JP2001247582A - リン酸化ポリオルガノシロキサン、それを含有する組成物、及びその製造方法 - Google Patents

リン酸化ポリオルガノシロキサン、それを含有する組成物、及びその製造方法

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JP2001247582A
JP2001247582A JP2000063627A JP2000063627A JP2001247582A JP 2001247582 A JP2001247582 A JP 2001247582A JP 2000063627 A JP2000063627 A JP 2000063627A JP 2000063627 A JP2000063627 A JP 2000063627A JP 2001247582 A JP2001247582 A JP 2001247582A
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Yasuo Nomura
泰生 野村
Masahiro Takeya
雅啓 竹谷
Eiji Ando
英治 安藤
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Nippon Unicar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 樹脂の難燃剤として優れた新規なリン酸化ポ
リオルガノシロキサン及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 リン酸誘導体が有するP−OH基とヒド
ロポリオルガノシロキサンが有するH−Si基との間で
P−O−Si結合を形成させることにより、ヒドロポリ
オルガノシロキサンをリン酸化ポリオルガノシロキサン
とする。例えば式(I)−1で表わされる化合物と式
(II)−1で表わされる化合物を反応させて、式(I
V)−1で表わされる化合物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なリン酸化ポ
リオルガノシロキサンに関し、より特定すると、ヒドロ
ポリオルガノシロキサンとリン酸誘導体の間にP−O−
Si結合を形成させることにより得られるリン酸化ポリ
オルガノシロキサン、それを含有する組成物、及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リン酸化ポリオルガノシロキサンは、潤
滑剤、離型剤、艶出し剤、消泡剤、及び各種組成物の成
分として工業的に利用されており、種々の製法及び生成
物が提案されている。例えば、特開昭54−48718
は、≡SiR'X 基(Xは塩素、臭素又はヨウ素である)を
有するポリシロキサンと式 CH3-O-P(O)R"2のリン酸誘導
体から CH3Xを脱離させることにより、≡SiR'-O-P(O)R"
2(R’は二価のアルキル又はアリールアルキル基であ
る)で示される燐のシリルアルキルエステルを生成させ
る方法を開示している。
【0003】特開平6−16684は、式 (MO) a -P
(O)-[(OC2H4)m -(OC3H6)n -OR]b (Rは末端に二重結合
を有する炭素数3〜8の一価炭化水素基である)で示さ
れる化合物を、分子中に少なくとも1の≡Si-H基を有す
る化合物と付加反応させることを特徴とする、式 (MO)
a -P(O)-(OC2H4) m -(OC3H6)n -R1-Si≡(R1 は炭素数
3〜8の二価炭化水素基である)で示されるリン酸エス
テル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法を開示し
ている。
【0004】これらリン酸化ポリオルガノシロキサン
は、いずれもリン酸誘導体のリン原子とポリシロキサン
のケイ素原子の間に二価の炭化水素基が介在するもので
あって、その炭化水素基の活性化又は付加反応し得る不
飽和基の存在なしでは、リン酸誘導体とポリシロキサン
との間に結合を形成し得ない。
【0005】上記のように、リン酸化されたポリオルガ
ノシロキサンは工業上有用な物質であるから、その特性
や製造方法を改善することが望まれる。また、ポリオル
ガノシロキサン化合物は各種樹脂の難燃剤として用いら
れているが、単独では難燃効果が不十分なため、リン酸
エステル系難燃剤と併用することが行なわれている。そ
して、要求される難燃効果を達成するには、比較的多量
を樹脂に配合しなければならないのが現状である。この
ため、難燃剤が樹脂の機械的強度を低下させるという問
題があった。従って、より少ない配合量で高い難燃効果
を達成する新規な難燃剤の開発が望まれている。本発明
者らは、このような観点から広く検討を行なった結果、
新規な構造を有しかつ容易に製造し得るリン酸化ポリオ
ルガノシロキサンを見出し、更に、そのリン酸化ポリオ
ルガノシロキサンが、種々の樹脂の難燃剤として非常に
優れた特性を有することを発見した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なリン
酸化ポリオルガノシロキサン及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I):
【化9】
【0008】[式中、R1 及びR3 は、それぞれ独立し
て、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アリール
アルキル基、アルキルアリール基、又はアシル基を示
し、R2 はアルキレン基を示し、a及びbは、それぞ
れ、0、1又は2であってかつa+bが1又は2の整数
であり、そしてmは0〜200の整数である。]で表さ
れるリン酸誘導体で、式(II):
【0009】
【化10】
【0010】[式中、R4 は、それぞれ独立して、水素
原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは
非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアリールア
ルキル基、置換若しくは非置換のアルキルアリール基、
トリアルキルシリルアルキレン基、式−O(R72Si
O) c SiR73(式中、R7 は、それぞれ独立して、水
素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しく
は非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアリール
アルキル基、又は置換若しくは非置換のアルキルアリー
ル基であり、そしてcは0〜300の整数である)の
基、又は−アルキレン−Si(アルキル)d (アルコキ
シ)3-d 基(式中、dは0〜2の整数である)であり、
5 及びR6 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若
しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリ
ール基、置換若しくは非置換のアリールアルキル基、又
は置換若しくは非置換のアルキルアリール基であるか、
又はR5 とR6は互いに結合して−O−を形成し、そし
てnは0〜500の整数である。但し、R4 で示される
各々の基、R5 及びR6 のうち少なくとも1つの基は水
素原子である。]で表されるヒドロポリオルガノシロキ
サンをリン酸化したリン酸化ポリオルガノシロキサンで
あって、該リン酸化が、該リン酸誘導体が有するP−O
H基と該ヒドロポリオルガノシロキサンが有するH−S
i基との間で形成されるP−O−Si結合を介して行な
われるリン酸化ポリオルガノシロキサンを提供する。
【0011】本発明は、また、このリン酸化ポリオルガ
ノシロキサンを含んでなる熱可塑性樹脂組成物も提供す
る。本発明は、更に、リン酸化ポリオルガノシロキサン
の製造方法であって、式(I)で表されるリン酸誘導体
を式(II)で表されるヒドロポリオルガノシロキサンと
反応させて、該リン酸誘導体が有するP−OH基と該ヒ
ドロポリオルガノシロキサンが有するH−Si基との間
にP−O−Si結合を形成させることを含んでなる方法
を提供する。
【0012】式(I)において、好ましくは、R1 及び
3 は、それぞれ独立して、ハロゲン原子;炭素数1〜
