JP2001257013A - 光電極の作成方法、光電極、光電変換素子および光電池 - Google Patents

光電極の作成方法、光電極、光電変換素子および光電池

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JP2001257013A JP2000068802A JP2000068802A JP2001257013A JP 2001257013 A JP2001257013 A JP 2001257013A JP 2000068802 A JP2000068802 A JP 2000068802A JP 2000068802 A JP2000068802 A JP 2000068802A JP 2001257013 A JP2001257013 A JP 2001257013A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光耐久性の優れる色素増感光電変換素子の作
成方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも導電性支持体と色素によって
増感された半導体微粒子の層とを有する光電変換素子の
作成方法であって、少なくとも有機塩基、色素、溶媒か
ら成る吸着液に半導体微粒子を浸漬して半導体微粒子の
表面に色素を吸着させる事を特徴とする光電変換素子の
作成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光電極の作成方法に
関し、詳しくは色素で増感された半導体微粒子を用いた
光電極の作成方法、該方法で作成された光電極、該光電
極を有する光電変換素子及び光電池に関する。
【0002】
【従来の技術】光電変換素子は各種の光センサー、複写
機、光発電装置に用いられている。光電変換素子には金
属を用いたもの、半導体を用いたもの、有機顔料や色素
を用いたもの、あるいはこれらを組み合わせたものなど
の様々な方式が実用化されている。
【0003】米国特許4927721号、同46845
37号、同5084365号、同5350644号、同
5463057号、同5525440号、WO98/5
0393号の各明細書および特開平7−249790
号、特表平10−504521号公報には、色素によっ
て増感された半導体微粒子を用いた光電変換素子(以
後、色素増感光電変換素子と略す)、もしくはこれを作
成するための材料および製造技術が開示されている。こ
の方式の利点は二酸化チタン等の安価な酸化物半導体を
高純度に精製することなく用いることができるため、比
較的安価な光電変換素子を提供できる点にある。しかし
ながらこのような光電変換素子は光に長時間晒されたと
きの耐久性に問題があり、改善が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光耐
久性の改善された色素増感光電変換素子を提供すること
である。さらには、光耐久性の改善された光電池(特に
太陽電池)を提供することである。また更に、これらの
実現に必要な光電極とその製造方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】研究の結果、下記の
(1)〜(9)が本発明の目的に適うことを突き止め
た。 (1) 少なくとも導電性支持体と色素によって増感さ
れた半導体微粒子の層とを有する光電極の作成方法であ
って、少なくとも有機塩基、色素および溶媒から成る吸
着液に半導体微粒子を浸漬して半導体微粒子の表面に色
素を吸着させる事を特徴とする光電極の作成方法。 (2) 該有機塩基が共役酸のpKaが6以上11以下
の有機塩基であることを特徴とする(1)に記載の光電
極の作成方法。 (3) 該有機塩基がイミダゾール類または3級アミン
類であることを特徴とする(1)または(2)に記載の
光電極の作成方法。 (4) 該色素がルテニウム錯体色素またはメチン色素
であることを特徴とする(1)〜(3)に記載の光電極
の作成方法。 (5) 該ルテニウム錯体色素または該メチン色素が各
々カルボキシル基、ホスホニル基、およびホスホリル基
から成る群より選ばれた基を有することを特徴とする
(4)に記載の光電極の作成方法。 (6) 該吸着液の溶媒がアルコール類を含有する溶媒
であることを特徴とする(1)〜(5)に記載の光電極
の作成方法 (7) (1)〜(6)の方法で作成された光電極。 (8) (7)の光電極を有し、さらに少なくとも電荷
移動層および対極を有する光電変換素子。 (9) (8)の光電変換素子を用いた光電池。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光電変換素子は、導電性支持体上に感光層を有
するものであり、感光層には色素の吸着した半導体微粒
子が含有されている。半導体微粒子に色素を吸着させる
には、色素を含む溶液(吸着液)中に良く乾燥した半導
体微粒子層を有する導電性支持体を浸漬する方法を用い
る。本発明者らは、有機塩基を含有する色素溶液を吸着
液として用いることにより、得られる光電変換素子の耐
久性が向上する事を見出した。以下に本発明の色素吸着
方法における吸着液の構成について説明する。
【0007】吸着液は少なくとも有機塩基、色素、溶媒
から成る。適宜これ以外の物質を添加剤として含有して
も良い。有機塩基は、1級アミン、2級アミン、3級ア
ミン、4級アンモニウムヒドロキシド、アミジン、グア
ニジン、含窒素ヘテロ環化合物の中から選ばれる。1級
アミンの例としては置換もしくは無置換のアルキルアミ
ン(例えばn−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン、ドデシルオキシプロピルアミン等)、置換もしくは
無置換のアニリン(例えばアニリン、トルイジン、アニ
シジン、4−ジメチルアミノアニリン等)が挙げられ
る。2級アミンの例としては置換もしくは無置換のジア
ルキルアミン(例えばジブチルアミン、ジオクチルアミ
ン等)、N−アルキルアニリン(例えばN−メチルアニ
リン、N−エチル−m−トルイジン等)が挙げられる。
3級アミンの例としては置換もしくは無置換のトリアル
キルアミン(好ましくは、炭素数3〜30、更に好まし
くは炭素数3〜20、例えばトリエチルアミン、トリエ
タノールアミン,メチルジエタノールアミン等)、N,
N−ジアルキルアニリン(例えばN,N−ジメチルアニ
リン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジエチル−
p−アニシジン等)、4級アンモニウムヒドロキシドの
例としてはテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ヘ
キサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベン
ジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられ
る。アミジンの例としてはアセトアミジン、N,N,N
‘−トリメチルアセトアミジン、ベンズアミジン等が挙
げられる。グアニジンの例としてはグアニジン、1,
1,3,3−テトラメチルグアニジン、1,3−ジフェ
ニルグアニジン等が挙げられる。含窒素ヘテロ環化合物
の例としてはイミダゾール類(置換もしくは無置換のイ
ミダゾール類でよく、例えばイミダゾール、N−メチル
イミダゾール、N−2−エチルヘキシルイミダゾール、
4,5−ジメチルイミダゾール、1−メチル−2−メト
キシイミダゾール等)、置換もしくは無置換のオキサゾ
ール類、置換もしくは無置換のチアゾール類、置換もし
くは無置換のキノリン類、置換もしくは無置換のベンズ
イミダゾール類、置換もしくは無置換のイミダゾリン
類、ジアザビシクロノネン、ジアザビシクロウンデセン
等が挙げられる。
【0008】本発明者らの検討によれば用いられる有機
塩基はその共役酸のpKaが6以上11以下の範囲にあ
ることが好ましい。このような有機塩基の例としては1
級アミン、2級アミン、3級アミン、アミジン類、イミ
ダゾール類等が挙げられる。このうち3級アミン、イミ
ダゾール類が好ましい。有機塩基としてはその共役酸の
pKaが6以上11以下の範囲にある3級アミン、イミ
ダゾール類が特に好ましい。有機塩基の好ましい添加量
は、1x10-5モル/リットル乃至1x10-2モル/l
であり、さらに好ましくは5x10-5モル/リットル乃
至2x10-3モル/lである。
【0009】色素は金属錯体色素、フタロシアニン系の
色素またはメチン色素が好ましい。このうちルテニウム
錯体色素、メチン色素が特に好ましい。光電変換の波長
域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げるため、二
種類以上の色素を混合することができる。また目的とす
る光源の波長域と強度分布に合わせるように、混合する
色素とその割合を選ぶことができる。
【0010】こうした色素は半導体微粒子の表面に対す
る適当な結合基(interlocking group)を有しているの
が好ましい。好ましい結合基としては、COOH基、OH基、
SO3H基、シアノ基、-P(O)(OH)2基、-OP(O)(OH)2 基、ま
たはオキシム、ジオキシム、ヒドロキシキノリン、サリ
チレートおよびα-ケトエノレートのようなπ伝導性を
有するキレート化基が挙げられる。なかでもカルボキシ
ル基、ホスホニル基、ホスホリル基が特に好ましい。こ
れらの基はアルカリ金属等と塩を形成していてもよく、
また分子内塩を形成していてもよい。またポリメチン色
素の場合、メチン鎖がスクアリリウム環やクロコニウム
環を形成する場合のように酸性基を含有するなら、この
部分を結合基としてもよい。
【0011】以下、色素を具体的に説明する。
【0012】(a)金属錯体色素 色素が金属錯体色素である場合、金属原子はルテニウム
