JP3255340B2 - 着色型反射防止膜 - Google Patents

着色型反射防止膜

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射を防止または低
減せしめるための着色型反射防止膜に関する。本発明の
反射防止膜は、自然光に近い、目に優しい光が得られる
という特徴を有し、陰極線管、液晶表示板などのディス
プレイ画面の反射防止および計器板の前面ガラス、自動
車ガラスまどの外光映り込みが問題となる透明板の反射
防止に有用である。
【0002】
【従来の技術】陰極線管、液晶表示板などのディスプレ
イ装置は産業上および民生用の分野で多用されており、
画質の向上もめざましいが、画面上に照明灯などの外光
が映り込むことにより、画質を劣化させることが多い。
また、計器、時計の前面板、自動車のフロントガラスな
どの透明性も外光の反射により損なわれ、問題となって
いる。
【0003】上記の問題点を解決するには、表面の反射
率を低下させることが効果的であり、このための手段と
して屈折率の異なる透明膜を基板表面上に積層する方法
が採られている。しかしながら、充分な反射防止効果を
得るためには、少なくとも3層以上の多層膜とする必要
があり、そのような多層膜は生産性が悪く、製造コスト
が高いことが普及の妨げとなっている。
【0004】特開平5−203804号には、基板上に
形成された第1の透明膜とさらにその上に形成された第
2の透明膜において、第1の透明膜中に適当な色素を含
有させることによって、可視領域における分光透過率の
最小となる波長と分光反射率の最小となる波長をほぼ一
致させ、ひいては、より広帯域にわたり反射防止効果が
得られるように構成した反射防止膜が記載されている。
しかしながら、この反射防止膜は、特定の波長の干渉光
が強く発現するため、特定の色が強く目に映り、ディス
プレイを長時間見続けると目の疲労を招き易い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の反射防止透明膜の課題を解決して、良好な反射防止能
を有し、生産性に優れ且つ製造コストが低く、しかも、
特定の波長の干渉光が強く発現することがなく、目に非
常に優しい自然光に近い光が得られる着色型反射防止膜
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、透明基材
の面上に形成された多層の透明膜からなる反射防止膜で
あって、該多層透明膜の最外層およびそれに隣接する層
それぞれ光吸収剤が含有され、かつ、光吸収剤を含有
する最外層の屈折率が、隣接する層の屈折率より0.0
1以上低く、該隣接する層に含有される光吸収剤は、最
外層に含有される光吸収剤とは別異の可視光領域に吸収
波長のピークがない黒色系光吸収剤であることを特徴と
する着色型反射防止膜によって達成される。
【0007】本発明の着色型反射防止膜に含まれる黒色
系光吸収剤は、好ましくは、カーボンブラック、黒色系
金属粉、黒色系金属酸化物および黒色系染料の中から選
ばれる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の着色型反射防止膜におい
て、ガラス、プラスチックなどの透明基材の表面に屈折
率が1.45〜2.10である第1の透明膜を密着して形
成し、さらにその上に第1の透明膜の屈折率より0.0
1以上低い屈折率を有する第2の透明膜(最外層)を密
着して形成することによって、ある程度の反射防止効果
を得ることができる。しかしながら、反射光のスペクト
ルには波長依存性が強く出現し、反射光が着色するのみ
ならず、可視光線の広い範囲にわたって充分な反射防止
効果を得ることができない。従って、目視では、十分な
反射防止ないし低減特性を達成することができない。
【0009】しかしながら、本発明におけるように、多
層反射防止膜の最外層の屈折率を隣接する層の屈折率よ
り0.01以上低くすることに加えて、最外層およびそ
れに隣接する層それぞれ光吸収剤を含有せしめ、且
つ、隣接する層に含有される光吸収剤として、最外層
に含有される光吸収剤とは別異の可視光領域に吸収波長
のピークがない黒色系光吸収剤を用いると、基材とそれ
に接する透明膜との界面、各隣接透明膜間の界面、およ
び最外層の透明膜の表面より反射する光のバランスが調
節され、結果として反射スペクトルが改良され、且つ反
射率が低下する。
【0010】透過光の着色をできるだけ避け、十分な反
射防止効果を得るとともに、目に優しい光を得るため
に、光吸収剤を最外層中に配合し、且つ、隣接する層中
に該光吸収剤とは別異の可視光領域に吸収波長のピーク
がない黒色系光吸収剤を配合することが重要である。最
外層のみでなく、他の透明膜層中にも可視光領域に吸収
波長のピークがある光吸収剤を配合すると、単に透過光
が着色するのみで十分な反射防止効果が得られない場合
がある。特に、最外層に比べて、他の光吸収剤配合透明
膜層の吸光度が高い場合は十分な反射防止効果の向上が
見られず、単に透過率が低下するのみである。従って、
可視光領域に吸収波長のピークがある光吸収剤は、最外
層のみに配合しなければならない。
【0011】多層反射防止膜を構成する透明膜の層数は
格別限定されないが、均一な膜を積層することの煩雑さ
および製造コストを考慮すると、二層で構成することが
好ましい。多層反射防止膜における最外層と隣接層との
屈折率差はいずれも0.01以上であることが必要であ
り、好ましくは0.1以上である。屈折率差が0.01未
満では十分な反射防止効果が得られない。
【0012】多層透明膜の最外層に配合する光吸収剤と
しては最大吸収波長Lのあるものを用いることができ
る。そのような光吸収剤が含まれない場合、波長(横
軸)と反射率(縦軸)との関係をあらわすグラフは多く
の場合V字型となり、可視光線の広い範囲にわたって十
分な反射防止効果を得ることができないため、V字型の
底点に相当する可視光波長L(nm)以外の可視光を主
として吸収する光吸収剤を配合することが好ましく、最
大吸収波長Lが約400〜800nmである光吸収剤は
この要求に応えるのに好適である。
【0013】特に最大吸収波長Lが550nm±50n
mにある時、反射スペクトルの改良効果が最も顕著に認
められ、例えば、ジオキサジンバイオレットを用いた場
合、約0.004absの吸光度より効果が現われ、0.
