JP2001244253A - 液晶表示体基板用プラズマ処理装置 - Google Patents

液晶表示体基板用プラズマ処理装置

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JP2001244253A JP2000381801A JP2000381801A JP2001244253A JP 2001244253 A JP2001244253 A JP 2001244253A JP 2000381801 A JP2000381801 A JP 2000381801A JP 2000381801 A JP2000381801 A JP 2000381801A JP 2001244253 A JP2001244253 A JP 2001244253A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液晶表示体基板用プラズマ処理装置の基板受
け渡し機構でプラズマ処理中に異常放電が発生し、その
堆積物がパーティクルの原因になる虞れがある。 【解決手段】 プラズマ処理を施す液晶表示体用基板を
載置する載置台2を有する処理室1と、この処理室に連
結された搬送機構を有する搬送室とを備え、上記処理室
は上記搬送機構と上記載置台との間で上記液晶表示体用
基板を受け渡す受け渡し機構11,12を有し、上記受
け渡し機構11,12は上記載置台2の近傍に設けら
れ、更に、上記受け渡し機構は、正逆回転可能で且つ昇
降可能な支持ロッドと、この支持ロッドの上端から水平
に張り出す液晶表示体用基板受け渡し用支持部材を備
え、この受け渡し用支持部材が収納される筺体を設けた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示体基板用
プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら液晶表示体用基板(以下、「LCD用基板」と称
す。)にプラズマ処理を施すための装置が種々提案され
ている。例えば図12はマルチチャンバータイプのプラ
ズマ処理装置の外観を示す図である。同図に示すプラズ
マ処理装置は、例えば3室の処理室101と、これらの
処理室101がゲートバルブ102を介して連結された
矩形状の搬送室103と、この搬送室103にゲートバ
ルブ104を介して連結されたロードロック室105
と、ロードロック室105にゲートバルブ106を介し
て隣接する搬入搬出機構107と、搬入搬出機構107
の左右に配設されたインデクサ108とを備えている。
【0003】インデクサ108にはLCD用基板Sを例
えば25枚収納したカセットCが載置され、搬入搬出機
構107を介してカセット内のLCD用基板Sをロード
ロック室105内へ搬入すると共に処理済みのLCD用
基板Sをロードロック室105内から搬出する。ロード
ロック室105内へLCD用基板Sを搬入すると、ゲー
トバルブ106を閉じる。次いで、ロードロック室10
5内を所定の真空度まで減圧した後、搬送室103とロ
ードロック室105間のゲートバルブ104が開き、ロ
ードロック室105内のLCD用基板Sを搬送室103
内の搬送機構(図示せず)を介して搬送室103内へ搬
入した後、ゲートバルブ104を閉じる。搬送室103
内では更に減圧してロードロック室105内よりも高い
真空度まで減圧した後ゲートバルブ102を開き、処理
室101内の下部電極との間で未処理のLCD用基板S
と処理済みのLCD用基板S’とを交換する(図13参
照)。交換後、処理室101内では下部電極と上部電極
間にプラズマを発生させLCD用基板Sに対して所定の
プラズマ処理を行う。3室の処理室101では同一の処
理(例えばエッチング処理等)を行っても良いし、互い
に異なった処理(例えばエッチング処理とアッシング処
理等)を行うようにしても良い。
【0004】ところが、LCD用基板Sは半導体ウエハ
と異なり処理面積が大きく、プラズマ装置自体が半導体
ウエハ用と比較して大型であるため、半導体ウエハ用の
プラズマ処理装置の仕様では対応しきれない種々の問題
がある。例えば、下部電極におけるLCD用基板Sの受
け渡し機構も以下で説明するように半導体ウエハの場合
とは異なる独自の機構がある。また、下部電極、上部電
極等の構成部材は半導体ウエハ用の場合と比較して大き
く、しかも最近はLCD用基板S自体が益々大面積化し
ているため、液晶表示体基板用プラズマ処理装置独自の
難しい問題がある。
【0005】さて、ここで液晶表示体基板用プラズマ処
理装置独自の機構であるLCD用基板Sの受け渡し機構
について図13、図14を参照しながら説明する。処理
室101内には図14に示すようにLCD用基板Sを載
置する載置台を兼ねる下部電極109が配設され、搬送
室103内には例えば多関節型の搬送機構(図13では
ハンド110のみを図示してある)が配設されている。
また、下部電極109には第1、第2受け渡し機構11
1、112が配設され、第1、第2受け渡し機構11
1、112を介して下部電極109と搬送機構のハンド
110との間で未処理LCD用基板S及び処理済みLC
D用基板S’の受け渡しを行う。ハンド110は図13
に示すように上下二段のフォーク110A、110Bを
有し、上フォーク110Aで未処理のLCD用基板Sを
支持し、下フォーク110Bで処理済みのLCD用基板
S’を支持する。
【0006】第1、第2受け渡し機構111、112に
ついて図13、図14を参照しながら更に説明する。第
1受け渡し機構111は、例えば下部電極109の左右
両側縁部の前後に配設された二対の第1昇降ピン111
Aを有し、LCD用基板Sの左右両側縁からLCD用基
板Sを水平に支持する。第2受け渡し機構112は、例
えば下部電極109の周囲を被覆する枠状のシールドリ
ング113の左右に配設された二対の第2昇降ピン11
2Aを有している。第2昇降ピン112Aは例えば上端
部が水平方向、上方向へ二度に渡って90°ずつ折曲形
成され、L字状の先端で第1昇降ピン1Aよりも高い位