Ruであるのが好ましい。ルテニウム錯体色素としては、
例えば米国特許4927721 号、同4684537 号、同5084365
号、同5350644 号、同5463057 号、同5525440 号、特開
平7-249790号、特表平10-504512 号、世界特許98/50393
号等に記載の錯体色素が挙げられる。
【0013】さらに本発明で用いるルテニウム錯体色素
は下記一般式(I): (A1)p Ru(B-a)(B-b)(B-c) ・・・(I) により表されるのが好ましい。一般式(I)中、A1はC
l、SCN 、H2O 、Br、I 、CN、NCO およびSeCNからなる
群から選ばれた配位子を表し、p は0〜3の整数であ
る。B-a 、B-b およびB-c はそれぞれ独立に下記式B-1
〜B-10:
【0014】
【化1】
【0015】(ただし、Ra は水素原子または置換基を
表し、置換基としてはたとえば、ハロゲン原子、炭素原
子数1〜12の置換または無置換のアルキル基、炭素原子
数7〜12の置換または無置換のアラルキル基、あるいは
炭素原子数6〜12の置換または無置換のアリール基、カ
ルボン酸基、リン酸基(これらの酸基は塩を形成してい
てもよい)が挙げられ、アルキル基およびアラルキル基
のアルキル部分は直鎖状でも分岐状でもよく、またアリ
ール基およびアラルキル基のアリール部分は単環でも多
環(縮合環、環集合)でもよい。)により表される化合
物から選ばれた有機配位子を表す。B-a 、B-b およびB-
c は同一でも異なっていても良く、いずれか1つまたは
2つでもよい。
【0016】金属錯体色素の好ましい具体例を以下に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】(b)メチン色素 本発明で好ましく用いられるメチン色素は、特開平11
−35836号、特開平11−158395号、特開平
11−163378号、特開平11−214730号、
特開平11−214731号、欧州特許892411号
および同911841号の各明細書に記載の色素であ
る。これらの色素の合成法については、エフ・エム・ハ
ーマー(F.M.Hamer)著「ヘテロサイクリック・コンパウ
ンズ−シアニンダイズ・アンド・リレィティド・コンパ
ウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Rel
ated Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サン
ズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、
1964年刊、デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)
著「ヘテロ素サイクリック・コンパウンズースペシャル
・トピックス・イン・複素サイクリック・ケミストリー
(Heterocyclic Compounds-Special topics in heterocy
clic chemistry)」、第18章、第14節、第482か
ら515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John
Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1977
年刊、「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コン
パウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compounds)」2n
d.Ed.vol.IV,part B,1977刊、第15章、第369
から422頁、エルセビア・サイエンス・パブリック・
カンパニー・インク(Elsevier Science Publishing Com
panyInc.)社刊、ニューヨーク、英国特許第1,077,611
号、Ukrainskii KhimicheskiiZhurnal,第40巻、第3
号、253〜258頁、Dyes and Pigments,第21巻、
227〜234頁およびこれらの文献に引用された文献
になどに記載されている。メチン色素の中でも、シアニ
ン色素、メロシアニン色素が好ましい。
【0021】溶媒は、色素の溶解性に応じて適宜選択で
きる。例えば、アルコール類(メタノール、エタノー
ル、t-ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリル
類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3-メトキシプ
ロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水
素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、
クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、アミ
ド類(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセタ
ミド等)、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチルイミダゾ
リジノン、3-メチルオキサゾリジノン、エステル類(酢
酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸ジエ
チル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン類
(アセトン、2-ブタノン、シクロヘキサノン等)、炭化
水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン
等)やこれらの混合溶媒が挙げられる。このうちアルコ
ール類は特に好ましい溶媒であり、吸着液としてはアル
コール類を含むことが好ましい。
【0022】吸着液に対する添加剤は用いても用いなく
ても良いが、典型的な例としてはカルボキシル基を有す
るステロイド化合物(例えばケノデオキシコール酸、コ
ール酸等)、紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、スルホ
ン酸塩等が挙げられる。色素の好ましい添加量としては
1x10-6モル/リットル乃至1x10-2モル/lであ
り、さらに好ましくは1x10-5モル/リットル乃至2
x10-3モル/lである。
【0023】以下に本発明の光電変換素子について説明
する。 〔1〕光電変換素子 本発明の光電変換素子は、光電極以外に電荷移動層と対
極とを有する。光電極は、前述のように色素によって増
感された半導体微粒子を含有する層(感光層と呼ぶ)と
導電性支持体とを有する。光電変換素子は、好ましくは
図1に示すように、導電層10、感光層20、電荷移動層3
0、対極導電層40の順に積層し、前記感光層20を色素22
によって増感された半導体微粒子21と当該半導体微粒子
21の間の空隙に浸透した電荷輸送材料23とから構成す
る。電荷輸送材料23は、電荷移動層30に用いる材料と同
じ成分からなる。また光電変換素子に強度を付与するた
め、導電層10側および/または対極導電層40側に、基板
50を設けてもよい。以下本発明では、導電層10および任
意で設ける基板50からなる層を「導電性支持体」、対極
導電層40および任意で設ける基板50からなる層を「対
極」と呼ぶ。この光電変換素子を外部回路に接続して仕
事をさせるようにしたものが光電池である。なお、図1
中の導電層10、対極導電層40、基板50は、それぞれ透明
導電層10a 、透明対極導電層40a 、透明基板50a であっ
ても良い。
【0024】図1に示す本発明の光電変換素子におい
て、色素22により増感された半導体微粒子21を含む感光
層20に入射した光は色素22等を励起し、励起された色素
22等中の高エネルギーの電子が半導体微粒子21の伝導帯
に渡され、さらに拡散により導電層10に到達する。この
とき色素22等の分子は酸化体となっている。光電池にお
いては、導電層10中の電子が外部回路で仕事をしながら
対極導電層40および電荷移動層30を経て色素22等の酸化
体に戻り、色素22が再生する。感光層20は負極として働
く。それぞれの層の境界(例えば導電層10と感光層20と
の境界、感光層20と電荷移動層30との境界、電荷移動層
30と対極導電層40との境界等)では、各層の構成成分同
士が相互に拡散混合していてもよい。以下各層について
詳細に説明する。
【0025】(A)導電性支持体 導電性支持体は、(1)導電層の単層、または(2)導
電層および基板の2層からなる。強度や密封性が十分に
保たれるような導電層を使用すれば、基板は必ずしも必
要でない。
【0026】(1)の場合、導電層として金属のように
十分な強度が得られ、かつ導電性があるものを用いる。
【0027】(2)の場合、感光層側に導電剤を含む導
電層を有する基板を使用することができる。好ましい導
電剤としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニ
ウム、ロジウム、インジウム等)、炭素、または導電性
金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズに
フッ素をドープしたもの等)が挙げられる。導電層の厚
さは0.02〜10μm程度が好ましい。
【0028】導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲は100Ω/□以下であり、さらに
好ましくは40Ω/□以下である。表面抵抗の下限には特
に制限はないが、通常0.1Ω/□程度である。
【0029】導電性支持体側から光を照射する場合に