30、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、より好
ましくは炭素数1〜4のアルキル基;炭素数6〜24、
好ましくは炭素数6〜14、より好ましくは炭素数6〜
10のアリール基;炭素数7〜25、好ましくは炭素数
7〜15、より好ましくは炭素数7〜11のアリールア
ルキル基;炭素数7〜25、好ましくは炭素数7〜1
5、より好ましくは炭素数7〜11のアルキルアリール
基;又は炭素数1〜20、好ましくは炭素数2〜12、
より好ましくは炭素数2〜7のアシル基である。R1
はR3 により示されるハロゲン原子には、例えば、塩
素、臭素及びヨウ素原子が含まれ;アルキル基には、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オ
クチル基、ドデシル基等が含まれ;アリール基には、例
えば、フェニル基、ナフチル基等が含まれ、フェニル基
が特に好ましく;アリールアルキル基には、例えば、ベ
ンジル基、フェネチル基等のフェニルアルキル基のほ
か、ナフチルメチル基等が含まれ;アルキルアリール基
には、トルイル基、キシリル基、プロピルフェニル基等
のアルキルフェニルのほか、メチルナフチル基等が含ま
れ;そしてアシルには、例えば、ホルミル基、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基等が含
まれる。
【0013】好ましくは、式(I)のR2 は、炭素数2
〜5、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基である。
2 により示されるアルキレン基には、例えば、メチレ
ン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が含ま
れる。式(I)のmは、好ましくは0〜50である。式
(I)のリン酸誘導体は、a及びbの数値に依存してヒ
ドロキシ基を1つ又は2つ有する。ヒドロキシ基を1つ
有するリン酸誘導体には、リン酸ジエステル(a=2,
b=0)、モノ置換リン酸モノエステル(a=b=
1)、及びジ置換リン酸(a=0,b=2)が含まれ
る。一方、ヒドロキシ基を2つ有するリン酸誘導体に
は、リン酸モノエステル(a=1,b=0)、及びモノ
置換リン酸(a=0,b=1)が含まれる。これらリン
酸誘導体は、市販されているか又は公知の方法で製造す
ることがでる。具体的には、以下のようなものがある:
【0014】(1)ビス(2−エチルヘキシル)ホスフ
ェート;大八化学(株)製、商品名DP-8R; (2)ブトキシエチルアシッドホスフェート;城北化学
工業(株)製、商品名JP-506H; (3)2−エチルヘキシル、2−エチルヘキシルホスホ
ネート;大八化学(株)製、商品名 PC-88A ; (4)ジイソデシルホスフェート;大八化学(株)製、
商品名 DP-10R ; (5)メチルアシッドホスフェート;大八化学(株)
製、商品名 AP-1; (6)エチルアシッドホスフェート;城北化学工業株)
製、商品名 JP-502 ; (7)ブチルアシッドホスフェート;大八化学(株)
製、商品名 AP-4; (8)ジブチルホスフェート;大八化学(株)製、商品
名 DP-4; (9)モノブチルホスフェート;大八化学(株)製、商
品名 MP-4; (10)オレイルアシッドホスフェート;城北化学工業
(株)製、商品名 JP-518-0 ;
【0015】(11)テトラコシルアシッドホスフェー
ト;城北化学工業(株)製、商品名 JP-524 ; (12)2−エチルヘキシルアシッドホスフェート;大八
化学(株)製、商品名AP-8 ; (13)イソデシルアシッドホスフェート;大八化学
(株)製、商品名 AP-10; (14)モノイソデシルホスフェート;大八化学(株)
製、商品名 MP-10; (15)ラウリルリン酸;東邦化学工業(株)製、商品名
フォスファノール ML-200 ; (16)ポリオキシエチレン(以下 P.O.E)ラウリルエー
テルリン酸;東邦化学工業(株)製、商品名 フォスフ
ァノール ML-220 ; (17)P.O.E ラウリルエーテルリン酸;東邦化学工業
(株)製、商品名 フォスファノール RD-510Y; (18)P.O.E アルキル(C12-15 )エーテルリン酸;東
邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RS-41
0 ; (19)P.O.E アルキル(C12-15 )エーテルリン酸;東
邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RS-61
0 ; (20)P.O.E アルキル(C12-15 )エーテルリン酸;東
邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RS-71
0 ;
【0016】(21)P.O.E ステアリルエーテルリン酸;
東邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RL-
210 ; (22)P.O.E ステアリルエーテルリン酸;東邦化学工業
(株)製、商品名 フォスファノール RL-310 ; (23)P.O.E ステアリルエーテルリン酸;東邦化学工業
(株)製、商品名 フォスファノール RL-410 ; (24)P.O.E アルキルフェニルエーテルリン酸;東邦化
学工業(株)製、商品名 フォスファノール RE-410 ; (25)P.O.E アルキルフェニルエーテルリン酸;東邦化
学工業(株)製、商品名 フォスファノール RE-510 ; (26)P.O.E アルキルフェニルエーテルリン酸;東邦化
学工業(株)製、商品名 フォスファノール RE-610 ; (27)P.O.E アルキルエーテルリン酸;東邦化学工業
(株)製、商品名 フォスファノール RA-600 ; (28)P.O.E ジアルキルフェニルエーテルリン酸;東邦
化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RM-410
; (29)P.O.E ジアルキルフェニルエーテルリン酸;東邦
化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RM-510
; (30)P.O.E ジアルキルフェニルエーテルリン酸;東邦
化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RM-710
【0017】(31)P.O.E フェニルエーテルリン酸;東
邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール LP-70
0 ; (32)P.O.E-sec-アルキル(C12-14)エーテルリン酸;
東邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RT-
510 ; (33)P.O.E-sec-アルキル(C12-14)エーテルリン酸;
東邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール RT-
610 ; (34)ブチルアシッドフォスフェート;城北化学工業
(株)製、商品名 JP-504 ; (35)2−エチルヘキシルアシッドフォスフェート;城
北化学工業(株)製、商品名 JP-508 ; (36)ジ(2−エチルヘキシル)フォスフェート;城北
化学工業(株)製、商品名 JB-58; (37)エチレングリコールアシッドフォスフェート;城
北化学工業(株)製、商品名 EGAP ; (38)P.O.E-sec-アルキル(C12-14 )エーテルリン
酸;東邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール
RT-710 ; (39)P.O.E-sec-アルキル(C12-14 )エーテルリン
酸;東邦化学工業(株)製、商品名 フォスファノール
RT-910 ;及び (40)P.O.E-アルキル(C1-2 )エーテルリン酸;東邦
化学工業(株)製、商品名 ネオスコアー PF-100 。
【0018】なお、リン酸ジエステルとして市販されて
いるものは、リン酸モノエステル等との混合物である場
合が多いので、高純度のリン酸ジエステルを必要とする
場合は、例えば、五酸化リンを用いて、Uporら, Magy.