置で未処理のLCD用基板Sを支持する。また、第2昇
降ピン112Aは正逆方向に回転可能になっており、L
CD用基板Sを受け渡す時には図14の(b)に示すよ
うにL字状部を反時計方向へ90°回転させ下部電極1
09の内側に向け、その他の時にはL字状部を時計方向
へ90°回転させてシールドリング113に形成された
凹部113A内に後退し、蓋112Bで凹部113Aを
閉じる。
【0007】従って、未処理及び処理済みのLCD用基
板S、S’の受け渡し(交換)は以下のように実施す
る。まず、第2受け渡し機構112では図14の(a)
の状態から蓋112Bが開いた後、同図の(b)の矢印
で示すように第2昇降ピン112Aがシールドリング1
13の凹部113Aから上昇すると共にL字状部を下部
電極109の内側に向ける。引き続き第1受け渡し機構
111では第1昇降ピン111Aが上昇して処理済みL
CD用基板S’を水平に持ち上げる。そして、搬送機構
のハンド110が下部電極109に向けて進出すると、
上フォーク110Aに載置された未処理のLCD用基板
Sが第2昇降ピン112AのL字状部のやや上方に位置
すると共に下フォーク110Bが処理済みのLCD用基
板S’のやや下方に位置する。次いで、第2昇降ピン1
12Aが上昇して上フォーク110Aから未処理のLC
D用基板Sを受け取った後、第1昇降ピンが下降して処
理済みのLCD用基板S’を下フォーク110Bへ引き
渡す。引き続きハンド110が下部電極109から後退
し、第1昇降ピン111Aがやや上昇すると共に第2昇
降ピン112Aが下降し、未処理のLCD用基板Sを第
2昇降ピン112Aから第1昇降ピン111Aへ引き渡
す。更に、第1昇降ピン111Aが下降して下部電極1
09内に後退しLCD用基板Sを下部電極109上に載
置する。第2昇降ピン112Aは未処理のLCD用基板
Sを引き渡した後、L字状部が逆向きに90°回転した
後下降してシールドリング113の凹部113A内へ後
退し、蓋112Bを閉じ、一連のLCD用基板の受け渡
しを終了する。
【0008】ところで、第2受け渡し機構112の第2
昇降ピン112Aはシールドリング113の凹部113
A内に収納され、蓋112Bによって凹部113Aを閉
じるようにしているため、蓋112Bと凹部113Aに
は開閉用のクリアランスが必要である。また、第2昇降
ピン112Aの駆動部は下部電極中の空洞に配設されて
いるため、プラズマ処理時にはこのクリアランスを通っ
て異常放電が発生する虞があり、また、このクリアラン
スからプラズマ副生成物が進入し、副生成物が凹部11
3A内に堆積し、パーティクルの原因になる虞がある。
また、第2受け渡し機構112がLCD用基板Sに隣接
するシールドリング113に設けられているため、その
可動部から発生したパーティクルが隣のLCD用基板S
を汚染する虞がある。
【0009】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、プラズマ処理時の異常放電を防止すると共
にLCD用基板をパーティクルの汚染から防止すること
ができる液晶表示体基板用プラズマ処理装置を提供する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の液晶表示体基板用プラズマ処理装置は、プラズマ処理
を施す液晶表示体用基板を載置する載置台を有する処理
室と、この処理室に連結された搬送機構を有する搬送室
とを備え、上記処理室は上記搬送機構と上記載置台との
間で上記液晶表示体用基板を受け渡す受け渡し機構を有
し、上記受け渡し機構は上記載置台の近傍に設けられ、
更に、上記受け渡し機構は、正逆回転可能で且つ昇降可
能な支持ロッドと、この支持ロッドの上端から水平に張
り出す液晶表示体用基板受け渡し用支持部材と、この受
け渡し用支持部材を下降端で収納する筐体とを有するこ
とを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項2に記載の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置は、請求項1に記載の発明に
おいて、上記筐体の上端は、上記載置台の載置面よりも
10〜50mm下方に位置していることを特徴とするも
のである。
【0012】また、本発明の請求項3に記載の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置は、請求項1または請求項2
に記載の発明において、上記受け渡し用支持部材は、上
記液晶表示体用基板を受ける受け部材と、この受け部材
と平行にその上部に設けられ且つ上記筐体の上端開口を
閉じる蓋部材とを有することを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の請求項4に記載の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置は、請求項3に記載の発明に
おいて、上記受け渡し機構は、上記受け部材が回転する
時に上記蓋部材の回転を拘束する拘束機構を有すること
を特徴とするものである。
【0014】また、本発明の請求項5に記載の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置は、請求項4に記載の発明に
おいて、上記拘束機構は、上記蓋部材から垂下するロッ
ドと、上記ロッドに対応して上記筐体に設けられた昇降
ガイドとを有することを特徴とするものである。
【0015】また、本発明の請求項6に記載の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置は、請求項5に記載の発明に
おいて、上記受け部材は、上記蓋部材に上記支持ロッド
と同軸状に取り付けられた軸部材で回転自在に支持され
ていることを特徴とするものである。
【0016】また、本発明の請求項7に記載の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置は、請求項1〜請求項6のい
