JP3924721B2 - シールドリングの分割部材、シールドリング及びプラズマ処理装置 - Google Patents

シールドリングの分割部材、シールドリング及びプラズマ処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドリングの分割部材、シールドリング及びプラズマ処理装置に関し、更に詳しくは、シールドリングが大型化しても容易に製作することができると共に作業性を高めることができるシールドリングの分割部材、シールドリング及びプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から液晶表示体用基板(以下、「LCD用基板」と称す。)にプラズマ処理を施すための装置が種々提案されている。例えば図13はマルチチャンバータイプのプラズマ処理装置の外観を示す図である。同図に示すプラズマ処理装置は、例えば3室の処理室101と、これらの処理室101がゲートバルブ102を介して連結された矩形状の搬送室103と、この搬送室103にゲートバルブ104を介して連結されたロードロック室105と、ロードロック室105にゲートバルブ106を介して隣接する搬入搬出機構107と、搬入搬出機構107の左右に配設されたインデクサ108とを備えている。
【0003】
インデクサ108にはLCD用基板Sを例えば25枚収納したカセットCが載置され、搬入搬出機構107を介してカセット内のLCD用基板Sをロードロック室105内へ搬入すると共に処理済みのLCD用基板Sをロードロック室105内から搬出する。ロードロック室105内へLCD用基板Sを搬入すると、ゲートバルブ106を閉じる。次いで、ロードロック室105内を所定の真空度まで減圧した後、搬送室103とロードロック室105間のゲートバルブ104が開き、ロードロック室105内のLCD用基板Sを搬送室103内の搬送機構(図示せず)を介して搬送室103内へ搬入した後、ゲートバルブ104を閉じる。搬送室103内では更に減圧してロードロック室105内よりも高い真空度まで減圧した後ゲートバルブ102を開き、処理室101内の下部電極との間で未処理のLCD用基板Sと処理済みのLCD用基板S’とを交換する(図14参照)。交換後、処理室101内では下部電極と上部電極間にプラズマを発生させLCD用基板Sに対して所定のプラズマ処理を行う。3室の処理室101では同一の処理(例えばエッチング処理等)を行っても良いし、互いに異なった処理(例えばエッチング処理とアッシング処理等)を行うようにしても良い。
【0004】
ところが、LCD用基板Sは半導体ウエハと異なり処理面積が大きく、プラズマ装置自体が半導体ウエハ用と比較して大型であるため、半導体ウエハ用のプラズマ処理装置の仕様では対応しきれない種々の問題がある。例えば、下部電極におけるLCD用基板Sの受け渡し機構も以下で説明するように半導体ウエハの場合とは異なる独自の機構がある。また、下部電極、上部電極等の構成部材は半導体ウエハ用の場合と比較して大きく、しかも最近はLCD用基板S自体が益々大面積化しているため、液晶表示体基板用プラズマ処理装置独自の難しい問題がある。
【0005】
さて、ここで液晶表示体基板用プラズマ処理装置独自の機構であるLCD用基板Sの受け渡し機構について図14、図15を参照しながら説明する。処理室101内には図15に示すようにLCD用基板Sを載置する載置台を兼ねる下部電極109が配設され、搬送室103内には例えば多関節型の搬送機構(図14ではハンド110のみを図示してある)が配設されている。また、下部電極109には第1、第2受け渡し機構111、112が配設され、第1、第2受け渡し機構111、112を介して下部電極109と搬送機構のハンド110との間で未処理LCD用基板S及び処理済みLCD用基板S’の受け渡しを行う。ハンド110は図14に示すように上下二段のフォーク110A、110Bを有し、上フォーク110Aで未処理のLCD用基板Sを支持し、下フォーク110Bで処理済みのLCD用基板S’を支持する。
【0006】
第1、第2受け渡し機構111、112について図14、図15を参照しながら更に説明する。第1受け渡し機構111は、例えば下部電極109の左右両側縁部の前後に配設された二対の第1昇降ピン111Aを有し、LCD用基板Sの左右両側縁からLCD用基板Sを水平に支持する。第2受け渡し機構112は、例えば下部電極109の周囲を被覆する枠状のシールドリング113の左右に配設された二対の第2昇降ピン112Aを有している。第2昇降ピン112Aは例えば上端部が水平方向、上方向へ二度に渡って90°ずつ折曲形成され、L字状の先端で第1昇降ピン111Aよりも高い位置で未処理のLCD用基板Sを支持する。また、第2昇降ピン112Aは正逆方向に回転可能になっており、LCD用基板Sを受け渡す時には図15の(b)に示すようにL字状部を反時計方向へ90°回転させ下部電極109の内側に向け、その他の時にはL字状部を時計方向へ90°回転させてシールドリング113に形成された凹部113A内に後退し、蓋112Bで凹部113Aを閉じる。
【0007】
従って、未処理及び処理済みのLCD用基板S、S’の受け渡し(交換)は以下のように実施する。まず、第2受け渡し機構112では図15の(a)の状態から蓋112Bが開いた後、同図の(b)の矢印で示すように第2昇降ピン112Aがシールドリング113の凹部113Aから上昇すると共にL字状部を下部電極109の内側に向ける。引き続き第1受け渡し機構111では第1昇降ピン111Aが上昇して処理済みLCD用基板S’を水平に持ち上げる。そして、搬送機構のハンド110が下部電極109に向けて進出すると、上フォーク110Aに載置された未処理のLCD用基板Sが第2昇降ピン112AのL字状部のやや上方に位置すると共に下フォーク110Bが処理済みのLCD用基板S’のやや下方に位置する。次いで、第2昇降ピン112Aが上昇して上フォーク110Aから未処理のLCD用基板Sを受け取った後、第1昇降ピン111Aが下降して処理済みのLCD用基板S’を下フォーク110Bへ引き渡す。引き続きハンド110が下部電極109から後退し、第1昇降ピン111Aがやや上昇すると共に第2昇降ピン112Aが下降し、未処理のLCD用基板Sを第2昇降ピン112Aから第1昇降ピン111Aへ引き渡す。更に、第1昇降ピン111Aが下降して下部電極109内に後退しLCD用基板Sを下部電極109上に載置する。第2昇降ピン112Aは未処理のLCD用基板Sを引き渡した後、L字状部が逆向きに90°回転した後下降してシールドリング113の凹部113A内へ後退し、蓋112Bを閉じ、一連のLCD用基板の受け渡しを終了する。
【0008】
ところで、第2受け渡し機構112の第2昇降ピン112Aはシールドリング113の凹部113A内に収納され、蓋112Bによって凹部113Aを閉じるようにしているため、蓋112Bと凹部113Aには開閉用のクリアランスが必要である。また、第2昇降ピン112Aの駆動部は下部電極中の空洞に配設されているため、プラズマ処理時にはこのクリアランスを通って異常放電が発生する虞があり、また、このクリアランスからプラズマ副生成物が侵入し、副生成物が凹部113A内に堆積し、パーティクルの原因になる虞がある。また、第2受け渡し機構112がLCD用基板Sに隣接するシールドリング113に設けられているため、その可動部から発生したパーティクルが隣のLCD用基板Sを汚染する虞がある。
【0009】