Kem. Foly., 73(11), pp. 479-83 (1967) に記載された
方法に従って製造することができる。
【0019】式(II)において、好ましくは、ポリシロ
キサン主鎖に結合した(2n+4)個のR4 は、それぞ
れ独立して、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1
〜24のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜
24のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数7〜2
5のアリールアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数
7〜25のアルキルアリール基、トリ(C1-20アルキ
ル)シリルC2-10アルキレン基、式−O(R72SiO)
c SiR73(式中、R7 は、それぞれ独立して、水素原
子、置換若しくは非置換の炭素数1〜24のアルキル
基、置換若しくは非置換の炭素数6〜24のアリール
基、置換若しくは非置換の炭素数7〜25のアリールア
ルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数7〜25の
アルキルアリール基であり、そしてcは0〜300、好
ましくは0〜200、より好ましくは0〜100の整数
である)の基、又は−C2-10アルキレン−Si(C1-20
アルキル)d (C1-20アルコキシ)3-d 基(式中、dは
0〜2の整数である)である。R 4 及びR7 により示さ
れる非置換のアルキル基、アリール基、アリールアルキ
ル基、及びアルキルアリール基には、式(I)のR1
びR3 について例示したものが挙げられ、好ましくは炭
素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール
基、特にメチル基又はフェニル基である。R4 及びR7
により示される置換アルキル基、置換アリール基、置換
アリールアルキル基、及び置換アルキルアリール基の置
換基には、ハロゲノ基、特にフルオロ基、アミノ基、2
−アミノエチルアミノ基、エポキシ基、及び3,3,3
−トリフルオロ基が含まれる。具体的な置換アルキル基
には、フルオロメチル基、3−アミノプロピル基、3−
(2−アミノエチルアミノ)プロピル基、及び3,3,
3−トリフルオロプロピル基を挙げることができる。
【0020】好ましくは、式(II)のR5 及びR6 は、
それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非置換の炭
素数1〜24のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素
数6〜24のアリール基、置換若しくは非置換の炭素数
7〜25のアリールアルキル基、又は置換若しくは非置
換の炭素数7〜25のアルキルアリール基である。R 5
及びR6 により示される非置換及び置換のアルキル基、
アリール基、アリールアルキル基、及びアルキルアリー
ル基には、R4 について例示したものが挙げられる。式
(II)のR5 及びR6 は、互いに結合して−O−を形成
することもできる。この場合、式(II)のヒドロポリオ
ルガノシロキサンは環状構造になり、式(III):
【0021】
【化11】
【0022】[式中、R4 は式(II)で定義した通りで
あり、そしてnは少なくとも1、好ましくは1〜6の整
数である。]で表すことができる。式(II)のR5 及び
6 が互いに結合して−O−を形成しない場合は、n
は、0〜500、好ましくは0〜300、より好ましく
は1〜100、特に好ましくは1〜50の整数である。
【0023】式(II)の(2n+4)個のR4 及びそれ
ぞれ1個のR5 とR6 のうち少なくとも1、好ましくは
1〜100、より好ましくは1〜10、特に好ましくは
1〜2は水素原子であることを要する。この水素原子
が、式(I)のリン酸誘導体のヒドロキシ基とSi−O
−P結合を形成することによって、本発明によるリン酸
化が行なわれるからである。
【0024】式(II)のヒドロポリオルガノシロキサン
は周知の化合物であり、市販されているか又は公知の方
法で製造することができる。また、市販のヒドロポリオ
ルガノシロキサン中のSi−H基に不飽和炭化水素を白
金等の金属触媒の存在下で付加反応せることにより、所
望のR4 、R5 及び/又はR6 を有するヒドロポリオル
ガノシロキサンを得ることができる。この付加反応は、
本発明のリン酸化の前に行なうことも、リン酸化と同時
に行なうこともできる。そのような不飽和炭化水素に
は、スチレン及びα−メチルスチレンのような芳香族炭
化水素や、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、
ヘキセン及びオクテンのような脂肪族炭化水素が含まれ
る。例えば、不飽和炭化水素としてスチレンを使用すれ
ばフェニルエチル基を導入することができ、エチレンを
使用すればエチル基を導入することができ、プロピレン
を使用すればn−プロピル基やイソプロピル基を導入す
ることができる。このような炭化水素基は、得られるリ
ン酸化ポリオルガノシロキサンの分子量を調整するため
や、それを樹脂への添加物として使用する場合に、その
樹脂との親和性を向上させる目的で導入され、通常は、
ヒドロポリオルガノシロキサン中のSi基の10〜90
%に導入される。この他、任意のR4 、R5 及びR6
導入する方法として、例えば、金属ケイ素を用いる直接
法やグリニア反応を使用する方法がある。
【0025】また、式(II)のヒドロポリオルガノシロ
キサンのSi−H基は、アルコールROHと反応して、
リン酸化に対して不活性のSi−OR基を形成するの
で、リン酸化に際してアルコールを存在させることによ
り、反応性のSi−H基のモル数を減少させて、得られ
るリン酸化ポリオルガノシロキサンのリン酸化の程度や
分子量を調整することができる。使用できるアルコール
には、メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコ
ールなどが含まれる。
【0026】本発明のリン酸化ポリオルガノシロキサン
は、式(I)で表されるリン酸誘導体を、式(II)で表
されるヒドロポリオルガノシロキサンと反応させて、P
−O−Si結合を形成させることにより得られる。その
反応は、使用する反応体の性状により、溶媒の存在下で
も不存在下でも行なうことができる。使用できる溶媒に
は、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水素、ジオキサ
ンやテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ヘキサン
やドデカン等の脂肪族炭化水素、及びジクロロメタンや
ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素が含まれるがこ
