかった。
【０００４】上記従来の有機染料を使用したフィルムは
耐久性が劣り、窓ガラス等に使用すると環境条件の変化
や時間の経過とともに、比較的短期間で変色したり、退
色したりしてしまう欠点があった。
耐久性が劣り、窓ガラス等に使用すると環境条件の変化
や時間の経過とともに、比較的短期間で変色したり、退
色したりしてしまう欠点があった。
【０００５】無機顔料を使用した濃着色用のインクもあ
ったが、単位重量当たりの隠蔽力が弱く、可視光透過率
の低い膜では大量の顔料を必要とし、コストが高くなっ
たり、膜厚が厚くなりすぎて、成膜が困難であったり、
また、無機顔料の粒子径が大きいため、ヘイズが高く、
透明性が得られず曇りガラスの様になってしまうという
欠点があった。
ったが、単位重量当たりの隠蔽力が弱く、可視光透過率
の低い膜では大量の顔料を必要とし、コストが高くなっ
たり、膜厚が厚くなりすぎて、成膜が困難であったり、
また、無機顔料の粒子径が大きいため、ヘイズが高く、
透明性が得られず曇りガラスの様になってしまうという
欠点があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来
の有機染料を用いたものより耐久性が良く、色調にも優
れ、プライバシー保護と日射遮蔽機能が同時に付与でき
るフィルムを得るための濃着色インク、これを用いたコ
ーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂
成型品を提供することを目的とする。
の有機染料を用いたものより耐久性が良く、色調にも優
れ、プライバシー保護と日射遮蔽機能が同時に付与でき
るフィルムを得るための濃着色インク、これを用いたコ
ーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂
成型品を提供することを目的とする。
【０００７】
【発明を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の濃着色インクは、濃着色成分として、窒化酸
化チタン、窒化チタン、カーボンブラック、及び、酸化
鉄のいずれか１種以上からなる粒子径２００ｎｍ以下の
無機微粒子と、必要により日射遮蔽成分として、アンチ
モン添加酸化錫（ＡＴＯ）、または／及び、錫添加酸化
インジウム（ＩＴＯ）からなる粒子径２００ｎｍ以下の
無機微粒子とが分散したことを特徴とする。
の本発明の濃着色インクは、濃着色成分として、窒化酸
化チタン、窒化チタン、カーボンブラック、及び、酸化
鉄のいずれか１種以上からなる粒子径２００ｎｍ以下の
無機微粒子と、必要により日射遮蔽成分として、アンチ
モン添加酸化錫（ＡＴＯ）、または／及び、錫添加酸化
インジウム（ＩＴＯ）からなる粒子径２００ｎｍ以下の
無機微粒子とが分散したことを特徴とする。
【０００８】また、本発明のコーティング液は、濃着色
成分として、窒化酸化チタン、窒化チタン、カーボンブ
ラック、及び、酸化鉄のいずれか１種以上からなる粒子
径２００ｎｍ以下の無機微粒子と、必要により日射遮蔽
成分として、アンチモン添加酸化錫、または／及び、錫
添加酸化インジウムからなる粒子径２００ｎｍ以下の無
機微粒子とが分散した濃着色インクを、紫外線硬化樹
脂、電子線硬化樹脂、熱硬化樹脂、または、熱可塑性樹
脂のいずれかの樹脂バインダーと混合したことを特徴と
する。
成分として、窒化酸化チタン、窒化チタン、カーボンブ
ラック、及び、酸化鉄のいずれか１種以上からなる粒子
径２００ｎｍ以下の無機微粒子と、必要により日射遮蔽
成分として、アンチモン添加酸化錫、または／及び、錫
添加酸化インジウムからなる粒子径２００ｎｍ以下の無
機微粒子とが分散した濃着色インクを、紫外線硬化樹
脂、電子線硬化樹脂、熱硬化樹脂、または、熱可塑性樹
脂のいずれかの樹脂バインダーと混合したことを特徴と
する。
【０００９】また、本発明のフィルム材や基材は、上記
の濃着色インク、または、上記のコーティング液を塗布
したことを特徴とする。
の濃着色インク、または、上記のコーティング液を塗布
したことを特徴とする。
【００１０】また、本発明の樹脂組成物は、上記の濃着
色インクを、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ブチ
ラール樹脂、または、ポリカーボネート樹脂のいずれか
に添加したことを特徴とし、本発明の樹脂成型品はこの
樹脂組成物を成形したことを特徴とする。
色インクを、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ブチ
ラール樹脂、または、ポリカーボネート樹脂のいずれか
に添加したことを特徴とし、本発明の樹脂成型品はこの
樹脂組成物を成形したことを特徴とする。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明で用いる、窒化酸化チタ
ン、窒化チタン、カーボンブラック、及び、酸化鉄の各
微粒子粉末は、有機染料に比べて耐久性に優れ、また隠
蔽力は有機染料と同等である。窒化酸化チタン微粒子は
