JP2001253710A - 銅イオン含有廃液からの銅の回収方法 - Google Patents

銅イオン含有廃液からの銅の回収方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっき、エッチング等によって排出される産
業廃棄物となる廃液から陰イオン含有量の少ない良質の
銅を回収して製造することを目的とする。 【解決手段】 プリント配線基板を製造する際等に排出
される塩化第二銅、硫酸銅またはそれ等の混合物を含む
廃液と炭酸イオンを含む溶液とを反応させて塩基性炭酸
銅として銅を回収する方法に於いて、反応を行う前に容
器内に予め種晶として塩基性炭酸銅を水中に分散させ、
撹拌を行いつつ、銅イオン含有液と炭酸イオン含有液を
同時に投入し、温度を65℃〜85℃、pHを8.0〜
9.0に保持し、反応容器内から抜き出した液の中から
反応生成物である塩基性炭酸銅を濾過、分離した後、洗
浄及び乾燥することによって銅イオン含有廃液から銅を
回収する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅イオン含有廃液か
らの銅の回収方法に係り、特に本発明はプリント配線基
板等を製造する際に発生する塩化第二銅を含むエッチン
グ液、硫酸銅を含むエッチング液、無電解銅めっき液、
硫酸銅めっき液等の廃液から、触媒用原料、めっき材料
等の極めて広範な分野で使用される純度の高い塩基性炭
酸銅を製造することが出来る銅イオン含有廃液からの銅
の回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている機器のほとんどは電
気回路を具有しており、それによって機器の機能の正確
なコントロールが行われている。複雑な電気回路を構成
するために信頼性の高い製品としてプリント配線基板が
利用されている。プリント配線基板は複雑な配線を正確
に実現でき、極めてコンパクトに電子回路を構成でき、
電子機器を小型化し、容易な組立が可能になるためにあ
らゆる電子機器に適用され、使用されている。
【0003】前述のプリント配線基板の配線は、プラス
チック薄板上に銅めっきを施すことによって製造した
り、或いはプラスチック薄板と銅薄板とを張り合わせた
基板にエッチングを施すことによって銅薄板の一部を配
線として残して製造する方法が一般的に行われている。
従って、電子工業の発達と共に極めて大量のプリント配
線基板が製造される一方で、この大量生産に伴ってめっ
き液やエッチング液が産業廃棄物として排出されてい
る。
【0004】金属塩基性炭酸塩は、塩化物、硫酸塩、硝
酸塩等の金属塩水溶液に炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリ
ウム等の炭酸アルカリ水溶液を撹拌しながら加え、生成
した沈殿物を水洗、脱水、乾燥して得られる。通常、こ
の方法で得られる金属塩基性炭酸塩は微細な粒子であ
り、沈澱物の水洗性、脱水性が悪く、また製品は流動性
に欠け、扱いにくい粉体である。塩基性炭酸銅もこの反
応で得られるものは同様の物性を示している。
【0005】特開昭49−58099号「銅の回収法」
に塩基性炭酸銅として銅イオンを沈澱させた後、沈澱物
を加熱して濾過しやすい状態に変換することで分離し易
くした方法が開示されている。特開昭49−91996
号「金属塩基性炭酸塩の沈澱法」に主として炭酸ニッケ
ル、炭酸コバルトを得る方法が記載されている。炭酸銅
に関する記載がないので沈澱物の状態を把握することは
できないが、炭酸ニッケルについては反応後、熟成時間
を設けている。特開平2−289423号「銅めっき材
料の製造方法」に塩基性炭酸銅を得る方法が記載されて
いる。この方法では中和反応によって生成した沈澱物を
加熱熟成によって結晶化させて製造する方法が記載され
ている。
【0006】従来のこれらの方法では、中和反応によっ
て生成する金属塩基性炭酸塩が無定型結晶のため反応後
に結晶成長させているのが特徴である。しかしながら、
無定型の沈澱物は結晶化の過程で内部に包含していた不
純物を保存したまま結晶となるため不純物濃度の高い結
晶となっていた。結晶化によって、粒子間および粒子表
面の不純物の洗浄が容易となっても、粒子内部の不純物
を除去することは難しく、一定程度以上の不純物濃度の
塩基性炭酸銅しか得られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】プリント基板のエッチ
ングには、銅のエッチングに効果のある塩素イオン、硫
酸イオンのような陰イオンが使用されており、その液は
銅イオンの蓄積にともなってエッチング速度が次第に遅
くなって廃液として廃棄される。しかし、銅イオンに対
して等量以上の陰イオンを含有している。めっき廃液は
銅イオンを鍍金材料として使用した後の液であり、銅イ
