JP2001235010A - 歯車装置,歯車,および該歯車装置を備えた記録装置 - Google Patents

歯車装置,歯車,および該歯車装置を備えた記録装置

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JP2001235010A
JP2001235010A JP2000043832A JP2000043832A JP2001235010A JP 2001235010 A JP2001235010 A JP 2001235010A JP 2000043832 A JP2000043832 A JP 2000043832A JP 2000043832 A JP2000043832 A JP 2000043832A JP 2001235010 A JP2001235010 A JP 2001235010A
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gear
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shaft
engaging
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Eiji Kumai
英司 熊井
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏心なく回転軸を取り付けることができ,か
つ,回転軸との間の締結力に優れるとともに,ねじれ変
形を防止できる樹脂製の歯車を用いた歯車装置を提供す
る。 【解決手段】 モータ出力軸3は,回転方向でモータ・
ピニオン1と係合する第1の係合部2および第2の係合
部6と,モータ出力軸3と同軸的に形成された基軸部4
とを備えている。樹脂製のモータ・ピニオン1の挿入孔
7は,歯9の回転軸線と同軸的に形成された第1の係合
受入部11と,基軸受入部13と,第2の係合受入部1
4とを備えている。第1の係合受入部11は第1の係合
部2を受け入れ,第2の係合受入部14は第2の係合部
6を受け入れ,基軸受入部13は第1の係合受入部11
と第2の係合受入部14との間に位置し,基軸部4を受
け入れる。歯9は,基軸受入部13の外側に位置してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,歯車装置および歯
車に関し,たとえば,プリンタのキャリッジ駆動用モー
タのモータ出力軸にモータ・ピニオンが取り付けられた
モータ・ピニオン装置および該モータ・ピニオンにそれ
ぞれ適用される。また,本発明は,この歯車装置を備え
た記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】歯車の一種に,プリンタのキャリッジ駆
動用モータの出力軸に取り付けられるモータ・ピニオン
がある。このモータ・ピニオンは,モータ出力軸に取り
付けられてモータ・ピニオン装置を構成する。
【0003】従来,このモータ・ピニオンは,モータ出
力軸への圧入の信頼性が高いことからほとんどが焼結金
属でできていた。しかし,焼結金属製ピニオンでは,噛
み合う相手側の樹脂製歯車の摩耗量が大きく,樹脂製歯
車の寿命を短くしてしまうという問題点があった。ま
た,焼結金属製ピニオンは噛み合い騒音が大きく,JG
MA1級程度までの噛み合い精度しか得られないという
欠点もあった。さらに,焼結金属製ピニオンを使用する
場合,例えば紙送りモータ駆動歯車では紙送り精度の寄
与率が高いため,歯車の形状精度を維持すべく,樹脂製
の中間歯車を使用して2段減速輪列を採用していた。し
かし,2段減速輪列では,噛み合い騒音が大きく,部品
点数が多くなるという欠点があった。
【0004】そこで,最近では,焼結金属製ピニオンに
代えて樹脂製ピニオンを採用する動きがある。そして,
樹脂製ピニオンを採用する場合には,モータ出力軸にロ
ーレットを形成することにより,ピニオンとモータ出力
軸との回転方向における締結力(以下,単に「締結力」
という。)を増加させ,モータ出力軸がピニオンに対し
て相対回転(たとえば空回り)しないようにしている。
【0005】ここで,ローレット加工は,その精度が低
いので,ローレット加工したモータ出力軸に樹脂製ピニ
オンを圧入すると,ピニオン内周面での膨張具合が不均
一になるために,ピニオンがモータ出力軸と偏心した状
態で締結されてしまうという問題が生じていた。
【0006】したがって,ローレット加工されたモータ
出力軸と偏心しないように取り付け可能な樹脂製ピニオ
ンが開発されてきた。この樹脂製ピニオンは,モータ出
力軸のうちローレット加工が施された先端部分が圧入さ
れるローレット受入部と,モータ出力軸のうちローレッ
ト加工が施されていない基軸部分が圧入される基軸受入
部とを有するとともに,基軸受入部の外側にピニオンの
歯を備えている。基軸部分はローレット加工されていな
いので,その軸心(すなわちモータ出力軸の軸心)は,
基軸受入部の軸心と高い精度で一致させることができ
る。そして,歯はこの基軸受入部の外側に位置している
ので,たとえローレット受入部が,ローレット加工され
た先端部分と偏心した状態で嵌合していても,歯は,そ
の偏心の影響を受けず,モータ出力軸(基軸部分)と偏
心することなく該モータ出力軸に取り付けられることと
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし,このような従
来の樹脂製ピニオンは,ローレットが形成されたモータ
出力軸先端側では,ローレットによって大きな締結力が
確保されるものの,ローレットが形成されていないモー
タ出力軸基端側(基軸部分)では,圧入による小さな締
結力しか確保されない構成となっていた。したがって,
大きなトルクがモータ出力軸に加えられると,モータ出
力軸先端側は相対回転しなくても,モータ出力軸基端側
は相対回転し,その結果,ピニオンがねじれ変形する場
合があった。また,モータ出力軸の先端部にのみローレ
ットが形成されているので,締結力も十分でなかった。
【0008】本発明は,このような背景に鑑みなされた
もので,偏心を生じることなく回転軸を取り付けること
ができ,かつ,回転軸との間の締結力に優れるととも
に,ねじれ変形を防止できる樹脂製の歯車を用いた歯車
装置および該歯車装置の歯車,ならびに該歯車装置を備
えた記録装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め,本願請求項1に記載の発明に係る歯車装置は,回転
軸に樹脂製の歯車が取り付けられている歯車装置であっ
て,前記回転軸が,前記歯車に挿入される先端側に,該
回転軸の回転方向で前記歯車と係合する第1の係合手段
を有する第1の係合部と,前記第1の係合部の基端側
に,該回転軸と同軸的に形成された基軸部と,前記基軸
部の基端側に,該回転軸の回転方向で前記歯車と係合す
る第2の係合手段を有する第2の係合部と,を備え,前
記歯車が,内側に挿入孔が形成された本体部と,前記本
体部の外側に形成された歯と,を備え,前記挿入孔が,
前記歯の回転軸線と同軸的に形成された第1の係合受入
部と,基軸受入部と,第2の係合受入部とを備え,前記
第1の係合受入部が,前記挿入孔の前記回転軸の挿入開
始端側とは反対側に位置し,前記第1の係合部を受け入
れるとともに,前記第1の係合部を受け入れる前は前記
第1の係合部の外形寸法より小さい内径寸法を有し,前
記第2の係合受入部が,前記挿入孔の前記回転軸の挿入
開始端側に位置し,前記第2の係合部を受け入れるとと
もに,前記第2の係合部を受け入れる前は第2の係合部
の外径寸法より小さい内径寸法を有し,前記基軸受入部
が,前記第1の係合受入部と前記第2の係合受入部との
間に位置し,前記基軸部を受け入れるとともに,前記基
軸部を受け入れる前は前記基軸部の外径寸法より小さい
内径寸法を有し,前記歯が,前記基軸受入部の外側に位
置している,ことを特徴とする。
【0010】ここで,「歯車」には,モータ等の駆動装
置に取り付けられる歯車のほか,他の歯車(駆動装置に
取り付けられた歯車を含む。)やラック等に係合して従
動回転する歯車も含まれ,また,「ピニオン」等の名称
の如何を問わない。「回転軸」には,モータ等の駆動装
置の出力軸のほか,前記従動回転する歯車に取り付けら
れた回転軸も含まれる。
【0011】本願請求項1に記載の発明によると,歯車
に回転軸を挿入すると,先端側に位置する第1の係合部
が第1の係合受入部に,第1の係合部の基端側に位置す
る基軸部が基軸受入部に,基軸部の基端側に位置する第
2の係合部が第2の係合受入部に,それぞれ圧入され
る。圧入後,第1の係合部は,第1の係合手段によって
回転方向で歯車と係合するので,第1の係合部において