また、下部電極、上部電極等の構成部材は半導体ウエハ用の場合と比較して大きく、しかも最近はLCD用基板S自体が益々大面積化しているため、例えば下部電極109の外周縁部を被覆するシールドリング113自体に液晶表示体基板用プラズマ処理装置独自の難しい問題がある。つまり、シールドリング113は例えばセラミック等の耐プラズマ性材料によって形成されているが、シールドリング113がLCD用基板Sの大面積化に伴って大型化するとセラミック等の耐プラズマ性材料によって一体物として作製することが極めて難しく、また、シールドリング113が大型化するほど電極への組付作業等の取り扱いも難しくなる。そこで、シールドリング113を複数に分割する方法が考えられるが、シールドリング113を複数に分割すると、プラズマ処理時に繋ぎ目の隙間において異常放電が発生すると共にこの隙間にプラズマ副生成物が侵入して堆積し、パーティクルの原因になるなどというシールドリングとしての性能が低下するという新たな問題を生じる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、シールドリングが大型化してもシールドリングを複数の分割部材として容易に製作することができると共にシールドリングを複数の分割部材として容易に取り扱うことができ、電極への取り付け作業等の作業性を高めることができ、しかもシールドリングとしての性能が低下することのないシールドリングの分割部材を提供することを目的としている。また、本発明は、上記分割部材を繋いでプラズマ処理装置のシールドリングとして用いても分割部材の繋ぎ目における異常放電を防止すると共に繋ぎ目からのプラズマ副生成物の侵入を阻止することができるシールドリング及びプラズマ処理装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のシールドリングの分割部材は、液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室内に配設され且つ上記液晶表示用基板の形状に即して形成された電極の周縁部に取り付けられるシールドリングを周方向に複数に分割したシールドリングの分割部材であって、上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸芯に沿う方向に後退する後退面部が形成されており、また、上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項2に記載のシールドリングの分割部材は、請求項1に記載の発明において、上記複数の後退面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項3に記載のシールドリングの分割部材は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明の請求項4に記載のシールドリングの分割部材は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、上記電極が下部電極であることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載のシールドリングの分割部材は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記電極が上部電極であることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の請求項6に記載のシールドリングは、液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室内に配設され且つ上記液晶表示用基板の形状に即して形成された電極の周縁部に周方向に繋いで取り付けられる複数の分割部材からなるシールドリングであって、上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸芯に沿う方向に後退する後退面部が形成されており、また、上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されており、隣接する上記分割部材の繋ぎ目は、一方の分割部材の第1の分割端面と他方の分割部材の第2の分割端面とが係合して形成されていることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の請求項7に記載のシールドリングは、請求項6に記載の発明において、上記複数の後退面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の請求項8に記載のシールドリングは、請求項6または請求項7に記載の発明において、上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明の請求項9に記載のシールドリングは、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の発明において、上記電極が下部電極であることを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明の請求項10に記載のシールドリングは、請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載の発明において、上記電極が上部電極であることを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明の請求項11に記載のプラズマ処理装置は、液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室と、この処理室内に配設され且つ上記液晶表示用基板の形状に即して形成された電極を有する上記液晶表示体用基板用の載置台と、この載置台を構成する電極の周縁部を被覆するシールドリングと、上記処理室内にプロセスガスを供給するガス供給手段と、上記処理室内のガスを排気するガス排気手段とを備えたプラズマ処理装置において、上記シールドリングは周方向に繋いで用いられる複数の分割部材からなり、上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸方向に後退する後退面部が形成されており、また、上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されており、隣接する上記分割部材の繋ぎ目は、一方の分割部材の第1の分割端面と他方の分割部材の第2の分割端面とが隙間なく係合して形成されてなることを特徴とするものである。
【0024】
また、本発明の請求項12に記載のプラズマ処理装置は、請求項11に記載の発明において、上記複数の後退面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明の請求項13に記載のプラズマ処理装置は、請求項11または請求項12に記載の発明において、上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とするものである。
【0027】