は、導電性支持体は実質的に透明であるのが好ましい。
実質的に透明であるとは光の透過率が10%以上であるこ
とを意味し、50%以上であるのが好ましく、70%以上が
特に好ましい。
【0030】透明導電性支持体としては、ガラスまたは
プラスチック等の透明基板の表面に導電性金属酸化物か
らなる透明導電層を塗布または蒸着等により形成したも
のが好ましい。なかでもフッ素をドーピングした二酸化
スズからなる導電層を低コストのソーダ石灰フロートガ
ラスでできた透明基板上に堆積した導電性ガラスが好ま
しい。また低コストでフレキシブルな光電変換素子また
は太陽電池とするには、透明ポリマーフィルムに導電層
を設けたものを用いるのがよい。透明ポリマーフィルム
の材料としては、テトラアセチルセルロース(TAC)、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)、シンジオタクチックポリステレン(SP
S)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルフォン(PS
F)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミ
ド(PEI)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ等
がある。十分な透明性を確保するために、導電性金属酸
化物の塗布量はガラスまたはプラスチックの支持体1m2
当たり0.01〜100gとするのが好ましい。
【0031】透明導電性支持体の抵抗を下げる目的で金
属リードを用いるのが好ましい。金属リードの材質はア
ルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が好
ましく、特にアルミニウムおよび銀が好ましい。金属リ
ードは透明基板に蒸着、スパッタリング等で設置し、そ
の上にフッ素をドープした酸化スズ、またはITO膜から
なる透明導電層を設けるのが好ましい。また透明導電層
を透明基板に設けた後、透明導電層上に金属リードを設
置するのも好ましい。金属リード設置による入射光量の
低下は好ましくは10%以内、より好ましくは1〜5%と
する。
【0032】(B)感光層 感光層において、半導体はいわゆる感光体として作用
し、光を吸収して電荷分離を行い、電子と正孔を生ず
る。色素増感された半導体微粒子では、光吸収およびこ
れによる電子および正孔の発生は主として色素において
起こり、半導体微粒子はこの電子を受け取り、伝達する
役割を担う。本発明で用いる半導体は光励起下で伝導体
電子がキャリアーとなり、アノード電流を与えるn型半
導体であることが好ましい。
【0033】(1)半導体微粒子 半導体微粒子としては、シリコン、ゲルマニウムのよう
な単体半導体、III-V系化合物半導体、金属のカルコゲ
ニド(例えば酸化物、硫化物、セレン化物等)、または
ペロブスカイト構造を有する化合物(例えばチタン酸ス
トロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウ
ム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等)等を使用
することができる。
【0034】好ましい金属のカルコゲニドとして、チタ
ン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハ
フニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イ
ットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、またはタ
ンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモ
ンまたはビスマスの硫化物、カドミウムまたは鉛のセレ
ン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の
化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カ
ドミウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素または銅−イン
ジウムのセレン化物、銅−インジウムの硫化物等が挙げ
られる。
【0035】本発明に用いる半導体の好ましい具体例
は、Si、TiO2、SnO2、Fe2O3 、WO3 、ZnO 、Nb2O5 、Cd
S 、ZnS 、PbS 、Bi2S3 、CdSe、CdTe、GaP 、InP 、Ga
As、CuInS2、CuInSe2 等であり、より好ましくはTiO2
ZnO 、SnO2、Fe2O3 、WO3 、Nb 2O5 、CdS 、PbS 、CdS
e、InP 、GaAs、CuInS2またはCuInSe2 であり、特に好
ましくはTiO2またはNb2O5 であり、最も好ましくはTiO2
である。
【0036】本発明に用いる半導体は単結晶でも多結晶
でもよい。変換効率の観点からは単結晶が好ましいが、
製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバックタイム
等の観点からは多結晶が好ましく、半導体微粒子からな
る多孔質膜が特に好ましい。
【0037】半導体微粒子の粒径は一般にnm〜μmのオ
ーダーであるが、投影面積を円に換算したときの直径か
ら求めた一次粒子の平均粒径は5〜200nm であるのが好
ましく、8〜100nmがより好ましい。また分散液中の半
導体微粒子(二次粒子)の平均粒径は0.01〜100 μm が
好ましい。
【0038】粒径分布の異なる2種類以上の微粒子を混
合してもよく、この場合小さい粒子の平均サイズは5nm
以下であるのが好ましい。入射光を散乱させて光捕獲率
を向上させる目的で、粒径の大きな、例えば300nm 程度
の半導体粒子を混合してもよい。
【0039】半導体微粒子の作製法としては、作花済夫
の「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1998年)、技
術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コーティング技
術」(1995年)等に記載のゾル−ゲル法、杉本忠夫の
「新合成法ゲル−ゾル法による単分散粒子の合成とサイ
ズ形態制御」、まてりあ,第35巻,第9号,1012〜1018
頁(1996年)に記載のゲル−ゾル法が好ましい。またDe
gussa社が開発した塩化物を酸水素塩中で高温加水分解
により酸化物を作製する方法も好ましい。
【0040】半導体微粒子が酸化チタンの場合、上記ゾ
ル−ゲル法、ゲル−ゾル法、塩化物の酸水素塩中での高
温加水分解法はいずれも好ましいが、さらに清野学の
「酸化チタン 物性と応用技術」技報堂出版(1997年)
に記載の硫酸法および塩素法を用いることもできる。さ
らにゾル−ゲル法として、バーブらのジャーナル・オブ
・アメリカン・セラミック・ソサエティー,第80巻,第
12号,3157〜3171頁(1997年)に記載の方法や、バーン
サイドらのケミストリー・オブ・マテリアルズ,第10
巻,第9号,2419〜2425頁に記載の方法も好ましい。
【0041】(2)半導体微粒子層 半導体微粒子を導電性支持体上に塗布するには、半導体
微粒子の分散液またはコロイド溶液を導電性支持体上に
塗布する方法の他に、前述のゾル−ゲル法等を使用する
こともできる。光電変換素子の量産化、半導体微粒子液
の物性、導電性支持体の融通性等を考慮した場合、湿式
の製膜方法が比較的有利である。湿式の製膜方法として
は、塗布法、印刷法が代表的である。
【0042】半導体微粒子の分散液を作製する方法とし
ては、前述のゾル−ゲル法の他に、乳鉢ですり潰す方
法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは
半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそ
のまま使用する方法等が挙げられる。
【0043】分散媒としては、水または各種の有機溶媒
(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢
酸エチル等)が挙げられる。分散の際、必要に応じて例
えばポリエチレングリコールのようなポリマー、界面活
性剤、酸、またはキレート剤等を分散助剤として用いて
もよい。ポリエチレングリコールの分子量を変えること
で、剥がれにくい膜を形成したり、分散液の粘度が調節
可能となるので、ポリエチレングリコールを添加するこ
とは好ましい。
【0044】塗布方法としては、アプリケーション系と
してローラ法、ディップ法等、メータリング系としてエ
アーナイフ法、ブレード法等、またアプリケーションと
メータリングを同一部分にできるものとして、特公昭58
-4589 号に開示されているワイヤーバー法、米国特許26
81294 号、同2761419 号、同2761791 号等に記載のスラ
イドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法等
が好ましい。また汎用機としてスピン法やスプレー法も
好ましい。湿式印刷方法としては、凸版、オフセットお
よびグラビアの3大印刷法をはじめ、凹版、ゴム版、ス
クリーン印刷等が好ましい。これらの中から、液粘度や
ウェット厚さに応じて、好ましい製膜方法を選択する。
【0045】半導体微粒子の分散液の粘度は半導体微粒
子の種類や分散性、使用溶媒種、界面活性剤やバインダ
ー等の添加剤により大きく左右される。高粘度液(例え
ば0.01〜500Poise)ではエクストルージョン法、キャス
ト法、スクリーン印刷法等が好ましい。また低粘度液
(例えば0.1Poise以下)ではスライドホッパー法、ワイ