締結力が得られる。また,第2の係合部も,第2の係合
手段によって回転方向で歯車と係合するので,第2の係
合部においても締結力が得られる。そして,基軸部は,
これら締結力が得られる第1の係合部と第2の係合部と
の間に位置するので,基軸部の回転軸線方向の前方と後
方とで締結力が得られることとなる。これにより,歯車
のねじれ変形が防止されるとともに,締結力も増大し,
より大きなトルクに対しても相対回転(たとえば空回
り)が防止される。
【0012】また,たとえ第1の係合部および第2の係
合部の精度が悪く,偏心した状態でそれぞれ圧入された
としても,回転軸と同軸的に形成された基軸部は偏心す
ることなく基軸受入部に圧入されている。したがって,
基軸受入部の外側に位置している歯は,その偏心の影響
を受けず,回転軸と偏心することなく該回転軸に取り付
けられる。これにより,歯車の歯は,回転軸に対して偏
心することなく回転することができる。
【0013】本願請求項2に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項1において,前記挿入孔の最も挿入開始端側
には,前記第1の係合部,前記基軸部および前記第2の
係合部の各外径寸法より大きな内径寸法を有する入口部
が形成されている,ことを特徴とする。本願請求項2に
記載の発明によると,歯車を回転軸に圧入する開始時点
で,回転軸の端部が歯車の入口部に案内されて挿入しや
すくなる。
【0014】本願請求項3に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項1または2において,前記第1の係合部の外
径寸法が,前記基軸受入部の内径寸法より小さい,こと
を特徴とする。本願請求項3に記載の発明によると,第
1の係合部の外径寸法が,基軸受入部の内径寸法より小
さいので,第1の係合部は,基軸受入部内をスムースに
通過することができ,歯車への回転軸の取り付けが容易
となる。
【0015】本願請求項4に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項1から3のいずれか1項において,前記基軸
部が,前記第1の係合部より長い回転軸線方向長さを有
する,ことを特徴とする。本願請求項4に記載の発明に
よると,基軸部が,第1の係合部より長い回転軸線方向
長さを有するので,基軸部の回転軸線(すなわち回転軸
の回転軸線)と歯の回転軸線とが整合する整合力は,第
1の係合部が偏心している場合における該第1の係合部
が第1の係合受入部内に偏心状態で圧入されたときの偏
心力より大となる。したがって,より一層確実に偏心の
問題発生を防止することができる。
【0016】また,基軸部を受け入れる基軸受入部の回
転軸線方向長さも,第1の係合部の回転軸線方向長さよ
り長くなる。したがって,本願請求項4に記載の発明と
本願請求項3に記載の発明とを組み合わせると,歯車に
回転軸を挿入する際に,まず基軸部が基軸受入部内に圧
入されて,回転軸の回転軸線と歯車の回転軸線とが整合
することとなる。その後,圧入力を継続して加えること
により,第1の係合部が第1の係合受入部内に圧入され
るようになる。この時,回転軸の回転軸線と歯車の回転
軸線とは既に整合しているため,第1の係合部がたとえ
偏心していても,第1の係合部は第1の係合受入部内に
軸線が整合した状態で挿入される傾向にある。したがっ
て,挿入時に,偏心が生じないような挿入操作が可能と
なる。また,本願請求項1に記載の発明において説明し
たように,仮に第1の係合部が第1の係合受入部内に偏
心状態で圧入されても,基軸受入部の外側に歯が形成さ
れているから,歯と回転軸の軸線は偏心してしまうこと
はない。
【0017】本願請求項5に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項1から4のいずれか1項において,前記基軸
部が,前記第2の係合部より長い回転軸線方向長さを有
する,ことを特徴とする。本願請求項5に記載の発明に
よると,基軸部が,第2の係合部より長い回転軸線方向
長さを有するので,基軸部の回転軸線と歯の回転軸線と
が整合する整合力は,第2の係合部が偏心している場合
における該第2の係合部が第2の係合受入部内に偏心状
態で圧入されたときの偏心力より大となる。したがっ
て,より一層確実に偏心の問題発生を防止することがで
きる。
【0018】本願請求項6に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項1から5のいずれか1項において,前記第2
の係合受入部の内径寸法が,前記基軸部の外径寸法より
大きい,ことを特徴とする。本願請求項6に記載の発明
によると,第2の係合受入部の内径寸法が,基軸部の外
径寸法より大きいので,基軸部は,第2の係合受入部内
をスムースに通過することができ,歯車への回転軸の取
り付けが容易となる。
【0019】本願請求項7に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項1から6のいずれか1項において,前記第1
の係合手段および前記第2の係合手段がともに,ローレ
ット加工,切削加工,粉体塗装加工,ブラスト加工,研
磨加工,または回転軸線に対して対称的なプレス加工の
いずれか同一のものを,前記第1の係合部の外周面およ
び前記第2の係合部の外周面にそれぞれ施すことにより
形成されている,ことを特徴とする。
【0020】本願請求項7に記載の発明によると,第1
の係合手段および第2の係合手段が,ともに同一の加工
を第1の係合部の外周面および第2の係合部の外周面に
それぞれ施すことにより形成されているので,第1の係
合手段により得られる締結力と第2の係合手段により得
られる締結力とをほぼ同じとすることが容易となる。そ
して,これらの締結力を同じにすることにより,歯車の
ねじれ変形をより一層効果的に防止できる。
【0021】また,切削加工,粉体塗装加工,ブラスト
加工,研磨加工,および回転軸線に対して対称的なプレ
ス加工では,ローレット加工よりも高精度で偏心しない
ように加工することが可能であるので,偏心の問題をよ
り一層効果的に防止することもできる。
【0022】本願請求項8に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項7において,前記第1の係合受入部が前記第
1の係合部を挟圧把持する力が,前記第2の係合受入部
が前記第2の係合部を挟圧把持する力とほぼ同一となる
ように,前記第1の係合受入部の内径寸法および前記第
1の係合部の外径寸法と,前記第2に係合受入部の内径
寸法および前記第2の係合部の外径寸法とが設定されて
いる,ことを特徴とする。
【0023】本願請求項8に記載の発明によると,第1
の係合受入部が第1の係合部を挟圧把持する力が,第2
の係合受入部が第2の係合部を挟圧把持する力とほぼ同
一となるので,これらの挟圧把持力による締結力もほぼ
同一とすることができる。これにより,歯車のねじれ変
形をより一層効果的に防止することができる。
【0024】本願請求項9に記載の発明に係る歯車装置
は,請求項1から6のいずれか1項において,前記第1
の係合手段および前記第2の係合手段が,ローレット加
工,切削加工,粉体塗装加工,ブラスト加工,研磨加
工,または回転軸線に対して対称的なプレス加工のいず
れかであって,それぞれ異なるものを,前記第1の係合
部の外周面および前記第2の係合部の外周面に施すこと
により形成されている,ことを特徴とする。
【0025】本願請求項9に記載の発明によると,第1
の係合手段と第2の係合手段とをそれぞれ加工しやすい
加工法を選択して形成することができる。特に第1の係
合部は回転軸の先端部分にあり,第2の係合部は回転軸
の中途部分にあるので,形成される場所に応じた加工し
やすい,または,適切な加工法を選択することができ
る。また,第1の係合部の外径寸法と第2の係合部の外
径寸法とが異なる場合には,径に応じた加工しやすい,
または,適切な加工法を選択することができる。
【0026】本願請求項10に記載の発明に係る歯車装
置は,請求項1から6のいずれか1項において,前記第
1の係合手段が,フライス加工により形成された前記回
転軸の回転軸線とほぼ平行な切り欠き部により構成さ
れ,前記第1の係合受入部が,前記切り欠き部が嵌合す
る形状を有し,前記第2の係合手段が,ローレット加
工,切削加工,粉体塗装加工,ブラスト加工,研磨加
工,または回転軸線に対して対称的なプレス加工のいず
れかを,前記第2の係合部の外周面に施すことにより形
成されている,ことを特徴とする。
【0027】本願請求項10に記載の発明によると,第
1の係合手段である,フライス加工により形成された切
り欠き部が,該切り欠き部が嵌合する第1の係合受入部