ずれか1項に記載の発明において、上記筐体を弾性的に
支持する支持機構を有することを特徴とするものであ
る。
【0017】また、本発明の請求項8に記載の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置は、請求項7に記載の発明に
おいて、上記支持機構は、垂直ガイドロッドと、この垂
直ガイドロッドの上端を挿着した第1スリーブと、第1
スリーブと所定間隔を空けてその下方に装着された第2
スリーブと、第1、第2スリーブの間に弾装された弾性
部材と、この弾性部材を囲むように上記筐体に固定され
た第3スリーブとを有し、上記筐体を弾力的に支持する
ことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図11に示す実施形
態に基づいて本発明を説明する。本実施形態の液晶表示
体基板用プラズマ処理装置(以下、単に「プラズマ処理
装置」と称する。)は、基本的には従来と同様に、LC
D用基板Sにプラズマ処理を施す上部電極及び下部電極
を有する処理室と、この処理室に連結された搬送機構を
有する搬送室とを備えている。本実施形態の処理室1の
側壁には図1の(a)に示すようにゲートバルブGが取
り付けられ、このゲートバルブGを介して処理室1と搬
送室(図示せず)は連通可能になっている。この処理室
1内には下部電極2Aを有する載置台2が配設され、こ
の載置台2の上方には隙間を介してプロセスガスの供給
部を兼ねる上部電極3が対向配置されている。上部電極
3はマッチング回路3Aを介して高周波電源3Bに接続
され、高周波電源3Bから上部電極3に13.56MH
zの高周波電力を印加する。また、処理室1の外側には
プロセスガス供給源4が配設され、このプロセスガス供
給源4からプロセスガスを処理室1内に供給する。従っ
て、プロセスガス供給源4から処理室1内へプロセスガ
スを供給すると共に上部電極3に高周波電力を印加する
ことにより、下部電極2Aと上部電極3間でプロセスガ
スのプラズマを発生させ、LCD用基板Sに対してエッ
チングあるいはアッシング等のプラズマ処理を行うこと
ができる。
【0019】図1の(a)に示すようにプロセスガス供
給源4はマスフローコントローラ4A、開閉バルブ4B
及びガス配管5を介して上部電極3に接続され、処理室
1近傍のガス配管5は処理室1の側壁に形成された貫通
孔1Aを貫通している。また、処理室1は上端近傍で上
下に二分割されて処理室1の上部が開閉可能になってお
り、内部のメンテナンスを行い易いようにしてある。こ
れに伴ってガス配管5も分割され、同図の(b)に拡大
して示すようにそれぞれの分割端にはフランジ5A、5
Aが取り付けられている。フランジ5Aの周縁部は処理
室1の側壁の分割面に穿設されたリング状凹陥部1B内
に収納されている。そして、フランジ5A、5Aの衝合
面間、各フランジ5Aとリング状凹陥部1Bとの衝合面
間にはそれぞれシール部材5B、5Cが介装され、更
に、側壁の分割面間にもシール部材1Cが介装され、こ
れらのシール部材1Cによって処理室1内の気密を保持
している。このようにガス配管5を処理室1の壁面内に
収納することで処理室1を開閉する場合にはガス配管5
が邪魔になることがない。また、上部電極3を冷却する
場合にはその冷媒配管を側壁の貫通孔1Aに通しても良
い。
【0020】処理室1の底面には図1の(a)、図2に
示すように排気口1Eが5箇所に略均等に分散して形成
され、これらの排気口1Eから処理室1内のガスを排気
する。排気口1Eは載置台2の周囲の他、載置台2の下
方にも形成され、排気口1Eに接続された排気管6を介
して排気の高速化や処理室1内の排気流の均一化を図る
ようにしてあるため、処理室1内のプロセスガスの分布
を均一化してエッチング処理等のプラズマ処理の均一化
を実現することができる。
【0021】載置台2は処理室1の底面中央に配置さ
れ、例えば4本の中空状の支柱7によって底面から浮上
した状態で支持されている。この支柱7は図2に示すよ
うに処理室1の底面の貫通孔1Fに対してフランジ結合
されており、ユーティリティ関連の収納配管を兼ねてい
る。即ち、下部電極2Aの内部には冷媒流路2Bが形成
され、この冷媒流路2Bは冷媒供給源(図示せず)に連
なる冷媒配管2Cに接続され、この冷媒配管2Cを介し
て冷媒流路2Bを循環する冷媒により下部電極2Aを所
定の温度まで冷却制御する。また、下部電極2Aの表面
には静電チャック8が配設され、静電チャック8を介し
てLCD用基板Sを静電吸着する。この静電チャック8
は配線8Aを介して電源8Bに接続されている。これら
の冷媒配管2C、配線8A及び下部電極2Aのアース配
線2D等のユーティリティ関連の配管、配線が支柱7内
に収納されている。
【0022】また、図1の(a)に示すように下部電極
2Aの外周縁部はセラミックス等の耐プラズマ性材料に
よって枠状に形成されたシールドリング9によって被覆
され、このシールドリング9によって下部電極2A外周
縁部をスパッタリングによる損傷から防止すると共に上
部電極3の間に発生したプラズマの下部電極2Aの外側
への広がりを防止する。また、このシールドリング9
は、下部電極2Aの外周縁部を被覆するリング状枠9A
と、下部電極2Aの外周面を被覆する筒状体9Bからな
っている。これら両者9A、9Bは同図に示すように分
割されたものであっても一体化したものであっても良
い。
【0023】静電チャック8は図1の(a)に示すよう
に下部電極2Aの周縁部に配設されたリング状枠9A及
びその上面のガス整流ブロック10によって囲まれてい
る。ガス整流ブロック10はLCD用基板Sを搬入、搬
出する場合には上部電極3の方に上昇するようになって
いる。このガス整流ブロック10はセラミック等の耐プ
ラズマ性材料によって図3の(a)、(b)、(c)に
示すように断面がL字状を呈する枠状に形成され、上部
電極3から下降流で供給されるプロセスガスがLCD用
基板S表面全体に均一な流速で行き渡るようにしてあ
る。即ち、上部電極3からプロセスガスを下降流で供給