また、本発明の請求項14に記載のプラズマ処理装置は、液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室と、この処理室内に配設され且つ上記液晶表示体用基板を載置する、上記液晶表示用基板の形状に即して形成された下部電極を有する載置台と、この載置台に対向して配置された上部電極と、この上部電極を構成する電極の周縁部を被覆するシールドリングと、上記処理室内にプロセスガスを供給するガス供給手段と、上記処理室内のガスを排気するガス排気手段とを備えたプラズマ処理装置において、上記シールドリングは周方向に繋いで用いられる複数の分割部材からなり、上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸方向に後退する後退面部が形成されており、また、上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されており、隣接する上記分割部材の繋ぎ目は、一方の分割部材の第1の分割端面と他方の分割部材の第2の分割端面とが隙間なく係合して形成されてなることを特徴とするものである。
【0028】
また、本発明の請求項15に記載のプラズマ処理装置は、請求項14に記載の発明において、上記複数の後退面部は互いに上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部は互いに上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とするものである。
【0029】
また、本発明の請求項16に記載のプラズマ処理装置は、請求項14または請求項15に記載の発明において、上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図12に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。
本実施形態の液晶表示体基板用プラズマ処理装置(以下、単に「プラズマ処理装置」と称する。)は、基本的には従来と同様に、LCD用基板Sにプラズマ処理を施す上部電極及び下部電極を有する処理室と、この処理室に連結された搬送機構を有する搬送室とを備えている。本実施形態の処理室1の側壁には図1の(a)に示すようにゲートバルブGが取り付けられ、このゲートバルブGを介して処理室1と搬送室(図示せず)は連通可能になっている。この処理室1内には下部電極2Aを有する載置台2が配設され、この載置台2の上方には隙間を介してプロセスガスの供給部を兼ねる上部電極3が対向配置されている。上部電極3はマッチング回路3Aを介して高周波電源3Bに接続され、高周波電源3Bから上部電極3に13.56MHzの高周波電力を印加する。また、処理室1の外側にはプロセスガス供給源4が配設され、このプロセスガス供給源4からプロセスガスを処理室1内に供給する。従って、プロセスガス供給源4から処理室1内へプロセスガスを供給すると共に上部電極3に高周波電力を印加することにより、下部電極2Aと上部電極3間でプロセスガスのプラズマを発生させ、LCD用基板Sに対してエッチングあるいはアッシング等のプラズマ処理を行うことができる。
【0032】
図1の(a)に示すようにプロセスガス供給源4はマスフローコントローラ4A、開閉バルブ4B及びガス配管5を介して上部電極3に接続され、処理室1近傍のガス配管5は処理室1の側壁に形成された貫通孔1Aを貫通している。また、処理室1は上端近傍で上下に二分割されて処理室1の上部が開閉可能になっており、内部のメンテナンスを行い易いようにしてある。これに伴ってガス配管5も分割され、同図の(b)に拡大して示すようにそれぞれの分割端にはフランジ5A、5Aが取り付けられている。フランジ5Aの周縁部は処理室1の側壁の分割面に穿設されたリング状凹陥部1B内に収納されている。そして、フランジ5A、5Aの衝合面間、各フランジ5Aとリング状凹陥部1Bとの衝合面間にはそれぞれシール部材5B、5Cが介装され、更に、側壁の分割面間にもシール部材1Cが介装され、これらのシール部材1Cによって処理室1内の気密を保持している。このようにガス配管5を処理室1の壁面内に収納することで処理室1を開閉する場合にはガス配管5が邪魔になることがない。また、上部電極3を冷却する場合にはその冷媒配管を側壁の貫通孔1Aに通しても良い。
【0033】
処理室1の底面には図1の(a)、図2に示すように排気口1Eが5箇所に略均等に分散して形成され、これらの排気口1Eから処理室1内のガスを排気する。排気口1Eは載置台2の周囲の他、載置台2の下方にも形成され、排気口1Eに接続された排気管6を介して排気の高速化や処理室1内の排気流の均一化を図るようにしてあるため、処理室1内のプロセスガスの分布を均一化してエッチング処理等のプラズマ処理の均一化を実現することができる。
【0034】
載置台2は処理室1の底面中央に配置され、例えば4本の中空状の支柱7によって底面から浮上した状態で支持されている。この支柱7は図2に示すように処理室1の底面の貫通孔1Fに対してフランジ結合されており、ユーティリティ関連の収納配管を兼ねている。即ち、下部電極2Aの内部には冷媒流路2Bが形成され、この冷媒流路2Bは冷媒供給源(図示せず)に連なる冷媒配管2Cに接続され、この冷媒配管2Cを介して冷媒流路2Bを循環する冷媒により下部電極2Aを所定の温度まで冷却制御する。また、下部電極2Aの表面には静電チャック8が配設され、静電チャック8を介してLCD用基板Sを静電吸着する。この静電チャック8は配線8Aを介して電源8Bに接続されている。これらの冷媒配管2C、配線8A及び下部電極2Aのアース配線2D等のユーティリティ関連の配管、配線が支柱7内に収納されている。
【0035】
また、図1の(a)に示すように下部電極2Aの外周縁部はセラミックス等の耐プラズマ性材料によって枠状に形成されたシールドリング9によって被覆され、このシールドリング9によって下部電極2A外周縁部をスパッタリングによる損傷から防止すると共に上部電極3の間に発生したプラズマの下部電極2Aの外側への広がりを防止する。また、このシールドリング9は、下部電極2Aの外周縁部を被覆するリング状枠9Aと、下部電極2Aの外周面を被覆する筒状体9Bからなっている。これら両者9A、9Bは同図に示すように分割されたものであっても一体化したものであっても良い。
【0036】
本実施形態のリング状枠9Aは例えば図3に示すように4つの分割シールリング9A’として分割されている。このため、本実施形態ではLCD用基板Sの大面積化に伴って大型化してもリング状枠9Aを一体物として製作するのではなく、分割シールドリング9A’を分割部材として製作するため、一体物のリング状枠9Aと比較して個々の分割シールドリング9A’を極めて容易に製作することができる。しかも分割シールドリング9A’は枠状の一体物と比較して極めて容易に取り扱うことができるため、製作後の搬送作業や下部電極2Aに対する組付け作業等の作業性を格段に高めることができる。
【0037】