オンに対して充分多量の陰イオンを含有している。
【0008】従って、塩化第二銅法によるエッチング廃
液、硫酸銅法によるエッチング廃液、無電解銅めっき廃
液、硫酸銅めっき廃液およびそれらの混合物などの銅イ
オン含有廃液中には、塩素イオン、硫酸イオンのような
陰イオンが多量に存在し、それが反応生成物中に混入し
て不純物濃度を高くする要因となっている。
【0009】回分式などの反応方法の場合には、中和反
応によって反応生成物を沈澱させ、その後の熟成によっ
て結晶成長を促し、大きな結晶を得て、濾過速度を速く
し、洗浄によって粒子間に介在する不純物の除去を行っ
ている。しかしながら、生成した不定形の粒子は内部の
水分が極めて多く、その水分中には不純物が多く含まれ
ている。そうした不定形の粒子が熟成中に粒子内の不純
物を抱き込んだまま結晶成長するため、内部の不純物は
洗浄しても除去しにくく、製品中の不純物濃度を低くす
ることはできず、不純物イオンを100ppm以上含有
する塩基性炭酸銅しか得ることができなかった。また、
不純物を除去するためには清浄な水を多量に使用し、時
間をかけて内部の不純物を拡散によって取り出すために
効率が悪かった。
【0010】本発明に係る銅イオン含有廃液からの銅の
回収方法は、前述の従来の問題点に鑑み開発された全く
新しい技術であって、特に塩化第二銅を含むエッチング
液、硫酸銅を含むエッチング液、無電解銅めっき液、硫
酸銅めっき液等の産業廃棄物となる廃液から銅を回収す
る方法において、廃液中に含まれる陰イオンの含有量が
低く、均質な極めて純度の高い塩基性炭酸銅を効率的に
製造する方法に関するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る銅イオン含
有廃液からの銅の回収方法は、前述の従来の多くの問題
点を根本的に改善した技術であって、その発明の要旨
は、塩化第二銅、硫酸銅またはそれらの混合物を含む廃
液と炭酸イオンを含む溶液とを反応させて塩基性炭酸銅
として銅を回収する方法において、反応を行う前に反応
容器内にあらかじめ種晶として塩基性炭酸銅を水中に分
散させ、撹拌を行いつつその中に銅イオン含有液と炭酸
イオン含有液とを同時に投入し、容器内の液の温度を6
5℃〜85℃、pHを8.0〜9.0に保持して、かつ
反応容器内から流入量に見合った量の液を抜き出すこと
により容器内の反応を継続的に維持し、抜き出した液の
中から反応生成物である塩基性炭酸銅を濾過、分離した
後、洗浄、乾燥を行うことにより塩基性炭酸銅を得るこ
とを特徴とする。
【0012】前述の本発明に於いては、塩化第二銅、硫
酸銅又はそれ等の混合物を含む廃液と炭酸イオンを含む
溶液とを反応させることによって塩基性炭酸銅として銅
を回収に当たって、あらかじめ種晶として塩基性炭酸銅
を水中に分散させ、一定の温度と一定の炭酸イオンとを
保ちながら銅イオン含有液と炭酸イオン含有液とを同時
に投入しながら製造することが出来るので、反応が行わ
れているときに、種晶によって逐次生成する塩基性炭酸
銅の結晶の成長が促進され、結晶内への不純物の取り込
みが防止され極めて純度の高い塩基性炭酸銅を回収して
製造することが出来る。
【0013】特に本発明の前述の方法に於いては、第二
銅水溶液の廃液から塩基性炭酸銅として銅を回収し、廃
液中に含まれる陰イオンの含有量が低く、形状、大きさ
の均質な純度の高い塩基性炭酸銅を製造することができ
る。その結果本発明の方法によって製造される塩基性炭
酸銅は、触媒毒となる陰イオンが少ないために触媒用原
料として使用でき、塩素イオンの蓄積を防ぐためにめっ
き材料など広範囲な分野において使用できる原材料を提
供できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は不純物の多く含まれる銅
イオン含有廃液から塩基性炭酸銅として銅を回収する方
法において、連続的な製造システムを採用することによ
り生産効率を高くし、さらに、製造物として不純物の低
い塩基性炭酸銅を回収する方法に関するものである。本
発明の方法について詳述すると次の通りである。
【0015】本発明において使用される銅イオン含有廃
液としては塩化第二銅法によるエッチング廃液、硫酸銅
法によるエッチング廃液、無電解銅めっき廃液、硫酸銅
めっき廃液およびそれらの混合物などである。銅エッチ
ング廃液に含有される遊離の陰イオンは炭酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウムによって中和して、銅イオン供給
液とする。中和剤として炭酸ナトリウムを使用するとき
には150〜180g/lの範囲に溶解して炭酸塩の中
和液とする。
【0016】反応容器に必要量の水を用意し、その中に
種晶として塩基性炭酸銅を分散させる。種晶の量は0.