深紫色、窒化チタンは深紫色、カーボンブラックは黒茶
色、酸化鉄は赤褐色（例えば、α型Ｆｅ２Ｏ３）や黒色
や黄色（例えば、ＦｅＯＯＨ）の色調の粉末である。
ン、窒化チタン、カーボンブラック、及び、酸化鉄の各
微粒子粉末は、有機染料に比べて耐久性に優れ、また隠
蔽力は有機染料と同等である。窒化酸化チタン微粒子は
深紫色、窒化チタンは深紫色、カーボンブラックは黒茶
色、酸化鉄は赤褐色（例えば、α型Ｆｅ２Ｏ３）や黒色
や黄色（例えば、ＦｅＯＯＨ）の色調の粉末である。
【００１２】窒化チタンは、化学式がＴｉＮで表される
ものの他、ＴｉとＮとのモル比が１：１から±２０％程
度までずれていてもかまわない。また、窒化酸化チタン
は、前記ＴｉＮのＮの一部をＯで代替したものに該当
し、やはり、ＴｉとＮ＋Ｏとのモル比が１：１から±２
０％程度までずれていてもかまわない。
ものの他、ＴｉとＮとのモル比が１：１から±２０％程
度までずれていてもかまわない。また、窒化酸化チタン
は、前記ＴｉＮのＮの一部をＯで代替したものに該当
し、やはり、ＴｉとＮ＋Ｏとのモル比が１：１から±２
０％程度までずれていてもかまわない。
【００１３】酸化鉄は、代表的なものとして、α型Ｆｅ
2Ｏ3、γ型Ｆｅ2Ｏ3、ＦｅＯＯＨ、Ｆｅ1-xＯ（ｘ＜
０．０４３）、Ｆｅ3-xＯ4（０．００６＜ｘ＜０．１０
４）などが挙げられる。
2Ｏ3、γ型Ｆｅ2Ｏ3、ＦｅＯＯＨ、Ｆｅ1-xＯ（ｘ＜
０．０４３）、Ｆｅ3-xＯ4（０．００６＜ｘ＜０．１０
４）などが挙げられる。
【００１４】これらの無機材料では、可視光波長に比較
して粒径が十分小さい微粒子をマトリクス中に分散する
と、可視光透過性が生じ、それぞれの膜の透過色は、窒
化酸化チタンでは青紫色、窒化チタンでは青紫色、カー
ボンブラックでは黒茶色、酸化鉄では赤褐色を示す。
して粒径が十分小さい微粒子をマトリクス中に分散する
と、可視光透過性が生じ、それぞれの膜の透過色は、窒
化酸化チタンでは青紫色、窒化チタンでは青紫色、カー
ボンブラックでは黒茶色、酸化鉄では赤褐色を示す。
【００１５】これら無機微粒子の平均分散粒子径は、２
００ｎｍ以下である必要があり、より好ましくは１００
ｎｍ以下が良い。２００ｎｍより大きい微粒子や２００
ｎｍより大きく凝集した凝集粒子を用いると、塗膜後の
膜の可視光領域の光の散乱原因となり、膜のクリアな透
光性が得られず、曇って見えたり、鮮明な発色が得られ
なかったりする。さらに、平均分散粒子径が２００ｎｍ
より大きくなると、分散液中の微粒子同士の凝集が強く
なって微粒子の沈降原因となり好ましくない。
００ｎｍ以下である必要があり、より好ましくは１００
ｎｍ以下が良い。２００ｎｍより大きい微粒子や２００
ｎｍより大きく凝集した凝集粒子を用いると、塗膜後の
膜の可視光領域の光の散乱原因となり、膜のクリアな透
光性が得られず、曇って見えたり、鮮明な発色が得られ
なかったりする。さらに、平均分散粒子径が２００ｎｍ
より大きくなると、分散液中の微粒子同士の凝集が強く
なって微粒子の沈降原因となり好ましくない。
【００１６】プライバシー保護用の着色用フィルムは一
般的に黒色系の色のものが好まれるが、黒色系の色を得
ようとするとき、窒化酸化チタンや窒化チタンと、カー
ボンブラックや酸化鉄とを混合することで、茶色味や、
赤色味や、黄色味を無くし、青みを帯びた美しい黒色が
得られる。また、それぞれ隠蔽力が高いので、使用する
微粒子量も少なくてすむ。また、これらを目的に応じて
調合することで各種の色調に対応が可能である。特に意
匠性の面で、黄色味や赤色が好まれないので、その色を
消す青色系で、隠蔽力が高く、耐久性に優れた窒化酸化
チタンや窒化チタンは色調調製用として効果的である。
般的に黒色系の色のものが好まれるが、黒色系の色を得
ようとするとき、窒化酸化チタンや窒化チタンと、カー
ボンブラックや酸化鉄とを混合することで、茶色味や、
赤色味や、黄色味を無くし、青みを帯びた美しい黒色が
得られる。また、それぞれ隠蔽力が高いので、使用する
微粒子量も少なくてすむ。また、これらを目的に応じて
調合することで各種の色調に対応が可能である。特に意
匠性の面で、黄色味や赤色が好まれないので、その色を
消す青色系で、隠蔽力が高く、耐久性に優れた窒化酸化
チタンや窒化チタンは色調調製用として効果的である。
【００１７】本発明では、効率的に太陽光線の近赤外線
を遮蔽する材料として、ＡＴＯ微粒子やＩＴＯ微粒子を
使用する。これらの材料は、その自由電子のプラズマ共
鳴領域が１０００ｎｍ付近にあるため、太陽光線の近赤
外線を遮蔽するのに適しており、さらにワイドバンドギ
ャップの半導体であり可視光領域に大きな吸収を持たな
いので上述した色調に悪影響を及さない利点がある。
を遮蔽する材料として、ＡＴＯ微粒子やＩＴＯ微粒子を
使用する。これらの材料は、その自由電子のプラズマ共
鳴領域が１０００ｎｍ付近にあるため、太陽光線の近赤
外線を遮蔽するのに適しており、さらにワイドバンドギ
ャップの半導体であり可視光領域に大きな吸収を持たな
いので上述した色調に悪影響を及さない利点がある。
【００１８】近赤外線の吸収効率は、ＡＴＯ微粒子とＩ
