JP2001258746A - 高温加熱用調理機器の調理面構造とその製造方法 - Google Patents

高温加熱用調理機器の調理面構造とその製造方法

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宏 高坂
Norio Sugidachi
載雄 杉立
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C28/00Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温加熱用調理機器の調理面構造とその製造
方法を改善する。 【解決手段】 高温加熱用調理機器の調理面構造1は、
調理面を構成する金属素材13と、この金属素材13の
調理面とすべき表面13Sを少なくとも覆うように形成
された硬質下地層8と、この下地層8上に形成された非
粘着性樹脂層7とを含み、下地層8はゾルゲル塗料から
固化した硬質酸化物と、ゾルゲル塗料に混合されて含め
られたポリアミドイミド樹脂および硬質微粒子とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温度で食品を調理して
も食品が焦げつきにくい高温加熱調理用機器の調理面構
造とその製造方法に関し、特に、調理面構造の金属へら
に対する摩耗耐久性などの改善とその製造方法の簡略化
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高温加熱調理用機器であるホットプレー
ト、電気鍋、フライパンなどの調理面や電子レンジオー
ブン内壁には、食品の焦げつきを防止するためにフッ素
樹脂などの非粘着性トップコート層を含む調理面構造が
施されている。
【0003】図3において、このような調理面構造を含
む一例として、特開平8−66314に開示されたホッ
トプレートが概略的な断面図で図解されている。このホ
ットプレート20においては、金属素材13の内表面3
に高温加熱用の調理面構造4が形成されており、プレー
ト側面5とプレート底面6を含んでいる。
【0004】図4において、図3に示された調理面構造
のさらに詳細な構成が概略的な断面図で図解されてい
る。この調理面構造において、金属素材13の調理面と
すべき表面14には、微細な表面凹凸構造が形成されて
いる。このような表面凹凸構造は、調理面14とその上
に形成される被覆層との結合性を高めるように作用し得
る。金属素材13の調理面14の表面凹凸構造は、たと
えば、サンドブラスト、ジェット鏨、エンボス加工など
を利用して形成され得る。
【0005】金属素材13の調理面14上には、ゾルゲ
ルプロセスによって形成された硬質下地層16が形成さ
れている。硬質下地層16には、硬質微粒子18が分散
させられて含められている。このような硬質下地層16
は、無機酸化物微粒子18をゾルゲル塗料に混合した混
合塗料を調理面14上に塗布し、その混合塗料に含まれ
るゾルゲル塗料を加熱加水分解させて固化することによ
って形成され得る。すなわち、この硬質下地層は、ゾル
ゲル塗料が固化した硬質無機質層16と、それに混入さ
れた無機酸化物微粒子18とを含んでいる。硬質下地層
16上には、プライマ層P5が付与されている。このプ
ライマ層P5は、その上に形成される非粘着性樹脂層1
7と硬質下地層16との間の接合性を高めるために必要
とされるものである。このようなプライマ層P5は、ポ
リエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルファイド、
またはポリアミドイミドなどとフッ素樹脂塗料との混合
物を用いて形成され得る。
【0006】プライマ層P5上には、非粘着性樹脂層1
7が形成されている。このような非粘着性樹脂層17は
フッ素樹脂塗料を用いて形成することができ、食品など
の焦げつきを防止するように作用し得るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図4に図解されている
ような高温加熱用調理機器の調理面構造では、調理面1
4上に硬質無機質層16、プライマ層P5、および非粘
着性樹脂層17を順次積層した3層構造を形成しなけれ
ばならず、製造工程が複雑となって生産コストも高くな
るという問題がある。