01abs以上の吸光度においてその効果は著しくな
る。反射防止膜の膜厚は、最外層が20〜150nmの
範囲、それに隣接する高屈折率層が40〜200nmの
範囲であることが望ましい。
【0014】反射防止透明膜を作製するための材料とし
ては、屈折率および最大吸収波長Lが上記の要件を満た
し、かつ透明な膜を形成することができる材料が用いら
れる。そのような材料としては、例えば、シリカ化合
物、多孔質シリカ、チタン化合物、スズ化合物、インジ
ウム化合物、ジルコニウム化合物などの無機化合物、お
よびアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹
脂、エポキシ樹脂などの有機材料が挙げられる。これら
は単独でも、または2以上を組合せて用いることができ
る。
【0015】多層膜の最外層を構成する材料としては、
それぞれ、隣接する基材または隣接する層を構成する材
料より屈折率が0.01以上低い材料を用いなければな
らない。そのように屈折率が低い材料の好ましい例とし
てはシリカ化合物が挙げられる。シリカ化合物は屈折率
が低い(SiO2=1.46)ことに加えて、硬化剤とし
ての機能も併有するので好都合である。
【0016】光吸収剤としては、例えば、モノアゾピグ
メント、キナクリドン、アイアン・オキサイド・イエロ
ー、ジスアゾピグメント、フタロシアニングリーン、フ
タロシアニンブルー、シアニンブルー、フラバンスロン
エロー、ジアンスラキノリルレッド、インダンスロンブ
ルー、チオインジゴボルドー、ペリノンオレンジ、ペリ
レンスカーレット、ペリレンレッド178、ペリレンマ
ルーン、ジオキサジンバイオレット、イソインドリノン
エロー、キノフタロンエロー、イソインドリンエロー、
ニッケルニトロソエロー、マダーレーキ、銅アゾメチン
エロー、アルカリブルー、亜鉛華、酸化チタン、弁柄、
酸化クロム、チタンイエロー、コバルトブルー、セルリ
アンブルー、コバルトグリーン、アルミナホワイト、ビ
リジアン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、
朱、リトポン、黄鉛、モリブデートオレンジ、クロム酸
亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、鉛白、群青、マンガンバイオレット、コバルトバイ
オレット、エメラルドグリーン、紺青、金属粉などの有
機および無機顔料、ならびにアゾ染料、アントラキノン
染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン
染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、
ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ベリノン染料
などの染料が挙げられる。これらの光吸収剤は単独で、
または、二つ以上を組合せて用いることができる。
【0017】光吸収剤配合透明膜の吸光度Aは下記式で
表わされる。 A=log10(I0/I)=εCD (式中、I0:入射光、I:透過光、C:色濃度、D:
光距離(膜厚)、ε:モル吸光係数) 本発明では、一般に、モル吸光係数ε>104の光吸収
剤が用いられる。また、光吸収剤の配合量は、使用する
光吸収剤の吸光度に依存して変るが、一般に、光吸収剤
を配合した多層透明膜の最外層の吸光度のピーク値A1
が0.0004〜3abs.の範囲となるような量である
ことが望ましい。より好ましい吸光度のピーク値は0.