と回転軸の回転方向において係合(掛合)し,締結力が
得られる。一方,第2の係合部は,ローレット加工,切
削加工,粉体塗装加工,ブラスト加工,研磨加工,また
は回転軸線に対して対称的なプレス加工のいずれかによ
って形成された第2の係合手段を有するので,これによ
って回転方向における締結力が得られる。したがって,
基軸部の前後において締結力が得られるので,歯車のね
じれ変形が防止される。
【0028】本願請求項11に記載の発明に係る歯車装
置は,回転軸に樹脂製の歯車が取り付けられている歯車
装置であって,前記回転軸が,該回転軸の回転軸線と同
軸的に形成されるとともに,その先端面に,前記歯車の
底部と該回転軸の回転方向で係合する第3の係合手段を
有する基軸部と,前記基軸部の基端側に,該回転軸の回
転方向で前記歯車と係合する第2の係合手段を有する第
2の係合部と,を備え,前記歯車が,内側に挿入孔が形
成された本体部と,前記本体部の外側に形成された歯
と,前記基軸部の先端面が当接または対向するととも
に,その一部に前記挿入孔内部と外部とを連通する貫通
孔を有する底部と,を備え,前記挿入孔が,基軸受入部
と第2の係合受入部とを備え,前記基軸受入部が,前記
歯の回転軸線と同軸的に形成されるとともに前記回転軸
の基軸部を受け入れ,かつ,前記基軸部を受け入れる前
は前記基軸部の外径寸法とほぼ同じ内径寸法または前記
基軸部の外径寸法より小さな内径寸法を有するものであ
り,前記第2の係合受入部が,前記歯の回転軸線と同軸
的に形成されるとともに前記第2の係合部を受け入れ,
かつ,前記第2の係合部を受け入れる前は前記第2の係
合部の外径寸法より小さな内径寸法を有するものであ
り,前記歯が,前記基軸受入部の外側に位置している,
ことを特徴とする。
【0029】ここで,「歯車」の概念および「回転軸」
の概念は,前述した本願請求項1に記載のものと同じで
ある。また,「ほぼ同じ」には,正確に同じである場合
も含まれる。
【0030】本願請求項11に記載の発明によると,基
軸受入部は,基軸部の外径寸法とほぼ同じ大きさの内径
寸法または基軸部の外径寸法より小さな内径寸法を有す
るとともに,歯車の歯の回転軸線と同軸的に形成されて
いる。また,基軸部は,回転軸の回転軸線と同軸的に形
成されている。さらに,歯は,基軸受入部の外側に位置
している。したがって,基軸部は,基軸受入部にほぼぴ
ったりと,または,圧入されて嵌まり込むとともに,嵌
まり込んだ状態では,回転軸の回転軸線と歯の回転軸線
とは高い精度で一致している。これにより,歯は,回転
軸と偏心することなく回転する。
【0031】また,基軸部の先端面に形成された第3の
係合手段は,歯車の底部と回転軸の回転方向で係合する
ので,これにより,回転軸の先端部において締結力が確
保される。一方,基軸部の基端側には,第2の係合部が
歯車の第2の係合受入部と回転方向において係合するの
で,これにより,基軸部の基端(後端)側において締結
力が確保される。したがって,基軸部の先端側と後端側
との双方で締結力が確保されるので,歯車のねじれ変形
が防止されるとともに,大きな締結力が確保される。
【0032】なお,歯車の底部には,挿入孔内部と外部
とを連通する貫通孔が設けられている。したがって,回
転軸を挿入孔に挿入(圧入)する際に,挿入孔内部の空
気は該貫通孔を通って外部に抜け,その結果,内部の空
気によって回転軸の挿入が妨害されることはない。
【0033】本願請求項12に記載の発明に係る歯車
は,請求項1から11のいずれか1項に記載の歯車装置
における歯車であって,請求項1から11のそれぞれ対
応する請求項に記載の回転軸が取り付けられる,ことを
特徴とする。本願請求項12に記載の発明によると,請
求項1から11のいずれか1項に記載の歯車に,請求項
1から11のそれぞれ対応する請求項に記載の回転軸が
取り付けられるので,本願請求項1から11に記載の発
明と同様の作用効果を得ることができる。
【0034】本願請求項13に記載の発明に係る記録装
置は,請求項1から11のいずれか1項に記載の歯車装
置を備えている,ことを特徴とする。ここで,「記録装
置」には,プリンタ,ファクシミリ,複写機等が含ま
れ,プリンタには,インクジェット方式,熱転写方式,
レーザ方式等の種々の方式のものが含まれる。本願請求
項13に記載の発明によると,記録装置に用いられる歯
車装置において,本願請求項1から11のいずれか1項
に記載の発明の作用効果を得ることができる。
【0035】本願請求項14に記載の発明に係る記録装
置は,請求項13において,前記回転軸が,該記録装置
に備えられたキャリッジを駆動するためのキャリッジ・
モータに設けられたモータ出力軸であり,前記歯車が,
該モータ出力軸に取り付けられたモータ・ピニオンであ
る,ことを特徴とする。
【0036】本願請求項14に記載の発明によると,記
録装置に備えられたキャリッジを駆動するためのキャリ
ッジ・モータのモータ出力軸と該モータ出力軸に取り付
けられたモータ・ピニオンとに本願請求項1から11の
いずれか1項に記載の発明が適用される。したがって,
キャリッジ・モータにおいて,前述した本願請求項1か
11に記載の発明の作用効果を得ることができる。これ
により,キャリッジ・モータのモータ出力軸に取り付け
られたモータ・ピニオンの回転動作が偏心することなく
行われるので,精密なキャリッジ動作が可能となり,そ
の結果,精密な記録を行うことができるとともに,記録
品質を向上させることができる。また,キャリッジ・モ
ータのモータ出力軸とモータ・ピニオンとの相対回転が
防止されるとともにモータ・ピニオンのねじれ変形が防
止されるので,相対回転またはねじれ変形に起因する記
録ミスを防止することができ,その結果,記録ミスのな
い正確な記録を行うことができる。
【0037】本願請求項15に記載の発明に係る記録装
置は,請求項13において,前記回転軸が,該記録装置
に備えられた紙送りローラを駆動するための紙送りモー
タに設けられたモータ出力軸であり,前記歯車が,該モ
ータ出力軸に取り付けられたモータ・ピニオンである,
ことを特徴とする。
【0038】本願請求項15に記載の発明によると,記
録装置に備えられた紙送りローラを駆動するための紙送
りモータのモータ出力軸と該モータ出力軸に取り付けら
れたモータ・ピニオンとに本願請求項1から11のいず
れか1項に記載の発明が適用される。したがって,紙送
りモータにおいて,前述した本願請求項1から11に記
載の発明の作用効果を得ることができる。これにより,
紙送りモータのモータ出力軸に取り付けられたモータ・
ピニオンの回転動作が偏心することなく行われるので,
精密な紙送り動作が可能となり,その結果,精密な記録
を行うことができるとともに,記録品質を向上させるこ
とができる。また,紙送りモータのモータ出力軸とモー
タ・ピニオンとの相対回転が防止されるとともにモータ
・ピニオンのねじれ変形が防止されるので,相対回転ま
たはねじれ変形に起因する記録ミスを防止することがで
き,その結果,記録ミスのない正確な記録を行うことが
できる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態につい
て,図を参照しながら説明する。
【0040】[プリンタの概要]図1は,本発明に係る
「記録装置」としてのプリンタ100の概略斜視図であ
る。このプリンタ100には,キャリッジ51と,キャ
リッジ51を駆動するためのキャリッジ・モータ52と
が設けられている。キャリッジ・モータ52には,「回
転軸」としてのモータ出力軸(図示略)が設けられ,こ
のモータ出力軸には,「歯車」としてのモータ・ピニオ
ン1が取り付けられている。これらのモータ出力軸およ
びモータ・ピニオン1については,後に詳述する。
【0041】モータ・ピニオン1には,タイミング・ベ
ルト53が係合している。キャリッジ・モータ52の駆
動力は,モータ・ピニオン1およびタイミング・ベルト
53を介してキャリッジ51に伝達され,キャリッジ5
1は,この伝達された駆動力によって記録用紙54の幅
方向(主走査方向)に往復移動するように構成されてい
る。キャリッジ51の記録用紙54と対向する面には,
アクチュエータ(図示略)によりインクを加圧してノズ
ル開口(図示略)からインク滴を吐出させるインクジェ
ット式記録ヘッド55,56が設けられている。また,
キャリッジ51の上面には,記録ヘッド55,56にイ
ンクをそれぞれ供給するインク・カートリッジ57,5
8が着脱可能に搭載されている。
【0042】記録用紙54は,図示しない樹脂製の動力
伝達歯車を介して紙送りモータ59に接続する紙送りロ
ーラ60により一定のピッチで,キャリッジ51の移動
方向と直交する方向(副走査方向)に搬送される。紙送