ＴＯ微粒子を比較するとＩＴＯ微粒子のほうが良い。Ｉ
ＴＯの方がキャリヤーの濃度が高く、移動度が大きいた
めである。しかし、ＩＴＯ微粒子はＡＴＯ微粒子に比較
して価格が高いので、両者を目的に応じて使い分けるの
が良い。
ＴＯ微粒子を比較するとＩＴＯ微粒子のほうが良い。Ｉ
ＴＯの方がキャリヤーの濃度が高く、移動度が大きいた
めである。しかし、ＩＴＯ微粒子はＡＴＯ微粒子に比較
して価格が高いので、両者を目的に応じて使い分けるの
が良い。
【００１９】本発明で使用するＡＴＯ微粒子とＩＴＯ微
粒子は薄い青みを帯びたものである。これらの微粒子
は、可視光波長に比較して粒径が十分小さいものを膜中
に分散すると可視光透過性が生じ、その膜は可視光領域
においてほとんど吸収がなく透明である。
粒子は薄い青みを帯びたものである。これらの微粒子
は、可視光波長に比較して粒径が十分小さいものを膜中
に分散すると可視光透過性が生じ、その膜は可視光領域
においてほとんど吸収がなく透明である。
【００２０】これらの微粒子の平均分散粒子径は、２０
０ｎｍ以下である必要があり、より好ましくは１００ｎ
ｍ以下が良い。２００ｎｍより大きい微粒子や２００ｎ
ｍより大きく凝集した凝集粒子を用いると、塗膜後の膜
の可視光領域の光の散乱原因となり、膜のクリアな透光
性が得られず、曇って見えたり、鮮明な発色が得られな
かったりする。さらに、平均分散粒子径が２００ｎｍよ
り大きくなると、分散液中の微粒子同士の凝集が強くな
って微粒子の沈降原因となり好ましくない。
０ｎｍ以下である必要があり、より好ましくは１００ｎ
ｍ以下が良い。２００ｎｍより大きい微粒子や２００ｎ
ｍより大きく凝集した凝集粒子を用いると、塗膜後の膜
の可視光領域の光の散乱原因となり、膜のクリアな透光
性が得られず、曇って見えたり、鮮明な発色が得られな
かったりする。さらに、平均分散粒子径が２００ｎｍよ
り大きくなると、分散液中の微粒子同士の凝集が強くな
って微粒子の沈降原因となり好ましくない。
【００２１】微粒子の分散方法は、微粒子が均一に溶液
中に分散する方法であればよく、例えば、ボールミル、
サンドミル、ビーズミル、超音波分散などの方法を挙げ
ることができる。
中に分散する方法であればよく、例えば、ボールミル、
サンドミル、ビーズミル、超音波分散などの方法を挙げ
ることができる。
【００２２】インクのバインダーには、紫外線硬化樹
脂、電子線硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が
使用できる。これらのバインダーは特に限定される物で
はなく、上記微粒子分散インクと混合、もしくは上記微
粒子を直接混合して塗布液を作製し、その用途目的によ
って使い分けることができる。
脂、電子線硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が
使用できる。これらのバインダーは特に限定される物で
はなく、上記微粒子分散インクと混合、もしくは上記微
粒子を直接混合して塗布液を作製し、その用途目的によ
って使い分けることができる。
【００２３】本発明の基材には、フィルム、ガラス板、
透明樹脂板等を用いることができる。ＰＥＴフィルムが
その代表的なものとして挙げられるが、使用目的により
それぞれ適した樹脂フィルムを選択することができる。
透明樹脂板等を用いることができる。ＰＥＴフィルムが
その代表的なものとして挙げられるが、使用目的により
それぞれ適した樹脂フィルムを選択することができる。
【００２４】一般的に透過性があり散乱の少ないクリア
な樹脂を使用するのが適している。大別して挙げると、
ポリカーボネート系樹脂、ポリ（メタ）アクリル酸エス
テル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、飽和ポリエステル
系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニ
ル等を挙げることができる。
な樹脂を使用するのが適している。大別して挙げると、
ポリカーボネート系樹脂、ポリ（メタ）アクリル酸エス
テル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、飽和ポリエステル
系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニ
ル等を挙げることができる。
【００２５】また、これら透明樹脂フィルムの表面は、
樹脂バインダーとの結着性向上を目的とした表面処理を
されていることが好ましい。その代表的な処理方法は、
コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理、プライマー層コ
ート処理等が良く知られている。
樹脂バインダーとの結着性向上を目的とした表面処理を
されていることが好ましい。その代表的な処理方法は、
コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理、プライマー層コ
ート処理等が良く知られている。