れらに限定されない。反応温度は通常0〜150℃であ
る。
【0027】本発明の反応は、式(I)で表されるリン
酸誘導体を式(II)で表されるヒドロポリオルガノシロ
キサンと単に混合するだけでも進行するが、銅、鉄、ニ
ッケル、パラジウム、白金、ロジウム、チタン、ジルコ
ニウム及びバナジウムのような金属触媒や塩化白金酸や
白金錯体のような金属化合物を用いるのが好ましい。ま
た、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、安息香酸のよう
な無機又は有機の酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドのような無
機又は有機の塩基;又は活性炭のような物質を加えると
促進される。
【0028】この反応における式(I)のリン酸誘導体
の、式(II)のヒドロポリオルガノシロキサンに対する
モル比は、P−OH/Si−Hが、2.0〜0.5、好
ましくは1.4〜0.7となるようなモル比である。リ
ン酸誘導体は、ヒドロキシ基を1つ有するものと2つ有
するものとの混合物であってもよい。反応後は、未反応
原料及び溶媒を蒸留、中和及び/又は濾過により除去す
ることができるが、溶媒を除去するだけでそのまま製品
とすることもできる。
【0029】得られるリン酸化ポリオルガノシロキサン
の形態は、式(I)のリン酸誘導体のヒドロキシ基の数
及び式(II)のヒドロポリオルガノシロキサンのSi−
H基の数によって異なる。式(I)のリン酸誘導体がヒ
ドロキシ基を1つだけ有するときは、式(II)のヒドロ
ポリオルガノシロキサンが有するSi−H基の数に関係
なく、1分子のポリオルガノシロキサンに式(I)のリ
ン酸誘導体がP−O−Si結合を介して任意に置換した
リン酸化ポリオルガノシロキサンが得られ、これは、例
えば、式(IV):
【0030】
【化12】
【0031】[式中、R1 、R2 、R3 及びmは式
(I)で定義した通りであり、R4 は式(II)で定義し
た通りであり、R8 はR5 又は式−O−P(O)[R1
(R2 O) m ] a 3 b の基であり、R9 はR6 又は式
−O−P(O)[R1 O(R2 O) m] a 3 b の基であ
り、R8 とR9 は互いに結合して−O−を形成してもよ
く、a+bはそれぞれ0、1又は2であってかつa+b
が2の整数であり、そして、p、q及びrは、それぞれ
0〜500であって、p+q+r=nとなる整数であ
る。但し、分子全体で少なくとも1つの式−O−P
(O)[R1 O(R2 O) m ] a 3 b の基を有する。]
で表される。このタイプのリン酸化ポリオルガノシロキ
サン中のリン原子の量は、1〜20重量%、好ましくは
2〜15重量%、より好ましくは3〜8重量%である。
【0032】一方、リン酸誘導体がヒドロキシ基を2つ
有するときは、式(II)のヒドロポリオルガノシロキサ
ンがSi−H基を1つ有するなら、リン酸基を連結基と
するポリオルガノシロキサンの二量体が得られ、そし
て、ヒドロポリオルガノシロキサンがSi−H基を2つ
有するなら、線状のリン酸誘導体/ポリオルガノシロキ
サン交互共重合体が得られる。例えば、式(II)のR5
及びR6 が2つのSi−H基を形成するヒドロポリオル
ガノシロキサンを使用して得られるこのタイプの共重合
体は、式(V):
【0033】
【化13】
【0034】[式中、R1 、R2 、R3 及びmは式
(I)で定義した通りであり、R4 は式(II)で定義し
た通りであるが水素原子であることはなく、a及びb
は、それぞれ0又は1であってかつa+bが1の整数で
あり、そして、sは1〜5000、好ましくは2〜10
00の整数である。]で表される。
【0035】式(I)のリン酸誘導体がヒドロキシ基を
2つ有しかつ式(II)のヒドロポリオルガノシロキサン
がSi−H基を3つ以上有する場合には、ネットワーク
状のリン酸誘導体/ポリオルガノシロキサン交互共重合
体が得られる。このネットワーク状の交互共重合体を製
造する際に、ヒドロキシ基を2つ有するリン酸誘導体と
共にヒドロキシ基を1つだけ有するリン酸誘導体を適量
存在させれば、得られる共重合体のネットワーク構造の
密度又は分子量を調節することができる。
【0036】また、ヒドロキシ基を2つ有する式(I)
のリン酸誘導体に、2つ及び3つ以上のSi−H基を有
する式(IV)のリン酸化ポリオルガノシロキサンをそれ
ぞれ反応させると、線状のリン酸誘導体/リン酸化ポリ
オルガノシロキサン交互共重合体、及びネットワーク状
のリン酸誘導体/リン酸化ポリオルガノシロキサン交互
共重合体がそれぞれ得られる。このうち、線状のリン酸
誘導体/リン酸化ポリオルガノシロキサン交互共重合体
は、式(IV)のR8 とR9 が水素原子である結果、式
(IV)のリン酸化ポリオルガノシロキサンが2つのSi
−H基を有する場合、式(VI):
【0037】
【化14】
【0038】[式中、R1 、R2 、R3 、m、p、q、
r及びsは式(IV)及び(V)でそれぞれ定義した通り
であり、R4 は式(II)で定義した通りであるが水素原
子であることはなく、a+bはそれぞれ0、1又は2で
あってかつa+bが2の整数であり、そしてa’及び
b’はそれぞれ0又は1であってかつa+bが1の整数
である。但し、p及びrが同時に0になることはな
い。]で表すことができる。このような、R8 とR9
水素原子である結果、2つのSi−H基を有する式(I
V)のリン酸化ポリオルガノシロキサンは、まず、ヒド
ロキシ基を1つだけ有する式(I)のリン酸誘導体で、
Si−H基を少なくとも1つ有する式(III)の環状ポリ
オルガノシロキサンを本発明の方法でリン酸化すること
により、リン酸化環状ポリオルガノシロキサンを生成さ
せ、次いで、それを、式(II)の線状ポリオルガノシロ
キサンと平衡化させることにより得られる。線状及びネ
ットワーク状の交互共重合体の分子量は、200〜2,
000,000、好ましくは500〜1,000,00
0である。
【0039】こうして得られるリン酸化ポリオルガノシ
ロキサンは、種々の樹脂の難燃剤として非常に優れた特
性を有し、従来のリン系難燃剤を同量使用した場合と比
較して5〜20倍の難燃効果を示す。従って、樹脂への
添加量を大幅に低減できるので、難燃剤添加により起こ
り得る樹脂の機械強度低下及び成形物の熱変形のような
問題を軽減することができる。
【0040】本発明のリン酸化ポリオルガノシロキサン
は、あらゆる熱可塑性樹脂に適用することができる。特
に適する樹脂には、レキサン101、121、131、
141及び151のようなレキサン、サイコロイ(以
上、エンジニアリングプラスチックス)、パンライト、
メタマーブル、マルチロン(以上、帝人化成)、ユーピ
ロン(三菱ガス化学)、ノバレックス、ノバメート(以
上、三菱エンジニアリングプラスチックス)、マクロロ
ン、バイブレント(以上、バイエルジャパン)、タフロ
ン(出光石油化学)、カリバー、及びテクニエース(以
上、住友ダウ)のようなポリカーボネ−ト(PC)樹
脂;サンタックUT−61(三井東圧化学)、セビアン
V―680(ダイセル化学工業)、スタイラック(旭化