ヤーバー法またはスピン法が好ましく、均一な膜にする
ことが可能である。なおある程度の塗布量があれば低粘
度液の場合でもエクストルージョン法による塗布は可能
である。このように塗布液の粘度、塗布量、支持体、塗
布速度等に応じて、適宜湿式製膜方法を選択すればよ
い。
【0046】半導体微粒子の層は単層に限らず、粒径の
違った半導体微粒子の分散液を多層塗布したり、種類が
異なる半導体微粒子(あるいは異なるバインダー、添加
剤)を含有する塗布層を多層塗布したりすることもでき
る。一度の塗布で膜厚が不足の場合にも多層塗布は有効
である。多層塗布には、エクストルージョン法またはス
ライドホッパー法が適している。また多層塗布をする場
合は同時に多層を塗布しても良く、数回から十数回順次
重ね塗りしてもよい。さらに順次重ね塗りであればスク
リーン印刷法も好ましく使用できる。
【0047】一般に半導体微粒子層の厚さ(感光層の厚
さと同じ)が厚くなるほど単位投影面積当たりの担持色
素量が増えるため、光の捕獲率が高くなるが、生成した
電子の拡散距離が増すため電荷再結合によるロスも大き
くなる。したがって、半導体微粒子層の好ましい厚さは
0.1 〜100 μm である。太陽電池に用いる場合、半導体
微粒子層の厚さは1〜30μm が好ましく、2〜25μm が
より好ましい。半導体微粒子の支持体1m2当たり塗布量
は0.5〜400gが好ましく、5〜100gがより好ましい。
【0048】半導体微粒子を導電性支持体上に塗布した
後で半導体微粒子同士を電子的に接触させるとともに、
塗膜強度の向上や支持体との密着性を向上させるため
に、加熱処理するのが好ましい。好ましい加熱温度の範
囲は40℃以上700℃以下であり、より好ましくは100 ℃
以上600 ℃以下である。また加熱時間は10分〜10時間程
度である。ポリマーフィルムのように融点や軟化点の低
い支持体を用いる場合、高温処理は支持体の劣化を招く
ため、好ましくない。またコストの観点からもできる限
り低温であるのが好ましい。低温化は、先に述べた5nm
以下の小さい半導体微粒子の併用や鉱酸の存在下での加
熱処理等により可能となる。
【0049】加熱処理後半導体微粒子の表面積を増大さ
せたり、半導体微粒子近傍の純度を高め、色素から半導
体微粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば四塩
化チタン水溶液を用いた化学メッキ処理や三塩化チタン
水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
【0050】半導体微粒子は多くの色素を吸着すること
ができるように表面積の大きいものが好ましい。このた
め半導体微粒子の層を支持体上に塗布した状態での表面
積は、投影面積に対して10倍以上であるのが好ましく、
さらに100倍以上であるのが好ましい。この上限は特に
制限はないが、通常1000倍程度である。
【0051】(3)色素 色素については前述の通りである。 (4)半導体微粒子への色素の吸着 半導体微粒子に色素を吸着させるには、色素の溶液中に
良く乾燥した半導体微粒子層を有する導電性支持体を浸
漬する方法を用いる。色素の吸着は室温で行ってもよい
し、特開平7-249790号に記載されているように加熱還流
して行ってもよい。未吸着の色素の存在は素子性能の外
乱になるため、吸着後速やかに洗浄により除去するのが
好ましい。湿式洗浄槽を使い、アセトニトリル等の極性
溶剤、アルコール系溶剤のような有機溶媒で洗浄を行う
のが好ましい。また色素の吸着量を増大させるため、吸
着前に加熱処理を行うのが好ましい。加熱処理後、半導
体微粒子表面に水が吸着するのを避けるため、常温に戻
さずに40〜80℃の間で素早く色素を吸着させるのが好ま
しい。
【0052】色素の全使用量は、導電性支持体の単位表
面積(1m2)当たり0.01〜100mmolが好ましい。また色
素の半導体微粒子に対する吸着量は、半導体微粒子1g
当たり0.01〜1mmolであるのが好ましい。このような色
素の吸着量とすることにより、半導体における増感効果
が十分に得られる。これに対し、色素が少なすぎると増
感効果が不十分となり、また色素が多すぎると、半導体
に付着していない色素が浮遊し、増感効果を低減させる
原因となる。
【0053】余分な色素の除去を促進する目的で、色素
を吸着した後にアミン類を用いて半導体微粒子の表面を
処理してもよい。好ましいアミン類としてはピリジン、
4-t-ブチルピリジン、ポリビニルピリジン等が挙げられ
る。これらが液体の場合はそのまま用いてもよいし、有
機溶媒に溶解して用いてもよい。
【0054】(C)電荷移動層 電荷移動層は色素の酸化体に電子を補充する機能を有す
る電荷輸送材料を含有する層である。本発明で用いるこ
とのできる代表的な電荷輸送材料の例としては、イオン
輸送材料として、酸化還元対のイオンが溶解した溶液
(電解液)、酸化還元対の溶液をポリマーマトリクスの
ゲルに含浸したいわゆるゲル電解質、酸化還元対イオン
を含有する溶融塩電解質、さらには固体電解質が挙げら
れる。また、イオンがかかわる電荷輸送材料のほかに、
固体中のキャリアー移動が電気伝導にかかわる材料とし
て、電子輸送材料や正孔(ホール)輸送材料、を用いる
こともできる。これらは、併用することができる。
【0055】(1)溶融塩電解質 溶融塩電解質は、光電変換効率と耐久性の両立という観
点から好ましい。本発明の光電変換素子に溶融塩電解質
を用いる場合は、例えばWO95/18456号、特開平8-259543
号、電気化学,第65巻,11号,923頁(1997年)等に記
載されているピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリ
アゾリウム塩等の既知のヨウ素塩を用いることができ
る。
【0056】好ましく用いることのできる溶融塩として
は、下記一般式(Y-a)、(Y-b)及び(Y-c)のいずれかに
より表されるものが挙げられる。
【0057】
【化5】
【0058】一般式(Y-a)中、Qy1は窒素原子と共に5
又は6員環の芳香族カチオンを形成しうる原子団を表
す。Qy1は炭素原子、水素原子、窒素原子、酸素原子及
び硫黄原子からなる群から選ばれる1種以上の原子によ
り構成されるのが好ましい。
【0059】Qy1により形成される5員環は、オキサゾ
ール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール
環、イソオキサゾール環、チアジアゾール環、オキサジ
アゾール環又はトリアゾール環であるのが好ましく、オ
キサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環である
のがより好ましく、オキサゾール環又はイミダゾール環
であるのが特に好ましい。Qy1により形成される6員環
は、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジ
ン環又はトリアジン環であるのが好ましく、ピリジン環
であるのがより好ましい。
【0060】一般式(Y-b)中、Ay1は窒素原子又はリン
原子を表す。
【0061】一般式(Y-a)、(Y-b)及び(Y-c)中のRy1
〜Ry6はそれぞれ独立に置換又は無置換のアルキル基
(好ましくは炭素原子数1〜24、直鎖状であっても分岐
状であっても、また環式であってもよく、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ペンチル
基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、t-
オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、
2-ヘキシルデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル
基、シクロペンチル基等)、或いは置換又は無置換のア
ルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜24、直鎖状であ
っても分岐状であってもよく、例えばビニル基、アリル
基等)を表し、より好ましくは炭素原子数2〜18のアル
キル基又は炭素原子数2〜18のアルケニル基であり、特
に好ましくは炭素原子数2〜6のアルキル基である。
【0062】また、一般式(Y-b)中のRy1〜Ry4のうち
2つ以上が互いに連結してAy1を含む非芳香族環を形成
してもよく、一般式(Y-c)中のRy1〜Ry6のうち2つ以
上が互いに連結して環構造を形成してもよい。
【0063】一般式(Y-a)、(Y-b)及び(Y-c)中のQy1
及びRy1〜Ry6は置換基を有していてもよく、好ましい
置換基の例としては、ハロゲン原子(F 、Cl、Br、I
等)、シアノ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ
基等)、アリーロキシ基(フェノキシ基等)、アルキル
チオ基(メチルチオ基、エチルチオ基等)、アルコキシ
カルボニル基(エトキシカルボニル基等)、炭酸エステ
ル基(エトキシカルボニルオキシ基等)、アシル基(ア
セチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等)、スルホ
ニル基(メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基
等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、ベンゾイルオキ
シ基等)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキ
シ基、トルエンスルホニルオキシ基等)、ホスホニル基
(ジエチルホスホニル基等)、アミド基(アセチルアミ
ノ基、ベンゾイルアミノ基等)、カルバモイル基(N,N-