りモータ59のモータ出力軸(図示略)にも,キャリッ
ジ・モータ52のモータ・ピニオン1と同様のモータ・
ピニオン(図示略)が取り付けられている。これらの紙
送りモータ59のモータ出力軸およびモータ・ピニオン
1についても,後に詳述する。
【0043】印刷領域の外側には,記録ヘッド55,5
6をそれぞれ封止するキャップ61,62を備えたキャ
ッピング・ユニット63と,キャッピング・ユニット6
3よりも印刷領域側に配置されたクリーナ・ユニット6
4が設けられている。
【0044】キャッピング・ユニット63は,非印刷時
にキャップ61,62により記録ヘッド55,56をそ
れぞれ封止してノズル開口の目詰まりを防止するととも
に,ポンプ・ユニット65からの負圧の供給を受けて,
インク充填時や目詰まり解消時に記録ヘッド55,56
からインクを強制的に吐出させる機能を備えている。
【0045】紙送り搬送路の上流側には紙送りモータ5
9を動力源とするカットシート・フィーダ66が配設さ
れている。
【0046】[モータ・ピニオンとモータ出力軸との取
り付け構造]次に,キャリッジ・モータ52および紙送
りモータ59に取り付けられる「歯車」としてのモータ
・ピニオンと,「回転軸」としてのモータ出力軸との取
り付け構造について説明する。図2は,モータ・ピニオ
ン1がキャリッジ・モータ52または紙送りモータ59
のモータ出力軸3に挿入する直前の様子を示す側面図
(一部断面図)である。図3は,モータ出力軸3の先端
部分を示す斜視図である。図4は,モータ出力軸3にモ
ータ・ピニオン1を取り付ける過程を示す流れ図であ
る。
【0047】モータ出力軸3は,その先端部に第1の係
合部2と,第1の係合部2の基端側に基軸部4と,基軸
部4の基端側に第2の係合部6とを備えている。基軸部
4は,回転軸線(以下,単に「軸線」という。)から一
定の半径寸法で形成された円柱形を有する。第1の係合
部2は,基軸部4の先端部分を段引き加工等により基軸
部4の軸線と同軸的に,かつ,基軸部4より一段細くな
るように小径加工(たとえば切削加工)した後,そこに
ローレット加工を施すことにより形成されている。この
ローレット加工により,第1の係合部2の外周面には,
「第1の係合手段」としての,軸線方向に延設された山
部17と谷部19とが周方向に交互に形成されている。
【0048】基軸部4は,モータ出力軸3を加工するこ
となくそのまま用いることもできるし,モータ出力軸3
を,同軸的に小径加工して形成することもできる。ま
た,基軸部4の軸線方向長さ(以下,単に「長さ」とい
う。)は,第1の係合部2の長さおよび第2の係合部6
の長さより十分長く設定されている。
【0049】第2の係合部6(図3では図示を省略)
は,基軸部4の表面を小径加工することなくローレット
加工を施すことにより形成されている。このローレット
加工により,第2の係合部6の外周面には,「第2の係
合手段」としての,軸線方向に延設された山部と谷部と
が周方向に交互に形成されている。ローレット加工によ
って,第2の係合部6の山部は基軸部4の外周面より突
出し,その結果,その外径寸法(軸線から山部の頂点ま
でに距離)は基軸部4の外径寸法よりも大きくなってい
る。なお,第2の係合部6の基端側には,図示しないキ
ャリッジ・モータ52(図1参照)または紙送りモータ
・モータ59(図1参照)の本体部が存在する。
【0050】モータ・ピニオン1は,全体が樹脂で一体
成形されている。この樹脂は,モータ出力軸3の圧入に
より破壊されることなくモータ出力軸3の形状に沿って
膨張変形可能なものが選択されている。このモータ・ピ
ニオン1は,モータ出力軸3が取り付けられることによ
り,「歯車装置」としてのモータ・ピニオン装置を構成
する。なお,以下では,モータ・ピニオン1がモータ出
力軸3に取り付けられたときに,モータ・ピニオン1が
モータ出力軸3の先端側に位置する側をモータ・ピニオ
ン1の先端側と定義し,モータ出力軸3の基端側に位置
する側をモータ・ピニオン1の基端側と定義する。
【0051】モータ・ピニオン1は,内部に挿入孔7が
形成された本体部5を備えている。この本体部5の周囲
には,歯9が一体形成されている。挿入孔7は,モータ
・ピニオン1の先端側から順に歯9の軸線と同軸的に形
成されたそれぞれ内径寸法が異なる4つの領域から構成
されている。すなわち,挿入孔7の最も先端側には,モ
ータ出力軸3の第1の係合部2が圧入される第1の係合
受入部11が,第1の係合受入部11の基端側には,モ
ータ出力軸3の基軸部4が圧入される基軸受入部13
が,基軸受入部13のさらに基端側には,モータ出力軸
3の第2の係合部6が圧入される第2の係合受入部14
が,第2の係合受入部14の基端側に位置するモータ・
ピニオン1の基端側端部には,入口部15が,それぞれ
形成されている。
【0052】第1の係合受入部11の内径寸法は,第1
の係合部2の外形寸法(すなわち回転軸線から山部17
の頂点までの寸法)より僅かに小さくなるように設定さ
れている。また,第1の係合受入部11の長さ寸法は,
第1の係合部2の長さ寸法とほぼ同一であり,モータ出
力軸3がモータ・ピニオン1に挿入されたときに,第1
の係合部2が第1の係合受入部11にぴったりと嵌まり
込むことができるようになっている。
【0053】基軸受入部13の内径寸法は,第1の係合
部2の外径寸法および第1の係合受入部11の内径寸法
より大きく,かつ,基軸部4の外径寸法より僅かに小さ
くなるように設定されている。また,基軸受入部13
は,基軸部4とほぼ同じ長さ寸法を有し,モータ出力軸
3がモータ・ピニオン1に挿入されたときに,基軸部4
が基軸受入部13にぴったりと嵌まり込むことができる
ようになっている。したがって,基軸受入部13は,第
1の係合部2および第2の係合部6の各長さ寸法よりも
十分に長い寸法を有する。
【0054】第2の係合受入部14の内径寸法は,第1
の係合部2および基軸部4の各外形寸法より大きく,か
つ,第2の係合部6の外径寸法より僅かに小さくなるよ
うに設定されるとともに,第1の係合受入部11および
基軸受入部13の各内径寸法より大きくなるように設定
されている。また,第2の係合受入部14は,第2の係
合部6とほぼ同じ長さ寸法を有し,モータ出力軸3がモ
ータ・ピニオン1に挿入されたときに,第2の係合部6
が第2の係合受入部14にぴったりと嵌まり込むことが
できるようになっている。
【0055】第1の係合部2の外形寸法および第1の係
合受入部11の内径寸法,ならびに,第2の係合部6の
外径寸法および第2の係合受入部14の内径寸法は,第
1の係合部2に第1の係合受入部11によって加えられ
る挟圧把持力と,第2の係合部6に第2の係合受入部1
4によって加えられる挟圧把持力とがほぼ同じになるよ
うに設定されていることが好ましい。これにより,第1
の係合部2における締結力と第2の係合部6における締
結力とをほぼ同じにすることができ,ねじれ変形を防止
するのにより効果的だからである。
【0056】入口部15は,挿入孔7の基端側に位置す
る挿入開始端側となっており,モータ・ピニオン1がモ
ータ出力軸3を受け入れるための開口部となっている。
この入口部15は,モータ出力軸3を受け入れ易いよう
にモータ出力軸3(すなわち第1の係合部2,基軸部4
および第2の係合部6)の外径寸法よりも大きな内径寸
法を有する。歯9は,基軸受入部4の外側に位置するよ
うに形成されている。
【0057】次に,モータ・ピニオン1をモータ出力軸
3に圧入して取り付けるときの作用について説明する。
まず,図4(a)に示すように,モータ・ピニオン1の
基端側をキャリッジ・モータ52または紙送りモータ5
9(ともに図1参照)から延びるモータ出力軸3の先端
に臨ませる。次に,図4(b)に示すように,モータ出
力軸3の先端をモータ・ピニオン1の挿入孔7内へ圧入
していく。この時,第1の係合部2の外径寸法は基軸受
入部13および第2の係合受入部14の各内径寸法より
小さく,また,基軸部4の外径寸法は第2の係合受入部
14の内径寸法より小さいので,第1の係合部2および
基軸部4をスムースに挿入でき,基軸部4が基軸受入部
13の位置まで来た時に実質的な圧入が始まる。
【0058】基軸部4は,外面が滑らかであるため,モ
ータ・ピニオン1に圧入力を加えることにより,偏心す
ることなく基軸受入部13内に圧入されていく。そし
て,基軸受入部13の長さ寸法が第1の係合部2の長さ
寸法より長いことから,図4(b)に示すように,基軸
部4が基軸受入部13内に受け入れられた後に,第1の
係合受入部11への第1の係合部2の圧入が開始される
ようになっている。第1の係合部2の先端が基軸受入部
13の先端まで圧入されることによって,モータ出力軸
3の軸線とモータ・ピニオン1の軸線とは一致してお
り,この状態で図4(c)に示す最終的な圧入段階に入