隣接する分割シールリング9A’、9A’ の繋ぎ目には軸方向(水平方向)の段差が設けられ、その繋ぎ目において分割シールドリング9A’、9A’が互いに隙間なく密着している。しかも、繋ぎ目9Cには異物(例えば、プラズマ副生成物)の侵入を阻止する部分が形成されている。例えば同図に示すように、分割シールリング9A’の側面の繋ぎ目9Cにはそれぞれ水平方向の重合面9Dと垂直方向の重合面9Eが連設され、これらの重合面9D、9Eが重なって接触することで繋ぎ目9Cが形成されている。具体的には、これらの重合面9D、9Eは図3に示すように水平方向及び垂直方向に連設され、水平方向の重合面9Dの水平方向前後両端に連設された垂直方向の重合面9E、9E間に段差を形成し、各分割シールドリング9A’それぞれの重合面9D、9Eが互いに重合して側面の繋ぎ目9Cを形成している。側面上側の垂直方向の重合面9Eが手前縦方向の分割シールドリング9A’の第1の端面部を形成し、この端面部に当接する横方向の分割シールドリング9A’の重合面9Dが第2の端面部を形成している。また、側面下側の重合面9Eが手前縦方向の分割シールドリング9A’の後退面部を形成し、この後退面部に当接する横方向の分割シールドリング9A’の重合面9Eが突出端面部を形成している。分割シールドリング9A’、9A’上面の繋ぎ目の重合面9D、9Eも同様に構成されている。このように繋ぎ目9Cは水平方向の重合面9Dと及び垂直方向の重合面9Eによって形成された段差のある端面が噛み合って密着しているため、プラズマ処理時の異常放電を防止することができ、繋ぎ目9C内へのプラズマ副生成物の侵入を阻止することができる。これらの各重合面9D、9Eは方向を異にする面であれば、水平方向及び垂直方向の面でなくても良く、また、これらの重合面9D、9Eは水平方向及び垂直方向でそれぞれ複数連設されて複数の段差を形成することが好ましい。複数の段差を設けることでプラズマ副生成物の侵入をより確実に防止することができる。
【0038】
静電チャック8は図1の(a)に示すように下部電極2Aの周縁部に配設されたリング状枠9A及びその上面のガス整流ブロック10によって囲まれている。ガス整流ブロック10はLCD用基板Sを搬入、搬出する場合には上部電極3の方に上昇するようになっている。このガス整流ブロック10はセラミック等の耐プラズマ性材料によって図4の(a)、(b)、(c)に示すように断面がL字状を呈する枠状に形成され、上部電極3から下降流で供給されるプロセスガスがLCD用基板S表面全体に均一な流速で行き渡るようにしてある。即ち、上部電極3からプロセスガスを下降流で供給した後、使用後のガスを排気口1Eから排気する。この時の排気流はLCD用基板Sの中央部よりも周縁部の方が速いが、ガス整流ブロック10を設けることでガス流がガス整流ブロック10によって堰き止められてLCD用基板Sの周縁部のガス流速が遅くなる。この結果、ガス整流ブロック10内側のLCD用基板S全面でのプロセスガスの密度が均一化され、プラズマ処理を均一化することができる。このような結果をより確実に得るためには、ガス整流ブロック10のLCD用基板S表面からの高さは例えば25mm程度に設定することが好ましい。
【0039】
また、ガス整流ブロック10は、図4の(a)、(b)に示すように、矩形状の基板枠10Aと、この基板枠10Aの内周縁に着脱自在に複数の固定用ピン10Bを介して取り付けられた整流枠10Cと、この整流枠10Cを基板枠10Aに装着した状態で整流枠10Cを側面から押圧し固定用ピン10Bを介して基板枠10A上に整流枠10Cを固定するカム等の固定具10Dとを有している。固定用ピン10Bは整流枠10Cの下端に所定間隔を空けて全周に渡って垂直下方に向けて取り付けられ、基板枠10Aに設けられたピン孔に嵌入するようになっている。また、カム等の固定具10Dは例えば図4の(a)に示すように基板枠10Aの各辺に取り付けられている。従って、メンテナンス時には整流枠10Cは固定具10Dを手動操作することで基板枠10Aから簡単に着脱することができるため、整流枠10Cにプラズマ副生成物が付着、堆積した場合にはクリーニングを簡単に行うことができる。尚、基板枠10Aに対する整流枠10Cの位置決め及び取り付けは、固定用ピン10B以外の構成を採用することもできる。例えば、図4の(c)に示すように整流枠10Cの下端部に段部10Eを設けると共に基板枠10Aの内周に段部10Eと係合する凸部10Fを設け、段部10Eと凸部10Fを係合させて一体化しても良い。
【0040】
而して、図5に示すように処理室1内には搬送室の搬送機構と載置台2との間でLCD用基板Sを受け渡す第1、第2受け渡し機構11、12が配設されている。第1受け渡し機構11は同図に示すように従来と同様に下部電極2Aの内周縁部に沿って配設された4本の昇降ピン11Aを有している。図示してないが、これらの昇降ピン11Aは太さ(外径)が一定のピンであっても良く、また、上端部のみが太くその下方から縊れて一定の細さになったピンであっても良い。昇降ピン11Aが出没する下部電極2Aの孔には絶縁性材料によって形成されたブッシュ(図示せず)が装着され、このブッシュに従って昇降ピン11Aが昇降する。このブッシュは下部電極2Aを形成する電極板(図示せず)の裏面側に装着され、ブッシュ自体が電極表面に露呈しないようになっており、下部電極2Aの孔での放電を防止している。一方、第2受け渡し機構12は、載置台2に隣接させて処理室1の底面に第1受け渡し機構11に対応して配設されている。
【0041】
そこで、第2受け渡し機構12について詳述する。第2受け渡し機構12は、例えば図5、図6に示すように、正逆回転可能で且つ昇降可能な支持ロッド13と、この支持ロッド13の上端から水平に張り出す長円形状の支持部材14と、この支持部材14を上端開口から受け入れて下降端で収納する長円形状の筐体15と、この筐体15を支持する支持機構16とを有している。この筐体15は載置台2の側面に平行に配置され、その上端が載置台2の載置面より10〜50mmだけ低く位置している。そして、筐体15等の各部材は基本的には表面がアルマイト加工されたアルミニウムによって形成されている。
【0042】
図6に示すように支持ロッド13は処理室1の底面に形成された貫通孔1Gを貫通し、底面の下方に配設されたリフタ17に対して接続部材13Aを介して連結されている。このリフタ17は底面の下方に配設された回転駆動機構及び昇降駆動機構(共に図示せず)を介して正逆回転及び昇降可能になっている。従って、支持ロッド13はリフタ17を介して正逆回転及び昇降可能になっており、しかも、接続部材13Aを介してリフタ17から取り外せるようになっている。また、底面の貫通孔1Gの裏側にはフランジ18Aを介してベローズ18が取り付けられ、このベローズ18内にリフタ17が収納されている。支持ロッド13は筐体15よりも下側の部分が筒状部材19内に収納されている。この筒状部材19の下端にはフランジ19Aが形成され、このフランジ19Aを介して支持機構16の基板16Aの一端に固定されている。そして、筒状部材19の上端開口にはブッシュ19Bが装着され、筒状部材19内ひいては底面下側空間から処理室1内を遮断し、底面下方の駆動機構によって発生するパーティクルが筒状部材19から処理室1内へ入り込まないようにしてある。また、ブッシュ19Bは支持ロッド13の昇降ガイドの機能も有している。
【0043】
また、図6に示すように支持部材14は筐体15内に収まるように筐体15と相似形状を呈するように形成され、その基端で支持ロッド13の上端に連結されている。この支持部材14は、LCD用基板Sを受ける受け部材14Aと、筐体15の上端開口を開閉する蓋部材14Bとを有している。受け部材14Aは例えば表面がアルマイト加工されたアルミニウムによって先端側が薄肉状の受け部として形成されていると共に基端側が厚肉状に形成され、受け部においてLCD用基板Sを受けるようになっている。この受け部材14Aの表面にはフッ素系樹脂等の摩擦係数の大きな耐熱、耐食性の材料からなる滑り止め14Cが設けられ、この滑り止め14CによってLCD用基板Sの受け部材14Aからの滑落を防止している。蓋部材14Bはセラミックス等の耐プラズマ性材料によって平面形状が筐体15と略同一大きさに形成され、受け部材14Aの厚肉部に固定されている。従って、支持部材14が支持ロッド13を介して下降端に達すると、筐体15の上端開口を蓋部材14Bによって閉じるようになっている。筐体15の開口端面には全周に渡ってシール部材20が取り付けられ、シール部材20を介して筐体15内を処理室1から遮断し、プラズマ処理時にプラズマ副生成物が筐体15内に侵入して付着、堆積しないようにしてある。従って、LCD用基板Sを載置する受け部材14Aは常に清浄に保たれる。