【００２６】また、これら樹脂フィルムを意匠性を重視
する用途に使用する場合は、あらかじめ型どりされた基
材を使用することも可能である。またこれら樹脂フィル
ムを、ガラス等に貼り付けるため、あらかじめ一方の面
に接着剤と離型フィルムを積層したものを用いてもよ
く、また、この接着剤中に、紫外線遮蔽剤を添加するこ
とで、フィルムや、塗膜の紫外線劣化を防止することも
可能である。
する用途に使用する場合は、あらかじめ型どりされた基
材を使用することも可能である。またこれら樹脂フィル
ムを、ガラス等に貼り付けるため、あらかじめ一方の面
に接着剤と離型フィルムを積層したものを用いてもよ
く、また、この接着剤中に、紫外線遮蔽剤を添加するこ
とで、フィルムや、塗膜の紫外線劣化を防止することも
可能である。
【００２７】この紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
や、ＣｅＯ2、ＴｉＯ2、ＺｎＯ等が挙げられる。
ン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
や、ＣｅＯ2、ＴｉＯ2、ＺｎＯ等が挙げられる。
【００２８】また、これらフィルムの最外層にハードコ
ート層が施されていてもよく、また、自動車のバックウ
ィンドウのように局面に貼り付けるのに便利なように、
ドライヤー等の加熱で比較的簡単に軟化するフィルムを
使用することも可能である。
ート層が施されていてもよく、また、自動車のバックウ
ィンドウのように局面に貼り付けるのに便利なように、
ドライヤー等の加熱で比較的簡単に軟化するフィルムを
使用することも可能である。
【００２９】樹脂フィルム上に塗膜を形成するためのバ
インダーとしては、紫外線硬化樹脂が良く知られてお
り、本発明の日射遮蔽インクのバインダーとしてもすで
に記されている。
インダーとしては、紫外線硬化樹脂が良く知られてお
り、本発明の日射遮蔽インクのバインダーとしてもすで
に記されている。
【００３０】その代表的な組成は、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート等の光重合性オリゴマー
と、単官能アクリレート、多官能アクリレート等の光重
合性モノマーの混合物を主成分とし、これにベンゾイン
系、アセトフェノン系、チオキサンソン系、パーオキシ
ド系等の光開始剤や、アミン系、キノン系等の光開始助
剤を添加したものを用いることができる。
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート等の光重合性オリゴマー
と、単官能アクリレート、多官能アクリレート等の光重
合性モノマーの混合物を主成分とし、これにベンゾイン
系、アセトフェノン系、チオキサンソン系、パーオキシ
ド系等の光開始剤や、アミン系、キノン系等の光開始助
剤を添加したものを用いることができる。
【００３１】さらに、熱重合禁止剤や、接着付与剤、チ
クソ付与剤、可塑剤、比反応性ポリマーや、着色剤を添
加しても良い。
クソ付与剤、可塑剤、比反応性ポリマーや、着色剤を添
加しても良い。
【００３２】紫外線硬化樹脂に、上記日射遮蔽材を直接
分散しても良く、また日射遮蔽材の分散液と混合しても
よい。
分散しても良く、また日射遮蔽材の分散液と混合しても
よい。
【００３３】この紫外線硬化バインダーに上記Ｓｉ
Ｏ2、ＴｉＯ2、ＺｒＯ2、Ａｌ2Ｏ3、ＭｇＯの微粒子を
添加することで更に膜強度を向上させることができ、ま
た、紫外線硬化樹脂の主成分にＳｉＯ2、ＴｉＯ2、Ｚｒ
Ｏ2、Ａｌ2Ｏ3、ＭｇＯ等の無機物を化学的に結合させ
ることでも同様の効果が得られる。
Ｏ2、ＴｉＯ2、ＺｒＯ2、Ａｌ2Ｏ3、ＭｇＯの微粒子を
添加することで更に膜強度を向上させることができ、ま
た、紫外線硬化樹脂の主成分にＳｉＯ2、ＴｉＯ2、Ｚｒ
Ｏ2、Ａｌ2Ｏ3、ＭｇＯ等の無機物を化学的に結合させ
ることでも同様の効果が得られる。
【００３４】耐摩耗性等の特性に優れた紫外線硬化樹脂
を本発明による日射遮蔽インクのバインダーとして使用
することで、樹脂フィルムや樹脂基材に日射遮蔽特性と
ハードコートを同時に付与することができる。
を本発明による日射遮蔽インクのバインダーとして使用
することで、樹脂フィルムや樹脂基材に日射遮蔽特性と
ハードコートを同時に付与することができる。
【００３５】微粒子の分散媒は特に限定されるものでは
なく、塗布条件や塗布環境、塗布液中の合成樹脂バイン
ダー、金属アルコキシドなどに合わせて選択可能であ
り、例えば、水、アルコール、エーテル、エステル、ケ
トンなどの有機溶媒の各種が使用できる。
なく、塗布条件や塗布環境、塗布液中の合成樹脂バイン
ダー、金属アルコキシドなどに合わせて選択可能であ
り、例えば、水、アルコール、エーテル、エステル、ケ
トンなどの有機溶媒の各種が使用できる。
【００３６】また、直接上記バインダー成分に微粒子を
分散させても良く、例えば合成樹脂バインダーを使用し
た場合などは、直接樹脂中に微粒子を分散させ、環境に
やさしい無溶剤のインク組成構成も可能である。