ジメチルカルバモイル基等)、アルキル基(メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピ
ル基、ブチル基、2-カルボキシエチル基、ベンジル基
等)、アリール基(フェニル基、トルイル基等)、複素
環基(ピリジル基、イミダゾリル基、フラニル基等)、
アルケニル基(ビニル基、1-プロペニル基等)等が挙げ
られる。
【0064】一般式(Y-a)、(Y-b)又は(Y-c)により表
される化合物は、Qy1又はRy1〜R y6を介して多量体を
形成してもよい。
【0065】これらの溶融塩は、単独で使用しても、2
種以上混合して使用してもよく、また、ヨウ素アニオン
を他のアニオンで置き換えた溶融塩と併用することもで
きる。ヨウ素アニオンと置き換えるアニオンとしては、
ハロゲン化物イオン(Cl -、Br- 等)、NSC - 、BF
4 - 、PF6 - 、ClO4 - 、(CF3SO2)2N- 、(CF3CF2SO2)
2N-、CF3SO3 - 、CF3COO- 、Ph4B- 、(CF3SO2)3C- 等が
好ましい例として挙げられ、(CF3SO2)2N- 又はBF4 -
あるのがより好ましい。また、LiIなど他のヨウ素塩
を添加することもできる。
【0066】本発明で好ましく用いられる溶融塩の具体
例を以下に挙げるが、これらに限定されるわけではな
い。
【0067】
【化6】
【0068】
【化7】
【0069】
【化8】
【0070】
【化9】
【0071】
【化10】
【0072】
【化11】
【0073】
【化12】
【0074】上記溶融塩電解質には、溶媒を用いない方
が好ましい。後述する溶媒を添加しても構わないが、溶
融塩の含有量は電解質組成物全体に対して50質量%以上
であるのが好ましい。また、塩のうち、50質量%以上が
ヨウ素塩であることが好ましく、70%以上であることが
さらに好ましい。。
【0075】電解質組成物にヨウ素を添加するのが好ま
しく、この場合、ヨウ素の含有量は、電解質組成物全体
に対して0.1 〜20質量%であるのが好ましく、0.5 〜5
質量%であるのがより好ましい。
【0076】(2)電解液 電荷移動層に電解液を使用する場合、電解液は電解質、
溶媒、および添加物から構成されることが好ましい。本
発明の電解質はI2 とヨウ化物の組み合わせ(ヨウ化物
としてはLiI、NaI、KI、CsI、CaI2 など
の金属ヨウ化物、あるいはテトラアルキルアンモニウム
ヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウム
ヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩な
ど)、Br 2 と臭化物の組み合わせ(臭化物としてはL
iBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2 など
の金属臭化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムブ
ロマイド、ピリジニウムブロマイドなど4級アンモニウ
ム化合物の臭素塩など)のほか、フェロシアン酸塩−フ
ェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンな
どの金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール
−アルキルジスルフィドなどのイオウ化合物、ビオロゲ
ン色素、ヒドロキノン−キノンなどを用いることができ
る。この中でもI2とLiIやピリジニウムヨーダイド、
イミダゾリウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物
のヨウ素塩を組み合わせた電解質が本発明では好まし
い。上述した電解質は混合して用いてもよい。
【0077】好ましい電解質濃度は0.1M 以上15M
以下であり、さらに好ましくは0.2M以上10M以下であ
る。また、電解質にヨウ素を添加する場合の好ましいヨ
ウ素の添加濃度は0.01M 以上0.5M 以下である。
【0078】本発明で電解質に使用する溶媒は、粘度が
低くイオン易動度を向上したり、もしくは誘電率が高く
有効キャリアー濃度を向上したりして、優れたイオン伝
導性を発現できる化合物であることが望ましい。このよ
うな溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネートなどのカーボネート化合物、3−メチル−
2−オキサゾリジノンなどの複素環化合物、ジオキサ
ン、ジエチルエーテルなどのエーテル化合物、エチレン
グリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコール
ジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエー
テルなどの鎖状エーテル類、メタノール、エタノール、
エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレン
グリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコ
ールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール
モノアルキルエーテルなどのアルコール類、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、グリセリンなどの多
価アルコール類、アセトニトリル、グルタロジニトリ
ル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベン
ゾニトリルなどのニトリル化合物、ジメチルスルフォキ
シド、スルフォランなど非プロトン極性物質、水などを
用いることができる。
【0079】また、本発明では、J. Am. Ceram. Soc .,
80 (12)3157-3171(1997)に記載されているようなter-ブ
チルピリジンや、2−ピコリン、2,6−ルチジン等の
塩基性化合物を添加することもできる。塩基性化合物を
添加する場合の好ましい濃度範囲は0.05M以上2M以下で
ある。
【0080】(3)ゲル電解質 本発明では、電解質はポリマー添加、オイルゲル化剤添
加、多官能モノマー類を含む重合、ポリマーの架橋反応
等の手法によりゲル化(固体化)させて使用することも
できる。ポリマー添加によりゲル化させる場合は、¨Po
lymer Electrolyte Revi ews-1および2¨(J.R.MacCallu
mとC.A. Vincentの共編、ELSEVIER APPLIED SCIENCE)に
記載された化合物を使用することができるが、特にポリ
アクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデンを好ましく使
用することができる。オイルゲル化剤添加によりゲル化
させる場合はJ. Chem Soc. Japan, Ind. Chem.Sec., 4
6,779(1943), J. Am. Chem. Soc., 111,5542(1989), J.
Chem. Soc., Chem. Com mun., 1993, 390, Angew. Che
m. Int. Ed. Engl., 35,1949(1996), Chem. Lett.,199
6, 885, J. Chm. Soc., Chem. Commun., 1997,545に記
載されている化合物を使用することができるが、好まし
い化合物は分子構造中にアミド構造を有する化合物であ
る。
【0081】また、ポリマーの架橋反応により電解質を
ゲル化させる場合、架橋可能な反応性基を含有するポリ
マーおよび架橋剤を併用することが望ましい。この場
合、好ましい架橋可能な反応性基は、含窒素複素環(例
えば、ピリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オ
キサゾール環、トリアゾール環、モルホリン環、ピペリ
ジン環、ピペラジン環など)であり、好ましい架橋剤
は、窒素原子に対して求電子反応可能な2官能以上の試
薬(例えば、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アラルキ
ル、スルホン酸エステル、酸無水物、酸クロライド、イ
ソシアネートなど)である。
【0082】(4)正孔輸送材料 本発明では、電解質の替わりに有機または無機あるいは
この両者を組み合わせた正孔輸送材料を使用することが
できる。
【0083】(a)有機正孔輸送材料 本発明に適用可能な有機正孔輸送材料としては、N ,N'
- ジフエニル-N、N'-ビス(4- メトキシフェニル)-
(1 ,1'- ビフェニル)-4,4'- ジアミン(J.Hagen et
al.,Synthetic Metal 89(1997)215-220 )、2,2',7,7'-
テトラキス(N,N-ジ-p- メトキシフェニルアミン)9,9'
- スピロビフルオレン(Nature,Vol.395, 8 Oct. 1998,
p583-585およびWO97/10617)、1,1-ビス{4-(ジ- p-
トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサンの3級芳香族
アミンユニットを連結した芳香族ジアミン化合物(特開
昭59−194393号公報)、4 ,4 ,‐ビス[(N-1-ナフチ
ル)‐N-フェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個
以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素
原子に置換した芳香族アミン(特開平5−234681号公
報)、トリフェニルベンゼンの誘導体でスターバースト