した後、使用後のガスを排気口1Eから排気する。この
時の排気流はLCD用基板Sの中央部よりも周縁部の方
が速いが、ガス整流ブロック10を設けることでガス流
がガス整流ブロック10によって堰き止められてLCD
用基板Sの周縁部のガス流速が遅くなる。この結果、ガ
ス整流ブロック10内側のLCD用基板S全面でのプロ
セスガスの密度が均一化され、プラズマ処理を均一化す
ることができる。このような結果をより確実に得るため
には、ガス整流ブロック10のLCD用基板S表面から
の高さは例えば25mm程度に設定することが好ましい。
【0024】また、ガス整流ブロック10は、図3の
(a)、(b)に示すように、矩形状の基板枠10A
と、この基板枠10Aの内周縁に着脱自在に複数の固定
用ピン10Bを介して取り付けられた整流枠10Cと、
この整流枠10Cを基板枠10Aに装着した状態で整流
枠10Cを側面から押圧し固定用ピン10Bを介して基
板枠10A上に整流枠10Cを固定するカム等の固定具
10Dとを有している。固定用ピン10Bは整流枠10
Cの下端に所定間隔を空けて全周に渡って垂直下方に向
けて取り付けられ、基板枠10Aに設けられたピン孔に
嵌入するようになっている。また、カム等の固定具10
Dは例えば図3の(a)に示すように基板枠10Aの各
辺に取り付けられている。従って、メンテナンス時には
整流枠10Cは固定具10Dを手動操作することで基板
枠10Aから簡単に着脱することができるため、整流枠
10Cにプラズマ副生成物が付着、堆積した場合にはク
リーニングを簡単に行うことができる。尚、基板枠10
Aに対する整流枠10Cの位置決め及び取り付けは、固
定用ピン10B以外の構成を採用することもできる。例
えば、図3の(c)に示すように整流枠10Cの下端部
に段部10Eを設けると共に基板枠10Aの内周に段部
10Eと係合する凸部10Fを設け、段部10Eと凸部
10Fを係合させて一体化しても良い。
【0025】而して、図4に示すように処理室1内には
搬送室の搬送機構と載置台2との間でLCD用基板Sを
受け渡す第1、第2受け渡し機構11、12が配設され
ている。第1受け渡し機構11は同図に示すように従来
と同様に下部電極2Aの内周縁部に沿って配設された4
本の昇降ピン11Aを有している。図示してないが、こ
れらの昇降ピン11Aは太さ(外径)が一定のピンであ
っても良く、また、上端部のみが太くその下方から縊れ
て一定の細さになったピンであっても良い。昇降ピン1
1Aが出没する下部電極2Aの孔には絶縁性材料によっ
て形成されたブッシュ(図示せず)が装着され、このブ
ッシュに従って昇降ピン11Aが昇降する。このブッシ
ュは下部電極2Aを形成する電極板(図示せず)の裏面
側に装着され、ブッシュ自体が電極表面に露呈しないよ
うになっており、下部電極2Aの孔での放電を防止して
いる。一方、第2受け渡し機構12は、載置台2に隣接
させて処理室1の底面に第1受け渡し機構11に対応し
て配設されている。
【0026】そこで、本実施形態の第2受け渡し機構1
2について詳述する。第2受け渡し機構12は、例えば
図4、図5に示すように、正逆回転可能で且つ昇降可能
な支持ロッド13と、この支持ロッド13の上端から水
平に張り出す長円形状の支持部材14と、この支持部材
14を上端開口から受け入れて下降端で収納する長円形
状の筐体15と、この筐体15を支持する支持機構16
とを有している。この筐体15は載置台2の側面に平行
に配置され、その上端が載置台2の載置面より10〜5
0mmだけ低く位置している。そして、筐体15等の各
部材は基本的には表面がアルマイト加工されたアルミニ
ウムによって形成されている。
【0027】図5に示すように支持ロッド13は処理室
1の底面に形成された貫通孔1Gを貫通し、底面の下方
に配設されたリフタ17に対して接続部材13Aを介し
て連結されている。このリフタ17は底面の下方に配設
された回転駆動機構及び昇降駆動機構(共に図示せず)
を介して正逆回転及び昇降可能になっている。従って、
支持ロッド13はリフタ17を介して正逆回転及び昇降
可能になっており、しかも、接続部材13Aを介してリ
フタ17から取り外せるようになっている。また、底面
の貫通孔1Gの裏側にはフランジ18Aを介してベロー
ズ18が取り付けられ、このベローズ18内にリフタ1
7が収納されている。支持ロッド13は筐体15よりも
下側の部分が筒状部材19内に収納されている。この筒
状部材19の下端にはフランジ19Aが形成され、この
フランジ19Aを介して支持機構16の基板16Aの一
端に固定されている。そして、筒状部材19の上端開口
にはブッシュ19Bが装着され、筒状部材19内ひいて
は底面下側空間から処理室1内を遮断し、底面下方の駆
動機構によって発生するパーティクルが筒状部材19か
ら処理室1内へ入り込まないようにしてある。また、ブ
ッシュ19Bは支持ロッド13の昇降ガイドの機能も有
している。
【0028】また、図5に示すように支持部材14は筐
体15内に収まるように筐体15と相似形状を呈するよ
うに形成され、その基端で支持ロッド13の上端に連結
されている。この支持部材14は、LCD用基板Sを受
ける受け部材14Aと、筐体15の上端開口を開閉する
蓋部材14Bとを有している。受け部材14Aは例えば
表面がアルマイト加工されたアルミニウムによって先端
側が薄肉状の受け部として形成されていると共に基端側
が厚肉状に形成され、受け部においてLCD用基板Sを
受けるようになっている。この受け部材14Aの表面に
はフッ素系樹脂等の摩擦係数の大きな耐熱、耐食性の材
料からなる滑り止め14Cが設けられ、この滑り止め1
4CによってLCD用基板Sの受け部材14Aからの滑
落を防止している。蓋部材14Bはセラミックス等の耐
プラズマ性材料によって平面形状が筐体15と略同一大
きさに形成され、受け部材14Aの厚肉部に固定されて
いる。従って、支持部材14が支持ロッド13を介して
下降端に達すると、筐体15の上端開口を蓋部材14B
によって閉じるようになっている。筐体15の開口端面
には全周に渡ってシール部材20が取り付けられ、シー