分散させても良く、例えば合成樹脂バインダーを使用し
た場合などは、直接樹脂中に微粒子を分散させ、環境に
やさしい無溶剤のインク組成構成も可能である。
【００３７】また、必要に応じて酸やアルカリを添加し
てｐＨを調整しても良い。更にインク中の微粒子の分散
安定性を向上させるために、各種の界面活性剤、カップ
リング剤などを添加することも可能である。そのときの
それぞれの添加量は、無機微粒子に対して８０重量％以
下が好ましい。
てｐＨを調整しても良い。更にインク中の微粒子の分散
安定性を向上させるために、各種の界面活性剤、カップ
リング剤などを添加することも可能である。そのときの
それぞれの添加量は、無機微粒子に対して８０重量％以
下が好ましい。
【００３８】膜の硬度や、摩耗強度を向上させるため
に、ＳｉＯ2、ＴｉＯ2、ＺｒＯ2、Ａｌ2Ｏ3、ＭｇＯの
微粒子をコーティング液に添加しても良い。これらの微
粒子は、基本的に透明であり、添加したことで可視光透
過率を低下させることがなく、高透明性の日射遮蔽特性
を妨害せず、摩耗強度の特性向上に有効であり、特に、
合成樹脂バインダーへの添加はその効果が大きい。
に、ＳｉＯ2、ＴｉＯ2、ＺｒＯ2、Ａｌ2Ｏ3、ＭｇＯの
微粒子をコーティング液に添加しても良い。これらの微
粒子は、基本的に透明であり、添加したことで可視光透
過率を低下させることがなく、高透明性の日射遮蔽特性
を妨害せず、摩耗強度の特性向上に有効であり、特に、
合成樹脂バインダーへの添加はその効果が大きい。
【００３９】コーティング液の塗布方法としては、特に
限定されるものではなく、ディッピング法、フローコー
ト法、スプレー法、バーコート法、スピンコート法、グ
ラビヤコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、
ブレードコート法など、処理液を平坦且つ薄く均一に塗
布できる方法であれば如何なる方法でも良い。
限定されるものではなく、ディッピング法、フローコー
ト法、スプレー法、バーコート法、スピンコート法、グ
ラビヤコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、
ブレードコート法など、処理液を平坦且つ薄く均一に塗
布できる方法であれば如何なる方法でも良い。
【００４０】また、合成樹脂バインダーを使用した場合
は、それぞれの硬化方法に従って硬化させれば良く、例
えば紫外線硬化樹脂であればそれぞれの光開始剤の共鳴
波長や、目的の硬化速度に併せて紫外線ランプを選択す
れば良い。代表的なランプとしては、低圧水銀ランプ、
高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドラ
ンプ、パルスキセノンランプ、無電極放電ランプ等が挙
げられる。
は、それぞれの硬化方法に従って硬化させれば良く、例
えば紫外線硬化樹脂であればそれぞれの光開始剤の共鳴
波長や、目的の硬化速度に併せて紫外線ランプを選択す
れば良い。代表的なランプとしては、低圧水銀ランプ、
高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドラ
ンプ、パルスキセノンランプ、無電極放電ランプ等が挙
げられる。
【００４１】また、光開始剤を使用しない電子線硬化タ
イプの樹脂バインダーの場合は、走査型、エレクトロン
カーテン型等の電子線照射装置を使用して硬化させれば
良い。また、加熱硬化型の樹脂であれば、目的の温度で
加熱すればよい。
イプの樹脂バインダーの場合は、走査型、エレクトロン
カーテン型等の電子線照射装置を使用して硬化させれば
良い。また、加熱硬化型の樹脂であれば、目的の温度で
加熱すればよい。
【００４２】本発明の膜では、上記微粒子の分散した膜
であるために、物理成膜法により製造された酸化物薄膜
のように結晶が緻密に膜内を埋めた鏡面状表面をもつ膜
に比べると、可視光領域での反射が少なく、ギラギラし
た外観を呈することが回避できる。
であるために、物理成膜法により製造された酸化物薄膜
のように結晶が緻密に膜内を埋めた鏡面状表面をもつ膜
に比べると、可視光領域での反射が少なく、ギラギラし
た外観を呈することが回避できる。
【００４３】可視光領域の反射をさらに抑制したい場合
は、本微粒子分散膜の上に、ＳｉＯ 2、ＭｇＦのような
低屈折率の膜を成膜することにより、容易に視感反射率
を低下させる多層膜を製造することができる。
は、本微粒子分散膜の上に、ＳｉＯ 2、ＭｇＦのような
低屈折率の膜を成膜することにより、容易に視感反射率
を低下させる多層膜を製造することができる。
【００４４】このように本発明によれば、上記無機微粒
子材料を混合することで、熱線遮蔽効果を有する膜の製
造が可能であるが、これらの微粒子材料は無機材料であ
るので、有機材料を用いたものと比べて耐候性は非常に
高く、例えば太陽光線の当たる部位に使用しても、色や
諸機能の劣化はほとんど生じない。
子材料を混合することで、熱線遮蔽効果を有する膜の製
造が可能であるが、これらの微粒子材料は無機材料であ
るので、有機材料を用いたものと比べて耐候性は非常に