る。
【0059】最終的な圧入段階では,第1の係合部2が
第1の係合受入部11内に圧入されていく。また,これ
に前後(第2の係合部6の長さ寸法が第1の係合部2の
長さ寸法より長い場合には前,短い場合には後)して,
第2の係合部6が第2の係合受入部14内に圧入されて
いく。この圧入操作は,基軸部4が基軸受入部13内に
すでに圧入されていることから,基軸受入部13に案内
された状態で行われるので,圧入操作が容易となる。な
お,基軸受入部13への基軸部4の圧入は,第1の係合
部2を第1の係合受入部11に圧入するときの力および
第2の係合部6を第2の係合受入部14に圧入するとき
の力よりも,小さな圧入力で達成できるようになってい
る。
【0060】この時,第1の係合部2および第2の係合
部6の双方またはいずれか一方が,加工精度が悪いため
に基軸部4に対して偏心しており,その結果,圧入の際
に偏心するような力を受けたとしても,基軸部4がすで
に基軸受入部13内で偏心することなく強固に圧入され
ているため,第1の係合部2および第2の係合部6は,
第1の係合受入部11および第2の係合受入部14内に
ほとんど偏心することなくそれぞれ圧入されていく。さ
らに,この時点で第1の係合部2と第1の係合受入部1
1との間および第2の係合部6と第2の係合受入部14
との間の双方またはいずれか一方に偏心が生じても,歯
9が形成されている基軸受入部13内で基軸4が偏心し
てしまうことはない。基軸部4は第1の係合部2および
第2の係合部6よりも十分長い長さ寸法を有するので,
軸線を一致させる整合力が,第1の係合部2および第2
の係合部6の双方またはいずれか一方の偏心力よりも大
きいからである。
【0061】なお,第1の係合部2および第2の係合部
6が偏心することなく形成されている場合には,この圧
入段階においても,モータ・ピニオン1は,モータ出力
軸3に対して偏心することなく取り付けられることは言
うまでもない。
【0062】このようにして第1の係合部2が第1の係
合受入部11内に,第2の係合部6が第2の係合受入部
14内に,それぞれ最後まで圧入されることにより,圧
入作業は完了する。そして,圧入後,モータ出力軸3の
軸線と歯9の軸線とは,偏心することなく一致すること
となる。これにより,モータ出力軸3が取り付けられた
歯車1(すなわち歯9)は,モータ出力軸3の軸線を中
心に回転することとなる。
【0063】第1の係合受入部11および第2の係合受
入部14は,そこに第1の係合部2および第2の係合部
6がそれぞれ圧入された時に,径方向に等方的に僅かに
膨張するとともに,第1の係合部2および第2の係合部
6の山部が本体部5内に入り込み,また,第1の係合部
2および第2の係合部6の谷部には,本体部5が入り込
むこととなる。これにより,第1の係合部2および第2
の係合部6は,第1の係合受入部11および第2の係合
受入部14とモータ出力軸3の回転方向においてそれぞ
れ係合(掛合)し(引っ掛かり),締結力が確保され
る。その結果,モータ出力軸3とモータ・ピニオン1と
の相対回転が防止され,両者の一体回転が可能となる。
【0064】また,基軸部4の先端側および後端側の双
方で係合による締結力が得られるので,モータ出力軸3
に大きなトルクが加わっても,モータ・ピニオン1のね
じれ変形が防止される。たとえば,先端側の第1の係合
部2および第1の係合受入部11のみが共回りする一
方,後端側の基軸部4および基軸受入部13ならびに第
2の係合部6および第2の係合受入部14が相対回転す
ることによるねじれ変形が防止される。
【0065】なお,本実施の形態では,第1の係合受入
部11の内径寸法が,基軸受入部13の内径寸法より小
さくなるように設定されているが,同じ内径寸法に設定
されていてもよい。この場合には,第1の係合受入部1
1および基軸受入部13の双方の内径寸法が第1の係合
部2の外径寸法より僅かに小さくなり,第1の係合部2
の圧入は,基軸受入部13から開始されることとなる。
同様にして,第2の係合受入部14の内径寸法は,基軸
受入部13の内径寸法と同じに設定されてもよい。
【0066】[キャリッジ駆動装置の構成]図5および
図6は,図1に示すプリンタ100において,キャリッ
ジ・モータ52を駆動源とするキャリッジ駆動装置の部
分だけを取り出して表したものであり,図5は上面図で
あり,図6は側面図である。キャリッジ駆動装置21の
キャリッジ・モータ52は,フレーム23に取り付けら
れている。キャリッジ・モータ52のモータ出力軸3に
は,前述したように,モータ・ピニオン1(本実施の形
態では駆動プーリとして機能する)が取り付けられてい
る。
【0067】また,フレーム23には従動プーリ25が
設けられ,従動プーリ25とモータ・ピニオン1との間
にタイミングベルト53が巻回されている。タイミング
・ベルト53には,キャリッジ29が取り付けられ,キ
ャリッジ29は,キャリッジ・ガイド31に案内されて
いる。
【0068】このようなキャリッジ駆動装置21では,
タイミング・ベルト53がモータ・ピニオン1に直接接
続しているから,モータ・ピニオン1がモータ出力軸3
に偏心して取り付けられていると,タイミング・ベルト
53の動きに直接影響を及ぼすことになる。また,モー
タ出力軸3がモータ・ピニオン1に対して相対回転した
り,モータ・ピニオン1がねじれ変形すると,タイミン
グ・ベルト53によるキャリッジ29の往復動作が正確
に行われなくなる。したがって,本発明のように,モー
タ出力軸3に偏心することなく取り付けることができる
モータ・ピニオン1では,キャリッジ29の正確な動き
を保証することができ,精密印刷を実現することができ
るとともに,印字品質を向上させることができる。ま
た,モータ出力軸3がモータ・ピニオン1に対して相対
回転することが防止されるとともにモータ・ピニオン1
のねじれ変形が防止されるので,キャリッジ29の往復
動作を正確なものとすることができ,その結果,印刷ミ
スのない正確な印刷を行うことができる。
【0069】[紙送り駆動装置の構成]次に,図7およ
び図8は,図1に示すプリンタ100において,紙送り
モータ59を駆動源とする紙送り装置の部分だけを取り
出して表したものであり,図7は上面図であり,図8は
側面図である。紙送り駆動装置33の紙送りモータ59
は,フレーム35に取り付けられている。紙送りモータ
59のモータ出力軸3には,前述したように,モータ・
ピニオン1が取り付けられている。
【0070】また,紙送りローラ60の先端には樹脂製
のローラ駆動ギア(歯車)39が固定して設けられ,ロ
ーラ駆動ギア39はモータ・ピニオン1に歯合(樹脂−
樹脂歯合)している。このような構造により,紙送りモ
ータ59が駆動することによりローラ駆動ギア39が回
転し,これにより紙送りローラ60が回転駆動するよう
になっている。このような紙送り装置33では,モータ
・ピニオン1がモータ出力軸3に対して偏心している
と,ローラ駆動ギア39との噛み合いに支障を来すこと
があり,紙送りローラ60による紙送り動作に影響を与
えることがある。また,モータ出力軸3がモータ・ピニ
オン1に対して相対回転したり,モータ・ピニオン1が
ねじれ変形すると,紙送りローラ60による紙送り動作
が正確に行われなくなる。したがって,本発明のように
偏心することなく取り付けることができるとともに,締
結力が得られ,かつ,ねじれ変形が防止されるモータ・
ピニオン1では,安定した,かつ,確実な紙送り動作を
保証することができる。
【0071】[他の実施の形態]次に,モータ出力軸3
の第1の係合部2および第2の係合部6の他の実施の形
態について説明する。第1の係合部2および第2の係合
部6を,ホブ切削加工により形成することもできる。図
9は,ホブ切削加工を施すことにより形成された第1の
係合部を示し,(a)は正面図であり,(b)は側面図
である。第2の係合部9については,第1の係合部2と
同様にして形成されるので,図示を省略する。
【0072】第1の係合部2の外周面には,「第1の係
合手段」としての,軸線方向に延設された複数の凹部
(溝)2aが形成されている。この凹部2aは,第1の
係合部2を小径加工せずに(すなわち基軸部4と同じ外
径寸法),カッタ70を用いてホブ切削加工を施すこと
により形成されている。したがって,第1の係合部2に
おいて,凹部2aが形成されていない部分(以下「凸
部」という。)2bの頂面は,基軸部4と同じ外径寸法
を有する外周面がそのまま残されている。これにより,
第1の係合部2は,基軸部4に対して偏心することなく
形成される。なお,ホブ切削加工は,各凹部2bの深さ
がほぼ同じになるように施されることが好ましい。これ
により,各凹部2bの最深部を結んだ円周面も,基軸部
4の回転軸線と同軸的になり,偏心することなくモータ