成工業)、サイコラック、ウベロイ(以上、宇部サイコ
ン)、カネエース、カネカFRX(以上、鐘淵化学工
業)、エスチレンABS(新日鐵化学)、クララスチッ
ク(住友ダウ)、セビアンV(ダイセル化学工業)、デ
ンカABS、デンカ難燃ABS(以上、電気化学工
業)、トヨラック(東レ)、JSR ABS(日本合成
ゴム)、タフレックス、コリメート(以上、三菱化
学)、ダイヤペットABS(三菱レイヨン)、スミコン
FM(住友ベークライト)、バイエルABS(バイエ
ル)、及びテルラン(BASFエンジニアリングプラス
チック)のようなアクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン(ABS)樹脂;PC/ABS;タイリル、スタイ
ラックAS(以上、旭化成工業)、エスチレンAS(新
日本製鉄化学工業)、セビアン−N(ダイセル化学工
業)、デンカAS(電気化学工業)、トヨラックG(東
レ)、ライタックA(三井化学)、及びサンレックス
(三菱化学)のようなスチレン−アクリロニトリル(S
AN)樹脂;バイタックス(日立化成工業)、ダイヤラ
ックA(三菱レイヨン)及びルランS(BASFエンジ
ニアリングプラスチック)のようなアクリレートスチレ
ンアクリロニトリル(ASA)樹脂;バロックス(エン
ジニアリングプラスチックス)、プラナック(大日本イ
ンキ化学工業)、帝人PBT樹脂(帝人)、タフペット
PBT(東洋紡績)、ジュラネックス(ポリプラスチッ
クス)、テナイト(長瀬産業)、ノバドゥール(三菱エ
ンジニアリングプラスックス)、FR−PBT(三井石
油化学工業)、ポカン(バイエルジャパン)、及びウル
トラデュアー(BASFエンジニアリングプラスチッ
ク)のようなポリブチレンテレフタレート(PBT)樹
脂;帝人FR−PET(帝人)、バイロペット(東洋紡
績)、タフエイト(出光石油化学)、ハイパーライト
(鐘淵化学工業)、クラペット(クラレ)、ダイヤナイ
ト(三菱レイヨン)、ペトロン(バイエルジャパン)、
及びノバペット(三菱エンジニアリングプラスックス)
のようなポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂;
旭化成ポリスチレン(旭化成工業)、エスチレン(新日
本製鉄化学工業)、ダイセルスチロール(ダイセル化学
工業)、出光ポリスチレン(出光石油化学)、デンカス
チロール(電気化学工業)、カネウッド(鐘淵化学工
業)、エスチレン(新日鐵化学)、エスプライト、エバ
ープライト(以上、昭和電工)、スミブライト(住友化
学工業)、ダイヤレックス、及びパーマトン(以上、三
菱化学)のようなポリスチレン(PS)樹脂;ポリプロ
ピレン(PP)樹脂;及びポリエチレン(PE)樹脂が
含まれるが、これらに限定されない。
【0041】本発明のリン酸化ポリオルガノシロキサン
は、上記のような熱可塑性樹脂と、樹脂組成物の全量を
基準として、一般に0.01〜20重量%、好ましくは
0.1〜10重量%の量で配合される。
【0042】本発明のリン酸化ポリオルガノシロキサン
を樹脂に配合するに際して、ポリオルガノシロキサン成
分及びポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分が相
互侵入網目構造を有している複合ゴム(例えば、三菱レ
イヨンのS−2001)やアクリレートゴム(例えば、
呉羽化学工業のEXL2311)を添加することができ
る。また、樹脂組成物の製造時及び/又は成形時に慣用
の添加剤を添加することができ、例えば、顔料、染料、
充填剤(タルク、ガラス繊維、アルミナ繊維、カーボン
ブラック、シリカ、酸化チタン等)、耐熱剤、酸化劣化
防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤等
を挙げることができる。タルクの具体例としては、商品
名「ミクロエースP−3」(日本タルク)を挙げること
ができ、遠心沈降法による平均粒子径が1.8μmのも
のがある。また、ガラス繊維の具体例としては、:日東
紡グラスファイバー、日東紡チョップドストランド3P
E−455、Eグラスファイバー(旭ファイバーグラ
ス)、石英硝子繊維(旭硝子)を挙げることができる。
【0043】本発明のリン酸化ポリオルガノシロキサン
を樹脂に配合するに際して、特開平10−147701
【0028】に記載されているような他の難燃成分、例
えば、水酸化アルミニウム等の無機物、リン酸エステル
類、芳香族系スルホン酸塩のような成分を含めてもよ
い。
【0044】本発明のリン酸化ポリオルガノシロキサン
を樹脂に配合するに際して、更に、ポリフッ化炭化水
素、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
のような滴下防止剤を配合してもよい。具体的には、三
井・デュポンフロロケミカルのテフロン6J又はテフロ
ン30J、及びダイキン化学工業のポリフロンF201
Lが含まれる。ポリテトラフルオロエチレンを配合する
場合、その配合量は、樹脂組成物の全量を基準として、
0.01〜2重量%、好ましくは0.02〜1重量%で
ある。次に実施例を示すが、本発明は、それら具体例に
限定されるものではない。
【0045】
【実施例】実施例1 リン酸化ポリオルガノシロキサン
の製造 238gの化合物(II)−1を2L四つ口フラスコに計
り取った。白金濃度が化合物(II)−1に対して20p
pmとなるように塩化白金酸の10%メタノール溶液を
入れ窒素雰囲気下で撹拌した。80℃に加熱し、Uporら
の方法を用いて合成した302gの化合物I−1をゆっ
くり滴下した。さらに、窒素雰囲気下80〜100℃で
1時間反応させて、化合物(IV)−1を主成分とする5
35gのリン酸化オルガノシロキサンを得た(収率99
%、純度75%)。GPC、IR吸収スペクトル、及び
1H−NMRマススペクトルで構造を確認した。
【0046】
【化15】
【0047】実施例2 リン酸化ポリオルガノシロキサ
ンの製造 Uporらの方法を用いて合成した308gのリン酸ジエチ
ルを2L四つ口フラスコに計り取った。134gの化合
物(II)−1をゆっくり滴下した。窒素雰囲気下、80
〜100℃で2時間反応させて、434gの化合物(I
V)−2を得た(収率98%)。GPC、IR吸収スペ
クトル、及び 1H−NMRマススペクトルで構造を確認
した。
【0048】
【化16】
【0049】実施例3 リン酸化ポリオルガノシロキサ
ンの製造 302gの化合物(I)−1及び282gの化合物(I
I)−2を300gのトルエン中に加えて、実施例1と
同じように反応させ、溶媒を除去し、580gの化合物
(IV)−3を得た(収率99%)。
【0050】
【化17】
【0051】次いで、292gの化合物(IV)−3を、
67gの化合物(II)−1及び148gのオクタメチル
シクロテトラシロキサンと混合して、硫酸の存在下で2
5℃で6時間反応させた。反応後、炭酸水素ナトリウム
で中和して、507gの化合物(IV) −4を得た。
【0052】
【化18】
【0053】507gの化合物(IV) −4と210gの