01〜0.2kg/lとする。この液を撹拌しつつ、加
熱して液の温度を65〜85℃に調節し、銅含有液と炭
酸イオン含有液を同時に投入させる。両液を投入して反
応を続けている間は反応容器内の液の温度を65℃〜8
5℃、pHを8.0〜9.0に保持して反応を行う。
【0017】反応容器内の温度を保持するためには、反
応容器を加熱しても良いし、両液をあらかじめ加温して
おき熱せられた液を投入しても良い。両液の投入速度は
反応容器の大きさによって調節しなければならないが、
毎分それらを合計して反応容器の1/200〜1/20
の量で投入することをおよその基準とする。各液はそれ
ぞれ銅イオンと陰イオンの濃度および炭酸イオン濃度を
分析しておき、それぞれの液の投入速度については銅イ
オンに対し炭酸イオンがそのモル比で1:1〜1:2、
好ましくは1:1.1になるように流量を調節する。
【0018】この反応が行われているときに、種晶によ
って逐次生成する塩基性炭酸銅の結晶の成長が促進さ
れ、結晶内への不純物の取り込みが防止される。種晶の
効果はその結晶表面が生成した塩基性炭酸銅の結晶成長
をを促進し、不定形の粒子から結晶粒子への転化が速く
なること、さらに、容器内の種晶とそれによって結晶化
した粒子が種晶となって結晶成長を促進するため均質な
塩基性炭酸銅を得ることができる。また、反応容器内か
ら流入量に見合った量の液を抜き出すことにより容器内
の反応を継続的に維持して連続した反応を行うことがで
き、効率的な製造を行うことができる。
【0019】種晶として用いる塩基性炭酸銅は乾燥させ
たものよりも洗浄後あるいは濾過後の未乾燥品を使用す
るのが望ましく、また、粒子径の大きなものの方が効果
は大きい。このようにして反応を行って得られた塩基性
炭酸銅を洗浄、濾過した後、脱水、乾燥して粉末とす
る。
【0020】本発明によれば、原料液の濃度、添加速
度、反応温度など反応因子を変化させることにより、生
成する塩基性炭酸銅の粒子径を制御できる。また、本発
明によれば、生成する塩基性炭酸銅はほぼ均一な粒子径
の緻密な球状であり、その平均粒径は10〜50μmの
範囲に制御できる。そのため、水洗性、脱水性が良く、
かつ製品粉体の流動性が極めて高い塩基性炭酸銅が得ら
れる。
【0021】さらに、本発明によれば、原料液の陰イオ
ン濃度の量にかかわらず、塩素イオンでは、20ppm
以下、硫酸イオンでは、70ppm以下の含有量とする
ことができ、そうした陰イオンが悪い影響を及ぼす触媒
用原料、めっき材料に充分使用可能な不純物レベルに下
げた塩基性炭酸銅を得ることができる。
【0022】本発明に係る銅イオン含有廃液からの銅の
回収方法をより具体的実施例によって、詳細に説明する
と次の通りである。
【0023】
【実施例1】3リットル反応槽に水500mlを入れ、
これに種晶として塩基性炭酸銅をスラリー濃度として
0.05kg/lとなるように加え、さらにこれに炭酸
ナトリウム溶液を添加し、pHを8.5とした後、撹拌
しながら、銅イオン濃度90g/lとした塩化第二銅と
硫酸銅の混合水溶液と180g/lの炭酸ナトリウム溶
液とを各々、反応槽の1/100の量で同時に添加し、
かつ反応槽下部より添加した液量と同等の反応生成物ス
ラリーを抜き出す。熟成を行っている間、該反応槽内は
75℃に保存した。
【0024】このようにして、各々の溶液を10リット
ル反応させた塩基性炭酸銅を濾過、分離した後で、洗浄
及び乾燥させることによって、陰イオン含有量の低い塩
基性炭酸銅を回収して製造した。このように製造した塩
基性炭酸銅の陰イオンを分析した結果は、後述の表1の
実施例1の欄に示す通りであり、極めて陰イオン含有量
が少ない塩基性炭酸銅であることが明らかになった。
【0025】特に、前述の従来の製造方法である後述の
比較例1の方法で製造して回収した塩基性炭酸銅の陰イ
オンを、分析した結果を表1の比較例1の欄に示すが、
この比較例1の数値と比較することによって、本発明の
実施例1の方法で回収して製造した塩基性炭酸銅の陰イ
オン含有量が如何に少ないかが明らかとなった。
【0026】
【比較例1】銅イオン含有液と炭酸ナトリウム含有液を
各々1リットル用い、炭酸ナトリウム含有溶液中に、銅
イオン含有液を投入し、反応容器内を60℃に保ちつ
つ、1時間熟成させた。熟成を行っている間、反応容器
内のpHは8.0に保持した。以下、実施例1と同様の
操作を行い陰イオンを分析した。
【0027】
【表1】