01〜1の範囲である。これらの要件が満たされないと
透明度および/または反射防止効果が低下する。
【0018】本発明の多層反射防止膜の最外層に隣接す
る層に含有せしめる光吸収剤としては、最外層に含有せ
しめる光吸収剤とは別異の可視光領域に吸収波長のピー
クがない黒色系光吸収剤のみ用いられる。このように
黒色系光吸収剤を配合することによって、本発明の反射
防止膜を、例えば、ブラウン管映像面上に形成したと
き、コントラストのよい映像を得ることができる。しか
も、映像コントラストの向上のみならず、反射防止効果
がより向上する。
【0019】上記のような黒色系光吸収剤としては、可
視光領域(400〜800nm)に吸収波長のピークが
なく、可視光領域400〜800nmの全体に亘って透
過率を低下する作用を示すものが用いられる。そのよう
な黒色系光吸収剤の具体例としては、カーボンブラッ
ク、黒色系金属粉、黒色系金属酸化物、黒色系染料など
が挙げられるが、安定性、経済性および導電性の面から
カーボンブラックが最良である。黒色系光吸収剤の配合
量は、一般に、反射防止膜の重量に対して50重量%以
下、好ましくは1〜20重量%である。
【0020】本発明の反射防止膜には、本発明の目的が
達成される限り、種々の材料を加えることができる。例
えば、多層反射防止膜の任意の少なくとも一層中に、ア
ンチモンをドープした酸化スズ粉末、スズをドープした
酸化インジウム粉末および金属粉末の中から選ばれた少
なくとも一種を透明膜形成材料の一部として配合する
と、帯電防止性に優れ、可視光線の散乱を抑制し、且
つ、十分密度の高い透明膜を得ることができる。特に、
塗布法によって膜を作製する場合にこの利点はより大き
い。
【0021】ドープされるアンチモンまたはスズの量は
通常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%であ
る。また、これら酸化スズ粉末および/または酸化イン
ジウム粉末の配合量は、反射防止膜の重量に対して通常
80重量%以下、好ましくは20〜60重量%が用いら
れる。また、金属粉末としては、銀、金、銅などの10
0 s/cm以上の導電性を有し、且つ一次粒子の平均
粒径が0.1μm以下である金属粉末が用いられ、その
配合量は、反射防止膜の重量に対して通常80重量%以
下、好ましくは10〜60重量%である。
【0022】多層反射防止膜の最外層中には多孔質シリ
カを配合することが好ましく、特に平均粒径が1〜10
0nmおよび屈折率が1.2〜1.4の多孔質シリカを配
合することが好ましい。多孔質シリカを含有せしめるこ
とによって、反射率を低減させる効果が助長される。透
明性反射防止膜を構成する材料粒子および光吸収剤粒子
の粒径は膜厚以下であれば格別限定されるものではない
が、可視光線の光散乱を抑制し且つ十分密度の高い膜を
得るには平均粒径が100nm以下であることが好まし
い。
【0023】光吸収剤を配合した多層膜の最外層のさら
に外表面上に薄い補助膜を形成することができる。補助
膜としては、保護用ハードコートを主たる目的として形
成される膜層0.02μm未満の薄膜、および外光を散
乱させることを主たる目的として形成される外表面に凹
凸を有する、凸部の膜層が0.1μm未満である薄膜な
どが挙げられる。
【0024】また、外光を散乱させることを目的とし
て、外表面に凹凸を有する薄い補助膜を形成することに
替えて、光吸収剤を配合した多層膜の最外層の外表面自
体に凹凸を形成することもできる。本発明の反射防止膜
が形成される基材としては、テレビ陰極線管、液晶表示
板などのディスプレイ、ならびに計器、時計などの前面
板が例示され、この基材は透明な無機ガラスまたはプラ
スチックからなる。
【0025】本発明の透明性反射防止膜を形成する方法
としては、従来から用いられている種種の方法を採るこ
とができる。すなわち、スパッタリング法、蒸着法およ
び塗布方法などが採られる。これらの中でも、安価で膜
の作製が容易な塗布法が好ましく、特に、スプレー法、
スピンコート法、ディップ法、グラビア法などが一般に
好ましい。また、成膜時の硬膜条件(加熱温度、時間)
などは通常の塗布技術によって選定される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例について具体的に説明
する。各実施例および比較例で得られた透明材料積層体
の特性は、以下のように測定した。 (1)表面抵効率は三菱油化(株)製Model MC
P−T4000四端子表面抵抗計を用いて測定した。 (2)ヘーズおよび全光線透過率は東京電色(株)製M
odel TC−HIIIDPヘーズメータを用いて測定
した。
【0027】(3)表面反射率は、入射角5度の正反射
治具を用いて日本分光(株)製Ubest−50分光光
度計により測定した。 (4)密着性は、ライオン(株)製消しゴムNo.50
を用いて1kgfの荷重をかけて表面を摩擦しながら2
0回往復運動せしめ、表面損傷の発生を目視観察し、評
価した。
【0028】実施例1 (1)光吸収剤含有透明膜形成用塗料(a)を下記のよ
うに調製した。テトラエトキシシラン2.8gと塩酸0.