リン酸ジブチル/リン酸モノブチル=8/2混合物を5
0ppmのリン酸触媒の存在下で実施例1と同じように
反応させ、溶媒を除去し、710gの化合物(VI)−1
(ブロック共重合体)を得た。GPCにより測定された
数平均分子量は84000であった。
【0054】
【化19】
【0055】実施例4 リン酸化ポリオルガノシロキサ
ンの製造 585gの化合物(II)−3、236gのα−メチルス
チレン、及び238gのリン酸モノメチル/リン酸ジメ
チル=8/2混合物を700gのテトラヒドロフラン中
に加え、更に、5ppmの白金錯体触媒PV−VTC
(Degussa 社製)の存在下で実施例1と同じように反応
させ、溶媒を除去し、730gのネットワーク状リン酸
化ポリオルガノシロキサン(41)を得た。GPCによ
り測定された数平均分子量は126000であった。
【0056】
【化20】
【0057】実施例5〜54 リン酸化ポリオルガノシ
ロキサンの製造 先に例示したリン酸誘導体(1)〜(40)及び、表1に
記載した式(II)、(III)及び(IV)のポリオルガノシ
ロキサンを使用し、場合により不飽和炭化水素やアルコ
ールを加えた以外は、実施例1〜4のいずれかに記載し
た方法に従い、表1の生成物を得た。なお、リン酸誘導
体、並びにこれら場合により存在し得る不飽和炭化水素
及びアルコールの反応性基のモル数は、ポリオルガノシ
ロキサン中のSi−H基のモル数と等しくなるようにし
た。GPC、IR吸収スペクトル、及び 1H−NMRマ
ススペクトルで構造を確認した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】比較例1、2、及び実施例55〜94 下記の表2に示した各成分を表2に示した配合割合で混
合した後、40mmφ単軸押出機(いすゞ加工機(株)
製)を使用してシリンダ温度250℃で押し出し、ペレ
ット化した。得られたペレットを120℃で6時間乾燥
した後、射出成形機(日本製鋼所(株)製、商品名J−
50EP)を用いて、シリンダ温度270℃及び金型温
度80℃で試験片を成形し、表2に示した項目について
評価した。各項目の評価方法は以下の通りである。
【0061】アイゾット衝撃強度 ASTM規格D−256に準拠して厚み1/8インチの
ノッチ付き衝撃試験片を作成し、やはりASTM規格D
−256に準拠して23℃でアイゾット衝撃強度を測定
した。kg・cm/cmの単位で表示した。曲げ弾性率 ASTM規格D−790に準拠して作成した曲げ試験片
を用いて曲げ試験を行なった。kg/cm2 の単位で表
示した。熱変形温度 ASTM規格D−648に準拠して作成した試験片を用
いて1820kPa荷重で試験した。荷重たわみ温度を
(℃)の単位で表示した。
【0062】難燃性 UL94規格に準拠して作成した厚み1/16インチ試
験片を用いて試験を行った。試験には5個の試験片をも
ちいて以下のV−0からV−2までの等級で評価した。 V−0:添加炎を取り除いた後の有炎燃焼時間が10秒
以下であり、試料片5個への10回の接炎の合計有炎燃
焼時間が50秒以下であり、かつ全試料ともに脱脂綿に
着火する微粒炎を落下しない。 V−1:添加炎を取り除いた後の有炎燃焼時間が30秒
以下であり、試料片5個への10回の接炎の合計有炎燃
焼時間が250秒以下であり、かつ全試料ともに脱脂綿
に着火する微粒炎を落下しない。 V−2:添加炎を取り除いた後の有炎燃焼時間が30秒
以下であり、試料片5個への10回の接炎の合計有炎燃
焼時間が250秒以下であり、かつこれらの試料が脱脂
綿に着火する微粒炎を落下する。外観 成型品を目視により観察した。◎;非常に良好、○;良
好、×;不良の3段階で評価した。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【表7】
【0068】
【表8】
【0069】
【発明の効果】本発明のリン酸化ポリオルガノシロキサ
ンは、種々の樹脂の難燃剤として非常に優れた特性を有
し、従来のリン系難燃剤を同量使用した場合と比較して
5〜20倍の難燃効果を示す。従って、樹脂への添加量
を大幅に低減できるので、難燃剤添加により起こり得る
樹脂の機械強度低下及び成形物の熱変形のような問題を
軽減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/08 C08L 83/08 85/02 85/02 101/00 101/00 C09K 21/12 C09K 21/12 21/14 21/14 Fターム(参考) 4H028 AA49 BA06 4H050 AA01 AA02 AA03 AB80 WA12 WA23 4J002 BB021 BB111 BC021 BN151 BN161 CF061 CF071 CG001 CP112 CP192 FD010 FD132 4J035 BA02 CA02U CA021 CA062 CA27M CA27N CA271 FB01 FB02 HA06 HB01 HB05 LA05 LB20

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、 R1 及びR3 は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭
    素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜24のアリール
    基、炭素数7〜25のアリールアルキル基、炭素数7〜
    25のアルキルアリール基、又は炭素数2〜20のアシ
    ル基を示し、 R2 は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、 a及びbは、それぞれ、0、1又は2であってかつa+
    bが1又は2の整数であり、そしてmは0〜200の整
    数である。]で表されるリン酸誘導体で、式(II): 【化2】 [式中、 R4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非
    置換の炭素数1〜24のアルキル基、置換若しくは非置
    換の炭素数6〜24のアリール基、置換若しくは非置換
    の炭素数7〜25のアリールアルキル基、置換若しくは
    非置換の炭素数7〜25のアルキルアリール基、トリ
    (C1-20アルキル)C2-10アルキレン基、式−O(R72
    SiO) c SiR73(式中、R7 は、それぞれ独立し
    て、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1〜24の
    アルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜24のア
    リール基、置換若しくは非置換の炭素数7〜25のアリ
    ールアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数7〜
    25のアルキルアリール基であり、そしてcは0〜30