ル部材20を介して筐体15内を処理室1から遮断し、
プラズマ処理時にプラズマ副生成物が筐体15内に進入
して付着、堆積しないようにしてある。従って、LCD
用基板Sを載置する受け部材14Aは常に清浄に保たれ
る。
【0029】筐体15の底面には図5に示すように基端
部に支持ロッド13が遊嵌する孔15Aが形成され、ま
た、その底面には長軸線に沿って所定間隔を空けて2個
の孔が形成され、これらの孔を介して支持機構16が連
結されている。支持機構16は、同図に示すように、筐
体15の2個の孔をそれぞれ垂直に貫通するガイドロッ
ド16B、16Bと、ガイドロッド16B、16Bの上
端がそれぞれ挿着されたフランジを有する第1スリーブ
16C、16Cと、第1スリーブ16C、16Cとそれ
ぞれ所定間隔を空けてそれぞれの下方に装着された第2
スリーブ16D、16Dと、第1、第2スリーブ16
C、16Dの間に弾装された弾性部材(例えばコイルス
プリング)16E、16Eと、コイルスプリング16
E、16Eをそれぞれ囲んで筐体15の下面にそれぞれ
固定された第3スリーブ16F、16Fとを有してい
る。各ガイドロッド16B、16Bは第1スリーブ16
C、16C上端のフランジから突出し、突出端において
連結板16Gを介して互いに連結されている。第1スリ
ーブ16C、16Cは筐体15内に位置するフランジを
介して筐体15の底面に固定されている。従って、支持
ロッド13が下降して支持部材14が筐体15内へ収納
される時に、蓋部材14Bが下降端に達すると支持機構
16のスプリング16Eを介して弾力的に支持された筐
体15の開口端面と弾力的に接触し、シール部材20を
介して筐体15内を確実に封止する。尚、蓋部材14B
は筐体15の開口端面に弾力的に接触するため、シール
部材20を省略することもできる。
【0030】一方、上部電極3は図1の(a)に示すよ
うに中空状に形成され、処理室1上面の中央孔に絶縁性
部材からなる枠体21を介して装着されている。この上
部電極3の下面(下部電極と対向する面)全面には多数
の分散孔3Cが均等に分散配置され、各分散孔3Cから
処理室1内全体へプロセスガスを下降流で供給する。ま
た、同図に示すように上部電極3の内部には第1、第2
バッフル板22、23が上下二段に所定間隔を空けて取
り付けられている。各バッフル板22、23にはぞれぞ
れ全面に渡って分散孔22A、23Aが均等に分散して
形成され、しかも各分散孔22A、23Aは互い違いに
なっている。
【0031】また、上部電極3の上壁内面と第1バッフ
ル板22は、例えば図6に示すように、第1、第2仕切
板24、25によって連結され、上壁と第1バッフル板
22間の空間を3つの部屋3D、3E、3Fに分割して
いる。第1仕切板24は平面形状が上部電極3と相似形
の枠体として形成され、第2仕切板25は第1仕切板2
4の両側面と上部電極3の内壁面を連結する矩形板とし
て形成されている。また、各部屋3D、3E、3Fには
図1の(a)に示すようにガス配管5の分岐管5D、5
E、5Fが連結されている。これらの分岐管5D、5
E、5Fにはコントロールバルブ26、26、26がそ
れぞれ取り付けられ、各部屋3D、3E、3Fへのプロ
セスガスの流量を個別に制御できるようにしてある。こ
のように各部屋3D、3E、3Fへのガス流量を個別に
制御することにより、LCD用基板Sが大面積化しても
LCD用基板S全領域でのガス流量を均等化することが
でき、ひいてはプラズマ処理を均一化することができ
る。
【0032】また、上部電極3の下面周縁部には図1の
(a)に示すように枠状のシールドリング27が取り付
けられ、このシールドリング27は基本的には下部電極
2Aのシールドリング9と同様の機能を有するもので、
耐プラズマ性材料によって形成されている。このシール
ドリング27はLCD用基板Sの大面積化に伴って大型
化するため、一体物では取り扱いなどが難しく、図7に
示すように4つに分割し、互いに隙間なく密着してい
る。しかも、各繋ぎ目27Aは同図に示すように水平方
向及び垂直方法に段差を有し、繋ぎ目同士が重なるよう
になっているため、異常放電を防止することができ、繋
ぎ目からプラズマ副生成物が進入しない。尚、図1の
(a)に示す下部電極2A側のシールドリング9も上部
電極3のシールドリング27と同様に分割して形成され
ている。
【0033】次に、動作について説明する。処理室1内
でLCD用基板Sのプラズマ処理を終了すると、ゲート
バルブGが開く。これに伴って第2受け渡し機構12は
支持ロッド13が図5に示す状態から一点鎖線で示す上
方の接続部材13Aの位置まで上昇した後、図4に示す
ように時計方向へ90°回転し、支持部材14を載置台
2の内側に向ける。引き続き第1、第2受け渡し機構1
1、12及び搬送室内の搬送機構(図示せず)が作動
し、載置台2においてLCD用基板S、S’の受け渡し
を行う。この際、搬送機構及び第1受け渡し機構11は
従来と同様に作動するため、本実施形態の第2受け渡し
機構12の動作を中心に説明する。即ち、第1受け渡し
機構11を介して処理済みLCD用基板S’を水平に持
ち上げ、搬送機構を介してLCD用基板Sが支持部材1
4の受け部材14Aと蓋部材14Bの隙間に進入する。
次いで、支持ロッド13が上昇して搬送機構から未処理
のLCD用基板Sを受け部材14Aで受け取った後、第
1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが下降して処理済
みのLCD用基板S’を搬送機構へ引き渡すと、搬送機
構は従来と同様に処理済みのLCD用基板S’を処理室
1から搬出した後、ゲートバルブGを閉じる。
【0034】一方、処理室1内では第1受け渡し機構1
1の昇降ピン11Aがやや上昇すると共に第2受け渡し
機構12の支持ロッド13が下降し、未処理のLCD用
基板Sを支持部材14から第1受け渡し機構11の昇降
ピン11Aへ引き渡す。これと同時に支持ロッド13を
介して支持部材14が反時計方向へ90°回転し、載置
台2から退避すると共に支持ロッド13を介して支持部