高く、例えば太陽光線の当たる部位に使用しても、色や
諸機能の劣化はほとんど生じない。
【００４５】アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ブチ
ラール樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂に本発明の
インクを添加すれば、その性能を付与された樹脂成形品
を得ることが可能である。例えば、ポリエチレンテレフ
タレート等のＰＥＴフィルムの原料に本発明のインクを
練り込むことで、着色させたＰＥＴフィルムや、日射遮
蔽機能を付与したＰＥＴフィルムを得ることができる。
また、ポリカーボネートの原料に練り込めば、着色させ
たり、日射遮蔽機能を付与したポリカーボネート板が作
製できる。
ラール樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂に本発明の
インクを添加すれば、その性能を付与された樹脂成形品
を得ることが可能である。例えば、ポリエチレンテレフ
タレート等のＰＥＴフィルムの原料に本発明のインクを
練り込むことで、着色させたＰＥＴフィルムや、日射遮
蔽機能を付与したＰＥＴフィルムを得ることができる。
また、ポリカーボネートの原料に練り込めば、着色させ
たり、日射遮蔽機能を付与したポリカーボネート板が作
製できる。
【００４６】添加するインクの量や種類は目的に合わせ
て各種調合可能である。従来では、有機系の着色剤や、
日射遮蔽剤は耐熱性が低いために、樹脂と混合時の加熱
下で行われる作業で劣化してしまうため、基材に練り込
むような使用方法は不可能であったが、本発明によるイ
ンクは、耐熱性にも優れた無機材料を使用しているので
このような操作が可能となる。
て各種調合可能である。従来では、有機系の着色剤や、
日射遮蔽剤は耐熱性が低いために、樹脂と混合時の加熱
下で行われる作業で劣化してしまうため、基材に練り込
むような使用方法は不可能であったが、本発明によるイ
ンクは、耐熱性にも優れた無機材料を使用しているので
このような操作が可能となる。
【００４７】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例によって更に
詳細に示す。
詳細に示す。
【００４８】実施例 ・・・ トルエン８７ｇ、分散剤
（アデカ社製シリコーンカップリング剤）３ｇを撹拌混
合し、これにＴｉＯＮ微粒子１０ｇを添加し更に撹拌し
た。この液を、強力な解砕エネルギーを伴う分散処理を
行って、平均分散粒子径１００ｎｍ以下にした（Ａ
液）。
（アデカ社製シリコーンカップリング剤）３ｇを撹拌混
合し、これにＴｉＯＮ微粒子１０ｇを添加し更に撹拌し
た。この液を、強力な解砕エネルギーを伴う分散処理を
行って、平均分散粒子径１００ｎｍ以下にした（Ａ
液）。
【００４９】トルエン８７ｇ、分散剤（アデカ社製シリ
コーンカップリング剤）３ｇを撹拌混合し、これにＴｉ
Ｎ微粒子１０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強力
な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒子
径１００ｎｍ以下にした（Ｂ液）。
コーンカップリング剤）３ｇを撹拌混合し、これにＴｉ
Ｎ微粒子１０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強力
な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒子
径１００ｎｍ以下にした（Ｂ液）。
【００５０】トルエン８７ｇ、分散剤（アデカ社製シリ
コーンカップリング剤）３ｇを撹拌混合し、これにＦｅ
2Ｏ3微粒子１０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強
力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒
子径１００ｎｍ以下にした（Ｃ液）。
コーンカップリング剤）３ｇを撹拌混合し、これにＦｅ
2Ｏ3微粒子１０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強
力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒
子径１００ｎｍ以下にした（Ｃ液）。
【００５１】トルエン８６ｇ、分散剤（アデカ社製シリ
コーンカップリング剤）４ｇを撹拌混合し、これにカー
ボンブラック微粒子１０ｇを添加し更に撹拌した。この
液を、強力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平
均分散粒子径１００ｎｍ以下にした（Ｄ液）。
コーンカップリング剤）４ｇを撹拌混合し、これにカー
ボンブラック微粒子１０ｇを添加し更に撹拌した。この
液を、強力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平