    0の整数である)の基、又は−C2-10アルキレン−Si
    (C1-20アルキル)d (C1-20アルコキシ)3-d 基(式
    中、dは0〜2の整数である)であり、 R5 及びR6 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若
    しくは非置換の炭素数1〜24のアルキル基、置換若し
    くは非置換の炭素数6〜24のアリール基、置換若しく
    は非置換の炭素数7〜25のアリールアルキル基、又は
    置換若しくは非置換の炭素数7〜25のアルキルアリー
    ル基であるか、又はR5 とR6 は互いに結合して−O−
    を形成し、そしてnは0〜500の整数である。但し、
    4 で示される各々の基、R5 及びR6 のうち少なくと
    も1つの基は水素原子である。]で表されるヒドロポリ
    オルガノシロキサンをリン酸化したリン酸化ポリオルガ
    ノシロキサンであって、該リン酸化が、該リン酸誘導体
    が有するP−OH基と該ヒドロポリオルガノシロキサン
    が有するH−Si基との間で形成されるP−O−Si結
    合を介して行なわれるリン酸化ポリオルガノシロキサ
    ン。
  2. 【請求項2】 式(I)のa+bが2である、請求項1
    記載のリン酸化ポリオルガノシロキサン。
  3. 【請求項3】 式(I)のa+bが1である、請求項1
    記載のリン酸化ポリオルガノシロキサン。
  4. 【請求項4】 式(II)のR4 で示される各々の基、R
    5 及びR6 のうち2つの基だけが水素原子である結果、
    リン酸化生成物が線状のリン酸誘導体/ポリオルガノシ
    ロキサン交互共重合体となる、請求項3記載のリン酸化
    ポリオルガノシロキサン。
  5. 【請求項5】 R5 及びR6 が2つの水素原子である、
    請求項4記載のリン酸化ポリオルガノシロキサン。
  6. 【請求項6】 式(II)のR4 で示される各々の基、R
    5 及びR6 のうち3つ以上が水素原子である結果、リン
    酸化生成物がネットワーク状のリン酸誘導体/ポリオル
    ガノシロキサン交互共重合体となる、請求項3記載のリ
    ン酸化ポリオルガノシロキサン。
  7. 【請求項7】 式(I)のリン酸誘導体がa+b=1の
    ものとa+b=2のものとの混合物であり、式(II)の
    4 で示される各々の基、R5 及びR6 のうち3つ以上
    が水素原子である、請求項1記載のリン酸化ポリオルガ
    ノシロキサン。
  8. 【請求項8】 R4 で示される基のうち少なくとも1つ
    がアリールアルキル基である、請求項1〜7のいずれか
    1項に記載のリン酸化ポリオルガノシロキサン。
  9. 【請求項9】 式(I'): 【化3】 [式中、 R1 及びR3 は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭
    素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜24のアリール
    基、炭素数7〜25のアリールアルキル基、炭素数7〜
    25のアルキルアリール基、又は炭素数2〜20のアシ
    ル基を示し、 R2 は炭素数2〜5のアルキレン基を示し、 a’及びb’は、それぞれ、0又は1であってかつa’
    +b’が1の整数であり、そしてmは0〜200の整数
    である。]で表されるリン酸誘導体と、式 (IV) : 【化4】 [式中、 R4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非
    置換の炭素数1〜24のアルキル基、置換若しくは非置
    換の炭素数6〜24のアリール基、置換若しくは非置換
    の炭素数7〜25のアリールアルキル基、置換若しくは
    非置換の炭素数7〜25のアルキルアリール基、トリ
    (C1-20アルキル)C2-10アルキレン基、式−O(R72
    SiO) c SiR73(式中、R7 は、それぞれ独立し
    て、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1〜24の
    アルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜24のア
    リール基、置換若しくは非置換の炭素数7〜25のアリ
    ールアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数7〜
    25のアルキルアリール基であり、そしてcは0〜30
    0の整数である)の基、又は−C2-10アルキレン−Si
    (C1-20アルキル)d (C1-20アルコキシ)3-d 基(式
    中、dは0〜2の整数である)であり、 R8 及びR9 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若
    しくは非置換の炭素数1〜24のアルキル基、置換若し
    くは非置換の炭素数6〜24のアリール基、置換若しく
    は非置換の炭素数7〜25のアリールアルキル基、置換
    若しくは非置換の炭素数7〜25のアルキルアリール
    基、又は式−O−P(O)[R1 O(R2 O) m ] a 3
    b の基であるか、又はR8 とR9 は互いに結合して−O
    −を形成し、 a+bはそれぞれ0、1又は2であってかつa+bが2
    の整数であり、 p、q及びrは、0〜500であって、p+q+r=n
    となる整数であり、そしてR1 、R2 、R3 及びmは式
    (I')で定義した通りである。但し、R4 で示される各
    々の基、R8 及びR9 のうち少なくとも2つの基は水素
    原子であり、分子全体で少なくとも1つの式−O−P
    (O)[R1 O(R2 O) m ] a 3 b の基を有する。]
    で表されるリン酸化されたヒドロポリオルガノシロキサ
    ンとを重合させたリン酸誘導体/リン酸化ポリオルガノ
    シロキサン交互共重合体であって、該重合が、該リン酸
    誘導体が有するP−OH基と該リン酸化されたヒドロポ
    リオルガノシロキサンが有するH−Si基との間で形成
    されるP−O−Si結合を介して行なわれるリン酸誘導
    体/リン酸化ポリオルガノシロキサン交互共重合体。
  10. 【請求項10】 式(IV)のR4 で示される各々の基、
    8 及びR9 のうち2つの基だけが水素原子である結
    果、重合生成物が線状となる、請求項9記載の交互共重
    合体。
  11. 【請求項11】 R8 及びR9 が2つの水素原子であ
    る、請求項10記載の交互共重合体。
  12. 【請求項12】 式(IV)のR4 で示される各々の基、
    8 及びR9 のうち3つ以上が水素原子である結果、重
    合生成物がネットワーク状となる、請求項9記載の交互