【0044】
筐体15の底面には図6に示すように基端部に支持ロッド13が遊嵌する孔15Aが形成され、また、その底面には長軸線に沿って所定間隔を空けて2個の孔が形成され、これらの孔を介して支持機構16が連結されている。支持機構16は、同図に示すように、筐体15の2個の孔をそれぞれ垂直に貫通するガイドロッド16B、16Bと、ガイドロッド16B、16Bの上端がそれぞれ挿着されたフランジを有する第1スリーブ16C、16Cと、第1スリーブ16C、16Cとそれぞれ所定間隔を空けてそれぞれの下方に装着された第2スリーブ16D、16Dと、第1、第2スリーブ16C、16Dの間に弾装された弾性部材(例えばコイルスプリング)16E、16Eと、コイルスプリング16E、16Eをそれぞれ囲んで筐体15の下面にそれぞれ固定された第3スリーブ16F、16Fとを有している。各ガイドロッド16B、16Bは第1スリーブ16C、16C上端のフランジから突出し、突出端において連結板16Gを介して互いに連結されている。第1スリーブ16C、16Cは筐体15内に位置するフランジを介して筐体15の底面に固定されている。従って、支持ロッド13が下降して支持部材14が筐体15内へ収納される時に、蓋部材14Bが下降端に達すると支持機構16のスプリング16Eを介して弾力的に支持された筐体15の開口端面と弾力的に接触し、シール部材20を介して筐体15内を確実に封止する。尚、蓋部材14Bは筐体15の開口端面に弾力的に接触するため、シール部材20を省略することもできる。
【0045】
一方、上部電極3は図1の(a)に示すように中空状に形成され、処理室1上面の中央孔に絶縁性部材からなる枠体21を介して装着されている。この上部電極3の下面(下部電極と対向する面)全面には多数の分散孔3Cが均等に分散配置され、各分散孔3Cから処理室1内全体へプロセスガスを下降流で供給する。また、同図に示すように上部電極3の内部には第1、第2バッフル板22、23が上下二段に所定間隔を空けて取り付けられている。各バッフル板22、23にはそれぞれ全面に渡って分散孔22A、23Aが均等に分散して形成され、しかも各分散孔22A、23Aは互い違いになっている。
【0046】
また、上部電極3の上壁内面と第1バッフル板22は、例えば図7に示すように、第1、第2仕切板24、25によって連結され、上壁と第1バッフル板22間の空間を3つの部屋3D、3E、3Fに分割している。第1仕切板24は平面形状が上部電極3と相似形の枠体として形成され、第2仕切板25は第1仕切板24の両側面と上部電極3の内壁面を連結する矩形板として形成されている。また、各部屋3D、3E、3Fには図1の(a)に示すようにガス配管5の分岐管5D、5E、5Fが連結されている。これらの分岐管5D、5E、5Fにはコントロールバルブ26、26、26がそれぞれ取り付けられ、各部屋3D、3E、3Fへのプロセスガスの流量を個別に制御できるようにしてある。このように各部屋3D、3E、3Fへのガス流量を個別に制御することにより、LCD用基板Sが大面積化してもLCD用基板S全領域でのガス流量を均等化することができ、ひいてはプラズマ処理を均一化することができる。
【0047】
また、上部電極3の下面周縁部には図1の(a)に示すように本実施形態に係る枠状のシールドリング27が取り付けられ、このシールドリング27は基本的には下部電極2Aのシールドリング9のリング状枠9Aと実質的に同様の構成及び機能を有するもので、耐プラズマ性材料によって形成されている。このシールドリング27はLCD用基板Sの大面積化に伴って大型化するため、一体物では取り扱いなどが難しく、例えば図8に示すように4つに分割し、4つの分割シールドリング27Bが互いに繋ぎ目27Aで隙間なく密着している。しかも、各繋ぎ目27Aは例えば同図に示すように水平方向及び垂直方法に段差を有し、繋ぎ目同士が重なるようになっているため、プラズマ処理時の異常放電を防止することができ、繋ぎ目からプラズマ副生成物が侵入しない。
【0048】
次に、動作について説明する。処理室1内でLCD用基板Sのプラズマ処理を終了すると、ゲートバルブGが開く。これに伴って第2受け渡し機構12は支持ロッド13が図6に示す状態から一点鎖線で示す上方の接続部材13Aの位置まで上昇した後、図5に示すように時計方向へ90°回転し、支持部材14を載置台2の内側に向ける。引き続き第1、第2受け渡し機構11、12及び搬送室内の搬送機構(図示せず)が作動し、載置台2においてLCD用基板S、S’の受け渡しを行う。この際、搬送機構及び第1受け渡し機構11は従来と同様に作動するため、第2受け渡し機構12の動作を中心に説明する。即ち、第1受け渡し機構11を介して処理済みLCD用基板S’を水平に持ち上げ、搬送機構を介してLCD用基板Sが支持部材14の受け部材14Aと蓋部材14Bの隙間に侵入する。次いで、支持ロッド13が上昇して搬送機構から未処理のLCD用基板Sを受け部材14Aで受け取った後、第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが下降して処理済みのLCD用基板S’を搬送機構へ引き渡すと、搬送機構は従来と同様に処理済みのLCD用基板S’を処理室1から搬出した後、ゲートバルブGを閉じる。
【0049】
一方、処理室1内では第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aがやや上昇すると共に第2受け渡し機構12の支持ロッド13が下降し、未処理のLCD用基板Sを支持部材14から第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aへ引き渡す。これと同時に支持ロッド13を介して支持部材14が反時計方向へ90°回転し、載置台2から退避すると共に支持ロッド13を介して支持部材14が下降し、蓋部材14Bが筐体15の開口端面へ弾力的に着地し筐体15を密閉すると共に受け部材14Aが筐体15内へ収納される。この間に第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが下降して下部電極2A内に後退し、LCD用基板Sを下部電極2A上へ引き渡し、一連のLCD用基板S、S’の交換を終了する。下部電極2A上のLCD用基板Sは静電チャック8によって確実に固定される。
【0050】