【0008】このような従来技術の状況に鑑み、本発明
は、3層構造に比べて製造工程が簡略でかつ低コストで
形成し得る2層構造を含む新規な調理面構造によって、
金属へらに対する耐傷つき性と被覆層の耐剥離性を確保
させるとともに、高温調理を行なっても調理面に食品な
どが焦げつきにくくかつしみ汚染を生じにくくすること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、高温加
熱用調理機器の調理面構造は、調理面を構成する金属素
材と、この金属素材の調理面とすべき表面を少なくとも
覆うように形成された硬質下地層と、この下地層上に形
成された非粘着性樹脂層とを含み、その下地層はゾルゲ
ル塗料から固化した硬質無機酸化物と、ゾルゲル塗料に
混合されて含められたポリアミドイミド樹脂および硬質
微粒子とを含むことを特徴としている。
【0010】そのような下地層は、ゾルゲル塗料から固
化した酸化物として35〜45質量%、ポリアミドイミ
ド樹脂として35〜45質量%、そして硬質微粒子とし
て10〜20質量%の範囲内の割合で含むことが好まし
い。
【0011】下地層は、さらに、5〜30質量%の範囲
内でポリイミド系樹脂をも付加的に含んでいてもよい。
【0012】下地層は、15〜50μmの範囲内の厚さ
を有していることが好ましい。このような調理面構造に
含まれる硬質下地層は、ゾルゲル塗料にポリアミドイミ
ド樹脂と硬質微粒子とを混合して混合塗料を調製し、金
属素材の調理面を少なくとも覆うようにその混合塗料を
塗布し、その混合塗料に含まれるゾルゲル塗料を加熱加
水分解させて固化することによって形成され得る。
【0013】なお、このような下地層の形成において、
混合塗料にはポリイミド樹脂が追加的に含められてもよ
い。
【0014】
【発明の実施の形態】図2において、本発明による高温
加熱用調理機器の調理面構造をホットプレートに適用し
た一例が概略的な断面図で示されている。このホットプ
レート10は、プレート側面11とプレート底面12と
を有している。それらの側面と底面を構成する金属素材
13の内表面14上には、金属へらが使えて高温で調理
しても焦げつきやしみ汚染を生じにくい調理面構造1が
形成されている。
【0015】図1において、図2に示された調理面構造
のさらに詳細な構成例が、概略的な断面図で図解されて
いる。この調理面構造1においては、予めエンボス加工
を施した金型で凹凸粗面が形成された金属素材13の内
表面13Sがサンドブラストなどで下地処理され、微細
な表面凹凸構造が形成されている。この表面凹凸構造に
おいて、その上に形成される硬質下地層8との結合性を
高めるなどのために、凸部の山の高さが10〜60μm
の範囲内にあることが好ましく、その山のピッチが50
〜400μmの範囲内にあることが好ましい。
【0016】調理面13S上に硬質下地層8を形成する
ための混合塗料の調製として、たとえばオルガノアルコ
キシシランを含むゾルゲル塗料にポリイミド樹脂と硬質
微粒子が混合される。このとき、ポリアミドイミド樹脂
は、予め極性溶媒と清水で調製された希釈溶媒で希釈し
た後に混合される。高質微粒子としては、種々の微粒子
を利用することができ、たとえばシリカ、アルミナなど
の無機酸化物の微粒子を用いることができる。なお、混
合塗料には、ポリイミド系樹脂が付加的に添加されて混
合されてもよい。その場合には、ポリアミドイミド樹脂
の場合と同様に、希釈溶媒でポリイミド系樹脂を希釈し
た後に混合塗料に添加される。
【0017】混合塗料の成分配合割合としては、ゾルゲ
ル塗料に含まれる固化成分として35〜45質量%、ポ
リアミドイミド樹脂として35〜45質量%、および高
質微粒子として10〜20質量%の範囲内で含むことが
好ましい。また、混合塗料にポリイミド系樹脂を付加的
に添加する場合には、5〜30質量%の範囲内で追加し
て含められることが好ましい。
【0018】このような混合塗料の成分配合割合の範囲
が好ましいのは、以下の理由による。すなわち、ゾルゲ
ル塗料の比率が少なすぎれば下地層8の硬度が低下し、
耐傷つき性能が低下する。他方、ゾルゲル塗料の比率が
大きすぎれば、混合塗料のゲル化が進行しやすくなっ
て、その貯蔵安定性が低下する。また、ポリアミドイミ
ド樹脂の比率が少なくなれば、下地層8とその上に形成