・ピニオン1を取り付けるのにより一層効果的だからで
ある。
【0073】第1の係合受入部11は,そこに第1の係
合部2が圧入されたときに径方向に等方的に僅かに膨張
するとともに,第1の係合部2の凸部2bが本体部5内
に入り込み,また,第1の係合部2の凹部2aには,本
体部5が入り込むこととなる。これにより,第1の係合
部2は,第1の係合受入部11とモータ出力軸3の回転
方向において係合(掛合)し(引っ掛かり),締結力が
確保される。その結果,モータ出力軸3とモータ・ピニ
オン1との相対回転が防止され,両者の一体回転が可能
となる。第2の係合部6および第2の係合受入部14に
ついても同様である。
【0074】なお,この実施の形態では,第1の係合部
2および第2の係合部6の各外径寸法(すなわち中心線
(回転軸線)から凸部2bの頂点までの距離)が基軸部
4の外径寸法と同一となるが,モータ・ピニオン1への
挿入を容易にするために,第1の係合部2については,
小径加工を施した後にホブ切削加工を施し,基軸部4よ
りも細くなるように形成してもよい。また,ホブ切削加
工による凹部2aの個数,深さ等は,モータ出力軸3の
最大トルクを考慮して,該最大トルクに対して相対回転
しない締結力が確保されるものが選択される。
【0075】次に,第1の係合部2および第2の係合部
6を,粉体塗装加工(粒子層付着加工)により形成する
こともできる。図10は,粉体塗装加工(粒子層付着加
工)を施されたモータ出力軸の側面図および同加工を施
された第1の係合部の拡大断面図である。第2の係合部
9については,第1の係合部2と同様にして形成される
ので,図示を省略する。
【0076】モータ出力軸3の第1の係合部2は,第1
の係合部本体21の外周面に粉体塗装加工が施されるこ
とにより形成されている。第1の係合部本体21は,基
軸部4の先端部分を段引き加工等により基軸部4の軸線
と同軸的に,かつ,基軸部4より一段細くなるように加
工(たとえば切削加工)して外径寸法がやや小さくなる
ように形成されている。そして,この第1の係合部本体
21の外周面には,「第1の係合手段」としての被着層
22および粉体23が塗装形成されている。被着層22
には,熱硬化型エポキシ系接着剤,室温硬化型アクリル
系接着剤,UV硬化型ポリウレタン系接着剤,2液反応
型エポキシ系接着剤等が用いられる。一方,粉体23に
は,耐摩耗性に優れるアルミナ,金属粒,ダイヤモンド
等が用いられる。
【0077】この被着層22は,偏心が生じないよう
に,係合部本体21の外周面に均一な厚さで塗装されて
いる。また,粉体23は,高い摩擦係数を得るために,
比較的鋭く尖った形状のほぼ同じ大きさのものが,1個
ずつ整列されて,被着層22内を1層状態で均一に分散
配置されている。なお,この整列は,厳格にそうなって
いるという意味ではなく,ほぼそうなっているという意
味である。これにより,第1の係合部2は,基軸部4に
対して偏心することなく,同軸的に形成される。また,
粉体23が第1の係合受入部11の内面に係合し,締結
力が確保される。第2の係合部6および第2の係合受入
部14についても同様である。
【0078】なお、被着層22の材質,厚さ等をどのよ
うなものにするか,粉体23の種類,含有率等をどのよ
うなものにするかについては,モータ出力軸3の最大ト
ルクを考慮して,該最大トルクに対しても相対回転が生
じないものが選択される。
【0079】次に,第1の係合部2および第2の係合部
6を,ブラスト加工により形成することもできる。図1
1は,ブラスト加工を施されたモータ出力軸の側面図お
よび同加工を施された第1の係合部の拡大断面図であ
る。第2の係合部9については,第1の係合部2と同様
にして形成されるので,図示を省略する。
【0080】ブラスト加工は,基軸部4の先端部の外周
面に均一に施される。これにより,基軸部4の先端部表
面は均一に削られ小径化して,第1の係合部2が形成さ
れる。第1の係合部2は,微視的に見れば,図11の拡
大図に示すように凹凸があるが,この凹凸は,歯車1と
の偏心のない取り付け精度の観点からは問題ない程度に
収めることができる。したがって,偏心の問題を生じる
ことなく,第1の係合部2をモータ・ピニオン1に圧入
することができる。また,第1の係合部2の表面は,削
られることにより粗面化されるので,第1の係合受入部
11の内面との摩擦抵抗が増大し,締結力が確保され
る。第2の係合部6および第2の係合受入部14につい
ても同様である。
【0081】なお,ブラスト加工によると,加工を施さ
れた部分が小径化するので,第1の係合部2および第2
の係合部6の双方またはいずれか一方をあらかじめ基軸
部4よりも大きな外径寸法としておき,ブラスト加工後
の外径寸法を,基軸部4の外径寸法と同じにすることも
できるし,基軸部4の外径寸法よりも大きなものとする
こともできる。また,粗面化の程度は,モータ出力軸3
の最大トルクを考慮して,該最大トルクに対しても相対
回転が生じない程度のものとされる。
【0082】第1の係合部2および第2の係合部6を,
センタレス研磨加工により形成することもできる。図1
2は,ローレット加工を施した後に,センタレス研磨加
工を施したモータ出力軸を示し,同図(a)および
(b)は,ローレット加工後のモータ出力軸のそれぞれ
正面図および側面図であり,同図(c)および(d)
は,センタレス研磨加工後のモータ出力軸のそれぞれ正
面図および側面図である。第2の係合部9については,
第1の係合部2と同様にして形成されるので,図示を省
略する。
【0083】図に示すように,ローレット加工によっ
て,モータ出力軸3は,塑性変形を受け,ローレットの
山部は基軸部4の外周面よりも外部に突出し,ローレッ
トの谷部は基軸部4の外周面よりも内部に凹陥する。こ
のローレットを,センタレス研磨加工により,ローレッ
トの山部を基軸部4の外周面と一致するように加工する
ことによって,ローレット加工による偏心が補正され,
偏心のない第1の係合部2を形成することができる。一
方,ローレットの谷部は,研磨されることなく第1の係
合部2に残るので,挿入孔7の内面と係合(掛合)し,
これにより,締結力が確保される。第2の係合部6およ
び第2の係合受入部14についても同様である。
【0084】なお,基軸部4の先端部を小径加工した後
にローレット加工,次いでセンタレス研磨加工をそれぞ
れ施すこともできる。
【0085】これらの加工以外に,第1の係合部2およ
び第2の係合部6に,軸線(中心軸線)に対して対称的
なプレス加工を施すことにより,軸線方向と平行な凹部
(および凸部)を形成してもよい。プレス加工ではある
が,軸線に対して対称的に同時加工を施すことによっ
て,偏心の問題を回避することができる。
【0086】以上説明してきた実施の形態は,第1の係
合部2および第2の係合部6に同一の加工(ローレット
加工,ホブ切削加工,粉体塗装加工,ブラスト加工,セ
ンタレス研磨加工または回転軸線に対して対称的なプレ
ス加工)を施すものであるが,第1の係合部2と第2の
係合部6にそれぞれ施される加工を異なるものとするこ
ともできる。たとえば,第1の係合2にはローレット加
工を,第2の係合部6にホブ切削加工を,それぞれ施す
ことも可能である。ただし,第1の係合部2と第2の係
合部6との締結力をほぼ同じものとするには,両者に同
一の加工を施すことが好ましい。一方,第1の係合部2
と第2の係合部6とは,加工箇所が異なるので,これら
の加工箇所に応じた容易な,または,適切な加工を行う
ために,両者に異なる加工を施すことも可能である。
【0087】次に,第1の係合部2の他の実施の形態に
ついて説明する。図13は,切り欠き部を有するモータ
出力軸および該モータ出力軸が取り付けられるモータ・
ピニオンを示す分解斜視図(一部断面図)である。図1
3において,モータ出力軸3の第2の係合部6およびモ
ータ・ピニオン1の第2の係合受入部14の図示は省略
している。
【0088】モータ出力軸3は,その先端に,「第1の
係合手段」としての切り欠き部2cが形成された第1の
係合部2と,第1の係合部2の基端側に基軸部4と,基
軸部4のさらに基端側に第2の係合部6(図示略)とを
備えている。第2の係合部6は,前述したローレット加
工,ホブ切削加工,粉体塗装加工,ブラスト加工,セン
タレス研磨加工,または回転軸線に対して対称的なプレ
ス加工のいずれかを施すことにより形成することができ
る。
【0089】切り欠き部2cは,フライス加工を用い
て,基軸部4の先端部側面の一部を切削し,回転軸線と
平行な平面部となるように形成されている。第1の係合
部2の切り欠き部2c以外の部分は,加工を施されない
ので,基軸部4と同じ外周面を有する。これにより,第
1の係合部2は,正面視略D型の形状を有することとな
る。