材14が下降し、蓋部材14Bが筐体15の開口端面へ
弾力的に着地し筐体15を密閉すると共に受け部材14
Aが筐体15内へ収納される。この間に第1受け渡し機
構11の昇降ピン11Aが下降して下部電極2A内に後
退し、LCD用基板Sを下部電極2A上へ引き渡し、一
連のLCD用基板S、S’の交換を終了する。下部電極
2A上のLCD用基板Sは静電チャック8によって確実
に固定される。
【0035】次いで、処理室1内では上部電極3に高周
波電力を印加してプラズマ処理を行う。この際、プロセ
スガスはガス配管5の分岐管5D、5E、5Fを介して
上部電極3の各部屋3D、3E、3Fへ分配供給され
る。各部屋3D、3E、3Fへ供給されたプロセスガス
は第1、第2バッフル板22、23及び上部電極3の分
散孔22A、23A及び3Cを経由して処理室1内へ下
降流で供給される。この時点で上部電極3には高周波電
力が印加されているため、下部電極2Aと上部電極3間
でプロセスガスのプラズマを生成する。この際、載置台
2のシールドリング9(更に詳しくは、リング状枠9
A)には従来のように受け渡し機構が存在せず、ひいて
はリング状枠体9A表面には受け渡し機構に起因する隙
間(クリアランス)がないため、上部電極3との間で異
常放電を発生することがない。しかもプラズマは下部電
極2A及び上部電極3それぞれのシールドリング9、2
7の働きで各電極の外側へ広がることない。上部電極3
からのプロセスガスは下降流でLCD用基板Sの表面に
達し、ガス整流ブロック10の働きでLCD用基板S中
央部のガス流速とその周縁部のガス流速が略均一にな
り、LCD用基板Sに対して均一なプラズマ処理を施す
ことができる。しかも、処理室1の底面には全領域に分
散配置した排気口1Eを介して処理室1全体から高速且
つ均等に排気することができ、プロセスガスの遍在を防
止することができ、更にLCD用基板Sに対して均一な
プラズマ処理を施すことができる。
【0036】プラズマ処理中には副生成物が生成し、処
理室1内の隙間に進入するが、本実施形態では下部電極
2Aのシールドリング9には第2受け渡し機構12に起
因する隙間がないため、副生成物がシールドリング9内
に進入することがない。また、上部電極3のシールドリ
ング27には繋ぎ目27Aがあるが、繋ぎ目27は段違
いに重ねて接合されているため、繋ぎ目27Aから副生
成物が内部へ進入することがない。また、第2受け渡し
機構12の筐体15は支持部材14の蓋部材14Bによ
って密閉されているため、筐体15内へ副生成物が進入
することはない。
【0037】プラズマ処理が終了すると、上部電極3へ
の高周波電力の印加を停止し、上述した要領で処理済み
のLCD用基板S’と未処理のLCD用基板Sを交換す
る。そして、所定枚数のLCD用基板Sの処理が終了
し、処理室1内のクリーニングを行ったり、メンテナン
スを行う場合には、処理室1の上部を開放した状態で内
部のクリーニング、メンテナンスを行うことができる。
この際、ガス配管5は処理室1の壁面内に収納されてい
るため、ガス配管5等が邪魔になることはない。
【0038】尚、本実施形態では搬送室の搬送装置が図
13に示すように上下二段のフォーク110A、110
Bを有する場合について説明したが、一枚のフォークを
有する搬送装置を用いた場合にも本発明を適用すること
ができる。即ち、まず、搬送装置のフォークにより未処
理のLCD用基板Sを処理室1内の載置台2の上方まで
搬入する。この状態で、第2受け渡し機構12の支持ロ
ッド13が上昇、回転してLCD用基板Sを受け部材1
4Aと蓋部材14Bの間に配置した後、支持ロッド13
を上昇させて受け部材14AでフォークからLCD用基
板Sを受け取る。次いで、フォークが載置台2から一旦
退避した後、第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが
上昇して処理済みのLCD用基板S’を下部電極2Aか
ら持ち上げる。次いで、フォークが処理済みのLCD用
基板S’のやや下方から載置台2上へ進出した後、昇降
ピン11Aが下降して処理済みのLCD用基板S’をフ
ォークへ引き渡す。この状態でフォークが載置台2から
後退して処理済みのLCD用基板S’を処理室1から搬
出した後、受け部材14Aから昇降ピン11Aに未処理
のLCD用基板Sを引き渡し、昇降ピン11Aを介して
未処理のLCD用基板Sを下部電極2A上へ載置するこ
とができる。
【0039】以上説明したように本実施形態によれば、
第2受け渡し機構12を載置台2の外側近傍に設けたた
め、載置台2のシールドリング9のリング状枠9Aに従
来のような隙間がなく、プラズマ処理中に異常放電を発
生することがなく、均一で安定したプラズマ処理を行う
ことができる。また、第2受け渡し機構12は載置台2
から離間し、しかも可動部が筒状部材19によって処理
室1から隔絶されているため、その可動部からパーティ
クルが発生することがあってもパーティクルは排気口に
向かうため下部電極2A上のLCD用基板Sを汚染から
防止することができる。
【0040】また、第2受け渡し機構12の支持部材1
4は、筐体15の上端開口を閉じる蓋部材14Bとを有
しているため、プラズマ処理中に筐体15内へ副生成物
が堆積することを防止し、パーティクルの発生源を少な
くすることができる。また、支持ロッド13をリフタ1
7から取り外し可能にしてあるため、適宜交換したり、
取り外してクリーニングしたりすることができる。筐体
15の上端面にはシール部材20が取り付けられている
ため、筐体15内をより確実に密閉することができる。
支持機構16は、ガイドロッド16Bと、このガイドロ
ッド16Bの上端に挿着された第1スリーブ16Cと、
第1スリーブ16Cと所定間隔を空けてその下方に装着
された第2スリーブ16Dと、第1、第2スリーブ16
C、16Dの間に弾装されたコイルスプリング16E
と、このコイルスプリング16Eを囲むように筐体15
の下面に固定された第3スリーブ16Fとを有し、筐体
15をコイルスプリング16Eを介して弾力的に支持す