される非粘着性樹脂層7との間の接合性が低下する。他
方、ポリアミドイミド樹脂の比率が大きすぎれば、下地
層8の硬度が低下し、耐傷つき性が低下する。さらに、
硬質粒子の比率が少なすぎれば下地層8の摩耗耐久性が
低下し、多すぎれば調理面13Sと非粘着性樹脂層7と
に対する下地層8の接合性が低下する。ポリイミド系樹
脂を添加すれば、非粘着性樹脂層7と下地層8との間の
良好な接合性を確保しながら下地層8の硬度を上げるこ
とができる。しかし、ポリイミド系樹脂の添加が多くな
りすぎれば、混合塗料がゲル化しやすくなってその貯蔵
安定性が低下する。
【0019】なお、硬質微粒子の粒径は10〜60μm
の範囲内にあることが好ましい。これは、粒径が小さす
ぎれば下地層8の摩耗耐久性が低下し、大きすぎれば調
理面構造1の仕上がり外観が劣るとともに、高温調理時
の焦げつき汚染性も低下するからである。
【0020】上述のように調製された混合塗料は、金属
素材13の調理面13S上で固化後に15〜50μmの
範囲内の厚さになるように、塗装装置を用いて塗布され
る。この塗布された混合塗膜が薄すぎる場合には、固化
後の下地層8の耐食性や耐傷つき性が不十分となる。他
方、混合塗膜が厚すぎる場合には、塗装時における塗料
たれ不良や固化後の外観不良が発生しやすくなるととも
に、塗装コストが高くなる。
【0021】塗布された混合塗膜は、それに含まれる希
釈溶媒の乾燥とゾルゲル塗料の加水分解の目的で、熱風
乾燥炉などを用いて、100〜180℃の範囲内の温度
で10〜20分の範囲内の時間だけ加熱される。これに
よって混合塗膜が固化し、硬質下地層8が形成される。
【0022】冷却された硬質下地層8上には、非粘着性
樹脂層7を形成するために、フッ素樹脂塗料が焼成後に
10〜30μmの範囲内の厚さになるように塗布され
る。このフッ素樹脂塗料としては、たとえば、ディスパ
ージョン型の四フッ化エチレン樹脂塗料が用いられ得
る。塗布されたフッ素樹脂塗膜は80〜120℃の範囲
内の温度で5〜15分の範囲内の時間だけ予備乾燥さ
れ、その後、380〜420℃の範囲内の温度で10〜
20分の範囲内の時間だけ焼成することによって、硬質
下地層8に対して密着接合させられるとともに硬化させ
られる。
【0023】上述のように形成された高温加熱用調理機
器の調理面構造においては、金属へらに対する耐傷つき
性および耐剥離性を向上させることはもちろん、高温の
食品調理においても耐焦げつき性および耐しみつき汚染
性を向上させるように、金属素材表面13Sの凹凸形
状、その表面13S上に形成される硬質下地層8の厚
さ、および非粘着性樹脂層7の厚さの3つの条件が適切
に選択されている。すなわち、前述のように、調理面と
なる金属素材表面13Sに形成される凹凸面は、その凸
部である山の高さが10〜60mmの範囲内でかつ山の
ピッチが50〜400mmの範囲内に選ばれている。ま
た、凹凸表面13Sを覆う硬質下地層の厚さは、15〜
50μmの範囲内に選ばれている。さらに、硬質下地層
8を覆う非粘着性樹脂層7の厚さは、10〜30μmに
選ばれている。
【0024】このように構成されたホットプレートは、
従来技術に比べて改善された金属へらに対する摩耗耐久
性を備えながら、高温調理を行なっても調理食品の焦げ
つきとしみつきを顕著に軽減することができる。したが
って、このようなホットプレートでは、調理工程におい
て食品の調理時の手さばきとカット作業で切れのよい素
早い作業が可能になるとともに、高温調理による料理の
味の向上と高速調理が可能となり、清掃性も良好で料理
臭が残ることもない。
【0025】ところで、硬質下地層8を形成するため
に、上述のようなゾルゲルプロセスを利用する代わり
に、ホーロー仕上げによるガラス質層を形成することも
考えられる。しかしながら、ホーロー仕上げをするため
には高温処理を必要とするので、たとえば調理面13S
を構成する金属素材13として、アルミニウム合金ダイ
キャストなどの融点の低い金属素材を用いることができ
ない。
【0026】また、硬質下地層8としてたとえばアルマ
イト仕上げしたγ−Al23・H2Oなどを利用するこ
とも考えられる。しかし、アルミニウム合金ダイキャス
ト等(JIS−ADC12等)の鋳物にはアルマイト仕
上げすることが難しく、高価な処理設備が必要となる。
【0027】さらに、硬質下地層8を形成するために、