【0090】モータ・ピニオン1の第1の係合受入部1
1には,切り欠き部2cとほぼ同じ大きさを有し,か
つ,モータ出力軸3の挿入時に切り欠き部2cを圧接す
る平坦部11aが形成されている。第1の係合受入部1
1の平坦部11a以外の部分は,基軸受入部13の内周
面と段部を形成することなく一体的に形成されている。
すなわち,第1の係合受入部11も,第1の係合部2と
同様に正面視略D型の形状を有する。平坦部11aの径
方向の長さは,切り欠き部2cの径方向の長さとほぼ同
じに設定されている。
【0091】これにより,モータ出力軸3をモータ・ピ
ニオン1に挿入すると,第1の係合部2は第1の係合受
入部11に圧入され,平坦部11aは切り欠き部2cに
圧接されるとともに,基軸部4は基軸受入部13に圧入
される。また,図示しない第2の係合部6は,図示しな
い第2の係合受入部14に圧入される。切り欠き部2c
は回転方向において平坦部11aと係合(掛合)するの
で,締結力が確保される。また,第2の係合部6におい
ても締結力が確保される。その結果,基軸部4の先端部
および後端部の双方で締結力が得られるので,モータ・
ピニオン1のねじれ変形が防止される。なお,フライス
加工によると,偏心が防止されるので,モータ・ピニオ
ン1にモータ出力軸3を精度よく取り付けることができ
る。
【0092】図14は,先端面に突起を有するモータ出
力軸および該モータ出力軸が取り付けられるモータ・ピ
ニオンを示す分解斜視図(一部断面図)である。図14
において,モータ出力軸3の第2の係合部6およびモー
タ・ピニオン1の第2の係合受入部14の図示は省略し
ている。
【0093】モータ出力軸3の基軸部4の先端面8に
は,「第3の係合手段」としての4角錐状の突起8aが
外周部に沿って複数個(本実施の形態では円周角120
度間隔で3個)形成されている。モータ・ピニオン1の
挿入孔7には,第1の係合受入部11が特に形成されて
おらず,基軸受入部13および第2の係合受入部14
(図示略)が設けられている。モータ・ピニオン1の先
端部には,本体部5から延びて挿入孔7を閉ざすように
形成された底部16が設けられている。底部16の中央
部には,挿入孔7の内部と外部とを連通する貫通孔12
が設けられている。
【0094】基軸受入部13の内径寸法は,基軸部4の
外形寸法とほぼ同じか,または,より好ましくは基軸部
4の外径寸法より僅かに小さくなるように設定されてい
る。底部16には,モータ出力軸3が挿入(圧入)され
た時に,突起8aが当接し,モータ出力軸3がさらに強
く押し込まれることにより,突起8aの先端部または全
部が突き刺さることとなる。突起8aの先端部のみが底
部16に突き刺さる場合には,先端面8は隙間をおいて
底部16と対向し,突起8aの全部が底部16に突き刺
さる場合には,先端面8は底部16と隙間なく接し当接
することとなる。
【0095】突起8aの先端部または全部が底部16に
突き刺さることにより,突起8aは,モータ出力軸3が
回転した場合に,底部16に回転方向において係合(掛
合)し(すなわち引っ掛かり),モータ出力軸3がモー
タ・ピニオン1と相対回転することが防止される。特
に,突起8aは,先端面8の中央部ではなく,外周部に
沿って設けられているので,中心部または中心部付近に
形成されている場合より大きな締結力が確保され,より
大きなトルクに対しても相対回転することなく一体回転
が可能となる。
【0096】一方,図示を省略した第2の係合部は,前
述したローレット加工,ホブ切削加工,粉体塗装加工,
ブラスト加工,センタレス研磨加工,または回転軸線に
対して対称的なプレス加工のいずれかを施すことにより
形成することができる。これにより,基軸部4の先端部
および後端部の双方で締結力が得られ,モータ・ピニオ
ン1のねじれ変形が防止される。
【0097】なお,モータ出力軸3をモータ・ピニオン
1に挿入(圧入)する際に,挿入孔7の内部の空気は,
貫通孔12を通って外部に排出されるので,内部の空気
によって挿入操作が妨害されることはない。また,逆
に,モータ出力軸3をモータ・ピニオン1から取り外す
際には,外部の空気が貫通孔12を通って挿入孔7に引
き込まれるので,取り外し操作も空気圧によって妨害さ
れることはない。
【0098】本実施の形態では,突起8aを3個として
いるが,1個,2個または4個以上であってもよいこと
はいうまでもなく,個数が多いほど大きな締結力が得ら
れる。また,本実施の形態では,突起8aを先端面8の
外周部に沿って形成しているが,外周部から中央部に寄
った位置に形成してもよい。さらに,本実施の形態で
は,突起8aは4角錐の形状をしているが,3角錐,5
角錐,円錐等の先端が尖った他の形状であってもよい。
【0099】また,突起8aの外に,図15(a)に示
すように,基軸部4の先端面8に,平行に交互に連続し
て形成された山部および谷部を形成するとともに,これ
らの山部および谷部にそれぞれ嵌合する谷部および山部
をモータ・ピニオン1の底部16に形成し,締結力を確
保することもできる。また,図15(b)に示すように
山部および谷部を中心から径方向に放射状に交互に形成
して,締結力を確保することもできる。
【0100】なお,以上説明した実施の形態では,本発
明に係る「歯車」の一例としてモータ・ピニオンを説明
したが,本発明に係る「歯車」は,モータ・ピニオンに
限定されるものではなく,他の歯車にも適用できること
は言うまでもない。また,本発明に係る「歯車装置」に
ついても同様に,モータ・ピニオン装置に限定されるも
のではなく,他の歯車装置についても適用できる。
【0101】
【発明の効果】本発明によると,回転軸の基軸部が,締
結力が得られる第1の係合部と第2の係合部との間に位
置するので,基軸部の回転軸線方向の前方と後方とで締
結力が得られることとなる。これにより,歯車のねじれ
変形が防止されるとともに,締結力も増大し,より大き
なトルクに対しても相対回転(たとえば空回り)が防止
される。また,たとえ第1の係合部および第2の係合部
の精度が悪く,偏心した状態でそれぞれ圧入されたとし
ても,回転軸と同軸的に形成された基軸部は偏心するこ
となく基軸受入部に圧入されている。したがって,基軸
受入部の外側に位置している歯は,その偏心の影響を受
けず,回転軸と偏心することなく該回転軸に取り付けら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置(プリンタ)の概略斜視
図である。
【図2】モータ・ピニオンがキャリッジ・モータまたは
紙送りモータのモータ出力軸に取り付けられる直前の様
子を示す側面図(一部断面図)である。
【図3】(a)は,モータ出力軸の正面図であり,
(b)は,モータ出力軸の先端部分の斜視図である。
【図4】モータ出力軸にモータ・ピニオンを取り付ける
過程を示す流れ図である。
【図5】図1に示すプリンタにおいてキャリッジ・モー
タを駆動源とするキャリッジ駆動装置の部分だけを取り
出して表した上面図である。
【図6】図1に示すプリンタにおいてキャリッジ・モー
タを駆動源とするキャリッジ駆動装置の部分だけを取り
出して表した側面図である。
【図7】図1に示すプリンタにおいて紙送りモータを駆
動手段とする紙送り装置の部分だけを取り出して表した
上面図である。
【図8】図1に示すプリンタにおいて紙送りモータを駆
動手段とする紙送り装置の部分だけを取り出して表した
側面図である。
【図9】ホブ切削加工を施すことにより形成された第1
の係合部を示し,(a)は正面図であり,(b)は側面
図である。
【図10】粉体塗装加工(粒子層付着加工)を施された
モータ出力軸の側面図および同加工を施された第1の係
合部の拡大断面図である。
【図11】ブラスト加工を施されたモータ出力軸の側面
図および同加工を施された第1の係合部の拡大断面図で
ある。
【図12】ローレット加工を施した後に,センタレス研
磨加工を施したモータ出力軸を示し,(a)および
(b)は,ローレット加工後のモータ出力軸のそれぞれ
正面図および側面図であり,(c)および(d)は,セ
ンタレス研磨加工後のモータ出力軸のそれぞれ正面図お
よび側面図である。
【図13】切り欠き部を有するモータ出力軸および該モ
ータ出力軸が取り付けられるモータ・ピニオンを示す分
解斜視図(一部断面図)である。
【図14】先端面に突起を有するモータ出力軸および該
モータ出力軸が取り付けられるモータ・ピニオンを示す
分解斜視図(一部断面図)である。
【図15】(a)および(b)は,先端面に山部および
谷部を有するモータ出力軸および該モータ出力軸が取り
付けられるモータ・ピニオンを示す分解斜視図(一部断
面図)である。
【符号の説明】