構造を有する芳香族トリアミン(米国特許第4 ,923 ,
774 号、特開平4 −308688号公報)、N ,N'-ジフエニ
ル-N、N'- ビス(3-メチルフェニル)- (1 ,1'- ビフ
ェニル)-4,4'- ジアミン等の芳香族ジアミン(米国特
許第4 ,764 ,625 号)、α,α,α',α'-テトラメ
チル- α,α'-ビス(4-ジ-p- トリルアミノフェニル)
-p- キシレン(特開平3 −269084号公報)、p-フェニレ
ンジアミン誘導体、分子全体として立体的に非対称なト
リフェニルアミン誘導体(特開平4 −129271号公報)、
ピレニル基に芳香族ジアミノ基が複数個置換した化合物
(特開平4 −175395号公報)、エチレン基で3 級芳香族
アミンユニツトを連結した芳香族ジアミン(特開平4−2
64189号公報)、スチリル構造を有する芳香族ジアミン
(特開平4 −290851号公報)、ベンジルフェニル化合物
(特開平4 −364153号公報)、フルオレン基で3級アミ
ンを連結したもの(特開平5 −25473 号公報)、トリア
ミン化合物(特開平5 −239455号公報)、ピスジピリジ
ルアミノビフェニル(特開平5−320634号公報)、N ,N
,N −トリフェニルアミン誘導体(特開平6 −1972号
公報)、フェノキザジン構造を有する芳香族ジアミン
(特開平7-138562号)、ジアミノフエニルフエナントリ
ジン誘導体(特開平7-252474号)等に示される芳香族ア
ミン類を好ましく用いることができる。また、α- オク
チルチオフェンおよびα, ω- ジヘキシル- α- オクチ
ルチオフェン(Adv. Mater. 1997,9,N0.7,p557) 、ヘキ
サドデシルドデシチオフェン(Angew. Chem. Int. Ed. E
ngl. 1995, 34, No.3,p303-307) 、2,8-ジヘキシルアン
スラ[2,3-b:6,7-b']ジチオフェン(JACS,Vol120, N0.4,1
998,p664-672) 等のオリゴチオフェン化合物、ポリピロ
ール(K. Murakoshi et al.,;Chem. Lett. 1997,p47
1)、¨ Handbook of Organic Conductive Molecules a
nd Polymers Vol.1,2,3,4¨(NALWA著、WILEY 出版)に
記載されているポリアセチレンおよびその誘導体、ポリ
(p-フェニレン) およびその誘導体、ポリ( p-フェニレ
ンビニレン)およびその誘導体、ポリチエニレンビニレ
ンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導
体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリトルイジンお
よびその誘導体等の導電性高分子を好ましく使用するこ
とができる。正孔(ホール)輸送材料にはNature,Vol.3
95, 8 Oct. 1998,p583-585に記載されているようにドー
パントレベルをコントロールするためにトリス(4-ブ
ロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネート
のようなカチオンラジカルを含有する化合物を添加した
り、酸化物半導体表面のポテンシャル制御(空間電荷層
の補償)を行うためにLi[(CF3SO2)2N]のような塩を添加
しても構わない。
【0084】(b)無機正孔輸送材料 無機正孔輸送材料としては、p型無機化合物半導体を用
いることができる。p型無機化合物半導体のバンドギャ
ップは色素吸収を妨げないため大きいことが好ましい。
p型無機化合物半導体のバンドギャップは、2eV以上で
あることが好ましく、さらに2.5eV以上であることが好
ましい。また、p型無機化合物半導体のイオン化ポテン
シャルは色素ホールを還元するためには、色素吸着電極
のイオン化ポテンシャルより小さいことが必要である。
本発明の光電変換素子に使用する色素によって電荷移動
層に使用するp型無機化合物半導体のイオン化ポテンシ
ャルの好ましい範囲は異なってくるが、一般に4.5eV 以
上5.5eV 以下であることが好ましく、さらに4.7eV 以上
5.3eV 以下であることが好ましい。本発明に好ましく使
用されるp型無機化合物半導体は一価の銅を含む化合物
半導体であり、一価の銅を含む化合物半導体としてはCu
I, CuSCN, CuInSe2, Cu(In,Ga)Se2, CuGaSe 2, Cu2O, Cu
S, CuGaS2, CuInS2, CuAlSe2 などが挙げられる。この
中でもCuI および CuSCNが好ましく、CuI が最も好まし
い。銅を含む化合物以外に用いることができるp型無機
化合物半導体としては、GaP 、NiO 、CoO 、FeO 、Bi2O
3 、MoO2、Cr2O3 等を挙げることができる。また、本発
明のp型無機化合物半導体を含有する電荷移動層の好ま
しいホール移動度は10-4cm2/V ・sec 以上104cm 2/V ・
sec 以下であり、さらに好ましくは10-3cm2/V ・sec 以
上103cm2/V・sec 以下である。さらに、本発明の電荷移
動層の好ましい導電率は10-8S/cm以上102S/cm 以下であ
り、さらに好ましくは10-6S/cm以上10S/cm以下である。
【0085】(5)電荷移動層の形成
【0086】電荷移動層の形成方法に関しては2通りの
方法が考えられる。1つは増感色素を担持させた半導体
微粒子含有層の上に先に対極を貼り合わせておき、その
間隙に液状の電荷移動層を挟み込む方法である。もう1
つは半導体微粒子含有層上に直接電荷移動層を付与する
方法で、対極はその後付与することになる。
【0087】前者の場合の電荷移動層の挟み込み方法と
して、浸漬等による毛管現象を利用する常圧プロセスと
常圧より低い圧力にして気相を液相に置換する真空プロ
セスが利用できる。
【0088】後者の場合、湿式の電荷移動層においては
未乾燥のまま対極を付与し、エッジ部の液漏洩防止措置
も施すことになる。またゲル電解質の場合には湿式で塗
布して重合等の方法により固体化する方法もあり、その
場合には乾燥、固定化した後に対極を付与することもで
きる。電解液のほか湿式有機正孔輸送材料やゲル電解質
を付与する方法としては、半導体微粒子含有層や色素の
付与と同様に、浸漬法、ローラ法、ディップ法、エアー
ナイフ法、エクストルージョン法、スライドホッパー
法、ワーヤーバー法、スピン法、スプレー法、キャスト
法、各種印刷法等が考えられる。
【0089】固体電解質や固体の正孔(ホール)輸送材
料の場合には真空蒸着法やCVD法等のドライ成膜処理
で電荷移動層を形成し、その後対極を付与することもで
きる。有機正孔輸送材料は真空蒸着法,キャスト法,塗
布法,スピンコート法、浸漬法、電解重合法、光電解重
合法等の手法により電極内部に導入することができる。
無機固体化合物の場合も、キャスト法,塗布法,スピン
コート法、浸漬法、電解メッキ法等の手法により電極内
部に導入することができる。
【0090】量産化を考える場合、固体化できない電解
液や湿式の正孔輸送材料の場合には、塗設後速やかにエ
ッジ部分を封止することで対応も可能であるが、固体化
可能な正孔輸送材料の場合は湿式付与により正孔輸送層
を膜形成した後、例えば光重合や熱ラジカル重合等の方
法により固体化することがより好ましい。このように膜
付与方式は液物性や工程条件により適宜選択すればよ
い。
【0091】なお、電荷移動層中の水分としては10,
000ppm以下が好ましく、さらに好ましくは2,0
00ppm以下であり、特に好ましくは100ppm以
下である。
【0092】(D)対極 対極は、光電変換素子の正極として作用するものであ
る。対極は前記の導電性支持体と同様に、導電性材料か
らなる対極導電層の単層構造でもよいし、対極導電層と
支持基板から構成されていてもよい。対極導電層に用い
る導電材としては、金属(例えば白金、金、銀、銅、ア
ルミニウム、マグネシウム、ロジウム、インジウム
等)、炭素、または導電性金属酸化物(インジウム−ス
ズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの等)
が挙げられる。この中でも白金、金、銀、銅、アルミニ
ウム、マグネシウムを対極層として好ましく使用するこ
とができる。対極の好ましい支持基板の例は、ガラスま
たはプラスチックであり、これに上記の導電剤を塗布ま
たは蒸着して用いる。対極導電層の厚さは特に制限され
ないが、3nm〜10μmが好ましい。対極導電層が金属製
である場合は、その厚さは好ましくは5μm 以下であ
り、さらに好ましくは5nm〜3μm の範囲である。対極
層の表面抵抗は低い程よい。好ましい表面抵抗の範囲と
しては80Ω/□以下であり、さらに好ましくは20Ω/□
以下である。
【0093】導電性支持体と対極のいずれか一方または
両方から光を照射してよいので、感光層に光が到達する
ためには、導電性支持体と対極の少なくとも一方が実質
的に透明であれば良い。発電効率の向上の観点からは、
導電性支持体を透明にして、光を導電性支持体側から入
射させるのが好ましい。この場合対極は光を反射する性
質を有するのが好ましい。このような対極としては、金
属または導電性の酸化物を蒸着したガラスまたはプラス
チック、あるいは金属薄膜を使用できる。
【0094】対極は、電荷移動層上に直接導電材を塗
布、メッキまたは蒸着(PVD 、CVD )するか、導電層を
有する基板の導電層側を貼り付ければよい。また、導電
性支持体の場合と同様に、特に対極が透明の場合には、
対極の抵抗を下げる目的で金属リードを用いるのが好ま
しい。なお、好ましい金属リードの材質および設置方
法、金属リード設置による入射光量の低下等は導電性支
持体の場合と同じである。
【0095】(E)その他の層 電荷移動層に電子輸送材料や正孔輸送材料を用いる場