【0028】また、実施例1で回収して製造した塩基性
炭酸銅をX線で解析した処、図1に示すようなX線解析
図が得られた。この図1の実施例1の塩基性炭酸銅のX
線解析図を図3の従来の製造方法(回収方法)で製造し
た比較例1の塩基性炭酸銅のX線解析図と比較した処、
実施例1の塩基性炭酸銅は比較例1の塩基性炭酸銅に比
べてピーク強度が高く、結晶化が大きく進んでいること
が明らかとなった。
【0029】更に実施例1で回収製造した塩基性炭酸銅
を走査型電子顕微鏡写真で撮影した処、図2に示すよう
な均質な球状結晶で構成されている状態の影像が得られ
た。従来の製造方法で製造された塩基性炭酸銅を走査型
電子顕微鏡写真で撮影したものは、図4に示すような形
状及び大きさが不揃いであったが、両者を比較すること
によって実施例1の塩基性炭酸銅が不純物の少ない均質
な球状結晶で構成された極めて良質なものであることが
明らかとなった。
【0030】
【実施例2】3リットル反応槽に水500mlを入れ、
これに種晶として塩基性炭酸銅をスラリー濃度として
0.01kg/lとなるように加え、さらにこれに炭酸
ナトリウム溶液を添加し、pHを8.0とした後、撹拌
しながら、あらかじめ遊離の塩酸を中和し、銅イオン濃
度60g/lとした塩化第二銅を主成分とするエッチン
グ廃液と120g/lの炭酸ナトリウム溶液とを各々、
反応槽の1/150の量で同時に添加し、かつ反応槽下
部より添加した液量と同等の反応生成物スラリーを抜き
出す。熟成を行っている間、該反応槽内は65℃に保存
した。
【0031】このようにして実施例1と同様の処理をし
て製造した塩基性炭酸銅を、実施例1と同様の操作を行
って陰イオンを分析した処、前記表1の実施例2の欄に
示す通りの結果が得られた。実施例2に於いても極めて
陰イオン含有量が少ない塩基性炭酸銅が得られることが
明らかである。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る銅イオン含有廃液からの銅
の回収方法は、前述の構成と作用とを有するので、産業
廃棄物であるめっき或いはエッチング等によって大量に
排出される廃液から不純物含有量の少ない、かつ陰イオ
ン含有量の低い極めて良質な塩基性炭酸銅を簡単に大量
に回収することが出来る。
【0033】本発明によって製造される塩基性炭酸銅
は、反応が連続的に行われ、反応の管理が容易であるた
めに、純度が高いばかりでなく、大きさ、形状、品質、
結晶状態において均質な物性を持っており、高有価金属
である銅として有効に再利用することが出来る。
【0034】また、本発明の回収方法は、反応を連続的
に行うことが出来、生産効率を著しく高めることが出来
るので、高有価金属である銅を安価に生産することが出
来る。本発明の方法を実施することによって、従来は産
業廃棄物として棄てられていた廃液の中から極めて良質
な高価な銅を安価に生産することが出来、産業廃棄物を
リサイクルによって再び社会に還元して再利用し得る等
の多大な効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって製造された塩基性炭酸銅のX線
解析図である。
【図2】本発明によって製造された塩基性炭酸銅の走査
型電子顕微鏡写真である。
【図3】従来の製造方法で製造された塩基性炭酸銅のX
線解析図である。
【図4】従来の製造方法で製造された塩基性炭酸銅の走
査型電子顕微鏡写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化第二銅、硫酸銅またはそれらの混合
    物を含む廃液と炭酸イオンを含む溶液とを反応させて塩
    基性炭酸銅として銅を回収する方法において、 反応を行う前に反応容器内にあらかじめ種晶として塩基
    性炭酸銅を水中に分散させ、撹拌を行いつつその中に銅
    イオン含有液と炭酸イオン含有液とを同時に投入し、容
    器内の液の温度を65℃〜85℃、pHを8.0〜9.
    0に保持して、かつ反応容器内から流入量に見合った量
    の液を抜き出すことにより容器内の反応を継続的に維持
    し、抜き出した液の中から反応生成物である塩基性炭酸
    銅を濾過、分離した後、洗浄、乾燥を行うことにより塩
    基性炭酸銅を得ることを特徴とする銅イオン含有廃液か
    らの銅の回収方法。
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