1 モータ・ピニオン 2 第1の係合部 3 モータ出力軸 4 基軸部 5 本体部 6 第2の係合部 7 挿入孔 8 モータ出力軸の先端面 8a 突起 9 歯車の歯 11 第1の係合受入部 12 貫通孔 13 基軸受入部 14 第2の係合受入部 15 入口部 16 底部 17 山部 19 谷部 21 キャリッジ駆動装置 23,35 フレーム 25 従動プーリ 27 タイミング・ベルト 29 キャリッジ 31 キャリッジ・ガイド 33 紙送り装置 37 紙送りローラ 39 ローラ駆動ギア 52 キャリッジ・モータ 59 紙送りモータ 100 プリンタ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に樹脂製の歯車が取り付けられて
    いる歯車装置であって,前記回転軸が,前記歯車に挿入
    される先端側に,該回転軸の回転方向で前記歯車と係合
    する第1の係合手段を有する第1の係合部と,前記第1
    の係合部の基端側に,該回転軸と同軸的に形成された基
    軸部と,前記基軸部の基端側に,該回転軸の回転方向で
    前記歯車と係合する第2の係合手段を有する第2の係合
    部と,を備え,前記歯車が,内側に挿入孔が形成された
    本体部と,前記本体部の外側に形成された歯と,を備
    え,前記挿入孔が,前記歯の回転軸線と同軸的に形成さ
    れた第1の係合受入部と,基軸受入部と,第2の係合受
    入部とを備え,前記第1の係合受入部が,前記挿入孔の
    前記回転軸の挿入開始端側とは反対側に位置し,前記第
    1の係合部を受け入れるとともに,前記第1の係合部を
    受け入れる前は前記第1の係合部の外形寸法より小さい
    内径寸法を有し,前記第2の係合受入部が,前記挿入孔
    の前記回転軸の挿入開始端側に位置し,前記第2の係合
    部を受け入れるとともに,前記第2の係合部を受け入れ
    る前は第2の係合部の外径寸法より小さい内径寸法を有
    し,前記基軸受入部が,前記第1の係合受入部と前記第
    2の係合受入部との間に位置し,前記基軸部を受け入れ
    るとともに,前記基軸部を受け入れる前は前記基軸部の
    外径寸法より小さい内径寸法を有し,前記歯が,前記基
    軸受入部の外側に位置している,ことを特徴とする歯車
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記挿入孔の最も挿
    入開始端側には,前記第1の係合部,前記基軸部および
    前記第2の係合部の各外径寸法より大きな内径寸法を有
    する入口部が形成されている,ことを特徴とする歯車装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において,前記第1の
    係合部の外径寸法が,前記基軸受入部の内径寸法より小
    さい,ことを特徴とする歯車装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て,前記基軸部が,前記第1の係合部より長い回転軸線
    方向長さを有する,ことを特徴とする歯車装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項におい
    て,前記基軸部が,前記第2の係合部より長い回転軸線
    方向長さを有する,ことを特徴とする歯車装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項におい
    て,前記第2の係合受入部の内径寸法が,前記基軸部の
    外径寸法より大きい,ことを特徴とする歯車装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか1項におい
    て,前記第1の係合手段および前記第2の係合手段がと
    もに,ローレット加工,切削加工,粉体塗装加工,ブラ
    スト加工,研磨加工,または回転軸線に対して対称的な
    プレス加工のいずれか同一のものを,前記第1の係合部
    の外周面および前記第2の係合部の外周面にそれぞれ施
    すことにより形成されている,ことを特徴とする歯車装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7において,前記第1の係合受入
    部が前記第1の係合部を挟圧把持する力が,前記第2の
    係合受入部が前記第2の係合部を挟圧把持する力とほぼ
    同一となるように,前記第1の係合受入部の内径寸法お
    よび前記第1の係合部の外径寸法と,前記第2に係合受
    入部の内径寸法および前記第2の係合部の外径寸法とが
    設定されている,ことを特徴とする歯車装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から6のいずれか1項におい
    て,前記第1の係合手段および前記第2の係合手段が,
    ローレット加工,切削加工,粉体塗装加工,ブラスト加
    工,研磨加工,または回転軸線に対して対称的なプレス
    加工のいずれかであって,それぞれ異なるものを,前記
    第1の係合部の外周面および前記第2の係合部の外周面
    に施すことにより形成されている,ことを特徴とする歯
    車装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から6のいずれか1項におい
    て,前記第1の係合手段が,フライス加工により形成さ
    れた前記回転軸の回転軸線とほぼ平行な切り欠き部によ
    り構成され,前記第1の係合受入部が,前記切り欠き部
    が嵌合する形状を有し,前記第2の係合手段が,ローレ
    ット加工,切削加工,粉体塗装加工,ブラスト加工,研
    磨加工,または回転軸線に対して対称的なプレス加工の
    いずれかを,前記第2の係合部の外周面に施すことによ
    り形成されている,ことを特徴とする歯車装置。
  11. 【請求項11】 回転軸に樹脂製の歯車が取り付けられ
    ている歯車装置であって,前記回転軸が,該回転軸の回
    転軸線と同軸的に形成されるとともに,その先端面に,
    前記歯車の底部と該回転軸の回転方向で係合する第3の
    係合手段を有する基軸部と,前記基軸部の基端側に,該
    回転軸の回転方向で前記歯車と係合する第2の係合手段
    を有する第2の係合部と,を備え,前記歯車が,内側に
    挿入孔が形成された本体部と,前記本体部の外側に形成
    された歯と,前記基軸部の先端面が当接または対向する
    とともに,その一部に前記挿入孔内部と外部とを連通す
    る貫通孔を有する底部と,を備え,前記挿入孔が,基軸
    受入部と第2の係合受入部とを備え,前記基軸受入部
    が,前記歯の回転軸線と同軸的に形成されるとともに前
    記回転軸の基軸部を受け入れ,かつ,前記基軸部を受け
    入れる前は前記基軸部の外径寸法とほぼ同じ内径寸法ま
    たは前記基軸部の外径寸法より小さな内径寸法を有する
    ものであり,前記第2の係合受入部が,前記歯の回転軸
    線と同軸的に形成されるとともに前記第2の係合部を受
    け入れ,かつ,前記第2の係合部を受け入れる前は前記
    第2の係合部の外径寸法より小さな内径寸法を有するも
    のであり,前記歯が,前記基軸受入部の外側に位置して
    いる,ことを特徴とする歯車装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれか1項に記
    載の歯車装置における歯車であって,請求項1から11
    のそれぞれ対応する請求項に記載の回転軸が取り付けら
    れる,ことを特徴とする歯車。
  13. 【請求項13】 請求項1から11のいずれか1項に記
    載の歯車装置を備えている,ことを特徴とする記録装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13において,前記回転軸が,
    該記録装置に備えられたキャリッジを駆動するためのキ
    ャリッジ・モータに設けられたモータ出力軸であり,前
    記歯車が,該モータ出力軸に取り付けられたモータ・ピ
    ニオンである,ことを特徴とする記録装置。
  15. 【請求項15】 請求項13において,前記回転軸が,
    該記録装置に備えられた紙送りローラを駆動するための
    紙送りモータに設けられたモータ出力軸であり,前記歯
    車が,該モータ出力軸に取り付けられたモータ・ピニオ
    ンである,ことを特徴とする記録装置。
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