合、対極と導電性支持体の短絡を防止するため、予め導
電性支持体と感光層の間に緻密な半導体の薄膜層を下塗
り層として塗設しておくことが好ましい。下塗り層とし
て好ましいのはTiO2、SnO2、Fe2O3 、WO3 、ZnO 、Nb2O
5 であり、さらに好ましくはTiO2である。下塗り層はEl
ectrochimi. Acta 40, 643-652(1995)に記載されている
スプレーパイロリシス法により塗設することができる。
下塗り層の好ましい膜厚は5〜1000nm以下であり、10〜5
00nmがさらに好ましい。
【0096】また、電極として作用する導電性支持体お
よび対極の一方または両方に、保護層、反射防止層等の
機能性層を設けても良い。このような機能性層を多層に
形成する場合、同時多層塗布法や逐次塗布法を利用でき
るが、生産性の観点からは同時多層塗布法が好ましい。
同時多層塗布法では、生産性および塗膜の均一性を考え
た場合、スライドホッパー法やエクストルージョン法が
適している。これらの機能性層の形成には、その材質に
応じて蒸着法や貼り付け法等を用いることができる。
【0097】(F)光電変換素子の内部構造の具体例 上述のように、光電変換素子の内部構造は目的に合わせ
様々な形態が可能である。大きく2つに分ければ、両面
から光の入射が可能な構造と、片面からのみ可能な構造
が可能である。図2〜図9に本発明に好ましく適用でき
る光電変換素子の内部構造を例示する。
【0098】図2は、透明導電層10a と透明対極導電層
40a との間に、感光層20と、電荷移動層30とを介在させ
たものであり、両面から光が入射する構造となってい
る。図3は、透明基板50a 上に一部金属リード11を設
け、さらに透明導電層10a を設け、下塗り層60、感光層
20、電荷移動層30および対極導電層40をこの順で設け、
さらに支持基板50を配置したものであり、導電層側から
光が入射する構造となっている。図4は、支持基板50上
にさらに導電層10を有し、下塗り層60を介して感光層20
を設け、さらに電荷移動層30と透明対極導電層40a とを
設け、一部に金属リード11を設けた透明基板50aを、金
属リード11側を内側にして配置したものであり、対極側
から光が入射する構造である。図5は、透明基板50a 上
に一部金属リード11を設け、さらに透明導電層10a を設
けたものの間に下塗り層60と感光層20と電荷移動層30と
を介在させたものであり、両面から光が入射する構造で
ある。図6は、透明基板50a上に透明導電層10a 、感光
層20、電荷移動層30および対極導電層40を設け、この上
に支持基板50を配置したものであり導電層側から光が入
射する構造である。図7は、支持基板50上に導電層10を
有し、下塗り層60を介して感光層20を設け、さらに電荷
移動層30および透明対極導電層40aを設け、この上に透
明基板50a を配置したものであり、対極側から光が入射
する構造である。図8は、透明基板50a 上に透明導電層
10aを有し、下塗り層60を介して感光層20を設け、さら
に電荷移動層30および透明対極導電層40aを設け、この
上に透明基板50aを配置したものであり、両面から光が
入射する構造となっている。図9は、支持基板50上に導
電層10を設け、下塗り層60を介して感光層20を設け、さ
らに固体の電荷移動層30を設け、この上に一部対極導電
層40または金属リード11を有するものであり、対極側か
ら光が入射する構造となっている。
【0099】〔2〕光電池 本発明の光電池は、上記光電変換素子に外部回路で仕事
をさせるようにしたものである。光電池は構成物の劣化
や内容物の揮散を防止するために、側面をポリマーや接
着剤等で密封するのが好ましい。導電性支持体および対
極にリードを介して接続される外部回路自体は公知のも
ので良い。本発明の光電変換素子をいわゆる太陽電池に
適用する場合、そのセル内部の構造は基本的に上述した
光電変換素子の構造と同じである。以下、本発明の光電
変換素子を用いた太陽電池のモジュール構造について説
明する。
【0100】本発明の色素増感型太陽電池は、従来の太
陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造を
とりうる。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セ
ラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を
充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から
光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の
透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支
持基板側から光を取り込む構造とすることも可能であ
る。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブスト
レートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュー
ル構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられ
る基板一体型モジュール構造等が知られている。本発明
の色素増感型太陽電池も使用目的や使用場所および環境
により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
【0101】代表的なスーパーストレートタイプあるい
はサブストレートタイプのモジュールは、片側または両
側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に一定
間隔にセルが配置され、隣り合うセル同士が金属リード
またはフレキシブル配線等によって接続され、外縁部に
集電電極が配置されており、発生した電力が外部に取り
出される構造となっている。基板とセルの間には、セル
の保護や集電効率向上のため、目的に応じエチレンビニ
ルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料
をフィルムまたは充填樹脂の形で用いてもよい。また、
外部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆
う必要のない場所において使用する場合には、表面保護
層を透明プラスチックフィルムで構成し、または上記充
填樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、片
側の支持基板をなくすことが可能である。支持基板の周
囲は、内部の密封およびモジュールの剛性を確保するた
め金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基
板とフレームの間は封止材料で密封シールする。また、
セルそのものや支持基板、充填材料および封止材料に可
撓性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池を構成する
こともできる。
【0102】スーパーストレートタイプの太陽電池モジ
ュールは、例えば、基板供給装置から送り出されたフロ
ント基板をベルトコンベヤ等で搬送しながら、その上に
セルを封止材料−セル間接続用リード線、背面封止材料
等と共に順次積層した後、背面基板または背面カバーを
乗せ、外縁部にフレームをセットして作製することがで
きる。
【0103】一方、サブストレートタイプの場合、基板
供給装置から送り出された支持基板をベルトコンベヤ等
で搬送しながら、その上にセルをセル間接続用リード
線、封止材料等と共に順次積層した後、フロントカバー
を乗せ、周縁部にフレームをセットして作製することが
できる。
【0104】本発明の光電変換素子を基板一体型モジュ
ール化した構造の一例を図10に示す。図10は、透明な基
板50a の一方の面上に透明な導電層10a を設けた後、こ
の上にさらに色素吸着半導体を含有した感光層20、電荷
移動層30および金属対極導電層40を設けたセルがモジュ
ール化されており、基板50aの他方の面には反射防止層7
0が設けられている構造を表す。このような構造とする
場合、入射光の利用効率を高めるために、感光層20の面
積比率(光の入射面である基板50a側から見たときの面
積比率)を大きくした方が好ましい。
【0105】図10に示した構造のモジュールの場合、基
板上に透明導電層、感光層、電荷移動層、対極等が立体
的かつ一定間隔で配列されるように、選択メッキ、選択
エッチング、CVD 、PVD 等の半導体プロセス技術、ある
いはパターン塗布または広幅塗布後のレーザースクライ
ビング、プラズマCVM(Solar Energy Materials andSol
ar Cells, 48, p373-381等に記載)、研削等の機械的手
法等によりパターニングすることで所望のモジュール構
造を得ることができる。
【0106】以下にその他の部材や工程について詳述す
る。封止材料としては、耐候性付与、電気絶縁性付与、
集光効率向上、セル保護性(耐衝撃性)向上等の目的に
応じ液状EVA(エチレンビニルアセテート)、フィルム
状EVA、フッ化ビニリデン共重合体とアクリル樹脂の混
合物等、様々な材料が使用可能である。モジュール外縁
と周縁を囲むフレームとの間は、耐候性および防湿性が
高い封止材料を用いるのが好ましい。また、透明フィラ
ーを封止材料に混入して強度や光透過率を上げることが
できる。
【0107】封止材料をセル上に固定するときは、材料
の物性に合った方法を用いる。フィルム状の材料の場合
はロール加圧後加熱密着、真空加圧後加熱密着等、液ま
たはペースト状の材料の場合はロールコート、バーコー