るようにしたため、支持部材14を筐体15内へ円滑に
収納することができ、筐体15内を確実に密閉すること
ができる。
【0041】また、図8〜図10はプラズマ処理装置の
他の実施形態を示す図である。このプラズマ処理装置
は、上記実施形態の上部電極に代えて高周波アンテナが
誘導結合プラズマの発生源として用いられている。図示
してないが、このプラズマ処理装置は上記実施形態で説
明した載置台及び第1、第2受け渡し機構を備えて構成
されている。本実施形態では図8に示すように処理室1
の上部がセラミック、石英等からなる誘電体壁31によ
って水平に仕切られ、誘電体壁31の上方に渦巻状の高
周波アンテナ32を収納するアンテナ室33が形成さ
れ、誘電体壁31の下方にプラズマ処理室34が形成さ
れている。この高周波アンテナ32の給電部32Aは処
理室1の上壁を貫通し、マッチング回路32B及び高周
波電源32Cに接続されている。
【0042】誘電体壁31は図9に示すように十文字に
4分割され、LCD用基板が大面積化しても誘電体壁3
1の製作、搬送、組立が容易なようになっている。4枚
の誘電体壁ユニット31Aはそれぞれ十字状の接続部材
35を介して互いに接合され、例えば四フッ化エチレン
樹脂等の合成樹脂板36を介してアンテナ室33側で誘
電体31として一体化している。そして、各誘電体壁ユ
ニット31A及び接続部材35は吊持部材37を介して
処理室1の上壁に取り外し可能に連結され、吊持部材3
7を介して処理室1の上壁で吊持されている。この吊持
部材37の両端にはフランジ37Aが形成され、フラン
ジ37Aを介して処理室1の上壁及び誘電体壁ユニット
31A側に固定するようになっている。そして、合成樹
脂板36は外周が枠状の押さえ部材38によって処理室
1の内周面全周に渡って段状の係止部1Aに固定されて
いる。
【0043】また、図8、図10に示すように接続部材
35の上面には吊持部材37に対応する位置に突起35
Aが形成され、この突起35Aと吊持部材37のフラン
ジ37Aが合成樹脂板36を介して連結されている。そ
して、合成樹脂板36と突起35A間にはシール部材3
9が介装されプラズマ処理室34の真空漏れを防止して
いる。更に、図10に示すように合成樹脂板36と係止
部1A間にもシール部材39が介装され、プラズマ処理
室34の真空漏れを防止している。
【0044】また、図8に示すように処理室1の上壁中
心にはガス配管40が貫通し、このガス配管40は更に
アンテナ室33を貫通して十字状の接続部材35の中心
に連結されている。また、図8〜図10に示すように十
字状の接続部材35内には接続部材35の形状に沿った
十字状のガス流路35Bが形成され、このガス流路35
Bは図9に示すように接続部材35の十字に沿って所定
間隔を空けた複数箇所でプラズマ処理室34内へのガス
供給口35Cとして開口している。従って、プロセスガ
スは接続部材35のガス流路35B及びガス供給口35
Cを経由してプラズマ処理室34全体に均等に供給され
る。
【0045】従って、高周波アンテナ32に13.56
MHzの高周波電力を印加した状態でプロセスガスをガ
ス配管40を介して供給すると、プロセスガスは十字状
の接続部材25内部のガス流路35Bを経由してガス供
給口35Cからプラズマ処理室34全体に均等に供給さ
れる。これによりプラズマ処理室34では高密度の誘導
結合プラズマが発生し、載置台(図示せず)上のLCD
用基板がプラズマ処理を受ける。
【0046】また、図11は本発明の他の実施形態に係
る第2受け渡し機構12の要部を示す断面図ある。尚、
本実施形態では上記実施形態と同一部分または相当部分
には同一符号を附して説明する。本実施形態では、蓋部
材14Bは受け部材14Aと共に昇降するが、受け部材
14Aと共には回転しないようになっている。即ち、蓋
部材14Bの両端部にはガイドロッド51がそれぞれ取
り付けられ、これらのガイドロッド51は蓋部材14B
から垂直下方に延設されている。また、筐体15の底部
両端部には2本のガイドロッド51に対応するガイドス
リーブ52が貫通して取り付けられ、これらのガイドス
リーブ52をガイドロッド51が昇降自在に貫通してい
る。更に、筐体15底面の両端部にはガイドスリーブ5
2を貫通したガイドロッド51を収納し処理室1内の雰
囲気から遮断する筒状部材53が取り付けられている。
この筒状部材53は筐体15の底面から垂直下方に延設
されている。また、受け部材14Aの基端部の厚肉部上
面には円形状の凹陥部54が支持ロッド13と同軸状に
形成され、この凹陥部54に蓋部材14Bに取り付けら
れた軸部材55が同軸状に嵌入している。これらの凹陥
部54と軸部材55間にはスラストベアリング及びラジ
アルベアリングからなるベアリング56が介在し、受け
部材14Aが支持ロッド13を介して軸部材55を中心
に回転するようになっている。尚、図11では省略され
ているが、図5に示す機構と同じ態様で支持機構16、
筒状部材19等が設けられる。
【0047】従って、支持ロッド13が上昇すると、受
け部材14A及び蓋部材14Bがガイドロッド51及び
ガイドスリーブ52を介して上昇する。そして、支持ロ
ッド13が回転すると、受け部材14Aは蓋部材14B
の軸部材55を中心に回転して載置台の内側に張り出す
るが、蓋部材14Bはガイドロッド51及びガイドスリ
ーブ52で拘束されて回転せず載置台の側方で平行状態
を維持する。つまり、ガイドロッド51及びガイドスリ
ーブ52は蓋部材14Bの回転を拘束する機構として機
能する。このように本実施形態によれば、プラズマ処理
中に蓋部材14Bの上面にパーティクルが付着しても、
LCD用基板を交換する時に受け部材14Aが載置台の
上方へ回転しても蓋部材14Bは載置台の側方から動く
ことがないため、蓋部材14B上に堆積したパーティク
ルが交換中のLCD用基板上に落下することがなく、蓋
部材14BのパーティクルによってLCD用基板を汚染
することがない。
【0048】尚、本発明は上記実施形態に何等制限され
るものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変