    共重合体。
  13. 【請求項13】 式(I')のリン酸誘導体がa’+b’
    =1のものとa’+b’=2のものとの混合物であり、
    式(IV)のR4 で示される各々の基、R8 及びR9 のう
    ち3つ以上が水素原子である、請求項9記載の交互共重
    合体。
  14. 【請求項14】 R4 で示される基のうち少なくとも1
    つがアリールアルキル基である、9〜13のいずれか1
    項に記載の交互共重合体。
  15. 【請求項15】 熱可塑性樹脂及び請求項1〜8のいず
    れか1項に記載のリン酸化ポリオルガノシロキサンを含
    んでなる組成物。
  16. 【請求項16】 熱可塑性樹脂がポリカーボネートであ
    る、請求項15記載の組成物。
  17. 【請求項17】 熱可塑性樹脂及び請求項9〜14のい
    ずれか1項に記載の交互共重合体を含んでなる組成物。
  18. 【請求項18】 熱可塑性樹脂がポリカーボネートであ
    る、請求項17記載の組成物。
  19. 【請求項19】 リン酸化ポリオルガノシロキサンの製
    造方法であって、式(I): 【化5】 [式中、 R1 及びR3 は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ア
    ルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキル
    アリール基、又はアシル基を示し、 R2 はアルキレン基を示し、 a及びbは、それぞれ、0、1又は2であってかつa+
    bが1又は2の整数であり、そしてmは0〜200の整
    数である。]で表されるリン酸誘導体を、式(II): 【化6】 [式中、 R4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非
    置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、
    置換若しくは非置換のアリールアルキル基、置換若しく
    は非置換のアルキルアリール基、トリアルキルシリルア
    ルキレン基、式−O(R72SiO) c SiR73(式中、
    7 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非
    置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、
    置換若しくは非置換のアリールアルキル基、又は置換若
    しくは非置換のアルキルアリール基であり、そしてcは
    0〜300の整数である)の基、又は−アルキレン−S
    i(アルキル)d (アルコキシ)3-d 基(式中、dは0
    〜2の整数である)であり、 R5 及びR6 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若
    しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリ
    ール基、置換若しくは非置換のアリールアルキル基、又
    は置換若しくは非置換のアルキルアリール基であるか、
    又はR5 とR6は互いに結合して−O−を形成し、そし
    てnは0〜500の整数である。但し、R4 で示される
    各々の基、R5 及びR6 のうち少なくとも1つの基は水
    素原子である。]で表されるヒドロポリオルガノシロキ
    サンと反応させて、該リン酸誘導体が有するP−OH基
    と該ヒドロポリオルガノシロキサンが有するH−Si基
    との間にP−O−Si結合を形成させることを含んでな
    る方法。
  20. 【請求項20】 リン酸誘導体/リン酸化ポリオルガノ
    シロキサン交互共重合体の製造方法であって、式
    (I'): 【化7】 [式中、 R1 及びR3 は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ア
    ルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキル
    アリール基、又はアシル基を示し、 R2 はアルキレン基を示し、 a’及びb’は、それぞれ、0又は1であってかつa’
    +b’が1の整数であり、そしてmは0〜200の整数
    である。]で表されるリン酸誘導体を、式 (IV) : 【化8】 [式中、 R4 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非
    置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、
    置換若しくは非置換のアリールアルキル基、置換若しく
    は非置換のアルキルアリール基、トリアルキルシリルア
    ルキレン基、式−O(R72SiO) c SiR73(式中、
    7 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若しくは非
    置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、
    置換若しくは非置換のアリールアルキル基、又は置換若
    しくは非置換のアルキルアリール基であり、そしてcは
    0〜300の整数である)の基、又は−アルキレン−S
    i(アルキル)d (アルコキシ)3-d 基(式中、dは0
    〜2の整数である)であり、 R8 及びR9 は、それぞれ独立して、水素原子、置換若
    しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリ
    ール基、置換若しくは非置換のアリールアルキル基、置
    換若しくは非置換のアルキルアリール基、又は式−O−
    P(O)[R1 O(R2 O) m ] a 3 b の基であるか、
    又はR8 とR9 は互いに結合して−O−を形成し、 a+bはそれぞれ0、1又は2であってかつa+bが2
    の整数であり、 p、q及びrは、0〜500であって、p+q+r=n
    となる整数であり、そしてR1 、R2 、R3 及びmは式
    (I')で定義した通りである。但し、R4 で示される各
    々の基、R8 及びR9 のうち少なくとも2つの基は水素
    原子であり、分子全体で少なくとも1つの式−O−P
    (O)[R1 O(R2 O) m ] a 3 b の基を有する。]
    で表されるリン酸化されたヒドロポリオルガノシロキサ
    ンと反応させて、該リン酸誘導体が有するP−OH基と
    該リン酸化されたヒドロポリオルガノシロキサンが有す
    るH−Si基との間にP−O−Si結合を形成させるこ
    とを含んでなる方法。
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