次いで、処理室1内では上部電極3に高周波電力を印加してプラズマ処理を行う。この際、プロセスガスはガス配管5の分岐管5D、5E、5Fを介して上部電極3の各部屋3D、3E、3Fへ分配供給される。各部屋3D、3E、3Fへ供給されたプロセスガスは第1、第2バッフル板22、23及び上部電極3の分散孔22A、23A及び3Cを経由して処理室1内へ下降流で供給される。この時点で上部電極3には高周波電力が印加されているため、下部電極2Aと上部電極3間でプロセスガスのプラズマを生成する。この際、載置台2のシールドリング9(更に詳しくは、リング状枠9A)には従来のように受け渡し機構が存在せず、ひいてはリング状枠体9A表面には受け渡し機構に起因する隙間(クリアランス)がないため、上部電極3との間で異常放電を発生することがない。しかもプラズマは下部電極2A及び上部電極3それぞれのシールドリング9、27の働きで各電極の外側へ広がることない。上部電極3からのプロセスガスは下降流でLCD用基板Sの表面に達し、ガス整流ブロック10の働きでLCD用基板S中央部のガス流速とその周縁部のガス流速が略均一になり、LCD用基板Sに対して均一なプラズマ処理を施すことができる。しかも、処理室1の底面には全領域に分散配置した排気口1Eを介して処理室1全体から高速且つ均等に排気することができ、プロセスガスの遍在を防止することができ、更にLCD用基板Sに対して均一なプラズマ処理を施すことができる。
【0051】
プラズマ処理中には副生成物が生成し、処理室1内の隙間に侵入するが、本実施形態では下部電極2Aのシールドリング9には第2受け渡し機構12に起因する隙間がないため、副生成物がシールドリング9内に侵入することがない。また、下部電極2Aのシールドリング9(リング状枠9A)及び上部電極3のシールドリング27にはそれぞれ繋ぎ目9C、27Aがあるが、これらの繋ぎ目9C、27は段違いに重ねて接合されているため、繋ぎ目9C、27Aから副生成物が内部へ侵入することがない。また、第2受け渡し機構12の筐体15は支持部材14の蓋部材14Bによって密閉されているため、筐体15内へ副生成物が侵入することはない。
【0052】
プラズマ処理が終了すると、上部電極3への高周波電力の印加を停止し、上述した要領で処理済みのLCD用基板S’と未処理のLCD用基板Sを交換する。そして、所定枚数のLCD用基板Sの処理が終了し、処理室1内のクリーニングを行ったり、メンテナンスを行う場合には、処理室1の上部を開放した状態で内部のクリーニング、メンテナンスを行うことができる。この際、ガス配管5は処理室1の壁面内に収納されているため、ガス配管5等が邪魔になることはない。
【0053】
尚、本実施形態では搬送室の搬送装置が図14に示すように上下二段のフォーク110A、110Bを有する場合について説明したが、一枚のフォークを有する搬送装置を用いた場合にも本発明を適用することができる。即ち、まず、搬送装置のフォークにより未処理のLCD用基板Sを処理室1内の載置台2の上方まで搬入する。この状態で、第2受け渡し機構12の支持ロッド13が上昇、回転してLCD用基板Sを受け部材14Aと蓋部材14Bの間に配置した後、支持ロッド13を上昇させて受け部材14AでフォークからLCD用基板Sを受け取る。次いで、フォークが載置台2から一旦退避した後、第1受け渡し機構11の昇降ピン11Aが上昇して処理済みのLCD用基板S’を下部電極2Aから持ち上げる。次いで、フォークが処理済みのLCD用基板S’のやや下方から載置台2上へ進出した後、昇降ピン11Aが下降して処理済みのLCD用基板S’をフォークへ引き渡す。この状態でフォークが載置台2から後退して処理済みのLCD用基板S’を処理室1から搬出した後、受け部材14Aから昇降ピン11Aに未処理のLCD用基板Sを引き渡し、昇降ピン11Aを介して未処理のLCD用基板Sを下部電極2A上へ載置することができる。
【0054】
以上説明したように本実施形態によれば、下部電極2Aのリング状枠9A及び上部電極3のシールドリング27をそれぞれ4つに分割した分割シールドリング9A’からなるため、シールドリング9、27が大型化しても分割シールドリング9A’、27Bを容易に製作することができると共に容易に取り扱うことができ、もって分割シールドリング9A’、27Bの搬送作業や電極への取り付け作業等の作業性を高めることができる。更に、各分割シールドリング9A’27Bはそれぞれの繋ぎ目9C、27Aに形成された段差が互いに重なって密着、接合した繋ぎ目9C、27Aを形成しているため、これらの繋ぎ目9C、27Aでのプラズマ処理時の異常放電を防止することができると共にこれらの繋ぎ目9C、27A内への副生成物の侵入を防止することができ副生成物の堆積に起因するパーティクルの発生を防止することができ、延いてはシールドリングとしての性能が一体物と比較して低下する虞がない。
【0055】
また、第2受け渡し機構12を載置台2の外側近傍に設けたため、載置台2のシールドリング9のリング状枠9Aに従来のような隙間がなく、プラズマ処理中に異常放電を発生することがなく、均一で安定したプラズマ処理を行うことができる。また、第2受け渡し機構12は載置台2から離間し、しかも可動部が筒状部材19によって処理室1から隔絶されているため、その可動部からパーティクルが発生することがあってもパーティクルは排気口に向かうため下部電極2A上のLCD用基板Sを汚染から防止することができる。
【0056】
また、第2受け渡し機構12の支持部材14は、筐体15の上端開口を閉じる蓋部材14Bとを有しているため、プラズマ処理中に筐体15内へ副生成物が堆積することを防止し、パーティクルの発生源を少なくすることができる。また、支持ロッド13をリフタ17から取り外し可能にしてあるため、適宜交換したり、取り外してクリーニングしたりすることができる。筐体15の上端面にはシール部材20が取り付けられているため、筐体15内をより確実に密閉することができる。支持機構16は、ガイドロッド16Bと、このガイドロッド16Bの上端に挿着された第1スリーブ16Cと、第1スリーブ16Cと所定間隔を空けてその下方に装着された第2スリーブ16Dと、第1、第2スリーブ16C、16Dの間に弾装されたコイルスプリング16Eと、このコイルスプリング16Eを囲むように筐体15の下面に固定された第3スリーブ16Fとを有し、筐体15をコイルスプリング16Eを介して弾力的に支持するようにしたため、支持部材14を筐体15内へ円滑に収納することができ、筐体15内を確実に密閉することができる。
【0057】
また、図9〜図11はプラズマ処理装置の他の実施形態を示す図である。このプラズマ処理装置は、上記実施形態の上部電極に代えて高周波アンテナが誘導結合プラズマの発生源として用いられている。図示してないが、このプラズマ処理装置は上記実施形態で説明した載置台及び第1、第2受け渡し機構を備えて構成されている。本実施形態では図9に示すように処理室1の上部がセラミック、石英等からなる誘電体壁31によって水平に仕切られ、誘電体壁31の上方に渦巻状の高周波アンテナ32を収納するアンテナ室33が形成され、誘電体壁31の下方にプラズマ処理室34が形成されている。この高周波アンテナ32の給電部32Aは処理室1の上壁を貫通し、マッチング回路32B及び高周波電源32Cに接続されている。
【0058】
誘電体壁31は図10に示すように十文字に4分割され、LCD用基板が大面積化しても誘電体壁31の製作、搬送、組立が容易なようになっている。4枚の誘電体壁ユニット31Aはそれぞれ十字状の接続部材35を介して互いに接合され、例えば四フッ化エチレン樹脂等の合成樹脂板36を介してアンテナ室33側で誘電体31として一体化している。そして、各誘電体壁ユニット31A及び接続部材35は吊持部材37を介して処理室1の上壁に取り外し可能に連結され、吊持部材37を介して処理室1の上壁で吊持されている。この吊持部材37の両端にはフランジ37Aが形成され、フランジ37Aを介して処理室1の上壁及び誘電体壁ユニット31A側に固定するようになっている。そして、合成樹脂板36は外周が枠状の押さえ部材38によって処理室1の内周面全周に渡って段状の係止部1Aに固定されている。
【0059】