均分散粒子径１００ｎｍ以下にした（Ｄ液）。
【００５２】トルエン６０ｇ、分散剤（アデカ社製シリ
コーンカップリング剤）１０ｇを撹拌混合し、こえにＡ
ＴＯ微粒子３０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強
力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒
子径１００ｎｍ以下にした（Ｅ液）。
コーンカップリング剤）１０ｇを撹拌混合し、こえにＡ
ＴＯ微粒子３０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強
力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒
子径１００ｎｍ以下にした（Ｅ液）。
【００５３】トルエン６０ｇ、分散剤（アデカ社製シリ
コーンカップリング剤）１０ｇを撹拌混合し、そこにＩ
ＴＯ微粒子３０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強
力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒
子径１００ｎｍ以下にした（Ｆ液）。
コーンカップリング剤）１０ｇを撹拌混合し、そこにＩ
ＴＯ微粒子３０ｇを添加し更に撹拌した。この液を、強
力な解砕エネルギーを伴う分散処理を行い、平均分散粒
子径１００ｎｍ以下にした（Ｆ液）。
【００５４】バインダー樹脂は、東亜合化学社製のハー
ドコート用紫外線硬化樹脂ＵＶ３７０１（不揮発分９９
％以上）を使用した。
ドコート用紫外線硬化樹脂ＵＶ３７０１（不揮発分９９
％以上）を使用した。
【００５５】比較例 ・・・ 市販の有機染料５ｇをト
ルエン９０ｇに溶解した（Ｇ液）。 「成膜および特性測定方法」表１の組成になるように、
上記各液をトルエンで希釈して撹拌混合した。このコー
ティング液を、バーコーターを用いて５０ミクロン厚の
ＰＥＴフィルム（帝人製ＥＰＥ−５０）の易接着面に成
膜した。塗布にはバーコーターを使用し、使用したバー
コーターＮｏ．を表１中に示した。これを１００℃の乾
燥機に３０秒間入れて溶剤を蒸発させ、その後高圧水銀
ランプを使用して紫外線を照射し、膜を硬化させた。形
成された膜の透過率を測定し、それぞれ可視光透過率、
日射透過率、色調（ハンターＬ値、ａ値、ｂ値）を算出
し、結果を表１中に記載した。ヘイズはヘイズメータを
用いて測定した。
ルエン９０ｇに溶解した（Ｇ液）。 「成膜および特性測定方法」表１の組成になるように、
上記各液をトルエンで希釈して撹拌混合した。このコー
ティング液を、バーコーターを用いて５０ミクロン厚の
ＰＥＴフィルム（帝人製ＥＰＥ−５０）の易接着面に成
膜した。塗布にはバーコーターを使用し、使用したバー
コーターＮｏ．を表１中に示した。これを１００℃の乾
燥機に３０秒間入れて溶剤を蒸発させ、その後高圧水銀
ランプを使用して紫外線を照射し、膜を硬化させた。形
成された膜の透過率を測定し、それぞれ可視光透過率、
日射透過率、色調（ハンターＬ値、ａ値、ｂ値）を算出
し、結果を表１中に記載した。ヘイズはヘイズメータを
用いて測定した。
【００５６】塗膜の耐久性は、スーパーＵＶテスター
（岩崎電気(株)製ＳＵＶ−Ｆ２）を用いて行った。この
ときの試料は、フィルムの４隅を２ミリ厚の透明板ガラ
スに添付しガラス面を紫外線照射ランプ側に向けてセッ
トし、評価は１５０時間連続照射（ブラックパネル温度
６０℃、照度 １００ｍＷ／ｃｍ2、シャワー及びフィ
ルター無し、照射距離 ２４０ｍｍ）後の色の変化を目
視で観察した。目視で色調に変化のないものには「○」
を、変化があるものには「×」を記入した。
（岩崎電気(株)製ＳＵＶ−Ｆ２）を用いて行った。この
ときの試料は、フィルムの４隅を２ミリ厚の透明板ガラ
スに添付しガラス面を紫外線照射ランプ側に向けてセッ
トし、評価は１５０時間連続照射（ブラックパネル温度
６０℃、照度 １００ｍＷ／ｃｍ2、シャワー及びフィ
ルター無し、照射距離 ２４０ｍｍ）後の色の変化を目
視で観察した。目視で色調に変化のないものには「○」
を、変化があるものには「×」を記入した。
【００５７】
【表１】
【００５８】表１の実施例１から実施例１４の膜の測定
結果より、ＴｉＯＮ、ＴｉＮ、Ｆｅ 2Ｏ3、カーボンブラ
ックのそれぞれ１種類以上を使用した膜において、可視
光透過率を低下させプライバシー保護機能をもたせた膜
が得られていることがわかる。また、更にＡＴＯ、ＩＴ
Ｏを添加することで、日射遮蔽特性が向上していること
がわかる。さらに、比較例１より、有機染料に比べて耐
久性が優れていることがわかる。
結果より、ＴｉＯＮ、ＴｉＮ、Ｆｅ 2Ｏ3、カーボンブラ
ックのそれぞれ１種類以上を使用した膜において、可視
光透過率を低下させプライバシー保護機能をもたせた膜
が得られていることがわかる。また、更にＡＴＯ、ＩＴ
Ｏを添加することで、日射遮蔽特性が向上していること
がわかる。さらに、比較例１より、有機染料に比べて耐
久性が優れていることがわかる。
【００５９】