更することができる、要は本発明の要旨を逸脱しない限
り本発明に包含される。
【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1〜請求項8に記載の発
明によれば、プラズマ処理時の異常放電を防止すると共
にLCD用基板をパーティクルの汚染から防止すること
ができる液晶表示体基板用プラズマ処理装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理装置を示す図で、(a)
は処理室の断面図、(b)は処理室の接合部を拡大して
示す断面図である。
【図2】図1に示す処理室の底面を示す平面図である。
【図3】図1に示すガス整流ブロックを示す図で、
(a)はその斜視図、(b)、(c)はガス整流ブロッ
クを固定する状態を示す側断面図である。
【図4】図1に示すプラズマ処理装置に用いられる第2
受け渡し機構と下部電極の関係を示す部分斜視図であ
る。
【図5】図4に示す第2受け渡し機構を示す断面図であ
る。
【図6】図1に示す上部電極の内部を上方から見た示す
平面図である。
【図7】図1に示す上部電極のシールドリングを示す斜
視図である。
【図8】他のプラズマ処理装置の要部を示す断面図であ
る。
【図9】図8に示す誘電体壁を下方から見た平面図であ
る。
【図10】図8の一部を拡大して示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る第2受け渡し機
構を示す断面図である。
【図12】マルチチャンバー処理装置を示す斜視図であ
る。
【図13】図12に示すプラズマ処理装置の搬送機構で
下部電極のLCD用基板を交換する状態を示す斜視図で
ある。
【図14】図13の受け渡し機構を示す図で、(a)は
受け渡し機構が作動していない状態を示す斜視図、
(b)は受け渡し機構が作動している状態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 処理室 2 載置台 2A 下部電極 3 上部電極 11 第1受け渡し機構 12 第2受け渡し機構 13 支持ロッド 14 支持部材 15 筐体 16 支持機構 16B ガイドロッド 16C 第1スリーブ 16D 第2スリーブ 16E コイルスプリング(弾性部材) 16F 第3スリーブ 19 筒状部材 51 ガイドロッド(拘束機構) 52 ガイドスリーブ(拘束機構) 53 筒状部材(拘束機構) 55 軸部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ処理を施す液晶表示体用基板を
    載置する載置台を有する処理室と、この処理室に連結さ
    れた搬送機構を有する搬送室とを備え、上記処理室は上
    記搬送機構と上記載置台との間で上記液晶表示体用基板
    を受け渡す受け渡し機構を有し、上記受け渡し機構は上
    記載置台の近傍に設けられ、更に、上記受け渡し機構
    は、正逆回転可能で且つ昇降可能な支持ロッドと、この
    支持ロッドの上端から水平に張り出す液晶表示体用基板
    受け渡し用支持部材と、この受け渡し用支持部材を下降
    端で収納する筐体とを有することを特徴とする液晶表示
    体基板用プラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 上記筐体の上端は、上記載置台の載置面
    よりも10〜50mm下方に位置していることを特徴と
    する請求項1に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装
    置。
  3. 【請求項3】 上記受け渡し用支持部材は、上記液晶表
    示体用基板を受ける受け部材と、この受け部材と平行に
    その上部に設けられ且つ上記筐体の上端開口を閉じる蓋
    部材とを有することを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 上記受け渡し機構は、上記受け部材が回
    転する時に上記蓋部材の回転を拘束する拘束機構を有す
    ることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示体基板用
    プラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 上記拘束機構は、上記蓋部材から垂下す
    るロッドと、上記ロッドに対応して上記筐体に設けられ
    た昇降ガイドとを有することを特徴とする請求項4に記
    載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 上記受け部材は、上記蓋部材に上記支持
    ロッドと同軸状に取り付けられた軸部材で回転自在に支
    持されていることを特徴とする請求項5に記載の液晶表
    示体基板用プラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 上記筐体を弾性的に支持する支持機構を
    有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか
    1項に記載の液晶表示体基板用プラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 上記支持機構は、垂直ガイドロッドと、
    この垂直ガイドロッドの上端を挿着した第1スリーブ
    と、第1スリーブと所定間隔を空けてその下方に装着さ
    れた第2スリーブと、第1、第2スリーブの間に弾装さ
    れた弾性部材と、この弾性部材を囲むように上記筐体に
    固定された第3スリーブとを有し、上記筐体を弾力的に
    支持することを特徴とする請求項7に記載の液晶表示体
    基板用プラズマ処理装置。
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