004g、エチルアルコール95.27gおよび水1.9
gを混合して均一な溶液とした後、バイオレット顔料
(東洋インキ製造社製:商標LIONOGEN VIO
LET R6200)0.02gと分散剤(ビックケミ
ージャパン社製:商標Disperbyk−190)
0.004gを添加し、超音波ホモジナイザー(セント
ラル科学貿易社製:ソニファイヤー450)で10分間
処理して、均一な分散液とした。
【0029】(2)黒色顔料含有高屈折率膜形成用塗料
(b)を下記のように調製した。スズドープ酸化インジ
ウム微粉末(住友大阪セメント製)2.7g、カーボン
ブラック(三菱化学社製:商標MA−100)0.2
g、ブチルセロソルブ20g、分散剤(日本油脂社製:
商標ポリスターOM)0.16gおよび水76.74gを
サンドミルを用いて150分間分散混合を行い、均一な
分散液とした。
【0030】(3)積層体の製造 ガラス基板上に、面温40℃において、前記塗料(b)
をスピンコート法により塗布し、50℃の温風により1
分間乾燥した。0.1μmの厚さを有する黒色顔料含有
高屈折率膜が形成された。次に、このガラス基板の黒色
顔料高屈折率膜上に40℃において、塗料(a)をスピ
ンコート法により塗布し、50℃の温風により乾燥し、
これに160℃で20分間の焼き付け処理を施して厚さ
0.1μmの光吸収剤含有透明膜を形成した。得られた
着色反射防止膜の評価結果を表1に示すとともに、着色
反射防止膜の反射スペクトルを図1(曲線E1)に示
す。
【0031】比較例1 実施例1と同様な操作を行った。ただし、塗料(a)の
替わりに、下記のように調製した塗料(c)を用いた。
テトラエトキシシラン2.8gと塩酸0.004g、エチ
ルアルコール95.29gおよび水1.9gを混合して均
一な溶液とした。また、黒色顔料含有高屈折率膜形成用
塗料(b)に代えて下記組成のものを用いた。スズドー
プ酸化インジウム微粉末3.0g、ブチルセロソルブ1
5g、分散剤0.17gおよび水81.43g。着色反射
防止膜の評価結果および反射スペクトルを表1および図
2(曲線C1)に示す。
【0032】比較例2 実施例1と同様な操作を行った。ただし、塗料(b)中
のスズドープ酸化インジウム量を2.9gとし、カーボ
ンブラックを無添加とした高屈折率膜形成用塗料(d)
を調製し、これを塗料(b)の替わりに用いた。着色反
射防止膜の評価結果を表1に示すとともに、その反射ス
ペクトルを図3(曲線E3)に示す。
【0033】比較例3 実施例1と同様な操作を行った。ただし、塗料(b)を
用いず、塗料(a)による単層コートとした。着色反射
防止膜の評価結果を表1に示すとともに、その反射スペ
クトルを図4(曲線E5)に示す。
【0034】比較例4 比較例3と同様な操作を行った。ただし、塗料(a)の
替わりに塗料(c)を用いた。着色反射防止膜の評価結
果を表1に示すとともに、その反射スペクトルを図4
(曲線C3)に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明の着色型反射防止膜は、良好な反
射防止能を有し、生産性がよく、しかも、目に特に優し
い自然光に近い光が得られる。この着色型反射防止膜
は、例えば、テレビ陰極線管、液晶表示板などのディス
プレイ、および計器、時計などの前面板に形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明の反射防止膜の反射
スペクトル。
【図2】比較例1で得られた反射防止膜の反射スペクト
ル。
【図3】比較例2で得られた反射防止膜の反射スペクト
ル。
【図4】比較例3で得られた反射防止膜および比較例4
で得られた反射防止膜の反射スペクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 伸一 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪 セメント株式会社新材料事業部内 (72)発明者 森 一倫 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪 セメント株式会社新材料事業部内 (72)発明者 若林 淳美 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪 セメント株式会社新材料事業部内 (56)参考文献 特開 平7−151903(JP,A) 特開 昭54−134451(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材の面上に形成された多層の透明
    膜からなる反射防止膜であって、該多層透明膜の最外層
    およびそれに隣接する層それぞれ光吸収剤が含有さ
    れ、かつ、光吸収剤を含有する最外層の屈折率が、隣接
    する層の屈折率より0.01以上低く、該隣接する層
    含有される光吸収剤は、最外層に含有される光吸収剤と
    は別異の可視光領域に吸収波長のピークがない黒色系光
    吸収剤であることを特徴とする着色型反射防止膜。
  2. 【請求項2】 前記黒色系光吸収剤はカーボンブラッ
    ク、黒色系金属粉、黒色系金属酸化物および黒色系染料
    の中から選ばれる請求項1記載の着色型反射防止膜。
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