ト、スプレーコート、スクリーン印刷等の様々な方法が
可能である。
【0108】支持基板としてPET 、PEN 等の可撓性素材
を用いる場合は、ロール状の支持体を繰り出してその上
にセルを構成した後、上記の方法で連続して封止層を積
層することができ、生産性が高い。
【0109】発電効率を上げるために、モジュールの光
取り込み側の基板(一般的には強化ガラス)の表面には
反射防止処理が施される。反射防止処理方法としては、
反射防止膜をラミネートする方法、反射防止層をコーテ
ィングする方法がある。
【0110】また、セルの表面をグルービングまたはテ
クスチャリング等の方法で処理することによって、入射
した光の利用効率を高めることが可能である。
【0111】発電効率を上げるためには、光を損失なく
モジュール内に取り込むことが最重要であるが、光電変
換層を透過してその内側まで到達した光を反射させて光
電変換層側に効率良く戻すことも重要である。光の反射
率を高める方法としては、支持基板面を鏡面研磨した
後、AgやAl等を蒸着またはメッキする方法、セルの最下
層にAl−MgまたはAl−Tiなどの合金層を反射層として設
ける方法、アニール処理によって最下層にテクスチャー
構造を作る方法等がある。
【0112】また、発電効率を上げるためにはセル間接
続抵抗を小さくすることが、内部電圧降下を抑える意味
で重要である。セル同士を接続する方法としては、ワイ
ヤーボンディング、導電性フレキシブルシートによる接
続が一般的であるが、導電性粘着テープや導電性接着剤
を用いてセルを固定すると同時に電気的に接続する方
法、導電性ホットメルトを所望の位置にパターン塗布す
る方法等もある。
【0113】ポリマーフィルム等のフレキシブル支持体
を用いた太陽電池の場合、ロール状の支持体を送り出し
ながら前述の方法によって順次セルを形成し、所望のサ
イズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のあ
る素材でシールすることにより電池本体を作製できる。
また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,
p383-391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とす
ることもできる。更に、フレキシブル支持体を用いた太
陽電池は曲面ガラス等に接着固定して使用することもで
きる。
【0114】以上詳述したように、使用目的や使用環境
に合わせて様々な形状・機能を持つ太陽電池を製作する
ことができる。
【0115】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 1.二酸化チタン粒子含有塗布液の作製 オートクレーブ温度を230℃にした以外はバルベらのジ
ャーナル・オブ・アメリカン・セラミック・ソサエティ
第80巻3157頁記載の方法と同様の方法で二酸化チタン
濃度11重量%の二酸化チタン分散物を得た。できた二酸
化チタン粒子の平均サイズは約10nmであった。この分散
物に二酸化チタンに対し30重量%のポリエチレングリコ
ール(分子量20000、和光純薬製)を添加し、混合し塗
布液を得た。
【0116】2.色素を吸着した二酸化チタン電極(光
電変換素子)の作成 フッ素をドープした酸化スズをコーティングした透明導
電性ガラス(日本板硝子製、表面抵抗は約10Ω/cm2
の導電面側に上記で得た塗布液をドクターブレードで 1
20 μm の厚みで塗布し、25℃で30分間乾燥した後、電
気炉(ヤマト科学製マッフル炉FP−32型)で450
℃にて30分間焼成した。二酸化チタンの塗布量は18
g/m2であり、膜厚は12μm であった。焼成終了後、冷
却し、表1に示す吸着液に16時間浸漬した。吸着液の
溶媒はエタノールとアセトニトリルの1:1(体積比)
混合物である。色素の染着した二酸化チタン電極をエタ
ノール、アセトニトリルで順次洗浄し暗所、窒素気流下
で乾燥させた。
【0117】
【表1】
【0118】
【化13】
【0119】
【化14】
【0120】3.光電池の作成 上述のようにして作成した色増感されたTiO2 電極基
板(2cm×2cm)をこれと同じ大きさの白金蒸着ガラス
と重ね合わせた(図1参照)。次に、両ガラスの隙間に
毛細管現象を利用して電解液(ヨウ化1,3−ジメチル
イミダゾリウム0.65モル/リットル,ヨウ素0.0
5モル/リットルのアセトニトリル溶液)をしみこませ
てTiO2 電極中に導入することにより、表2に示す光
電池C−1〜C−13を得た。本実施例により、図1に
示した基本構成の光電池が作成された。
【0121】
【表2】
【0122】4.光電変換効率および耐久性の測定 500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光を分光フィ
ルター(Oriel社製AM1.5)を通すことにより模
擬太陽光を発生させた。この光の強度は垂直面において
100mW/cm2であった。光電池の導電性ガラスの端部に
銀ペーストを塗布して負極とし、この負極と白金蒸着ガ
ラス(正極)を電流電圧測定装置(ケースレーSMU23
8型)に接続した。模擬太陽光を垂直に照射しながら、
電流電圧特性を測定し、変換効率を求めた。次に各光電
池の正負極を20オームの負荷抵抗の両端に接続し、上
記の模擬太陽光下に200時間晒した後(曝光試験)、
電流電圧測定装置を用いて再び変換効率を測定した。表
4には曝光試験前後の光電池(C−1〜C−13)の変
換効率および変換効率の維持率を示した。
【0123】変換効率の維持率=曝光試験後の変換効率
/曝光試験前の変換効率
【0124】
【表3】
【0125】C−1〜C−4(比較例)とC−5〜C−
8(本発明)との比較から、有機塩基Bs−1を含む吸着
液を用いると、Ru錯体色素、メチン色素のいずれを用
いた色素増感光電変換素子でも光耐久性が向上している
ことがわかる。またC−9〜C−13の結果から有機塩
基Bs−2〜Bs−6も光耐久性向上効果を有することがわ
かる。これらの有機塩基のうち、Bs−1、Bs−2が特に
優れていることもわかる。
【発明の効果】実施例の結果から本発明によって、従来
よりも光耐久性の改善された色素増感光電変換素子が得
られた事は明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図2】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図3】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図4】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図5】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図6】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図7】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図8】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図9】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図10】 本発明の光電変換素子を用いた基板一体型太
陽電池モジュールの構造の一例を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
10・・・導電層 10a・・・透明導電層 11・・・金属リード 20・・・感光層 21・・・半導体微粒子 22・・・色素 23・・・電荷輸送材料 30・・・電荷移動層 40・・・対極導電層 40a・・・透明対極導電層 50・・・基板 50a・・・透明基板 60・・・下塗り層 70・・・反射防止層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも導電性支持体と色素によって
    増感された半導体微粒子の層とを有する光電極の作成方
    法であって、少なくとも有機塩基、色素および溶媒から
    成る吸着液に半導体微粒子を浸漬して半導体微粒子の表
    面に色素を吸着させる事を特徴とする光電極の作成方
    法。
  2. 【請求項2】 該有機塩基が共役酸のpKaが6以上1
    1以下の有機塩基であることを特徴とする請求項1に記
    載の光電極の作成方法。
  3. 【請求項3】 該有機塩基がイミダゾール類または3級
    アミン類であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の光電極の作成方法。
  4. 【請求項4】 該色素がルテニウム錯体色素またはメチ
    ン色素であることを特徴とする請求項1〜3に記載の光
    電極の作成方法。
  5. 【請求項5】 該ルテニウム錯体色素または該メチン色
    素が各々カルボキシル基、ホスホニル基、およびホスホ
    リル基から成る群より選ばれた基を有することを特徴と
    する請求項4に記載の光電極の作成方法。
  6. 【請求項6】 該吸着液の溶媒がアルコール類を含有す
    る溶媒であることを特徴とする請求項1〜5に記載の光
    電極の作成方法
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の方法で作成された光電
    極。
  8. 【請求項8】 請求項7の光電極を有し、さらに少なく
    とも電荷移動層および対極を有する光電変換素子。
  9. 【請求項9】 請求項8の光電変換素子を用いた光電
    池。
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