また、図9、図11に示すように接続部材35の上面には吊持部材37に対応する位置に突起35Aが形成され、この突起35Aと吊持部材37のフランジ37Aが合成樹脂板36を介して連結されている。そして、合成樹脂板36と突起35A間にはシール部材39が介装されプラズマ処理室34の真空漏れを防止している。更に、図11に示すように合成樹脂板36と係止部1A間にもシール部材39が介装され、プラズマ処理室34の真空漏れを防止している。
【0060】
また、図9に示すように処理室1の上壁中心にはガス配管40が貫通し、このガス配管40は更にアンテナ室33を貫通して十字状の接続部材35の中心に連結されている。また、図9〜図11に示すように十字状の接続部材35内には接続部材35の形状に沿った十字状のガス流路35Bが形成され、このガス流路35Bは図10に示すように接続部材35の十字に沿って所定間隔を空けた複数箇所でプラズマ処理室34内へのガス供給口35Cとして開口している。従って、プロセスガスは接続部材35のガス流路35B及びガス供給口35Cを経由してプラズマ処理室34全体に均等に供給される。
【0061】
従って、高周波アンテナ32に13.56MHzの高周波電力を印加した状態でプロセスガスを、ガス配管40を介して供給すると、プロセスガスは十字状の接続部材25内部のガス流路35Bを経由してガス供給口35Cからプラズマ処理室34全体に均等に供給される。これによりプラズマ処理室34では高密度の誘導結合プラズマが発生し、載置台(図示せず)上のLCD用基板がプラズマ処理を受ける。
【0062】
また、図12は本発明の他の実施形態に係る第2受け渡し機構12の要部を示す断面図ある。尚、本実施形態では上記実施形態と同一部分または相当部分には同一符号を附して説明する。本実施形態では、蓋部材14Bは受け部材14Aと共に昇降するが、受け部材14Aと共には回転しないようになっている。即ち、蓋部材14Bの両端部にはガイドロッド51がそれぞれ取り付けられ、これらのガイドロッド51は蓋部材14Bから垂直下方に延設されている。また、筐体15の底部両端部には2本のガイドロッド51に対応するガイドスリーブ52が貫通して取り付けられ、これらのガイドスリーブ52をガイドロッド51が昇降自在に貫通している。更に、筐体15底面の両端部にはガイドスリーブ52を貫通したガイドロッド51を収納し処理室1内の雰囲気から遮断する筒状部材53が取り付けられている。この筒状部材53は筐体15の底面から垂直下方に延設されている。また、受け部材14Aの基端部の厚肉部上面には円形状の凹陥部54が支持ロッド13と同軸状に形成され、この凹陥部54に蓋部材14Bに取り付けられた軸部材55が同軸状に嵌入している。これらの凹陥部54と軸部材55間にはスラストベアリング及びラジアルベアリングからなるベアリング56が介在し、受け部材14Aが支持ロッド13を介して軸部材55を中心に回転するようになっている。尚、図12では省略されているが、図6に示す機構と同じ態様で支持機構16、筒状部材19等が設けられる。
【0063】
従って、支持ロッド13が上昇すると、受け部材14A及び蓋部材14Bがガイドロッド51及びガイドスリーブ52を介して上昇する。そして、支持ロッド13が回転すると、受け部材14Aは蓋部材14Bの軸部材55を中心に回転して載置台の内側に張り出するが、蓋部材14Bはガイドロッド51及びガイドスリーブ52で拘束されて回転せず載置台の側方で平行状態を維持する。つまり、ガイドロッド51及びガイドスリーブ52は蓋部材14Bの回転を拘束する機構として機能する。このように本実施形態によれば、プラズマ処理中に蓋部材14Bの上面にパーティクルが付着しても、LCD用基板を交換する時に受け部材14Aが載置台の上方へ回転しても蓋部材14Bは載置台の側方から動くことがないため、蓋部材14B上に堆積したパーティクルが交換中のLCD用基板上に落下することがなく、蓋部材14BのパーティクルによってLCD用基板を汚染することがない。
【0064】
尚、本発明は上記実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変更することができる。例えば、上記実施形態ではシールドリングを4つに分割した場合を例に挙げて説明したが、本発明のシールドリングはその大きさ、形状に即して複数に分割し、製作、取り扱い上の利便性を高めた構造であれば良く、4つの分割部材に制限されるものではない。また、分割部材に繋ぎ目の構造も上記実施形態以外にも種々の形態を採用することができる。更に、上記実施形態では被処理体としてLCD用基板を例に挙げて説明したが、LCD用基板以外の被処理体であっても電極が大型化した場合に本発明を適用することができる。要は、シールドリングが複数の分割部材からなり、各分割部材間の繋ぎ目同士が重なって隙間を作ることなく密着する構造を有し、プラズマ処理時に、繋ぎ目内にプラズマ副生成物が侵入せず、しかも繋ぎ目において異常放電しない繋ぎ目構造であれば良い。繋ぎ目の構造としては繋ぎ目に二方向にジグザグに形成された段差が互いに噛み合う構造であれば良い。
【0065】
【発明の効果】
本発明の請求項1〜請求項5に記載の発明によれば、シールドリングが大型化してもシールドリングを複数の分割部材として容易に製作することができると共にシールドリングを複数の分割部材として容易に取り扱うことができ、電極への取り付け作業等の作業性を高めることができ、しかもシールドリングとしての性能が低下することのないシールドリングの分割部材を提供することができる。また、本発明の請求項6〜請求項16に記載の発明によれば、本発明の分割部材を繋いでプラズマ処理装置のシールドリングとして用いても分割部材の繋ぎ目における異常放電を防止すると共に繋ぎ目からのプラズマ副生成物の侵入を阻止することができるシールドリング及びプラズマ処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理装置を示す図で、(a)は処理室の断面図、(b)は処理室の接合部を拡大して示す断面図である。
【図2】図1に示す処理室の底面を示す平面図である。
【図3】図1に示す下部電極のシールドリングリング状枠を示す斜視図である。
【図4】図1に示すガス整流ブロックを示す図で、(a)はその斜視図、(b)、(c)はガス整流ブロックを固定する状態を示す側断面図である。
【図5】図1に示すプラズマ処理装置に用いられる第2受け渡し機構と下部電極の関係を示す部分斜視図である。
【図6】図5に示す第2受け渡し機構を示す断面図である。
【図7】図1に示す上部電極の内部を上方から見た示す平面図である。
【図8】図1に示す上部電極のシールドリングを示す斜視図である。
【図9】他のプラズマ処理装置の要部を示す断面図である。
【図10】図9に示す誘電体壁を下方から見た平面図である。
【図11】図9の一部を拡大して示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る第2受け渡し機構を示す断面図である。
【図13】マルチチャンバー処理装置を示す斜視図である。
【図14】図13に示すプラズマ処理装置の搬送機構で下部電極のLCD用基板を交換する状態を示す斜視図である。
【図15】図14の受け渡し機構を示す図で、(a)は受け渡し機構が作動していない状態を示す斜視図、(b)は受け渡し機構が作動している状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 処理室
2 載置台
2A 下部電極