【発明の効果】本発明により、従来の有機染料を用いた
ものより耐久性が良く、色調にも優れ、プライバシー保
護と日射遮蔽機能が同時に付与できるフィルムを得るた
めの濃着色日射遮蔽インク、これを基材表面に塗布、乾
燥した透明基材、このインクを含んだ樹脂組成物、この
樹脂組成物を成形して得た樹脂成型品、及び、濃着色日
射遮蔽フィルムが提供される。
ものより耐久性が良く、色調にも優れ、プライバシー保
護と日射遮蔽機能が同時に付与できるフィルムを得るた
めの濃着色日射遮蔽インク、これを基材表面に塗布、乾
燥した透明基材、このインクを含んだ樹脂組成物、この
樹脂組成物を成形して得た樹脂成型品、及び、濃着色日
射遮蔽フィルムが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０８Ｋ 3/22 Ｃ０８Ｋ 3/22 3/28 3/28 7/18 7/18 Ｃ０８Ｌ 29/14 Ｃ０８Ｌ 29/14 33/00 33/00 67/00 67/00 69/00 69/00 Ｃ０９Ｄ 201/00 Ｃ０９Ｄ 201/00 Ｆターム(参考） 4F071 AA30 AA31 AA43 AB03 AB18 AB22 AF30 AH03 AH07 BA01 BB05 BB06 BC01 4J002 BE061 BG001 CF001 CG001 DA036 DE116 DE136 DF016 FD096 GL00 GN00 4J038 HA026 HA166 HA216 HA316 KA12 MA09 NA19 NA27 PB02 PB07 PC03 PC08 4J039 AC00 AD00 AE00 BA04 BA33 BA35 BA37 BA39 BE01 BE33 EA21 FA02 FA04
Claims (6)
- 【請求項１】 濃着色成分として、窒化酸化チタン、窒
化チタン、カーボンブラック、及び、酸化鉄のいずれか
１種以上からなる粒子径２００ｎｍ以下の無機微粒子
と、必要により日射遮蔽成分として、アンチモン添加酸
化錫（ＡＴＯ）、または／及び、錫添加酸化インジウム
（ＩＴＯ）からなる粒子径２００ｎｍ以下の無機微粒子
とが分散した濃着色インク。 - 【請求項２】 濃着色成分として、窒化酸化チタン、窒
化チタン、カーボンブラック、及び、酸化鉄のいずれか
１種以上からなる粒子径２００ｎｍ以下の無機微粒子
と、必要により日射遮蔽成分として、アンチモン添加酸
化錫（ＡＴＯ）、または／及び、錫添加酸化インジウム
（ＩＴＯ）からなる粒子径２００ｎｍ以下の無機微粒子
とが分散した濃着色インクを、紫外線硬化樹脂、電子線
硬化樹脂、熱硬化樹脂、または、熱可塑性樹脂のいずれ
かの樹脂バインダーと混合したコーティング液。 - 【請求項３】 請求項１記載の濃着色インク、または、
請求項２記載のコーティング液を塗布したフィルム材。 - 【請求項４】 請求項１記載の濃着色インク、または、
請求項２記載のコーティング液を塗布した基材。 - 【請求項５】 請求項１記載の濃着色インクを、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、また
は、ポリカーボネート樹脂のいずれかに添加した樹脂組
成物。 - 【請求項６】 請求項５記載の樹脂組成物を成形した樹
脂成型品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000076325A JP2001262016A (ja) | 2000-03-14 | 2000-03-14 | 濃着色インク、これを用いたコーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂成型品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000076325A JP2001262016A (ja) | 2000-03-14 | 2000-03-14 | 濃着色インク、これを用いたコーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂成型品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001262016A true JP2001262016A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18594085
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000076325A Pending JP2001262016A (ja) | 2000-03-14 | 2000-03-14 | 濃着色インク、これを用いたコーティング液、フィルム、基材、樹脂組成物、及び樹脂成型品 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001262016A (ja) |
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