プラズマ溶射等の溶射手段で硬質材料を溶融して吹き付
ける方法や、粉体塗装のように粉体を吹き付けてから焼
成によって形成する方法も考えられる。しかし、これら
の方法によっては気孔の少ない緻密な硬質下地層8を形
成することができず、高温調理を行なった場合に調理面
構造1の焦げつき汚染性が劣ったものになる。
【0028】さらにまた、プラズマ溶射等の溶射手段や
粉体塗装によって形成された多孔質の硬質下地層の気孔
を封孔することによって硬質下地層8を形成することも
考えられる。しかし、これらの多孔質の硬質無機質層を
緻密な層にするには、たとえば約800〜1000℃ま
たはそれ以上の高い溶融温度が必要となり、調理面構造
を構成する金属素材13の耐熱性が問題となる。
【0029】さらにまた、セラミック溶射法を用いて厚
さ30〜60μm程度の硬質無機質層を形成して硬質下
地層8として利用することも考えられるが、このような
セラミック溶射法によって形成される硬質無機質層も多
孔質層である。
【0030】他方、本発明におけるようにゾルゲル塗料
のような液体塗料を利用すれば、比較的低温において気
孔の少ない緻密な硬質下地層8を形成することができ
る。
【0031】また、プラズマ溶射法等の溶射法によって
形成される硬質無機質層の色はそれの含まれる金属酸化
物の色になるが、本発明によるゾルゲル塗料を用いる場
合には、その塗料内にたとえばCo−Fe−Mn系複合
酸化物等の黒色無機質顔料を混入することができ、これ
によって硬質下地層8を容易に黒色にすることができ
る。したがって、非粘着性樹脂層7に傷や剥がれが生じ
て硬質下地層8が部分的に露出しても、黒色に着色され
ているので目立ちにくく、また、焦げなどのしみ汚染な
ども目立たなくなる。
【0032】本発明による調理面構造を有するホットプ
レートの実用テストにおける金属へらに対する摩耗テス
トでは、2万回の摩擦によっても異常が認められず、高
温での牛肉ステーキの調理テストを連続して10回繰返
しても表面異常は認められなかった。
【0033】このように、本発明を利用することによっ
て、従来技術より改善された金属へらに対する摩耗耐久
性を備えながら高温調理において焦げ等の汚染に耐える
強固な被膜を有する高温加熱用調理機器の調理面構造を
形成することができる。その結果、そのような調理面構
造を有する高温加熱調理機器において、混ぜる、切る、
ひっくり返す等の調理食品の加工作業が効率よくできる
ことに加えて、従来にない速い速度でおいしくかつ仕上
げ外観の良好な調理ができることになる。
【0034】なお、上述の実施の形態ではSiO2系の
ゾルゲル塗料を用いて説明されたが、他の種々のゾルゲ
ル塗料も同等に利用することができる。たとえば、チタ
ニア(TiO2)系、ジルコニア(ZrO2)系、さらに
はアルミナ(Al23)系のゾルゲル塗料を利用するこ
とができる。チタニア系の主成分としては、たとえばチ
タンイソプロポキシド(Ti[OC374)、ジルコ
ニア系の主成分としてはたとえばジルコニウムイソプロ
ポキシドのβ−ジケトン誘導体、さらにはアルミナ系の
主成分としてはたとえばアルミニウムイソプロポキシド
(Al[OCH(CH323)などを好ましく用いら
れ得る。
【0035】
【発明の効果】請求項1に記載されているような高温加
熱用調理機器の調理面構造においては、従来では3層構
造を含んでいた調理面構造を2層構造で形成することが
でき、簡略な工程で得ることができる。そして、その調
理面構造では、高温で食品を調理しても調理面への食品
の焦げつきやしみ汚染が生じにくくなる。
【0036】請求項2に記載されているような成分比率
を有する硬質下地層を形成するための混合塗料は、従来
の硬質微粒子とゾルゲル塗料のみを含む塗料と同等の貯
蔵安定性を有するとともに、良好な塗装作業性をも備え
ている。
【0037】請求項3に記載されているように硬質下地
層がポリイミド系樹脂をも含む場合には、アルミ、アル
ミダイキャスト、ステンレス、鉄板などの種々の金属素
材の調理面に対するその硬質下地層の結合性を高めるこ
とができる。
【0038】請求項4に記載されているような厚さを有
する硬質下地層を利用することによって、本発明による
種々の効果を効率よく低コストで発揮させることができ
る。
【0039】請求項5に記載されているようなゾルゲル