3 上部電極
9、27 シールドリング
9A リング状枠
9A’、27B 分割シールドリング(分割部材)
9C、27A 繋ぎ目
9D 重合面
9E 重合面

Claims (16)

  1. 液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室内に配設され且つ上記液晶表示用基板の形状に即して形成された電極の周縁部に取り付けられるシールドリングを周方向に複数に分割したシールドリングの分割部材であって、
    上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸芯に沿う方向に後退する後退面部が形成されており、また、
    上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されている
    ことを特徴とするシールドリングの分割部材。
  2. 上記複数の後退面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とする請求項1に記載のシールドリングの分割部材。
  3. 上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシールドリングの分割部材。
  4. 上記電極が下部電極であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシールドリングの分割部材。
  5. 上記電極が上部電極であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のシールドリングの分割部材。
  6. 液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室内に配設され且つ上記液晶表示用基板の形状に即して形成された電極の周縁部に周方向に繋いで取り付けられる複数の分割部材からなるシールドリングであって、
    上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸芯に沿う方向に後退する後退面部が形成されており、また、
    上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されており、
    隣接する上記分割部材の繋ぎ目は、一方の分割部材の第1の分割端面と他方の分割部材の第2の分割端面とが係合して形成されている
    ことを特徴とするシールドリング。
  7. 上記複数の後退面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とする請求項6に記載のシールドリング。
  8. 上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のシールドリング。
  9. 上記電極が下部電極であることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載のシールドリング。
  10. 上記電極が上部電極であることを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載のシールドリング。
  11. 液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室と、この処理室内に配設され且つ上記液晶表示用基板の形状に即して形成された電極を有する上記液晶表示体用基板用の載置台と、この載置台を構成する電極の周縁部を被覆するシールドリングと、上記処理室内にプロセスガスを供給するガス供給手段と、上記処理室内のガスを排気するガス排気手段とを備えたプラズマ処理装置において、
    上記シールドリングは周方向に繋いで用いられる複数の分割部材からなり、
    上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸方向に後退する後退面部が形成されており、また、
    上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されており、
    隣接する上記分割部材の繋ぎ目は、一方の分割部材の第1の分割端面と他方の分割部材の第2の分割端面とが隙間なく係合して形成されてなる
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  12. 上記複数の後退面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部はそれぞれの間に上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とする請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  13. 上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とする請求項11または請求項12に記載のプラズマ処理装置。
  14. 液晶表示体用基板に対してプラズマ処理を施す処理室と、この処理室内に配設され且つ上記液晶表示体用基板を載置する、上記液晶表示用基板の形状に即して形成された下部電極を有する載置台と、この載置台に対向して配置された上部電極と、この上部電極を構成する電極の周縁部を被覆するシールドリングと、上記処理室内にプロセスガスを供給するガス供給手段と、上記処理室内のガスを排気するガス排気手段とを備えたプラズマ処理装置において、
    上記シールドリングは周方向に繋いで用いられる複数の分割部材からなり、
    上記分割部材の一方の第1の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第1の端面部が連設されており、且つ、上記各第1の端面部にはそれぞれの端面部の下部を上記芯に沿う方向に切り欠いた切欠部が形成されて上記各第1の端面部から上記軸方向に後退する後退面部が形成されており、また、
    上記分割部材の他方の第2の分割端面には上記分割部材の上記シールドリングの軸芯に沿う方向で互いに段差を有し且つ上記芯に沿う方向と直交する方向へ複数の第2の端面部が他の分割部材の上記各第1の端面部と当接するように連設されており、且つ、上記各第2の端面部にはそれぞれの下部が突出して上記他の分割部材の切欠部を補完する突出部が形成されてそれぞれの先端に上記各後退面部と当接する突出面部が形成されており、
    隣接する上記分割部材の繋ぎ目は、一方の分割部材の第1の分割端面と他方の分割部材の第2の分割端面とが隙間なく係合して形成されてなる
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  15. 上記複数の後退面部は互いに上記芯に沿う方向の段差を有すると共に、上記複数の突出面部は互いに上記芯に沿う方向の段差を有することを特徴とする請求項14に記載のプラズマ処理装置。
  16. 上記複数の第1、第2の端面部、上記複数の後退面部及び上記複数の突出面部は、いずれも上記軸芯に沿う方向と直交する方向の面からなり、上記各面間の段差部分はそれぞれ上記芯に沿う方向の面によって形成されていることを特徴とする請求項14または請求項15に記載のプラズマ処理装置。
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