プロセスを利用することによって、通常の塗装設備を用
いて、耐摩耗性、耐焦げつき性、および耐汚染性を備え
た高温加熱調理機器の調理面構造を比較的低温でかつ低
コストで製造することができる。
【0040】請求項6に記載されているようなポリイミ
ド樹脂をも含む混合塗料を利用することによって、種々
の金属素材を用いて良好な耐摩耗性、耐焦げつき性、お
よび耐汚染性を有する調理面構造を製造することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例による高温加熱用
調理機器の調理面構造の詳細を示す概略的な断面図であ
る。
【図2】 図1に示された調理面構造を含むホットプレ
ートを示す概略的な断面図である。
【図3】 従来のホットプレートの一例を示す概略的な
断面図である。
【図4】 図3に示されたホットプレートにおける調理
面構造の詳細を示す概略的な断面図である。
【符号の説明】
1 高温加熱用調理機器の調理面構造、7 非粘着性樹
脂層、8 硬質下地層、10 ホットプレート、11
プレート側面、12 プレート底面、13 金属素材、
13S 金属素材の凹凸表面、14 金属素材の内表
面。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 179/08 C09D 179/08 Z (72)発明者 杉立 載雄 大阪府大阪市北区西天満3丁目13番7号 株式会社扇商會内 Fターム(参考) 4B040 AA02 AC03 EB01 EB06 4B055 AA13 BA52 BA57 CA02 FA04 FB48 FC20 FD03 4J038 AA011 AA012 CD121 DJ022 DJ051 HA211 HA212 HA216 HA441 HA442 HA446 KA08 KA20 LA02 MA10 NA05 NA11 NA12 NA14 PB02 PC02 4K044 AA01 AA06 AB10 BA12 BA13 BA14 BA21 BB03 BB11 BC01 BC04 CA15 CA53

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理面を構成する金属素材と、 前記金属素材の調理面とすべき表面を少なくとも覆うよ
    うに形成された硬質下地層と、 前記下地層上に形成された非粘着性樹脂層とを含み、 前記下地層はゾルゲル塗料から固化した硬質無機酸化物
    と、前記ゾルゲル塗料に混合されて含められたポリアミ
    ドイミド樹脂および硬質微粒子とを含むことを特徴とす
    る高温加熱用調理機器の調理面構造。
  2. 【請求項2】 前記下地層は前記ゾルゲル塗料から固化
    した酸化物として35〜45質量%、ポリアミドイミド
    樹脂として35〜45質量%、そして硬質微粒子として
    10〜20質量%の範囲内で含むことを特徴とする請求
    項1に記載の調理面構造。
  3. 【請求項3】 前記下地層は5〜30質量%の範囲内で
    ポリイミド系樹脂を付加的に含んでいることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の調理面構造。
  4. 【請求項4】 前記下地層は15〜50μmの範囲内の
    厚さを有することを特徴とする請求項1から3のいずれ
    かの項に記載の調理面構造。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかの項に記載さ
    れた調理面構造を製造するための方法であって、 前記硬質下地層の形成において、 ゾルゲル塗料にポリアミドイミド樹脂と硬質微粒子とを
    混合して混合塗料を調製し、 前記金属素材の調理面とすべき表面を少なくとも覆うよ
    うに前記混合塗料を塗布し、 前記混合塗料に含まれる前記ゾルゲル塗料を加水分解さ
    せて前記塗布された混合塗料を固化することによって前
    記下地層にする工程を含むことを特徴とする製造方法。
  6. 【請求項6】 前記混合塗料にポリイミド樹脂が付加的
    に混合されることを特徴とする請求項5に記載の製造方
    法。
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